JP3022084U - ウオーターポンププライヤー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウオーターポンププライヤーに於いて、開口
度調整操作が容易な調整機構を提供する。 【解決手段】 枢結軸３の移動長孔２３と平行にラック
部２４を形成し、枢結軸部分に付設した軸受体４に軸装
したウォーム歯車５をラック部に噛合わせ、ウォーム歯
車５の操作で開口度の連続的調整を行うことができた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ウオーターポンププライヤーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ウオーターポンププライヤーは、周知の通り、２本の挾持体に嘴状の挾持部を 設けると共に、両挾持体の把手部と挾持部との間に枢結軸を設け、特に一方の挾 持体に枢結軸を固着し、他方の挾持体には枢結軸の移動長孔を形成し、枢結軸を 中心として挾持部の開閉を行い、且つ枢結軸位置の変更で、挾持部対向間隔の広 狭を調整できるようにしているものである。

【０００３】 従来の挾持部対向間隔の調整機構即ち長孔内での枢結軸位置の確保手段として は、枢結軸の断面を円形とせずに側面の一部を切除して幅狭とし、移動長孔を、 枢結軸の回転可能な円形部分と幅狭部分のみが通過する移動部分とが連続する波 型に形成し、この枢結軸と波型長孔の組み合わせで行うものが知られており、ま た枢結軸固着挾持体側の挾持部開閉時の摺合面に、枢結軸を中心とした円弧状突 条を形成し、他方の長孔形成挾持体の摺合面に、前記円弧状突条と噛合する凹条 を長孔の長手方向に添って多数並設し、突条と噛合する凹条の選択で、挾持部の 開口度を調整している機構も知られている（実公昭６３−３４８４２号）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで前記した従前の挾持部の開口度調整機構は、段階的調整で連続調整で はないこと、並びに開口度の調整に際して２個の挾持体を互いに操作して所定の 開口度を選択しなければならない調整操作がスムーズに実施できない等の問題が ある。 そこで本考案は、新規な開口度調整機構を備えたウオーターポンププライヤー を提案したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るウオーターポンププライヤーは、把手先部に嘴状挾持部を形成し た２本の挾持体からなり、一方の挾持体に枢結軸を装着し、他方挾持体に形成し た移動長孔に枢結軸を挿通して、枢結軸が移動長孔内を移動することで挾持部対 向間隔を広狭可能にすると共に、移動長孔側挾持体に、移動長孔と平行にウォー ム歯車と噛合するラック部を設け、枢結軸に付設した軸受体に、挾持体の挾持動 作中もラック部と噛合状態を維持するウォーム歯車を設けたことを特徴とするも のである。

【０００６】 また特にラック部を、挾持部突設側の反対側となる移動長孔形成箇所の背部縁 に形成し、ベース板部を両挾持体の間に介在せしめると共に枢結軸に遊挿し、ラ ック部外方で両側部分を立ち上げて軸受板を形成した軸受体を採用し、軸受板間 に前記ラック部に噛合するウォーム歯車を軸装してなることを特徴とするもので ある。 従ってウォーム歯車を回転操作させると、枢結軸は移動長孔内を移動し、当該 枢結軸位置を中心に挾持部が開閉する。

【０００７】

【実施の形態】

次に本考案の実施の形態について説明する。 本考案に係るウオーターポンププライヤーは、従前のものと同様の２個の挾持 体１，２と、枢結軸３と、軸受体４と、ウォーム歯車５から構成される。各挾持 体１，２は、それぞれ嘴状の挾持部１１，１２と把手部１２，２２を備えてなり 、特に挾持体１は枢結軸３を装着するものである。また他方の挾持体２は、挾持 部２１と把手部２２との間に枢結軸３の移動長孔２３を設け、更に挾持部突設側 の反対側となる移動長孔形成箇所の背部縁に、移動長孔２３と平行にラック部２ ４を形成してなる。尚ラック部２４の形成に際して背部縁を表面側（摺合面を裏 面とする）に突出せしめると、充分な幅のラック部２４を形成できる。

【０００８】 軸受体４は、図２に例示する通り、枢結軸３位置（長孔中心線位置）に対応す る箇所に枢結軸３を遊挿できる軸孔４１を形成し、且つ挾持体２の背部縁より外 方へ突出するベース部４２を備え、ベース部４２の外側両側を立ち上げて軸受板 部４３とし、軸受板部４３間にウォーム歯車５を軸装するもので、挾持体１，２ の摺合面間にベース部４２を介在させ、長孔２３の表面に枢結軸頭部３１を位置 せしめ、長孔２３及び軸孔４１を通して枢結軸３の先端を挾持体１に装着し、同 時にラック部２４にウォーム歯車５を噛み合わせてなるものである。尚ウォーム 歯車５は、指先の操作で回転できるように、歯車の外周部分は、粗面としておく 。

【０００９】 而してウォーム歯車５を操作すると、枢結軸３は長孔２３内を移動するので、 挾持部１１，２１の開口間隔が容易に調整でき、ウォーム歯車５はラック部２４ に噛み合った状態で、挾持体２の回動動作と一緒に回動するので、工具の挾持操 作にウォーム歯車５及び軸受体４は何らの支障とはならない。

【００１０】

【考案の効果】

以上の通り本考案は、ウオーターポンププライヤーに於いて、枢結軸の移動長 孔と平行にラック部を形成し、枢結軸部分に付設した軸受体に軸装したウォーム 歯車をラック部に噛合わせてなる挾持部の開口度調整機構を設けたもので、開口 度の連続的調整を行うことができたと共に、ウォーム歯車の操作のみで簡単に開 口ど調整がなされ、調整操作も簡単にした利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態の全体図。

【図２】同軸受体及びウォーム歯車の説明図。

【図３】同挾持部の開口度調整状態の説明図（狭くした
状態）。

【図４】同挾持部の開口度調整状態の説明図（広くした
状態）。

【図５】同枢結部分の平面図。

【符号の説明】

１，２ 挾持体 １１，２１ 挾持部 １２，２２ 把手部 ２３ 移動長孔 ２４ ラック部 ３ 枢結軸 ３１ 枢結軸頭部 ４ 軸受体 ４１ 軸孔 ４２ ベース部 ４３ 軸受板部 ５ ウォーム歯車

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 把手先部に嘴状挾持部を形成した２本の
   挾持体からなり、一方の挾持体に枢結軸を装着し、他方
   挾持体に形成した移動長孔に枢結軸を挿通して、枢結軸
   が移動長孔内を移動することで挾持部対向間隔を広狭可
   能にすると共に、移動長孔側挾持体に、移動長孔と平行
   にウォーム歯車と噛合するラック部を設け、枢結軸に付
   設した軸受体に、挾持体の挾持動作中もラック部と噛合
   状態を維持するウォーム歯車を設けたことを特徴とする
   ウオーターポンププライヤー。
2. 【請求項２】 請求項１記載のウオーターポンププライ
   ヤーに於いて、ラック部を、挾持部突設側の反対側とな
   る移動長孔形成箇所の背部縁に形成し、ベース板部を両
   挾持体の間に介在せしめると共に枢結軸に遊挿し、ラッ
   ク部外方で両側部分を立ち上げて軸受板を形成した軸受
   体を採用し、軸受板間に前記ラック部に噛合するウォー
   ム歯車を軸装してなることを特徴とするウオーターポン
   ププライヤー。