JP3021027U - 身体冷却服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 夏期の高温時に、屋内、屋外、電源の有無を
問わず身体を冷却し、身体に感じる暑さを防ぎ、発汗を
抑える洋服。 【構成】 背中部分に、冷凍庫で凍らせた蓄冷剤を取り
付け、その冷たさにより身体に感じる暑さを防ぎ、かつ
発汗を抑える効果を持つ洋服。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洋服に関するものであり、その洋服に身体の冷却機能を持たせよう とするものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、洋服と蓄冷剤を組合せて暑さを防ぐ製品は見受けられないが、身体を涼 しくする方法としては、エアーコンディショナー、扇風機、うちわ、扇子などが ある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

エアーコンディショナーは、屋内又は車両内という限られたスペースにのみ有 効な手段であるという問題点を有していた。

【０００４】 扇風機は、限られた範囲のみに有効な手段であり、電源の得られない所での使 用は不可能という問題点を有していた。

【０００５】 うちわ並びに扇子は、使用中は常に肉体的労力が必要であり、両手を使用して の作業中には使用が困難という問題点を有していた。

【０００６】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点を鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、屋内屋外を問わず、また電源のないところでも、暑 さを防ぎ、かつ発汗を抑える効果を、洋服と組合せて提供しようとするものであ る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、洋服の背中部分に、冷凍庫で凍らせた 蓄冷剤を取り付け、洋服の背中部分の生地１枚で使用者と蓄冷剤が接し、その冷 たさにより身体に感じる暑さを防ぎ、かつ発汗を抑える効果を持たせる。

【０００８】

【作用】

洋服の背中部分の蓄冷剤取り付け位置に、冷凍庫で凍らせた蓄冷剤を取り付け 、洋服を着ることにより効果が現われる。

【０００９】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１〜図３において、洋服Ａの背中部分内側に装着される保冷部１を発泡スチ ロールで加工し、保冷部の身体側に生地２を張る。保冷部１を取り付けると、洋 服Ａの背中部分は出っ張るような形状になるので、洋服Ａに弛み３をもたせる工 夫が必要である。保冷部１の身体側にはナイロン製生地４を縫い付ける。保冷部 １の上部には開口部があり、保冷部１側にマジックテープ５、生地４側にマジッ クテープ６を取り付け、開閉できるようにする。開閉には便利なように、取っ手 ７を取り付ける。保冷部１の中には、蓄冷剤８と、温度調節用の仕切板９、１０ が内蔵される。仕切板９、１０は発泡スチロールのような断熱効果のある材質で 、２〜３ｍｍの肉厚を有し、蓄冷剤８よりも若干大きめのサイズに作る。仕切板 ９は全面に均等な小穴を空け、仕切板１０は穴の無い一枚板とする。この仕切板 ９、１０と蓄冷剤８との組合せによって温度調節を行なう。もっとも強く冷却す る場合は服を着たときの身体側に蓄冷剤８が入るように、冷えすぎる場合には身 体と蓄冷剤８との間に仕切板９が入るように、そして冷却の必要がないときには 身体と蓄冷剤８との間に２枚の仕切板９、１０を入れることにより蓄冷剤８が無 駄に解けるのを防ぐようにする。

【００１０】 蓄冷剤８は、洋服装着時には時間の経過により、その冷却効果を失う。その場 合は冷凍庫で凍らせた他の蓄冷剤、またはアイスボックス等で保冷してある他の 蓄冷剤と交換することで解決する。

【００１１】 身体冷却服の効果は、気象条件、使用状況、使用者の身体状況などにより異な ってくるものと思うが、試作品を作り実験を試みてみたので、その結果を記載す る。なお、温度調節用の仕切板は用いていない。使用状況は、夏期の晴天日で気 温３０℃以上という条件の屋外で３０分の作業を行なった。結果は額から２滴の 汗が流れるにとどまり、暑さ、蒸し暑さ、暑さによる不快感や身体の怠さも全く 感じず、十分な実用性を持っていることを確認できた。また、気温３０℃以上の 曇天日に試作品を背中に取り付け、自転車、電車を乗り継いで外出をしたが、汗 は全くかかず、３時間ほどで冷却効果は薄れた。

【００１２】 身体冷却服の使用時には、蓄冷剤の結露により、身体の背中部分が濡れてしま うが、全身に汗をかき、不快感を感じるよりも、遥かに良好な結果を得ている。

【００１３】

【考案の効果】

屋外での作業や冷房の使えない工場等での作業の作業着、また家庭内の家事や 園芸等の作業着、その他、従来まで身体を冷却する方法がないような場面で、身 体冷却服は十分な効果を発揮し、仕事効率も上げることができる。 （注）考案の詳細な説明中マジックテープは登録商標である。

【図面の簡単な説明】

【図１】身体冷却服の斜視図である。

【図２】身体冷却服の要部断面図である。

【図３】保冷部の斜視図である。

【符号の説明】 Ａ 洋服 １ 保冷部 ２ 生地 ３ 弛み ４ 生地 ５、６ マジックテープ（登録商標） ７ 取っ手 ８ 蓄冷剤 ９、１０ 仕切板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背中部分に、冷凍庫で凍らせた蓄冷剤を
   取り付け、その冷たさにより身体に感じる暑さを防ぎ、
   かつ発汗を抑える効果を持つ洋服。