JP3025677B1 - ハイブリッドリング回路 - Google Patents

ハイブリッドリング回路

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JP3025677B1
JP3025677B1 JP10271168A JP27116898A JP3025677B1 JP 3025677 B1 JP3025677 B1 JP 3025677B1 JP 10271168 A JP10271168 A JP 10271168A JP 27116898 A JP27116898 A JP 27116898A JP 3025677 B1 JP3025677 B1 JP 3025677B1
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Abstract

【要約】 【課題】 分配率が1に近づいても実現できるハイブリ
ッドリング回路とする。 【解決手段】 分配率が1に近づいた際にインピーダン
スが高くなる第1の線路W12と第3の線路W34を第
1のキャパシタCaと第1のインダクタLaからなる集
中定数回路で置き換え、第2の線路W23と第4の線路
W41を両脇に第2のキャパシタCbを接続した分布定
数線路で置き換える。第1のインダクタLaと第2のキ
ャパシタCbは並列共振するので、省略することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分配される出力信
号間の位相差が90゜であると共に、高周波電力を任意
の分配比で分配することのできるハイブリッドリング回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッド回路は方向性を有する電力
分配回路であり、この回路は電力分配器、可変位相器、
可変減衰器などに用いられている。ハイブリッドリング
回路は、ハイブリッド回路の代表的な回路であり、ハイ
ブリッドリング回路の原理的な構成を示す図を図9に示
す。この図に示すハイブリッドリング回路では4本の分
布定数線路W12,W23,W34,W41がリング状
に接続されて構成されている。また、第1のポートP1
は第1の分布定数線路W12と第4の分布定数線路W4
1との接続点であり、第2のポートP2は第1の分布定
数線路W12と第2の分布定数線路W23との接続点で
あり、第3のポートP3は第2分布定数線路W23と第
3の分布定数線路W34との接続点であり、第4のポー
トP4は第3の分布定数線路W34と第4の分布定数線
路W41との接続点である。
【0003】このように構成されたハイブリッドリング
回路においては、第1のポートP1に入力された高周波
信号は第3のポートP3と第4のポートP4とから90
゜の位相差を有して分配比N:(1−N)で分配されて
出力されるが、第2のポートP2はアイソレートされて
信号は出力されない。この場合の第1の分布定数線路W
12〜第4の分布定数線路W41のインピーダンスおよ
び位相量を図10に示すが、アイソレートされる第2の
ポートP2はZoの抵抗Rで終端される。図10におい
て、第1のポートP1ないし第4のポートP4のインピ
ーダンスはZoとされており、第1の分布定数線路W1
2〜第4の分布定数線路W41の位相量はそれぞれ−9
0°とされ、そのインピーダンスZ1〜Z4は、分配比と
第1のポートP1ないし第4のポートP4のインピーダ
ンスで決定される。
【0004】第1の分布定数線路W12のインピーダン
スZ1は次式で示される。
【数1】 また、第2の分布定数線路W23のインピーダンスZ2
は次式で示される。
【数2】 さらに、第3の分布定数線路W34のインピーダンスZ
3は第1の分布定数線路W12のインピーダンスZ1と等
しい。すなわち、 Z3=Z1 (3) となる。さらにまた、第4の分布定数線路W41のイン
ピーダンスZ4は第2の分布定数線路W23のインピー
ダンスZ2と等しい。すなわち、 Z4=Z2 (4) となる。また、分配率Nの範囲は0<N<1である。
【0005】ここで例えば、分配率N=0.5とされて
分配比が1:1とされ、第1のポートP1ないし第4の
ポートP4のインピーダンスがZo=50Ωとされてい
ると、第1の分布定数線路W12と第3の分布定数線路
W34とのインピーダンスZ 1,Z3はZo、すなわち5
0Ωとなり、第2の分布定数線路W23と第4の分布定
数線路W41とのインピーダンスZ2,Z4はZo/√2
≒35.3Ωとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図9および図10に示
す従来のハイブリッドリング回路においては、4本の線
路が分布定数線路で構成されているため、小型化するこ
とが困難であるという問題点があった。また、ハイブリ
ッドリング回路において第1の分布定数線路W12ない
し第4の分布定数線路W41のインピーダンスZ1〜Z4
の関係は、(Z1=Z3)>(Z 2=Z4)となる。そし
て、分配率Nが1に近づくと、上記(1)式に示すよう
に第1の分布定数線路W12と第3分布定数線路W34
のインピーダンスZ1、Z3が次第に高くなる。この場
合、分布定数線路を同軸線路とするとインピーダンスを
高くするには中心導体の径を細くしなければならず、イ
ンピーダンスが高くなりすぎると分布定数線路の実現が
困難になると云う問題点があった。
【0007】そこで、本発明は小型化することができる
と共に、分配率が1に近づいても実現することのできる
ハイブリッドリング回路を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のハイブリッドリング回路は、それぞれ位相
量が−90°に設定された第1の線路(W12)と第3
の線路(W34)が対向し、第2の線路(W23)と第
4の線路(W41)が対向するように前記第1の線路な
いし第4の線路をリング状に接続すると共に、第1の線
路と第4の線路の接続点が第1ポート、第1の線路と第
2の線路の接続点が第2ポート、第2の線路と第3の線
路の接続点が第3ポート、第3の線路と第4の線路の接
続点が第4ポートとされているハイブリッドリング回路
において、分配率を1に近づけるにつれて高インピーダ
ンスに設定される前記第1の線路と第3の線路とを、
ート間に接続される第1のキャパシタと、該第1のキャ
パシタの両端とアース間にそれぞれ接続された第1のイ
ンダクタおよび第2のインダクタからなる第1の回路
成とすると共に、前記第2の線路と第4の線路とを、−
90°より小さい所定の位相量とされたポート間に接続
される分布定数線路と、該分布定数線路の両端とアース
間にそれぞれ接続された第2のキャパシタおよび第3の
キャパシタからなる第2の回路構成とし、前記第1のイ
ンダクタあるいは前記第2のインダクタ前記第2の
キャパシタあるいは前記第3のキャパシタとが使用周波
数帯域のほぼ中心周波数において共振する値に設定され
て、前記第1のインダクタおよび前記第2のインダクタ
前記第2のキャパシタおよび前記第3のキャパシタ
省略可能とされている。
【0009】また、前記本発明のハイブリッドリング回
路において、前記第1のインダクタと前記第2のキャパ
シタとが省略されて、等価的な第1の線路と等価的な第
3の線路が前記第1のキャパシタで構成され、等価的な
第2の線路と等価的な第4の線路が−90°より小さい
所定の位相量とされた前記分布定数線路で構成されるよ
うにしてもよい。さらにまた、このような構成におい
て、前記第1ポートないし第4ポートのインピーダンス
がZoとされている場合に、−90°より小さい所定の
位相量とされた前記分布定数線路のインピーダンスがZ
oとされるようにしたものである。
【0010】このような本発明のハイブリッドリング回
路は、−90°より小さい所定の位相量とされた分布定
数線路が2本と、2つのキャパシタにより構成すること
ができ、−90°より小さい位相量とされた分布定数線
路は短い分布定数線路で実現することができること、お
よび、キャパシタは小型であるため、小型のハイブリッ
ドリング回路とすることができる。しかも、ハイブリッ
ドリング回路の一部を集中定数回路で置き換えても、わ
ずか4つの素子により簡易な構成でハイブリッドリング
回路を実現することができる。また、分配率が1に近づ
いた際にインピーダンスが高くなる線路を集中定数回路
に置き換えているので、分配率が1に近づいてもハイブ
リッドリング回路を容易に実現することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のハイブリッドリング回路
の実施の形態の構成を図5に示すが、図5に示す構成で
ハイブリッドリング回路を実現する説明を図1ないし図
4および前述した図10を参照しながら説明する。本発
明のハイブリッドリング回路の出発点とされる構成は図
10に示す通りであり、前述したように4本の位相量が
−90°とされた分布定数線路W12,W23,W3
4,W41がリング状に接続されて構成されている。ま
た、第1のポートP1は第1の分布定数線路W12と第
4の分布定数線路W41との接続点であり、第2のポー
トP2は第1の分布定数線路W12と第2の分布定数線
路W23との接続点であり、第3のポートP3は第2分
布定数線路W23と第3の分布定数線路W34との接続
点であり、第4のポートP4は第3の分布定数線路W3
4と第4の分布定数線路W41との接続点である。
【0012】このように構成されたハイブリッドリング
回路において、第1のポートP1に入力された高周波信
号は第3のポートP3と第4のポートP4とから90゜
の位相差を有して分配比N:(1−N)で分配されて出
力されるが、第2のポートP2はアイソレートされて信
号は出力されない。この場合の第1の分布定数線路W1
2〜第4の分布定数線路W41のインピーダンスZ1
4は上記(1)式ないし(4)式で示され、位相量θ1
〜θ4はそれぞれ−90°(位相長λ/4:ただし、λ
は使用周波数における中心周波数の波長)とされてい
る。
【0013】このような構成のハイブリッドリング回路
において、分配率Nが1に近づいても実現できるように
分配率Nが1に近づいた際に、インピーダンスの高くな
る分布定数線路を集中定数回路に置き換えることを考え
てみる。置き換えられる集中定数回路として図1に示す
高域通過型のπ型回路を示す。この高域通過型のπ型回
路は、端子Taと端子Tb間に第1のキャパシタCaが
直列に接続され、端子Taとアース間に第1のインダク
タLaが接続され、端子Tbとアース間にも第1のイン
ダクタLaが接続されている。この場合の、第1のキャ
パシタCaと第1のインダクタLaとは次式により求め
られる。 La=Z’/ωo (5) Ca=1/(ωo・Z’) (6) ただし、Z’はπ型回路のインピーダンス、角周波数ω
oはωo=2πfo(fo:使用周波数の中心周波数)
である。そして、端子Taと端子Tb間の位相量は−9
0°とされ、そのインピーダンスZ’は、インピーダン
スZ1およびインピーダンスZ3と等しい値とされてい
る。すなわち、 Z’=Z1=Z3 (7) である。
【0014】この図1に示す高域通過型のπ型回路で図
10に示す第1の分布定数線路W12と第3の分布定数
線路W34とを置き換えたハイブリッドリング回路の構
成を図2に示す。図2に示すハイブリッドリング回路に
おいて、第1の線路W12ないし第4の線路W41はそ
れぞれ位相量が−90°とされており、これらの第1の
線路W12ないし第4の線路W41がリング状に接続さ
れて構成されている。そして、第1ポートP1ないし第
4のポートP4のインピーダンスはZoとされている。
ここで、第1の線路W12と第3の線路W34は図1に
示すπ型回路とされており、線路に直列に挿入されてい
る第1のキャパシタCaと、第1のキャパシタCaの両
端とアース間にそれぞれ接続された第1のインダクタL
aとから第1の線路W12および第3の線路W34は構
成されている。さらに、第2の線路W23と第4の線路
W41は、インピーダンスZ”で位相量θが−90°の
分布定数線路から構成されている。ただし、インピーダ
ンスZ”と位相量θは、図10に示す第2の分布定数線
路W23と第4の分布定数線路W41の位相量θ2,θ4
とインピーダンスZ2,Z4と等しくされている。すなわ
ち、次式で表される。 θ=θ2=θ4 (8) Z”=Z2=Z4 (9)
【0015】次に、図2に示すハイブリッドリング回路
の構成において部品点数を減少させることを考えてみ
る。このハイブリッドリング回路において、第1のイン
ダクタLaに並列に第2のキャパシタを設けたとして、
第1のインダクタLaと第2のキャパシタとを使用周波
数帯域の略中心周波数で並列共振させたとする。する
と、並列共振回路のインピーダンスは理論的には無限大
となることから並列共振回路を取り外してもハイブリッ
ドリング回路に影響を与えないことになる。すなわち、
第1のインダクタLaを削除することができる。そこ
で、第2の分布定数線路W23と第4の分布定数線路W
41とを図3に示す回路で置き換えてみる。図3に示す
回路は、端子Tcと端子Tdの間に直列にインピーダン
スZxで位相量θ’の分布定数線路Wxが接続され、分
布定数線路Wxの両端とアース間に、それぞれ第2のキ
ャパシタCbが接続されている。この場合、端子Tcお
よび端子TdのインピーダンスはZ”(=Z2=Z4)と
され、その端子間の位相量は−90°とされる。
【0016】ここで、第2のキャパシタCbと第1のイ
ンダクタLaとを共振させることから、 1−ωo2・La・Cb=0 (10) が成立し、 Cb=1/(ωo2・La) (11) となり、(11)式に上記(5)式を代入すると、 Cb=1/{ωo2・(Z’/ωo)}=1/(ωo・Z’) (12) となる。また、図3に示す回路の各定数は次式で与えら
れる。ただし、数式中のθ’は分布定数線路の長さを電
気角で示したもので、θ’≧0として定義している。 Zx=Z”/sinθ’ (13) Cb=cosθ’/(ωo・Z”) (14)
【0017】したがって、上記(12)式と(14)と
により、 1/(ωo・Z’)=cosθ’/(ωo・Z”) (15) となり、変形すると、 cosθ’=Z”・ωo/(Z’・ωo)=Z”/Z’ (16) ∴ θ’=cos-1(Z”/Z’) (17) となる。ここで、上記(1)式および上記(7)式よ
り、インピーダンスZ’は、
【数3】 となり、インピーダンスZ”は、上記(2)式および上
記(9)式より、
【数4】 となる。したがって、(16)式、(18)式および
(19)式より、
【数5】 となる。よって、(17)式は、
【数6】 となり、θ’の範囲は0°<θ’<90°になる。
【0018】また、インピーダンスZxは、上記(1
3)式,(19)式および(21)式より、
【数7】 となる。すなわち、インピーダンスZxは分配率Nに無
関係にインピーダンスZoと常に等しくなる。したがっ
て、図3に示す回路は、図4に示す回路と等価となる。
【0019】そこで、図4に示す回路で図2に示すハイ
ブリッドリング回路における第2の分布定数線路W23
と第4の分布定数線路W41とを置き換えた本発明にか
かるハイブリッドリング回路の構成を図5に示す。図5
に示すハイブリッドリング回路は、第1の線路W12な
いし第4の線路W41はそれぞれ位相量が−90°とさ
れており、これらの第1の線路W12ないし第4の線路
W41がリング状に接続されて構成されている。そし
て、第1ポートP1ないし第4のポートP4のインピー
ダンスはZoとされている。ここで、第1の線路W12
と第3の線路W34は、前記したように図1に示すπ型
回路で置き換えられている。また、第2の線路W23と
第4の線路W41は、図4に示す回路で置き換えられて
おり、線路に直列に挿入されたインピーダンスZoで位
相量θ’が前記(21)式に示す位相量とされた分布定
数線路Woと、この分布定数線路Woの両端にそれぞれ
接続された第2のキャパシタCbから第2の線路W23
と第4の線路W41は構成されている。
【0020】ここで、第1の線路W12および第3の線
路W34における第1のインダクタLaと、第2の線路
W23と第4の線路W41線路における第2のキャパシ
タCbとは、使用周波数帯域の中心周波数foで共振す
る値とされているから、破線で示しているように第1の
インダクタLaと第2のキャパシタCbとを省略するこ
とができる。すなわち、本発明のハイブリッドリング回
路は、第1のキャパシタCaで構成される第1の線路お
よび第3の線路と、分布定数線路Woで構成される第2
の線路と第4の線路により構成することができる。
【0021】次に、本発明のハイブリッドリング回路に
おいて、分配率N=0.99とした場合のハイブリッド
リング回路を構成する各素子の定数を具体的に図6に示
す。ただし、第1のポートP1ないし第4のポートP4
のインピーダンスZoは50Ω、使用周波数の中心周波
数foは400MHzとされている。図6に示す本発明
のハイブリッドリング回路は、第1の線路W12’と第
3の線路W34’は容量が約0.7998pFとされた
第1のキャパシタCaで構成されており、第2の分布定
数線路W23’と第4の分布定数線路W41’はインピ
ーダンスZo=50Ω、位相量θ’≒84.261°と
された分布定数線路で構成される。第1のキャパシタC
aの値、および、位相量θ’は、上記(6)式および上
記(21)式から得ることができる。
【0022】このような4本の第1の線路W12ないし
第4の線路W41がリング状に接続されて構成されてい
る。このハイブリッドリング回路は分配率Nが0.99
とされていることから、第1のポートP1から入力され
た高周波信号は、分配比99:1で第4のポートP4と
第3のポートP3から分配されて出力されることにな
る。すなわち、第1のポートP1に0dBmの信号電力
を与えた際に、第4のポートP4からは約−0.043
6dBmの出力が−90°移相されて得られ、第3のポ
ートP3からは−20dBmの出力が入力と同相で得ら
れる。
【0023】ここで、図6に示す本発明のハイブリッド
リング回路の具体的な回路における電気的特性を図7お
よび図8に示す。図7(a)は第1のポートP1ないし
第4のポートP4のVSWR(電圧定在波比)特性であ
り、使用周波数の中心周波数400MHzにおいては、
VSWR=1.000と理想的な値が得られており、3
50MHzないし450MHzの周波数帯域においても
1.045以下の良好なVSWRの値が得られている。
また、図7(b)は伝送されるポート間の伝送特性であ
り、第1のポートP1と第4のポートP4間、および、
第2のポートP2と第3のポートP3間の伝送特性は、
使用周波数の中心周波数400MHzにおいて、−0.
043dBとされており、350MHzないし450M
Hzの周波数帯域においては−0.061〜−0.03
4dBと分配比(99:1)に沿った値とされている。
さらに、第1のポートP1と第3のポートP3間、およ
び、第2のポートP2と第4のポートP4間の伝送特性
は、使用周波数の中心周波数400MHzにおいて、−
19.99dBとされており、350MHzないし45
0MHzの周波数帯域においては−21.29dB〜−
18.80dBと分配比に沿った値とされている。
【0024】さらにまた、図7(c)はアイソレーショ
ンされるポートのアイソレーション特性であり、第1の
ポートP1と第2のポートP2間、および、第3のポー
トP3と第4のポートP4間のアイソレーション特性
は、使用周波数の中心周波数400MHzにおいて、1
00dB以上とされており、350MHzないし450
MHzの周波数帯域においては33.08dB以上と良
好なアイソレーションの値が得られている。
【0025】さらにまた、図8は伝送されるポート間の
位相特性であり、第1のポートP1と第4のポートP4
間、および、第2のポートP2と第3のポートP3間の
位相特性は、使用周波数の中心周波数400MHzにお
いて、−90.00°と理想的な値とされており、35
0MHzないし450MHzの周波数帯域においては−
78.66°〜−101.4°と約±12°以内の良好
なずれの程度とされている。さらに、第1のポートP1
と第3のポートP3間、および、第2のポートP2と第
4のポートP4間の位相特性は、使用周波数の中心周波
数400MHzにおいて、0.00°と理想的な値とさ
れており、350MHzないし450MHzの周波数帯
域においては−11.62°〜+11.13°と約±1
2°以内の良好なずれの程度とされている。この場合、
伝送されるポート間の位相差は、使用周波数の中心周波
数400MHzにおいて、90.00°と理想的な値と
されており、350MHzないし450MHzの周波数
帯域においては89.76°〜90.00°と約0.3
°以内の良好なずれの程度となる。
【0026】上記説明した本発明のハイブリッドリング
回路においては、第1のポートP1に入力するようにし
たが、これに限るものではなく第2ポートP2ないし第
4のポートP4のいずれであってもよい。例えば、第2
のポートP2に入力すると、第3のポートP3と第4の
ポートP4にN:(1−N)の分配比で出力されると共
に、第1のポートP1がアイソレーションポートとな
る。また、第3のポートP3に入力すると、第2のポー
トP2と第1のポートP1にN:(1−N)の分配比で
出力されると共に、第4のポートP4がアイソレーショ
ンポートとなる。さらに、第4のポートP4に入力する
と、第1のポートP1と第2のポートP2にN:(1−
N)の分配比で出力されると共に、第3のポートP3が
アイソレーションポートとなる。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、ハイブリッドリング回路を−90°より小さい所定
の位相量とされた分布定数線路が2本と、2つのキャパ
シタにより構成することができ、−90°より小さい所
定の位相量とされた分布定数線路は短い分布定数線路で
実現することができること、および、キャパシタは小型
であるため、小型のハイブリッドリング回路とすること
ができる。しかも、ハイブリッドリング回路の一部を集
中定数回路で置き換えても、わずか4つの素子により簡
易な構成でハイブリッドリング回路を実現することがで
きる。また、分配率が1に近づいた際にインピーダンス
が高くなる線路を集中定数回路に置き換えているので、
分配率が1に近づいてもハイブリッドリング回路を容易
に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッドリング回路における分布定数線路
を置き換える高域通過型のπ型回路を示す図である。
【図2】図1に示すπ型回路で2本の分布定数線路を置
き換えたハイブリッドリング回路の構成を示す図であ
る。
【図3】ハイブリッドリング回路における分布定数線路
を置き換える回路を示す図である。
【図4】図3に示す回路を解析した結果を示す回路を示
す図である。
【図5】本発明の実施の形態のハイブリッドリング回路
の構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態のハイブリッドリング回路
のおける一態様の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態のハイブリッドリング回路
におけるVSWR特性、伝送特性、アイソレーション特
性を示す図表である。
【図8】本発明の実施の形態のハイブリッドリング回路
における位相特性を示す図表である。
【図9】従来のハイブリッドリング回路の原理的な構成
を示す図である。
【図10】原理的な構成のハイブリッドリング回路にお
ける各分布定数線路の定数を示す図である。
【符号の説明】
Ca 第1のキャパシタ Cb 第2のキャパシタ La 第1のインダクタ P1 第1のポート P2 第2のポート P3 第3のポート P4 第4のポート R 抵抗 Ta,Tb,Tc,Td 端子 W12,W23,W34,W41,Wo,Wx,W1
2’,W23’,W34’,W41’ 線路,分布定数
線路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ位相量が−90°に設定された
    第1の線路(W12)と第3の線路(W34)が対向
    し、第2の線路(W23)と第4の線路(W41)が対
    向するように前記第1の線路ないし第4の線路をリング
    状に接続すると共に、第1の線路と第4の線路の接続点
    が第1ポート、第1の線路と第2の線路の接続点が第2
    ポート、第2の線路と第3の線路の接続点が第3ポー
    ト、第3の線路と第4の線路の接続点が第4ポートとさ
    れているハイブリッドリング回路において、 分配率を1に近づけるにつれて高インピーダンスに設定
    される前記第1の線路と第3の線路とを、ポート間に接
    続される第1のキャパシタと、該第1のキャパシタの両
    端とアース間にそれぞれ接続された第1のインダクタ
    よび第2のインダクタからなる第1の回路構成とすると
    共に、前記第2の線路と第4の線路とを、−90°より
    小さい所定の位相量とされたポート間に接続される分布
    定数線路と、該分布定数線路の両端とアース間にそれぞ
    接続された第2のキャパシタおよび第3のキャパシタ
    からなる第2の回路構成とし、前記第1のインダクタ
    るいは前記第2のインダクタ前記第2のキャパシタ
    あるいは前記第3のキャパシタとが使用周波数帯域のほ
    ぼ中心周波数において共振する値に設定されて、前記第
    1のインダクタおよび前記第2のインダクタ前記第
    2のキャパシタおよび前記第3のキャパシタ省略可
    能とされていることを特徴とするハイブリッドリング回
    路。
  2. 【請求項2】 前記第1のインダクタと前記第2のキャ
    パシタとが省略されて、等価的な第1の線路と等価的な
    第3の線路が前記第1のキャパシタで構成され、等価的
    な第2の線路と等価的な第4の線路が−90°より小さ
    い所定の位相量とされた前記分布定数線路で構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のハイブリッドリン
    グ回路。
  3. 【請求項3】 前記第1ポートないし第4ポートのイン
    ピーダンスがZoとされている場合に、−90°より小
    さい所定の位相量とされた前記分布定数線路のインピー
    ダンスがZoとされることを特徴とする請求項2記載の
    ハイブリッドリング回路。
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