JP3020826B2 - 水分測定装置 - Google Patents

水分測定装置

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JP3020826B2
JP3020826B2 JP7028234A JP2823495A JP3020826B2 JP 3020826 B2 JP3020826 B2 JP 3020826B2 JP 7028234 A JP7028234 A JP 7028234A JP 2823495 A JP2823495 A JP 2823495A JP 3020826 B2 JP3020826 B2 JP 3020826B2
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弘 浜本
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体試料に付着して
いる水分を、試料の乾燥前後の重量に基づいて測定する
装置に関し、例えば造粒、乾燥、焼成等の粉粒体試料を
取り扱う各種プラントにおいて、粉粒体試料を自動的に
サンプリングしてその水分測定を行うのに適した水分測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば製鉄所における焼結工場やコーク
ス工場、あるいは原料ヤード等で、粉粒体試料の水分を
測定する方法として、従来、試料を加熱して乾燥させ、
その乾燥前後の試料重量の変化から水分率を算出する方
法、粉粒体試料に波長の異なる電磁波を照射し、その反
射率の違いによって水分を求める方法(赤外線3波水分
計)、粉粒体試料に中性子線を照射し、その減衰率から
水分を計算する方法(中性子水分計)等が知られてい
る。
【0003】また、このうち試料の乾燥前後の重量から
水分率を算出する方法としては、作業者が試料を採取し
て乾燥前後の試料重量を天びん等によって手作業で測定
する方法のほか、試料のサンプリングも含めて乾燥処理
並びに乾燥前後の重量測定を自動的に行うようにした装
置も、以下に示すように幾つか提案されている。
【0004】特公昭52−8717号では、上方に加熱
乾燥機が配置されたベルトコンベア上に粉粒体試料をサ
ンプリングするとともに、そのベルトコンベアを支える
2つのローラ間のコンベアベルトの直下に上皿式の秤量
器を配置して、コンベアベルトの強制的な上下動によっ
て、試料をコンベアベルトごと秤量器に対して載せ下ろ
しすることにより、サンプリング直後の試料重量と加熱
乾燥後の試料重量とを測定するとともに、測定後にはベ
ルトコンベアを駆動して試料を排出するようにしてい
る。
【0005】特開昭54−24695号では、回転テー
ブルを回転させつつ、その平坦表面上に粉粒体試料を直
接落下させることにより、粉粒体試料を回転テーブル上
に円環状に分散させ、その回転テーブルの上方には、円
筒状に分散された試料に対向して複数個の赤外線電球等
の加熱乾燥手段を設けるとともに、回転テーブルの下方
にはその回転駆動機構のほかに計重器を設けて、この回
転テーブルを回転駆動機構もしくは計重器のいずれかに
のみ連結させる機構を備え、試料のサンプリング時並び
に乾燥時には回転テーブルを回転させ、乾燥前後の重量
測定時においてのみ回転テーブルを停止させた状態で計
重器に連結して、回転テーブルおよびその上の試料の重
量を測定するようにしている。そして、このような測定
終了後には、回転テーブルを高速で回転させつつ、その
上面に掻き取り板を接触させることにより、回転テーブ
ル上の試料をテーブル上から落下ないしは飛散させ、次
の試料のサンプリング動作に移行するようにしている。
【0006】また、実開昭59−149046号では、
試料採取・計量装置と水分測定装置とをコンベア装置に
よって連結するとともに、試料粉粒体を収容する乾燥皿
(試料皿)を多数個用意して、試料採取・計量装置にお
いて各乾燥皿内に順次試料粉粒体を採取してそれぞれの
初期重量を測定した後、これらをコンベア装置で水分測
定装置に搬送する。水分測定装置は、多数の乾燥皿を収
容可能な回転ゴンドラ式の乾燥機構、計量機構、試料回
収機構、乾燥皿の清掃機構と回収機構、およびロボット
機構によって構成され、コンベア装置により搬送されて
きた各乾燥皿をロボット機構によって順次乾燥機構内に
挿入していくとともに、同じくロボット機構により乾燥
処理後の試料を乾燥皿ごと計量機構に搬送して計量した
後、その乾燥皿をロボット機構で試料回収機構のホッパ
上方に移送して反転させることで試料を乾燥皿外に投棄
し、空になった乾燥皿を清掃機構のブラシにより清掃し
た後にその乾燥皿の重量を計量機構で計量することで風
袋重量を記憶し、その後、その乾燥皿を回収機構上に移
載する。この乾燥皿の回収機構は、多数の乾燥皿を貯蔵
するためのもので、前記した試料採取・計量装置への乾
燥皿の移送は人為的に行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した粉
粒体試料の水分の各測定方法のうち、波長の異なる電磁
波の反射率の相違から水分を求める方法(赤外線三波長
水分計)は、1種類の粉粒体を測定する場合や、複数種
類の粉粒体の配合割合が常に一定の場合、更に電磁波の
発振器と粉粒体間の空間に存在する気体が清浄である場
合には、ある程度正確な水分の測定が可能であるが、特
に製鉄所等においては、測定すべき粉粒体は一般的に単
一種の粉粒体である場合は少なく、複数種の粉粒体の混
合体で、しかもその配合割合は刻々と変化することが多
く、また、電磁波の発振器と粉粒体間には粉塵が浮遊す
るのが常であって、時には粉粒体どうしの化学反応によ
って水蒸気を発生することもあり、正確な水分値を得る
ことは不可能である。更に、この種の方法では、測定す
べき粉粒体の粒子径や色彩の影響も受けるという欠点も
ある。
【0008】また、粉粒体試料に照射した中性子線の減
衰率から水分を計算する方法(中性子水分計)では、粉
粒体中の結晶水分まで測定してしまうので、付着水分を
測定する方法としては適していない。
【0009】一方、粉粒体試料の加熱乾燥前後の重量変
化から水分を求める方法は、以上の方法に比して原始的
ではあるものの、試料の種類や粒子径、あるいは測定雰
囲気の状態に係わらず、正確で信頼性の高い付着水分の
測定が可能である。しかし、この方法において、試料の
サンプリングから天びん等を用いた重量測定等を作業者
が人為的に行う場合、刻々と粉粒体の種類、粒度、水
分、色彩が変化し、複数種類の粉粒体が混在し、かつ、
その配合割合が時々刻々変化する場合には、その都度作
業者が測定作業を行う必要があって煩わしく、また、2
4時間連続して操業するプラントでは、常にこのような
作業を続ける必要が生じる。しかも、1回の測定ごと
に、試料のサンプリング、初期重量の測定、乾燥処理、
乾燥後重量測定、という一連の作業を行うことから、水
分の算出に1〜2時間を要することになり、時々刻々と
変化する水分の管理には適さないという問題がある。
【0010】このような問題は、試料乾燥前後の重量変
化から水分を求める方法を自動化した装置である、前記
した各提案の採用によって解消されるが、これらの提案
のうち、特公昭52−8717号および特開昭54−2
4695号によると、試料重量の計量装置の上方に加熱
乾燥装置が位置している関係上、計量装置による重量測
定値に雰囲気の温度上昇に起因する浮力による誤差が介
在したり、計量装置自体の加熱による計量誤差が生じる
等の問題がある。しかも、特公昭52−8717号で
は、長期使用によるコンベアベルトの伸びや磨耗によっ
て、計量装置への試料の負荷位置が微妙に変化して計量
誤差が発生したり、ベルトの弛緩によって計量装置に加
わる荷重が変化することもある。また、特開昭54−2
4695号では、回転テーブル上に直接分散させた粉粒
体試料を排出する際、乾燥後の試料が飛散するため、そ
の粉塵を吸引するための集塵機が必要となったり、回転
テーブルに対して駆動機構と計量装置とを選択的に連結
するための複雑な機構が必要となるといった欠点があ
る。
【0011】一方、実開昭59−149046号では、
乾燥装置は計量装置の上方に存在せず、加熱による計量
誤差発生の恐れはないものの、多数の乾燥皿を用意する
必要があるばかりでなく、各部にこれらを収容ないしは
載置するためのスペースが必要となり、装置が極めて大
型化するという欠点がある。また、各乾燥皿を乾燥機
構、計量機構、試料回収機構、乾燥皿の清掃機構と回収
機構間で移動させるためのロボット機構は、アームの支
柱の回りの回動と、上下動および伸縮動作、更には皿内
の試料の排出のための反転動作が必要であるとともに、
試料を排出した後の乾燥皿内を清掃するための機構も必
要となって、複雑なメカニズムと制御を要するという欠
点もある。しかも、この提案では、清掃後の乾燥皿を人
為的に試料採取部に戻す必要があって、完全な自動化装
置とは言えない。
【0012】本発明の目的は、最も信頼性の高い試料乾
燥前後の重量変化から水分を求める方法を採用し、しか
も、従来の各提案における諸問題点を解決して、簡単で
小型の機構のもとに、粉粒体試料のサンプリングから初
期重量の測定、乾燥処理、乾燥後重量の測定、および試
料の排出まで、全自動的に誤差の少ない正確な水分値を
得ることのできる水分測定装置の提供を目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの構成を、実施例図面である図1を参照しつつ説明す
ると、本発明の水分測定装置は、試料皿1を傾動自在に
支承して、水平面に沿った回動並びに上下動が与えられ
る旋回アーム2と、その旋回アーム2の回動並びに上下
動を制御する制御部3を備え、かつ、その旋回アーム2
の回動による試料皿1の円軌跡上には、粉粒体試料を試
料皿1内に投入して、その試料皿1内の試料表面を平坦
化するためのスクレーパ40含む試料投入部4と、試料
皿1内の試料重量をその試料皿1ごと測定する計量部5
と、試料皿1内の試料をこの試料皿1の上方からの熱輻
射により加熱乾燥させる乾燥部6、および試料皿1を傾
斜させることにより当該試料皿1内の試料を排出する試
料排出部7がそれぞれ個別に配置され、制御部3は、乾
燥前後の試料重量を測定して試料の水分情報を得るべ
く、旋回アーム2の回動により試料皿1を試料投入部
4、計量部5、乾燥部6および試料排出部7間で移動さ
せ、かつ、旋回アーム2の上下動により試料皿1の計量
部5に対する加除を行うよう構成されていることによっ
て、特徴づけられる。
【0014】ここで、試料投入部4は、粉粒体試料の搬
送路P中に挿脱自在でこの搬送路P中への挿入によって
その試料を掬うスプーン41と、そのスプーン41によ
り掬われた試料を試料皿1中に移載する押し出しスクレ
ーパ42を設けた構造とすることができる。
【0015】また、試料皿1は、その両側から一対のピ
ン13a,13bを突出させ、その両側のピン13a,
13bを介して旋回アーム2に設けられた略U字形のピ
ン受部24a,24bに傾動自在に支承することが好ま
しい(図2、図3参照)。
【0016】更に、試料排出部7は、旋回アーム2のピ
ン受部24a,24bに傾動自在に支承された試料皿1
に衝撃を与えて傾動させることにより、試料皿1内の試
料を排出する機構を備えたものとすることが望ましい
(図6参照)。
【0017】
【作用】旋回アーム2の回動により、試料皿1は円軌跡
を描き、その円軌跡上に設けられた試料投入部4、計量
部5、乾燥部6および試料排出部7間を移動する。制御
部3により、試料皿1を試料投入部4→計量部5→乾燥
部6→計量部5→試料排出部7の順に移動するよう旋回
アーム2を回動制御するとともに、計量部5の配設位置
において旋回アーム2を上下動制御して試料皿1を計量
部5に対して加除することで、試料皿1内に投入された
粉粒体試料の初期重量(乾燥前重量)および乾燥後重量
を測定することができる。
【0018】計量部5は乾燥部6に対して分離されてい
るため熱的影響を受けず、加熱による測定誤差が生じ
ず、また、試料皿1は旋回アーム2に支承された状態で
搬送されて計量部5に対して加除されるため、計量部5
に対する試料皿1の負荷位置の変化による測定誤差も生
じにくい。そして、試料皿1の各部に対する搬送は、旋
回アーム2の回動と上下動のみによって行われ、試料の
排出は旋回アーム2に対する試料皿1の傾動によって行
われるため、特に複雑な機構を要さず、所期の目的を達
成できる。
【0019】そして、試料皿1の旋回アーム2に対する
支持を、試料皿1側の一対のピン13a,13bとこれ
らを受ける略U字形のピン受部24a,24bによって
行うと、試料皿1の計量部5に対する加除動作、および
試料皿1の傾動による試料排出動作によっても、試料皿
1の旋回アーム2に対する位置関係の変化は一層少なく
なる。
【0020】また、試料皿1内の試料の排出を、試料皿
1に衝撃を与えて傾動させる方式を採用することによ
り、測定完了後の試料の試料皿1への残留を防止でき、
測定誤差要因は更に少なくなる。
【0021】試料投入部4を、粉粒体試料の搬送路P中
に挿脱自在のスプーン41およびそれによって掬われた
試料を試料皿1中に移載する押し出しスクレーパ42を
設けた構成を採用することにより、2つの簡単な動作項
目による確実な試料サンプリングが可能となる。
【0022】
【実施例】図1は本発明実施例の全体構成を示す平面図
(A)と、そのA−B−C矢視で示す部分断面図(B)
である。
【0023】測定すべき粉粒体試料Wを収容するための
試料皿1は、旋回アーム2の一端部に傾動自在に支承さ
れている。旋回アーム2は、モータ21aの駆動によっ
て水平面に沿って回動するとともに、シリンダ22aの
駆動によって上下動する。
【0024】すなわち、モータ21aの回転は伝達機構
21bによって鉛直軸の回りの回転運動に変換され、水
平の回転盤21を回動させる。この回転盤21の上方
に、鉛直のガイドピン22bとそれを摺動自在に収容す
るガイドシリンダ22cを介して旋回アーム2が上下動
自在に支承されており、回転盤21が回動することによ
って旋回アーム2も同時に回動する。旋回アーム2と回
転盤21との間には複数の圧縮コイルバネ22dが介在
しており、旋回アーム2には常時上方への弾性力が作用
している。旋回アーム2の旋回中心の上方には、ピスト
ンの先端にプッシャ22eを備えたシリンダ22aが配
設されており、このシリンダ22aを駆動してプッシャ
22eを下降させることにより、旋回アーム2は圧縮コ
イルバネ22dの弾性力に抗して下方に変位するように
なっている。この旋回アーム2の回動用モータ21a並
びに上下動用シリンダ22aは、後述する試料投入部4
や試料排出部7における各種アクチュエータとともに、
制御部3からの制御信号によってシーケンシャルに制御
される。
【0025】試料皿1は、図2にその詳細構造を正面図
(A)、平面図(B)および右側面図(C)を示すよう
に、試料Wを収容する皿本体11と、その皿本体11の
底面に固着された重錘12、およびその重錘12から両
側に突出する一対のピン13a,13bによって構成さ
れている。この各ピン13a,13bには、先端から一
定の位置のところに外周面が円弧状に一様に括れた凹所
130が形成されている。一方、旋回アーム2の先端部
は、図3(A)に斜視図で示すように、フォーク状に2
本の分岐部23a,23bに分岐しており、その各分岐
部23a,23bには、それぞれ略U字形のピン受部2
4a,24bが形成されている。この各ピン受部24
a,24bの内側の面は、図3(B)に試料皿1を支承
した状態での拡大縦断面図を示すように、中央部が突出
する曲面240によって形成されている。試料皿1は、
両側に突出する各ピン13a,13bが旋回アーム2の
各ピン受部24a,24b内に嵌まり込んだ状態で支承
される。このような構造により、試料皿1はピン13
a,13bを中心として傾動自在に旋回アーム2に支承
されることになり、かつ、旋回アーム2に対するピン1
3a,13bの軸方向への位置が、凹所130と曲面2
40との共同作用によってほぼ一定となるように規制さ
れる。なお、通常の状態において試料皿1は、重錘12
が突出する側が下側になるように傾斜しようとするが、
この傾斜は旋回アーム2に設けられた規制部材25によ
って重錘12の突出側の下方から規制され、皿本体11
が水平の状態を保つようになっている。
【0026】さて、旋回アーム2の水平面に沿った回動
による試料皿1の円軌跡を4等分する位置に、試料投入
部4、計量部5、乾燥部6および試料排出部7がそれぞ
れ配設されており、試料皿1は後述する手順のもとにこ
れら各部間を移送される。
【0027】試料投入部4は、ベルトコンベア等による
粉粒体試料Wの搬送路Pに近接しており、シリンダ41
aの駆動により、その搬送路P中の試料W内に挿入した
状態と、試料皿1の上方位置との間で変位するととも
に、搬送路P中の試料W内への挿入によって試料Wを掬
うことのできるスプーン41と、そのスプーン41内に
掬われた試料Wをシリンダ42aの駆動により試料皿1
内に投入するための押し出しスクレーパ42を備えてい
るとともに、試料皿1中に投入された試料Wの表面を均
すためのスクレーパ40を有している。このスクレーパ
40は、図4にその全体構成図と作用説明図とを併記し
て示すように、支点40aを中心として揺動自在のスク
レーパアーム40bと、そのスクレーパアーム40bの
下端部に固着されたスクレーパ本体40cと、スクレー
パアーム40bを側方からの押圧によって揺動運動を与
えるシリンダ40dによって構成され、スクレーパ本体
40cはシリンダ40dの駆動により試料投入部4に位
置決めされている試料皿1の上縁部に沿ってほぼ水平に
移動して、試料皿1内に投入された試料Wのうち、試料
皿1の上縁よりも上方にある余分な試料を掻き取り、試
料皿1内の試料Wの表面を平面状に均すことができる。
【0028】計量部5は、上皿式の電子天びんないしは
電子はかりからなる計量器51を主体としている。前記
した旋回アーム2の上下動は、計量器51の直上に試料
皿1が位置している状態においてのみ行われ、図5
(A)に示すように、計量皿1を計量器51の計量皿5
1aの上に位置決めした状態で、同図(B)に示すよう
に旋回アーム2を下降させることによって、試料皿1と
旋回アーム2との係合が解かれ、試料皿1は計量皿51
aにのみ接触してその上に載せられた状態となる。
【0029】乾燥部6は、セラミックヒータ61を使用
した熱輻射による加熱乾燥部であり、セラミックヒータ
61は架台100によって試料皿1の円軌跡の上方に支
持され、乾燥部6に位置決めされた試料皿1の上方から
その内部の試料Wの表面に対して輻射熱を供給して試料
Wを加熱し、乾燥させる。
【0030】試料排出部7は、図6にその詳細構造を示
すように、シリンダ71aによって上下方向に駆動され
る衝撃頭71と、廃棄カバー72およびその廃棄カバー
72に設けられたストッパ73を主体とし、衝撃頭71
は、試料排出部7に位置決めされた試料皿1の重錘12
の先端部を下方から衝撃的に突き上げることにより、試
料皿1をピン13a,13bを中心として急激に傾斜さ
せて重錘12の上面をストッパ73に衝突させ、試料皿
1内の試料Wを廃棄カバー72内に排出する。廃棄カバ
ー72は試料Wの搬送路P上で下向きに開口しており、
試料皿1から排出された試料Wは搬送路P上に戻され
る。
【0031】図7は制御部3による各部の制御手順を示
すフローチャートで、以下、この図を参照しつつ本発明
実施例の作用を述べる。測定に先立ち、まず、乾燥部6
のセラミックヒータ61の駆動温度と、試料の乾燥時間
を設定する。ヒータ温度が設定温度に到達した時点で、
自動スイッチを操作すると旋回アーム2が原点位置であ
る試料投入部4の位置で停止するとともに、各部が初期
状態にあるか否か等の原点検出を行う。全て正常であれ
ば自動動作を開始するが、いずれかが異常である場合に
はその旨の警報を発して装置は停止する。
【0032】自動動作においては、旋回アーム2を反時
計回りに90°回動させて試料投入前の試料皿1を計量
部5にまで移送した後に降下させ、試料皿1を計量器5
1に負荷し、計量器51の風袋引き処理を行う。次に、
旋回アーム2を上昇させた後に同方向に270°回動さ
せて試料皿1を試料投入部4の位置に位置決めし、スプ
ーン41と押し出しスクレーパ42を駆動して試料皿1
内に適当量の試料Wを投入する。試料投入後、スクレー
パ40を駆動して試料表面を平面状に均し、ほぼ規定量
の試料Wが試料皿1内に収容された状態とする。
【0033】その後、試料皿1を再び計量部5にまで移
送して計量器51に負荷することにより、乾燥前の試料
重量D0 を測定して制御部3に記憶する。次に、試料皿
1を乾燥部6にまで移送して、その位置で設定時間だけ
静止する。この乾燥工程において、試料皿1内の試料表
面が平面状に均されているため、試料は乾燥むらが生じ
ることなく一様に乾燥していく。
【0034】設定時間の加熱乾燥処理の終了後、試料皿
1を計量部5にまで移送して計量器51に負荷し、乾燥
後の試料重量D1 を測定して制御部3に記憶する。制御
部3では、乾燥前後の試料重量D0 とD1 から、 M=(D0 −D1 )/D0 によって試料の水分率Mを算出し、外部に出力する。
【0035】以上の測定完了後、試料皿1を試料排出部
7にまで移送し、衝撃頭71によって衝撃的に試料皿1
を傾動させて重錘12をストッパ73に衝突させ、内部
の試料Wを排出して試料搬送路P上に戻す。この排出動
作において、試料皿1は衝撃頭71により衝撃的に突き
上げられて傾斜し、ストッパ73に衝突するから、試料
Wが付着性の強い粉粒体であっても確実に試料皿1から
排出される。
【0036】その後、空になった試料皿1を計量部5に
まで移送して風袋引き処理工程にまで戻り、停止指令が
供給されるまで同様な手順を繰り返す。以上の実施例に
おいて、試料皿1はその両側から突出するピン13a,
13bを介して旋回アーム2の略U字形のピン受部24
a,24bに傾動自在に支承されているため、計量部5
への加除動作並びに傾斜による試料の排出動作があって
も、旋回アーム2の長手方向への位置は変化せず、しか
もピン13a,13bに凹所130を設けるとともに、
ピン受部24a,24bに上向きの曲面を形成している
ため、ピン13a,13bの長手方向への位置も変化し
ない。このことは、計量器51に対する負荷位置が常に
一定に保たれることを意味し、試料排出を試料皿1の衝
撃的な傾動によって確実に行う点、および、計量部5は
乾燥部6に対して分離されて熱的影響を受けないことと
併せて、本発明実施例では、乾燥前後の試料重量の測定
結果に誤差が介在しにくく、再現性よく正確な水分率を
得ることができる。実験によると、原料水分率が5〜8
%で、粒径2mm以下が約80%の粉粒体試料を、1回
のサンプル量を約500gとして、測定のサイクルタイ
ムは15分により、24時間連続稼働しても常に高精度
の水分率を得ることができた。
【0037】なお、本発明は以上の実施例に限られず、
特に各部のメカニズムは、同様な機能を持つ他のメカニ
ズムと置換してもよいことは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回動および上下動を行う旋回アームによって試料皿を傾
動自在に支承するとともに、その試料皿の円軌跡に沿っ
て試料投入部、計量部、乾燥部および試料排出部を配置
して、試料皿の傾動によって試料の排出を行うように構
成しているから、極めて簡単でコンパクトな構成によっ
て、全自動的に連続して粉粒体試料の水分測定が可能と
なる。しかも、計量部は乾燥部に対して分離されている
ため、乾燥部における試料加熱の影響を受けず、乾燥前
後の試料重量を高精度に測定することができる。
【0039】また、試料排出を試料皿の衝撃的な傾動に
よって行うことによって試料排出の確実化を図ること、
試料皿をその両側から突出するピンを介して略U字形の
ピン受部を形成した旋回アームで支承し、更に、そのピ
ンとピン受部に、それぞれピンの軸方向への滑らかな凹
所および凸所を設けることにより試料皿の旋回アームに
対する位置の変化を抑制することで、計量器への試料皿
の負荷位置の変化を無くすることで、試料重量の測定精
度をより一層高めることができた。
【0040】更に、試料投入部を、試料の搬送路中に挿
脱自在のスプーンと、そのスプーンにより掬われた試料
を試料皿内に移載する押し出しスクレーパを備えた構造
とするとともに、試料排出部から排出された試料を試料
搬送路上に落下させるように構成することで、動作項目
が少なく、かつ、ベルトコンベア等の付帯設備を要しな
い簡単な構成により、試料のサンプリングと廃棄を確実
なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成を示す平面図(A)
と、そのA−B−C矢視で示す部分断面図(B)
【図2】試料皿1の詳細構造を示す正面図(A)、平面
図(B)および右側面図(C)
【図3】旋回アーム2の先端部の斜視図(A)およびそ
のピン受部24a,24bに試料皿1を支承した状態で
の要部拡大縦断面図(B)
【図4】試料投入部4のスクレーパ40の全体構成図と
その作用説明図とを併記して示す図
【図5】計量部5の計量器51に対する試料皿1の加除
動作の説明図
【図6】試料排出部6の詳細構造の説明図
【図7】制御部3による各部の制御手順を示すフローチ
ャート
【符号の説明】
1 試料皿 11 皿本体 12 重錘 13a,13b ピン 2 旋回アーム 21a 回動用のモータ 22a 上下動用のシリンダ 3 制御部 4 試料投入部 40 スクレーパ 41 スプーン 42 押し出しスクレーパ 5 計量部 51 計量器 51a 計量皿 6 乾燥部 61 セラミックヒータ 7 試料排出部 71 衝撃頭 72 廃棄カバー 73 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 茂 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 審査官 ▲高▼見 重雄 (56)参考文献 特開 昭62−187238(JP,A) 特開 昭54−24695(JP,A) 実開 昭54−51590(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 5/00 - 5/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料皿を傾動自在に支承して、水平面に
    沿った回動並びに上下動が与えられる旋回アームと、そ
    の旋回アームの回動並びに上下動を制御する制御部を備
    え、かつ、その旋回アームの回動による試料皿の円軌跡
    上には、粉粒体試料を上記試料皿内に投入するととも
    に、その試料皿内の試料表面を平坦化するためのスクレ
    ーパを含む試料投入部、試料皿内の試料重量を当該試料
    皿ごと測定する計量部、試料皿内の試料を当該試料皿の
    上方からの熱輻射により加熱乾燥させる乾燥部、および
    試料皿を傾斜させることにより当該試料皿内の試料を排
    出する試料排出部がそれぞれ個別に配置され、上記制御
    部は、乾燥前後の試料重量を測定して試料の水分情報を
    得るべく、旋回アームの回動により試料皿を上記試料投
    入部、計量部、乾燥部および試料排出部間で移動させ、
    かつ、旋回アームの上下動により試料皿の計量部に対す
    る加除を行うよう構成されてなる水分測定装置。
  2. 【請求項2】 上記試料投入部は、粉粒体試料の搬送路
    中に挿脱自在で当該搬送路中への挿入によってその試料
    を掬うスプーンと、そのスプーンにより掬われた試料を
    上記試料皿中に移載する押し出しスクレーパを備えてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載の水分測定装置。
  3. 【請求項3】 上記試料皿は、その両側から一対のピン
    が外方に向けて突出しているとともに、その両側のピン
    を介して上記旋回アームに設けられた略U字形のピン受
    部に傾動自在に支承されていることを特徴とする、請求
    項1または2に記載の水分測定装置。
  4. 【請求項4】 上記試料排出部は、上記ピン受部に傾動
    自在に支承された試料皿に衝撃を与えて傾動させること
    により、当該試料皿内の試料を排出する機構を備えてい
    ることを特徴とする、請求項3に記載の水分測定装置。
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