JP3026388U - 乳幼児保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳幼児を胸元にだっこ状態で保持する場合
に、首のすわっていない乳児にも首のすわった乳幼児に
も容易且つ安全に使用できる乳幼児保持具の提供を解決
課題とする。 【解決手段】 乳幼児保持具を、略長方形の両長辺の一
部が略三角形状に延出されてなる形状を有する乳幼児支
持部と、該乳幼児支持部の両延出部から延出され、先端
部に係合部が設けられた肩ベルトと、同じく乳幼児支持
部の両延出部から延出され先端部に係合部が設けられた
補助ベルトと、前記乳幼児支持部の両下角部から延出さ
れ先端部に係合部が設けられた腰ベルトを備えてなり、
前記一方の補助ベルト及び補助肩ベルトには接続部材が
装着されてなり、前記一方の肩ベルトには前記接続部材
と接続可能な２つの受部材が装着されてなるとともに中
途部から係合部が先端部に設けられた補助肩ベルトが延
出されてなるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は乳幼児保持具に係り、その目的は乳幼児を胸元にだっこ状態で保持す る場合に、首のすわっていない乳児にも首のすわった乳幼児にも容易且つ安全に 使用できる乳幼児保持具を提供することにある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、乳幼児を胸元でだっこ状態で保持する保持具としては、例えば図６に示 すような、乳幼児保持具（Ａ）が存在している。 この乳幼児保持具（Ａ）は、支持基部（ｂ）とこの支持基部（ｂ）下方部より 延出された尻当て部（図示せず）、上方部より延出される肩紐（ｃ）、左右の側 方部より延出される腰紐（ｄ）とから構成されてなり、支持基部（ｂ）と尻当て 部とにより、乳幼児をだっこ状態で母親の胸元に支持してなるものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記したような従来の乳幼児保持具では、首のすわった乳幼児 に使用するには適しているものの、頭部がしっかりと支持されていないため首の すわっていない乳児に使用するには危険であった。 また、首のすわっていない乳児を安全に保持することのできる保持具も存在し てはいるものの、このような保持具は逆に、ある程度成長した首のすわった乳幼 児に使用するには適していないことが多かった。 そこで、一つの保持具で首のすわった乳幼児にも首のすわっていない乳児にも 使用できる乳幼児保持具の創出が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の課題を解決するためになされたものであって、請求項１の 乳幼児保持具では、略長方形の両長辺の一部が略三角形状に延出されてなる形状 を有する乳幼児支持部と、該乳幼児支持部の両延出部から延出され、先端部に係 合部が設けられた肩ベルトと、同じく乳幼児支持部の両延出部から延出され先端 部に係合部が設けられた補助ベルトと、前記乳幼児支持部の両下角部から延出さ れ先端部に係合部が設けられた腰ベルトを備えてなり、前記一方の補助ベルト及 び補助肩ベルトには接続部材が装着されてなり、前記一方の肩ベルトには前記接 続部材と接続可能な２つの受部材が装着されてなるとともに中途部から係合部が 先端部に設けられた補助肩ベルトが延出されてなることとした。 請求項２の乳幼児保持具では、請求項１記載の乳幼児保持具において、前記係 合部がワンタッチ式バックルであることとした。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る乳幼児保持具の実施形態の例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案に係る乳幼児保持具の実施形態の一例を示す外観図、図２は本考 案に係る乳幼児保持具の横抱き状態での使用方法の説明図、図３は本考案に係る 乳幼児保持具の横抱き状態での使用状態を示す説明図、図４は本考案に係る乳幼 児保持具の縦抱き状態での使用方法の説明図、図５は本考案に係る乳幼児保持具 の縦抱き状態での使用状態を示す説明図、図６は従来の乳幼児保持具の使用状態 を示す説明図である。

【０００６】 図１に示すように、本考案に係る乳幼児保持具（１）は、略長方形の両長辺の 一部が略三角形状に延出されてなる形状を有する乳幼児支持部（２）と、該乳幼 児支持部の両延出部（２ａ）から延出され、先端部に係合部（３ａ），（４ａ） が設けられた肩ベルト（３），（４）と、同じく乳幼児支持部（２）の両延出部 （２ａ）から延出され先端部に係合部（５ａ），（６ａ）が設けられた補助ベル ト（５），（６）と、前記乳幼児支持部（２）の両下角部（２ｂ）から延出され 先端部に係合部（７ａ），（８ａ）が設けられた腰ベルト（７），（８）を備え ている。

【０００７】 そして、長い方の肩ベルト（３）には２つの受部材（３ｂ），（３ｃ）及び長 さ調節具（３ｆ）が装着され、また中途部から補助肩ベルト（３１）が延出され ており、この補助肩ベルト（３１）の先端部には係合部（３１ａ）が設けられて いる。 また、一方の補助ベルト（５）及び補助肩ベルト（３１）には前記受部材（３ ｂ），（３ｃ）と接続可能な接続部材（３１ｂ），（５ｂ）が装着されている。

【０００８】 なお、係合部については特に限定されないもののワンタッチ式バックルとする ことが好ましく、図示例においては係合部は全てワンタッチ式バックルとされて おり、雄側のワンタッチ式バックル（３ａ），（３１ａ），（５ａ），（８ａ） においてはベルト長さが調節可能とされている。 また、図示例では、接続部材（３１ｂ），（５ｂ）及び受部材（３ｂ），（３ ｃ）はホックの雄部材及び雌部材とされているがこれに限定されるものではなく 、ボタン、面ファスナー等の任意のものが適宜好適に使用できる。

【０００９】 また、図示例においては、肩ベルト（３）に肩当て（３ｅ）がベルト上で移動 可能に装着されており、また補助ベルト（６）には布カバー（６ｂ）が装着され この布カバー（６ｂ）には表裏面に面ファスナー（６ｃ）が装着されている。

【００１０】 以上のような構成を有する乳幼児保持具（１）の使用方法について、以下説明 する。 最初に、首のすわっていない乳児に用いる場合の使用方法について図２を参照 しつつ説明する。なお、図２の乳幼児保持具（１）は図１を裏からみた状態の図 となっている。 先ず、補助肩ベルト（３１）の係合部（３１ａ）と腰ベルト（７）の係合部（ ７ａ）とを係合させ、補助ベルト（５）の接続部材（５ｂ）と肩ベルト（３）の 受部材（３ｂ）とを接続する。 そして、腰ベルト（８）の長さを調節しながら腰にまわして、係合部（８ａ） を補助ベルト（６）の係合部（６ａ）と係合させて、乳幼児保持具（１）を腰に 装着する。 次に、肩ベルト（３）の長さを調節具（３ｆ）で調節し、また肩当て（３ｅ） の位置も調節して、乳児を抱き上げできるだけ低い位置で乳幼児支持部（２）の 上に載置した後、肩ベルト（３）を右肩から背中にまわして左脇で係合部（３ａ ）を肩ベルト（４）の係合部（４ａ）と係合させる。

【００１１】 以上のようにして装着された乳幼児保持具（１）の装着形態を図３に示す。 上記方法による装着により、図示の如く乳幼児の頭部が乳幼児支持体（２）上 にのせられた横抱き状態で保持することができるため、首がすわっていない乳児 にも安心して使用することができる。 また、乳幼児保持具（１）を揺り籠のように軽く揺らして、乳幼児をあやすこ ともできる。

【００１２】 次に、首のすわった乳幼児に用いる場合の使用方法について図４を参照しつつ 説明する。なお、図４の乳幼児保持具（１）も図２と同様に図１を裏からみた状 態の図となっている。 先ず、腰ベルト（８）を腰にまわし、長さを調節して係合部（８ａ）を腰ベル ト（７）の係合部（７ａ）に係合させて乳幼児保持具（１）を腰に装着する。 それから、肩ベルト（３）の長さを、長さ調整具（３ｆ）により調節し、肩当 て（３ｅ）の位置も調節する。 そして、補助肩ベルト（３１）の接続部材（３１ｂ）を、肩ベルト（３）の受 部材（３ｃ）と接続する。

【００１３】 それから、乳幼児を抱き上げてできるだけ低い位置で乳幼児支持体（２）上に のせ、背中を支えながら肩ベルト（３）を右肩から背中にまわして左脇で係合部 （３ａ）をもう一方の肩ベルト（４）の係合部（４ａ）に係合させる。 そして、補助ベルト（５）の長さを調節して係合部（５ａ）を、もう一方の保 持ベルト（６）の係合部（６ａ）に係合させる。 このとき、補助ベルト（６）に装着されている布カバー（６ｂ）を係合部に巻 き付けて面ファスナー（６ｃ）で固定することにより、乳幼児に係合部が直接当 たって不快な感触を与えることがなく傷つけたりする恐れもなくなる。

【００１４】 以上のようにして装着された乳幼児保持具（１）の装着形態を図５に示す。 上記方法による装着により、図示の如く乳幼児を縦抱き状態で安定して保持す ることができる。 なお、この考案において、乳幼児支持体（２）の内部に発泡合成樹脂等による 尻当て用のパット材を挿入しておくことも適宜任意に行うことができる。 また、係合部（３ａ），（４ａ）の大きさを他の係合部と異なった大きさとす ることが好ましい。 これは、上記した横抱き、縦抱き、いずれの使用方法においても係合部（３ａ ）は係合部（４ａ）としか係合させないためであり、係合部（３ａ），（４ａ） の大きさを他の係合部と異なった大きさとすることにより、装着時に他の係合部 に誤って係合してしまい混乱してしまう恐れがなくなるからである。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に係る考案は、略長方形の両長辺の一部が略三 角形状に延出されてなる形状を有する乳幼児支持部と、該乳幼児支持部の両延出 部から延出され、先端部に係合部が設けられた肩ベルトと、同じく乳幼児支持部 の両延出部から延出され先端部に係合部が設けられた補助ベルトと、前記乳幼児 支持部の両下角部から延出され先端部に係合部が設けられた腰ベルトを備えてな り、前記一方の補助ベルト及び補助肩ベルトには接続部材が装着されてなり、前 記一方の肩ベルトには前記接続部材と接続可能な２つの受部材が装着されてなる とともに中途部から係合部が先端部に設けられた補助肩ベルトが延出されてなる ことを特徴とする乳幼児保持具であるから、以下に述べる効果を奏する。

【００１６】 すなわち、首がすわっていない乳児には横抱き状態で、首がすわっている乳幼 児には縦抱き状態でというように、子供の成長に合わせて使用方法を使い分ける ことができ汎用性に優れるとともに、成長に伴って乳幼児保持具を買い換えたり する必要もないため経済的にも優れている。

【００１７】 請求項２に係る考案は、前記係合部がワンタッチ式バックルであることを特徴 とする請求項１記載の乳幼児保持具であるから上記効果に加えて、係合部の係脱 が容易であり使用性に優れるとともに、強固な接続が得られ安全性にも優れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る乳幼児保持具の実施形態の一例を
示す外観図である。

【図２】本考案に係る乳幼児保持具の横抱き状態での使
用方法の説明図である。

【図３】本考案に係る乳幼児保持具の横抱き状態での使
用状態を示す説明図である。

【図４】本考案に係る乳幼児保持具の縦抱き状態での使
用方法の説明図である。

【図５】本考案に係る乳幼児保持具の縦抱き状態での使
用状態を示す説明図である。

【図６】従来の乳幼児保持具の使用状態を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 乳幼児保持具 ２ 乳幼児支持部 ２ａ 延出部 ２ｂ 下角部 ３，４ 肩ベルト ３ａ，４ａ 係合部 ３１ 補助肩ベルト ３１ａ 係合部 ３１ｂ 接続部材 ３ｂ，３ｃ 受部材 ５ｂ 接続部材 ５，６ 補助ベルト ５ａ，６ａ 係合部 ７，８ 腰ベルト ７ａ，８ａ 係合部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略長方形の両長辺の一部が略三角形状に
   延出されてなる形状を有する乳幼児支持部と、該乳幼児
   支持部の両延出部から延出され、先端部に係合部が設け
   られた肩ベルトと、同じく乳幼児支持部の両延出部から
   延出され先端部に係合部が設けられた補助ベルトと、前
   記乳幼児支持部の両下角部から延出され先端部に係合部
   が設けられた腰ベルトを備えてなり、前記一方の補助ベ
   ルト及び補助肩ベルトには接続部材が装着されてなり、
   前記一方の肩ベルトには前記接続部材と接続可能な２つ
   の受部材が装着されてなるとともに中途部から係合部が
   先端部に設けられた補助肩ベルトが延出されてなること
   を特徴とする乳幼児保持具。
2. 【請求項２】 前記係合部がワンタッチ式バックルであ
   ることを特徴とする請求項１記載の乳幼児保持具。