JP3025264U

JP3025264U - 押釦スイッチ

Info

Publication number: JP3025264U
Application number: JP1995013521U
Authority: JP
Inventors: 持芳雄釼
Original assignee: Sunarrow Co Ltd
Current assignee: Sunarrow Co Ltd
Priority date: 1995-11-29
Filing date: 1995-11-29
Publication date: 1996-06-11
Anticipated expiration: 2001-11-29

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案の目的は、反射効率を高め、プリント
配線板に搭載する光源の数を減らすことができ、かつ耐
ＥＳＤ特性を持たせることができるようにするととも
に、ＥＭＩ対策を取ることが可能な押釦スイッチを提供
することにある。【解決手段】本考案に係る押釦スイッチは、プリント
配線板上に、透光性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラ
ストマ−製の作動部と非作動部とよりなるキ−パッドを
設置し、該作動部と対応する位置にド−ム状に隆起する
ド−ム部を有する金属製ド−ムシ−トを前記プリント配
線板と前記キ−パッド間に絶縁材のスペ−サを介して設
置し、該金属製ド−ムシ−トをア−ス接続したものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は携帯電話や自動車電話等の各種移動通信用押釦スイッチあるいは電子式手帳その他の各種端末押釦スイッチ等として夜間や暗い場所等において使用するときにも便利で電気特性の良好なコンパクト型押釦スイッチに関する。また、端末機器内の配線等が外部からの電波輻射（ＥＭＩ）の防止対策が十分に行われるようにするとともに高圧の静電気が帯電によりプリント配線等に静電破壊（ＥＳＤ）が生じないように配慮した押釦スイッチに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の押釦スイッチとしては発光ダイオ−ド等の光源を備えたプリント配線板上に、透光性のシリコ−ンゴム製の平坦状の非作動部と該非作動部から上方に膨出する薄肉のスカ−ト部と該スカ−ト部の上部で支承する作動部とよりなるキ− パッドを設置し、該キ−パッドの作動部を除いてそのキ−パッド上面に白色の合成樹脂製フィルムを敷設し、その合成樹脂製フィルムの上面を黒色の印刷皮膜を形成してなるものであった。またド−ム型スイッチにあってはド−ム状に隆起するド−ム部を金属製の材料で形成し、該ド−ム部の周縁を紙製又はポリエチレンテレフタレ−ト製ド−ム部固定用粘着フィルムで固定支持し、ド−ム部の下降時にその直下に位置する上部電極フィルムがプリント配線板上の下部電極に接する構造としていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の押釦スイッチは照光式スイッチとして使用する場合、光源から発光する光が非作動部、スカ−ト部及び作動部の側面ではそれぞれ外部に光が漏れずに作動部の上面を通して該作動部に表示された数字、記号等の標識を照射することができるが、上記白色の合成樹脂製フィルムは光源から放射された光をその表面で反射することができるが、同時に該フィルム内に光が一部、吸収されることとなり、反射効率が十分でない。従って、光源の数も各キ−毎に設置するか、あるいはそれに近い数の光源を必要とし、発光ダイオ−ド等の光源が高価であることからして全体としてコスト高となるといった欠点を有している。

【０００４】また上記従来の押釦スイッチはキ−を指で叩打するときに、その操作者の指には例えば高圧の静電気が帯電しているためにプリント配線等に静電破壊（ＥＳＤ）を生じさせる等の難点があった。さらに端末機器内の配線等は外部からの電波輻射（ＥＭＩ）を受けることにより回路等に電気的障害が生じたりして電気特性が劣化し、電波輻射に対するシ− ルド対策が十分でない等の問題点を有していた。またド−ムスイッチにあってはド−ム部のみが金属製であり他のド−ム部支持部材は絶縁性の紙又は合成樹脂フィルムで作られているために、端末機器内の配線等が外部からの電波輻射（ＥＭＩ）の影響を受け、電気特性に悪影響を及ぼしたり、あるいは高圧の静電気の帯電によりプリント配線等に静電破壊（ＥＳＤ）が生じる等の問題があった。

【０００５】本考案は上記の欠点を解決するためになされたもので、その目的とするところは反射効率を高め、プリント配線板に搭載する光源の数を減らすことができ、かつ耐ＥＳＤ特性を持たせることができるようにするとともに、ＥＭＩ対策を取ることが可能な押釦スイッチを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る押釦スイッチは、プリント配線板上に、透光性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラストマ−製の作動部と非作動部とよりなるキ−パッドを設置し、該作動部と対応する位置にド−ム状に隆起するド−ム部を有する金属製ド−ムシ−トを前記プリント配線板と前記キ−パッド間に絶縁材のスペ−サを介して設置し、該金属製ド−ムシ−トをア−ス接続したものである。また本考案に係る押釦スイッチは、光源を備えたプリント配線板上に、透光性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラストマ−製の作動部と非作動部とよりなるキ −パッドを設置し、該キ−パッド上の作動部を除く非作動部上に、表面に非透光性皮膜を、裏面に導電性を有する光反射層を形成した絶縁性樹脂フィルムを敷設し、かつ該導電性を有する光反射層をア−ス接続するとともに前記作動部と対応する位置にド−ム状に隆起するド−ム部を有する金属製ド−ムシ−トを前記プリント配線板と前記キ−パッド間に設置し、該金属製ド−ムシ−トをア−ス接続したものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態を図面により説明する。１はプリント配線板で、その板上にはプリント配線がされている他、発光ダイオ−ド（ＬＥＤ）等の光源２が搭載されている。３はプリント配線板１上に設置した透光性のキ−パッドである。キ−パッド３は透光性のシリコ−ンゴム又は塩化ビニル系エラストマ−、ポリオレフィン系エラストマ−、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合熱可塑性エラストマ−、エチレン酢酸ビニルエラストマ−等の各種熱可塑性エラストマ−の材料により一体成形され、作動部３ａと非作動部３ｂとよりなる。作動部３ａは図１に示すように非作動部３ｂの側面から斜め上方に向けて立ち上がる薄肉のスカ−ト部３ｃと該スカ−ト部３ｃの上部で一体に支持されるキ−トップ３ｄとよりなる場合の他、図２に示すようにキ−トップ３ｄの上端にさらに別の硬質樹脂製キ−トップ３ｅを固定させる構造であってもよい。また作動部３ａはスカ−ト部３ｃを設けることなく、非作動部３ｂの側面から張り出した薄肉部（図示せず）を介してキ−トップ３ｄを支持する構造であってもよい。図１及び図２に示すようにスカ−ト部３ｃを備えている場合には、このスカ−ト部３ｃがクリック動作を行うこととなる。

【０００８】４はキ−パッド３上の作動部３ａを除く非作動部３ｂ上に敷設した絶縁性樹脂フィルム（図３及び図４参照）で、例えば厚さ５０μｍ〜１２５μｍのポリエチレンテレフタレ−ト（ＰＥＴ）のフィルムを使用し、そのフィルム４の表面には内部の光を外部に漏洩しないようにするために黒色印刷等により光を遮断する非透光性皮膜５を形成する。またそのフィルム４の裏面にはアルミ蒸着膜等の反射性能の高い金属膜等によって導電性を有する光反射層６を形成する。この導電性を有する光反射層６はプリント配線板１等のア−ス部（図示せず）やその他の個所にア−スされるように接続する。本考案では単に光反射だけでなく導電性を備えることとしたのは、反射効率が高く光源２の設置個数を減少させるためと、キ −を叩打する人の指等に蓄えられた静電気によってプリント配線等に静電気破壊が生じないように耐ＥＳＤ特性を持たせて導電性を有する光反射層６を通して静電気がア−スされるようにするためと、外部の電波輻射を効果的にシ−ルドさせて電気的特性を良好かつ安定したものにするためである。

【０００９】図１〜図５は本考案に係るド−ムスイッチの構造を示す概略断面図である。基本的な構造は上記キ−パッド３の作動部３ａと対応させた状態でド−ム状に隆起するド−ム部１０ａを有する金属製ド−ムシ−ト１０を設けた点である。金属製ド−ムシ−ト１０は例えばステンレス、真鍮、クラッド材、ベリリュウム− カッパ−合金等の金属材料からなる帯状シ−トを用いてプレス機械によりド−ム部１０ａを形成するようにプレス加工し、所定長に裁断して得られる。金属製ド−ムシ−ト１０のド−ム部１０ａクリックは、ストロ−ク長が０．２５〜０．３ｍｍであるのに対し、ＰＥＴド−ムクリックのストロ−ク長が０．４〜０．５ｍｍで、ラバ−クリックのストロ−ク長が０．６〜２．０ｍｍであり、樹脂製やゴム製に比べクリックのストロ−ク長を短くすることができ、よりコンパクト化が図れる。

【００１０】図中、８はＰＥＴフィルム等の絶縁性樹脂シ−トのスペ−サ−、１１は金属製ド−ムシ−ト１０とスペ−サ−８との間に介在させた上部電極である。この上部電極１１はＰＥＴフィルム等の絶縁性樹脂シ−トの対応する裏面に導電材により電極を形成したものである。上部電極１１と対応する下部電極１２はプリント基板上に形成される。また下部電極１２は図５に示すように補強プレ−ト１ａの上に配設したフレキシブルな樹脂シ−ト１３上に形成してもよい。

【００１１】またより効果的なド−ムスイッチとするためには、図３及び図４に示すように上記金属製ド−ムシ−ト１０を採用した上で、光源２を備えたプリント配線板１上に、透光性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラストマ−製の作動部３ａと非作動部３ｂとよりなるキ−パッド３を設置し、該キ−パッド３上の作動部３ａを除く非作動部３ｂ上に、表面に非透光性皮膜５を、裏面に導電性を有する光反射層６を形成した絶縁性樹脂フィルム４を敷設し、かつ該導電性を有する光反射層６をア−ス接続するようにする。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係る押釦スイッチのド−ムスイッチは、キ−パッドの作動部と対応させてド−ム状に隆起するド−ム部を有する金属製ド−ムシ−トをプリント配線板上に設けたので、従来のようにド−ム部のみが金属製で他のド−ム部支持部材は絶縁性の合成樹脂フィルムで作られているものに比べて、端末機器内の配線等は外部からの電波輻射（ＥＭＩ）の影響を受けることがなくなる結果、安定した良好な電気特性が得られる。しかも指先等に高圧の静電気が帯電していようともド −ムシ−ト全体が金属製で、かつア−ス接続されているためにプリント配線等に静電破壊（ＥＳＤ）を生じさせることがない。さらに金属製ド−ムシ−トは量産可能であり、組み込みも簡単であり実装費が安い。

【００１３】またド−ムスイッチにおいて、上記金属製ド−ムシ−トを採用した上で、光源を備えたプリント配線板上に、透光性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラストマ −製の作動部と非作動部とよりなるキ−パッドを設置し、該キ−パッド上の作動部を除く非作動部上に、表面に非透光性皮膜を、裏面に導電性を有する光反射層を形成した絶縁性樹脂フィルムを敷設し、かつ該導電性を有する光反射層をア− ス接続することにより、光源から放射される光は金属製ド−ムシ−トで効率よく反射され、光源の数を減らすことができる上に、照光式キ−として遺憾なくその効果を発揮し、完全なＥＭＩ、ＥＳＤ対策が可能となり、より一層、効果的なド −ムスイッチを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るド−ムスイッチで、金属製ド−ム
シ−トを使用した場合の拡大断面図である。

【図２】本考案に係るド−ムスイッチで、金属製ド−ム
シ−トを使用した場合の拡大断面図である。

【図３】本考案に係るド−ムスイッチで、金属製ド−ム
シ−トを使用した場合の拡大断面図である。

【図４】本考案に係るド−ムスイッチで、金属製ド−ム
シ−トを使用した場合の拡大断面図である。

【図５】本考案に係るド−ムスイッチで、金属製ド−ム
シ−トを使用した場合の拡大断面図である。

【符号の説明】

１プリント配線板２光源３キ−パッド３ａ作動部３ｂ非作動部３ｃスカ−ト部３ｄキ−トップ３ｅ硬質樹脂製キ−トップ４絶縁性樹脂フィルム５非透光性皮膜６導電性を有する光反射膜８スペ−サ− １０金属製ド−ムシ−ト１０ａド−ム部１１上部電極１２下部電極

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】プリント配線板上に、透光性のシリコ−
ンゴム又は熱可塑性エラストマ−製の作動部と非作動部
とよりなるキ−パッドを設置し、該作動部と対応する位
置にド−ム状に隆起するド−ム部を有する金属製ド−ム
シ−トを前記プリント配線板と前記キ−パッド間に絶縁
材のスペ−サを介して設置し、該金属製ド−ムシ−トを
ア−ス接続したことを特徴とする押釦スイッチ。
【請求項２】光源を備えたプリント配線板上に、透光
性のシリコ−ンゴム又は熱可塑性エラストマ−製の作動
部と非作動部とよりなるキ−パッドを設置し、該キ−パ
ッド上の作動部を除く非作動部上に、表面に非透光性皮
膜を、裏面に導電性を有する光反射層を形成した絶縁性
樹脂フィルムを敷設し、かつ該導電性を有する光反射層
をア−ス接続するとともに前記作動部と対応する位置に
ド−ム状に隆起するド−ム部を有する金属製ド−ムシ−
トを前記プリント配線板と前記キ−パッド間に設置し、
該金属製ド−ムシ−トをア−ス接続したことを特徴とす
る押釦スイッチ。