JP3019863U - 下半身用の装身着 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパッツ等の下半身用の外被服（アウター）
を着用する際に、ボディラインを補正するためにその下
にガードル等の下着（インナー）を着用するのが好適と
されるが、アウターとインナーとを一体化することによ
って着脱、整理、取り扱い等を簡便化するとともに、着
用時における両者の位置ズレを防止する。 【構成】 スパッツ２の内部にガードル３を設け、これ
らを互いのウエスト部２ａ，３ａで縫着するとともに、
スパッツ２及びガードル３の裾寄り部分に両者を繋ぐ連
繋部４を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下半身に着けるパンツ又はスカート形体を有した装身着に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

最近では、動きの容易性やファッション性等が受けて、伸縮性に優れたスパッ ツやタイトスカート等（以下、「スパッツ等」と言う）の外被服（アウター）が 人気を呼んでいる。 ところで、この種、スパッツ等は身体にフィットするようにできているため、 ボディラインが気になる場合には、その下にガードル等の下着（インナー）を着 けておくのが好適とされる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

スパッツ等及びガードルには、それぞれ、その形体（パンツ型・スカート型） やウエストサイズはもとより、丈寸法の異なるものが多種多様にある。従って、 これらスパッツ等及びガードルのようなアウターとインナーとを併用する場合に は、その組み合わせを適合させる必要がある。そのため、着脱や取り扱い、整理 等に関して面倒さがつきまとうものであった。

【０００４】 そこで、近年では、ガードル用の布地を用いて縫製されたスパッツ等も見られ る。したがって、このスパッツ等を着用する場合には、同時にガードル等を着用 する必要がない。しかし、このようなスパッツ等は身体にフィットし過ぎてしま うので、過度にボディラインを露出させるばかりでなく、下着（ショーツ等）の ラインも見えてしまうという問題がある。

【０００５】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであって、アウターとインナーとを 一体化することによって、着脱及び取り扱い、整理等を簡便化するとともに、着 用状態においてボディラインを過度に露出させることなく補正効果を達成するこ とのできる下半身用の装身着を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、パンツ又はスカート形体を有する外被部と、該外被部内に設 けられたパンツ又はスカート形体を有する下着部とを備える下半身用の装身着に おいて、前記外被部と下着部とが互いのウエスト部によって縫着されるとともに 、前記外被部及び下着部の裾寄り部分には両者を繋ぐ連繋部が設けられているこ とを特徴とする。

【０００７】 前記連繋部は、伸縮性紐体によって形成しておくのがよい。 前記外被部をスパッツとし、前記下着部をガードルとすることが可能である。

【０００８】

【作用】

外被部（スパッツ等に相当）に対し、その内部に下着部（ガードル等に相当） が設けられているので、着脱、整理、取り扱い等につき、これら両者で別々に行 う必要がない。 外被部と下着部とを互いのウエスト部で縫着する構造（即ち、その他の部分で は互いに拘束を受けない又は受けにくい構造）なので、それぞれの特性（例えば 伸縮性や通気性等）を、互いに干渉させることなく十分に活かすことができる。

【０００９】 また、外被部及び下着部の裾寄り部分に連繋部を設けてあるので、これら両者 の結合関係において著しい位置ズレが生じることが防止される。 なお、上記したように外被部及び下着部の各特性が相互干渉するのを防止する 観点から、連繋部を伸縮性紐体により形成して、外被部と下着部との動きに、あ る程度の自由度を持たせるのが好ましい。

【００１０】 本考案は、外被部をスパッツとし、下着部をガードルとした場合に特に好適で ある。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図１は本考案に係る下半身用装身着１の第１実施例を示しており、この装身着 １は、外被部２と、この内部に設けられた下着部３とを有している。 外被部２はパンツ形体（長ズボン状）を有したもので、伸縮性に特に重点をお いた素材により、着用状態において身体にフィットするように縫製されている。 従って、いわゆるスパッツに相当する。

【００１２】 また、下着部３は上記外被部２の丈寸法よりも若干短めのパンツ形体を有した もので、通気性及び伸縮性等に特に重点をおいた素材により、着用状態において 身体にフィットするように縫製されている。また、腹部、ヒップ部、太モモ部等 に対する要所的な締め付け作用（ボディラインの補正機能）が得られる構造を具 備している。従って、超ロングガードルに相当する。

【００１３】 これら外被部２及び下着部３は、互いのウエスト部２ａ，３ａによって縫着さ れていると共に、互いの裾寄り部分が、連繋部４によって繋がれている。 ウエストまわりの縫着部は、図２に示すように下着部３におけるウエスト部３ ａの内周面（又は外周面でもよい）へエンドレスにしたゴム紐５を沿わせ、これ らウエスト部３ａ及びゴム紐５に対して外被部２のウエスト部２ａをその外側か ら一緒に巻き込む状態にし、そしてこれらを、ウエストまわりに沿って豊富な弾 力性を有する縫合糸６により縫い合わせるようにしたものである。

【００１４】 一方、裾寄り部分の連繋部４は、図３に示すように紐状に裁断した不織布やゴ ム紐等、長手方向に沿って豊富な弾力性を有する伸縮性紐体によって形成された ものであり、その両端部が、外被部２の裾内面及び下着部３の裾外面に縫着され ている。 このように装身着１は、外被部２及び下着部３が互いのウエスト部２ａ，３ａ によってしっかりと固定され、それ以外の部分（連繋部４によって繋がれた部分 を含む）では互いの動きに、ある程度の自由度が許容されるようになっている。 従って、この装身着１における整理、取り扱い、着脱等は、外被部２及び下着部 ３の両者を一体的なものとして行えるものであり、且つ、それでいて着用状態で は、外被部２及び下着部３の各特性（例えば伸縮性や通気性等）を、互いに干渉 させることなく十分に活かすことができる。

【００１５】 また、外被部２及び下着部３が互いのウエスト部２ａ，３ａによって縫着され ている点（特に外被部２のウエスト部２ａで巻き込むようにしている点）に起因 して、装身着１の着衣や脱衣が容易に行えるという利点もある。 そして、外被部２及び下着部３の裾寄り部分が連繋部４で繋がれているため、 外被部２又は下着部３の一方が著しい位置ズレを起こすのを防止できる。

【００１６】 すなわち、例えば着用状態にあっては、下着部３が身体にフィットして固定状 となるため、この下着部３に対して外被部２も固定状に保持され、その結果、外 被部２におけるズリ上がりや大きな皺の発生等を防止できるものである。なお、 この逆の場合（外被部２によって下着部３のズリ上がりや大きな皺の発生が防止 されること）も当然にあり得る。また、洗濯時等にあっては、外被部２又は下着 部３の一方が裏返りを起こし、又はこの状態で絡み合いを起こすようなことが防 止できるものである。

【００１７】 なお、連繋部４が伸縮性紐体であるため、例えば着用状態において外被部２だ けを外方へ向けて故意に引っ張ったような場合に、下着部３までもが引っ張られ て位置ズレを誘発させてしまう、というようなことを防止できるものである。 ところで、本考案は上記実施例に限定されるものではない。 例えば、図４（ａ）に示す第２実施例は、外被部２がハーフスパッツに相当す るものとし、下着部３がロングガードルに相当するものとしたものである。

【００１８】 また図４（ｂ）に示す第３実施例は、外被部２がハーフスパッツに相当するも のとし、下着部３がショートガードルに相当するものとしたものである。 一方、図４（ｃ）に示す第４実施例は、外被部２がタイトスカートに相当する ものとし、下着部３がスカート形体のガードルに相当するものとしたものである 。

【００１９】 また図４（ｄ）に示す第５実施例は、外被部２がタイトスカートに相当するも のとし、下着部３がショートガードルに相当するものとしたものである。 このように外被部２及び下着部３には、その形体（パンツ型・スカート型）や 丈寸法の異なる多種多様のものを適宜組み合わせることが可能である。この他、 外被部２及び下着部３として、身体に対するフィット性や伸縮性等についても、 限定されるものではない。

【００２０】 また、外被部２に対する下着部３の取り付け構造についても、上記のものに限 定されない。例えば、ウエスト部２ａ，３ａだけでなく、ヒップ部まわり、裾部 まわり等をも縫着したり、丈方向に沿って前部、後部、両側部、またはこのうち から１箇所ないし３箇所を縫着したりする構造等を採用可能である。 さらに、連繋部４の位置付け、形体、使用箇所数、素材やその有無自体等につ いても、適宜変更可能である。例えば、外被部２がほぼ伸縮性を有しない布地か らなる場合には、位置ズレを防ぐために連繋部４も伸縮性を有しない素材からな る紐体で形成することが好ましい。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は、上述の構成を具備するものであって、外被部に対し、その内部に下 着部が設けられているので、着脱、整理、取り扱い等につき、これら両者で別々 に行う必要がなく、面倒さを払拭できる。 また、外被部と下着部とを互いのウエスト部で縫着する構造なので、それぞれ の特性を、互いに干渉させることなく十分に活かすうえで有益である。

【００２２】 また、外被部及び下着部の裾寄り部分に連繋部を設けてあるので、これら両者 が著しく位置ズレを起こすことがないため、着衣時、着用時、脱衣時はもとより 、洗濯時等において不具合が生じない。 なお、連繋部を伸縮性紐体によって形成すれば、外被部と下着部との動きにあ る程度の自由度を持たせることができ、使用勝手において不便がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る装身着の第１実施例を半断面状態
で示す正面図である。

【図２】第１実施例のウエスト部を拡大して示す正面断
面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図４】本考案に係る装身着の第２〜第５実施例を半断
面状態で示す正面図である。

【符号の説明】

１ 装身着 ２ 外被部 ２ａ ウエスト部 ３ 下着部 ３ａ ウエスト部 ４ 連繋部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パンツ又はスカート形体を有する外被部
   （２）と、該外被部（２）内に設けられたパンツ又はス
   カート形体を有する下着部（３）とを備える下半身用の
   装身着において、 前記外被部（２）と下着部（３）とが互いのウエスト部
   （２ａ，３ａ）によって縫着されるとともに、前記外被
   部（２）及び下着部（３）の裾寄り部分には両者を繋ぐ
   連繋部が設けられていることを特徴とする下半身用の装
   身着。
2. 【請求項２】 前記連繋部が伸縮性紐体によって形成さ
   れていることを特徴とする請求項１記載の下半身用の装
   身着。
3. 【請求項３】 前記外被部（２）がスパッツであり、前
   記下着部（３）がガードルであることを特徴とする請求
   項１または２に記載の下半身用の装身着。