JP3020642B2 - 無線受信装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】この発明は無線受信装置に関し、
特にダイレクト・コンバ―ジョン方式を採用した無線受
信装置に関する。

【０００３】

【従来の技術】従来のダイレクト・コンバ―ジョン方式
を採用した無線受信装置としては、図２に示すものが知
られている。

【０００４】すなわち、アンテナ１によって無線信号を
受信し、バンドパスフィルタ２、高周波アンプ３を経
て、一対のミキサ４に取り込む。また、ロ―カル発振器
８からは、上記受信された無線信号と同一周波数の発振
信号を移相器９，１０を介して上記一対のミキサ４に入
力する。そして、ミキサ４では受信信号とロ―カル発振
器８から出力された発振信号がミックスされ、これによ
ってミキサ４からはベ―スバンド信号が出力されること
になる。そして、このベ―スバンド信号をロ―パスフィ
ルタ５，アンプ６を通してフリップフロップ回路７で検
波する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来装置にあっては、受信信号の周波数とロ―カル
発振器８から出力される発振信号の周波数が同一なの
で、ミキサ４に入力された発振信号が高周波アンプ３を
通ってアンテナ１から放射されるという不具合があっ
た。

【０００６】なお、この不具合を解決するには、一度周
波数をミックスダウンして受信周波数とロ―カル発振器
８から出力される発振信号の周波数を異ならしめればよ
いが、このような方式では、ロ―カル発振器が２つ必要
になってコスト高を招くとともに、ミキサや高周波アン
プの高アイソレ―ション化が必要となり、技術的にも困
難であるという不具合があった。

【０００７】この発明は、上記の如き従来の課題に鑑み
てなされたもので、その目的とするところは、ロ―カル
発振器から出力される発振信号がアンテナから放射され
ることなく、しかもコスト高を招くことのない無線受信
装置を提供することにある。 ［発明の構成］

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、受信された無線信号とロ―カル発振器
から出力される発振信号をミキサ―でミックスすること
によりベ―スバンド信号を得るダイレクト・コンバ―ジ
ョン方式の無線受信装置において、受信された無線信号
の受信周波数の１／Ｎの周波数の発振信号を出力するロ
―カル発振器と、上記ロ―カル発振器から出力される発
振信号の周波数をてい倍するてい倍器と、上記ロ―カル
発振器から出力される発振信号と上記受信された無線信
号をミックスする第１のミキサと、上記第１のミキサの
出力と、上記てい倍器でてい倍された上記ロ―カル発振
器の発振信号をミックスすることによりベ―スバンド信
号を出力する第２のミキサ―とを有することを特徴とす
る。

【０００９】

【作用】この発明では、第１のミキサによって受信され
た無線信号の周波数をミックスダウンしているので、受
信周波数とロ―カル周波数を変えることができ、アンテ
ナから放射波が出ることはない。

【００１０】また、第１のミキサではロ―カル発振器か
ら出力される発振信号をそのまま使用し、第２のミキサ
ではてい倍器でてい倍した発振信号を使用しているの
で、１つのロ―カル発振器を設けるだけで済む。

【００１１】

【実施例】以下、この発明を図面に基づいて説明する。

【００１２】図１は、本発明の一実施例を示す回路図で
ある。

【００１３】まず構成を説明すると、１はアンテナ、２
はバンドパスフィルタ、３は高周波アンプ、１１は１st
ミキサ（第１のミキサ）、１２は２ndミキサ（第２のミ
キサ）５はロ―パスフィルタ、６はアンプ、７はフリッ
プフロップ回路、１３はロ―カル発振器、１４は（Ｎ−
１）倍のてい倍器、９，１０は移相器である。

【００１４】以上が本実施例の構成であり、次にその動
作を説明すると、アンテナ１で受信された周波数ｆRFの
受信信号はバンドパスフィルタ２によってノイズを除去
され、さらに高周波アンプ３によって増幅された１stミ
キサ１１に入力される。

【００１５】一方、ロ―カル発振器１３の発振周波数は
受信周波数ｆRFの１／Ｎに設定され、従って、周波数ｆ
RFの１／Ｎのロ―カル信号が１stミキサ１１に入力され
る。これによって、１stミキサ１１からは受信周波数ｆ
RFの（Ｎ−１）／Ｎ倍のｆRF（Ｎ−１）／Ｎの周波数の
信号が出力される。そして、この信号は２分配されて一
対の２ndミキサ１２に入力される。

【００１６】一方、ロ―カル発振器１３から出力される
発振信号はてい倍器１４によって（Ｎ−１）倍にてい倍
されて移相器９，１０に入力される。そして、それぞれ
π／４，π／４づつ移相されて２ndミキサ１２に入力さ
れる。

【００１７】こうして、一対の２ndミキサ１２からはπ
／２位相ずれしたベ―スバンド信号が出力されることに
なる。そして、このベ―スバンド信号は、ロ―パスフィ
ルタ５，アンプ６を介してフィリップフロップ回路７に
て検波されることになる。

【００１８】このように、本実施例では、受信信号の受
信周波数ｆRFを１stミキサ１１で（Ｎ−１）／Ｎ倍にミ
ックスダウンして周波数を下げ、受信周波数とロ―カル
周波数を変えている。このため、従来の如く、ロ―カル
信号がアンテナ１から放射されることはない。

【００１９】また、ロ―カル発振器１３から出力される
発振信号は、１stミキサではロ―カル発振器１３から出
力される発振信号をそのまま使用し、また２ndミキサ１
２ではてい倍器１４によって（Ｎ−１）倍てい倍したも
のを使用するようにしているので、１つのロ―カル発振
器を使用するだけで済み、コスト高を招くことがないと
ともに、ミキサや高周波アンプの高アイソレ―ション化
する必要もない。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明では、第
１のミキサによって受信された無線信号の周波数をミッ
クスダウンしているので受信周波数とロ―カル周波数の
値を変えることができ、アンテナから放射波ができるこ
とはない。

【００２１】また、第１のミキサではロ―カル発振器か
ら出力される発振器をそのまま使用し、第２のミキサで
はてい倍器でてい倍した発振信号を使用しているので、
１つのロ―カル発振器を設けるだけで済む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すブロック図。

【図２】従来の無線受信装置のブロック図。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ バンドパスフィルタ ３ 高周波アンプ ５ ロ―パスフィルタ ６ アンプ ７ フリップフロップ回路 ９，１０ 移相器 １１ １stミキサ １２ ２ndミキサ １３ ロ―カル発振器 １４ てい倍器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04B 1/06 - 1/16 H04L 27/00 - 27/14 H04B 1/26

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信された無線信号とロ―カル発振
   器から出力される発振信号をミキサ―でミックスするこ
   とによりベ―スバンド信号を得るダイレクト・コンバ―
   ジョン方式の無線受信装置において、受信された無線信
   号の受信周波数の１／Ｎの周波数の発振信号を出力する
   ロ―カル発振器と、上記ロ―カル発振器から出力される
   発振信号の周波数をてい倍するてい倍器と、 上記ロ―
   カル発振器から出力される発振信号と上記受信された無
   線信号をミックスする第１のミキサと、上記第１のミキ
   サの出力と、上記てい倍器でてい倍された上記ロ―カル
   発振器の発振信号をミックスすることによりベ―スバン
   ド信号を出力する第２のミキサ―とを有することを特徴
   とする無線受信装置。