JP3025724U - 樽用バルブ - Google Patents

樽用バルブ

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JP3025724U
JP3025724U JP1995013117U JP1311795U JP3025724U JP 3025724 U JP3025724 U JP 3025724U JP 1995013117 U JP1995013117 U JP 1995013117U JP 1311795 U JP1311795 U JP 1311795U JP 3025724 U JP3025724 U JP 3025724U
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peripheral surface
outer peripheral
seal member
valve
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大澤芳夫
吉田穣
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Eagle Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 樽の口部から取り外す際の安全性を高める。 【解決手段】 樽25の口部26に螺着される固定部材
2の外周面の一部に切欠部3aを設けるとともに、第1
シール部材5を環状のゴム部7とゴム部7の外周側に埋
設される金属環6とで構成し、金属環6の外周面で第1
シール部材5の外周面の一部を形成し、第1シール部材
5および固定部材2と口部26との間に一連の通孔8を
形成する。固定部材2を口部26から取り外す際、通孔
8に対応する部分で樽25内外を連通する一連のガス抜
き孔9が形成され、このガス抜き孔9を介して樽25内
のガスが外部に排出され、固定部材2等の構成部材が樽
25内に残っているガスの圧力によって吹き飛ばされる
のを阻止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は樽用バルブに関し、特に、樽内に残ったガスを樽外に排出させるた めのガス抜き孔を具えた樽用バルブに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
一般に、内部にビール等の飲料を充填した樽の口部に装着され、そこを開閉す るようになっている樽用バルブにあっては、図6〜図10に示すように構成され ている。
【0003】 すなわち、この樽用バルブ41は、内部にビール等の飲料が充填される樽65 の口部66に螺着される環状の固定部材42と、固定部材42の内周側に装着さ れるとともに、炭酸ガス等のガスを樽65内に導く流入通路54と樽65内に充 填されているビール等の飲料を樽65内から取り出す流出通路55とを有する筒 状部材50と、筒状部材50に装着されて前記流入通路54を開閉する環状の第 2シール部材46と、筒状部材50に装着されて前記流出通路55を開閉するバ ルブ部材60と、固定部材42の下端と口部66の底面との間に装着されてそこ をシールする環状の第1シール部材45とを具えている。
【0004】 筒状部材50は、固定部材42の内周側に装着されるとともに、内外周面間を 連通する通孔51aが複数箇所に設けられている外筒51と、外筒51の内周側 に装着されるとともに、所定の範囲内を上下方向に移動可能な内筒52とからな るものであって、内筒52と外筒51との間で前記流入通路54が形成され、内 筒52の内周側の部分で前記流出通路55が形成されるようになっている。なお 、58は、外筒51と内筒52とを互いに離れる方向に付勢するためのスプリン グであり、59は、バルブ部材60を第2シール部材46の方向に付勢するため のスプリングである。
【0005】 そして、上記のように構成される樽用バルブ41を装着した樽65からビール 等の飲料を取り出すには、樽65の口部66にディスペンスヘッド67を装着し 、そのハンドル69を操作し、中心部に飲料取り出し通路71が貫通した状態で 設けられている押圧部材70を下降させ、その下端をバルブ部材60に当接させ る。
【0006】 そして、この状態から押圧部材70をさらに下降させると、押圧部材70とバ ルブ部材60がスプリング59の付勢力に抗して一体に下降し、押圧部材70の 先端部が第2シール部材46の内周側に嵌合し、バルブ部材60の外周面と内筒 52の内周面との間に隙間が形成され、この隙間を介して内筒52の内周側の流 出通路55が押圧部材70の飲料取出し通路71に連通する。
【0007】 そして、この状態から押圧部材70をさらに下降させると、内筒52および第 2シール部材46がスプリング58の付勢力に抗して一体に下降し、第2シール 部材46が固定部材42から離間してそれとの間、すなわち内筒52と外筒51 との間の流入通路54の上端開口部が開放される。
【0008】 そして、ディスペンスヘッド67の炭酸ガス等のガス注入口72にホース等を 介して炭酸ガス等のガスが充填されているボンベを連結し、ボンベのバルブを開 放すると、ボンベ内の炭酸ガス等のガスがホースを介してガス注入口72から固 定部材42の内側の部分に流入し、そこに開口している流入通路54の上端開口 部から流入通路54内に流れ込み、そこを流れて外筒51の各通孔51aから樽 65内に流入する。
【0009】 そして、ディスペンスヘッド67の飲料取出し通路71を閉塞しているコック を開放すると、樽65内に充填されているビール等の飲料が炭酸ガス等のガスの 圧力によって流出通路55の下端開口部から流出通路55内に流れ込み、そこを 流れて流出通路55の上端開口部から押圧部材70の中心部の飲料取出し通路7 1に達し、そこを流れて飲料取出し口からジョッキ等の容器に取り出されるもの である。
【0010】 そして、ビール等の飲料を取り出して空になった樽65は、樽用バルブ41を 装着したままの状態で屋外等の所定の位置に保管され、それを回収業者が回収し てメーカーに戻し、メーカーにおいて再びビール等の飲料を充填して客先に出荷 されるものである。
【0011】 しかしながら、上記のように構成される従来の樽用バルブ41にあっては、樽 65の口部66から取り外すために固定部材42を緩めた際に、樽65内に残っ ている炭酸ガス等のガスの圧力によって第1シール部材45が径方向外方へ押し 広げられるように拡大変形し、第1シール部材45の外周面が口部66の内周面 に密着してその一部が固定部材42と口部66との間の隙間に入り込み、それら の間をシールして樽65内のガスが樽65外に流出するのを阻止してしまう。
【0012】 そして、この状態から固定部材42をさらに緩めて口部66から取り外そうと すると、樽65内のガス圧が一気に固定部材42に作用し、固定部材42、筒状 部材50等の構成部材が口部66から吹き飛ばされ、それが周辺の物に当たって その物を壊したり、それが体に当たって怪我をする等の不具合が生じる。
【0013】 この考案は前記のような従来のもののもつ問題点を解決したものであって、樽 用バルブを樽の口部から取り外そうとして固定部材を緩めた際に、固定部材およ びシール部材と口部との間に樽内外を連通するガス抜き孔を形成し、このガス抜 き孔を介して樽内に残っているガスを樽外に排出することによって、ガス圧によ って固定部材等の構成部材が口部から吹き飛ばされるのを阻止することができる 樽用バルブを提供することを目的とするものである。
【0014】
【問題点を解決するための手段】
上記の問題点を解決するためにこの考案は、内部にビール等の飲料が充填され る樽の口部に螺着される固定部材と、該固定部材と前記口部との間に介装される 第1シール部材と、前記固定部材に装着されるとともに、所定の範囲内を移動可 能であり、かつ、飲料用の流出通路とガス用の流入通路とを有する筒状部材と、 前記筒状部材に装着されて前記流出通路を開閉するバルブ部材と、前記筒状部材 に装着されて前記流入通路を開閉する第2シール部材とを具えた樽用バルブにお いて、前記固定部材および前記第1シール部材と前記口部との間に一連の通孔を 形成し、前記固定部材を緩めた際に前記通孔に対応する部分で前記樽内外を連通 するガス抜き孔を形成するように構成した手段を採用したものである。 また、前記固定部材の一部に切欠部を形成するとともに、前記第1シール部材 を、環状をなすゴム部とこのゴム部の外周側に埋設されて第1シール部材の外周 面の一部を形成する金属環とで構成し、第1シール部材の外周面を前記切欠部に 連通させるようにした手段を採用したものである。 さらに、内部にビール等の飲料が充填される樽の口部内周面に設けられたねじ 部に合致し得るねじ部を外周面に有し、両ねじ部を螺合させることで前記口部に 螺着される筒状の固定部材と、該固定部材の下面と前記口部の底面との間に介装 され、両者間をシールする環状の第1シール部材と、前記固定部材の内周側に装 着されるとともに、所定の範囲内を軸線方向に移動可能であり、かつ、樽内のビ ール等の飲料を取り出すための飲料用の流出通路と樽内に炭酸ガス等のガスを導 くためのガス用の流入通路とを有する筒状の筒状部材と、前記筒状部材に装着さ れて前記流出通路を開閉するバルブ部材と、前記筒状部材に装着されて前記流入 通路を開閉する環状の第2シール部材とを具えた樽用バルブにおいて、前記固定 部材の外周面のねじ部の一部に軸線方向に貫通する切欠部を形成するとともに、 前記第1シール部材を、環状をなすゴム部とこのゴム部の外周側に埋設されて第 1シール部材の外周面の一部を形成する金属環とで構成し、前記第1シール部材 の外周面を前記切欠部に連通させて、前記固定部材の外周面および前記第1シー ル部材外周面と前記口部内周面との間に一連の通孔を形成し、前記固定部材を緩 めた際に前記通孔に対応する部分で前記樽内外を連通するガス抜き孔を形成する ように構成した手段を採用したものである。
【0015】
【作用】 この考案は前記のような手段を採用したことにより、固定部材および第1シー ル部材と口部との間に一連の通孔が形成されるとともに、この通孔によって固定 部材を緩めた際に樽内外を連通するガス抜き孔が形成されることになり、このガ ス抜き孔を介して樽内に残っているガスが樽外に排出されることになる。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、図面に示すこの考案の実施の形態について説明する。
【0017】 図1〜図5には、この考案による樽用バルブの一実施の形態が示されていて、 図1は樽の口部に取り付けた状態を示す断面図、図2は全体を示す断面図、図3 は図2に示すものの上面図、図4は図1および図2に示すものの第1シール部材 の断面図、図5は樽の口部から取り外す際の状態を示す拡大断面図である。
【0018】 すなわち、この実施の形態に示す樽用バルブ1は、内部にビール等の飲料が充 填される樽25の口部26に螺着される環状の固定部材2と、この固定部材2の 下端と口部26の底面との間に装着される環状の第1シール部材5と、固定部材 2の内周側に装着されるとともに、樽25内に炭酸ガス等のガスを導く流入通路 14と樽25からビール等の飲料を取り出す流出通路15とを有する筒状部材1 0と、筒状部材10に装着されるとともに、流入通路14を開閉する第2シール 部材16と、筒状部材10に装着されるとともに、流出通路15を開閉するバル ブ部材20とを具えている。
【0019】 固定部材2の上部外周面には樽25の口部26内周面に設けられているねじ部 26aに合致するねじ部3が螺設され、両ねじ部3、26aを螺合させることで 固定部材2が樽25の口部26に螺着されるものである。
【0020】 固定部材2のねじ部3には、そこを軸線方向に貫通する所定の深さの切欠部3 a、3aが2箇所に設けられ、これらの切欠部3a、3aを介して固定部材2の 外周面の上下端が相互に連通するものである。なお、切欠部3aは2箇所に限ら ず、1箇所又は2箇所以上に設けてもよいものである。
【0021】 固定部材2の内周面には径方向内方に環状に突出する突起4が一体に設けられ 、この突起4の内周面は樽25の内方に行くほど大径となるテーパ面の弁座4a に形成され、この弁座4aに後述する第2シール部材16の上部外周面が当接す るようになっている。
【0022】 第1シール部材5は、ゴム等の弾性体からなる環状のゴム部7と、このゴム部 7の外周側に外周面を露出させた状態で埋設される金属環6とからなるものであ って、金属環6の外周面によって第1シール部材5の外周面の一部が形成される ようになっている。この場合、金属環6の外周面はゴム部7の外周面と面一であ ってもよく、ゴム部7よりも径方向外方に突出するようにしてもよいものである 。
【0023】 第1シール部材5の外周面は固定部材2の外周面を介して固定部材2の各切欠 部3a、3aに連通するようになっている。そして、第1シール部材5の外周面 および固定部材2の外周面と口部26の内周面との間に、口部26の底面と上面 との間を連通する一連の通孔8が形成され、この通孔8に対応する部分で固定部 材2を口部26から取り外す際に樽25内外を連通するガス抜き孔9が形成され るものである。
【0024】 筒状部材10は、固定部材2の内周側に装着されるとともに、側面の複数箇所 に内外周面間を連通する通孔11aが設けられている筒状の外筒11と、この外 筒11の内周側に装着されるとともに、所定の範囲内を軸線方向(上下方向)に 移動可能な筒状の内筒12からなるものであって、内筒12の外周面と外筒11 の内周面との間で炭酸ガス等のガスを樽25内に導くための流入通路14が形成 され、内筒12の内周側の部分で樽25内のビール等の飲料を樽25から取り出 すための流出通路15が形成されるものである。
【0025】 流入通路14と流出通路15とは、互いに隔離された状態で形成されている。 流入通路14の一端(上端)は固定部材2の内周側に開口し、他端(下端)は外 筒11の各通孔11aを介して樽25内に開口するようになっている。流出通路 15の一端(上端)は、固定部材2の内周側に開口し、他端(下端)は樽25内 の底部に開口するようになっている。
【0026】 外筒11の下端部には径方向内方に突出する環状の突起11bが一体に形成さ れるとともに、外筒11の上端部には径方向外方に突出する突起11cが一体に 形成され、上端部の突起11cは固定部材2の内周側の突起4と第1シール部材 5との間に形成されている溝13内に係止されるようになっている。したがって 、外筒11は、上端部の突起11cが溝13の上下面に当接する範囲内で、軸線 方向(上下方向)に僅かに移動可能となるものである。
【0027】 内筒12の上端部には、径方向外方に突出する環状の突起12aが一体に形成 されるとともに、この突起12aを含む内筒12の上端部内周面にはゴム等の弾 性体からなる環状の第2シール部材16が加硫接着等により一体に連結されてい る。
【0028】 第2シール部材16は内筒12と一体に軸線方向(上下方向)に移動可能とな っていて、内筒12が軸線方向の一方(上方)に移動した際、上部外周面が固定 部材2の内周側の弁座4aに当接してそれとの間を閉塞し、軸線方向の他方(下 方)に移動した際、上部外周面が固定部材2の内周側の弁座4aから離間してそ れとの間を開放するようになっている。すなわち、軸線方向の一方(上方)に移 動した際には外筒11と内筒12との間の流入通路14の上端開口部を閉塞し、 軸線方向の他方(下方)に移動した際には外筒11と内筒12との間の流入通路 14の上端開口部を開放するようになっている。
【0029】 流入通路14内には付勢部材であるスプリング18が装着されている。スプリ ング18の一端は外筒11の下端部の突起11bの上面側に当接し、他端は内筒 12の上端部の突起11cの下面側に当接するようになっている。したがって、 外筒11と内筒12とは、スプリング18の付勢力によって互いに離間する方向 に付勢されるものである。
【0030】 内筒12は、外筒11の内周側に位置する大径部12bと、この大径部12b の下端部に一体に形成される小径部12cとからなるものであって、大径部12 bの内周側には付勢部材であるスプリング19が装着されている。スプリング1 9の下端部は大径部12bの底部に当接し、上端部は後述するバルブ部材20の 脚部20b下端に当接するようになっている。
【0031】 内筒12の大径部12bにはバルブ部材20が装着されている。バルブ部材2 0は、円盤状の本体部20aと、この本体部20aの下面側に一体に形成される 2本の棒状の脚部20b、20bとからなるものであって、脚部20b、20b の下面側にスプリング19の上端部が当接するようになっている。したがって、 バルブ部材20は、スプリング19の付勢力によって上方に付勢されて、本体部 20aの上面側周縁部が第2シール部材16の下部内周面に当接し、それとの間 、すなわち、流出通路15の上端開口部を閉塞するものである。なお、バルブ部 材20の脚部20bは2本以上設けてもよいものである。
【0032】 そして、上記のように構成した樽用バルブ1を装着した樽25からビール等の 飲料を取り出すには、樽25の口部26にディスペンスヘッド27を装着し、デ ィスペンスヘッド27の下端部の環状の第3シール部材28を固定部材2の内周 側に嵌合させ、ハンドル29を操作して押圧部材30を下降させ、その下端部を バルブ部材20の本体部20a上面側に当接させる。
【0033】 そして、ハンドル29の操作によってさらに押圧部材30を下降させると、押 圧部材30とバルブ部材20とがスプリング19の付勢力に抗して一体に下降し 、押圧部材30の先端部が第2シール部材16の内周側に嵌合し、バルブ部材2 0の外周面と内筒12の内周面との間に隙間が形成され、この隙間を介して内筒 12の内周側の流出通路15が押圧部材30の中心部に貫通した状態で設けられ ている飲料取出し通路31に連通する。
【0034】 そして、ハンドル29の操作によってさらに押圧部材30を下降させると、内 筒12および第2シール部材16がスプリング19の付勢力に抗して一体に下降 し、第2シール部材16の上部外周面が固定部材2の弁座4aから離間してそれ との間が開放され、内筒12と外筒11との間の流入通路14の上端開口部が開 放される。
【0035】 そして、ディスペンスヘッド27の炭酸ガス等のガス注入口32に、ホース( 図示せず)を介して炭酸ガス等のガスが充填されているボンベ(図示せず)を連 結し、ボンベのバルブ(図示せず)を開放すると、ボンベ内の炭酸ガス等のガス がホースを介してガス注入口32から固定部材2の内周側の部分に流入し、そこ に開口している流入通路14の上端開口部から流入通路14内に流れ込み、そこ を流れて外筒11の各通孔11aから樽25内に流入する。
【0036】 そして、ディスペンスヘッド27の飲料取出し通路31を閉塞しているコック (図示せず)を開放すると、樽25内に充填されているビール等の飲料が炭酸ガ ス等のガスの圧力によって流出通路15の下端開口部から流出通路15内に流れ 込み、そこを流れて流出通路15の上端開口部から押圧部材30の中心部の飲料 取出し通路31に流れ込み、そこを流れてその端部に設けられている飲料取出し 口からジョッキ等の容器(図示せず)に取り出されるものである。
【0037】 上記のように構成したこの実施の形態による樽用バルブ1にあっては、ビール 等の飲料を取り出して空になった樽25の口部26から取り外すために固定部材 2を緩めた場合に、第1シール部材5および固定部材2と口部26との間に形成 されている通孔8に対応する部分で樽25内外を連通する一連のガス抜き孔9が 形成され、このガス抜き孔9を介して樽25内に残っている炭酸ガス等のガスが 樽25外に排出されることになる。
【0038】 すなわち、固定部材2を緩めた際に樽25内に残っている炭酸ガス等のガスの 圧力が第1シール部材5に作用すると、その圧力によって第1シール部材5のゴ ム部7は径方向外方に拡大変形しようとするが、第1シール部材5のゴム部7の 外周側には金属環6が埋設されているので、第1シール部材5の径方向外方への 過大な変形が阻止され、第1シール部材5の外周側の全体が口部26の内周側に 密着してその一部が固定部材2と口部26との間に入り込んでそれらの間をシー ルするようなことはなく、第1シール部材5の外周側に樽25内外を連通する一 連のガス抜き孔9を確実に形成することができることになる。
【0039】 したがって、固定部材2を口部26から取り外す際に、固定部材2に樽25内 に残っているガス圧が一気に作用し、固定部材2、筒状部材10等の構成部材が 口部26から吹き飛ばされるようなことはなく、屋外等に保管しておいた空樽の 樽用バルブ1に子供や酔っ払い等が悪戯をして触れても、それが吹き飛んで子供 等の体に当たって怪我するようなことはなく、安全性が著しく向上するとともに 、空樽を保管しておく場合の管理が容易となる。また、ガス抜き孔9を介して樽 25内のガスを外部に排出する際に、ガス抜き孔9のオリフィス効果によって排 気音を発生させることができるので、その音を「警報音」として利用することに より樽25からガスが排出されたか否かの確認をすることができ、安全性がさら に高まることになる。
【0040】
【考案の効果】
この考案は前記のように構成したことにより、固定部材を樽の口部から取り外 す際、固定部材および第1シール部材と口部との間の通孔に対応する部分で樽内 外を連通する一連のガス抜き孔を形成することができることになり、このガス抜 き孔を介して樽内に残っている炭酸ガス等のガスを樽外に排出することができる ことになる。したがって、固定部材を樽の口部から取り外す際に、樽内に残って いる炭酸ガス等のガスの圧力によって固定部材、筒状部材等の構成部材が口部か ら吹き飛ばされるようなことはなく、吹き飛ばされた構成部材が体に当たって怪 我をしたり、周辺の物に当たってその物を壊したりするようなことはなく、安全 性が大幅に向上するとともに、空樽を保管しておく場合の管理も容易となる。ま た、ガス抜き孔を介して樽内のガスを外部に排出する際に、ガス抜き孔のオリフ ィス効果によって排気音を発生させることができるので、その音を「警報音」と して利用することにより樽からガスが排出されたか否かの確認をすることができ ることになり、さらに安全性が高まることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による樽用バルブの一実施の形態を示
したものであって、樽の口部に取り付けた状態を示した
断面図である。
【図2】図1に示す樽用バルブの拡大断面図である。
【図3】図2に示すものの上面図である。
【図4】図1および図2に示す第1シール部材の拡大断
面図である。
【図5】図1に示す樽用バルブを樽の口部から取り外す
際の状態を示した拡大断面図である。
【図6】従来の樽用バルブの一例を示したものであっ
て、樽の口部に取り付けた状態を示した断面図である。
【図7】図6に示す樽用バルブの拡大断面図である。
【図8】図7に示すものの上面図である。
【図9】図6および図7に示す第1シール部材の拡大断
面図である。
【図10】図6に示す樽用バルブを樽の口部から取り外
す際の状態を示した拡大断面図である。
【符号の説明】
1、41……樽用バルブ 2、42……固定部材 3、26a……ねじ部 3a……切欠部 4、11b、11c、12a……突起 4a……弁座 5、45……第1シール部材 6……金属環 7……ゴム部 8……通孔 9……ガス抜き孔 10、50……筒状部材 11、51……外筒 11a、51a……通孔 12、52……内筒 12b……大径部 12c……小径部 13……溝 14、54……流入通路 15、55……流出通路 16、46……第2シール部材 17……補強環 18、19、58、59……スプリング 20、60……バルブ部材 20a……本体部 20b……脚部 25、65……樽 26、66……口部 27、67……ディスペンスヘッド 28……第3シール部材 29、69……ハンドル 30、70……押圧部材 31、71……飲料取出し通路 32、72……ガス注入口

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にビール等の飲料が充填される樽の
    口部に螺着される固定部材と、該固定部材と前記口部と
    の間に介装される第1シール部材と、前記固定部材に装
    着されるとともに、所定の範囲内を移動可能であり、か
    つ、飲料用の流出通路とガス用の流入通路とを有する筒
    状部材と、前記筒状部材に装着されて前記流出通路を開
    閉するバルブ部材と、前記筒状部材に装着されて前記流
    入通路を開閉する第2シール部材とを具えた樽用バルブ
    において、 前記固定部材および前記第1シール部材と前記口部との
    間に一連の通孔を形成し、前記固定部材を緩めた際に前
    記通孔に対応する部分で前記樽内外を連通するガス抜き
    孔を形成するように構成したことを特徴とする樽用バル
    ブ。
  2. 【請求項2】 前記固定部材の一部に切欠部を形成する
    とともに、前記第1シール部材を、環状をなすゴム部と
    このゴム部の外周側に埋設されて第1シール部材の外周
    面の一部を形成する金属環とで構成し、第1シール部材
    の外周面を前記切欠部に連通させるようにした請求項1
    記載の樽用バルブ。
  3. 【請求項3】 内部にビール等の飲料が充填される樽の
    口部内周面に設けられたねじ部に合致し得るねじ部を外
    周面に有し、両ねじ部を螺合させることで前記口部に螺
    着される筒状の固定部材と、該固定部材の下面と前記口
    部の底面との間に介装され、両者間をシールする環状の
    第1シール部材と、前記固定部材の内周側に装着される
    とともに、所定の範囲内を軸線方向に移動可能であり、
    かつ、樽内のビール等の飲料を取り出すための飲料用の
    流出通路と樽内に炭酸ガス等のガスを導くためのガス用
    の流入通路とを有する筒状の筒状部材と、前記筒状部材
    に装着されて前記流出通路を開閉するバルブ部材と、前
    記筒状部材に装着されて前記流入通路を開閉する環状の
    第2シール部材とを具えた樽用バルブにおいて、 前記固定部材の外周面のねじ部の一部に軸線方向に貫通
    する切欠部を形成するとともに、前記第1シール部材
    を、環状をなすゴム部とこのゴム部の外周側に埋設され
    て第1シール部材の外周面の一部を形成する金属環とで
    構成し、前記第1シール部材の外周面を前記切欠部に連
    通させて、前記固定部材の外周面および前記第1シール
    部材外周面と前記口部内周面との間に一連の通孔を形成
    し、前記固定部材を緩めた際に前記通孔に対応する部分
    で前記樽内外を連通するガス抜き孔を形成するように構
    成したことを特徴とする樽用バルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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