JP3020152U - 高所からのロープ下降器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】特別に訓練もいらず一般の人が下降できる下降
器を提供する。 【解決手段】板状のベ−ス３にロープガイド６を上下に
並べて取り付け、ベース３の下部に軸８でハンドブレー
キ７を取り付け、ベース３の片方に楕円形の穴をあけハ
ンドグリップ５を設け、ハンドグリップ５の上部に穴を
あけ、ロック４を取り付けハンドブレーキ７を固定して
いる。ベース３の下部に穴をあけカラビナ９を通し、吊
ベルト２を吊り下げ、ロープ１をローブガイド６に半巻
にしジグザグに通し、最後にハンドブレーキ７に巻き、
下部ロープガイド６とハンドブレーキ７で挟み込むこと
によってブレーキをかけ、ロープ１とロープガイド６と
の間での摩擦によって下降者の体重をささえ、ハンドブ
レーキ７の強弱によって下降速度を調整している。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】［産業上の利用分野］ 本考案は、主に緊急避難用として、ビル等の高所から空中または側壁を下降する ロープ下降器に関するものである。 【０００２】［従来の技術］ 従来、ロープを利用した避難用品として縄バシゴ、ロープに結び目を多数付けた もの及び登山家が使用するエイト環があった。 【０００３】［考案が解決しようとする課題］ これらは次のような欠点があった。 先ずは、縄バシゴ及び結び目を付けたロープでは、 （イ）下降時、両手両足を全て使用するため、危険な障害物への対応が難し かった。 （ロ）下降時、ふらつきバランスをとるのが非常に難しかった。 （ハ）下降距離が短かかった。 （ニ）下降速度が遅かった。 （ホ）握力、脚力を要し体力の弱い人には下降は難しいかった。 （ヘ）自力でしか下降できず、負傷した場合は他人から降ろしてもらえなか った。 次にエイト環では （イ）両手を使ってのロープの操作を要し、動くロープを手で操作し、下降 速度を調整するためロープ操作がむずかしくある程度訓練を要した。 本考案は、これらの欠点を除くためになされたものである。 【０００４】［問題を解決するための手段］ （イ）板状のベース（３）に円筒形のロープガイド（６）を上下方向にならべ 、ロープガイド（６）上部はロープ（１）が外れないように三か月状に出 っ張らせ、さらに重量軽減および空冷のため中空にしている。 （ロ）ベース（３）の下部に軸（８）を中心にして回転するハンドブレーキ（ ７）を取り付けている。 ハンドブレーキ（７）は下部がカム状のロープガイドで、上部が棒状のレ バーで、ガイドのすぐ上でベース（３）面まで折り曲げロープ（１）が外 れないようにしている。 （ハ）ベース（３）の片方に楕円形の穴をあけハンドグリップ（５）を設けて いる。 （ニ）ハンドグリップ（５）の上部に穴をあけ、これにロック（４）を取り付 け、ハンドブレーキ（７）の上部に引っ掛けて固定している。 （ホ）ベース（３）下部には穴をあけ、カラビナ（９）（登山用具）を通し、 ２本のベルトの輪からなる吊ベルト（２）を吊り下げている。 （ヘ）上端にカラビナを取り付けたロープ（１）をロープガイド（６）に半巻 にしジグザグに通し、最後にハンドブレーキ（７）に巻き、下部のロープ ガイド（６）とハンドブレーキ（７）でロープを挟みこんでいる。 本案は、以上のような構成よりなるロープ下降器である。 【０００５】［使用法］ 本案は、次のようにして使用する。 （イ）カラビナを付けたロープ（１）の上部端をビルの手すり等にかける。 （ロ）ロープ（１）を下降点に向って投げ落し、ロープ（１）をたらす。 （ハ）ロープ（１）をロープガイド（６）及びハンドブレーキ（７）にジグザ グに巻き付て、下降器本体をロープ（１）に取り付ける。 （ニ）ロック（４）をハンドブレーキ（７）の上部に引っ掛けてロックし、ロ ープ（１）を下部ロープガイド（６）とハンドブレーキ（７）で挟み込み 固定する。 なお、（ハ）（ニ）項は事前に準備していてもよい。 （ホ）吊ベルト（２）に両足とも通し、太もも位置にセットする。 （ヘ）手すり等を乗り越え、片手でハンドグリップ（５）およびハンドブレー キ（７）を持ち、下降姿勢をとる。 （ト）ロック（４）を指先で外し、ハンドブレーキ（７）をゆるめると下降し はじめる。 体重の差および下降速度は、ブレーキの強弱で調整する。 【０００６】［考案の効果］ 通常、ロープにぶらさがって下降しようとすれば自分の体重を支えるために、 先ずは、ロープを強くにぎりしめながら、手を交互に降ろしていかなければなら ない。 つまり、ロープで下降するには、落下しようとする体重につり合うだけの摩擦抵 抗をロープとのあいだに確保しながら、ロープの移動を行う必要がある。 一方、本案では、ブレーキをかけないときは、柔軟なロープ（１）はロープガイ ド（６）の間を軽くすりぬけるが、ハンドブレーキ（７）をかけた瞬間、ブレー キより上側のロープ（１）はピンと張り一直線状になろうとする。 このためジグザグに通したロープ（１）には、各ロープガイド（６）間で摩擦抵 抗が発生する。 これにより体重を支持し、さらにハンドブレーキ（７）の握りを強くしたり弱く したりすることによって、体重の差と下降速度を調整している。 さらに、体重が非常に重い場合は、ロープガイド（６）部で大きな摩擦力を要す が、この摩擦力を大きくするための方法としては、ブレーキの強弱以外に、第１ にロープガイド（６）の左右位置を交互に若干ずらし、ロープ（１）のジグザグ 量を大きくすればよい、第２にロープガイド（６）の数量を増やせばよい。 本案は、着座状態で下降でき、しかも片手で操作でき、両足および片手は自由に できる。 このため、下降途中での障害物等への対応もでき、下降が楽で、体力のない人で も使用できる。 しかも動くロープを直接さわることがないため、手のけがを防止できる。 また操作が簡単であるため、特に訓練をしなくても使用でき、ロープさえ長くす れば、高層ビルからでも下降可能である。 なお、図４に示すようにゴム紐等の伸縮する首かけ（１０）を装着すると、さら に安全に下降できる。 また、別の使用法として図５に示すように、下降器本体を逆に吊しロープ（１） の先端に吊ベルト（２）を付け、ここに体力のない子供とか負傷者を乗せて、他 の人が下降器のブレーキ操作をすれば、自力で下降できない人も下降させること ができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】 本考案の使用時の斜視図である。 【図２】 本案の詳細図である。 【図３】 本案の断面図である。 【図４】 本案の他の使用法時の斜視図である。（首か
けを装着した場合） 【図５】本案の他の使用時の斜視図である。（他の人を
下降させる場合） 【符号の説明】 １ ロープ ２ 吊ベルト ３ ベース
４ ロック ５ ハンドグリップ ６ ロープガイド ７
ハンドブレーキ ８ 軸 ９ カラビナ １０ 首かけ

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （イ）板状のベース（３）にロープガイド（６）を上下
   に並べて取り付ける。 （ロ）ベース（３）の下部に軸（８）を中心に回転する
   ハンドブレーキ（７）を軸（８）て取り付ける。 （ハ）ベ−ス（３）の片側に楕円形の穴をあけハンドク
   リップ（５）を設ける。 （ニ）ハンドグリップ（５）の上部に穴をあけ、これに
   ロック（４）を取り付け、ハンドブレーキ（７）の上部
   に引っ掛けてハンドブレーキ（７）を固定する。 （ホ）ベース（３）の下部に穴をあけ、カラビナ（９）
   を通し、吊ベルト（２）を吊り下げる。 （ヘ）ロープ（１）をロープガイド（６）に半巻きにジ
   グザグに通し、最後にハンドブレーキ（７）に巻き、下
   部のロープガイド（６）とハンドブレーキ（７）でロー
   プ（１）を挟み込む。 以上の様に構成されたロープ下降器。