JP3015791U - 浴槽付き介護ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 福祉活動や医療現場での、傷病者の入浴介護
が大変重労働であり、且つ、複数の介護者を必要とする
ことから、これを簡便するためベッドと浴槽を一体とし
て、切り替え使用する事によって介護者の負担を軽減す
る浴槽付きベッドを提供する。 【構成】 ベッド本体（１）の上部中央に浴槽部（１
１）を設け、その中に、内部に流体を入れられる袋状の
上マット（２１）と下マット（２２）とを配し、駆動ユ
ニット（３）から配管を通じて、それぞれに、流体を供
給又は、排出できるようにして、流体を供給し膨張した
ときに、ベッドとして使用し、排出して収縮したとき
に、浴槽として使用することを特徴とする浴槽付き介護
ベッド。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、福祉活動や医療現場での、傷病者の入浴介護に利用される浴槽付 き介護ベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術、および考案が解決しようとする課題】

従来より、医療福祉活動などで、寝たきりの傷病者の入浴介護は、大変重労働 であると言われており、入浴に当たっては、介護者が数人係で傷病者を抱きかか えてベッドからおろし、浴室へ移動し、また、数人係で抱き上げ浴槽に入れ、温 まって浴槽内から抱き上げて浴槽外に出し、入浴後再び数人係で抱えあげてベッ ドに戻すというような作業が行われております。 このような作業は、大変重労働であると同時に一人で介護するのは困離でもあ ります。 本考案は、上記の課題を解決するためになされたものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

ベッド本体（１）の上部中央に浴槽部（１１）を設け、その中に内部に流体を 入れられる袋状の上マット（２１）と下マット（２２）を配置する。 流体を供給又は排出する事ができる駆動ユニット（３）を設ける。 駆動ユニット（３）から上配管（３１）を介して上マット（２１）へ、下配管（ ３２）を介して下マット（２２）へ流体を加圧供給し、それぞれ膨張させて、ベ ッドとして使用する。 上マット（２１）の下側と浴槽部（１１）底板との間に傾斜状の起こしマット （２３）を配置して、駆動ユニット（３）から起こし配管（３３）を介して、起 こしマット（２３）へ流体を加圧供給して膨張させ、上マット（２１）を斜めに 持ち上げて傾斜ベッドして利用できるようにする。 上マット（２１）と下マット（２２）と起こしマット（２３）の袋状内部から流 体をそれぞれ配管を介して駆動ユニット（３）により排出して収縮していき、浴 槽部（１１）の底板上に収縮状態で沈めて、ベッド本体（１）の浴槽部（１１） に設けられた給水弁（１３）から給水し、浴槽として使用する。 必要以上の水量はオーバーフロー管（１５）から排出しながら、入浴し、入浴後 は、排水弁（１４）により浴槽部（１１）から排水する。 再び、マット内部に流体を供給し、膨張させベッドとして使用する。 本考案は、以上の構成からなる浴槽付き介護ベッドである。

【０００４】

【作用】

本考案によると、ベッドと浴槽が一体となっており、マットを膨張しベッドと して使用し、マットを収縮し給水して浴槽として使用できることから、傷病者を 他へ移動することなく、ベッドで横臥状態から直ちに入浴状態へ移ることができ 、これまでのように多数の介護者の手を煩わせることが無くなります。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例をのべる。 ベッド本体（１）の上部中央に浴槽部（１１）を設け、その中に内部に流体 を入れられる袋状の上マット（２１）と下マット（２２）を配置する。 流体を供給又は排出する事ができる駆動ユニット（３）を設ける。 流体としては、空気または、液体を利用し、空気を利用する駆動ユニットの空気 圧回路系統図を

【図４】に示し、液体を利用する駆動ユニットの液体圧回路系統 図を

【図５】に示す。 駆動ユニット（３）から上配管（３１）を介して上マット（２１）へ、下配管（ ３２）を介して下マット（２２）へ流体を加圧供給し、それぞれ膨張させて、ベ ッドとして使用する。 上マット（２１）の下側と浴槽部（１１）底板との間に傾斜状の起こしマット （２３）を配置して、駆動ユニット（３）から起こし配管（３３）を介して、起 こしマット（２３）へ流体を加圧供給して膨張させ、上マット（２１）を斜めに 持ち上げて傾斜ベッドして利用できるようにする。下マット（２２）の浮き上が り防止にベッド本体（１）の上辺にマット押さえ顎（１２）を設ける。 上マット（２１）と下マット（２２）と起こしマット（２３）の袋状内部から流 体をそれぞれ配管を介して駆動ユニット（３）により排出して収縮していき、浴 槽部（１１）の底板上に収縮状態で沈めて、ベッド本体（１）の浴槽部（１１） に設けられた給水弁（１３）から給水し、浴槽として使用する。 必要以上の水量はオーバーフロー管（１５）から排出しながら、入浴し、入浴 後は、排水弁（１４）により浴槽部（１１）から排水する。 再び、マット内部に流体を供給し、膨張させベッドとして使用する。 駆動ユニット（３）は、流体を供給および排出できる機能を備え、 ポンプ（３４）から流体を圧送し、フィルター（３５）を経て減圧弁（３６）と 、減圧弁（３７）に分岐する。 減圧弁（３６）から上膨張弁（３８）と下膨張弁（４０）へ分岐接続され、それ ぞれ上配管（３１）を経て上マット（２１）へ、下配管（３２）を経て下マット （２２）へ接続される。 減圧弁（３７）から起こし膨張弁（４２）へ接続され、起こし配管（３３）を経 て起こしマット（２３）へ接続される。 上配管（３１）と下配管（３２）および起こし配管（３３）に、それぞれ分岐を 設けて、上収縮弁（３９）、下収縮弁（４１）、起こし収縮弁（４３）に接続し 、これらの弁の排出側を集合接続し、流体を空気圧とするときは、セキゾースト フィルター（４４）を経て放出し、流体を液体とするときは、リターンフィルタ ー（４５）を経てタンク（４６）へ戻し、ポンプ（３４）にて循環使用する。 ポンプ（３４）の運転により供給される流体をフィルターにより浄化し、減圧弁 にて必要な圧力に圧力調整し、収縮弁を閉じて、膨張弁を開いて、マットに流体 を供給し、膨張させ、ベッドとして利用する。 浴槽として使用時は、ポンプ（３４）の運転を停止し、膨張弁を閉じて、収縮弁 を開いて、マット内の流体を排出し収縮させる。 これにより、ベッドとしての機能と浴槽としての機能を簡便に切り替え使用する ことができる。

【００６】

【考案の効果】 傷病者をベッドから浴室へ移動することなく、その場で入浴する事ができる。 介護者の重労働の負担を軽減できるとともに人数を減らすことができる。 入浴に切り替える事が簡便できることから、入浴頻度を増加でき傷病者の清潔度 を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の概要を示す要部断面図

【図２】 本考案の入浴可能状態を示す要部断面図

【図３】 本考案の傾斜ベッド状態を示す要部断面図

【図４】 本考案の実施例の空気圧駆動ユニット使用時
の空気圧回路系統図

【図５】 本考案の実施例の液体圧駆動ユニット使用時
の液体圧回路系統図

【符号の説明】

１ ベッド本体 １１ 浴槽部 １２ マット押さえ鍔 １３ 給水弁 １４ 排水弁 １５ オーバーフロー管 ２１ 上マット ２２ 下マット ２３ 起こしマット ３ 駆動ユニット ３１ 上配管 ３２ 下配管 ３３ 起こし配管 ３４ ポンプ ３５ フィルクー ３６ 減圧弁 ３７ 減圧弁 ３８ 上膨張弁 ３９ 上収縮弁 ４０ 下膨張弁 ４１ 下収縮弁 ４２ 起こし膨張弁 ４３ 起こし収縮弁 ４４ エキゾーストク
リーナー ４５ リターンフィルター ４６ タンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベッド本体（１）の上部中央に浴槽部
   （１１）を設け、給水弁（１３）と排水弁（１４）を設
   け、浴槽部（１１）の中に、内部に流体を入れられる袋
   状の上マット（２１）と下マット（２２）とを配し、駆
   動ユニット（３）から配管を通じて、それぞれに、流体
   を供給又は、排出できるようにして、流体を供給し膨張
   したときに、ベッドとして使用し、排出して収縮したと
   きに、浴槽として使用することを特徴とする浴槽付き介
   護ベッド。