JP3016014B2 - 水上・水中建造物の建設工法 - Google Patents

水上・水中建造物の建設工法

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JP3016014B2
JP3016014B2 JP10026492A JP2649298A JP3016014B2 JP 3016014 B2 JP3016014 B2 JP 3016014B2 JP 10026492 A JP10026492 A JP 10026492A JP 2649298 A JP2649298 A JP 2649298A JP 3016014 B2 JP3016014 B2 JP 3016014B2
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兵五 泉
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術の分野】この発明は海上又は水上の
空港、工場、港湾基地等の建築物のためのプレート又は
工場の施設を積載し移動しうる工場となっている浮体船
舶と、海中又は水中の魚介類の養殖設備を有することの
ある浮体船舶を乗せる基礎部分とで構成されるも、水上
部分と水中部分を一体化して使用されたり、水上部分を
分離し入れ替えもしたりして使用する水上・水中建造物
に関し、特に巨大な暴風雨に伴う波浪や巨大地震や津波
の自然現象に耐えられ、不法破壊者(いわゆるゲリラ)
の破壊からも守られ、上部を滑走路を含む空港や種々の
工場設備を含む等の多数の使用方法を取りながら、下方
を漁業栽培に利用しうるようにした建造物及び建設工法
に関する。
【0002】
【従来の技術】日本では従来の景気対策として建設投資
を陸上に作る場合は、投資金額の半額は用地購入費に消
え、海上に陸上の施設を作る場合は埋め立てを行なって
施設を建設することが一般的であった。そのため、海上
空港等の建設計画が持ち上がると、漁業権等との関係か
ら、漁業関係者の反対を受け、大口の漁業保障費を支払
わねば着工出来ないのが常識になっていた。
【0003】しかも、埋め立て工法で建設する場合は土
砂採掘しうる用地を購入し、土砂を採掘購入して土砂に
よる埋め立てを行い、埋め立ての土砂運搬のための漁業
保障費も支払わねばならず、その上に埋め立てによって
作られた陸上部分に不均一な沈下が起こるという問題が
生じ、埋め立て用の土砂の採掘を何時の時点で打ち切る
かの決定が難しく、日本の関西新空港の一次工事で見ら
れるように、工事完成するのに十年の年月も要している
のに、土砂を採掘した場所の整地が行なわれず放置され
ている、という問題が起きている。
【0004】本発明は、最近米軍の基地返還に伴う代替
海上基地問題のために、慌てて開発されたものではな
い。総理が代替基地の位置に困っていたので、海上でも
作れると教えたら、日本の大企業が集まって、二つの案
を作った。
【0005】一つは、浮体船舶に作られた杭を機械的に
降ろして海底に突き刺し、浮体船舶を海面より持ち上げ
る案が出された。この案は、内海の波の静かな場所には
使用出来る。他方、外洋の巨大暴風の波浪に襲われた場
合、波浪が空中に高く上がることにより、波浪の持つエ
ネルギーを発散しうるが、波浪の上が押さえられた構造
になっているので、その波浪のエネルギーは海底の地盤
を崩すことになってしまうことが容易に想像しうる。そ
の様になれば、海底に突き刺した杭の役目は保てず、地
震や津波や次の巨大な暴風雨で容易に破壊されてしま
う。
【0006】もう一つ案は、多数の浮体船舶の縦横を接
続して、巨大な陸地を作り、鎖でその陸地を繋ぐ構想で
あった。国土を破壊せず、新たに海面を利用する構想に
利点はあるが、巨大な波浪では揺れを防げず、いくら広
い浮体船舶を接続して大きなプレートを作っても、巨大
な波浪の揺れを防げなければ、新たに作られたプレート
は波浪によって持ち上げられる場所が異なり、剪断破壊
現象により容易に破壊されてしまう。
【0007】また、いずれの案も、軍事基地と言うもの
が如何なる天然現象でも耐えられ、しかも如何なる時で
も使用出来る状態にならねば軍事基地の役目をはたせな
いという本質から逸脱しておりるだけではなく、海中よ
りのゲリラの侵入が容易であるため、ゲリラに対する防
御が困難な欠点を有し、軍事基地に利用出来るものでは
ない。従って、これらのいずれかの案で普天間の代替海
上基地を作るならば、何回も無駄な国家予算による大修
理が必要であるとの前提の下に建設しなければならな
い。
【0008】日本のような国土が狭く、国土の一割しか
平地がなく、人口の多い民主主義の国家において、新た
な軍事基地を作る場合に軍事基地だけしか使用できない
ならば、住民の反対を受け、建設し始めても完成させる
ことはできまい。全世界に例証がないかもしれないが、
軍事基地でありながら、軍事基地として使用しない場所
を付近の住民に利益を与えるような使用の仕方を考察し
ないと軍事基地は作れない。この考え方はその国の内政
問題以上に位置するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】日本において、現状の
ままで建設予算を増やしても、陸地で建設する場合には
悪辣な土地ブローカに建設予算の半額は取られ、海上に
埋め立て工法で建設される場合には埋め立ての土地確保
のために、悪辣な土地ブローカによる国家予算を取られ
る餌食にされる余地が残されており、埋立地の場所と、
埋め立ての土砂運搬による漁業妨害に対する漁業保障を
大量に支払わされるのは明らかである。
【0010】本発明は、景気対策のための国家予算の建
設投資の全額を有効に生かすべく、国家予算に土地購入
を不要にし、しかも漁業者の反対をも押さえるために、
海中又は水中に漁業者に利益を与える基礎を作り、漁業
基礎の上に浮体船舶を固定しうる方法を開発し、如何な
る天然現象にも耐えられ、国家予算を食物にする悪辣な
土地ブローカより守ることができ、建設投資全部を景気
対策に利用することを課題とする。
【0011】また、本発明は、地震、津波、暴風雨に伴
う高い波浪等の自然現象にも耐えられる埋め立て工法を
用いれば、埋め立てに長期間がかかる上に、埋立地の不
均一な地盤が納まるのにも長期間かかっていたことを是
正することを課題とする。
【0012】本発明は、工事を短縮するために、地盤及
びプレートの両方とも組み立て工法を用い、水中の地盤
作りを行なうと同時に、地盤の工事部材を陸上で生産し
たものを水中で組み立て、プレートに関する部材につい
ては中小造船所で規格を統一した浮体船舶を建造させ、
水中で組み立てることにより、建設工事を分割し組み立
てることによって工事期間を著しく短縮することも課題
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】日本の阪神大震災の時、
巨大な建物でも基礎杭が岩盤まで届かずに打たれていた
建築物は全部崩壊か使用不能に破壊されてしまったが、
海を埋め立てて作られた人工島でも基礎杭が地下岩盤ま
で打ち込まれていた高層建築物には一つの倒壊もなく、
かつ使用不可能になった建築物はなかったことに着目
し、本発明を完成するに至った。
【0014】そこで、本発明に係る水上・水中建造物
は、海上又は水上は空港、工場又は港湾基地等の構築物
のための多数の浮体船舶を集積して構成されるプレー
ト、又は工場の設備を積載して移動しうる工場となって
いる多数の浮体船舶の集積して構成される部分からなる
一方、海中又は水中は魚介類の養殖設備を有する浮体船
舶を乗せる基礎部分から構成され、上記水上部分と水中
部分とが一体化して又は水上部分のみを取替え可能に形
成されていることを特徴とする。
【0015】本発明の特徴の1つは水中部分に基礎部分
を作り、水上部分を浮体船舶を用いて構成し、両者を一
体化して又は水上部分のみを取替え可能に形成するよう
にした点にある。水中部分は具体的には次のような工法
で作るのがよい。
【0016】即ち、海上又は水上は空港、工場又は港湾
基地等の構築物のための多数の浮体船舶を集積して構成
されるプレート、又は工場の設備を積載して移動しうる
工場となっている多数の浮体船舶の集積して構成される
部分からなる一方、海中又は水中は魚介類の養殖設備を
有することのある浮体船舶を乗せる基礎部分から構成さ
れ、上記水上部分と水中部分とが一体化して又は水上部
分のみを取替え可能に形成されている水上・水中建造物
を建設するにあたり、建設すべき領域を囲み、かつ各種
の鉄骨鉄筋コンクリートブロックを積載したブロック塊
を多数並べて作られ、後述の主基礎土台上に基本の高さ
の浮体船舶を乗せた高さより若干高い高さを有する防波
堤と、該防波堤の内部にブロック塊の所定本数をおいて
相互に平行に、かつ各種の鉄骨鉄筋コンクリートブロッ
クを積載したブロック塊を多数並べて作られ、浮体船舶
の船底が引き潮時の高さとなるような高さを有し、浮体
船舶を載せるための複数の主基礎土台と、該主基礎土台
の間にブロック塊の所定本数をおいて相互に平行に、か
つ各種の鉄骨鉄筋コンクリートブロックを積載したブロ
ック塊を多数並べて作られ、上記主基礎土台間をダクボ
ートが通行しうるような高さを有する複数の補強基礎土
台と、から上記水中部分を構築するようにするのがよ
い。
【0017】また、浮体船舶は具体的には次のような工
法で作るのがよい。即ち、海上又は水上は空港、工場又
は港湾基地等の構築物のための多数の浮体船舶を集積し
て構成されるプレート、又は工場の設備を積載して移動
しうる工場となっている多数の浮体船舶の集積して構成
される部分からなる一方、海中又は水中は魚介類の養殖
設備を有することのある浮体船舶を乗せる基礎部分から
構成され、上記水上部分と水中部分とが一体化して又は
水上部分のみを取替え可能に形成されている水上・水中
建造物を建設するにあたり、上記多数の浮体船舶は3つ
又は3つ以上の上記主基礎土台をまたがる長さで、相互
に同一の幅及び高さを有する直方形状に、かつ縦方向及
び/又は幅方向に繋がれて所定の広さのプレートを構成
しうるように建造し、上記多数の各浮体船舶の底部近傍
には該浮体船舶を浮上させてその船底位置を変化させる
のに十分な高圧タンクを設け、その船底を平坦に形成す
るとともに、船底から側方にボルト締結用の厚板を張り
出して形成し、上記多数の浮体船舶の両側の下方部を両
側壁相互の間隔が狭くなるように形成して隣接する浮体
船舶の下方部の間を通行しうるようになし、上記主基礎
土台上を上記多数の浮体船舶の集合体を一体的に構成し
て使用可能であり、しかも水上部分と水中部分とを分離
して水上部分を入れ替えて使用可能となするのがよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、水上・水中建造物を明らか
にすべく、請求1、2の工法を説明した後、水上・水中
建造物の実例の説明を行い、次いでかかる建造物を利用
しうる例証を説明する。
【0019】
【水中の基礎部分の建設工法】水中で組み立てられるブ
ロックは各地の陸上で作られ、断面寸法は3.9mで統
一され、内部は井桁状に9つの90cm角の空洞に仕切
られ、枠は30cmに統一され、外枠と仕切り枠は鉄骨
鉄筋コンクリートで作られ、高さは防波堤と主基礎土台
と補強基礎土台の最下部のブロックのみ高さを1m(以
下、aブロックという)とし、他は高さ6m(以下、b
ブロックという)を基本とし、最上部のみ目的のブロッ
ク塊にしうる様に別々の高さで作り(以下、cブロック
という)、各ブロックの上部と下部に積載し易い様に内
側が低くなった勾配を付けて作られる。
【0020】建造物が建設される海底のうち、防波堤の
置と、防波堤の4つのaブロックの間隔をおいて防波
堤に平行に並べて作られる多数の主基礎土台の位置と
主基礎土台の4つのaブロックの間隔をおいて主基礎土
台に平行に並べられて作られる多数の補助基礎土台の位
置の地盤を水中ブルドーザで均し、その整地した場所に
aブロックを並べ、aブロックの対角線の角の空洞に、
岩盤に達する鋼管杭を打ち込み、aブロックを水平に
し、鋼管杭の廻りに鉄筋を組み、他のブロックの空洞に
も鉄筋を組み、aブロックを水平に固定するだけの水中
コンクリートを打設する。
【0021】防波堤はaブロックの上に単数又は複数の
bブロックを積み上げたブロック塊を多数並べて作ら
れ、その高さは主基礎土台に使用されたcブロックの上
にbブロックを更に積み、主基礎土台の上に浮体船舶を
載せた高さより高くする。
【0022】主基礎土台はaブロックの上に単数又は複
数のbブロックを使用したブロックの集合体の上に、浮
体船舶の船底が引き潮時の水位の高さになるようにその
高さの差だけcブロックを積み上げたブロック塊を多数
並べて作られる。この主基礎土台は防波堤の5つ目のブ
ロック塊毎に防波堤に直角方向にブロック塊を並べて作
られ、しかも多数の各主基礎土台は相互に平行に作られ
る。
【0023】補助基礎土台は主基礎土台の5つ目のブロ
ック塊毎に防波堤に平行に作られ、主基礎土台の間の4
つの補助基礎土台の高さは浮体船舶を主基礎土台に乗せ
るために使用するダグボートが動ける高さにするため
に、bブロックの上にcブロックを積み上げたブロック
塊を用い、それらのブロック塊を並べて多数の補強基礎
土台を相互に平行に作る。
【0024】主基礎土台に平行な防波堤部分のうち、浮
体船舶を防波堤の中に入れる場所の片側の防波堤から
一番目と第三番目の補強基礎土台の間の防波堤部分の高
さは主基礎土台と同様に作られ、その上は防波堤の巾と
高さの浮体船舶を乗せて固定し、ゲリラの侵入を防ぐ。
【0025】打ち込んだ鋼管杭の高さを長くするため
に、地上では同じ大きさの鋼管杭に長さ2mの鋼製厚板
のうちの1mを溶接にて固定し、先に打ち込んだ鋼管杭
に厚板の残りの1mをかぶせて溶接して鋼管杭を長く
し、その回りに鉄筋の束を組み、使用される防波堤、主
基礎土台及び補強基礎土台の高さより若干低い高さにな
るようにし、積み重ねるべき各ブロックを鋼管杭や鉄筋
の束の上からクレーンにて各々のブロックの上に積み上
げる。
【0026】鉄筋の束がそれぞれのブロックのコンクリ
ートに触れない様にしつつ、各ブロックの中にコンクリ
ートをゆっくり流し込むと、水中にコンクリートが流れ
出さず、従って水中に汚染を起こさず、鉄筋鉄骨コンク
リートの防波堤、主基礎土台及び補強基礎土台を建設す
ることができる。また、各々のブロック塊は孤立してお
り、鉄筋コンクリートの中の2本の鉄鋼杭は岩盤まで打
ち込まれているので、巨大な地震や津波や巨大な暴風雨
の最悪の状況下でも破壊されることはない。
【0027】主基礎土台間を養魚場にする場合は種々な
方法がある。例えば、両側の防波堤の一部と、その主基
礎土台間の補強基礎土台の一部とに開口部を作って水を
強制的に流通させ、あるいは一方の防波堤部分が使用で
きない場合には他方の防波堤部分より補強基礎土台の上
に水管を延ばして奥方の下側に通し、強制的に防波堤の
外で送水させる方法が採用できる。また、各々の水の出
入り口には不法侵入を防ぐ柵と養魚の害になる魚類の侵
入を防ぐ金網を取付けた扉を付ける。浮体船舶の一つに
は酸素発生装置を積載し、各補強基礎土台の間の水底よ
り酸素を放出させたり、浮体船舶の船底より太陽灯を照
射して魚介類を育てられるようにしておく。
【0028】防波堤のうち、片側の防波堤部分から数え
て第1番目の補強基礎土台と第3番目の補強基礎土台の
間の防波堤部分は主基礎土台の高さで作り、その間から
浮体船舶群の出入を行ない、全部の浮体船舶を入れてお
く。片側の防波堤と第1補強基礎土台との間の主基礎土
台に乗せた浮体船舶の上には走行クレーンを付け、主基
礎土台間にいるダクボートを移動させ、多数の浮体船舶
を主基礎土台に乗せる用意をしておく。
【0029】防波堤の両側に水面がある場合は、片側の
防波堤部分から数えて第1番目と第2番目の補強基礎土
台の間は浮体船舶を乗せずに開放海面としておき、浮体
船舶を主基礎土台に乗せるためのダクボートの移動を容
易にし、全部の浮体船舶を乗せ終わり、水中部分を養魚
場として利用した場合に主基礎土台の間で育てた魚介類
の収穫海面に利用することができる。
【0030】防波堤の片側のみの水面を利用する場合
は、浮体船舶を主基礎土台に乗せる工程において開放海
面とする迄は前述と同様に施工するが、開放海面の場所
はタグボートを使用せず、満ち潮時にこの部分にも浮体
船舶を入れ、走行クレンを利用して浮体船舶を設置し、
開放海面をなくす。
【0031】
【水上部分の建設工法】主基礎土台に乗せられて水上部
分を構成する浮体船舶についてはいずれの中小造船所で
も建造しうるように、長さは4つの主基礎土台をまたが
る長さとし、浮体船舶の高さ及び巾は統一し、船首も船
尾もなく、船底は平らで、動力もない長方形状にし、長
さ方向及び巾方向のいずれにも相互に接続できる構造と
する。
【0032】浮体船舶の下側部分を斜めにして浮体船舶
の底部分を細くし、船底より主基礎ボルトを接続するボ
ルト穴を明けた厚板を側方に張り出して取り付けてお
き、主基礎土台のボルトと固定しうる様に浮体船舶外の
主基礎土台の上を通れる様にしておく。
【0033】浮体船舶の下層の内部両側には高圧容器を
取付けて高圧の水や空気を入れられる様にし、浮体船舶
を重くしたり軽くしたりし、これにより浮体船舶を造船
所より移送中における安定性を確保するために浮体船舶
を沈下させ、又浮体船舶を主基礎土台に乗せるため浮体
船舶を浮上させることができるようにする。さらに、浮
体船舶内に取り付けた構造物により左右のバランスが違
っても、左右の高圧容器内に入れる高圧の水や空気の量
をコントロールし、浮体船舶の輸送中のバランスを保て
ることができる。
【0034】防波堤と浮体船舶を乗せる水中の基礎土台
が完成すれば、満ち潮時に、浮体船舶の船底の圧力容器
内の水を排出し、高圧空気を入れて浮体船舶を持ち上げ
て防波堤の中に入れ、ダクボートを使用して所定の主基
礎土台の場所に持って行き、基礎ボルトの位置に合わせ
てから高圧空気を放出し、高圧容器に水を入れて浮体船
舶を沈めて主基礎土台に据え付け、高圧容器の水を放出
する。この一連の操作を繰り返して浮体船舶のプレート
を作る。
【0035】
【本願を利用しうる応用の例証】浮体船舶の集合で作ら
れたプレートを飛行場にする場合、浮体船舶の上甲板の
み厚さの厚い鋼板が使用されるが、浮体船舶の各階層は
飛行甲板の下の階層をも飛行場に使用される各種の設備
の設置に耐えられる様にした浮体船舶にしておく必要が
ある。
【0036】工場ラインを設置した浮体船舶の場合、浮
体船舶の各階層又は他の浮体船舶に工場生産や必要な原
料や完成品の貯蔵倉にして、浮体船舶群全体で工場プラ
ントにしうることができる。工場ラインが設置場所での
技術レベルに適合しなくなった場合には浮体船舶になっ
ていることの利点を生かし、旧プラントを乗せたまま他
の水中基礎の上に移動させ、10日もしないうちに新た
な生産ラインを積載した浮体船舶に入れ替えることがで
きるので、工場自身を不動産にしなければならないとす
る一般の既成概念を越え、工場は不動産でなく、動産に
しうる新しい構想が生まれることになった。
【0037】日本の様に、国家予算が組まれる場合、景
気対策として地上に建設工事を新たに組み込んだら、建
設投資の国家予算は悪辣な土地ブローカーに半分取られ
てしまう。海面は国有地であるため、漁業者に利益を与
える施設を建設するなら、漁業保障費の支払いは不要と
なる。景気対策として国家予算の建設投資を行う場合、
陸上での建設投資を国家予算に組み込まず、海中又は水
中に養魚場にも使用しうる浮体船舶を載せる基礎を作
り、その上に種々の用途に利用しうる浮体船舶群を載せ
る対応をとれば景気対策の国家予算を有効に生かせる。
【0038】地球温暖化が問題となっている時、排気ガ
スを大量に巻き散らしているディゼルトラック輸送を続
けさせているのは政治の貧困によるものといえる。その
対策として、時速100kmで長距離走行する高速貨物
船を輸送の主力にし、ディゼルトラック長距離輸送を止
めれば、日本の地球温暖化防止のための有力案になるの
は確実だが、この案には高速貨物船の入れる港がない。
そのために、大消費地の近くに、開放海面のない浮体船
舶を並べた港湾の施設を作り、その人工プレートの上に
配達分類施設を作り、その施設から直ぐに高速道路に連
結しうるようにすれば、この施設と高速貨物船との組合
せによって温暖化防止の大きな一助になるのは確実だろ
う。
【0039】先進国(例えば日本)や発展途上国に漁業
基地がいらないと言う所はないので、水中を漁業基地と
なる施設を各所に作っておき、製造ラインや製造品目を
短期間で取り替えられる工場浮体船舶群をその水中の施
設に載せることを繰り返せば、技術進歩の激しい工業生
産への対応と、地球温暖化の少ない工場への対応とを地
球上の各所においてとることができる。
【0039】日本の国土の岩盤地帯に風化が起こり、何
時岩盤地帯が崩落するかわからない危険地帯が随所にあ
る。最近、北海道の海岸線でも崩落事故によって通行不
能な状態になった国道がある。日本国政府は何回も崩落
を起こす風化した岩盤の山麓を完全に除去し、崩落の危
険性を取り除くことを考えず、建設省は新たなトンネル
を建設し、その場限りの無駄な対策を繰り返している。
この工事を防衛施設庁管轄に移し、本発明に係る水上・
水中建造物を沖合に長い寸法で作り、その両側も同様に
建設し、今後も崩落を起こしかねない危険のある岩盤の
山麓を空爆と艦砲射撃と機工舞台で全部除去して上記三
方の浮体船舶に囲まれた海面を埋め立て、浮体船舶と埋
め立て地の大部分を自衛隊の基地にしする対策をとれば
空軍の基地と艦船の基地もできる。結局、今後も危険を
残して何回も繰り返す建設省の工事に比して安くなるで
あろう。この工法による埋め立ては岩石の埋め立てが大
部分であるため、付近の海洋を汚染することが少なく、
安全な平地を北海道の沿岸に作ることができ、埋立地の
先端の本願の水上・水中建造物の海中にて鰊の稚魚も養
殖できる。この工法は付近の住民の利益を与える工法で
あり、現在の日本の官僚では考えられない荒っぽい工法
に見えるが、計りしれない利益を得る工法と考えられ
る。
【0040】
【イスラエルにとって計り知れない利益を生む】イスラ
エルとパレスチナとの紛争は、アメリカの精神論の仲介
で解決できるものではない。この紛争の原点は世界中に
いるユダヤ人がイスラエルに帰ってきても与える土地が
なくなっていることにある。イスラエルの国土を広げる
方法があるので、全世界のユダヤ人の資金の協力を得て
国土を広げる方法を実行されるのを勧める。
【0041】イスラエルは日本の関西新空港のような海
上空港と、淡水化施設と発電施設を持っている海上基地
を希望している。日本の関西新空港のような埋め立て工
法によって空港施設や工場施設を作るならば、埋め立て
に要する期間と、埋立地の地盤沈下が収まるまでの長い
日数を必要とし、その期間が経過しなければ陸上の施設
を作れない。そのため、日本の関西新空港のような小さ
い空港でも十年の長い年数をかけていた。本発明の水上
・水中建造物で海上空港や、港湾施設や、淡水化施設と
発電施設を建設するならば、たとえ離着陸を同時に行え
る1万メートルの滑走路を持つ空港であっても、水中は
陸上で製作された海中基地の部材を海中で組立て、水上
は飛行場の浮体船舶を共通にして世界の造船所で建造さ
れた浮体船舶を海中に建設された施設上に組立てること
ができ、陸上で建設される施設は浮体船舶を並べ終われ
ば直ちに建設に入ることができる。港湾施設も同様に作
ることができる。淡水化施設と発電施設は淡水化施設や
発電施設を積載した船底の平らな浮体船舶を造船所で建
造させ、海中に建設された施設の上に載せて建設でき
る。いずれにしても、建設資金さえあれば、日本の関西
新空港のような小さな空港でも長い年月をかかっていた
期間の半分以下で建設できるだろう。
【0042】海上の可能な限り、海岸より遠い場所に、
本発明に係る水上・水中建造物の水中部分を作る。その
上に、浮体船舶を長くかつ広い巾で多数並べ、1万メー
トル以上の滑走路を持つ空港島を作る。そして、別に、
空港施設と遠く離した場所に淡水化のクループ施設を載
せた浮体船舶群や、LPG貯蔵タンクとLPG発電施設
を載せた本願の水上・水中建造物と空港施設とをもつ人
口島を作る。本発明を利用すると、短期間で2つの人口
島を建設することができる。
【0043】上述の2つの人口島の両端から海岸まで直
角に延び、船舶を接岸しうる本発明に係る水上・水中建
造物を4つ作る。この4つの建造物の中の2つの建造物
の間の海底の土砂は各々2箇所の建造物の埋め立てに利
用し、この間は港湾に利用する。
【0044】埋め立て側の6mの井桁型のブロックの両
端の1箇所に、高さの異なる場所に使用されている鉄骨
鉄筋を延ばし、30cm角で長さ1mの鉄骨鉄筋コンク
リート角を出した形にして三方囲まれた海域を埋め立て
る時の擁壁の保全にし、三方囲まれた水域を埋め立てて
人口用地を作ると、パレスチナへ建設している入植地以
上の、イスラエルの領土拡張を行うことができる。埋立
地の先端の本願発明の水上・水中建造物の下で稚魚の養
殖を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 35/50 E02B 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上又は水上は空港、工場又は港湾基地
    等の構築物のための多数の浮体船舶を集積して構成され
    るプレート、又は工場の設備を積載して移動しうる工場
    となっている多数の浮体船舶の集積して構成される部分
    からなる一方、海中又は水中は魚介類の養殖設備を有す
    ることのある浮体船舶を乗せる基礎部分から構成され、
    上記水上部分と水中部分とが一体化して又は水上部分の
    みを取替え可能に形成されている水上・水中建造物を建
    設するにあたり、 建設すべき領域を囲み、かつ各種の鉄骨鉄筋コンクリー
    トブロックを積載したブロック塊を多数並べて作られ、
    後述の主基礎土台上に基本の高さの浮体船舶を乗せた高
    さより若干高い高さを有する防波堤と、 該防波堤の内部にブロック塊の所定本数をおいて相互に
    平行に、かつ各種の鉄骨鉄筋コンクリートブロックを積
    載したブロック塊を多数並べて作られ、浮体船舶の船底
    が引き潮時の高さとなるような高さを有し、浮体船舶を
    載せるための複数の主基礎土台と、 該主基礎土台の間にブロック塊の所定本数をおいて相互
    に平行に、かつ各種の鉄骨鉄筋コンクリートブロックを
    積載したブロック塊を多数並べて作られ、上記主基礎土
    台間をダクボートが通行しうるような高さを有する複数
    の補強基礎土台と、 から上記水中部分を構築するようにしたことを特徴とす
    る水上・水中建造物の建設工法。
  2. 【請求項2】 海上又は水上は空港、工場又は港湾基地
    等の構築物のための多数の浮体船舶を集積して構成され
    るプレート、又は工場の設備を積載して移動しうる工場
    となっている多数の浮体船舶の集積して構成される部分
    からなる一方、海中又は水中は魚介類の養殖設備を有す
    ることのある浮体船舶を乗せる基礎部分から構成され、
    上記水上部分と水中部分とが一体化して又は水上部分の
    みを取替え可能に形成されている水上・水中建造物を建
    設するにあたり、 上記多数の浮体船舶は3つ又は3つ以上の上記主基礎土
    台をまたがる長さで、相互に同一の幅及び高さを有する
    直方形状に、かつ縦方向及び/又は幅方向に繋がれて所
    定の広さのプレートを構成しうるように建造し、 上記多数の各浮体船舶の底部近傍には該浮体船舶を浮上
    させてその船底位置を変化させるのに十分な高圧タンク
    を設け、その船底を平坦に形成するとともに、船底から
    側方にボルト締結用の厚板を張り出して形成し、 上記多数の浮体船舶の両側の下方部を両側壁相互の間隔
    が狭くなるように形成して隣接する浮体船舶の下方部の
    間を通行しうるようになし、 上記主基礎土台上を上記多数の浮体船舶の集合体を一体
    的に構成して使用可能であり、しかも水上部分と水中部
    分とを分離して水上部分を入れ替えて使用可能となした
    ことを特徴とする水上・水中建造物の建設工法。
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