JP3025365B2 - 画像の二値化処理装置 - Google Patents

画像の二値化処理装置

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JP3025365B2
JP3025365B2 JP4027339A JP2733992A JP3025365B2 JP 3025365 B2 JP3025365 B2 JP 3025365B2 JP 4027339 A JP4027339 A JP 4027339A JP 2733992 A JP2733992 A JP 2733992A JP 3025365 B2 JP3025365 B2 JP 3025365B2
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淳次 野添
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、CCDカメラ等の撮
像装置によって撮像される領域内の明暗のパターン(明
度分布)に応じた多値画像情報を処理して、コンピュー
タによる文字認識、形状認識等を行える二値画像情報と
するための二値化処理装置に関する。特に本発明は、多
値画像を二値画像とする際の明部と暗部の境界となる明
度の値(しきい値)を定める技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータによって文字認識、
形状認識等を行う画像情報処理技術が発達しており、自
動加工機械における部品・工具の認識や加工の良否判定
等に応用されている。このような技術においては、CC
Dカメラ等によって受信される撮像対象の明度分布を表
す多値画像情報を処理して、コンピュータ処理に適した
二値画像情報とする技術が要求される。かかる画像情報
処理技術では、特に明部と暗部の境界となる明度の値
(しきい値)をどのように定めるかが、得られる二値画
像の品質を大きく左右する。しきい値の決定方法として
は、予め経験的に定めたしきい値を用いる方法、多
値画像の明度の最大値と最小値の平均を用いる方法、
しきい値以上の画素数としきい値未満の画素数が等しく
なるような荷重平均を用いる方法、等が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多値画
像情報として得られる明度分布は、撮像対象の形状や置
かれる環境等によって著しく変化するため、上記のいず
れの方法を用いても、撮像対象の明部と暗部の境界を的
確に反映したしきい値が得られなかった。このため、こ
のしきい値を用いて得られる二値画像にノイズやカスレ
等が発生することが避けられなかった。そこで本発明で
は、ノイズ、カスレ等がなく撮像対象を的確に表示する
二値画像を容易に得られる画像の二値化処理装置を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は下記の画像二
値化処理装置によって解決される。すなわち、この画像
二値化処理装置は、その概念が模式的に図1に示される
ように、明度が二次元平面内で分布している被測定領域
を撮像する撮像装置で得られた多値画像情報を被測定領
域内の座標とその座標点における明度とを対応づけた状
態で記憶する多値画像情報記憶手段Aと、その多値画像
情報に基づいて前記被測定領域内に存在する明度段階ご
とにその明度段階を有する座標点の点数を算出する明度
−頻度算出手段Bと、その算出結果を、明度段階と頻度
とを座標系とし、その明度−頻度算出手段で算出された
頻度を境界とする二値化画面に相当するヒストグラム情
報に変換するヒストグラム情報変換手段Cと、そのヒス
トグラム情報をスムージング処理して、画像表示した場
合に局所的な凹凸がスムース化された前記二値化画面を
表示するところのスムース化されたヒストグラム情報に
変換するスムージング処理手段Dと、そのスムース化さ
れたヒストグラム情報を収縮処理して、画像表示した場
合にヒストグラムの山が分離される画面を表示するとこ
ろの収縮されたヒストグラム情報に変換する収縮処理手
段Eと、その収縮されたヒストグラム情報のヒストグラ
ムの山を分離する明度の値をしきい値とするしきい値決
定手段Fと、そのしきい値の値を用いて前記多値画像情
報記憶手段に記憶された多値画像情報を二値化する二値
化処理手段Gとを有している。
【0005】
【作用】さて、上記の構成を備えた本発明の画像の二値
化処理装置によると、多値画像情報記憶手段Aにおい
て、明度が二次元平面内で分布している被測定領域を撮
像する撮像装置で得られた多値画像情報が被測定領域内
の座標とその座標点における明度とを対応づけた状態で
記憶されている。この多値画像情報に基づいて、明度−
頻度算出手段Bによって、被測定領域内に存在する明度
段階ごとにその明度段階を有する座標の点数が算出され
る。次にこの算出結果が、ヒストグラム情報変換手段C
によって、明度段階と頻度とを座標系とし、明度−頻度
算出手段で算出された頻度を境界とする二値化画面に相
当するヒストグラム情報に変換される。さらに、このヒ
ストグラム情報がスムージング処理手段Dによってスム
ージング処理されて、画像表示した場合に局所的な凹凸
がスムース化された二値化画面を表示するところのスム
ース化されたヒストグラム情報とされる。さらに、スム
ース化されたヒストグラム情報が収縮処理手段Eによっ
て収縮処理されて、画像表示した場合にヒストグラムの
山が分離される画面を表示するところの収縮されたヒス
トグラム情報に変換される。
【0006】ここで、スムージング処理によって局所的
な凹凸が除かれているため、収縮処理後のヒストグラム
において局所的な凹部で山が分離されることなく、本来
の撮像対象の境界に対応する明度において山が分離され
る。そして、しきい値選定手段Fによって、この撮像対
象の境界に対応するヒストグラムの山を分離する明度の
値がしきい値とされる。このしきい値を用いて、二値化
処理手段Gによって、多値画像情報記憶手段Aに記憶さ
れた多値画像情報が二値化されるため、撮像対象の境界
を反映した二値画像が得られる。この結果、ノイズ、カ
スレ等がなく撮像対象を的確に表示する二値画像を、複
雑な数学的、統計的手法等を用いることなく容易に得る
ことができる。
【0007】
【実施例】
実施例1 次に本発明を具現化した実施例1について図2〜図5を
参照して説明する。本実施例の画像の二値化処理装置
は、その構成が図1に模式的に示されるものであり、具
体的には撮像装置としてのCCDカメラと、これに電気
的に接続されたコンピュータシステムおよび出力装置と
してのCRTディスプレイを中心として構成されてい
る。このコンピュータシステムは、中央処理装置(CP
U),メモリ装置(RAM,ROM),入出力インター
フェイス(I/Oポート),およびこれらの間をデータ
移送可能に接続するバスを中心として構成されている。
【0008】次に、本実施例の画像の二値化処理装置に
おけるヒストグラム情報の具体例について、図2を参照
して説明する。図2は、本実施例の二値化処理において
取り扱われるヒストグラム情報をディスプレイに表示し
た場合の具体例を、二値化処理の手順に従って示したも
のである。なお、これらのヒストグラム情報は、以下に
詳しく説明する手順に従って上記コンピュータシステム
において処理されるものであり、必ずしも図2(a)〜
(d)に示される如く画面に表示されることを要しな
い。まず図2(a)は、CCDカメラによって撮像され
た撮像対象のカメラ視野内における明度分布から明度段
階ごとの頻度を算出し、これを明度と頻度とを座標系と
する平面上にヒストグラム(柱状グラフ)として表示し
たものである。横軸は明度であり、各図の右方へ行くほ
ど明度が高くなり、撮像対象が白いことに対応する。ま
た、縦軸は頻度であり、各明度段階ごとの画素の数を表
している。図2(a)のヒストグラムは撮像された生デ
ータをそのまま表示したものであるため、図に示される
如く各明度段階ごとの凹凸が多い。本実施例の画像の二
値化処理装置においては、このヒストグラム自体を一種
の二値画像と見なして、画像処理技術が適用されるので
ある。
【0009】このヒストグラムに対して、二値画像の処
理技術において画像の輪郭を滑らかにする等の目的でよ
く用いられる膨張処理を施したものが、図2(b)に示
されるヒストグラムである。この膨張処理によって、図
2(b)に示されるようにヒストグラムの輪郭が全体的
に外側へ向かって広がるとともに、輪郭が滑らかにされ
る。なお、膨張処理の内容については、後で詳しく説明
する。さらにこの膨張処理をされたヒストグラムに対し
て、これも二値画像の処理技術においてよく用いられる
収縮処理を施したものが、図2(c)に示されるヒスト
グラムである。この収縮処理によって、図2(c)に示
されるようにヒストグラムの輪郭が全体的に内側へ向か
って縮まる。この収縮処理を数回行うことによって、最
終的にヒストグラムの山が2つに分離されたものが、図
2(d)に示されるヒストグラムである。このようにヒ
ストグラムの山が2つ以上に分離されれば、本実施例に
おけるスムージング処理および収縮処理の目的は達成さ
れたことになる。あとは、この山が分離された点からし
きい値を決定するのであるが、本実施例においては図2
(d)に示されるように、2つの山のそれぞれの分離側
の境界点に相当する明度の値の平均値をもってしきい値
としている。
【0010】次に、上記の膨張処理および収縮処理の具
体的方法について、図3〜図5を参照しつつ説明する。
前述の如く、膨張処理と収縮処理はいずれも二値画像の
処理技術においてよく用いられる手法であり、その具体
例については、例えば「画像処理応用技術」(株式会社
工業調査会発行、田中弘編著)の47〜53ページに示
されている。本実施例における膨張処理および収縮処理
も、基本的には上記著書に示されたのと同様の手法によ
っており、ただ適用の対象がヒストグラムであるために
若干の修正を加えているのみである。以下、その手順に
ついて詳しく説明する。
【0011】図3は、図2に示されるような明度を横軸
とし頻度を縦軸とする平面内に描かれたヒストグラム
を、各画素ごとに細かく表示したものである。図3に示
されるように、各画素は(0,1)の二値信号に対応す
る白または黒の画素で成り立っている。すなわち、本実
施例においては図3に示されるように、ヒストグラムの
柱の部分が黒の画素で、地の部分が白の画素で構成され
ている。このような画素の集合であるヒストグラムの膨
張・収縮処理は、各画素の置かれている位置によって一
定の法則に基づいて、黒の画素を白の画素に変換する操
作または逆の変換の操作を行うか、そのまま維持するこ
とによって行われる。このため各画素について、その周
囲にある8個の画素を含めた計9個の、3×3の画素集
合体を考える。すなわち、図3(a)の参照符号11で
示される画素については、参照符号111で示される3
×3の正方形内の9個の画素を、同様に、画素12につ
いては正方形112で示される9個の画素を考える。な
お、図3(a)の画素13のように画面の端にある画素
については、113で示されるように3×3の正方形を
画面の外部まで拡張させて考える。この場合に、画面の
ベースラインの下は全て黒の画素で、また画面の上方お
よび左右は全て白の画素で埋められているものとする。
【0012】上記の3×3の画素集合体は、その9個の
画素が黒または白のいずれかであるため、結局、29
512とおりのパターンを有することになる。前述の著
書にも示されるように、通常の膨張処理あるいは収縮処
理においては、この512種類のパターンすべてについ
て考える必要がある。しかしながら、本発明の場合には
適用の対象がヒストグラムであるために、実際に登場す
るパターンは512種類のうちの64種類のみになる。
この64種類のパターンが、図4あるいは図5に示され
ている。図4は、この64種類のパターンを膨張処理に
ついて分類したものであり、一方、図5は64種類のパ
ターンを収縮処理について分類したものである。
【0013】まず膨張処理について説明すると、図4に
おいて、(A)に示される32種類の3×3画素集合体
は、その中央の画素がいずれも黒の画素であり、膨張処
理においては変化させる必要がないものである。従っ
て、この32種類のパターンについては、何らの操作も
行われない。次に、図4(B)に示される31種類のパ
ターンは、中央の画素が白であるとともにその下、左下
もしくは右下の画素が黒であり、膨張処理においては白
から黒への変換が行われる。すなわち、ヒストグラム中
の一画素に注目したときに、周囲の8個の画素を含めた
3×3画素集合体が図4(B)のパターンのいずれかと
一致する場合には、その一画素(中央の画素)を黒の画
素へ変換する。最後に、図4(C)に示される1種類の
パターンについては9個の画素の全てが白であり、中央
の画素は膨張処理においても白のまま維持される。以上
の法則に従って、ヒストグラム中の柱部分および地の部
分のすべての画素が処理されるのである。
【0014】次に、収縮処理における各画素の処理の法
則について説明する。収縮処理における処理の法則は、
上述の膨張処理における法則を裏返しにしたものであ
る。すなわち、図5(A)に示される32種類の3×3
画素集合体は、その中央の画素がいずれも白の画素であ
り、収縮処理においては変化させる必要がないので、こ
の32種類のパターンについては何らの操作も行われな
い。また、図5(B)に示される31種類のパターン
は、中央の画素が黒であるとともにその上、左上もしく
は右上の画素が白であり、収縮処理においては黒から白
への変換が行われる。すなわち、ヒストグラム中の一画
素を中央の画素として含めた3×3画素集合体が図5
(B)のパターンのいずれかである場合には、その一画
素を白の画素へ変換する。そして、図5(C)の1種類
のパターンは9個の画素の全てが黒であり、中央の画素
は収縮処理においても黒に維持される。なお以上の結果
をまとめると、結局、膨張処理においては3×3画素集
合体の9個の画素がすべて白でない限り、中央の画素を
黒に変える(あるいは黒のままとする)ことになる。ま
た収縮処理においては、3×3画素集合体の9個の画素
がすべて黒でない限り、中央の画素を白に変える(ある
いは白のままとする)ことになる。
【0015】さて、以上の法則に従って、図3(a)の
ヒストグラムを膨張処理および収縮処理した結果が、図
3(b)〜(e)に示されている。図4および図5のパ
ターンを参照しながら、図3の各図について再度説明す
る。図3(a)のヒストグラムで画素11については、
3×3画素集合体111が図4(A)の32種類のパタ
ーンのうち左上のパターンと一致している。従って、膨
張処理においては画素11はそのまま(黒のまま)維持
される。次に、画素12についての3×3画素集合体1
12を考えると、図4(B)のうち左端の列の上から二
番目のパターンと同一であり、画素12については膨張
処理で白から黒への変換が行われる。また画素13につ
いては、画面の外部まで拡張させて考えた3×3画素集
合体113が、図4(B)のうち左上のパターンと一致
している(先に述べたように、画面のベースラインの下
は全て黒の画素、画面の上と左右は全て白の画素と考え
る)。従って、画素13は白の画素から黒の画素へ変換
される。
【0016】このようにして、図3(a)のヒストグラ
ムの全ての画素を処理して得られたものが、図3(b)
において実線で示されるヒストグラムである。なお、破
線は膨張処理前の図3(a)のヒストグラムを比較のた
めに示したものである。次に、この図3(b)のヒスト
グラムについて、図5のパターンに従って収縮処理が行
われる。例えば、図3(b)の画素14については、3
×3画素集合体114が図5(B)のうち左端の列の上
から四番目のパターンと同一であり、画素14は黒から
白へ変換される。また、画素15については、3×3画
素集合体115が図5(B)のうち右端のパターンと一
致しているので、同じく黒の画素から白の画素への変換
が行われる。このようにして、図3(b)のヒストグラ
ムを収縮処理して図3(c)の実線で示されるヒストグ
ラムが得られる。図3(c)の破線は、収縮処理前の図
3(b)のヒストグラムを比較のために示したものであ
る。
【0017】これを再度収縮処理することによって、図
3(d)の実線で示されるヒストグラムとなる。ここ
で、図3(c)の画素16については、3×3画素集合
体116が図5(B)のうち右から二列目の上から三番
目のパターンと一致するので(先に述べたように、画面
のベースラインの下は全て黒の画素と考える)、黒の画
素から白の画素への変換が行われる。この図3(d)の
ヒストグラムに、さらに2回の収縮処理を行うと、図3
(e)の実線で示されるヒストグラムが得られる。結
局、図3(b)のヒストグラムから計4回の収縮処理が
行われたことになる。この結果、図3(e)に示される
ようにヒストグラムが2つの山に分離されて、収縮処理
の目的が達成される。ここで、先に膨張処理によって局
所的な凹凸が除かれているため、収縮処理が完了した後
のヒストグラム図3(e)において局所的な凹部で山が
分離されることなく、本来の撮像対象の境界に対応する
明度を中心として、ヒストグラムの山が分離される。そ
して、図2(c)に示されるように、2つの山のそれぞ
れの分離側の境界点に相当する明度の値の平均値がしき
い値とされる。この結果、本来の撮像対象の境界に対応
する明度が確実にしきい値として決定されるのである。
【0018】なお、以上説明した各処理は、本実施例の
画像の二値化処理装置を構成するコンピュータシステム
のCPU,ROM,RAM上で行われる。従って、説明
の便宜上、ヒストグラムとして表示されたものについて
図4あるいは図5の3×3パターンを当てはめて考えて
いるが、実際には図3のヒストグラムや図4,図5の3
×3パターンがメモリ上の二値データに変えられて処理
される。すなわち、図3(a)のヒストグラムが、例え
ば左上角の画素から順に一次元のデータに並べ変えられ
てメモリ上に配列され、各画素にメモリアドレスが与え
られる。そして、各画素ごとに周囲の8個の画素に対応
するアドレスの画素データが取り出されて、同じく一次
元のデータに並べ変えられた64種類の3×3パターン
のデータと比較されるのである。
【0019】次に、本実施例の画像の二値化処理装置に
おけるデータ処理の手順について、図6を参照しつつ説
明する。図6は、画像の二値化処理装置の実施例1を構
成するコンピュータシステムのROMに格納され、CP
UおよびRAM上で実行される実行プログラムのフロー
チャートである。図6のステップS10において、二値
化処理装置におけるデータ処理が開始される。まず、C
CDカメラによって撮像された撮像対象の画像情報が、
CCDカメラの視野内の二次元平面内で、被測定領域内
の座標とその座標点における明度とを対応づけた状態で
記憶される。(ステップS12)。続いて、その多値画
像情報に基づいてCCDカメラの視野内に存在する明度
段階ごとにその明度段階を有する座標点の点数が算出さ
れる。さらにこのデータが、明度段階と頻度とを座標系
とし、前記において算出された頻度を境界とする二値化
画面に相当するヒストグラム情報に変換される(ステッ
プS14)。なお、本実施例においては、この結果は出
力装置としてのCRTディスプレイに表示される。すな
わち、ヒストグラム情報が、実際に画像としてディスプ
レイ画面上に表示される。これによって、処理の途中の
様子を知ることができる。
【0020】次に、ヒストグラム情報をヒストグラムし
て表示した場合の山の数が2個以上か否かの判定がされ
る(ステップS16)。ここで山の数が2個以下なら
ば、ステップS18へ進んで、先に説明した膨張処理
が、前もって入力された回数だけ行われる(ステップS
18,S20)。なお、この膨張処理の回数は、予めコ
ンピュータシステムのキーボードから入力されて、RA
Mに記憶されている。さらに、この膨張処理されたヒス
トグラムデータに対して、先に説明した収縮処理が行わ
れる(ステップS22)。その結果得られたヒストグラ
ムデータについて、ヒストグラムの山の数が1個か2個
か、あるいは3個以上かの判定がされる(ステップS2
4)。ここで山の数が1個であれば、まだ山が分離され
ていないのであるから、ステップS22に戻って再度収
縮処理が行われる。一方、山の数が2個であればヒスト
グラムの山が分離されているのであるから、ステップS
26へ進んで山を分離する明度の値からしきい値が決定
される。さらに、ヒストグラムの山の数が3個以上の場
合には、面積の大きい山が2つ選択され(ステップS2
8)、この2つの山を分離する明度の値からしきい値が
決定される(ステップS30)。
【0021】一方、ステップS16において山の数が2
個以上であれば、膨張・収縮処理を行うことなくステッ
プS24へ進んで、ヒストグラムの山の数が1個か、2
個か、3個以上かの判定がされる。以下の手順は、先に
述べたのと同様である。このようにして、本実施例の画
像の二値化処理装置におけるしきい値の計算が完了する
(ステップS32)。あとは、従来の二値化処理と同様
の方法に従って、このしきい値を用いて多値画像情報記
憶手段に記憶された多値画像情報の二値化が行われる。
【0022】以上説明したような画像の二値化処理装置
を用いて、実際に得られる二値画像の例について、従来
の方法による画像と比較して図7を参照して説明する。
図7は、本実施例によって得られた二値画像の例と、従
来の方法によって得られた二値画像の例を、二値化処理
前の多値画像とともに示したものである。実際にCCD
カメラ等によって、多値画像情報として得られる明度分
布は、撮像対象の形状や置かれる場所の明るさ等によっ
て著しく変化する。例えば、図7(1A)に示されるよ
うな明画像(全体が明るい)となることもあり、また図
7(1B)に示される暗画像(全体が暗い)が得られる
こともある。このような多値画像に、従来の二値化処理
方法を適用して得られる二値画像を、対応するヒストグ
ラムのデータとともに示したものが、図7(2A),
(2B),(3A),(3B)である。ここで、(2
A)〜(4B)のヒストグラムは、図2,図3と同様に
右へ行くほど明度が高くなるように表示されている。す
なわち、ヒストグラムの左側が(1A),(1B)の多
値画像の黒い部分(文字)に対応しており、ヒストグラ
ムの左側が多値画像の白い部分(背景)に対応してい
る。これに対して、各ヒストグラムの下に書かれた”
白”,”黒”は、多値画像の白黒を反転した図7(2
A)〜(4B)の二値画像とする場合の白あるいは黒を
示したものである。
【0023】このうち、図7(2A),(2B)は、二
値化処理方法におけるしきい値の決定方法として、多値
画像の明度の最大値と最小値の平均を用いたものであ
る。(2A)は、(1A)に示される明画像を処理して
得られたものであり、(2B)は(1B)の暗画像を処
理して得られたものである。一方、図7(3A),(3
B)は、しきい値以上の画素数としきい値未満の画素数
が等しくなるような荷重平均を用いてしきい値を決定す
ることによって、得られた二値画像である。図に良く示
されるように、元になる多値画像が全体が明るい明画像
あるいは全体が暗い暗画像である場合には、従来の方法
によってしきい値を決定すると、元の画像の境界を的確
に反映した二値画像が得られなかった。
【0024】すなわち明画像の場合には、従来の2つの
方法のいずれでも、しきい値が本来の境界より左側に偏
ってしまい、多値画像の黒い部分(文字)の一部が白い
部分(背景)と見なされる。この結果、得られる二値画
像の文字部分にカスレが生じる((2A),(3
A))。一方、暗画像の場合には、いずれもしきい値が
本来の境界より右側にずれ、多値画像の白い部分(背
景)の一部が黒い部分(文字)と見なされる。この結
果、得られる二値画像の背景部分にノイズが発生する
((2B),(3B))。これに対して、本実施例にお
けるしきい値の決定方法によれば、本来の境界に相当す
る明度の値が、確実にしきい値として決定される。この
結果、得られる二値画像にはカスレやノイズ等が発生す
ることがなく、元になる多値画像を的確に表示する二値
画像となるのである((4A),(4B))。
【0025】実施例2 次に本発明を具現化した実施例2について図8を参照し
て説明する。図8は、画像の二値化処理装置の実施例2
を構成するコンピュータシステムのROMに格納され、
CPUおよびRAM上で実行される実行プログラムのフ
ローチャートである。本実施例の実行プログラムにおい
ては、図6に示される実施例1の実行プログラムと異な
り、膨張処理を行うことなく直ちに収縮処理が実施され
るようになっている。その他の処理方法は、実施例1と
同様である。本実施例においては、図8のフローチャー
トに示されるように、収縮処理を行うことによってスム
ージングの効果も得られることを利用して、膨張処理を
省略したものである。すなわち本実施例では、収縮処理
によってあわせてスムージング処理をも実施している。
これによって本実施例においては、収縮処理のみを行え
ばよいため、プログラム等を簡略化できるとともに、処
理時間を短縮することができる。
【0026】上記の各実施例では、膨張処理あるいは収
縮処理における3×3画素集合体のパターンの分類方法
として、図4あるいは図5に示した分類を用いたが、他
の分類の仕方も考えられる。また実施例1では、スムー
ジング処理として膨張処理を用いた例について示した
が、他の手法に基づくスムージング処理でも良いことは
言うまでもない。さらに実施例2に固有の効果として、
収縮処理のみでスムージングと収縮の両方の効果が同時
に得られる。これによって、より簡単な構成で実施例1
と同様の効果が得られるという利点が得られる。
【0027】
【発明の効果】本発明においては、多値画像情報の明度
段階ごとの頻度を二次元のヒストグラム情報に変換し、
これを一種の画像データと考えてスムージング処理およ
び収縮処理を施すことによって二値化のためのしきい値
を求める画像の二値化処理装置を創出したために、ノイ
ズ、カスレ等がなく撮像対象を的確に表示する二値画像
を、複雑な数学的、統計的手法等を用いることなく容易
に得ることができる。これによって、安価な構成で多値
画像情報を的確な二値画像情報に変換することができ、
コンピュータを用いた部品認識や良否判定を行う上にお
いて極めて実用的な画像処理装置となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像の二値化処理装置を模式的に示す
概念図である。
【図2】画像の二値化処理装置において取り扱われるヒ
ストグラム情報の実施例1を示す図である。
【図3】画像の二値化処理装置におけるヒストグラム情
報の実施例1を各画素ごとに細かく表示した図である。
【図4】膨張処理のためのパターン分類を示す図であ
る。
【図5】収縮処理のためのパターン分類を示す図であ
る。
【図6】画像の二値化処理装置の実施例1における実行
プログラムのフローチャートである。
【図7】画像の二値化処理装置の実施例1によって得ら
れた二値画像を従来の方法による二値画像と比較して、
処理前の多値画像とともに示した図である。
【図8】画像の二値化処理装置の実施例2における実行
プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
A 多値画像情報記憶手段 B 明度−頻度算出手段 C ヒストグラム情報変換手段 D スムージング処理手段 E 収縮処理手段 F しきい値決定手段 G 二値化処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 英樹 広島県広島市東区光町2丁目6番34号広 弘ビル2F 株式会社フレックスシステ ムエンジニアリング広島営業所内 (72)発明者 青山 純一 愛知県西春日井郡西春町大字徳重字御宮 前1丁目 株式会社名古屋電元社西春工 場内 (56)参考文献 特開 昭60−93575(JP,A) 特開 昭64−50171(JP,A) 特開 平1−218166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 5/00 - 5/50 H04N 1/403 G06T 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 明度が二次元平面内で分布している被測
    定領域を撮像する撮像装置で得られた多値画像情報を被
    測定領域内の座標とその座標点における明度とを対応づ
    けた状態で記憶する多値画像情報記憶手段と、 その多値画像情報に基づいて前記被測定領域内に存在す
    る明度段階ごとにその明度段階を有する座標点の点数を
    算出する明度−頻度算出手段と、 その算出結果を、明度段階と頻度とを座標系とし、その
    明度−頻度算出手段で算出された頻度を境界とする二値
    化画面に相当するヒストグラム情報に変換するヒストグ
    ラム情報変換手段と、 そのヒストグラム情報をスムージング処理して、画像表
    示した場合に局所的な凹凸がスムース化された前記二値
    化画面を表示するところのスムース化されたヒストグラ
    ム情報に変換するスムージング処理手段と、 そのスムース化されたヒストグラム情報を収縮処理し
    て、画像表示した場合にヒストグラムの山が分離される
    画面を表示するところの収縮されたヒストグラム情報に
    変換する収縮処理手段と、 その収縮されたヒストグラム情報のヒストグラムの山を
    分離する明度の値をしきい値とするしきい値決定手段
    と、 そのしきい値の値を用いて前記多値画像情報記憶手段に
    記憶された多値画像情報を二値化する二値化処理手段、
    とを有することを特徴とする画像の二値化処理装置。
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