JP3024766U - 書籍ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケース内にて書籍を支えるマクラの支持機能
を向上し、かつまたケース強度を低下させずに容易に取
り付けられるようにする。 【構成】 下板２１と上板２２とを重ねて一体化するこ
とにより、書籍の罫下を受け支える受け支え板２０を形
成し、ケース本体１０の内底面１１に受け支え板２０を
配置したときにケース開口部より突出する固定片部２３
を有する延長部分２４を上板２２に形成するとともに、
ケース本体１０を構成する底板構成片１２、１３間に前
記固定片部２３を挿入し、受け支え板２０を固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、書籍の罫下を支えるためケース本体の内底面上に配置する受け支え 板を備えた書籍ケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

大型の辞書や百科全書等、分厚い書籍を収容するケースには、罫下と称する書 籍下面を支える構造を備えたものがある。その構造のものはマクラと称するが、 例えば実公昭６３−４７４９５号に開示されているようにケース本体の内容面に 設けられた板紙に２条の切り込みを形成し、切り込み間をマクラとするため延長 部を折り返して下に重ね、厚みを持たせたものである。

【０００３】 このため、手前で低く、奥で高くなったマクラが得られるが、一枚の板紙に切 り込みを加え、切り込み間の延長部を折り返す構造上、従来のマクラの大きさに は制限が生ずる。切り込みを長くすると板紙の強度が弱くなるからである。それ 故、従来の構造では十分に書籍を支えることができるマクラを得ることは困難で ある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題は大型かつ大量の書籍 でも十分に支えることができ、またケースへマクラを設けるのも容易で、しかも ケースの強度を低下させないようにすることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため本考案はケース本体１０の内底面１１に接する下板２ １と、書籍３０の罫下３１に接し、かつ下板２１をケース本体１０に固定するた めの上板２２とによって書籍３０の罫下３１を支える受け支え板２０を形成し、 下板２１と上板２２を重ねて一体化し内面上に配置したときにケース本体１０の 開口より突出する固定片部２３を上板２２の延長部分２４に形成し、ケース本体 １０の内底面１１を構成する底板構成片１２、１３間に前記固定片２３を挿入す るための切り欠き部２５をいずれか一方の底板構成片１２、１３の外方の端部に 形成するという手段を講じたものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案に係る書籍ケースは、書籍３０の罫下３１を支えるためケース本体１０ の内底面１１上に配置する受け支え板２０を備えている。

【０００７】 ケース本体１０は、例えば書籍３０を出し入れする開口１９を一端に設けた箱 状を有する。書籍３０は、通常、立てた状態で取り扱われるので、型くずれの防 止及び背丁合部３２の破損防止のために、罫下３１つまり表裏の表紙３３、３４ 間の本体の下面を支える受け支え板２０を設ける。故に受け支え板２０は、従来 、マクラと称されたものと同じ目的、機能を有する。

【０００８】 立てた状態に於けるケース本体１０の内底面１１は、左右の側面板１４、１５ の下端辺から内方へ折り曲げられた左右の底板構成片１２、１３によって構成さ れる。なお、左右の側面板１４、１５の上端辺からは天面構成片１６、１７が内 方へ折り曲げられ、箱状のケース本体１０に組み立てられる。

【０００９】 受け支え板２０は、従って、書籍３０の罫下３１の高さ、具体的には表裏の両 表紙３３、３４の下端と罫下３１との高さの差にほぼ等しい厚味を有し、かつ両 表紙３３、３４間を十分広い面積で支えられる縦横の寸法を備えていることが望 まれる。

【００１０】 本考案では、ケース本体１０の内底面１１に接する下板２１と、書籍罫下３１ に接する上板２２とによって書籍３０の本体部分を罫下で支える受け支え板２０ を形成する。そして、上板２２は受け支え板２０をケース本体１０へ固定する手 段を兼ねるために、下板よりも手前に長くした延長部分２４を設け、さらにその 先端部分を固定片部２３とする。

【００１１】 実施例の下板２１は罫下３１を可能な限り広く支えられる面積及び形状を有し 、また上板２２よりも厚い部材を用いている。上板２２は下板２１を上から覆っ ており、ケース本体１０の開口１９より突出する延長部分２４を折り線２６で下 方へ折り曲げ固定片部２３としている。下板２１の方を本体構成片１２よりも厚 板とすると、下板２１の外方端２１ａから折り線２６までの延長部分２４は開口 １４へ向かって僅かに傾斜するので、書籍３０の出し入れ（特に挿入）が容易に なる（図４参照）。Ｓはその傾斜面を示す。

【００１２】 固定片部２３は、底板構成片１２、１３間に挿入することによって固定する。 そこで上下の底板構成片１２、１３間に固定片部２３を挿入するため切り欠き部 ２５を上側に位置する底板構成片１２の外方の端部に形成する。切り欠き部２５ は、固定片部２３の挿入を容易化し、かつまた折り線２６の部分を切り欠き部２ ５内に収めるのでケース本体１０から延長部分２４が突出せずに済む。

【００１３】 なお、符号４０は、書籍の変形防止のためのカマボコと称する保護部材を示す 。これは板紙をカマボコ状に折り曲げたもので、書籍３０の小口３５の変形を防 止する。４１は小口３５に接する円筒曲面、４２、４３は組み合わせ部４４を有 する背板部であり、ケース本体１０の背当内面１８に配置され、必要に応じて固 定される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、下板２１と上板２ ２からなる受け支え板２０が書籍１０の罫下３１の広い範囲を支え、大型かつ大 重量の書籍でも十分効果的に保護することができ、しかも固定片部２３をケース 本体１０の底板構成片１２、１３間に挿入することで取り付けられるので作業性 も著しく良く、しかもケース本体１０に手は加えず受け支え板２０を付加した構 造であるからケースの強度を低下させることもない等、顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る書籍ケースの実施例を示す分解斜
視図。

【図２】受け支え板の一部省略展開図。

【図３】組み立てた書籍ケースの横断面図。

【図４】同じくケースの一部の縦断面図。

【図５】底板構成片部の横断面図。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 書籍の罫下を支えるためケース本体の内
   底面上に配置する受け支え板を備えた書籍ケースであっ
   て、ケース本体１０の内底面１１に接する下板２１と、
   書籍３０の罫下３１に接し、かつ下板２１をケース本体
   １０に固定するための上板２２とによって書籍３０の罫
   下３１を支える受け支え板２０を形成し、下板２１と上
   板２２を重ねて一体化し内底面上に配置したときにケー
   ス本体１０の開口より突出する固定片部２３を上板２２
   の延長部分２４に形成し、ケース本体１０の内底面１１
   を構成する底板構成片１２、１３間に前記固定片２３を
   挿入するための切り欠き部２５をいずれか一方の底板構
   成片１２、１３の外方の端部に形成したことを特徴とす
   る書籍ケース。
2. 【請求項２】 下板２１は本体構成片１２より厚板と
   し、下板２１の外方端２１ａから折り線２６までの延長
   部分２４が開口１４へ向かって僅かに傾斜するようにし
   た請求項第１項記載の書籍ケース。