JP3016738B2 - 光信号受信制御回路 - Google Patents

光信号受信制御回路

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JP3016738B2
JP3016738B2 JP8300119A JP30011996A JP3016738B2 JP 3016738 B2 JP3016738 B2 JP 3016738B2 JP 8300119 A JP8300119 A JP 8300119A JP 30011996 A JP30011996 A JP 30011996A JP 3016738 B2 JP3016738 B2 JP 3016738B2
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順一 山田
和正 新上
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株式会社エイ・ティ・アール環境適応通信研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバケーブ
ル、光導波路、空間などの光通信路を介して伝送された
光ディジタル信号を受信して電気信号に変換する光信号
受信回路を制御するための光信号受信制御回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ディジタル通信方式において用いる光
信号受信回路では、光ファイバケーブル、光導波路、空
間などの光通信路を介して伝送されて弱くなった光ディ
ジタル信号を受信して電気信号に光電変換するために、
一般に、図5に示す従来例の光信号受信回路が用いられ
ている。
【0003】光通信路を介して伝送されてきた光ディジ
タル信号は光検出器1に入力されて、電気信号に光電変
換される。光検出器1にはその内部に、増幅機能を有す
る、例えばアバランチェ・ホトダイオードなどの光電変
換素子が使われる。次いで、光検出器1から出力される
電気信号は、増幅利得を自動的に制御できる自動利得制
御型(AGC)増幅器(以下、増幅器という。)2によ
って所定の電気信号のレベルまで増幅された後、識別器
3a及びタイミング抽出回路5に入力される。識別器3
aは、例えば、信号入力端子Dと、信号出力端子Qと、
クロック入力端子Cとを有する遅延型フリップフロップ
(Dフリップフロップ)であって、上記光ディジタル信
号が2値信号である場合、識別器3aは、受信されたデ
ィジタル信号が符号“0”か符号“1”かを識別判断し
て、識別された符号を有する雑音が除去されたきれいな
電気信号に復元して出力する。
【0004】ここで、増幅器2から出力される電気信号
の一部はタイミング抽出回路5に入力されて、ディジタ
ル信号のクロック信号CLKが抽出されて識別器3aの
クロック入力端子に入力され、上記クロック信号CLK
を識別器3aのリタイミング信号として用いる。一方、
タイミング抽出回路5は、増幅器2から出力される電気
信号から信号のピークレベルを検出してそのピークレベ
ルを表わすピーク信号を利得制御回路8に出力する。利
得制御回路8は、ピーク信号によって表されるピークレ
ベルが所定の値になるように、増幅機能を有する光検出
器1の増幅利得と増幅器2の増幅器利得をそれぞれ各制
御信号を用いて調整制御する。
【0005】識別器3aから出力される受信処理後の電
気信号は誤り検出回路7に入力され、誤り検出回路7
は、受信した電気信号のCRC符号変換則の乱れやパリ
ティ信号などから伝送中に発生したビット誤りを検出し
て誤り検出信号を、上記光通信路を監視する監視回路
(図示せず。)に出力する。
【0006】以上のように構成された従来例の光信号受
信回路において、受信した光ディジタル信号のビット誤
りを最少になるように、光信号受信回路を最適に制御す
るためには、(1)増幅機能を有する光検出器1の増幅
利得、(2)増幅器2の増幅利得、(3)識別器3aの
識別レベル、(4)識別器3aのタイミングの位相、の
4つの動作変数を常に最適に調整することが必要であ
る。
【0007】これらの4つの調整箇所を最適にするため
の条件は以下のとおりである。 (1)増幅機能を有する光検出器1の増幅利得と、信号
電力対雑音電力比(以下、SN比という。)とは、図6
に示す関係がある。図6に示すように、全体の雑音は光
検出器1の増幅利得が小さいときは熱雑音が優勢であ
り、増幅利得を上げるに従ってSN比は増大する。一
方、増幅利得の増加に伴い、雑音は信号成分以上に増幅
される(すなわち、過剰雑音が発生する)性質を持って
おり、このために熱雑音よりショット雑音が支配的にな
る。このため、図6に示すように、最大SN比を実現す
る最適な利得が存在する。 (2)増幅器2の増幅利得には、識別器3aの入力信号
において最大SN比を実現する増幅利得が存在する。こ
れは以下の理由による。すなわち、識別器3aの入力信
号において、符号“1”か符号“0”かを正確に識別判
断できない領域(識別不確定幅)があり、信号振幅が大
きいほどこの識別不確定幅を無視でき、SN比がよくな
る。しかしながら、信号振幅を大きくしすぎると、増幅
器2の出力信号において波形が歪んだり、識別器3aの
入力回路とのインピーダンスの不整合のために信号波形
が歪んだりして、SN比が劣化する。 (3)及び(4)識別器3aの識別レベルとタイミング
の位相は、図7に示すように識別器3aへの入力信号波
形(アイパターン)に依存して、ビット誤りを最少にす
る設定値が存在する。
【0008】上記4つの動作変数における最適な設定値
は、光ディジタル信号の波形、当該信号の大きさなどの
入力光信号の性質や、光検出器1の各種特性(例えば、
量子効率、過剰雑音指数、暗電流、周波数特性など)、
増幅器2の特性(例えば、周波数特性、出力飽和特性な
ど)、識別器3aの特性(最適な入力振幅特性、識別不
確定幅、タイミング余裕など)など光信号受信回路の構
成部品の性質に大きく依存する。しかしながら、常にこ
れらの設定を最適にするための制御は難しく、従来技術
では、以下のような制御または設定が行われていた。
【0009】従来例の光信号受信回路においては、増幅
機能を有する光検出器1の増幅利得と、増幅器2の増幅
利得については、識別器3aに入力される電気信号の振
幅を決定し、その振幅が光ディジタル信号の大きさに関
わらず一定になるように各増幅利得を制御していた。こ
の増幅利得の制御においては、増幅機能を有する光検出
器1の増幅利得を優先して制御し、その最大値の設定値
を越えて増幅利得が必要なときには、増幅器2の増幅利
得を調整する制御方法がよく使われている。さらに、識
別器3aの識別レベル及び識別器3aのタイミングの位
相については、経年劣化や信号の波形劣化を考慮し、あ
る一定の位置に半固定して設定していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来例の光信
号受信回路においては、以下に示す問題点があった。 (I)素子の特性差を考慮した回路の最適調整には専門
知識と多くの時間を必要とする。 (II)受信される光信号の大きさの変化に対して動作可
能なダイナミックレンジが劣化する。 (III)温度変化、予期せぬ雑音の混入、経時的な素子
劣化などのために、光信号受信性能が劣化する。
【0011】本発明の目的は以上の問題点を解決し、従
来例に比較して簡単に専門知識を必要とせず、光信号受
信回路を常に最適に調整することができる光信号受信制
御回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の光信号受信制御回路は、光通信路を介して伝送され
た光ディジタル信号を受信して電気信号に光電変換する
光検出器と、上記光検出器によって光電変換された電気
信号を増幅する増幅器と、上記増幅器によって増幅され
た電気信号における符号を識別して符号を表わす電気信
号を出力する識別器とを備えた光信号受信回路を制御す
るための光信号受信制御回路において、上記光信号受信
制御回路は、上記光信号受信回路によって受信された光
ディジタル信号におけるビット誤りが最小となるよう
に、上記光検出器と上記増幅器と上記識別器の各動作変
数を制御するための少なくとも3個の制御信号を発生し
て上記識別器の各動作変数を一元的に制御する制御手段
を備え、上記制御手段は、所定の周期のクロック信号を
発生するクロック信号発生手段と、上記クロック信号の
1周期の間に、 (a)上記少なくとも3個の制御信号を変化しないとき
の上記受信された光ディジタル信号におけるビット誤り
数と、 (b)上記少なくとも3個の制御信号のうちの各1つの
みを変化したときの上記受信された光ディジタル信号に
おける各ビット誤り数と、を含む少なくとも4個のビッ
ト誤り数を計数する計数手段と、上記計数された少なく
とも4個のビット誤り数に基づいて、上記少なくとも3
個の制御信号を変化しないときの上記受信された光ディ
ジタル信号におけるビット誤り数と、上記少なくとも3
個の制御信号のうちの各1つのみを変化したときの上記
受信された光ディジタル信号における各ビット誤り数と
の各差である少なくとも3個のビット誤りの差分を演算
する演算手段と、当該周期における少なくとも3個の制
御信号と、当該周期より1つ前の周期における少なくと
も3個の制御信号と、上記演算された少なくとも3個の
ビット誤りの差分に基づいて、上記少なくとも3個の制
御信号の変化を粒子の運動とみなし粒子が自律的に運動
する性質を利用してその正準方程式をベルレットの方法
を用いて解くことにより求めた制御方程式に従って、次
の周期における少なくとも3個の制御信号を発生するこ
とにより上記光検出器と上記増幅器と上記識別器の各動
作変数を制御する制御信号発生手段とを備えたことを特
徴とする。
【0013】また、請求項2記載の光信号受信制御回路
は、請求項1記載の光信号受信制御回路において、上記
制御手段は、上記光信号受信回路によって受信された光
ディジタル信号におけるビット誤りが最小となるよう
に、上記光検出器の増幅利得を制御し、上記増幅器の増
幅利得を制御し、上記識別器の識別レベルを制御し、上
記識別器の識別タイミングの位相を制御することを特徴
とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0015】図1は、本発明に係る一実施形態である光
信号受信回路のブロック図である。本実施形態の光信号
受信回路は、光通信路を介して受信された光ディジタル
信号におけるビット誤りが最小となるように、光検出器
1と増幅器2と識別器3の各動作変数を制御信号x1
2,x3,x4を用いて一元的に制御する光信号受信制
御回路10を備えたことを特徴とする。図1の光信号受
信回路が図5の従来例に比較して異なるのは、以下の点
である。 (a)識別器3aは、信号入力端子Dと、信号出力端子
Qと、クロック入力端子Cと、識別レベル信号入力端子
Drを有する遅延型フリップフロップ(Dフリップフロ
ップ)で構成された識別器3にとって代わった。 (b)上記光信号受信制御回路10と可変遅延回路4と
分周器6とをさらに備えた。
【0016】図1において、光通信路を介して伝送され
てきた光ディジタル信号は光検出器1に入力されて、電
気信号に光電変換される。光検出器1にはその内部に、
増幅機能を有する、例えばアバランチェ・ホトダイオー
ドなどの光電変換素子が使われ、光検出器1は、光信号
受信制御回路10から出力される制御信号x1に基づい
て、光電変換された電気信号を上記制御信号x1に対応
した増幅利得で増幅して出力する。次いで、光検出器1
から出力される電気信号は、増幅利得を自動的に制御で
きるAGC増幅器2によって増幅され、ここで、増幅器
2は、光信号受信制御回路10から出力される制御信号
2に基づいて、入力される電気信号を、上記制御信号
2に対応した増幅利得で増幅して、識別器3及びタイ
ミング抽出回路5に出力する。上記光ディジタル信号が
2値信号である場合、識別器3は、受信されたディジタ
ル信号が符号“0”か符号“1”かを、図7に示すよう
に、設定された識別レベル及び設定されたリタイミング
の位相で識別判断して、識別された符号を有する雑音が
除去されたきれいな電気信号に復元して出力する。
【0017】ここで、増幅器2から出力される電気信号
の一部はタイミング抽出回路5に入力されて、ディジタ
ル信号のクロック信号CLKが抽出されて可変遅延回路
4を介して識別器3のクロック入力端子に入力され、上
記クロック信号CLKを識別器3のリタイミング信号と
して用いる。ここで、可変遅延回路4は、光信号受信制
御回路10から出力される制御信号x4に基づいて、タ
イミング抽出回路5から入力されるクロック信号CLK
を上記制御信号x4に対応した移相量だけ遅延すること
により移相させた後、識別器3のクロック入力端子Cに
出力する。また、タイミング抽出回路5から出力される
クロック信号CLKは分周器6に入力され、分周器6
は、入力されたクロック信号CLKを所定の分周比で分
周することにより、図4のΔT/5の周期を有するクロ
ックパルスCLPに変換して光信号受信制御回路10に
出力する。ここで、時間ΔTはクロック信号CLKの周
期よりも十分に長い時間に設定される。さらに、光信号
受信制御回路10から出力される制御信号x3は識別器
3の識別レベル信号入力端子Drに入力され、識別器3
は、制御信号x3に対応するように識別レベル(図7参
照。)を変化させる。
【0018】識別器3から出力される受信処理後の電気
信号は誤り検出回路7に入力され、誤り検出回路7は、
受信した電気信号のCRC符号変換則の乱れやパリティ
信号などから伝送中に発生したビット誤りを検出して、
検出毎にパルス信号となる誤り検出信号を、光信号受信
制御回路10に出力するとともに、上記光通信路を監視
する監視回路(図示せず。)に出力する。
【0019】図2は、図1の光信号受信制御回路のブロ
ック図である。図2において、光信号受信制御回路10
は、マイクロプロセッサ20と、計数部24と、4個の
出力インターフェース25−1乃至25−4(以下、総
称の符号を25と付す。)とを備える。計数部24は、
誤り検出回路7から出力される誤り信号に基づいて、分
周器6から出力されるクロックパルスCLPに同期し
て、クロックパルスCLPの周期であるΔT/5毎に、
上記ディジタル信号における誤り数(数値の誤りビット
数)を計数して誤り数データをマイクロプロセッサ20
に出力する。マイクロプロセッサ(MPU)20は、互
いにバスを介して接続された、CPU(中央演算処理装
置)21と、ROM(読出専用メモリ)22と、RAM
(ランダムアクセスメモリ)23とを備える。ここで、
CPU21は、分周器6から出力されるクロックパルス
CLPに同期して、図3の光信号受信制御処理を実行す
ることにより光信号受信制御回路10の動作を制御し、
ROM22は光信号受信制御処理の制御プログラム及び
それを実行するために必要なデータを格納し、RAM2
3はCPU21のワークメモリとして用いられ光信号受
信制御処理を実行するときに必要なデータを一時的に格
納する。マイクロプロセッサ20は、図3の光信号受信
制御処理を実行することにより制御データc1,c2,c
3,c4を発生してそれぞれ出力インターフェース25−
1乃至25−4に出力する。出力インターフェース25
−1乃至25−4はそれぞれ、入力される制御データc
1,c2,c3,c4をD/A変換しかつ所定のレベル調整
を行って直流電圧レベルを有する制御信号x1,x2,x
3,x4を各回路1,2,3,4に出力する。なお、図3
の光信号受信制御処理においては、制御データc1
2,c3,c4について言及せず、制御信号x1,x2
3,x4を用いて説明する。
【0020】図3は、図1の光信号受信制御回路によっ
て実行される光信号受信制御処理を示すフローチャート
であり、図4は、図1の光信号受信制御回路の動作を示
すタイミングチャートである。
【0021】図3において、まず、ステップS1で初期
設定処理を実行し、ここで、予め設定された制御信号の
初期値x1(1),x2(1),x3(1),x4(1)を
それぞれ制御信号x1,x2,x3,x4に設定して出力す
る。次いで、ステップS2で時刻パラメータsを1に設
定した後、ステップS3で、クロックパルスCLPの立
ち上がりから次の立ち上がりまでの間の誤り数データV
[xi(s)],i=1,2,3,4を検出してRAM
23に記憶する。次いで、ステップS4で回路パラメー
タiを1に設定してステップS5に進む。
【0022】ステップS5では、制御信号xi(s)に
所定の変化量dxiを加算して加算値を制御信号xiとし
て出力する。次いで、ステップS6では、クロックパル
スCLPの立ち上がりから次の立ち上がりまでの誤り数
データV[xi]を検出してV[xi(s)+dxi]と
してRAM23に記憶する。そして、ステップS7で制
御信号xi(s)を制御信号xiとして出力することによ
り制御信号を元の信号レベルに戻す。ステップS8にお
いて、回路パラメータi≦4であるか否かが判断され、
YESのときはステップS9で別の回路について行うた
めに、ステップS9で回路パラメータiを1だけインク
リメントしてステップS5に戻る。一方、ステップS8
でi≧5のときは、ステップS10に進む。
【0023】ステップS10では、制御信号xi(s)
の変化量dxiと、検出された誤り数データV[xi
と、検出された誤り数データV[xi+dxi]とに基づ
いて、次の数1を用いて、次の時刻の新しい制御信号x
i(s+1)を計算してRAM23に記憶する。
【0024】
【数1】xi(s+1)=(2−kΔT)xi(s)+
(kΔT−1)xi(s−1)−ΔT2(V[xi+d
i]−V[xi])/dxi,i=1,2,3,4
【0025】ただし、時刻s=1の最初のステップのみ
制御信号xi(0)に適当な値として、例えば次の数2
を用いる。
【0026】
【数2】xi(0)=xi(1)−dxi
【0027】上記数1は、制御信号xiの変化を粒子の
運動とみなし、粒子が自律的に運動する性質を利用し
て、その正準方程式をベルレット(Verlet)の方
法(例えば、従来技術文献「Loup Verlet,“Computer
“Experiments" on Classical Fluids. I. Thermodynam
ical Properties of Lennard-Jones Molecules",Physic
al Review,Vol.159,No.1,pp.159,1967年7月」参照。)
を用いて解くことにより求めたものである。上記数1に
おいて、ΔTは図4のクロックパルスCLPの周期に対
応する観測時間であり、好ましくは0.1秒以上1秒未
満である。また、kは収束を加速させるパラメータであ
り、好ましくは、k=0.05である。ここで、制御信
号の変化量dxiと、観測時間ΔTと、収束を加速する
値kなどのパラメータは、光ディジタル信号の伝送速度
(ビットレート)、光信号受信回路の使用用途、最適値
への収束状況などに基づいて設定することが好ましい。
図3の処理及び図4のタイミングチャートにおいては、
ステップS3及びS6における誤り数データの観測時間
ΔT/5に比較して、それ以外のステップにおける計算
時間や新たな変数への設定時間は非常に小さく設定する
ことができるので無視するものとする。
【0028】以上説明したように、本発明に係る本実施
形態の光信号受信制御回路10は、光通信路を介して受
信された光ディジタル信号におけるビット誤りが最小と
なるように、光検出器1と増幅器2と識別器3の各動作
変数を制御信号x1,x2,x3,x4を用いて一元的に制
御するので、光信号受信回路に入力される光ディジタル
入力信号や使用素子の特性や使用回路の特性に関係な
く、常にビット誤りを最少になる状態に制御できる。従
って、本実施形態は、以下の特有の効果を有する。 (1)光信号受信回路における従来の最適調整は不要に
なる。 (2)受信された光ディジタル信号の変化に対して広い
ダイナミックレンジが確保できるので適用範囲が広が
る。 (3)温度変化に対する安定性や信頼性が従来例に比較
して高くなる。 (4)予期せぬ雑音の混入にも安定に動作する。 (5)経時的な劣化による光信号受信特性の性能劣化を
最少限に抑圧できる。 それ故、従来例に比較して、極めて大きな効果が得ら
れ、装置の経済性、信頼性、安定性の大幅な改善を実現
できる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る光信号
受信制御回路によれば、光通信路を介して伝送された光
ディジタル信号を受信して電気信号に光電変換する光検
出器と、上記光検出器によって光電変換された電気信号
を増幅する増幅器と、上記増幅器によって増幅された電
気信号における符号を識別して符号を表わす電気信号を
出力する識別器とを備えた光信号受信回路を制御するた
めの光信号受信制御回路において、上記光信号受信制御
回路は、上記光信号受信回路によって受信された光ディ
ジタル信号におけるビット誤りが最小となるように、上
記光検出器と上記増幅器と上記識別器の各動作変数を制
御するための少なくとも3個の制御信号を発生して上記
識別器の各動作変数を一元的に制御する制御手段を備
え、上記制御手段は、所定の周期のクロック信号を発生
するクロック信号発生手段と、上記クロック信号の1周
期の間に、 (a)上記少なくとも3個の制御信号を変化しないとき
の上記受信された光ディジタル信号におけるビット誤り
数と、 (b)上記少なくとも3個の制御信号のうちの各1つの
みを変化したときの上記受信された光ディジタル信号に
おける各ビット誤り数と、を含む少なくとも4個のビッ
ト誤り数を計数する計数手段と、上記計数された少なく
とも4個のビット誤り数に基づいて、上記少なくとも3
個の制御信号を変化しないときの上記受信された光ディ
ジタル信号におけるビット誤り数と、上記少なくとも3
個の制御信号のうちの各1つのみを変化したときの上記
受信された光ディジタル信号における各ビット誤り数と
の各差である少なくとも3個のビット誤りの差分を演算
する演算手段と、当該周期における少なくとも3個の制
御信号と、当該周期より1つ前の周期における少なくと
も3個の制御信号と、上記演算された少なくとも3個の
ビット誤りの差分に基づいて、上記少なくとも3個の制
御信号の変化を粒子の運動とみなし粒子が自律的に運動
する性質を利用してその正準方程式をベルレットの方法
を用いて解くことにより求めた制御方程式に従って、次
の周期における少なくとも3個の制御信号を発生するこ
とにより上記光検出器と上記増幅器と上記識別器の各動
作変数を制御する制御信号発生手段とを備える。ここ
で、上記光信号受信制御回路において、上記制御手段
は、好ましくは、上記光信号受信回路によって受信され
た光ディジタル信号におけるビット誤りが最小となるよ
うに、上記光検出器の増幅利得を制御し、上記増幅器の
増幅利得を制御し、上記識別器の識別レベルを制御し、
上記識別器の識別タイミングの位相を制御する。
【0030】従って、光信号受信回路に入力される光デ
ィジタル入力信号や使用素子の特性や使用回路の特性に
関係なく、常にビット誤りを最少になる状態に制御で
き、本発明に係る光信号受信制御回路は、以下の特有の
効果を有する。 (1)光信号受信回路における従来の最適調整は不要に
なる。 (2)受信された光ディジタル信号の変化に対して広い
ダイナミックレンジが確保できるので適用範囲が広が
る。 (3)温度変化に対する安定性や信頼性が従来例に比較
して高くなる。 (4)予期せぬ雑音の混入にも安定に動作する。 (5)経時的な劣化による光信号受信特性の性能劣化を
最少限に抑圧できる。 それ故、従来例に比較して、極めて大きな効果が得ら
れ、装置の経済性、信頼性、安定性の大幅な改善を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施形態である光信号受信回
路のブロック図である。
【図2】 図1の光信号受信制御回路のブロック図であ
る。
【図3】 図1の光信号受信制御回路によって実行され
る光信号受信制御処理を示すフローチャートである。
【図4】 図1の光信号受信制御回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】 従来例の光信号受信回路のブロック図であ
る。
【図6】 図5の光信号受信回路における光検出器1の
利得に対する信号電力、雑音電力及び熱雑音の電力レベ
ルを示すグラフである。
【図7】 図5の識別器3aへの入力信号波形(アイパ
ターン)を示す波形図である。
【符号の説明】
1…光検出器、 2…AGC増幅器、 3…識別器、 4…可変遅延回路、 5…タイミング抽出回路、 6…分周器、 7…誤り検出回路、 10…光信号受信制御回路、 20…マイクロプロセッサ、 21…CPU、 22…ROM、 23…RAM、 24…計数部、 25,25−1,25−2,25−3,25−4…出力
インターフェース。
フロントページの続き (72)発明者 種田 和正 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール環 境適応通信研究所内 (56)参考文献 特開 平6−85752(JP,A) 特開 平2−137550(JP,A) 特開 平2−260832(JP,A) 特開 平5−3474(JP,A) 特開 平6−104670(JP,A) 特開 平8−46568(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光通信路を介して伝送された光ディジタ
    ル信号を受信して電気信号に光電変換する光検出器と、 上記光検出器によって光電変換された電気信号を増幅す
    る増幅器と、 上記増幅器によって増幅された電気信号における符号を
    識別して符号を表わす電気信号を出力する識別器とを備
    えた光信号受信回路を制御するための光信号受信制御回
    路において、 上記光信号受信制御回路は、上記光信号受信回路によっ
    て受信された光ディジタル信号におけるビット誤りが最
    小となるように、上記光検出器と上記増幅器と上記識別
    器の各動作変数を制御するための少なくとも3個の制御
    信号を発生して上記識別器の各動作変数を一元的に制御
    する制御手段を備え、 上記制御手段は、 所定の周期のクロック信号を発生するクロック信号発生
    手段と、 上記クロック信号の1周期の間に、 (a)上記少なくとも3個の制御信号を変化しないとき
    の上記受信された光ディジタル信号におけるビット誤り
    数と、 (b)上記少なくとも3個の制御信号のうちの各1つの
    みを変化したときの上記受信された光ディジタル信号に
    おける各ビット誤り数と、 を含む少なくとも4個のビット誤り数を計数する計数手
    段と、 上記計数された少なくとも4個のビット誤り数に基づい
    て、上記少なくとも3個の制御信号を変化しないときの
    上記受信された光ディジタル信号におけるビット誤り数
    と、上記少なくとも3個の制御信号のうちの各1つのみ
    を変化したときの上記受信された光ディジタル信号にお
    ける各ビット誤り数との各差である少なくとも3個のビ
    ット誤りの差分を演算する演算手段と、 当該周期における少なくとも3個の制御信号と、当該周
    期より1つ前の周期における少なくとも3個の制御信号
    と、上記演算された少なくとも3個のビット誤りの差分
    に基づいて、上記少なくとも3個の制御信号の変化を粒
    子の運動とみなし粒子が自律的に運動する性質を利用し
    てその正準方程式をベルレットの方法を用いて解くこと
    により求めた制御方程式に従って、次の周期における少
    なくとも3個の制御信号を発生することにより上記光検
    出器と上記増幅器と上記識別器の各動作変数を制御する
    制御信号発生手段とを備えたことを特徴とする光信号受
    信制御回路。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記光信号受信回路に
    よって受信された光ディジタル信号におけるビット誤り
    が最小となるように、上記光検出器の増幅利得を制御
    し、上記増幅器の増幅利得を制御し、上記識別器の識別
    レベルを制御し、上記識別器の識別タイミングの位相を
    制御することを特徴とする請求項1記載の光信号受信制
    御回路。
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