JP3016986U - 点滴薬剤容器ホルダー帽子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 点滴中の患者のベッドにいる状態から、簡単
に院内移動ができるようにする。また、災害時などにお
ける院外での治療処置の際にも、患者が点滴しながら移
動できるようにする。 【構成】 点滴ホルダー帽子２の後側に、点滴薬剤容器
３を吊下げるためのフック４を取付け、その下側に、下
部に点滴容器薬剤送出部より注射器に至るチューブ５を
通す穴６を形成してなる点滴薬剤容器を収容するための
サポート用ポケット７を設けてある。なお、帽子２の後
側に、下方に垂下する硬めのクッション材よりなる頭後
部カバー８を設け、この表面に透明材料（例えばビニー
ルなど）よりなる上カバー材を取付けてポケット７を構
成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、患者に対する点滴の際に使用する点滴薬剤容器のホルダーに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、患者に対する点滴の際に使用する点滴薬剤容器のホルダーは、上方に点 滴薬剤吊下用支持部を設け、下部に移動用コロを取付た、図３に示すような点滴 用薬剤吊下用スタンド１の形に形成されている。

【０００３】 このような点滴用薬剤吊下用スタンドを使用して患者に対する点滴を行う場合 、どうしても点滴が長時間に及ぶ場合が多いので、患者がベットを離れてトイレ などに行く際には、点滴用スタンドを移動用コロを使って持ち歩かなければなら なず、患者の院内移動には大きな注意を払わなければならず、不便を感じていた 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、点滴用薬剤吊下用スタンドを使用せずに、しかも点滴を受けている 患者の院内移動が格別の配慮を払うことなくできるようにして、上記患者に対す る移動に対する不便さを解消しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため下記のような構成としている。 （１） 点滴薬剤容器を吊下げるためのフック、その下側に、下部にチューブを 通す穴を形成してなる点滴薬剤容器を収容するためのポケット、および、点滴薬 剤吊下用スタンドへの吊下用フック、を設けてなる点滴薬剤容器ホルダー帽子。 （２） ポケット表布を透明材料で形成してなる上記（１）記載の点滴薬剤容器 ホルダー帽子。 （３） 帽子の後側に、下方に垂下するクッション材を設け、クッション材表面 に点滴薬剤容器収容するポケットを形成してなる上記（１）記載の点滴薬剤容器 ホルダー帽子。

【０００６】

【実施例】

図１および図２は本考案による点滴薬剤容器ホルダー帽子を示すもので、図１ は点滴ホルダー帽子を患者が着用した状態を示す側面図、図２は点滴薬剤容器ホ ルダー帽子の背面図、図３は従来の点滴薬剤容器吊下用スタンドに本考案による 点滴薬剤容器ホルダー帽子を吊り下げた状態を示す側面図、である。

【０００７】 図１及び図２に示すように、点滴ホルダー帽子２の後側には、点滴薬剤容器３ を吊下げるためのフック４が２個（１個でも複数でもよい）設けられ、その下側 に、下部に点滴容器薬剤送出部より注射器に至るチューブ５を通す穴６を形成し てなる点滴薬剤容器を収容するためのサポート用ポケット７が２個（１個でも複 数でもよい）形成されている。なお、帽子２の後側に、下方に垂下する硬めのク ッション材よりなる頭後部カバー８を設け、この表面に透明材料（例えばビニー ルなど）よりなる上カバー材を取付けてポケット７を構成するのが好ましい。こ のようにすると、点滴薬剤容器３の重みを均一化して頭部背面で軟らかく支承す ることができるばかりでなく、大きめの点滴薬剤容器を収容できるポケットが得 られる。

【０００８】 また、帽子２の後上部には、薬剤容器を帽子２に保持させた状態で点滴薬剤吊 下用スタンド１に吊り下げるためのフック９が設けられており、図３に示すよう に、帽子を点滴薬剤吊下用スタンドへ吊り下げた状態でも、使用できるようにし てある。

【０００９】 なお、帽子２には、帽子を被った状態で、帽子後部にフック４で支承された点 滴薬剤容器３の重さを頭部で支えるための芯材10が帽子周囲に亙って設けられて おり、また、帽子が何かの拍子で頭から脱落するのを予防するための顎紐11も設 けられている。帽子としてヘルメット状のものを用いると、ヘルメット自体が剛 性を備えているので、心材10を用いなくても点滴薬剤容器の重さを頭部で支える ことができる。

【００１０】

【考案の効果】

上記したように、本考案においては、患者が着用する帽子に点滴薬剤容器収容 用ポケットを設けて、そのポケット下部の穴より薬液を注射器に導くパイプを通 すように構成してあるので、点滴薬剤容器は常に患者の心臓より上部に位置し、 点滴等の実施に支障がなく、また、帽子を被ることにより患者が自由に移動する ことが可能となり、点滴中の患者がトイレなどでベットを離れる必要がある場合 等に従来のように点滴薬剤吊下用スタンドを引きずりながら移動するような煩わ しさがなくなるとともに、スタンドが倒れたり、パイプが絡まったりして注射針 が身体から外れるというような事故の発生を防止できる。

【００１１】 さらに、図３に示すように、帽子後上部に設けたフック９により帽子２を従来 の点滴薬剤吊下用スタンド１に支承させると、従来の点滴薬剤使用の状態と同一 になるので、患者のベットでの使用と、帽子着用による移動が兼用できることに なる。

【００１２】 また、帽子の後側に、下方に垂下するクッション材を設け、クッション材表面 に点滴薬剤容器収容するポケットを形成したことにより、首当てのクッションと なるとともに、薬剤容器の重さの支承を頭後部に平均化して受けることができる し、ガラス瓶のような硬い容器でも軟らかく保持することができる。なお、帽子 の薬剤容器支承用フック取付部分に帽子周縁に亙って芯材を取付ることにより、 荷重を頭部全体で確実に支承させるようにできる。尤も、帽子素材に丈夫な布を 用いれば、このような芯材を設ける必要はない。さらに、帽子に顎紐を設けると 着用した帽子が頭より外れる恐れがなくなる。

【００１３】 また、点滴薬剤容器収容用ポケット表面を透明材料により作成することにより 、薬剤容器内の薬液残量の確認ができ、有利である。

【００１４】 本考案による点滴ホルダー帽子は、単に患者の院内移動に対処できるばかりで なく、災害時の院外治療処置など点滴薬剤吊下用スタンドを使用できない場合で も、点滴を行うことが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】点滴薬剤容器ホルダー帽子を患者が着用した状
態を示す側面図である。

【図２】点滴薬剤容器ホルダー帽子の背面図である。

【図３】従来の点滴薬剤容器吊下用スタンドに本考案に
よる点滴薬剤容器ホルダー帽子を吊り下げた状態を示す
側面図である。

【符号の説明】

１ 点滴薬剤容器吊下用スタンド ２ 点滴薬剤容器ホルダー帽子 ３ 点滴薬剤容器 ４ 点滴薬剤容器支承用フック ５ チューブ ６ 穴 ７ 点滴薬剤容器収容ポケット ８ 後頭部カバー ９ フック 10 帽子芯材 11 顎紐。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 点滴薬剤容器を吊下げるためのフック、
   その下側に、下部にチューブを通す穴を形成してなる点
   滴薬剤容器を収容するためのポケット、および、点滴薬
   剤吊下用スタンドへの吊下用フック、を設けてなる点滴
   薬剤容器ホルダー帽子。
2. 【請求項２】 ポケット表布を透明材料で形成してなる
   請求項１記載の点滴薬剤容器ホルダー帽子。
3. 【請求項３】 帽子の後側に、下方に垂下するクッショ
   ン材を設け、クッション材表面に点滴薬剤容器収容する
   ポケットを形成してなる請求項１記載の点滴薬剤容器ホ
   ルダー帽子。