JP3025336B2 - 改良された化学ルミネセント試薬および方法 - Google Patents

改良された化学ルミネセント試薬および方法

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JP3025336B2 JP3128549A JP12854991A JP3025336B2 JP 3025336 B2 JP3025336 B2 JP 3025336B2 JP 3128549 A JP3128549 A JP 3128549A JP 12854991 A JP12854991 A JP 12854991A JP 3025336 B2 JP3025336 B2 JP 3025336B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンハンサーの存在に
よる発光の増加に対する指示薬として化学ルミネセンス
(化学発光)を使用するアッセイに関する。さらに詳し
くは、例えば、ペルオキシダーゼなどの触媒存在下で酸
化剤による酸化によって化学ルミネセントを付与された
2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオンを使用す
るようなルミネセントアッセイに関する。ルミネセンス
は新規なフェノール性エンハンサーの存在によって増大
する。これらの試薬の安定性もまた、化学ルミネセント
反応に関連するときにのみ放出するように必要に応じて
ブロック型のエンハンサーを添加することによって向上
する。
【0002】
【従来の技術】種々のアッセイのために広く使用されて
いる検出システム、特に分析対照物の特定の結合に関連
するものとしては、標識する部分即ち結合する物質がペ
ルオキシダーゼに関連しており、これがルミノールなど
の2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン(DP
D)基質と酸化剤との存在下で化学ルミネセンスを生じ
るものがある。これが現在では最も一般的なタイプであ
るが、化学ルミネセント指示薬を用いる他のアッセイも
また公知である。即ち、分析対照物による酸化剤の形成
に依存するもの、反応媒体中に放出されたペルオキシダ
ーゼ自体またはルミノールのレベルを評価するもの(例
えば米国特許第4,598,044号参照)などである。
【0003】このようなルミノール型化学ルミネセント
化合物の使用に関する多数の文献があるが、それ自体が
理論的に実用的であったとしても、「ルミノールをベー
スとした」検出システムは、光の強度を向上させる手段
を発見しない限りは、その感度が低い。そのような光強
度の向上は以下のように提案されてきた。
【0004】例えば、米国特許第4,743,541号は、結晶
化によって市販のルミノールからルミノール調製を行う
ことを開示している。明らかに、このプロセスでは、ル
ミネセンスの強度が10倍向上し得るような程度に化学
ルミネセント阻止剤を除去している。上記特許では、現
在市販のテストに精製された形態のルミノールを基質と
して応用し、患者の血清中の種々のアレルゲンに対して
特定の抗体の存在を監視することが詳細に提案されてい
る。これらのテストでは、疑わしいアレルゲンを固体の
担体に固定し、血清のサンプルに接触させて、アレルゲ
ンと存在するいずれかの抗体とを結合させる。そして、
担体を、ペルオキシダーゼによって標識された抗IgE
抗体を含有する溶液と接触させる。その後に、担体を精
製されたルミノールとパーオキサイドとを含有する溶液
に接触させると、担体は基質混合物として作用し、発光
を生じる。基質混合物をこのように応用することは、当
然、単なる例示にすぎず、ペルオキシダーゼ標識を使用
する何れのアッセイにおいても、この化学ルミネセント
基質混合物を使用することができる。実際に、種々の形
態のルミノール関連化合物の化学ルミネセンスは、分析
対照物の存在または量によってDPDに励起が生じた後
に発光と共に非励起状態に戻るような何れのアッセイに
おいても指示薬として使用され得る。
【0005】ルミノールおよびその関連化合物の励起に
よる化学ルミネセンスを増大させる他の方法は、米国特
許第4,598,044号および第4,729,950号において記載さ
れ、権利請求されている。これらの特許には、このタイ
プのアッセイにおける発光を増大させる種々のアミノ芳
香性およびフェノール性化合物が記載されている。これ
らのフェノール性化合物およびフェニルアミンは特定さ
れた方法で環置換される。これらのエンハンサー化合物
の他の実施態様は欧州特許出願第087,959号、第219,352
号、および第296,752号に記載されている。第087,959号
出願においては、エンハンサーは種々の6ーヒドロキシ
ベンゾチアゾールであり、EPO出願第219,352号にお
いては、エンハンサーは種々のフェニルアミンおよび電
子供与置換基により置換された多環式芳香族アミンであ
り、EPO出願第296,752号においては、エンハンサー
はパラ−イミダゾール−1−イル フェノールである。
米国特許第4,794,073号は、エンハンサーを標識として
用いてハイブリダイズした核酸配列の形成を検出するよ
うな、化学ルミネセント反応へのエンハンサーの特殊な
応用を開示している。上記のエンハンサーに関する全て
の記載およびこれらを含み、これらに付随する化学ルミ
ネセントアッセイに関する記載は本明細書に参考として
記載されるものである。
【0006】さらに他の米国特許第4,835,101号では、
基質システムがカクテルとして提供された場合、即ちD
PD、酸化剤およびエンハンサーを含有している場合に
おいて知覚される試薬安定性の問題に対処する方法が記
載されている。この方法では、カクテルのpHを、発光
に最適である約8.5ではなく、3〜6に低下させること
によって安定性が維持される。カクテルの安定性は、過
酸化水素、過ホウ酸イオンまたは尿素パーオキサイドな
どの酸化剤の存在下であっても維持されると言われてい
る。
【0007】本発明は、反応と同時に放出されるブロッ
ク型のエンハンサーを使用することによって安定性を維
持する方法を提供し、またブロック型または非ブロック
型において使用され得る他のエンハンサーを提供する。
【0008】
【発明の構成】本発明は、酸化触媒、酸化剤および化学
ルミネセント2、3−ジヒドロ−1、4−フタラジンジ
オンを用いる化学ルミネセント反応を誘導すること、そ
してそれによって生じる化学ルミネセンスを測定しある
いは検出することを包含するルミネセントまたはルミノ
メトリックアッセイにおける、改良法であって、オルト
またはパラ置換フェノール性エンハンサーの存在下で反
応が行われ、該オルトまたはパラ置換フェノール性エン
ハンサーは次の1または2の式で表される:
【0009】
【化14】 ここで各々のXは独立してCRまたはNであり;Rは、
HまたはR’、OR’、SR’、NHR’、NR 'およ
びハロゲンからなる群より選択される部分であり、R’
は独立してアルキル(1−6C)であり;あるいは隣接
したX=Xは−CR=CR−CR=CR−で置換され
得、ここで各々のRはHまたは上記で定義された部分で
ある。
【0010】本発明の組成物は、化学ルミネセンスに基
づいた反応に対する基質試薬を調製するのに有用な組成
物であって、該組成物は、化学ルミネセント2、3−ジ
ヒドロ−1、4−フタラジンジオンおよびオルトまたは
パラ置換フェノール性エンハンサーを含有し、該オルト
またはパラ置換基は、次の1または2の式で表わされ
る:
【0011】
【化15】 ここでXは立してCRまたはNであり;Rは、H、また
はR’、OR’、SR’、NHR’、NR およびハロ
ゲンからなる群より選択される部分であり、各々のR’
は独立してアルキル(1−6C)であり;あるいは隣接
したX=Xは−CR=CR−CR=CR−で置換され
得、各々のRはHまたは上記で定義された部分である。
【0012】好適な実施態様においては、上記置換基は
パラ位に位置し;そして、式1の置換基は次の1a、1
b、1cまたは1dの式を有し、
【0013】
【化16】 式2の置換基は次の2a、2b、2cまたは2dの式を
有する:
【0014】
【化17】 ここでRは上記に定義されたとおりである。
【0015】好適な実施態様においては、上記式1aお
よび1cの置換基は、次の1a’の式または1c’の式
を有し、
【0016】
【化18】 式2aおよび2dの置換基は、次の2a’または2d’
の式を有する:
【0017】
【化19】 ここでRは上記にで定義されたとおりである。
【0018】好適な実施態様においては、上記各々のR
は独立してHまたはアルキル(1−6C)である。
【0019】好適な実施態様においては、上記パラ置換
フェノール性エンハンサーは、4−(2’−チエニル)
フェノール、4−〔4’−(2’−メチル)チアゾリ
ル〕フェノール、4−〔2’−(4’メチル)チアゾリ
ル〕フェノールおよび4−(2’−ベンゾチアゾリル)
フェノールからなる群より選択される。
【0020】本発明ブロックエンハンサーは、ルミネセ
ントまたはルミノメトリックアッセイにおいて光の放射
を増大させるのに有用であり、次の式3または4の化合
物、および請求項1から5のいずれかに記載されたオル
トあるいはパラ置換のフェノール性エンハンサーである
アルコールによって形成されるエステルである。
【0021】
【化20】 本発明は、酸化触媒、酸化剤および化学ルミネセント
2、3−ジヒドロ−1、4−フタラジンジオンを用いる
化学ルミネセント反応を誘導すること、そしてそれによ
って生産じる化学ルミネセンスを測定しあるいは検出す
ることを包含するルミネセントまたはルミノメトリック
アッセイにおける改良法であって、次の式3または4の
酸およびフェノール性エンハンサーから形成されるエス
テルであるブロックエンハンサーの存在下で反応が行わ
れる:
【0022】
【化21】 ここでR”は、必要に応じて置換されたアルキル(1−
6C)である。
【0023】本発明の組成物は、化学ルミネセンスに基
づいた反応に対する基質試薬を調製するのに有用な組成
物であって;化学ルミネセント2、3−ジヒドロ−1、
4−フタラジンジオン;および次の式3または4の酸お
よびフェノール性エンハンサーから形成されるエステル
であるブロックエンハンサーを含有する:
【0024】
【化22】 ここでR”は、必要に応じて置換されたアルキル置換基
(1−6C)である。
【0025】本発明は、酸化剤の存在下で、ルミノール
関連化合物の触媒酸化を使用する検出システムを伴うア
ッセイに使用される、新規なエンハンサーおよび安定化
試薬を提供する。新規なエンハンサー化合物を提供す
る。ブロックエンハンサーは、上記の背景技術のセクシ
ョンで参照される特許および特許出願に記載されるよう
なフェノール化合物、および4級化ピリジンカルボン酸
のエステル形態で付加される、本セクションに記載の新
規なエンハンサー、すなわち環式窒素の正電荷が、誘導
によって安定化されるピコリン酸またはイソニコチン酸
部分を含む。
【0026】本発明の1つの局面は、改善されたエンハ
ンサーを、遊離またはブロック型で使用することに向け
られている。これらの改善されたエンハンサー化合物
は、オルト−またはパラ−置換基が次式で示されるオル
ト−またはパラ置換されたフェノールである。
【0027】
【化23】 ここで、各Xは、独立してCRまたはNであり、Rは、Hまた
はR'、OR'、SR'、NHR'、NR'2およびハロゲンからなる群
から選択される部分であり、R'は、独立してアルキル(1
-6C)である、あるいは隣接するX=Xは、-CR=CR-CR=CR-で
置換され得、各Rは、Hまたは上記の部分である。
【0028】本発明の他の局面は、ルミネセントまたは
ルミノメトリックアッセイを実施するための改善された
方法に向けられており、ここで、この改善は、ブロック
または非ブロック型の上記のエンハンサーの存在下で、
該反応を、実施することを含む。
【0029】その他の局面において、本発明は、ルミネ
セントまたはルミノメトリックアッセイ(いずれのプロ
トコールであっても)を実施する改善された方法に向け
られており、ここで、このアッセイは、酸化触媒、酸化
剤および化学ルミネセンスDPDの相互反応によって化
学ルミネセンスを発生する反応を実施すること、ならび
に発生した化学ルミネセンスを測定または検出すること
を含み、この改善は、ブロックエンハンサーを付加する
ことである。
【0030】ブロック化学ルミネセンスエンハンサー
は、次式で示されるカルボン酸の芳香族エステルであ
り、
【0031】
【化24】 ここで、R"は、必要に応じてアルキル(1-6C)と置換され
る。組成物はまた、ペルオキシダーゼのような酸化剤ま
たは酸化用触媒であり得る。さらに、染料および/また
は緩衝剤成分が存在し得る。
【0032】発明を実施するための様式 エンハンサーとして新規に説明される化合物およびブロ
ックエンハンサー使用のイノベーションは、化学ルミネ
センス指示薬DPDを伴うルミネセントまたはルミノメ
トリックアッセイに有用である。このアッセイの様々な
形式は、上記の従来技術において説明されている。例え
ば、測定される分析対象物の反応による酸化剤の発生、
通常、オキシダーゼ酵素の基質を使用した過酸化物の発
生は、適切な基質のインデックスとして使用される。他
の例では、酸化剤、DPDまたは酸化触媒が、分析の対
象物に応じた方法で反応媒体に放出され得る。しかし、
最も通常の応用方法では、この反応は、特異的結合アッ
セイにおいて結合または非結合の特異的結合パートナー
を定量するのに使用され、ここで、特異的結合パートナ
ーは、酸化触媒、通常、ペルオキシダーゼによって標識
される。
【0033】ペルオキシダーゼ標識は、通常、このよう
な様々な免疫アッセイ技術において使用される。ペルオ
キシダーゼ標識が特に有用である、アレルゲンを検出す
る方法については、米国特許第3,941,876号および第4,0
31,197号において記載されており、このアッセイの改善
された形態は、米国特許第4,558,013号、第4,567,149号
および第4,459,360号に記載されている。
【0034】ペルオキシダーゼのような触媒は、上記の
ような特異的結合パートナーとの接合によって標識とし
て使用され得、標識化合物がDPDまたは酸化剤であ
る、触媒として使用され得る。あるいは、例えば、グル
コースオキシダーゼの触媒を通した過酸化物の発生によ
るグルコースのアッセイにおけるように、化学ルミネセ
ンス反応の様々な成分の量または濃度は、分析の対象物
に対応して発生され得る。
【0035】従って、一般に、本発明のエンハンサー
は、酸化触媒、酸化剤および化学ルミネセンスDPDを
伴う化学ルミネセントアッセイに適用され得、ここで、
化学ルミネセンスは、分析対象物を測定するための手段
である。
【0036】一般に、このようなアッセイは、化学ルミ
ネセンスを最大にするために、pH7.5から9の範囲、好ま
しくは、約8.5で行われる。このpHは,一般に、すべて
の試薬が混合された時点で成し遂げられる。
【0037】化学ルミネセントDPD成分は、成分がア
ッセイされる際に依存する濃度で加えられ、触媒または
酸化剤が分析対象物のインデックスである場合には、過
剰のDPDが使用される。一般に、DPD濃度は、0.5
μMから200 mM、好ましくは、0.5から100 mMである。ル
ミノールは、DPDの好ましい形態である。
【0038】ペルオキシダーゼが触媒として使用される
場合には、酸化剤は、一般に過酸化物または過ホウ酸塩
であり、好ましくは過酸化水素と尿素との複合体であり
得る。酸化剤の濃度は、一般に、約100 μMであり、こ
の濃度で、時間と共に迅速に減少する高度な初期強度が
成し遂げられる。比較的低い濃度では、低い初期強度が
提供されるが、シグナルの減少はあまり迅速ではない。
酸化剤の濃度は、一般に、0.5 μMから300 mMの範囲で
あり、好ましくは、10から200 mMである。
【0039】触媒が分析対象物の標識またはインデック
スとして使用される場合には、触媒の濃度は、分析物と
比例し得る。他の成分の1つがインデックスであり、触
媒が試薬として使用される場合には、濃度は、触媒の特
性に依存するが、特に触媒の種類を限定しない。触媒の
濃度は、0.01 μg/lまたは5 g/l、好ましくは50 mg/l以
下である。
【0040】本発明のエンハンサーは、1 μMから4 Mの
範囲、好ましくは、1 mMから0.1 Mの範囲で提供され
る。
【0041】本発明の新規なエンハンサーの好ましい実
施態様 本発明のエンハンサーは硫黄含有芳香族5員環の置換基
を有するオルトまたはパラ置換フェノールである。オル
ト置換の実施態様が本発明に含まれてはいるけれども、
パラ置換化合物が好ましい。
【0042】式1の置換基の好ましい形は式(1a)−
(1d)の形のものである:
【0043】
【化25】 また、式2の置換基の好ましい形は式(2a)−(2
d)の形のものである:
【0044】
【化26】 前記の各Rは独立的にHまたは−R’、−OR’、−S
R’、−NHR’、−NR2’およびハロゲンからなる
群から選ばれた部分であり、または隣接するX=Xは−
CR=CR−CR=CR−で置換され得、その各RはH
または上で定義された部分である。
【0045】ここで使われている”アルキル”はメチ
ル、エチル、イソプロピル、イソブチル、N−ペンチル
またはシクロヘキシルのような直鎖状、分岐鎖上または
環状の飽和炭化水素部分に関係している。
【0046】式1および2の置換基の好ましい一つの基
の形は式1a’、1c’、2a’または2d’である;
【0047】
【化27】 または一般的に各Rが独立的にHまたはアルキル(1〜
6c)である置換基である。従って、本発明の適当な化
合物は下記の化合物を包含するがそれに限定されるもの
ではない。
【0048】4−(2’−チエニル)フェノール 4−(3’−チエニル)フェノール 2−(2’−チエニル)フェノール 2−(3’−チエニル)フェノール 4−[2’−(3’−エチル)チエニル]フェノール 4−[2’−(3’−シクロヘキシル)チエニル]フェ
ノール 4−[2’−(4’−メチル)チエニル]フェノール 4−[2’−(3’−メトキシ)チエニル]フェノール 4−[2’−(4’−ジエチルアミノ)チエニル]フェ
ノール 2−[2’−(3’−エチル)チエニル]フェノール 2−[2’−(3’−シクロヘキシル)チエニル]フェ
ノール 2−[2’−(4’−メチル)チエニル]フェノール 2−[2’−(3’−メトキシ)チエニル]フェノール 2−[2’−(4’−ジエチルアミノ)チエニル]フェ
ノール 2−[2’−(2’−エチル)チエニル]フェノール 2−[2’−(2’−シクロヘキシル)チエニル]フェ
ノール 2−[2’−(2’−メチル)チエニル]フェノール 2−[2’−(2’−メトキシ)チエニル]フェノール 2−[2’−(2’−ジエチルアミノ)チエニル]フェ
ノール 4−[4’−(2’−メチル)チアゾリル]フェノール 2−[4’−(2’−メチル)チアゾリル]フェノール 4−[4’−(5’−エチル)チアゾリル]フェノール 4−[2’−(4’−ブトキシ)チアゾリル]フェノー
ル 2−[2’−(5’−シクロヘキシル)チアゾリル]フ
ェノール 2−[2’−(4’−メチル)チアゾリル]フェノール 4−[4’−(2’−エチル)チアゾリル]フェノール 4−[2’−(4’−メトキシ)チアゾリル]フェノー
ル 4−[2’−(4’−シクロヘキシル)チアゾリル]フ
ェノール 4−[2’−(4’−プロピル)チアゾリル]フェノー
ル 4−[3’−(4’−メチル)イソチアゾリル]フェノ
ール 2−[3’−(5’−メチル)イソチアゾリル]フェノ
ール 4−[4’−(5’−エチル)イソチアゾリル]フェノ
ール 4−[5’−(4’−ブトキシ)イソチアゾリル]フェ
ノール 2−[3’−(5’−シクロヘキシル)イソチアゾリ
ル]フェノール 2−[3’−(4’−メチル)イソチアゾリル]フェノ
ール 4−[4’−(5’−エチル)イソチアゾチル]フェノ
ール 4−[3’−(4’−メトキシ)イソチアゾリル]フェ
ノール 4−[3’−(4’−シクロヘキシル)イソチアゾリ
ル]フェノール 4−[5’−(4’−プロピル)イソチアゾリル]フェ
ノール 4−(2’−ベンゾチアゾリル)フェノール 2−(2’−ベンゾチアゾリル)フェノール、および 4−[2’−(6’−メトキシ)ベンゾチアゾリル]フ
ェノール。
【0049】前述の化合物および例えば、p−フェニル
フェノール、p−ヨードフェノール、2,4−ジブロモ
フェノール、2,4−ジクロロフェノール、p−ヒドロ
キシ安息香酸、またはp−ヒドロキシケイ皮酸などのよ
うな通常のエンハンサー化合物の両方をブロック型で使
用することができ、その結果それらの化合物が化学ルミ
ネセントアッセイの条件により放出されるまで安定化さ
れる。適当なブロック型は、これらのフェノール性エン
ハンサーを式3および4のピコリン酸またはイソニコチ
ン酸の安定型のエステルとして用いる。つまりR”が
(1−6c)のアルキル置換基に選択的に置換された次
式の化合物をフェノール性エンハンサーと共に用いる。
【0050】
【化28】 これらの酸は環式窒素を有する塩基との塩として用いら
れるが、その環式窒素は陽イオン性第四級アミンであ
る。手近な塩としてフルオロスルフォネート、ヨウ化物
およびメチルスルフォネート塩が含まれる。
【0051】そのエステルはブロックエンハンサーを与
える通常のエステル化の技術を用いて調製される。代表
的な条件にはチオニルクロライド処理によるようなピコ
リン酸またはイソニコチン酸の活性型を調製することが
含まれる。次いでその活性型を直接フェノールと反応さ
せて所望のエステルを得る。
【0052】以下の実施例は例示のためのものであって
本発明を限定するものではない。
【0053】実施例1 4-(2'-チエニル)フェノールの調製
【0054】
【化29】 A.この化合物の調製は、Gopinathan,S.ら、Ind J Che
m(1974)12:623 の方法に従っている。
【0055】無水エーテル溶液中の2-ヨードチオフェン
(20.0 mmol)を、乾燥チッソ雰囲気下に、攪伴しなが
ら、エーテルに攪拌懸濁されているマグネシウムリボン
(25.0mmol)に滴下して加えた。激しい反応が生じて、試
薬(エーテル溶液中で)は、30分で使用のため準備がで
きた。
【0056】エーテル中のトリブチル塩化スズ16.0 mmo
lを、冷却して攪拌しているグリニア試薬に(滴下し
て)加えた。この混合物を1時間還流して、ベンゼンを
加えた後エーテルを除去した。過剰のグリニア試薬を水
を加えて分解し、ベンゼン層を分離した。このベンゼン
層を乾燥および濃縮して暗褐色のオイルを得た。このオ
イルを、真空下で蒸留して、bp150°/1.0 mm のトリブ
チルチエニルスズ化合物を4.8g(80%)回収した。
【0057】Kosugi, M.らのBull Chem Soc Japan (198
6)59:677; およびBaileyのTet Lett(1984)4407の工程
に従って、 このスズ化合物(10.0 mmol)と、4-ヨードア
ニソール(8.7 mmol)と、PdCl2(PPh3)2(0.87 mmol)と
を無水トルエン18.0mlに溶解して、N2の雰囲気下、20時
間おだやかに還流した。反応混合物はパラジウム金属の
ような黒色になった。この混合物を冷却して、中性アル
ミナの大きなパッドで濾過した(エーテルで流して)。
濾過物を数回水で洗浄して、エーテル層を乾燥した(Mg
SO4)。濃縮してオイルにし、メタノール/水の添加で
結晶化した。この固体生成物をメタノール/水で再結晶
して、mp 103-106°の結晶を1.0g(61%)得た。
【0058】上記のエーテル中の混合物1.0g(5.3mmol)
を、Baldwin,L.J.ら、J Heterocycl Chem、(1985)22:16
67,の工程に従って、ピリジンハイドロクロライド10gに
よって、200°で12時間加熱して分解した。その混合物
を冷却後、50mlの水を加えて、生じた沈澱を濾過して分
離した。その固形物を20%水酸化ナトリウム溶液に溶解
して、濾過し、酢酸で中和した。この標題の白色の固形
物を濾過して,メタノール/水で再結晶して、mp 146-
148°の結晶を得た。
【0059】B.もう一つの方法:標題の化合物の好ま
しい調製方法は、Baldwin ら(上記)に示されていて、
それは下記のようである。
【0060】チオフェン(5.76g,68.0 mmol)の溶液を
無水エーテル20mlに溶解し、氷水浴中で、0°Cに冷却
した。このチオフェンを、0°Cにて、1.6Mのn-ブチル
リチュウムのヘキサン溶液21.2mlを滴下して加えて、
リチウム化した。添加後、0°Cにて、30分間攪伴して
完全にリチウム化した。ヨウ化銅(6.48g,34.0mmol)を
加えて、その混合物を1時間かけて室温に暖めた。さら
に1時間後、4-ヨードアニソールの8.0g(34.0mmol)と
60ml乾燥キノリンを加えて、エーテルとヘキサンを蒸留
除去した。その反応混合物を150°Cで3時間加熱し
た。その混合物を冷却して、80mlのエーテルを加えた。
不溶の塩を濾過して、エーテルで洗浄した。そのエーテ
ルを10%塩酸水溶液で洗浄した。水で洗浄後、そのエー
テル層を乾燥し、濃縮して固形物を得た。その固形物を
ベンゼン−ヘキサン(60:50)に溶解して、中性アルミ
ナカラムのクロマトグラフの分離にかけた。その生成物
を熱メタノールに溶解し、そして水を加えた。その混合
物を冷却して、mp104-106°の大量の結晶5.82g(90%)を
得た。
【0061】上記のエーテル(1.5g、7.8 mmol)を、20ml
の乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)中で1.50gのリチウム
チオエトキシドと混合し、150°Cで1.5時間加熱した。
その混合物を水に注ぎ込み、エーテルで洗浄し、そのエ
ーテルを10%水酸化ナトリウム溶液で抽出し、前の水層
に加えた。アルカリ性の水層に10%の塩酸水溶液を加え
ることによる酸性化で、酢酸エチルによって抽出される
遊離のフェノール得る。乾燥および濃縮の後、DMFを高
真空下で、水による共沸によって除去した。シリカゲル
カラムのクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって、
まさに標題の純粋化合物を得た。この化合物をメタノー
ル/水で結晶化して、mp 146-148°Cの結晶0.80g(58%)
を得た。
【0062】実施例2 4-[4'-(2'-メチル)チアゾリル]フェノールの調製
【0063】
【化30】 Johnson,T.B.ら,J Am Chem Soc(1929)51:1815の変法は
下記のようである。チオアセトアミド(1.185g,16.0 mmo
l)と4'-メトキシ-2-ブロモアセトフェノン(3.435g,15.0
mmol)とを、無水アルコール12.0ml中で1時間還流し
た。冷却後、チアゾールの臭化水素塩をエーテルで希釈
して溶液から沈澱させた。収量は、4.09gであった。こ
の生成物を次のように脱メチル化した。
【0064】上記の工程からの臭化水素塩(4.09g)を48%
の臭化水素酸60.0mlに溶解し、そして2時間還流した。
冷却後、その混合物を水で希釈して、pH8にアルカリ化
した。沈澱を濾過し、乾燥した。メタノールからとメタ
ノール/水とから2回再結晶化して、mp 217-218°の標
題の純粋化合物を2.20g(全体で76%)得た。
【0065】実施例3 4-[2'-(4'-メチル)チアゾリル]フェノールの調製
【0066】
【化31】 この化合物を、Suter,C.M.ら、J Am Chem Soc(1930)52:
1585に示されているように調製した。4-メトキシベンゾ
ニトリル(1.0g 7.5 mmol)を6.0mlのエタノールに溶解し
て、29%の水酸化アンモニウム2.0mlを加えた。この溶液
を硫化水素で飽和して、そのフラスコを閉じた。それを
100°で1時間加熱してから冷却した。濃縮して黄色の
残渣を得た。これを熱水で結晶して、黄色の小片のチオ
アニスアミド、mp 148-149°を0.98g(78%)回収した。
【0067】チオアニスアミド(1.67g, 10.0 mmol)とク
ロロアセトン(1.02g,11.0 mmol)とを8.0mlの無水アルコ
ール中で1時間還流加熱した。冷却後、チアゾールの塩
化水素塩を、エーテルで希釈して溶液から沈澱化した。
収量は、1.84g(90%)であった。この生成物を次のように
脱メチル化した。 上記の工程からの塩化水素塩を48%の
臭化水素酸30.0mlに溶解し、2時間還流した。冷却後、
その混合物を水で希釈し、pH8にアルカリ化した。濾過
および乾燥後、メタノールおよびメタノール/水によっ
て再結晶し、mp 220-221°の標題の純粋化合物を1.55g
(90%)得た。
【0068】実施例4 4-(2'-ベンゾチアゾリル)フェノールの調製
【0069】
【化32】 2ーアミノチオフェノール(1.25 g, 1.07 ml, 10.0 mmo
l)を,20 mlのベンゼン中に,2.40 g (2.49 ml)の乾燥
ピリジンを加えた1.71 g (10.0 mmol)の4ーメトキシベン
ゾイルクロライドとともに混合した。一晩,撹拌した
後,このロットを1時間還流させた。この混合物をpH値
が10までの炭酸ナトリウム溶液に注ぎ,クロロホルムで
抽出した。この溶媒を乾燥し蒸発させた後,粗生成物を
エタノールおよびエタノール/水で再結晶させた。収率
は1.78 g (74%), mpは119-122゜であった。
【0070】この生成物(1.70 g, 7.05 mmol)を,25
mlの48%臭化水素および20 mlの氷酢酸中に溶解させ,7
2時間還流させた。冷却後,水で希釈し,そのpH値を8
にした。この析出物を濾過,乾燥し,エタノール中に溶
解させた。このエタノール溶液を濾過し,その濾過され
た物質に水を加えて生成物を結晶化させた。この生成物
を再結晶させることにより,1.26 g (79%), mpが 2
39-240°の標題の化合物を得た。
【0071】実施例5 ブロックエンハンサーであるN-メチル-4-カルボキシピ
リジニウムフルオロスルフォネートp-フェニルフェノー
ルエステルの調製
【0072】
【化33】 イソニコチン酸(1.0 g, 8.1 mmol)をチオニルクロラ
イド(6.0 ml)とともに3時間,還流させた。無水ピリ
ジンを加えて,この酸塩化物を溶解させた。p-フェニル
フェノール(1.4, 8.1 mmol)をピリジン溶液として加
え,その反応物を一晩撹拌した。このロットを5%炭酸
水素ナトリウム水溶液に投入し,ジクロロメタンで抽出
した。この有機層を乾燥,蒸発させて,p-フェニルフェ
ノールは微量だが,主に,イソニコチン酸エステル(tl
c)を含有する生成物を得た。この粗生成物をベンゼン
中に溶解させ,ヘキサンを加えて沈澱させた。4-ビフェ
ニルイソニコチネートの収率は,1.62 g(78%)であっ
た。
【0073】このイソニコチン酸エステル(1.62 g, 6.
0 mmol)を8.6 mlのクロロホルム中に溶解させ,6.0 ml
のメチルフルオロスルフォネートを加えた。一晩,撹拌
した後,その反応混合物を濾過し,クロロホルムで洗浄
し,乾燥させた。収率は,1.10 g(94%),mpは,180-
181°(dec)であった。
【0074】実施例6 N-メチル-4-カルボキシピリジニウムフルオロスルフォ
ネート 4-[4'-(2'-メチル)]フェノールエステルの調製
【0075】
【化34】 イソニコチン酸(0.50 g, 4.05 mmol)をチオニルクロラ
イド(3.0 ml)とともに3時間,還流させた。無水ピリ
ジン(約7 ml)を加えて,この酸塩化物を溶解させた。
MTP(0.78 g, 4.05 mmol)をピリジン溶液(約8 ml)と
して加えて,その反応物を一晩,撹拌した。このロット
を5%炭酸水素ナトリウム水溶液に投入し,ジクロロメ
タンで抽出した。この乾燥させた有機層を蒸発させるこ
とにより固形物を得,これをベンゼン中に溶解し,ヘキ
サンで処理した。この混合物を冷却することにより,そ
の生成物の結晶化を促進した。収率は,0.81 g (68
%),mpは,195-197°であった。
【0076】このイソニコチネートエステル(0.30 g,
1.0 mmol)を4.15 mlのクロロホルム中に溶解させ,0.9
5 ml(1.17 mmol)のメチルフルオロスルフォネートで
処理した。一晩撹拌した後,この反応混合物を濾過し,
クロロホルムで洗浄し,乾燥させた。収率は,0.35 g
(85%),mpは,137-138°(dec)であった。
【0077】実施例7 エンハンサーが存在することによる効果 実施例1の4[4'-(2'-メチル)-チアゾリル]フェノール
(MTP)のエンハンスメント効果を測定するために,従
来のエンハンサー,p-フェニルフェノール(PPP)の効果
と比較研究した。
【0078】西洋わさびペルオキシダーゼを,Kierkega
ard & Perry Laboratories, Inc.から濃縮物として購入
した複合体として準備した。この濃縮物は,10 mMのフ
ォスフェート,pH7.2、 150 mMのNaCl, および0.1 g/l
のチメロサール,さらにタンパク安定剤中に20 mgの酵
素標識抗体(酵素:抗体=4:1)を含有する。この反
応で用いるために,同様の緩衝液に50倍に希釈し,さら
にタンパク安定剤を加えたものを使用した。
【0079】このアッセイ混合物を調製するために,2
2.5mMの水酸化ナトリウム中に20 mMのナトリウムルミノ
ールを含むもの1.0 mlを,プラスチックキュベットに加
える。これに,このエンハンサーの2 mMのDMSO溶液を4.
0 μl加え,希釈した抗体−HRP溶液を31.0 μl,およ
び十分な0.1 MのTris pH8.5を加えて,全容量を3.0 ml
にする。この抗体−HRPの最終濃度を,10-11 Mにする。
最後に,10.6 mMの過酸化水素.尿素錯体を1.0 ml加
え,そのキュベットをゆるやかに振り混ぜて気泡を除去
する。ルミネセンスをPerkin Elmer LS-6Bルミネセンス
スペクトロメーターで,425 nmのところで測定した。発
光を20秒,40秒,1分,90秒,2分,3分,5分,10分,お
よび15分のところで記録した。
【0080】これに基づいて,このペルオキシダーゼの
濃度が10-11 Mの場合,過酸化水素.尿素を加えてから約
3分で最大のルミネセンスとなるように,エンハンサー
の濃度を選択した。
【0081】表1は,様々な量の西洋わさびペルオキシ
ダーゼの存在下で,過酸化水素.尿素を加えてから15分
の比較ユニットにおけるルミネセンスの読み取り値を示
す。
【0082】
【表1】 これらの結果により,比較可能な光の強度は,比較可能
な量の酵素を用いたこの2つのエンハンサーによって得
られることがわかる。しかしながら,酵素が存在しない
場合,本発明のMTPエンハンサーは,10倍低い強度を有
するので,バックグランドノイズは少なくなる。したが
って,本発明のMTPは,ノイズ比に対して高められた信
号を提供する。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルミネセントまたはルミノメトリックアッ
    セイであって、該アッセイは、酸化触媒、酸化剤および
    化学ルミネセント2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン
    を用いる化学ルミネセント反応を誘導すること、そして
    それによって生じる化学ルミネセンスを測定しあるいは
    検出することを包含し、ここで、パラ置換フェノール性
    エンハンサーの存在下で反応が行われ、該パラ置換基
    次の1の式で表される、アッセイ: 【化1】 ここで各々のXは独立してCRまたはNであり;Rは、
    HまたはR’、OR’、SR’、NHR’、NR2’お
    よびハロゲンからなる群より選択される部分であり、
    R’は独立してアルキル(1−6C)であり;あるいは
    隣接したX=Xは−CR=CR−CR=CR−で置換さ
    れ得、ここで各々のRはHまたは上記で定義された部分
    である。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアッセイであって、前
    1の置換基が次の1aまたはcの式を有し 【化2】 こでRは請求項1で定義された通りである、 アッセイ。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載のアッ
    セイであって、各々のRが独立してHまたはアルキル
    (1−6C)である、アッセイ。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のアッセイであって、式1
    aの置換基が次の式: 【化3】 を有する、 アッセイ。
  5. 【請求項5】請求項2に記載のアッセイであって、式1
    cの置換基が次の式: 【化4】 を有する、 アッセイ。
  6. 【請求項6】化学ルミネセンスに基づいた反応に対する
    基質試薬を調製するのに有用な組成物であって、該組成
    物は、化学ルミネセント2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジン
    ジオンおよびパラ置換フェノール性エンハンサーを含有
    し、該パラ置換基は、前記請求項のいずれか1項におい
    て定義された式1のものである。
  7. 【請求項7】ルミネセントまたはルミノメトリックアッ
    セイにおいて光の放射を増大させるのに有用であり、次
    の式3または4の化合物、およびパラ置換のフェノール
    性エンハンサーであるアルコールによって形成されるエ
    ステルであり、ここで、該パラ置換基は、請求項1から
    5のいずれか1項において定義された 式1のものであ
    、 ブロックエンハンサー: 【化5】
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