JP3016620U - エアベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 睡眠用のエアベッドを提供する。 【構成】 中空の密閉したベッド本体１０の四側面内周
縁に独立した複数の長い空気袋１２を固設するか、或い
は内側面と表面部と底面部に固設している複数の支持具
１１との間に定位させて、ベッド本体１０の空気支持空
間と空気袋の空気支持空間とを分離させて、人が周縁に
座ったり横たわったりしてもへこまない様に構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエアベッドに係り、特に睡眠に供するエアベッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来使用されているベッドには大別してエアベッドとスプリングベッドの二種 類があり、各々次に述べる長所と短所がある。 （１）エアベッドは中空で密閉したベッド本体に空気を充填し、それで人がそ の上に横たわって空気の圧力により睡眠できる。使用しない時又は保管或いは持 ち運ぶ時は、ベッド本体の中の空気を排出させて折り畳むことで面積がとても小 さくなり便利である。エアベッドの上に人が横たわったら、空気の圧力に支えら れて気持ちよい感じを生じて睡眠し易いが、人がその周縁に座ったり横たわった りすると、そこの圧力支持力が弱いために（ベッドの周縁には中間部にある圧力 支持構造がない）、往々にして人がそこからすべり落ちる。図１はその状況を示 す。

【０００３】 或いはエアベッドの周縁の圧力支持力を補強する為に充填する空気を増加して 空気圧力を大きくする場合もある。しかしそうした場合には、図２が示す様に、 表面の中央部がふくれあがって硬くなるから、眠るのに気持ちよい感じを与えな くなる。又ベッドの周縁に座ったり横たわったりすると、やはり周縁は中央部よ りも低くなり、人はすべり落ち易い。老人がこの様なベッドを使用したら、その 周縁の凹みのために、身体の平衡性を失ない、すべり落ちて意外な事故を発生す る可能性がある。

【０００４】 （２）スプリングベッドはその周縁の硬さは充分あって、容易にへこまないが 、その体積が固定されて、保管や持ち運びに極めて不便である。その上、眠ると きにはエアベッドよりは気持ちよい感じが劣る。又長期使用された後、或いは湿 気の多い気候の地方では、ベッドの中の充填材料にかびが付き易く、衛生上好ま しくない。

【０００５】 他に本出願人の考案による米国特許第５３３５３８１号の「温暖器付きベッド 」がある。このエアベッドも上述と同じ様に周縁の圧力支持力が弱い欠点がある 。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従来のエアベッドが持つ欠点である周縁部の支持力が弱いことを改善する必要 がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

四周縁が密閉されている中空のベッド本体の内側周縁に、ベッド本体と独立し た複数の長い空気袋を付設し、四周縁にベッド本体と異なる独立の支持力を持た せて、その支持力を増強し、人がそこに座ったり横たわったりした時の重量を充 分に支えてへこまない様にする。

【０００８】

【実施例】

本考案のエアベッドの一実施例は、図３と図４が示す様に、一個の中空のベッ ド本体１０を有し、このベッド本体１０は表面と底面と四側面とも皆密閉されて いて、空気が浸透できない材料で作られている。一個のエアバルブを表面か底面 に付設して、空気をベッド本体１０の中に吹き入れたり排出させたりできる様に なっている。又ベッド本体１０の表面部と底面部を連結して、両者がくっつかな いで離れた状態を維持する複数の支持具１１を等間隔で付設する。

【０００９】 本実施例の主要改良点はベッド本体１０の四側面の内周縁に複数の独立した長 い空気袋１２を付設していることである。各空気袋１２のエアバルブはベッド本 体１０の側面か、或いは側面に近い底面に固設し、外から各空気袋に空気を入れ たり排出したりできる様にする。各空気袋１２の自由な一端（別の空気袋と接続 しない一端）がベッド本体の側面壁と支持具１１の間に置かれて定位され、空気 袋１２がその位置から移動しない様にしておく。或いは各空気袋１２をベッド本 体１０の側面内壁に固定してもよい。

【００１０】 このエアベッドを使用するときは、エアポンプでエアバルブ１５と１３から空 気をベッド本体１０と全部の空気袋１２とに充填して充分に膨脹させる。ベッド 本体１０の四周縁は長い小面積の空気袋１２で支持され、しかもその支持力は相 当強く、図５が示す様に直接ベッド本体１０の周縁を支えているから、そこへ人 が座っても横たわっても従来のエアベッドの様にへこむことはない（従来のエア ベッドの周縁が圧力を受けたらへこむ原因は、その周縁とベッド内部の空気が相 互に連通しているためで、周縁の支持力が別の所へ移動してへこみ、座った人或 いは横たわった人はその為にすべり落ちる）。特に老人が使用してもすべり落ち ることはない。空気袋１２はベッド本体１０と独立に形成されているし、又周縁 のすぐ下にあるから支持力が周縁から移動しない。

【００１１】 このエアベッドを使用しないときは、エアバルブ１３と１５をはずして空気を 排出させて折り畳めば、体積がとても小さくなり保存にも持ち運びにも便利であ る。 なお図６が示す様に、ベッド本体１０の内部に一個の加熱器１４を加設して、 ベッド表面に暖かい温度を与えることができる。

【００１２】 更にこのエアベッドはシングルベッドとダブルベッドにも応用でき、ベッド本 体の四側辺の内周縁に上述の空気袋１２を付設すればよい。又ダブルベッドにす る場合は二個のシングルベッドを組み合わせれば、二人同時に眠って身体を動か しても相互に対する振動干渉も少ない。なお、頭部を置く場所の空気袋１２には 、比較的多い空気を充填してやや高く突き上がらせば、枕の代用になる。図７は その様子を示す。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のエアベッドは以下に述べる効果がある。 （１）ベッド本体の内側周縁に独立した別個の複数の空気袋を設けてあるので 、周縁が圧力を受けてもそれを支えて形状が変形しないで、人が座っても横たわ ってもすべり落ちないので一般のスプリングベッドと同様に使用できて、空気の 柔らかい圧力により気持ちよい感じを眠る人に与えることができる。

【００１４】 （２）このエアベッドを使用しないときは、エアバルブをはずして空気を排出 させれば折り畳むことができ、保管や持ち運びに便利で場所をとらない特長があ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のエアベッドに空気を充分に充填して、人
がその周縁に座った時の状況を示す図である。

【図２】従来のエアベッドに空気を充分に充填した時の
側面図である。

【図３】本考案の一実施例の一部切截斜視図である。

【図４】本考案のエアベッドの一実施例の上面図であ
る。

【図５】本考案のエアベッドの一実施例の周縁に人が座
った時の状況を示す図である。

【図６】本考案のエアベッドの他の実施例の一部切截斜
視図である。

【図７】本考案のエアベッドの他の実施例の上に人が横
たわった時の状況を示す図である。

【符号の説明】

１０ ベッド本体 １１ 支持具 １２ 空気袋 １３，１５ エアバルブ １４ 加熱器

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空で密閉したベッド本体の内側四周縁
   に複数の独立した長い空気袋を付設して、周縁部の圧力
   支持の空気空間とベッド本体の圧力支持の空気空間を分
   離させて、周縁部の圧力支持力を強化する様に構成され
   てなるエアベッド。
2. 【請求項２】 前記複数の独立した長い空気袋は、ベッ
   ド本体の内側壁と、ベッド本体の表面部と底面部の間に
   設けている複数の支持具との間にその位置が定位されて
   いるか、或いはベッド内側壁に固設されてなる請求項１
   記載のエアベッド。
3. 【請求項３】 前記空気袋のうち、人の頭部が置かれる
   個所の空気袋に比較的多い空気を充填しておいて上方に
   突出させ、枕の代用に出来る構成の請求項１記載のエア
   ベッド。
4. 【請求項４】 請求項１記載のエアベッドを二個合併
   し、二人が別々に各ベッドに横たわっても、身体の動き
   による相互の震動干渉を避けられる構成のエアベッド。