JP3023617B2 - 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置 - Google Patents

炭化鉄から鋼を製造する方法および装置

Info

Publication number
JP3023617B2
JP3023617B2 JP8519822A JP51982296A JP3023617B2 JP 3023617 B2 JP3023617 B2 JP 3023617B2 JP 8519822 A JP8519822 A JP 8519822A JP 51982296 A JP51982296 A JP 51982296A JP 3023617 B2 JP3023617 B2 JP 3023617B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor
iron carbide
bath
liquid
oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8519822A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10510882A (ja
Inventor
ゴードン・エッチ・ガイガー
アセシ・ケー・センハ
アキレス・バシリコス
ジユ・ツ
Original Assignee
ユー・エス・エックス・コーポレーション
プラクズエイル・テクノロジー・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/526,448 external-priority patent/US5733358A/en
Application filed by ユー・エス・エックス・コーポレーション, プラクズエイル・テクノロジー・インク filed Critical ユー・エス・エックス・コーポレーション
Publication of JPH10510882A publication Critical patent/JPH10510882A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3023617B2 publication Critical patent/JP3023617B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C5/00Manufacture of carbon-steel, e.g. plain mild steel, medium carbon steel or cast steel or stainless steel
    • C21C5/56Manufacture of steel by other methods
    • C21C5/567Manufacture of steel by other methods operating in a continuous way
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B13/00Making spongy iron or liquid steel, by direct processes
    • C21B13/0006Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B13/00Making spongy iron or liquid steel, by direct processes
    • C21B13/14Multi-stage processes processes carried out in different vessels or furnaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B2100/00Handling of exhaust gases produced during the manufacture of iron or steel
    • C21B2100/60Process control or energy utilisation in the manufacture of iron or steel
    • C21B2100/66Heat exchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C7/00Treating molten ferrous alloys, e.g. steel, not covered by groups C21C1/00 - C21C5/00
    • C21C2007/0093Duplex process; Two stage processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21CPROCESSING OF PIG-IRON, e.g. REFINING, MANUFACTURE OF WROUGHT-IRON OR STEEL; TREATMENT IN MOLTEN STATE OF FERROUS ALLOYS
    • C21C2300/00Process aspects
    • C21C2300/02Foam creation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/10Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions
    • Y02P10/134Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions by avoiding CO2, e.g. using hydrogen
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S75/00Specialized metallurgical processes, compositions for use therein, consolidated metal powder compositions, and loose metal particulate mixtures
    • Y10S75/957Continuous refining of molten iron

Description

【発明の詳細な説明】 背景 本件出願は、1994年12月20日に出願された米国特許出
願第08/359,601号の一部継続出願である。
〔発明の分野〕
本発明は、密接に連結された二つのステージにおい
て、炭化鉄(iron carbide)から鋼を製造する方法およ
び装置に関する。前記ステージは、第1ステージの反応
装置を備えており、該第1の反応装置内では、該第1の
反応装置で生成されるエネルギの豊富なガスに加えて、
第2ステージの反応装置からのガスを含むエネルギの豊
富なガスが燃焼させられ、これにより、中間の炭素含有
量を有する炭化鉄合金(an inron−carbon alloy)が生
成される。この炭化鉄合金は、最終の所望の炭素含有量
の鋼が生成される第2ステージの反応装置に供給され
る。
〔関連する従来技術の説明〕
ステラングらによる米国特許第2,780,537号は、炭化
鉄を製造する方法を開示しており、公知の構造を有する
鋼炉内で製品が酸化されて鉄になることを述べている。
キャリングらによる米国特許第2,978,318号は、傾斜
・回転式の「カルド」型の炉内に炭化鉄を含む粉末材料
を連続的に供給して鋼を製造することを開示している。
当該特許は、この供給材料が反応に必要なすべての熱を
供給し、工程内に硫黄を導入しないことを教示してい
る。
ラクインらの米国特許第3,486,882号は、鋼の連続製
法のための工程を教示している。この工程は、予め還元
された鋼生成材料を精錬容器の溶融浴内に連続して導入
するとともに、容器内に熱発生材料とガス状の酸素とを
同時に導入することを含んでいる。この予め還元された
鋼生成材料は、40〜100%の間に還元された鉄鉱石であ
る。また、この材料は、昇温下で容器内に導入されると
ともに、処理に必要な熱条件を提供するように、十分な
量の炭素や他の熱発生元素を含んでいる。
ラーネットの米国特許第3,527,598号は、予め還元さ
れた浸炭ペレットおよび非浸炭ペレットを使用する反応
装置内における連続製鋼工程の実施について教示してい
る。浸炭および非浸炭ペレットの総炭素含有量は、酸素
との反応が、反応の実行に必要なすべての熱を供給する
ようなものである。
ステファンズの再発行特許第32,247号は、流体ベッド
工程(a fluid bed process)を利用することにより鉄
鉱石から炭化鉄を製造する方法を教示している。製造さ
れた炭化鉄は、次に鋼を生成するために、塩基性酸素炉
(a basic oxygen furnace)や電気炉のような製鋼炉に
供給される。
ステファンズの元の米国特許第4,053,301号は、塩基
性酸素炉あるいは電気炉のいずれかの製鋼炉について記
述しているが、ステファンズの上記再発行特許は、「製
鋼炉」と広くクレームしている。ステファンズの再発行
特許はまた、特許になるまでの間に、この発明の製鋼工
程で使用される製鋼炉の種類が発明の基本的な新規性と
関連性がないということを述べている。したがって、ス
テファンズの再発行特許が特許になるまでの経緯は、ス
テファンズの製法が特殊な製鋼炉には限定されず、たと
えば反応容器のような従来の他の製鋼炉を含み得るとい
うことを教示している。
また、ステファンズの再発行特許は、第2欄の第20〜
22行において、炭化鉄の生成およびこれに連続する鋼へ
の転換が「一つの連続する運転」で行われ得るというこ
とを教示している。さらにステファンズは、第4欄の第
16〜21行において、熱い炭化鉄が製鋼炉に直接投入され
るとき、工程は「連続しかつ温度が自動設定されている
(auto−thermal)」ということを教示している。ステ
ファンズはまた、一酸化炭素を約90%含む、製鋼炉から
のオフガス(排気)が集められ、熱発生のために酸素と
ともに燃焼させられるということを教示している。
たとえば鉄鉱石から鋼を連続して製法するという考え
方は、1989年12月発行の金属ジャーナル(Journal of M
etals)の第30〜35頁に記載されたクノーの「ニッケ
ル,銅,鉄のためのQSL反応炉」や、ウオーナーによる1
969年の「WORCRA(連続)製鋼による平炉製鋼法」の第5
7〜63頁、さらに、1992年の鉱石・金属および材料学会
による「溶融浴に関するサバード/リー国際シンポジウ
ム」の会報の第83〜101頁で議論されている。
鋼の連続製法のためのクノー法またはクノー・シュー
マン法は、実際には、鉛やニッケルのような非鉄金属の
製造のためのいわゆる「QSL」法に類似している。たと
えば米国特許の第3,941,587号や第3,988,148号、第4,08
5,923号、および上述の金属ジャーナルの記事参照のこ
と。この後者の出版物は、酸化鉄鉱石から鋼を直接かつ
連続的に製造するための閉鎖型反応容器(an enclosed
reactor vessel)について開示している。QSL反応装置
は、外気およびガス状反応物の導入および導出を制限で
きる閉鎖型システムである。
WORCRA法およびこれに類似した方法は、ルージキらの
平炉製鋼法(1996年,第48〜56頁)に記述されているよ
うなものである。この製鋼法は、溶融物の上部で発生す
る一酸化炭素を燃焼させて付加的な反応熱を発生させる
ために、酸素を吹き付ける上部のランスあるいは上部お
よび下部の双方から酸素を吹き付けるランスを使用して
いる。ルージキの方法は、炭素で飽和した液状の銑鉄を
脱炭するのに用いられている。
1970年9月に東京で開催された鉄および鋼に関する科
学技術の国際会議においてエー・バーセットらにより説
明されたいわゆる「IRSID」法(第60頁以降に記載)に
おいては、金属浴の上部に酸素が吹き付けられている反
応装置内に銑鉄のような熱い金属が連続して供給されて
おり、これにより、金属の精錬が非常に速い速度で起こ
るスラッグ/金属/ガスのエマルジョン(emulsion)が
形成されている。次に、精錬された鋼は、スラッグおよ
び金属の分離および湯出しのために傾瀉器(a decanter
vessel)に移動する。供給金属の炭素含有量は4〜5
%であり、反応装置の入口から出口にかけて炭素濃度に
勾配はない。この製法はまた、仏国特許第2,244,822号
に記述されている。
ガイガーの米国特許第5,139,568号は、硬い鉱石材料
が供給される反応容器について開示している。鉱石は、
下方の高密度の炭化鉄合金あるいは金属の層と、上方の
軽いスラグ層とから構成される溶融金属浴に供給される
(第6欄第35〜37行)。酸素は、液面下のノズルを通っ
て溶融金属内に導入され、炭化鉄の炭素と反応して、一
酸化炭素を生成する。一酸化炭素は、溶融浴上方の蒸気
空間内に入り(第6欄第51〜55行)、蒸気空間内に導入
された酸素と反応する。蒸気空間内で一酸化炭素の燃焼
により発生する熱は、反応炉内で反応を連続させるため
に必要とされる熱エネルギのほぼ100%を提供するとい
われている(第7欄第11〜22行)。
ガイガーの‘568号特許が教示する構造においては、
反応装置の底部を通って溶融金属内に導入される酸素の
量が、反応装置の長さ方向に沿って変化している(第9
欄第63〜68行)。このため、炭素濃度勾配が反応炉の長
さ方向に沿って形成されており、移動端部には低炭素合
金が生成されている。炭素濃度勾配がなければ、炭素含
有量が十分に低い炭化鉄合金が反応装置の移動端部には
形成されない。
また、ガイガーの‘568号特許に記述された反応装置
では、一酸化炭素反応生成物が蒸気空間内に入ってお
り、一酸化炭素を燃焼させるために酸素が蒸気空間内に
導入されている。この‘568号特許は、一酸化炭素の燃
焼が、蒸気空間内に導入された酸素とともに起こるとい
うことを教示している。溶融浴からの酸素は、一酸化炭
素の燃焼用の酸素源としては、「非常に実現性の乏し
い」ものである。十分な熱を生成して工程を自動継続し
あるいは温度を自動調整するためには、相当な量の一酸
化炭素および酸素が蒸気空間内で反応しなければならな
い。したがって、十分な熱を発生さて反応をさらに促進
させ、自動継続あるいは自動温度調整の工程にするため
には、すべてのあるいは実質的にすべての一酸化炭素反
応生成物が蒸気空間内に入って、当該蒸気空間内で燃焼
しなければならない。
ガイガー特許の反応における全体の熱収支は、当該発
明の目的にとっては実質的に正しいかもしれない。しか
いながら、単一容器およびこれに伴う炭素濃度勾配の必
要性についての問題は、工程のどこでエネルギが不足し
またエネルギ過多であるが、一酸化炭素が燃焼して二酸
化炭素になるときのエネルギの解放をいかに制御し回復
させるか、ということを熱収支が反映していないという
ことである。
このような単一の反応装置を連続して運転して所望の
低炭素含有量を得るためには、炭素濃度勾配が反応装置
の炭化鉄供給端部から導出端部まで維持されていなけれ
ばならないということを、ガイガーの‘568号特許は認
識している。工程を熱的に自己生産的にするためには、
溶融金属浴内で発生した一酸化炭素を燃焼させて熱およ
び二酸化炭素を生成するように、反応装置の蒸気空間内
に酸素が導入されなければならないということを、当該
特許は教示している。このようにして発生した熱は、溶
融金属浴に実質的に移送されるものと見られており、こ
れは、熱的に自己生産的な工程を維持するために必要な
条件である。
しかしながら、ガイガー特許の開示部分は重大な欠点
を露呈している。反応装置の炭化鉄供給端部において
は、優勢な化学反応が吸熱性のものであり、このため、
これらの反応を続行させるには外部からの熱が必要にな
る。同じ領域では、ガス発生量が多く、金属浴内で高速
の激しい発散が生じており、その結果、十分に混合され
た反応領域になっている。反応装置の残りの部分におい
ては、優勢な化学反応が放熱性(脱炭素性)のものであ
り、燃焼して二酸化炭素になるときエネルギに富んだ燃
料を提供する一酸化炭素の発生を伴っている。ガイガー
の反応装置は幾何学的に長い形状を有しているため、炭
化鉄が反応装置内に供給されるエネルギの不足した領域
の近傍以外の位置において、相当な量の一酸化炭素が蒸
気空間内に放出されている。このため、炭化鉄供給領域
から離れた位置において一酸化炭素の燃焼によって放出
されたエネルギの大部分は、当該領域には到達しない。
というのは、反応装置の当該領域と残りの表面部分との
間の放熱移送要因(the radiation heat transfer view
factor)が低いからである。(この放熱移送要因は、
表面部分間、またはガスと表面部分との間の放熱移送の
効果を特徴づけるために、熱移送の分野で用いられてい
る。)したがって、エネルギの不足した炭化鉄供給領域
において一酸化炭素のエネルギの大部分を利用するとい
う観点からは、ガイガーの特許に開示された方法では、
熱的自己生産性を得ることはできない。
ガイガー特許のもう一つの問題は、反応装置の炭化鉄
供給領域内で直接発生する一酸化炭素から生じるところ
の一酸化炭素の燃焼エネルギの利用効率に関する。ガイ
ガーの工程においては、この一酸化炭素のすべてが反応
装置の蒸気空間内で燃焼されるので、放出された燃焼熱
は、浴表面と、蒸気空間を形成する反応装置のドーム状
耐熱壁とに均等に伝搬される傾向がある。このため、反
応装置のドーム状耐熱壁は非常に熱くなり、実際には、
水冷設備が必要になるだろう。しかしながら。ドーム状
耐熱壁は溶融浴表面よりも表面積が広いので、ドーム状
耐熱壁からは相当の熱損失が生じるだろう。このように
して、直接発生した一酸化炭素の燃焼により浴に到達す
るエネルギ量は、発生した総エネルギのほんの一部分で
ある。こうしたもう一つの要因はさらに、ガイガー特許
に記述された工程が自己生産的には至らないという点を
表している。
1992年の鉱石・金属および材料学会による「溶融浴に
関するサバード/リー国際シンポジウム」の会報の第37
7〜412頁において、ソーンらは、後方側での混合を最少
にするための底部吹付型連続精錬装置の寸法間の関係に
関する情報を提供している。
〔発明の概要〕
本発明は、上述のステファンズ特許で教示された方法
のように、製鋼炉内で炭化鉄から鋼を製造するための改
良された方法を提供する。ステファンズ、キャリング、
クノーおよびガイガーの各特許で教示された単一ステー
ジの反応容器と異なり、本発明は、炭化鉄を炭化鉄合金
に変えるために二つのステージからなる工程を提供す
る。本発明の工程は、分離されかつ密接に連結された二
つの反応装置を用いている。
本発明の一実施態様による第1のステージにおいて
は、残留酸化鉄を含む加熱された炭化鉄およびスラグ生
成材料が第1の反応装置の溶融浴内に供給される。溶融
し溶解した炭化鉄は、溶融浴内の溶融金属の下層を形成
する。泡状のスラグの分離された層は、浴内の溶融金属
の上方に形成される。泡状のスラグは、ガス状の液体も
しくは泡の比較的厚い層で特徴づけられる。
反応装置の底部において液面下のいくつかの酸素導入
用羽口を通って、酸素が溶融金属浴内に導入される。ガ
イガーの‘568号特許において単一反応装置の長さ方向
に沿って形成される上記炭素濃度勾配と異なり、導入ガ
スは、一酸化炭素ガス反応生成物とともに、第1ステー
ジの反応装置において濃度勾配のない十分に混合された
溶融浴を獲得するために、高いエネルギを提供する。十
分に混合された反応はまた、容器の幾何学的形状(例え
ば金属浴の幅対高さの比)によって容易になる。泡状の
スラグを生成させるのに必要な攪拌作用により、溶融浴
内に炭素濃度勾配が形成されないようになる。
第1の反応装置においては、溶融金属浴内で発生しか
つ泡状のスラグ内に入って泡状のスラグを生成した一酸
化炭素を燃焼させるために、少なくとも一つの酸素の流
れが泡状のスラグ内に導入されている。浴内で発生した
一酸化炭素の好ましくは少なくとも70%、より好ましく
は少なくとも90%、もっとも好ましくはできるだけ100
%に近いものが泡状のスラグ内で燃焼させられる。泡状
のスラグ内の一酸化炭素を燃焼させることによって、反
応熱の大部分が泡状のスラグ内に保持され、溶融金属内
に直接戻される。ガイガーの‘568特許による反応装置
と異なり、第1ステージの反応は、反応装置の蒸気空間
内への酸素の導入を含んでおらず、そこでの燃焼のため
に蒸気空間内に一酸化炭素が入るのを妨げようとしてい
る。しかしながら、本発明の他の実施態様においては、
第1ステージの反応装置の液体金属の脱炭素化を助ける
ために、該液体金属浴に上方から酸素が吹き付けられて
いる。
第1ステージの反応装置で生成され、例えば約0.5〜
2%の炭素含有量を有する炭化鉄合金は、第2ステージ
の反応装置に溶融状態で供給される。第2ステージの反
応装置の底部において液面下の羽口を通り、溶融金属浴
内に酸素が導入される。第2ステージの反応装置におけ
る反応は放熱性のものである。一酸化炭素および二酸化
炭素の混合物である第2ステージの反応装置の反応生成
物は、集められ、冷却されて処理され、第1ステージの
反応装置に戻る。このとき、当該反応生成物は、第1の
反応装置の金属浴内で発生した一酸化炭素の燃焼の場合
と同様に、スラグ層から溶融金属浴への良好な熱伝達の
ために、泡状のスラグ層および当該部分の一酸化炭素内
に導入されて酸素とともに燃焼するのが好ましい。(本
発明の一実施態様においては、一酸化炭素の一部を燃焼
させて、所望の浴温維持のために要求される付加的な熱
を供給するために、酸素が第2ステージの反応装置の蒸
気空間内にも導入されている。)このように、二つの反
応装置からなるシステムは、本質的に自己生産的である
ことが保証されている。第2ステージの反応装置からの
生成物は、炭素含有量がたとえば約0.01〜0.5%の炭化
鉄合金(鋼)である。
〔図面の簡単な説明〕
FIG.1は、本発明による製鋼設備の投影図である。
FIG.2は、炭化鉄システムの温度−組成図(状態図)
であって、本発明の中間炭化鉄合金の温度および組成に
対応して、液相線により炭化鉄合金の範囲を示してい
る。
FIG.3は、第2ステージの反応装置の一部における速
度分布図であって、液面下の羽口領域における高速の金
属浴の速度を示している。
FIG.4は、本発明による第1ステージの反応装置の平
面図である。
FIG.5は、図4の5−5線に沿って切断した第1ステ
ージの反応装置の側面断面図である。
FIG.6は、図4の6−6線に沿って切断した第1ステ
ージの反応装置の端面断面図である。
FIG.7Aは、本発明の第2ステージの反応装置の正面断
面図である。
FIG.7Bは、第2ステージの反応装置の平面断面図であ
る。
FIG.8は、酸素導入用の羽口を備えた第2ステージの
反応装置内において金属の滞留時間に関するグラフであ
る。
〔好ましい実施態様の説明〕
FIG.1において、符号1は、長く延びかつ耐熱壁を有
し、供給端部2および出口端部3を有する第1の反応装
置を示している。たとえば、91%のFe3C,5%のFe3O4,3
%のSiO2および1%のFeの組成を有する炭化鉄が、たと
えば550℃の予熱温度に加熱される予熱器6からライン
4を通って供給され、さらに、窒素あるいは二酸化炭素
の流れ5によって、第1の反応装置1の金属浴9内に直
接運ばれる。第1の反応装置1においては、炭化鉄の溶
融および溶解が、当該装置内で十分混合された反応に大
いに寄与する。石灰のようなスラグ生成材料が、符号7
で示される適切な装置を通じて導入される。また選択的
に、鋼のスクラップが符号8から導入される。溶融金属
浴9は反応装置1内に保持されており、泡状のスラグ層
11がその上に重ねられている。反応装置1の導入端部近
傍にはバーナー12が取り付けられており、該バーナー12
には、ライン13を通って酸素が、またライン14を通って
炭化水素燃料、例えば天然ガスのような燃料が供給され
る。バーナー12は、必要なときに余分な熱を供給して、
スクラップを加熱または溶融し、あるいは始動時に反応
装置1を加熱するのに用いられる(あるいは、始動目的
のためには、取瓶またはアーク式電気炉のような外部供
給源から液体金属が導入される。)脱炭用の酸素は、炭
化水素ガス(たとえばメタン)のような熱を吸収して分
解するガスや、二酸化炭素、アルゴン、窒素あるいは蒸
気のような他の冷却ガスで覆われた複数の羽口17にヘッ
ダー16を通って導入される。脱炭用の酸素を導入する羽
口は、金属浴の境界線の上方または下方のいずれか一方
に、あるいはこれら双方に設けられる。脱炭用の酸素の
全部または一部は、浴上方に配置されかつ金属浴上に衝
突する高速のジェットを作り出す、図示しない一つまた
はそれ以上のランス(lances)に供給される。後燃焼用
酸素は、泡状のスラグ内において溶融炭化鉄浴の上方で
発生した一酸化炭素を燃焼させて二酸化炭素にするため
に、一つまたはそれ以上のライン18を通り、反応室壁面
のランスに供給される。これらのランスは、壁面を貫通
する図示のランスのように種々の構造を有しており、あ
るいは可動式のランスが反応容器の開口部に挿入され
る。反応装置1の一端部側の壁面にはバーナー19が設け
られており、該バーナー19にはライン21を通って酸素
が、またライン22を通って(わずかな量の二酸化炭素と
ともに)一酸化炭素が供給される。必要であれば、バー
ナー19には、ランイン20を通って補充燃料ガスが供給さ
れる。主にCO2から構成され、水蒸気とCO(後燃焼の程
度による)を含むオフガス(排気)は、たとえば約1700
℃の温度で流通管23により取り除かれる。泡状のスラグ
内で燃焼されない余分のCOは、外部で燃焼して0%のCO
になる。オフガスは、後燃焼チャンバ/熱交換器24内で
たとえば約1100℃の温度にまで冷却される。後燃焼チャ
ンバ/熱交換器24には、冷却水がライン10を通って導入
され、ライン15から導出されている。一部冷却されたガ
スは、ライン26を通って予熱器6に入り、そこから、ラ
イン27を通ってバッグハウス28に入る。CO2に富む清浄
なオフガスは、バックハウス28からライン29を通ってフ
ァン31および送風管(stack)32に送られる(あるい
は、オフガスは他の使用もしくは販売目的のために集め
られる)。バッグハウス28からの固形分は、第1の反応
装置1への再導入のために、ライン33を通って炭化鉄供
給ラインに戻る。
スラグは、第1の反応装置1の金属出口端部に配置さ
れたスラグポート34(FIG.5,FIG.6)からたとえば連続
的に取り除かれる。
第1の反応装置1内でスラグが取り除かれた炭化鉄生
成物は、耐熱壁を有する長く延びた第2の反応装置36の
供給端部に供給される。あるいは、中間の炭素含有量を
有する炭化鉄合金は、符号45で示すように、第1ステー
ジの反応装置から取り除かれ、図示しない適当な容器内
に集められる。
第1の反応装置1の炭化鉄生成物が第2の反応装置36
に供給されるとき、ガスで覆われた液面下の複数の羽口
38にヘッダー37から酸素が導入される。大部分はCOか
ら、具体的には80%もしくはそれ以上のCOから構成され
るオフガスは、たとえば約1630℃の温度で集められ、ラ
イン39を通って二次熱交換器41に送られる。この二次熱
交換器41には、冷却水がライン25を通って導入されると
ともにライン30を通って導出されている。予熱されるべ
き酸素は、ライン35を通って交換器41に導入されるとと
もに、該交換器41からライン21を通って第1の反応装置
1のバーナー19に送られる。約300℃の温度に冷却され
た約20psigの圧力の一酸化炭素は、ライン22を通ってバ
ーナー19に入る。第2の反応装置36で発生した蒸気は、
ガスとともに第1の反応装置1まで進む大部分細かな鉄
の滴である。もし大きな粒子が存在していれば、たとえ
ばホットサイクロン(図示せず)の使用によって取り除
くことができる。第2の反応装置36内の浴温を維持する
必要があれば、図示しないランスを通って酸素も導入さ
れ、一酸化炭素の一部を燃焼させる。これにより、浴に
熱が与えられる。最終の鋼の製品は、たとえば約1670℃
の温度で、符号42で示すように反応装置36を出て、取瓶
43で集められる。
運転前に第2ステージの反応装置の内部を予熱するた
めの、符号40で示すような酸素燃料燃焼装置を備えた設
備と、必要な場合に燃焼ガスを大気に逃がすための設備
とが設けられている。
本発明においては、固体の炭化鉄を液状の鋼に変える
工程が、段階的熱収支の観点から分析されている。FIG.
1に示し上述したように、工程が、分離されかつ密接に
連結された二つの反応装置を含む二つの別個のステージ
に分離されていなければならないということが確定して
いる。第1ステージの反応装置においては、好ましくは
予熱された炭化鉄材料が、主にシリカやアルミナである
派石材料(the gangue materials)で泡状のスラグを形
成するのに必要となる酸素および十分なフラックス(fl
ux)とともに、液状の炭化鉄浴内に導入される。炭化鉄
材料は、好ましくは連続して導入されるが、第1の反応
装置内の溶融金属浴の液面が対応して上昇および下降す
るように、断続的に導入するようにしてもよい。炭化鉄
材料は、一般に、表1で与えられるような範囲の分析結
果を有している。炭化鉄材料は、粒子の大きさが0.01〜
2mmの範囲になるように、細かく分割される。
酸素を同時に導入することにより、溶融金属浴内で炭
素が炭化鉄から一酸化炭素に酸化されて、熱を供給す
る。浴内の炭素量は、炭化鉄と酸素の量を化学量的に一
致させることによって、定常状態値に維持される。
第1の反応装置からの生成物は、典型的には1490℃の
温度で炭素含有量が0.5〜2重量%(とくに約1〜2重
量%)の組成を有し、FIG.2の領域Aで示すように、炭
化鉄状態図の液相線の上方に常時位置する液状炭化鉄合
金の好ましくは連続する流れである。この流れは、第2
ステージの反応装置に導入される。
第2ステージの反応装置においては、液体金属の炭素
含有量が、製造されるべき鋼製品の所望の炭素含有量、
たとえば、0.01〜0.5%にまで下げられる。このような
処理は、金属好ましくは金属の液面下に酸素を導入し
て、COおよびCO2の混合ガスを放熱反応で発生させるこ
とによって達成される。このようにして、約1670℃の温
度で鋼を取り出すことができる。
第2ステージの反応装置においては金属浴の縦方向す
なわち長さ方向の後方側の混合が、最少にされており、
第2ステージの反応装置の炭素勾配がいくつかの手段に
よって提供されている。第1に、中心部の流れ(plug f
low)を惹起させるために、容器の長さが他の二つの寸
法よりもかなり大きくなっている。第2に、溶融金属か
ら炭素を取り除くのに必要な酸素が、反応装置の長さ方
向に沿ってたとえば均等に間隔を隔てて配置された底部
の羽口を主に通って供給されている。導入されたガス
は、縦方向後方側の混合の抑止力としても作用する鉛直
方向の流れをガス導入部分上方の溶融金属内に引き起こ
す。第3に、後方側混合の流れをさらに最少にするため
に、浴の深さ、幅および羽口間の間隔の間にいくつかの
関係が成立している。第4に、方向を変えたり逆方向に
進む流れを減少させるために、炉の出口に向かう前進方
向の十分な流れを金属浴が有するように、第2ステージ
の反応装置の処理量が十分に高くなければならない。第
2ステージの反応工程は、時間当たり約50〜150あるい
は200トンの液体金属を処理できるように設計されてい
る。これより処理量が少ない場合には、後方側混合や高
い熱損失等の運転上の問題が発生している。
第2ステージの反応装置に潜在するもう一つの問題
は、反応していない溶融浴を通って金属上方のガス雰囲
気中に導入ガスの一部が吹き抜けるのを防止できるほど
溶融浴の深さが十分でない場所で、ガスの「吹き抜け
(blowthrough)」の現象が起こることである。本発明
は、このような問題を克服するほど十分な溶融浴深さを
提供している。
第2ステージの反応装置からの一酸化炭素は、鋼と同
じ温度であるたとえば約1670℃で容器を離れるとともに
集められて清浄化され、その後、酸素とともに第1ステ
ージの反応装置内に燃料として導入され、第1ステージ
の反応容器の泡状スラグ内で燃焼して二酸化炭素にな
る。第2ステージの反応装置内で生成され還元する一酸
化炭素の大部分は、炉の上流で生成されている。したが
って、浴全体にわたって還元ガスを提供できるように、
流通ポートは、反応装置の金属出口端部近傍に配置され
ているのが好ましい。第1ステージの反応装置内で第2
ステージからの一酸化炭素を燃焼させること、および泡
状のスラグ内でこの燃焼を実行させるための本発明によ
る設備は、たとえば炭化物材料がその導入前に550℃に
まで加熱されるのであれば(この加熱は第1ステージか
らのオフガス中の相当の熱を使用することによってなさ
れるのであるが)、必要な燃料を何ら補給することな
く、第1ステージ(および二つの反応装置からなるシス
テム)のエネルギ収支を本質的に自己生産性のものにし
ている。炭化物があまり転化されず、炭化物がたとえば
15%の磁鉄鉱を含んでいる場合には、第1ステージの反
応はあまり自己生産的にはならない。このような場合に
は、あるいは少量の冷たい鋼のスクラップが第1ステー
ジの反応装置に追加導入される場合には、エネルギ不足
を補うために、容器内で燃焼されるたとえば天然ガスや
オイル、石炭の形態をとった補充エネルギの供給が必要
になる。これらの必要な補充エネルギ量は、第1ステー
ジの反応装置の設計に大きな変化をもたらすほど大きな
ものではない。
第1ステージのスラグ内の後燃焼度(a post−combus
tion degree)が0.7の場合の種々の条件設定下における
段階的熱収支の例が、表2ないし表5で与えられてい
る。後燃焼度とは、第1ステージの容器内に導入され、
スラグ内で二酸化炭素に変えられる総一酸化炭素量の比
のことである。表6ないし表9は、表2ないし表5と概
略同じ状態について示しているが、第1ステージのスラ
グ内における後燃焼度が0.9の場合である。
表2ないし表9の計算で使用した熱損失は、耐熱性の
ライニングを有する同様の大きさの容器についての経験
則に基づいている。
炭化物材料の予熱は、加熱ガスおよび炭化物を対向さ
せて流しつつ交互に運ぶための平行溝を備えた熱交換
器、たとえば二次加熱の熱交換器6内において、第1ス
テージの反応装置からの完全燃焼したオフガスを使用す
ることにより行われる。大量の炭化物は、高温のガスが
隣接する溝の中を流れた状態で溝の中を鉛直方向に流れ
ることによって予熱される。大量の炭化物材料の熱伝導
率は、約1.5×2×5mの寸法の熱交換器において毎分200
0kgが予熱されるようなものである。
第1および第2ステージの双方で発生した一酸化炭素
の燃焼熱を利用する上での第1ステージにおける大きな
問題は、気相におけるエネルギの金属浴への移行率であ
る。真っ直ぐに設置されかつ傾斜可能で、一般に円筒状
のコンバータである塩基性の酸素炉の結果から、一酸化
炭素が完全燃焼して二酸化炭素になる潜在的な化学エネ
ルギのわずか11%ほどがこの酸素炉内の金属浴で回収さ
れるにすぎないというのは明らかである。というのは、
排ガスの上方への上れがあり、また、水冷されたフード
の熱吸収効果(the heat sink effect)があり、さら
に、工程の大部分において0.2%以上の高炭素を含有
し、これによりブローサイクル(the blowing cycle)
を通じて金属・スラグのエマルジョン(emulsion)の近
傍に全然二酸化炭素が残らないようにする金属・スラグ
のエマルジョンとガスとの密接な接触があるからであ
る。このことは、大量の炭化鉄供給から自己生産性の工
程を実行する上で、塩基性の酸素炉を、不可能ではない
にしても困難なものにしている。アーク式電気炉におい
ては、金属浴から発生する一酸化炭素の後燃焼が生じ得
るが、浴の断面積が非常に大きいので、浴で発生した一
酸化炭素を燃焼させるのに必要な酸素が炉の中央または
逆側までゆき渡るのは難しく、一酸化炭素が酸化して二
酸化炭素になる潜在的な化学エネルギの全体利用は難し
い。大きな浴面積は、後燃焼を実行するための泡状の深
いスラグ層を提供するのを困難にしている。また、電気
炉の壁および天井が水冷されているため、炉からのエネ
ルギが急激に吸収されている。したがって、塩基性の酸
素コンバータも電気炉も熱伝達効率に関しては最適なも
のではない。
高い熱伝達効率は、他の炉において実現可能であり、
DIOSやHIsmeltのような鉄鉱石の溶融・還元工程から得
られるデータによって実証されている。これらの溶融工
程では、精錬所内での鉱石の還元および石炭のガス化に
より発生する一酸化炭素の後燃焼からエネルギを発生さ
せることが必要であり、また供給材料の加熱と鉄鉱石を
還元して金属の鉄にする吸熱性の反応とに要求されるエ
ネルギを供給するために、金属浴およびスラグへ燃焼熱
を伝達させることが必要である。これらのデータは、ス
ラグ・金属浴システム内で熱伝達能力の一手段を提供し
ている。T・茨城らによる「鉄および製鋼業者(1990年
12月発行,第17巻第12)」の記事で報告されたデータか
ら計算すると、DIOSシステムでは2Gcal/hr/m2(2×109
cal/hr/m2)またはそれ以上の熱の流れが得られた。
スラグおよび金属上方の領域において気相からの燃焼
エネルギの伝達もまた実現され得るが、スラグから金属
への伝達ほど強いものではない。気相からスラグおよび
金属間の層への伝達に必要なエネルギ量を比較したもの
を表10に示す。
表10から分かるように、気相(ガス)からスラグへの
熱量はスラグから浴への熱量よりもかなり低く、気相か
らスラグへの熱伝達に頼ることは、非常に大きな容器を
必要とする。したがって、手頃な大きさの容器にするた
めには、後燃焼反応のエネルギを直接スラグ層内に最大
に開放することが必要である。
上述のように、第1ステージの反応装置の金属浴内に
おいては、何ら化学的濃度勾配を維持する必要がない。
浴内に大量に一酸化炭素ガスが発生し、炭化鉄が溶融し
溶解していることにより、エネルギ強度が非常に高く、
浴が絶えず十分に混合される。表11は、第1ステージの
反応装置のために計算された典型的な混合エネルギ強度
を示している。
第1ステージの反応装置は、炭化鉄、酸素および燃料
の連続的供給とともに、金属およびスラグの連続的導出
により、連続的に運転されているのが好ましい。(な
お、炭化鉄材料が連続して追加される初期の最低限の液
体供給量の一回分を供給して、中断して取り出されるま
での間容器内の金属量を着実に増加させるようにするセ
ミ・バッチ方式で運転されてもよい。このような運転方
式は、いくらか深い容器を必要とする。)第1ステージ
の反応装置は、ガス、スラグ、金属浴という三つのサブ
ゾーンを有していると考えられている。安定状態におい
ては、各ゾーンは、満足されなければならないエネルギ
収支を有している。金属浴の場合、固体の炭化鉄は浴内
に直接導入されており、酸素は液面下の羽口から導入さ
れている。炭化鉄中の炭素が、酸素によって連続して酸
化されて一酸化炭素になり、金属層内に熱を発散すると
しても、炭化物を溶融,溶解する溶解熱(the heat of
solution)およびかなりの熱を発散するほどではない。
したがって、スラグ層から金属層まで熱が伝達されなけ
ればならない。この熱は、後燃焼ランスおよびバーナー
によりスラグ層内で一酸化炭素を燃焼させて二酸化炭素
にすることにより、生じなければならない。バーナー
は、好ましくは第2ステージの精錬容器から回収された
一酸化炭素を燃焼させ、あるいは天然ガスのような他の
燃料を使用する。スラグは、容易に気泡を生じかつスラ
グ泡内で燃焼が発生し得る組成を有しているのが好まし
く、これにより、金属層に簡単に伝達され得る燃焼熱を
スラグ層内に保持する。第1ステージの反応装置の蒸気
空間内における酸素には限りがあるので、泡状のスラグ
内で燃焼されない一酸化炭素は、反応装置の外部すなわ
ち上述の後燃焼チャンバ/熱交換器24内で燃焼される。
サブゾーンのエネルギ収支の計算は種々の運転条件につ
いてなされており、ゾーン間の熱収支を満足させるのに
必要な熱を伝達させるために要求されるゾーン間の面積
が同様に計算されている。これらの面積に基づいて、与
えられた生産率に達するのに必要な容器のサイズが定め
られる。表10はこのような計算の例を示している。
第1ステージの反応装置の金属浴内における炭素濃度
は、第2ステージの反応装置への導出および移送に要求
される濃度に維持されている。第2ステージの反応装置
は、導管型の連続精錬容器であって、液面下にある一連
の酸素導入用羽口と、金属が一つの羽口から他の羽口に
流れるときに好ましくは炭素含有量が着実に減少してい
る炭化鉄合金とを有している。あるいは、第2ステージ
の反応装置は十分に混合された反応容器であって、炭素
含有量を鋼製品の所望の値に常時維持するために、金属
浴内に酸素が連続的に導入されていてもよい。さらに、
第2ステージの反応装置はセミ・バッチ方式の反応装置
であって、第1ステージの生成物およびガス状酸素が着
実に入力されるにも拘らず、重量および炭素含有量が所
望の鋼の1回分の大きさおよび組成に等しくなるまで導
出されないようになっていてもよい。これら三つのすべ
ての場合において、一酸化炭素ガスは、第1ステージの
燃料として使用するために、空気で希釈されることなく
集められる。
たとえば、(1)第1ステージから入ってくる炭化鉄
の液体中の炭素含有量が約1.35%で、温度が約1520℃で
あり、最終の鋼の炭素含有量が約0.05%で、鋼の温度が
約1670℃である場合、あるいは、(2)第1ステージか
ら入ってくる液状合金の炭素含有量が約1.0%で、温度
が約1500℃であり、鋼中の炭素含有量が約0.05%で、鋼
の温度が約1650℃である場合には、何ら補充燃料を必要
とすることなく、第2ステージの放熱性の反応は自己生
産的である。第2ステージが自己生産的になる組合せ
は、第1ステージから入ってくる炭化鉄の液体について
FIG.2の領域Aで示される温度および組成の一般的な範
囲内で、このように多数存在する。その他の場合におい
て、熱がさらに必要とされる場合には、一酸化炭素の一
部を燃焼させるために、後燃焼用酸素が第2ステージの
反応装置の蒸気空間内に導入される。
一酸化炭素を多量に含むガスは、鋼の浴内で生成され
かつ好ましくは気相に酸素が加えられていないので、第
2ステージの反応装置を鋼の温度にしておく。もし連続
流入式反応装置が用いられるのであれば、酸素導入用羽
口が約1.0〜1.5m間隔で配置される。また、後方側での
混合を防止するために、中心部を通る金属の流速が少な
くとも毎分約0.5〜1メータであるような断面積を金属
の流路が有していなければならない。このような容器の
一部における混合パターンがFIG.3に示されている。同
図に示すように、図示された上方への速度が各羽口が直
近上方の金属に作用しており、各羽口の上方にそれぞれ
立ち上がる金属の液柱の回りを循環する明確なパターン
が存在している。このようなパターンは、容器の幾何形
状によって与えられる金属の前方への十分な流れととも
に、反応装置内の後方側での混合を効果的に最少に抑え
て、浴内の炭素濃度勾配を確立する。
第2ステージの反応装置は周囲を完全に覆われてお
り、このため、浴から発生した一酸化炭素は、大気や他
の酸素供給源にさらされることなく集めることができ
る。第1ステージの反応装置と同様に、第2ステージの
反応装置もまた、熱損失を最少にするために耐熱性の壁
を有している。
もし第2ステージの反応装置が半連続方式で運転され
るのであれば、金属導出孔を断続的に開閉するための手
段が設けられなければならない。この場合には、反応装
置の一端から他端にかけて炭素濃度勾配を維持する必要
はなく、容器は、十分に混合された反応装置として機能
し得る。
上述の例示されたデータを用い、表2に示された条件
に基づいて、炭化鉄から毎時50,000kgの鋼を生産するシ
ステムが設計された。FIG.4ないしFIG.6には、対応する
第2ステージの反応装置と関連してこのようなペースで
鋼を生産でき、約1630℃の温度で約0.05%の炭素を含有
できる模範的な第1ステージの反応装置が示されてい
る。FIG.4に示すように、第1ステージの反応装置は平
面視概略矩形状をしており、FIG.6に示すように丸い底
部44を有している。第1ステージの反応装置は、たとえ
ばFIG.6に示すように傾斜可能であって、ローラ46の上
に載置されており、モータ49(FIG.5)からギヤボック
ス48を介して駆動軸47により傾斜するようになってい
る。反応装置のこの傾斜作用により、液面下の羽口17の
メンテナンスや修理、炉の壁の張替え等が容易になって
いる。
耐熱壁を有するFIG.4の反応装置1は、スラグ境界線
において約2mの内側幅および約5mの内側長さを有してい
る。定常状態の運転時には、底部の最下点から金属浴表
面までの距離は約0.7mである。底部の下側の点からスラ
グの頂上部までの距離は約2.5mであり(定常状態の運転
下ではスラグ泡の深さは金属浴を超えてわずか2.0mしか
ない方が好ましい)、底部の下側の点から天壁の内側ま
での距離は約4.0mである。
単純な鋼管ある一本のランス51を通り、定常状態で毎
分1000kgの炭化鉄(表1)の供給が連続的に維持され
る。このように時間当たり多量の炭化鉄を導入しつつ中
心部の流れで第1ステージの反応装置を運転するのは、
困難であるかもしくは不可能である。実際のところ、上
述のように、炭化鉄を直接溶融金属内に導入すること
は、第1ステージの鞍濃装置内での十分に混合された反
応に大いに寄与する。上でも述べたように、このこと
は、ガイガー特許第5,139,568号のもう一つの欠点でも
ある。ランス51は伸縮自在であり、運転時には金属浴の
液面下、たとえばスラグの少なくとも30cm下方に配置さ
れる。高密度の炭化鉄層の流れは、1ポンドのキャリア
ガスに対して100ポンドの炭化鉄という典型的な比率で
維持される。キャリアガスは、好ましくは二酸化炭素も
しくは窒素である。浴内の金属重量は、定常状態で32ト
ンである。
第2ステージでの酸素との反応による一酸化炭素を毎
時1200Nm3まで燃焼させることができるバーナ19が、底
部の下側の点から約2.3m上方の反応装置端壁(第2ステ
ージの反応装置近傍側)に配置されており、約30゜の角
度で下方に向けられている。天然ガスが毎時約5×106K
calの最大総エネルギ入力率で一酸化炭素を置換できる
ように、バーナ19は天然ガス供給ライン20にも設けられ
ている。
一酸化炭素バーナの逆側端部には、同様の方式で天然
ガス/酸素バーナ12が設置されており、該バーナー12は
毎時0〜5×106Kcalのエネルギ入力率が可能である。
炉の底部において液面下には、ガスで覆われた4〜8
個の羽口17が配置されている。これらの羽口は、各羽口
間で均等に分担された毎分約6.8〜8.0Nm3の天然ガスあ
るいは毎分約10.2〜11.2Nm3の二酸化炭素もしくは窒素
を羽口冷却剤として連続して導入するとともに、各羽口
間で均等に分担された毎分約40.8〜45Nm3の酸素導入を
連続して行う。
たとえば金属浴の約1メータ上方すなわち泡状のスラ
グ層内において反応装置1の側壁には、各ランス間で均
等に分担される毎分約35Nm3の酸素導入を行う4〜8個
の後燃焼用ランス18が配置されている。これらのランス
は、たとえば約25〜30゜の角度で金属浴に向かって下方
に傾斜しており、スラグ相内に延びている。導入された
酸素は、第1ステージの反応により生成した一酸化炭素
を泡状のスラグ内で後燃焼させて二酸化炭素にするのに
寄与する。
金属は導出ポート52から連続して取り出されており、
定常状態の運転中は、金属浴の液面は約0.7メータに維
持されている。
主に二酸化炭素である炉内のガスは他のガスととも
に、外気の著しい進入を防ぎかつ流通ダクト23に接続さ
れスライドシール53(FIG.4,FIG.5)を通じて、第1ス
テージの反応装置から取り除かれる。
反応装置は、金属の取出し、ガスの導入および排ガス
の排出が外気の実質的な侵入なしに実現され、これによ
り排出ガスの取扱いおよび窒素酸化物の生成に対する投
資を削減できるように、設計されている。
耐熱壁の補修を容易にするために、反応装置の上半分
を交換可能にしたものが設けられる。
中間炭化鉄合金(1.0〜1.5%の炭素を含む典型的な組
成および1490〜1540℃の温度で)が、スラグを含まずに
温度損失ができるだけ少ない状態で、第1ステージの反
応装置から第2ステージの反応装置に移送される。この
ため、第1ステージからの溶融金属は、たとえば傾斜可
能な細長い二股の容器または中間保持容器(図示せず)
を通って移送される。あるいは、溶融金属もしくはその
一部は、回収されて銑鉄もしくは微粒子のいずれかの形
態で凝固される。第1ステージの反応装置の熱収支は、
表6で説明した条件に対して、以下の表12で与えられ
る。
耐熱壁を有する第2ステージの反応装置36は、(1)
ガスで覆われた底部の羽口38から酸素を溶融金属の流れ
の中に導入することによって、第1ステージで生成した
液状の炭化鉄合金から炭素を除去し、(2)第1ステー
ジの燃料として使用するために、炭素および酸素の反応
により生成した一酸化炭素ガスを集め、(3)続いて行
われる鋳造のために温度および組成を調整すべく、鋼の
一様な流れを取瓶43内に取り出す、という目的のために
設けられている。模範的な第2ステージの反応装置のさ
らに詳細な図がFIG.7AおよびFIG.7Bに示されている。こ
れらの図において、容器の長さは他の二つの寸法よりも
かなり大きくなっており、底部の酸素導入は、底部中心
線に沿ってたとえば1.06m間隔で配置されかつ6つの処
理ゾーンを画成する6個の羽口38から行われる。好まし
くは各羽口ゾーンの溶融金属内に実質的に均等のエネル
ギを発生させるために、いくつかの羽口ゾーンへの酸素
流量(Nm3/min)は異なっている。たとえば、各ゾーン
への酸素流量は以下の通りである。
ゾーン1,4.04;ゾーン2,2.18;ゾーン3,1.39; ゾーン4,1.74;ゾーン5,1.39;ゾーン6,2.12 保護ガスとして、毎分0.15〜0.23Nm3の天然ガスある
いは毎分0.38〜0.58Nm3の二酸化炭素、窒素もしくはア
ルゴンが各羽口に流入する。化合していない水素の蓄積
と、その結果として、メタンの冷却剤とともに使用する
と発生するような爆発の危険とを回避するために、第2
ステージの反応装置においては、二酸化炭素が好ましい
羽口冷却剤である(これに対して、第1ステージの反応
装置では、泡状のスラグ内に吹き込まれる酸素は水素と
化合して水を生成する)。第2ステージの反応装置にお
ける酸素導入用羽口の上記個数および間隔は、後方側で
の混合および吹抜けの問題を回避するために炉内溶融金
属の滞留時間の保持と所望の脱炭レベルの達成との間に
おいて、この例では最適のものである。FIG.8は、溶融
滞留時間を第2ステージの反応装置の羽口の個数と関連
づけて示している。ここでは、第2ステージの反応装置
に導入される中間炭化鉄合金の炭素含有量が1.5重量%
であり、最終炭化鉄合金の炭素含有量が0.01〜0.5重量
%である。ここに示されるように、この最終炭素含有量
のための最短滞留時間は、約6個の羽口で達成されてい
る。上に示したように、各羽口への酸素の流れは、反応
装置の入口から出口端部までの所望の炭素勾配を維持す
るのに必要なように、別々に制御されている。いずれの
場合であっても、鋼の浴内に導入される総酸素量は、浴
の炭素量を所望の値まで減少させるための本質的な化学
量にある。最後の2個の羽口については、たとえば毎分
約0〜1.5Nm3のアルゴンの導入のための設備も設けられ
ている。
模範的な第2ステージの反応装置は、FIG.7AおよびFI
G.7Bに示すように、金属の流れを助けるために、下流方
向に緩やかな(たとえば約1%の)勾配を有しており、
また、反応装置の出口端近傍の第2の流路61より広くて
深い第1の耐熱製流炉60を反応装置の供給端部近傍に有
している。たとえば、第1の流路60であるゾーン1およ
び2の内側寸法は、当該領域の液体金属浴の寸法を限定
するものであるが、約1.02mの幅と0.61mの深さと約2.77
mの長さとを有している。第2の流路61であるゾーン3
ないし6は、約0.61mの流路幅と約0.41mの浴深さと約4.
11mの長さとを有している。このような容器は、反応装
置の長さ方向に沿って中心部における溶融炭化鉄合金の
連続した流れを調整するために用意されている。第2の
狭い領域61における中心部の流速は毎分約0.5〜0.6mで
あって、総金属流量は毎時約51,000kgである。このよう
な反応装置の設計はまた、液体金属浴の振動(sloshin
g:液体金属表面の共振波)を減少させる。金属は、1450
℃と1550℃との間の温度、好ましくは約1520℃の温度で
第2ステージの反応装置に入り、約1630℃〜1670℃の温
度で反応装置を出る。
表6に基づいた、上述の例による第2ステージの段階
的熱収支は、以下の表13に与えられている。
第2ステージの反応装置36は、第1ステージの反応装
置の場合と同じように、反応により生成した一酸化炭素
を燃焼させないように、外気の侵入を防止するよう設計
されている。したがって、溶融金属の導入および導出の
いずれも、第1ステージの反応装置と同じように、液面
下の導出孔あるいは管(siphons)を通して行われる。
溶融金属の温度であるたとえば約1630℃で第2ステー
ジの反応装置36を出るガスは、たとえば約20psigの圧力
で第1ステージの一酸化炭素バーナ19に供給できるよう
な状態にまで水冷器41で冷却される。上述のように、第
2ステージの反応により生じる蒸気は本質的に純鉄であ
り、細かく(たとえば約1ミクロンにまで)分割された
形態では自然発火性を有している。このため、酸素が存
在していると約100℃以上の温度で燃えるので、外気ま
たは他の酸素源がこの物質に接触するのを防止するため
の注意が払われなければならない。
第2ステージの工程への供給は、溶剤がもしあったと
してもほとんど必要でないほど不純物を含まないもので
ある。第2の反応において生成される少量のスラグは、
たとえば第2ステージの反応装置の流路の供給端部から
定期的に取り出される。
一つの収集容器から他の収拾容器への切替えに合わせ
るためにあるいは第1ステージからの材料供給に遅れが
ある場合に、金属の流れは短時間止められる。
上述の例では、収集用の取瓶43は60,000kgまでの孔を
収容することができ、鋼の温度を約1600℃に維持するこ
とができる。このため、取瓶43には、バーナが挿入され
た図示しないカバーが取り付けられている。
第2ステージの反応装置が突然空になることに対して
は、図示しない二股の導出用溝(runner)を使用するこ
とによって対応している。
一酸化炭素および二酸化炭素の連続分析のために、第
1および第2ステージの反応装置の双方から排ガスのサ
ンプルを抽出するための設備が設けられている。流量計
および制御装置が、すべての酸素および天然ガスのライ
ンに設けられており、ガス分析装置から流量制御装置に
至るまでプログラムロジックコントローラ(programmed
logic controller:PLC)により動的フィードバックが
形成されている。
二段階の反応は、本発明による炭化物から鋼への工程
の効果的な運転にとって非常に重要である。上記具体例
において説明したように、第1ステージの反応装置は十
分に混合された反応装置であって、その必要はなく実際
には不可能なことではあるが、単純化された熱収支およ
び工程の制御をもたらすところの長さ方向に沿った組成
勾配を維持している。第2ステージの反応は十分に混合
された反応として行われ得るものの、反応装置の入口端
から出口端にかけて炭素勾配を保持する中心部の流れ
(plug flow)すなわち層流(laminar flow)であるの
が好ましい。この第2ステージの反応により発生する一
酸化炭素の少なくとも大部分が、第1ステージの反応装
置内において、好ましくは第1ステージの反応装置内の
スラグ層から溶融金属層への最も効果的な熱伝達のため
に泡状のスラグ層内において、燃焼するために集められ
るということは必要なことである。このようにして、第
2ステージの反応により発生した一酸化炭素から最大の
エネルギが引き出され、第1ステージの反応もまた、本
質的に自己生産的に行われ得るようになる。
表6に基づいた、本発明による工程の上記例に対応す
る全材料収支は以下のようになる。
実際的な商業ベースの生産では、第1および第2の反
応装置からなる単一のユニットは、毎時25〜200メート
ルトン、とくに50〜150メートルトンを生産することが
できる。大量生産ベースでは、このようなユニットのい
くつかが並列に配置される。
第1ステージの反応装置への1回分の供給量は、スク
ラップや銑鉄、予め還元された鉱石のような炭化鉄材料
以外の成分を50%まで含み得る。この場合、もし1回分
の供給量のうちに非炭化物の部分が相当あれば、たとえ
ば天然ガスやオイル、石炭を燃焼させることによる補充
エネルギの供給が一般に要求される。
工程を別個の二つのステージに分離するとともに、連
続定常運転時に第1ステージの濃度勾配を維持する必要
をなくすことによって、工程の操作および反応容器の設
計がかなり単純化される。十分に混合された工程を操作
するのは非常に容易である。このように工程の段階を分
離することによって、第2の精錬段階で発生したガスの
エネルギが、第2の段階の反応を自己生産的なものにす
るのに必要でなく、第1の溶融段階を自己生産的なもの
にするのに必要なエネルギを提供するために、十分に利
用され得るということになる。このように第2ステージ
からの一酸化炭素が第1ステージで十分に利用されるこ
とにより、工程のガスを適切な場所で適切に使用すると
いう従来技術の問題が解決されている。
また、工程を二つのステージに分離することにより、
取瓶付きの炉あるいは連続鋳造工程を有する特定の製鋼
工場の必要に応じて、精錬ステージが連続式あるいは半
連続式またはバッチ式になる。
完全に周囲を取り囲むことによって、この創意工夫に
富んだシステムは実質的に汚染を無くし、第1ステージ
からの微粒子は補足されて工程中に戻され、二酸化炭素
を多量に含む排気は冷却されて、他の使用もしくは販売
のために集められる。
連続運転のために、年間能力のトン当たりのコストを
低減できる。
本質的に自己生産性の工程であるために、運転コスト
を他の製鋼工程より低くできる。
コストを大きく上昇させることなく、工程が、用意さ
れたスクラップを最少の補助燃料で利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴードン・エッチ・ガイガー アメリカ合衆国 ミネソタ州 55409 サウス・ミネアポリス エマーソン・ア ベニュー 4900 (72)発明者 アセシ・ケー・センハ アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 16066 クランベリー郡 ウインドギャ ップ・ドライブ 808 (72)発明者 アキレス・バシリコス アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 15217 ピッツバーグ ビーコン・スト リート 6644 (72)発明者 ジユ・ツ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10520 クロトン・オン・ハドソン タ ブ・コート 9アール (56)参考文献 特開 昭63−255311(JP,A) 米国特許5139568(US,A) 米国特許4053301(US,A) 英国特許2026548(GB,B) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21B 15/00 C21B 13/00 C21C 5/56

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化鉄を鋼に変える製法であって、 第1の反応装置に形成される液状炭化鉄浴の内部に直接
    炭化鉄を供給して該炭化鉄を液状炭化鉄浴内で溶融して
    溶解するとともに、 液状炭化鉄浴内に酸素を導入して、供給炭化鉄を含む供
    給材料の炭素含有量と最終の所望の鋼の炭素含有量との
    間の中間の炭素含有量を有する炭化鉄合金を第1の反応
    装置内で生成し、 第1の反応装置内で生成された、中間炭素含有量を有す
    る液状の炭化鉄合金を第2の酸化精錬反応装置内で精錬
    して、所望の最終の炭素含有量を有する鋼にする、 ことを特徴とする炭化鉄を鋼に変える製法。
  2. 【請求項2】第1の反応装置が、その液状炭化鉄浴内に
    直接炭化鉄を供給することによって該液状炭化鉄浴が十
    分に混合されるような幾何学的形状を有していることに
    より、第1の反応装置の長さ方向に沿って該液状炭化鉄
    浴内に炭素濃度勾配が形成されておらず、さらに、第2
    の反応装置内の液体金属浴が本質的に中心部を通って流
    れるプラグ流れになっている、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。
  3. 【請求項3】第2の反応装置における液体金属浴の反応
    が、該液体金属浴の液面下への酸素の導入によって促進
    されるとともに、熱的にみて自己生産的に実行されてい
    る、 ことを特徴とするクレーム1に記載の製法。
  4. 【請求項4】第2の反応装置で発生した一酸化炭素が集
    められるとともに、外気および他の酸素源から遮断さ
    れ、第1の反応装置内で酸素とともに燃焼するようにな
    っている、 ことを特徴とするクレーム3に記載の製法。
  5. 【請求項5】第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上に重
    ねて泡状のスラグ層を形成し、第2の反応装置からの一
    酸化炭素を泡状のスラグ層内で燃焼させる工程をさらに
    備えた、 ことを特徴とするクレーム4に記載の製法。
  6. 【請求項6】供給される炭化鉄が少なくとも約550℃ま
    で予熱されており、第1の反応装置で発生した一酸化炭
    素が泡状のスラグ層内で燃焼し、第1の反応装置内での
    反応が熱的にみて本質的に自己生産的である、 ことを特徴とするクレーム5に記載の製法。
  7. 【請求項7】各工程が連続的に実行されている、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。
  8. 【請求項8】各々の長さ方向に間隔を隔てて配置された
    第1および第2の長く延びた反応装置の各金属浴内に酸
    素が導入されるとともに、第1の反応装置で生成した中
    間炭素含有量の炭化鉄合金が、第2の反応装置に導入さ
    れる前にスラグを取り除かれるようになっている、 ことを特徴とするクレーム2に記載の製法。
  9. 【請求項9】第1の反応装置の液状炭化鉄浴の液面下に
    酸素を導入することによって発生した一酸化炭素を、第
    1の反応装置に含まれた泡状のスラグ層の表面下で後燃
    焼させる工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム8に記載の製法。
  10. 【請求項10】第1の反応装置で発生したオフガスのか
    なりの熱を使用して供給炭化鉄を予熱する工程をさらに
    備えた、 ことを特徴とするクレーム9に記載の製法。
  11. 【請求項11】第1の反応装置内で行われた反応により
    放出された微粒子を集めるとともに、これらを第1の反
    応装置に戻す工程をさらに備えた、 ことを特徴とするクレーム6に記載の製法。
  12. 【請求項12】鋼を製造するための熱的に自己生産的な
    製法であって、 幅方向よりも長さ方向にかなり長く延びた最終の酸素精
    錬用の反応装置を設けるとともに、 約0.5重量%〜約2重量%の炭素含有量を有し、部分的
    に脱炭されかつ実質的にスラグのない液状炭化鉄合金を
    前記精錬用反応装置の入口端部に導入し、 前記精錬用反応装置の液体金属内において間隔を隔てた
    位置に酸素を導入することによって、前記精錬用反応装
    置を該反応装置の長さ方向に間隔を隔てた一連のサブゾ
    ーンに分割し、 これにより一酸化炭素を発生させ、導入酸素回りの垂直
    運動および循環運動を各サブゾーン内の液体金属に与え
    て、後方での混合を最少にするとともに、 一方のサブゾーンから次のサブゾーンまで下流に液体金
    属が流れる際に、最後のサブゾーンにおける炭素含有量
    が約0.01%〜約0.5%になるような炭素勾配を各サブゾ
    ーン間に確立させた、 ことを特徴とする鋼を製造するための熱的に自己生産的
    な製法。
  13. 【請求項13】囲繞されかつ長く延びた第1の溶融・脱
    炭用反応装置を用意し、第1の反応装置内に液状炭化鉄
    合金浴を設けるとともに、該液状炭化鉄合金浴の上に重
    なる泡状のスラグ層を形成し、 予熱された微粒子状の炭化鉄を液体浴内に導入し、 液体浴内に酸素を導入し、これにより浴を脱炭して、一
    酸化炭素を発生させ、 最終の精錬用反応装置からの一酸化炭素を第1の反応装
    置内に導入し、 泡状のスラグ内に導入された酸素とともに、実質的にす
    べての一酸化炭素を泡状のスラグ内で燃焼させ、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金の炭素含有量が、最
    終の精錬用反応装置内への液状炭化鉄合金の導入に対す
    る所望値に達するまで、十分に混合された状態でかつ熱
    的にみて本質的に自己生産的に第1の反応装置内での反
    応を続行し、 第1の反応装置内の液状炭化鉄合金からスラグを取り除
    くとともに、スラグが取り除かれた液状炭化鉄合金を最
    終の精錬用反応装置内に導入するようにした、 ことを特徴とするクレーム12に記載の製法。
  14. 【請求項14】反応装置内での工程がセミ・バッチ方式
    で行われている、 ことを特徴とするクレーム13に記載の製法。
  15. 【請求項15】炭化鉄から鋼を製造するための装置であ
    って、 耐熱壁を有する第1の溶融・脱炭用反応装置と、 第1の反応装置内に液状炭化鉄浴および泡状のスラグ層
    を供給する手段と、 微粒子状の炭化鉄を第1の反応装置内に導入する手段
    と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴内
    に酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の複数の位置において液状炭化鉄浴の
    液面上方に後燃焼用酸素を導入する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴の上方に一酸化炭素を
    導入して、酸素とともに燃焼させる手段と、 第1の反応装置で生成された液状炭化鉄合金を受け入れ
    るように設けられるとともに耐熱壁を有する、長く延び
    かつ分離された第2の精錬用反応装置と、 第2の反応装置の長さ方向に沿って間隔を隔てた位置か
    ら液状炭化鉄合金内に酸素を導入する手段と、 を備えた炭化鉄から鋼を製造するための装置。
  16. 【請求項16】第1の反応装置内で一酸化炭素ガスの燃
    焼により生成した二酸化炭素を多量に含むオフガスを集
    めるとともに、オフガスの相当の熱を利用して供給炭化
    鉄を予熱する手段と、 第1の反応装置内の液状炭化鉄浴から放出された微粒子
    を集め、該微粒子を第1の反応装置に戻す手段と、 第2の反応装置で発生した一酸化炭素ガスを集めて冷却
    するとともに、該一酸化炭素ガスを第1の反応装置に移
    送して該第1の反応装置内部の酸素とともに燃焼させる
    手段と、 第2の反応装置内で生成した最終の液状の鋼製品を集め
    る手段と、 をさらに備えたクレーム15に記載の装置。
  17. 【請求項17】第1および第2の反応装置のそれぞれの
    金属浴内への酸素の導入が、各々の金属浴の液面上方か
    ら、あるいは各々の金属浴の液面下方から、または各々
    の金属浴の液面の上方および下方の双方から行われる、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。
  18. 【請求項18】第1の反応装置の出口端部近傍に、該第
    1の反応装置からスラグを取り除くためのスラグポート
    をさらに備えた、 クレーム16に記載の装置。
  19. 【請求項19】第2の反応装置の出口端部が入口端部よ
    りも低くなっており、第2の反応装置の金属流路の長さ
    が該金属流路の幅の少なくとも約10倍である、 ことを特徴とするクレーム16に記載の装置。
  20. 【請求項20】第2の精錬用反応装置が、反応装置の供
    給端部近傍の第1の部分と、反応装置の出口端部近傍の
    第2の部分とを備え、反応装置の第1の部分に含まれた
    液体金属浴の幅および深さが、反応装置の第2の部分に
    含まれた液体金属浴の幅および深さよりも大きい、 ことを特徴とするクレーム15に記載の装置。
  21. 【請求項21】反応装置の第1の部分に含まれた液体金
    属浴の長さが、反応装置の第2の部分に含まれた液体金
    属浴の長さよりも短い、 ことを特徴とするクレーム20に記載の装置。
  22. 【請求項22】炭化鉄から鋼を製造する方法であって、 a.鉄を主成分とした溶融金属浴を含む第1の反応装置を
    提供することと、 b.炭化鉄を含む材料を浴に供給することによって、溶融
    浴に炭素を導入することと、 c.炭素が導入される速度と本質的に同じ速度で浴から炭
    素を取り除くために、炭素が導入される速度と化学量的
    に関係する速度で溶融浴に酸素を導入することと、 d.結果として生じる炭化鉄合金を、分離された第2の酸
    化精錬用反応装置に供給し、該第2の反応装置内で炭化
    鉄合金を鋼に精錬することと、 を備えた炭化鉄から鋼を製造する方法。
JP8519822A 1994-12-20 1995-12-05 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置 Expired - Lifetime JP3023617B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US35960194A 1994-12-20 1994-12-20
US08/359,601 1994-12-20
US359,601 1994-12-20
US08/526,448 1995-09-11
US08/526,448 US5733358A (en) 1994-12-20 1995-09-11 Process and apparatus for the manufacture of steel from iron carbide
US526,448 1995-09-11
PCT/US1995/015733 WO1996019591A1 (en) 1994-12-20 1995-12-05 Process and apparatus for the manufacture of steel from iron carbide

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10510882A JPH10510882A (ja) 1998-10-20
JP3023617B2 true JP3023617B2 (ja) 2000-03-21

Family

ID=27000553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8519822A Expired - Lifetime JP3023617B2 (ja) 1994-12-20 1995-12-05 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置

Country Status (15)

Country Link
US (1) US5885325A (ja)
EP (1) EP0793731B1 (ja)
JP (1) JP3023617B2 (ja)
CN (1) CN1047631C (ja)
AR (1) AR000390A1 (ja)
AT (1) ATE195556T1 (ja)
AU (1) AU704090B2 (ja)
BR (1) BR9510099A (ja)
CA (1) CA2200961C (ja)
DE (1) DE69518436T2 (ja)
DZ (1) DZ1954A1 (ja)
NZ (1) NZ300357A (ja)
TR (1) TR199501620A2 (ja)
TW (1) TW332833B (ja)
WO (1) WO1996019591A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPO426396A0 (en) * 1996-12-18 1997-01-23 Technological Resources Pty Limited A method of producing iron
US7238222B2 (en) * 2005-03-01 2007-07-03 Peterson Oren V Thermal synthesis production of steel
GB0615952D0 (en) * 2006-08-11 2006-09-20 Warner Noel A Radiative post combustion
CN101684507B (zh) * 2008-09-24 2012-02-08 莱芜钢铁集团有限公司 铁矿石气体还原直接炼钢工艺
US11060792B2 (en) * 2018-03-23 2021-07-13 Air Products And Chemicals, Inc. Oxy-fuel combustion system and method for melting a pelleted charge material
CN113803718B (zh) * 2021-10-26 2023-11-17 洛阳瑞昌环境工程有限公司 一种附墙火焰气体燃烧器及工艺
CN114538600B (zh) * 2022-03-28 2023-12-26 中化学朗正环保科技有限公司 铁碳耦合微生物膜载体材料及其反应装置和脱氮除磷系统

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1149457A (en) * 1967-06-08 1969-04-23 Tsnii Chernoj Metallurg Apparatus for the continuous smelting of steel from crude iron
US4053301A (en) * 1975-10-14 1977-10-11 Hazen Research, Inc. Process for the direct production of steel
GB2026548B (en) * 1978-07-26 1983-03-30 Cons Natural Gas Svc Production of intermediate hot metal for steemaking
US5137566A (en) * 1990-08-01 1992-08-11 Iron Carbide Holdings, Limited Process for preheating iron-containing reactor feed prior to being treated in a fluidized bed reactor
US5139568A (en) * 1991-10-03 1992-08-18 Cargill, Incorporated Continuous production of iron-carbon alloy using iron carbide
AT400245B (de) * 1993-12-10 1995-11-27 Voest Alpine Ind Anlagen Verfahren und anlage zum herstellen einer eisenschmelze
US5733358A (en) * 1994-12-20 1998-03-31 Usx Corporation And Praxair Technology, Inc. Process and apparatus for the manufacture of steel from iron carbide

Also Published As

Publication number Publication date
CA2200961A1 (en) 1996-06-27
MX9703252A (es) 1998-07-31
AR000390A1 (es) 1997-06-18
AU4507596A (en) 1996-07-10
JPH10510882A (ja) 1998-10-20
TR199501620A2 (tr) 1996-07-21
DE69518436D1 (de) 2000-09-21
CN1047631C (zh) 1999-12-22
EP0793731B1 (en) 2000-08-16
TW332833B (en) 1998-06-01
WO1996019591A1 (en) 1996-06-27
EP0793731A1 (en) 1997-09-10
CA2200961C (en) 2001-04-24
US5885325A (en) 1999-03-23
CN1170440A (zh) 1998-01-14
AU704090B2 (en) 1999-04-15
BR9510099A (pt) 1997-11-25
DE69518436T2 (de) 2000-12-14
DZ1954A1 (fr) 2002-02-17
ATE195556T1 (de) 2000-09-15
NZ300357A (en) 1999-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100325652B1 (ko) 금속철의 제조방법
US4601752A (en) Method of manufacturing metals and/or generating slag
KR100710724B1 (ko) 금속을 함유하는 원료물질의 직접제련 방법
KR100611692B1 (ko) 직접 제련 방법 및 장치
CZ299875B6 (cs) Zpusob výroby kovu prímým tavením z oxidu kovu
EP0864658B1 (en) Refining iron ore
JP2001158906A (ja) 直接製錬法
KR20010074750A (ko) 직접 용융 공정
JPS6294792A (ja) 製鋼炉用装入原料の連続予熱方法および装置
ZA200506454B (en) An improved smelting process for the production ofiron
JP3023617B2 (ja) 炭化鉄から鋼を製造する方法および装置
RU2226219C2 (ru) Способ прямой плавки
JP3452645B2 (ja) 鉱石または予備還元が行なわれている金属物の溶融還元のための方法と装置
CA1075897A (en) Method and apparatus for producing steel from solid products high in iron
US5733358A (en) Process and apparatus for the manufacture of steel from iron carbide
JPH08506858A (ja) 鉄を製造する方法と装置
US3964897A (en) Method and arrangement for melting charges, particularly for use in the production of steel
JPH02200713A (ja) 溶銑の製造装置および製造方法
JP2002003917A (ja) 竪型溶解炉の酸素供給方法
JPH1150118A (ja) 溶融還元設備及びその操業方法
KR19980702005A (ko) 탄화철로 강철을 제조하는 방법 및 장치
JPH0641606B2 (ja) 鉄系合金溶湯のスラグ浴式溶融還元製造装置および方法
JPH10330813A (ja) 溶融還元・脱炭設備及びその操業方法
JPH10204512A (ja) 竪型スクラップ溶解炉の操業方法
JPH08311518A (ja) 着熱効率の優れた鋼スクラップの溶解方法