JP3020560B2 - 超電導トランスの監視装置 - Google Patents

超電導トランスの監視装置

Info

Publication number
JP3020560B2
JP3020560B2 JP2186879A JP18687990A JP3020560B2 JP 3020560 B2 JP3020560 B2 JP 3020560B2 JP 2186879 A JP2186879 A JP 2186879A JP 18687990 A JP18687990 A JP 18687990A JP 3020560 B2 JP3020560 B2 JP 3020560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
voltage
quench
superconducting transformer
detecting means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2186879A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03173313A (ja
Inventor
育夫 田代
大佐 伊藤
光喜 諸星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2186879A priority Critical patent/JP3020560B2/ja
Publication of JPH03173313A publication Critical patent/JPH03173313A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3020560B2 publication Critical patent/JP3020560B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Protection Of Transformers (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Housings And Mounting Of Transformers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、超電導トランスの監視装置に係り、特に超
電導線で構成された複数の巻線について、それぞれの巻
線の常電導転位(クエンチ)を応答性良く検知すること
のできる監視装置に関する。
(従来の技術) 最近、交流損失の少ない超電導線が種々開発されてい
る。このような超電導線により一次巻線,二次巻線,…
…,N次巻線を構成することによって、トランスの小型化
と銅損の低減化を図ろうとする試みがなされている。
一般に、一次巻線,二次巻線,……,N次巻線等が超電
導線によって構成されたいわゆる「超電導トランス」
は、その運転中に短絡事故等により巻線を構成している
超電導線に臨界電流以上の電流が流れた場合、その巻線
にクエンチ(常電導転位)が発生する。このように一
旦、クエンチが発生すると、巻線の抵抗分が大きくな
る。このため、超電導トランスは交流電力移送器として
の機能を失う。よって、クエンチが発生した場合には、
超電導トランスを電源から速やかに切り離すことにより
クエンチを阻止し、そのクエンチの発生箇所が超電導状
態に復帰するまで待つ必要がある。このような制御を行
なう為には、何等かの手段によって巻線を構成している
超電導線にクエンチが発生したか否かを検知する必要が
ある。
超電導線で形成され、交流励磁状態下で使用される巻
線のクエンチを検知する方法としては、巻線の端子電圧
と巻線に流れている電流との位相関係から検知す方法が
知られている。この方法は、巻線を交流で励磁した場
合、巻線が超電導状態にあるときには電圧と電流との間
に正確にπ/2の位相差が存在し、また巻線にクエンチが
発生した場合に電圧と電流との間の位相差がπ/2以下と
なる現象を利用している。
しかし、この方法は超電導トランスが使用されている
場合には適用できない。すなわち、超電導トンラスの場
合には、負荷の種類によって電圧と電流との間の位相差
が変化する。たとえば、負荷が抵抗分のみの場合には位
相差が無なく、また負荷がインダクタンス成分の場合に
は位相差がπ/2に近似する。このため、クエンチによっ
て発生する位相差を区別できない。よって以上のような
状況から、超電導トランスの各巻線に発生したクエンチ
を応答性良く検知できる監視装置の出現が望まれてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如く、従来知られている手法では、原理的に超
電導トランスの各巻線に発生したクエンチを検知できな
いという問題がある。
そこで本発明の目的は、構成の複雑化を招くことな
く、どの巻線にクエンチが発生したかを区別しながらク
エンチが検知可能で、更に、超電導トランスを電源から
速やかに切り離すことができる超電導トランスの監視装
置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記の課題を解決し目的を達成する為に、次のような
手段を講じた。本発明に係る1例としての監視装置は、
1次〜N次(ただし、Nは2以上の整数)の巻線を備
え、上記各巻線が超電導線で形成されるとともに同一鉄
心の外周に巻装されてなる超電導トランス、次のような
構成で各巻線に発生するクエンチを検知する。すなわち
本超電導トランスの監視装置は、各巻線の両端電圧を検
出するN個の電圧検出部と,各巻線電流を検出するN個
の電流検出部と,前記鉄心に装着された磁束検出部と,
前記各巻線がクエンチしたとき起こる前記N個の電圧検
出部の出力、前記N個の電流検出部の出力、前記磁束検
出部の出力の固有の変化パターンからどの巻線にクエン
チが発生した否かを判定する判定部と,から構成する。
また、判定後の処置として、判定部の出力に従い、超電
導トランスを電源から切り離す遮断部を更に備える。
(作用) このような手段を講じたことにより次のような作用が
生じる。説明を簡単にするために、三次巻線まで備えた
超電導トランスを例示する。この三次巻線まで備えた超
電導トランスの等価回路は、第4図に示される如くであ
る。
すなわち同図において、m1は一次巻線を,m2は二次巻
線を,m3は三次巻線を,また、m4は前述の磁束検出部と
しての巻線を示している。また、図中の各記号はそれぞ
れ次のように定義される。
V1 :一次巻線電圧 V2 :二次巻線電圧 V3 :三次巻線電圧 Vm :磁束検出用巻線電圧 R1 :一次巻線抵抗 R2 :二次巻線抵抗 R3 :三次巻線抵抗 I1 :一次巻線電流 I2 :二次巻線電流 I3 :三次巻線電流 jX1:一次巻線リアクタンス jX2:二次巻線リアクタンス jX3:三次巻線リアクタンス Y :励磁アドミタンス このようなトランスにおいては、一般に、一次巻線,
二次巻線,三次巻線のそれぞれの漏れインピーダンス
(R1+jX1,R2+jX2,R3+jX3)が変化するようなことは
ない。
しかし、巻線に超電導線を用いたトランスにおいて
は、例えば一次巻線にクエンチが発生する場合、一次巻
線の抵抗R1は定常時の数百倍にも増加する。このとき、
二次巻線電圧V2,三次巻線電圧V3,磁束検出用巻線電圧Vm
は大幅に低下する。また、一次巻線電流I1,二次巻線電
流I2,三次巻線電流I3も大幅に低下する。
一方、二次巻線においてクエンチが発生する場合、二
次巻線の抵抗R2が定常時の数百倍にも増加する。これ故
に、二次巻線電圧V2および,二次巻線電流I2が低下す
る。しかし、一次巻線電圧V1および磁束検出用巻線電圧
Vmは低下しない。
さらに、三次巻線にクエンチが発生する場合、三次巻
線の抵抗R3が定常時の数百倍に増加する。この結果、三
次巻線電圧V3および,三次巻線電流I3が大幅に低下す
る。しかし、一次巻線電圧V1および,磁束検出用巻線電
圧Vmは変化しない。
これらの現象を纏めると、次の表.1の如くに表わされ
る。
なお、表中における、→印はクエンチの発生の前後に
おいて値が変化ないことを意味し、↓印はその値が減少
することを意味している。
上記の表.1から判るように、一次巻線にクエンチが発
生した場合のV1,V2,V3,Vm,I1,I2,I3の変化パターンと、
二次巻線にクエンチが発生した場合の上記電圧および電
流の変化パターンと、三次巻線にクエンチが発生したと
きの上記電圧および電流の変化パターンとには明らかに
差が存在する。すなわち、ある巻線にクエンチが発生す
ると、V1,V2,V3,Vm,およびI1,I2,I3は、その巻線固有の
パターンで変化する。
本発明装置においては、V1,V2,V3,Vm,およびI1,I2,I3
が検出され、これらの特徴ある変化パターンが判定部に
より認識されそれを基に判定されて、どの巻線にクエン
チが発生しているかが特定される。いずれかの巻線にク
エンチが発生した場合には、超電導トランスは電源から
速やかに切り離される。
なお、本発明の別の実施例では、判定部において、V
1,V2,V3,Vm,I1,I2,I3および、予じめ判明しているjX1,j
X2,jX3から、一次巻線抵抗R1による電圧降下分Vr1,二次
巻線抵抗R2による電圧降下分Vr2,三次巻線抵抗R3による
電圧降下分Vr3が次式に基いて算出され、これらVr1,Vr
2,Vr3が予め定められた範囲外の場合、その巻線にクエ
ンチが発生したと判定される。
Vr1=I1・R1=V1−Vm−jX1・I1 …(1) Vr2=I2・R2=Vm−V2−jX2・I2 …(2) Vr3=I3・R3=Vm−V3−jX3・I3 …(3) (1)式におけるVmは一次巻線誘起電圧を模擬し、
(2)式におけるVmは二次巻線誘起電圧を模擬し、
(3)式におけるVmは三次巻線誘起電圧を模擬してい
る。Vr1,Vr2,Vr3は実際には、巻数比およびベクトルを
加味して算出されるが、この例ではベクトルは加味せ
ず、単純化して(1)〜(3)式に基いて算出される。
この算出方法によっても、各巻線にクエンチが発生す
ると、その巻線における抵抗の電圧降下分が増加する故
に、どの巻線にクエンチが発生したかを直ちに知ること
が可能となる。よって、従来の欠点を改善し得るものと
なる。
(実施例) 第1図の回路構成図が示す、本発明の第1の実施例と
してのクエンチ監視装置21と超電導トランス1との構造
上の関係は、下記の如くである。すなわち、超電導トラ
ンス1は、極低温冷媒を収容したクライオスタット2内
に冷媒から熱絶縁されて配置された鉄心3と、冷媒に浸
された超電導線とで構成される。更に、鉄心3の外周に
巻装された一次巻線4と、同じく冷媒に浸された超電導
線とで構成されるとともに、鉄心3の外周に巻装された
二次巻線5と、同じく冷媒に浸された超電導線で構成さ
れるとともに、鉄心3の外周に巻装された三次巻線6と
で構成されている。
一次巻線4の両端7a,7bには、常電導線で形成された
リード線8a,8bの一端側が接続され、これらリード線8a,
8bの他端側はクライオスタット2の外に導かれ、サイリ
スタ9a,9bが逆並列接続されてなる半導体スイッチ10お
よび機械的なスイッチ11を介して交流電源12の出力端に
接続されている。
二次巻線5の両端13a,13bにも常電導線で形成された
リード線14a,14bの一端側が接続されている。これらリ
ード線14a,14bの他端側はクライオスタット2の外に導
かれて負荷15の両端に接続されている。
同様に、三次巻線6の両端16a,16bにも常電導線で形
成されたリード線17a,17bの一端側が接続されている。
これらリード線17a,17bの他端側はクライオスタット2
の外に導かれて負荷18の両端に接続されている。
半導体スイッチ10を構成するサイリスタ9a,9bは、超
電導トランス1を負荷とし、この超電導トランス1に交
流電流を流し得る関係にゲート制御回路19によって点弧
制御される。このゲート制御回路19は、ゲート駆動回路
20によって駆動される。ゲート駆動回路20は、制御端に
信号hが与えられると、その動作を停止するように構成
されている。そして、信号hは次に述べる監視装置21か
ら与えられる。
監視装置21は、次のように構成される。すなわち、一
次巻線4の両端7a,7bい信号線22a,22bの一端側に接続さ
れ、これら信号線22a,22bの他端側が接続されている分
圧器23と、二次巻線5の両端13a,13bに信号線24a,24bの
一端側が接続され、これら信号線24a,24bの他端側が接
続されている分圧器25、から構成されている。さらに、
三次巻線6の両端16a,16bに信号線26a,26bの一端側が接
続され、これら信号線26a,26bの他端側が接続されてい
る分圧器27より成る。
分圧器23は一次巻線4の両端電圧の1/nの電圧を出力
するように構成されている。分圧器25は、一次巻線4と
二次巻線5との巻数比が1:Sであると仮定すると、二次
巻線5の両端電圧の1/(n・S)の電圧を出力するよう
に構成されている。さらに、分圧器27は、一次巻線4と
三次巻線6との巻数比が1:S′であるとすると、三次巻
線6の両端電圧の1/(n・S′)の電圧を出力するよう
に構成されている。分圧器23,25,27の出力電圧a,b,c
は、絶縁増幅器28,29,30を介して信号V1,V2,V3に変換さ
れる。
一次巻線4の入力ライン、二次巻線5の出力ラインお
よび三次巻線6の出力ラインには、一次巻線電流、二次
巻線電流および三次巻線電流を検出するための電流検出
器31,32,33が挿設されている。また、これら電流検出器
31,32,33の出力は、絶縁増幅器34,35,36を介して信号I
1,I2,I3に変換される。
一方、超電導トランス1の鉄心3には、各巻線の誘起
電圧を模擬する電圧を得るための巻線、すなわち、磁束
検出用巻線37が巻装されている。この磁束検出用巻線37
の出力は、絶縁増幅器38を介して信号Vmに変換される。
また、上記Vmおよび、前述のV1,V2,V3,I1,I2,I3の各信
号が演算処理回路39に導入されている。
演算処理回路39は、上記の7つの信号を導入して、前
述の(1)式,(2)式および(3)式を用いて一次巻
線4の抵抗による電圧降下分Vr1、二次巻線5の抵抗に
よる電圧降下分Vr2および三次巻線6の抵抗による電圧
降下分Vr3がそれぞれ算出され、これらVr1,Vr2,Vr3が予
め定められている範囲外の場合、クエンチと判定して出
力hを送出するとともにクエンチが発生した巻線名を表
示装置40に表示するための信号を出力するように構成さ
れている。
このような構成であると、例えば一次巻線4にクエン
チが発生する場合、表.1から判る如くに、Vm、I1が減少
する故に、Vr1が増加することになる。また、Vr1が予め
定められた範囲より増加すると、演算処理回路39が一次
巻線4にクエンチが発生したと判定して出力hを送出す
るとともに一次巻線4がクエンチした旨を表示するため
の表示信号を出力する。この結果、ゲート駆動回路20の
動作が停止し、サイリスタ9a,9bがターンオフして超電
導トランス1が交流電源12から切り離される。また、表
示装置40には一次巻線4はクエンチした旨の表示がされ
る。
二次巻線5や三次巻線6にクエンチが発生した場合も
同様に超電導トランス1が交流電源12から切り離され、
またクエンチの発生した巻線名が表示装置40に表示され
る。したがって、各巻線に発生したクエンチを応答性良
く検知でき、しかも超電導トランス1を交流電源12から
速やかに切り離すことが可能となる。
なお、上述の第1の実施例では、各巻線の抵抗による
電圧降下分を検出し、これら電圧降下分が予め定められ
た範囲外の場合にクエンチと判定する。したがって、ト
ランスに接続される負荷の種類に依存することなく常に
良好なクエンチ検出がおこなえる。また、単なるクエン
チ検出のみならず、クエンチによるエネルギーの損失を
測定することもできる。
しかし、表.1を用いて説明したように、巻線にクエン
チが発生すると、V1,V2,V3,Vm,I1,I2,I3は、そのクエン
チの発生した巻線固有のパターンで変化する。したがっ
て、上記のようなパターンの変化から、クエンチの発生
および,どの巻線にクエンチが発生したかのみを判定さ
せるだけの機能を有するように変形実施してもよい。ま
た、上述の第1の実施例は、更に拡張して一次巻線,二
次巻線,三次巻線,・・,N次(ただし、Nは3以上の整
数)巻線を備えた超電導トランスに対しても適用できる
実施例であることは言うまでもない。
また、1次巻線両端電圧はクエンチに関係なく常に一
定の値を示し変化しないので検出する必要性がない故
に、その検出部を本装置の構成から省略しても良い。
上述の第1実施例の装置は、クエンチの数量的検知が
可能となる。また、回路内の負荷の種類により変動する
2次,3次巻線の電圧および電流が、それぞれの巻線が持
つリンケージインダクタンス分の変化が生ずる場合にお
いても、それによってクエンチの検知の結果が影響され
ることのない数式に従って計算される方式故に、常に精
度の高いクエンチ発生の検知が可能である。
本願の発明は、巻線の数に限定される装置ではなく、
1次および2次の例えば、2つの巻線のみを備えたいわ
ゆる2次の超電導トランスを対象にする場合において
も、別な効果が期待できる。
第2図に示される如く、第2の実施例としての監視装
置21の主要な構成要素は、超電導トランス1を構成する
1次巻線4および2次巻線5のそれぞれの両端7a,7bお
よび両端13a,13bに接続された信号線22a,22bおよび信号
線24a,24bと、それらの信号線に接続された分圧器23,絶
縁増幅器28および分圧器25,絶縁増幅器29と、鉄心3に
巻装された磁束検出用巻線37およびその巻線37の両端に
接続された絶縁増幅器38と、上述の各絶縁増幅器28,29
および38からの電圧信号V1,V2,およびVmを入力し処理す
る演算処理回路39と、この回路39に接続された表示装置
40と、回路39からの遮断指令信号hに従って動作するゲ
ート駆動回路20およびゲート制御回路19と、この制御回
路19からの制御信号によって回路の開閉を行なうサイリ
スタ9a,9bと、である。つまり、超電導トランス1が1
次および2次巻線から成る場合においては、第1図に示
された第1の実施例中の主要な構成要素の内で、各巻線
の電流信号I1,I2,I3に関する絶縁増幅器34,35,36と,3次
巻線6の電圧信号V3に関する絶縁増幅器30が存在しない
構成でもよい。何故ならば、クエンチの発生の有無を検
知するのみであるならば、クエンチの発生時の各巻線に
おける電圧信号V1,V2の変化パターンのみを観察するだ
けで十分であり、電流信号I1,I2,I3,・・,Inは考慮され
ない。更に、下記の表.2から明かな如く、1次巻線のク
エンチは電圧信号Vmのみを監視することにより、Vmが減
少すれば検出できる。また、2次巻線のクエンチは電圧
信号V2のみ(つまり、Vmは変化しない。)減少した場合
に検出できる。この様に、電圧信号V1は1次と2次の巻
線クエンチ検出には不必要である故、検出する必要はな
い。なお、上述の各構成要素は、前述の第1の実施例の
中の動作の説明と同様な動きを呈する事とする。
次の表.2は、1次巻線4および2次巻線5のそれぞれ
の電圧信号V1,V2,およびVmの変化を表わしている。
本実施例の監視装置21は、以上の第1の実施例と比べ
てより簡単な構成により実現可能である。また、上の
表.2の如くの変化パターンを検知した場合に、必要に応
じて、超電導トランス1の電源12を速やかに遮断するこ
とができる。
次に、第3図に示される如く、第3の実施例としての
クエンチ監視装置21は、超電導トランス1が1次〜N次
巻線までから成る場合においては、第1図に示された第
1の実施例中の主要な構成要素の内で、各巻線の電流信
号I1,I2,I3,・・,Inに関する絶縁増幅器34,35,36と,磁
束検出用の巻線37および絶縁増幅器38とが存在しない構
成でもよい。何故ならば、クエンチの発生の有無を検知
するのみであるならば、クエンチの発生時の各巻線にお
ける電圧信号V1,V2,V3,・・,Vnの変化パターンのみを観
察するだけで十分であり、電流信号I1,I2,I3,・・,Inは
考慮されない。更に、前記と同様に電圧信号V1について
も観察する必要はないが、本実施例においてはこの信号
を省略していない。
本実施例の装置においては、1次〜N次巻線に対応す
るN個の分圧器23,25,27,・・を経由し絶縁増幅器28,2
9,30,・・を介して演算処理回路39に入力する電圧信号V
1,V2,V3,・・,Vnが示す電圧の変化を演算処理回路39が
検知する。また、一旦次の表.3のような変化パターンが
現われた場合には第1実施例と同様に、この回路39に接
続された表示装置40にクエンチが発生した旨が表示され
る。また、回路39からの遮断指令信号hに従って動作す
るゲート駆動回路20と、ゲート制御回路19とによってサ
イリスタ9a,9bは超電導トランス1に電気を供給してい
る電源12を回路から切り離す。
第3の実施例としてのクエンチ監視装置21も、簡単な
構成により、何れの巻線にクエンチが発生したか否かを
検知することが可能である。また、上の表.3の如くの変
化パターンを検知した場合に、必要に応じて、超電導ト
ランス1の電源12を回路から速やかに遮断することもで
きる。
また、前述の各実施例では、分圧器23,25,27と絶縁増
幅器28,29,30とが別々に設けられているが、一体に形成
された変成器(例えば、トランス等)を代わりに用いて
もよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形も可能である。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明のクエンチ監視装置によれ
ば、巻線数が多い超電導トランスの場合であっても、極
めて容易に,かつ応答性が良く,どの巻線にクエンチが
発生したかが検知可能である。よって、クエンチの発生
に対する適切な処置の実現に寄与することのできる監視
装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る超電導トランスの監
視装置の回路構成図、第2図および第3図は、本発明の
他の実施例に係る超電導トランスの監視装置の回路構成
図、第4図は、超電導トランスの等価回路の一例を示す
図である。 1……超電導トランス、3……鉄心、4……一次巻線、
5……二次巻線、6……三次巻線、10……半導体スイッ
チ、12……交流電源、15,18……負荷、19……ゲート制
御回路、20……ゲート駆動回路、21……監視装置、23,2
5,27……分圧回路、31,32,33……電流検出器、39……演
算処理回路、40……表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−89142(JP,A) 特開 昭64−43019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 7/04 - 7/045 H01F 5/08 - 7/22 H01F 27/00 - 41/00 G01R 31/02 - 31/08 JICSTファイル(JOIS)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次巻線および2次巻線を備え、前記1次
    および2次巻線が超電導線で形成されるとともに,同一
    な鉄心の外周に巻装されてなる超電導トランスの前記巻
    線に発生するクエンチを検知する超電導トランスの監視
    装置において、前記2次巻線の両端電圧を検出する電圧
    検出手段と、前記鉄心に装着されその鉄心に生ずる磁束
    を検出する磁束検出手段と、前記巻線の内のどの巻線に
    おいてクエンチが発生したかを前記電圧検出手段および
    前記磁束検出手段により検出された電圧の変化パターン
    を基に判定する判定手段と、を具備して成ることを特徴
    とする超電導トランスの監視装置。
  2. 【請求項2】前記判定手段は、前記電圧の変化パターン
    が前記磁束検出手段の電圧が変化した場合には1次巻線
    のクエンチ,前記電圧検出手段の両端電圧のみが変化し
    た場合には2次巻線クエンチ、に基づいて判定すること
    を特徴とする、請求項1に記載の超電導トランスの監視
    装置。
  3. 【請求項3】前記判定手段がクエンチの発生を判定した
    ときに出力する指令信号に応答して、前記超電導トラン
    スを電源から切り離す電源遮断手段と、クエンチ発生に
    関する情報を表示する表示手段と、を更に有する、請求
    項1に記載の超電導トランスの監視装置。
  4. 【請求項4】1次〜N次(ただし、Nは3以上の整数)
    の巻線を備え、前記の各巻線が超電導線で形成されると
    ともに,同一の鉄心の外周に巻装されてなる超電導トラ
    ンスの前記各巻線に発生するクエンチを検知する超電導
    トランスの監視装置において、前記2次以上の各巻線の
    両端電圧を検出する電圧検出手段と、前記巻線の内のど
    の巻線においてクエンチが発生したかを前記電圧検出手
    段により検出された電圧の変化パターンを基にして判定
    する判定手段と、を具備して成ることを特徴とする超電
    導トランスの監視装置。
  5. 【請求項5】前記判定手段は、前記電圧の変化パターン
    が前記電圧検出手段の2次以上N次までの全ての巻線両
    端電圧が変化した場合には1次巻線クエンチ,前記電圧
    検出手段の2次巻線両端電圧のみが変化した場合には2
    次巻線クエンチ,前記電圧検出手段のN次巻線両端電圧
    が変化した場合にはN次巻線クエンチ、に基づいて判定
    することを特徴とする、請求項4に記載の超電導トラン
    スの監視装置。
  6. 【請求項6】前記1次巻線の両端電圧を検出する電圧検
    出手段と、前記1次〜N次の各巻線の電流の変化をそれ
    ぞれ検出する電流検出手段と、前記鉄心に装着された磁
    束検出手段と、前記判定手段がクエンチの発生を判定し
    たときに出力する指令信号に応答して前記超電導トラン
    スを電源から切り離す電源遮断手段と、を更に有する、
    請求項4に記載の超電導トランスの監視装置。
  7. 【請求項7】前記判定手段は、前記の各巻線においてク
    エンチが発生したときに出力される前記電圧検出手段か
    らの出力信号,前記電流検出手段からの出力信号,およ
    び前記磁束検出手段からの出力信号のそれぞれが示す固
    有の変化パターンを基に,前記巻線の内のどの巻線にお
    いてクエンチが発生したかを判定する、請求項6に記載
    の超電導トランスの監視装置。
  8. 【請求項8】前記判定手段は、前記磁束検出手段の出力
    信号,前記電圧検出手段の出力信号,および前記電流検
    出手段の出力信号を導入して、前記各巻線の抵抗による
    それぞれの電圧降下分を算出し、これらの電圧降下分の
    レベルを基に、前記巻線の内のどの巻線にクエンチが発
    生したかを判定する、請求項6に記載の超電導トランス
    の監視装置。
  9. 【請求項9】前記判定手段は、前記の1次巻線〜3次巻
    線のそれぞれにおいて生じる前記電圧降下分Vr1,Vr2,Vr
    3が、次式に基いて算出され、 すなわち、 Vr1=I1・R1=V1−Vm1−jX1・I1 Vr2=I2・R2=Vm2−V2−jX2・I2 Vr3=I3・R3=Vm3−V3−jX3・I3 (但し、nを1〜3と仮定し、n次巻線に関する抵抗:R
    n、n次巻線電流:In、n次巻線電圧:Vn、n次巻線誘起
    電圧:Vmn、n次巻線の固有値(リアクタンス):jXn、を
    それぞれ模擬していると定義する。) 上式により算出されたVr1,Vr2,Vr3が所定の範囲外の値
    を示した場合に、該巻線にクエンチが発生したと判定す
    る、請求項8に記載の超電導トランスの監視装置。
  10. 【請求項10】前記判定手段は、前記電圧検出手段,前
    記電流検出手段,および前記磁束検出手段に接続され、
    これらの各検出手段により出力されたそれぞれの出力信
    号を所定の個数の二値化情報として記憶するレジスタか
    ら成る、請求項6に記載の超電導トランスの監視装置。
  11. 【請求項11】前記電源遮断手段は、当該超電導トラン
    ス(1)の1次巻線と電源との回路間に並列に且つ互い
    に逆向きに接続され、前記判定手段から信号が発行され
    た時を期に前記回路を電気的に切り離す複数のサイリス
    タより成る、請求項6に記載の超電導トランスの監視装
    置。
JP2186879A 1989-08-11 1990-07-13 超電導トランスの監視装置 Expired - Lifetime JP3020560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2186879A JP3020560B2 (ja) 1989-08-11 1990-07-13 超電導トランスの監視装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-208810 1989-08-11
JP20881089 1989-08-11
JP2186879A JP3020560B2 (ja) 1989-08-11 1990-07-13 超電導トランスの監視装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03173313A JPH03173313A (ja) 1991-07-26
JP3020560B2 true JP3020560B2 (ja) 2000-03-15

Family

ID=26504027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2186879A Expired - Lifetime JP3020560B2 (ja) 1989-08-11 1990-07-13 超電導トランスの監視装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3020560B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100888147B1 (ko) * 2007-08-20 2009-03-13 한국전력공사 하이브리드 초전도 한류기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03173313A (ja) 1991-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Arturi Transient simulation and analysis of a three-phase five-limb step-up transformer following an out-of-phase synchronization
EP1939634A2 (en) Current sensing apparatus
Wiszniewski et al. Calculation of the lowest currents caused by turn-to-turn short-circuits in power transformers
Shen et al. AC losses in horizontally parallel HTS tapes for possible wireless power transfer applications
US5923514A (en) Electronic trip circuit breaker with CMR current sensor
Venikar et al. Sensitive incipient inter‐turn fault detection algorithm for power transformers
US3579035A (en) System for detection of transition between superconductive and resistant state in superconductive coils
CN106959406A (zh) 用于在低电压下进行发电机铁心磁化的试验装置及其方法
JP3020560B2 (ja) 超電導トランスの監視装置
US11982692B2 (en) Equipment and method for identifying a fault in the windings of a distribution transformer
EP0300075A1 (en) Current detector
Pfotenhauer et al. Voltage detection and magnet protection
JP3041968B2 (ja) 低圧系統活線絶縁劣化監視方法
JP2586156B2 (ja) 交直両用電流検出方法
JP2978637B2 (ja) 超電導巻線のクエンチ検出装置
US2994039A (en) Self-protecting meter
US5225395A (en) Supervisory system for superconductive transformer
Qi et al. Interturn fault detection algorithm for shunt reactors based on leakage magnetic field
Habu et al. The contactless detection of local normal transitions in superconducting coils by using Poynting’s vector method
JPH1164391A (ja) 非接触型微小直流電流検出回路
EP0412764B1 (en) Supervisory system for superconductive transformer
Sherwani et al. Improving the characteristic of percentage differential relay of power transformer using rogowski coil with extended park’s vector approach
JPH08316534A (ja) 限流器
Gilani et al. Evaluation and modeling of saturated core fault current limiters
Koshizuka et al. Controlled switching for energizing 3-phase transformers in isolated neutral system