JP3021305B2 - 微粉状燃料燃焼バーナ - Google Patents
微粉状燃料燃焼バーナInfo
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等に設けられる微粉状燃料燃焼バーナの改良に関する。
しての微粉炭焚きバーナの一例を示す縦断側面図、図1
5は同じく正面図である。これらの図において、(0
1)は微粉炭搬送配管、(02)は微粉炭混合気、(0
3)は分配器、(04)はバーナ、(05)は微粉炭
管、(06)はコンクバーナ、(07)はウィークバー
ナ、(08)は二次空気、(09)はバーナ風箱、(1
0)は微粉炭ノズル、(11)は二次空気ノズルをそれ
ぞれ示す。
バーナ(06)と微粉炭濃度の低いウィークバーナ(0
7)を一体として構成されている。またコンクバーナ
(06)とウィークバーナ(07)は、ともに中央に配
置した微粉炭管(05)とその周囲を囲んだ角形の空気
風箱(09)および出口部に連続した角形の微粉炭ノズ
ル(10)、二次空気ノズル(11)で構成される。一
次空気とともに、微粉炭搬送配管(01)を介して搬送
された微粉炭(02)は、分配器(03)の作用によ
り、コンクバーナ(06)とウィークバーナ(07)へ
それぞれ分配供給され、微粉炭管(05)および微粉炭
ノズル(10)を介して、炉内へ噴射後、同じく二次空
気ノズル(11)を介して噴射された二次空気(08)
と混合拡散し、燃焼する。
NOxの量との関係を示すものである。この図におい
て、「揮発理論空気量」とは石炭中の揮発分が完全に燃
焼を完結し得る理論燃焼空気量を意味し、「石炭理論空
気量」とは石炭自身が燃焼を完結し得る理論燃焼空気量
を意味する。この図から判るように、1次空気/石炭比
3〜4(kg/kg coal)付近をピークとしてその両側では
NOx発生量が低減する。上記微粉炭焚きバーナは、分
配器(03)により微粉炭混合気(02)を濃度の高い
混合気と濃度の低い混合気とに分けてそれぞれコンクバ
ーナ(06)とウィークバーナ(07)に導き、図16
のC1 点およびC2 点(全体ではCo点)で燃焼させる
ことにより、NOx発生を抑制するとともに、燃焼を安
定化させるものである。
記のようなバーナを複数組上下方向に組合わせ、火炉高
さ方向に連続した一体型として使用されている。すなわ
ち図17に示されるように、微粉炭火炎に供給される燃
焼用空気のダクトおよびバーナ風箱が、上下方向に連続
した一体型であった。また、火炉内に微粉炭と空気の混
合気を供給する微粉炭管が、微粉炭濃度の異なる複数個
の管に分岐されて、混合気を炉内に噴出させていた。
燃焼バーナには、次のような解決すべき課題があった。
気のダクトとバーナ風箱が、上下方向に連続した一体型
となっているので、全体の高さが大きなものでは十数m
にもなる。そしてバーナ風箱はボイラチューブに取付け
られているから、高温のボイラチューブと、低温のバー
ナ風箱との間の伸び差によって熱応力が発生する。バー
ナ風箱高さが大きいほど、この伸び差および熱応力は増
大する傾向にある。したがって従来のバーナは過大な伸
び差や熱応力が発生する可能性があった。
クステイ)を一体型風箱の途中には配置できないから、
過大な支持構造物がバーナ風箱の上下に必要であり、コ
ストが増大する不適合があった。
供給する微粉状燃料供給管が分配器によって複数に分岐
しているため、構造が複雑となり、また微粉状燃料噴出
口が多く、これがバーナ風箱の高さが更に増大する要因
にもなっていた。
課題を解決するために第1に、(A)火炉の側面に設け
られた微粉状燃料と空気の混合流を噴出して火炎を形成
する複数本のバーナノズルと、(B)バーナノズルに連
結して微粉状燃料と搬送空気を供給する微粉状燃料供給
管と、(C)該微粉状燃料供給管が貫通して配置され、
該供給管の周囲に燃焼補助空気供給路が形成された風箱
とからなる微粉状燃料燃焼バーナにおいて、(B)の微
粉状燃料供給管が前記バーナノズルに連結する屈曲部も
しくは屈曲部のノズル側に分散器を配置しノズル開口近
傍に濃淡分離器を設置した供給管であり、かつ該濃淡分
離器が多面体もしくは曲面体のブロックもしくは板状構
造で構成され、該濃淡分離器の内部を微粉状燃料と搬送
空気の一部が通過可能なように該濃淡分離器に中空流路
を有しており、(C)の風箱が少なくとも1本の微粉状
燃料供給管と1つの燃焼補助空気供給路とからなる単位
風箱を夫々隔離して形成した風箱であることを特徴とす
る微粉状燃料燃焼バーナを提案するものである。 また、
前記第1の提案に加えて第2として、前記分散器の側断
面の辺縁が多角形の辺またはなだらかな曲線で構成され
た形状を有し、該分散器の辺縁に沿って微粉状燃料と搬
送空気が通過することによって微粉状燃料供給管の流路
断面積が変化する微粉状燃料燃焼バーナを提案するもの
である。 また、同第1の提案に加えて第3として、前記
分散器が、前記微粉状燃料供給管の前記バーナノズルに
連結する屈曲部もしくは屈曲部を包合する該屈曲部の前
後の直管部に微粉状燃料と搬送空気の流路方向に沿って
配置される、1枚以上の板状またはベーン状のガイドベ
ーンによって構成される微粉状燃料燃焼バーナを提案す
るものである。 また、同第1の提案に加えて第4とし
て、前記分散器が、2枚以上の板またはベーンから構成
されるスワラ(またはスピナ)であり、同スワラ(また
はスピナ)を微粉状燃料と搬送空気が通過することによ
って、該微粉状燃料と該搬送空気に供給管の円周方向へ
の旋回力を加えることにより、分散を行わしむる請求項
1に記載された微粉状燃料燃焼バーナを提案するもので
ある。 更にまた第5として前記第1乃至第4の提案のい
ずれかにおいて、前記バーナノズルが火炉の側面のコー
ナー部に設けられた微粉状燃料燃焼バーナを提案するも
のである。
上下方向に複数の単位風箱に分割されているので、各単
位風箱の高さは格段に低くなり、ボイラチューブとバー
ナ風箱間の伸び差による熱応力が減少して、耐久力が飛
躍的に向上する。
離間しているので、各単位風箱間に支持構造物(水平バ
ックステイ)を配置することができ、均一支持が可能と
なって、支持構造物の必要強度を低減できる。
高い混合気と低い混合気に分離する濃淡分離手段が微粉
状燃料供給管の中に設けられるので、構造がシンプルと
なり、微粉状燃料噴出口数の減少により、風箱高さも減
少できる。
せて設けることによって、いかなる微粉状燃料供給管、
ダクト配置においても、微粉状燃料供給管の炉内噴出断
面内に最適の濃淡分布を形成することができる。
ーナの全体配置を示す正面図およびバーナ先端部縦断側
面図、図2は図1のうち1ブロックのバーナを示す水平
断面図(図3のII−II矢視断面)、図3は図2のIII-II
I 矢視縦断側面図、図4は図3の正面図である。これら
の図において、前記図14ないし図17により説明した
従来のものと同様の部分については、冗長になるのを避
けるため、同一の符号を付け詳しい説明を省く。本実施
例において新たに用いられる符号として、(12)はキ
ッカブロック(分散器)、(13)は中子式濃淡分離
器、(13a)は中子(13)の切欠ぎスリット、(1
4a)、(14b)は火炎、(16)は中子固定金具を
それぞれ示す。
に、バーナ風箱が上下方向に複数(図示例では3個)の
単位風箱に分割されていて、それら単位風箱が互いに離
間している。すなわち本実施例のバーナ風箱は、上下方
向に連続した一体型ではなく、不連続な複数個に分割さ
れている。したがって個々の単位風箱は、高さが格段に
低くなり、ボイラチューブとバーナ風箱間の伸び差によ
る熱応力は減少して、耐久力が飛躍的に向上する。ま
た、分割した各単位風箱間に支持構造物(水平バックス
テイ)を配置することにより、均一支持が可能となっ
て、支持構造物の必要強度が低減される。
実施例においては微粉炭混合気を供給する微粉炭管(0
5)のベンド部出口上部にキッカブロック(12)が設
けられている。また微粉炭ノズル(10)の入口すぐ上
流に、中子式濃淡分離器(13)が設けられている。
は、微粉炭管(05)のベンド部で強い遠心力により上
部に密集するが、ベンド出口上部に設置されたキッカブ
ロック(12)により再度分散され、中子式濃淡分離器
(13)に導かれる。そうすると微粉炭(02)は、中
子式濃淡分離器(13)の作用により微粉炭管(05)
内で、外側に微粉炭濃度の高い混合気(微粉炭(02)
と一次空気の混合気)を、中央側に微粉炭濃度の低い混
合気をそれぞれ形成し、微粉炭ノズル(10)に達す
る。微粉炭濃度の高い混合気は、微粉炭ノズル(10)
周囲で均一に着火し、良好な火炎(14a)を形成す
る。また微粉炭濃度の低い混合気は、周囲火炎による移
り火で着火燃焼し、火炎(14b)を形成する。このよ
うに微粉炭混合気に濃淡を形成させることにより、従来
以上の良好な燃焼火炎となり、さらにバーナ火炎内でN
Ox還元領域を増大する。
述べる。ここで図5に示されるように、中子式濃淡分離
器(13)の幅をD、直管部長さをL、後面高さをH、
切欠ぎスリット(13a)の幅をA、入口部高さを
h1 、出口部高さをh2 、流れ方向に対する断面傾斜角
度をαとする。また図6に示されるように、微粉炭ノズ
ル(10)の高さをd1 、幅をd2 、ノズル先端から中
子式濃淡分離器(13)までの距離をSとする。
については、S/d1 =1〜4とするのが望ましい。微
粉炭管(05)の出口断面では、噴出流速が均一で、微
粉炭の濃淡分布だけ生じるのが理想的である。S/d1
が小さいほど濃淡分布は生じるが、流速分布は不均一と
なる。逆にS/d1 が大きくなると流速は均一になるが
濃淡分布は生じなくなる。その状況は図7に示されると
おりで、S/d1 =1〜4の範囲が最適領域であること
がわかる。
斜角度αは、35°〜45°の範囲が望ましい。αが大
きいほど分離効率は向上するが圧力損失も高くなる。そ
の状況を図8に示すが、圧力損失の制限により、35°
〜45°が最適領域だといえる。
幅Aとの関係は、A/D=0.7〜1.0が望ましい。
A/Dが小さいと濃淡分離器の側面に渦が生じ、石炭の
巻き込みが増大するからである。A/D=1.0、すな
わち濃淡分離器が上下二つに分かれる場合が最大値とな
るが、図9に示されるように分離効率は向上しない。
Lの関係は、L/H=0.5〜1..0の範囲が望まし
い。L/Hが小さくなるに従って、濃淡分離器後流部の
渦が大きくなり石炭の巻き込みが増大して、図10に示
されるように分離効率が低下する。L/Hがある程度大
きくなると、分離効率には変わりなくかさばるだけとな
る。したがって最適領域が存在する。
と微粉炭ノズル(10)の横幅d2の関係は、D/d2
=0.9〜1が好ましい。また切欠ぎスリット(15)
の高さh1 、h2 と中子式濃淡分離器(13)後流面高
さHの関係はh2 /H=0.4、h1 /H=0.2とし
た。
炭管ベンド部出口上部のキッカブロック(12)と濃淡
分離器として微粉炭ノズル入口の中子(13)が用いら
れているが、この他に分散器としては図11に示される
ように微粉炭管(05)のベンド部下流両側壁に設ける
サイドキッカ(17)、図12に示されるようなガイド
ベーン(18)、図13に示されるようなスワラ(スピ
ナ)(19)等を組合わせて用いることができる。
(13)は、微粉炭管(05)の中央部に設けられた楔
形の中子によって微粉と空気の両方を外周部に偏らせ
る。その後空気は徐々に中央部に戻るが、微粉は戻りに
くいので、中子の後流では中央部が薄く外周部が濃い濃
淡分布が形成されるのである。次に分散器の分散作用を
説明すると、まずベンド部のキッカ(12)は、ベンド
部で遠心力により外側に偏った微粉をキッカに衝突させ
て、内側に戻すものである。またサイドキッカ(17)
は、サイド部に偏った微粉をキッカに衝突させて、中央
部に戻すものである。更にガイドベーン(18)は、ベ
ンド部で遠心力により微粉が外側に偏ろうとするのを、
微粉炭供給管内を分割することによりその偏りを防ぐも
のである。そしてスワラ(19)は、ベンド部で外側に
偏った微粉に旋回を与えて濃度分布を分散させるもので
ある。本発明では、このように濃淡分離器と分散器を組
合わせることによって、微粉炭供給管の炉内噴出断面内
に最適の濃淡分布を形成することができる。
な複数の単位風箱で隔離形成することにより、ボイラバ
ーナ部の耐久力が前記実施例を例に取ると数10倍以上
と飛躍的に向上し、ボイラの信頼性を向上させるととも
に寿命を延長できる。また、支持構造物の重量低減によ
るコスト低減が可能となる。
な複数の単位風箱で隔離形成することにより、単位風箱
間に支持構造物を配置すにことが可能となり、支持構造
物の重量低減によるコストダウンが可能となる。
微粉状燃料供給管内に濃淡分離器と分散器を配置するこ
とにより、微粉状燃料供給管の構成が簡素化されるとと
もにバーナ風箱の高さが減少し、コストダウンが可能と
なる。
置することにより、微粉状燃料供給管の屈曲部の遠心力
の影響により発生する不必要な濃度分布の影響を緩和
し、最適な燃焼火炎を形成しうる濃度分布を形成するこ
とができる。例えば前記の本発明の実施例のうち、濃淡
分離器としての中子と分散器としてのキッカを組合わせ
て設置した例では、ノズル出口面における濃淡分布を、
ノズル外周側の濃度がノズル中心部の濃度の1倍〜4倍
の幅広い範囲に亘って、任意の濃度にかつ均一に形成す
ることが可能である。しかしながら分散器と組合わせな
い濃淡分離器単独設置の場合には、微粉状燃料供給管の
屈曲部の遠心力の影響により不必要な濃度分布が発生す
るので、目的とする濃淡分布を均一に形成することは困
難である。
の着火性が向上し、低NOxを達成することができる。
ナの全体配置を示す正面図およびバーナ先端部縦断側面
図である。
(図3のII−II矢視断面) である。
ある。
に分散器の設置位置を示す図である。
び流速均一度との関係を示す図である。
よび圧力損失との関係を示す図である。
効率との関係を示す図である。
の比と分離効率との関係を示す図である。
る。
す縦断側面図である。
Ox量との関係を示す図である。
を示す正面図およびバーナ先端部縦断側面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)火炉の側面に設けられた微粉状燃
料と空気の混合流を噴出して火炎を形成する複数本のバ
ーナノズルと、(B)バーナノズルに連結して微粉状燃
料と搬送空気を供給する微粉状燃料供給管と、(C)該
微粉状燃料供給管が貫通して配置され、該供給管の周囲
に燃焼補助空気供給路が形成された風箱とからなる微粉
状燃料燃焼バーナにおいて、(B)の微粉状燃料供給管
が前記バーナノズルに連結する屈曲部もしくは屈曲部の
ノズル側に分散器を配置しノズル開口近傍に濃淡分離器
を設置した供給管であり、かつ該濃淡分離器が多面体も
しくは曲面体のブロックもしくは板状構造で構成され、
該濃淡分離器の内部を微粉状燃料と搬送空気の一部が通
過可能なように該濃淡分離器に中空流路を有しており、
(C)の風箱が少なくとも1本の微粉状燃料供給管と1
つの燃焼補助空気供給路とからなる単位風箱を夫々隔離
して形成した風箱であることを特徴とする微粉状燃料燃
焼バーナ。 - 【請求項2】 前記分散器の側断面の辺縁が多角形の辺
またはなだらかな曲線で構成された形状を有し、該分散
器の辺縁に沿って微粉状燃料と搬送空気が通過すること
によって微粉状燃料供給管の流路断面積が変化する請求
項1に記載された微粉状燃料燃焼バーナ。 - 【請求項3】 前記分散器が、前記微粉状燃料供給管の
前記バーナノズルに連結する屈曲部もしくは屈曲部を包
合する該屈曲部の前後の直管部に微粉状燃料と搬送空気
の流路方向に沿って配置される、1枚以上の板状または
ベーン状のガイドベーンによって構成される請求項1に
記載された微粉状燃料燃焼バーナ。 - 【請求項4】 前記分散器が、2枚以上の板またはベー
ンから構成されるスワラ(またはスピナ)であり、同ス
ワラ(またはスピナ)を微粉状燃料と搬送空気が通過す
ることによって、該微粉状燃料と該搬送空気に供給管の
円周方向への旋回力を加えることにより、分散を行わし
むる請求項1に記載された微粉状燃料燃焼バーナ。 - 【請求項5】 前記バーナノズルが火炉の側面のコーナ
ー部に設けられた請求項1ないし4のいずれか1項に記
載された微粉状燃料燃焼バーナ。
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