JP3027473U - 陳列用透明板、およびこれに用いる照明ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】照明手段を有した陳列スタンドや陳列ケースの
組立てや組み替えが、簡単にできるようにするととも
に、明るく見易い、良好な陳列ができるようにするこ
と。 【解決手段】陳列スタンドの棚板や、陳列ケース２の天
板３、棚板４などに用いる透光性を有する陳列用透明板
５の下面に、照明手段（照明ユニット６）を固着して一
体化した構成。また、既存の透明板に対しても、容易に
一体化できるようにした構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、宝石や貴金属をはじめ、時計、眼鏡、さらには化粧品やチケット 類、バッグ、飲食店のサンプル、遺物などの展示物等を陳列する陳列装置の技術 分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】

商品等の陳列を行なうのに、透明感や清潔感を与えるなどして陳列物の見栄え をよくしたり、陳列物を保護したりする目的で、陳列スタンドの陳列棚や陳列ケ ースの板材（天板や棚板）などとして、ガラス板等の陳列用透明板が用いられる 。

【０００３】 しかし、透明板を用いたとしても、陳列物をよく見せるためには、陳列物を照 明する照明手段が必要である。 陳列スタンドでは棚板を支持する枠体における棚板の下に対応する部位に蛍光 灯を配設しており、陳列ケースでは上部前方の角に蛍光灯を収納している。それ でも、後者の場合、高さの高い陳列ケースではどうしても下の方が暗くなるので 、前方の左右両隅に蛍光灯を縦に長く取付ける他、棚板を受けるべく陳列ケース 内の後部に支持された受け部材の先端部に、蛍光灯を固定したり、棚板の前縁部 に孔を明けて蛍光灯を取付けたり、蛍光灯を所定の高さに支持したりする工夫が なされていた。上述のように蛍光灯を配設することで、なるべく蛍光灯を目立た なくしつつ、陳列物の見栄えが良好になるようにしている。

【０００４】 しかし、上述のようにいくら工夫しようとも、照明手段は、陳列機能を有する 透明板とは別体であるので、組立てや組み替え作業が容易でないという難点があ った。すなわち、透明板の取付けや配置のほか、照明手段の取付けを行なわなけ ればならない上、その取付けは、独自にしっかりと行なわなければならない。ま た、陳列棚の高さを変えたりする組み替えを行なう場合には、配線等の関係上作 業が行ないにくく、特に上述例の、蛍光灯を所定の高さに支持した場合には、新 たな棚板の高さに対応させることができず、陳列物の見栄えが悪くなることがあ った。

【０００５】

【解決すべき課題及びそのための手段】

そこでこの考案は、２種類の機能をひとつにまとめることにより、組立てや組 み替えの作業が簡易迅速に行なえるとともに、良好な陳列効果を得ることもでき るような、陳列用透明板、およびこれに用いる照明ユニットの提供を課題とする 。

【０００６】 そのための手段は、透光性を有する部材で形成され、陳列物を陳列載置する陳 列用透明板であって、該透明板の下面に、照明手段を固着して一体化した陳列用 透明板であることを特徴とする。

【０００７】 なお、前記照明手段は、照明灯と、該照明灯を駆動する駆動機器と、これらを 収納する収納箱とで構成すればよい。

【０００８】 具体的には例えば、透明板の下面の後縁部に、辺方向に延びる第１収納箱を固 定するとともに、該第１収納箱の前側面に、該第１収納箱とは直交する方向に延 び相互には平行な複数の第２収納箱を、上記辺方向に沿って配設し、上記第１収 納箱と第２収納箱とに、照明灯と、該照明灯を駆動する駆動機器とを適宜収納し て、前記透明板の下面に照明手段を固着して一体化して構成するとよい。

【０００９】 なお、前記第１収納箱には、照明灯を駆動する駆動機器を収納し、前記第２収 納箱に、照明灯を収納するとよい。

【００１０】 また、前記第１収納箱の側面に、該第１収納箱の長さ方向に沿って複数の電源 コード引出し部を形成して、電源コードを任意のコード引出し部から引き出せる ようにするもよい。

【００１１】 さらに、前記収納箱のうち、前記照明灯を収納する部位を、透光性を有する透 明、半透明、または乳白色に設定するとともに、収納する照明灯との間に、照明 灯からの光の透過率を下げる光減部材を配設するもよい。

【００１２】 さらなる手段は、透光性を有する部材で形成され、陳列物を陳列載置する陳列 用透明板の下面に固着して一体化する照明ユニットであって、上記透明板の一方 向に延びる第１収納箱と、該第１収納箱に対して直角に接続された複数の第２収 納箱とに、照明灯と、該照明灯を駆動する駆動機器とを適宜収納するとともに、 前記第１収納箱の側面に、該第１収納箱の長さ方向に沿って複数の電源コード引 出し部を形成して、電源コードを任意のコード引出し部から引き出せるようにし てユニット化した陳列用透明板に用いる照明ユニットであるもよい。

【００１３】

【作用及び効果】

上述の構成によると、透明板の下面には照明手段を固着して一体化しているの で、別体の照明手段を用いずとも、陳列物を明るく、良好に見せることができる 。

【００１４】 しかも、陳列スタンドの棚板や陳列ケースの天板、棚板等として配置したとき から棚板や天板の機能を発揮するとともに、照明の機能も有することができ、他 の作業は不要であるので、組立てや組み替えが、従来の作業に比して極簡単に行 なえる。

【００１５】 また、請求項３の構成によると、第１収納箱と第２収納箱とを組み付けて、照 明灯やこれの駆動に必要な駆動機器を収納したので、少なくとも、平行に並ぶ複 数の第２収納箱に照明灯を収納することで、従来のように隅に１本や２本だけな どというのではなく、例えば３本でも取付けることが可能となり、所望の充分な 明るさを得るようにすることができる。しかも、照明灯は収納箱に収納されてい るので露出せず、体裁の良さの維持、または向上を図ることができる。

【００１６】 請求項４の構成によると、電源コードを第１収納箱の長さ方向における任意の 電源コード引出し部から引き出せるので、コンセントに対する透明板の位置や向 き等に応じて引出し位置を適宜選択すれば、組立てや模様替え等に際して柔軟な 対応を取ることができる。

【００１７】 請求項５の構成によると、照明灯を収納する部位を透光性を有するように設定 するとともに、照明灯からの光の透過率を下げる光減部材を介在させたので、照 明灯から発せられる光を、眩しくないようにしたり、上方へは遮光したりするな ど、所望通りに調整することができる。

【００１８】 請求項６の陳列用透明板に用いる照明ユニットによれば、既存の棚板や天板な どの透明板に固着することで、その透明板に照明の機能を一体化することができ るので、前述と同様の効果を容易に達成することができる。しかも電源コードは 、任意の電源コード引出し部から引き出せばよいので、必要なあらゆる透明板に 取付けることができる。

【００１９】

【実施例】

この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。 図２は、２つの機能を一体化した、陳列物を陳列載置する陳列用透明板１の使 用態様の一例としての陳列ケース２を示しており、陳列用透明板１は、陳列ケー ス２の天板３と棚板４とに使用している。

【００２０】 図１は陳列用透明板１を下からみた斜視図で、所定形状に形成された、透明板 としてのガラス板５と、このガラス板５の下面に固着する照明ユニット６とで構 成している。 ガラス板５は、通常の透明の板ガラスでよいことはもちろん、型板ガラスや磨 ガラスであるもよい。またガラス板５ではなく、アクリル板に代えてもよい。

【００２１】 照明ユニット６は、図３にも示すように、半透明、乳白色、またはガラス板５ の色との対比で目立たない色等の合成樹脂で形成された第１収納箱７と、第２収 納箱８…、それに照明灯としての棒状の蛍光灯９、これを駆動するためのグロー ランプと安定器からなる駆動機器１０、蛍光灯９の上面側を覆う、光減部材１１ とで構成している。第１収納箱７と第２収納箱８は、ガラス板５が磨ガラスであ って下が透視できないものである場合には、透明の合成樹脂で形成するもよい。

【００２２】 第１収納箱７は、長方形に形成されたガラス板５の長手方向の長さより若干短 い長さで、駆動機器１０を収納可能な幅と厚みの、平面視帯状をなす箱で、下面 が開放されている。この下面は、蓋体１２で閉塞可能である。

【００２３】 そして前面の長さ方向にそった３箇所には、第２収納箱取付け口１３…を開口 し、後面には、長さ方向にそって適宜数のコード引出し孔１４を形成している。

【００２４】 第２収納箱８は下面が開口した平面視帯状で、ガラス板５の幅方向に延び、一 端を第１収納箱７の３箇所に形成した第２収納箱取付け口１３に装着する。この とき、第１収納箱７と第２収納箱８の上面は、面一になるように設定している。

【００２５】 上述の第２収納箱８には蛍光灯９を取り付けられるように一対のソケット１５ ，１５（図１参照）を固定するとともに、一対のソケット１５，１５間に対応す る部位には、前述の光減部材１１を取付けている（図３参照）。この光減部材１ １は、蛍光灯９からの上方への光の透過率を下げるためのもので（図４参照）、 ハーフミラーやスモークシート等で構成するとよい。透過率は、第２収納箱８や ガラス板５の色にも合わせ、上からみた時に眩しすぎないように、また商品等の 陳列物が見易いように、適宜設定する。

【００２６】 コード引出し孔１４は、駆動機器１１を通して配線された電源コード１６を引 き出す箇所で、長さ方向に複数形成することで、コンセント（図示せず）の位置 や陳列用透明板１の配設位置や向きに対応して、任意の位置から引き出せるよう にしている。引き出し位置を変更する場合には、下面の蓋体１２を外せばよい。 なお、上述のコード引出し孔１４は適宜長さの溝状に形成するもよい。

【００２７】 このように構成した照明ユニット６は、第１収納箱７がガラス板５の下面にお ける後縁部に位置し、第２収納箱８がガラス板５の前方に向けて延びるように、 ガラス板５に対して固着して、陳列用透明板１を形成する。照明ユニット６のみ を形成して、既存の適宜のガラス板に対して固着して使用することもできる。

【００２８】 上述の固着は、面一になっている第１収納箱７と第２収納箱８の上面に透明な 接着剤を塗布して行なえばよい。なお、ガラス板５がアクリル板であるときには 、第１収納箱７や第２収納箱８もアクリル板で形成して、溶着による固着を行な うとよい。また、固着面に適宜数の孔を明けて、金属製の連結金具を用いての固 着を行なうもよい。

【００２９】 上述のように構成した陳列用透明板１によると、ガラス板５の下面には照明ユ ニット６を固着して一体化しているので、別体の照明手段を用いずとも、陳列物 を明るく、良好に見せることができる。

【００３０】 しかも、陳列スタンドの棚板や陳列ケースの天板、棚板等として配置したとき から棚板や天板の機能を発揮するとともに、照明の機能も有することができ、他 の作業は不要であるので、組立てや組み替えが、従来の作業に比して極簡単に行 なえる。

【００３１】 また、第１収納箱７と第２収納箱８とを組み付けて、蛍光灯９やこれの駆動に 必要な駆動機器１０を収納し、平行に並ぶ３つの第２収納箱８には蛍光灯９を収 納したので、従来のように隅に１本や２本だけ、というのとは異なり、所望の充 分な明るさを得るようにすることができる。しかも、蛍光灯９は第２収納箱８に 収納されているので露出せず、体裁の良さの維持、または向上を図ることができ る。

【００３２】 さらに、電源コード１６は、第１収納箱７の長さ方向における任意のコード引 出し孔１４から引き出せるので、コンセントに対する位置や向き等に応じて引出 し位置を適宜選択すれば、組立てや模様替え等に際して柔軟な対応を取ることが できる。

【００３３】 さらにまた、蛍光灯９を収納する第２収納箱８を透光性を有するように設定す るとともに、蛍光灯９からの光の透過率を下げる光減部材１１を介在させたので 、蛍光灯９から発せられる光を、眩しくないようにしたり、上方へは遮光したり するなど、所望通りに調整することができる。

【００３４】 そしてまた、照明ユニット６のみを使用すれば、既存の棚板や天板などの透明 板に照明の機能を一体化することができるので、前述と同様の効果を達成するこ とが容易にできる。しかも電源コード１６は、任意のコード引出し孔１４から引 き出せばよいので、必要なあらゆる透明板に取付けることができる。

【００３５】 なお、ガラス板５は、前述のような長方形に限られず、陳列ケースの形状によ っては正方形や、コーナ用の三角形、扇形なども含む。

【００３６】 また、照明灯としての蛍光灯９は、第２収納箱８のみではなく、ソケット１５ を装着するなどして第１収納箱７にも収納するもよい。

【００３７】 図５は、他の例を示す斜視図で、照明ユニット６を、駆動機器（図示せず）を 収納する収納箱２１と、この第１収納箱２１の前面に対して、ガラス板５の幅方 向に延びるように突設したＵ字形をなす蛍光灯などの照明灯２２と、この照明灯 ２２の上面側を覆うべく収納箱２１の前面に取付けた光減部材２３とで構成して いる。

【００３８】 図６も他の例を示す斜視図で、照明ユニット６の第１収納箱７を長方形をなす ガラス板５の長手方向ではなく、短手方向の一側に固定し、第２収納箱８，８を 長手方向の前後両側に固定している。

【図面の簡単な説明】

【図１】陳列用透明板の斜視図。

【図２】使用状態の一例を示す斜視図。

【図３】照明ユニットの分解斜視図。

【図４】照明ユニットの断面図。

【図５】他の例を示す斜視図。

【図６】他の例を示す斜視図。

【符号の説明】

１…陳列用透明板 ５…ガラス板 ６…照明ユニット ７…第１収納箱 ８…第２収納箱 ９…蛍光灯 １０…駆動機器 １１…光減部材 １４…コード引出し孔 １６…電源コード ２１…収納箱 ２２…照明灯 ２３…光減部材

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透光性を有する部材で形成され、陳列物を
   陳列載置する陳列用透明板であって、該透明板の下面
   に、照明手段を固着して一体化した陳列用透明板。
2. 【請求項２】前記照明手段を、照明灯と、該照明灯を駆
   動する駆動機器と、これらを収納する収納箱とで構成し
   た請求項１記載の陳列用透明板。
3. 【請求項３】透光性を有する部材で形成され、陳列物を
   陳列載置する陳列用透明板であって、該透明板の下面の
   後縁部に、辺方向に延びる第１収納箱を固定するととも
   に、該第１収納箱の前側面に、該第１収納箱とは直交す
   る方向に延び相互には平行な複数の第２収納箱を、上記
   辺方向に沿って配設し、上記第１収納箱と第２収納箱と
   に、照明灯と、該照明灯を駆動する駆動機器とを適宜収
   納して、前記透明板の下面に照明手段を固着して一体化
   した陳列用透明板。
4. 【請求項４】前記第１収納箱に、照明灯を駆動する駆動
   機器を収納し、前記第２収納箱に、照明灯を収納した請
   求項３記載の陳列用透明板。
5. 【請求項５】前記第１収納箱の側面に、該第１収納箱の
   長さ方向に沿って複数の電源コード引出し部を形成し
   て、電源コードを任意のコード引出し部から引き出せる
   ようにした請求項３または請求項４記載の陳列用透明
   板。
6. 【請求項６】前記収納箱のうち、前記照明灯を収納する
   部位を、透光性を有する透明、半透明、または乳白色に
   設定するとともに、収納する照明灯との間に、照明灯か
   らの光の透過率を下げる光減部材を配設した請求項２か
   ら請求項５のうちのいずれか一項に記載の陳列用透明
   板。
7. 【請求項７】透光性を有する部材で形成され、陳列物を
   陳列載置する陳列用透明板の下面に固着して一体化する
   照明ユニットであって、上記透明板の一方向に延びる第
   １収納箱と、該第１収納箱に対して直角に接続された複
   数の第２収納箱とに、照明灯と、該照明灯を駆動する駆
   動機器とを適宜収納するとともに、前記第１収納箱の側
   面に、該第１収納箱の長さ方向に沿って複数の電源コー
   ド引出し部を形成して、電源コードを任意のコード引出
   し部から引き出せるようにしてユニット化した陳列用透
   明板に用いる照明ユニット。