JP3019321U - 視線誘導標 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】再帰反射器使用式視線誘導標には路側通行者に
対して何ら考慮が払われていないので、夜間の路側通行
者に該標の存在を認識させること目的とする。 【構成】視線誘導標柱頭頂部に太陽電池式発光電源部を
埋設し、該標の再帰反射器およびその背面側に光透過拡
散レンズ窓を設け、その内部に光源及びそれをはさんで
相対する折板型反射板を設けて、夜間発光点滅により該
標の存在を明示する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は路側に設置され、夜間道路の線形及び車道の限界を表示する視線誘導 標に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

車両運転者に正対して所期の目的を達する視線誘導標は、本来的に自動車運転 者に対する再帰反射器を有することで足りる。従ってここには視線誘導標設置地 点での歩行者または自転車運転者に対する配慮はなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

高速道路や自動車専用道路は別として、一般道の視線誘導標は路側または歩道 の車道側に設置されている。いずれも路面より９０ｃｍから１２０ｃｍの高さの ところに車両ヘッドライト光に対する再帰反射器を有している。これらの再帰反 射器は車両が走行して来て反射器に光が当たらない限り、光ることはない。従っ て車両が走行してヘッドライト光を投射している時は路側通行者にも視線誘導標 の反射光を目にして該標の存在を認識できる。

【０００４】 しかし、再帰反射器の入射角と反射角、観測角の関係で、通行者にとって順光 の場合でも見えないことも起こりうるし、連続して走行する車両のないときには 該標の存在がわからず、逆光の場合にはそもそも反射器が付設されていないので 該標の認識が非常に困難であり、該標に衝突転倒する事故も起こる。

【０００５】 本考案はかかる視線誘導標の盲点をとり除き、路側通行者のために障害物の存 在を認識させようとするものである。

【０００６】 上記の目的を達成するために、本考案視線誘導標には、走行車両に対する再帰 反射器または蛍光発光シート等の他に、路側通行者に注意を喚起する機能を付与 することにした。

【０００７】 一般に円柱状の支柱または本体をもつ視線誘導標の頭部に再帰反射器を付設し て、夜間走行車両に注意を喚起しているが、該標再帰反射器部分の上部または下 部に全周または前後に光透過性を有する合成樹脂筒部を設け、その中心部に電気 発光素子例えばＬＥＤ素子を付設し、電源としては小型の太陽電池式電源を該標 頭頂部に埋設して使用する。

【０００８】 視線誘導標を自発光式に構成すれば、通常４０ないし５０ｍ、曲線部で１０な いし３０ｍピッチで設置される視線誘導標には運転者にとって線形認識のため相 当遠方より視認しうるよう、ＬＥＤ等の発光素子の数も多くなり、消費電力量が 大きくなって小型の太陽電池式電源の充電量では夜間必要時間点灯または点滅さ せるのも困難になることが多い。まして新たに路側通行者側への発光を行わせる ことは難しいのが実情である。

【００９】 そこで本考案に於いては、太陽電池の経済的使用を考慮し、再帰反射器又は蛍 光発光シート類等と併用し、一部光透過性窓をもった自発光光源部を設け、小電 力で発光量を最大限に利用するために、発光光源部に反射板を組み込む構成とし た。

【００１０】 ここで本考案の目的である対車両及び対路側通行者双方への警告発光とするた めに、光透過性窓を該標柱全周にして、いかなる方角からでも視認されるようす ることもできるが、小電力発光を有効に活用するため、対車両用の正面と同時に 、その背面が路側通行者に認識されればよいのであるから、側面を光透過性窓と せず、前方・背後への光拡散のための反射板を設けた。

【００１１】 反射板は通常知られているような凹型球状にミラーは前後二方向へ発光放射す るため使用できないので、光源を中心に凸型折板型反射板を天地または水平に、 またはその両方を組み合わせて設けた。

【００１２】

【作用】

上記凸型折板型反射板により光源が発光素子１個であった場合でも、該標正面 及び背面側に発光放射する光量が最大限に生かされることになる。

【００１３】 この場合凸型折板型反射板は頂点の外角を２４０°とし、光源と反射板の頂点 との距離を１．５ｃｍないし２．５ｃｍとするのが視線誘導標支柱（本体）の直 径及び容積に関係するので実用的である。

【００１４】 これにより、該標頭部に埋込み設置できる程の小型の太陽電池式電源及び発光 点滅回路つきユニットを用いても、夜間必要と考えられる時間帯を通じて点灯点 滅が可能であり、しかも発光量を有効に視認警告用に利用できることになる。

【００１５】

【実施例】

以下図面によって本考案の実施例を説明する。

【００１６】 図１は本考案の一実施例を示す。視線誘導標（本体）１の頭頂部１’に太陽電 池７及び蓄電池及び点滅回路ユニット８を埋め込み、頭頂を透明キャップ９で密 封保護する。

【００１７】 透明樹脂筒部３を置き、その内側に透過拡散レンズを置き、図１の場合，円錐 型反射板５を上下に向かい合わせに置き、その上部中央に光源（ＬＥＤ）６を設 置する。

【００１８】 これにより光源６より発せられた光は全周に放射され、どこからでも該標の位 置が確認できる。

【００１９】 図２は小電力による光源の発光を効果的にするため、光源６の天地上下に凸型 の折板型反射板５’と左右水平に同様折板型反射板５”をそれぞれ向き合わせて 設置し、４枚構成の反射板により、該標前面及び背面に発光放射光を集中させ、 標識効果を向上させたものである。

【００２０】

【考案の効果】

以上のように構成したので、本孝案により小電力で所期の目的を達する前後発 光式視線誘導標が完成し、車両運転者にも路側通行者にも該標の存在を充分認識 させることが可能になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】全周を発光させる視線誘導標の一実施例。
（ａ）は外観斜視図、（ｂ）は一部断面により示した正
面構成図。（ｃ）はその断面平面図。

【図２】反射板を凸型折板型にし天地・水平に対向設置
した一実施例。（ａ）は外観斜視図、（ｂ）は一部断面
により示した構成正面図、（ｃ）は断面平面図。

【符号の説明】

１…視線誘導標柱（本体）、１’…該標頭頂部、２…再
帰反射器（シート）、３…透明樹脂筒部、４…透過拡散
レンズ、５…円錐型反射板、５’、５”…折板型反射
板、６…光源、７…太陽電池、８…蓄電池及び点滅回路
ユニット、９…透明キャップ

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の運転者に正対し道路の線形およ
   び車道の限界を表示する視線誘導標の再帰反射器または
   発光標識素子の他に、夜間路側通行者に対して該視線誘
   導標柱の存在を認識させる機能を有する視線誘導標。
2. 【請求項２】 再帰反射器等の他に、小型太陽電池式電
   源及び発光点滅回路一式を該視線誘導標柱頭に埋め込
   み、１または複数個の電気発光素子による発光を路側通
   行者側に向けてなさしめた視線誘導標。
3. 【請求項３】 発光素子を光源として発光放射量の最大
   が期待される光軸の天地垂直線側上下に凸型の円錐型ま
   たは折板型反射板を光源を中心に相対するように設けた
   発光部の構造。
4. 【請求項４】 請求項３の凸型の折板型反射板を光源の
   水平鉛直線側に光源を中心に両側に設けた発光部の構
   造。
5. 【請求項５】 請求項３及び４の凸状折板型反射板を組
   み合わせた発光部の構造。