JP3015668U - 筒状外装材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被装着物に取り付けるラベルを確実に正規の
位置に取り付け、また、取り外しが容易にできる筒状外
装材を提供する。 【構成】 筒状外装材１は、筒状に丸めた帯状フィルム
２の両耳部２ａからそれぞれの内方にかける部分を互い
に重ね合わせ、一方の耳部２ａを帯状フィルム２の内面
に溶着８し、他方の耳部２ａを帯状フィルム２の外面に
溶着８することにより形成している。そして、筒状外装
材１の外周は、重ね合わせた部分が内膜３と外膜４の２
重構造となり、前記内膜３と前記外膜４との間を収容部
５としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、薬品、化粧品の容器等の被装着物の外周に装着する筒状外装材に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、薬品、化粧品の容器等の被装着物の外周に装着する筒状外装材には、熱 収縮性の透明の帯状フィルムを筒状に丸め、該帯状フィルムの両耳部を重合溶着 して筒状にして形成しているものがある。このような筒状外装材を使用して被装 着物に装着する際には、通常、被装着物の商品名や説明書等を記載したシール状 のラベルを被装着物に貼り付け、その上から筒状外装材を嵌挿し、該筒状外装材 を熱収縮させることにより被装着物に密接させている。

【０００３】 また、筒状外装材が被装着物に密接することを利用して、シール状となってい ないラベルを筒状外装材と被装着物の間に挟み込み、筒状外装材を熱収縮させて 前記ラベルを被装着物に密接させることが考えられる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述の筒状外装材においては、被装着物にラベルを取り付けるには、シール状 となっているラベルが必要であるため、ラベルの加工をしなければならず、また 、シール状となっているラベルを使用すると被装着物から剥がすのが困難である ため、被装着物を再利用する際にも難点がある。

【０００５】 また、シール状となっていないラベルを被装着物と筒状外装材との間に挟み込 み、筒状外装材の熱収縮によってラベルを被装着物に密接させる場合は、ラベル の位置規制が容易ではなく、正規の位置にラベルを付けることが困難であった。 そこで、本考案は、シール状のラベルを使わずに、確実に正規の位置にラベル を取り付けることができ、また、ラベルの取り外しが容易にできる筒状外装材を 提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、熱収縮性の帯状フィルム２にて筒状に形成し、被装着物７の外周に 装着する筒状外装材において、上述の目的を達成するために以下の技術的手段を 講じている。 すなわち、筒外周に内膜３と外膜４の２重構造からなる部分を備え、少なくと も前記外膜４を透明とし、前記内膜３と前記外膜４との間を、被装着物７に添付 するラベル６を収容する収容部５とすることを特徴としている。

【０００７】 そして、前記帯状フィルム２を筒状に丸め、該フィルム２の両耳部２ａからそ れぞれの内方にかける部分を互いに重ね合わせることにより形成した内膜３と外 膜４との間を収容部５とすることを特徴としている。 また、前記収容部５を袋状に形成することを特徴としている。

【０００８】

【作用】

筒状外装材１は、筒外周に内膜３と外膜４の２重構造部分を備え、該内膜３と 外膜４との間に被装着物７のラベル６を収容する収容部５を形成しているので、 該収容部５にラベル６を挿入することで、正規の位置にラベル６を確実に取り付 けることができ、そして、収容部５からラベル６を容易に取り外すことができる 。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を図面を参照して説明する。 図１及び２は、本考案の第１実施例を示しており、筒状外装材１は、例えば薬 品、化粧品の容器等の被装着物７の外周に装着するもので、１枚の帯状フィルム ２を筒状に丸め、該帯状フィルム２の両耳部２ａからそれぞれの内方にかける部 分を互いに重ね合わせ、一方の耳部２ａを前記帯状フィルム２の内面に溶着８し 、他方の耳部２ａを帯状フィルム２の外面に溶着８することにより形成している 。

【００１０】 すなわち、筒状外装材１の外周は、重ね合わせた部分が内膜３と外膜４の２重 構造となり、前記内膜３と前記外膜４との間を被装着物７の商品名や説明書等を 記載したラベル６を収容する収容部５としている。 前記帯状フィルム２は、ＰＶＣ、ＰＥＴ等の熱収縮性の透明のフィルムにより なっている。

【００１１】 前記収容部５は、帯状フィルム２の両耳部２ａを溶着８しているため、左右が 閉じ、上下が開放した状態となっており、被装着物７のラベル６を上下の開放部 分から挿入するようにしている。 上述した筒状外装材１を被装着物７の外周に装着する際には、図２に示すよう に、筒状外装材１の収容部５に商品名や説明書等のラベル６を挿入し、該ラベル ６を挿入した筒状外装材１を被装着物７の外周に嵌挿し、この状態で外部より熱 を加えると筒状外装材１が収縮して、被装着物７の外周に密接する。

【００１２】 このとき、ラベル６は、収容部５に収められているので、正規の位置に確実に ラベル６を取り付けることができ、しかも、このラベル６は被装着物７にシール 等によって接着させていないため、容易に抜き差しができ、ラベル６の取り替え が可能であるととともに筒状外装材自体を剥がしてしまえばラベル６を取り外す ことができるため再利用する際にも至便である。

【００１３】 また、通常、被装着物７と別に添付される表裏面に印字されたラベル６や複数 頁の説明書等もこの収容部５に収めることによって被装着物７と一体的に添付す ることができ、使用の際にはラベル６及び説明書を収容部５から抜き取ってやれ ばよい。 図３は、本考案の第２実施例を示しており、第１実施例と異なるところは、１ 枚の帯状フィルム２を２重に丸めて筒状にし、前記帯状フィルム２の両耳部２ａ を該帯状フィルム２の左右方向中央部分を挟んで同位置で溶着８することにより 筒状外装材１を形成しているところである。

【００１４】 本実施例においては、収容部５が溶着８部分を除いたほぼ全周にわたって形成 されているので、商品名等のラベル６を全周にわたって取り付けることができる 。そして、溶着８部分が１ヵ所となっているので、筒状外装材１の製造が容易な ものとなっている。 図４は、本考案の第３実施例を示しており、第２実施例に示す筒状外装材１の 収容部５の適宜箇所を溶着８ａして、該収容部５を左右に分割している。

【００１５】 本実施例では、複数のラベル６を適当な位置にそれぞれ収容することができ、 ラベル６の大きさや数に容易に対応することができる。 図５は、本考案の第４実施例を示しており、筒状外装材１は、１枚の帯状フィ ルム２を筒状に丸め、該帯状フィルム２の両耳部２ａからそれぞれの内方にかけ る部分を重ね合わせ、この重ね合わせた部分の上端部分と下端部分を溶着８し、 重ね合わせた部分が内膜３と外膜４の２重構造となり、前記内膜３と外膜４との 間に収容部５を形成している。

【００１６】 本実施例においては、収容部５の側部が開放した状態であり、ラベル６をこの 側部の開放部分より挿入するようしているものである。 図６は、本考案の第５実施例を示しており、２枚の帯状フィルム２の、一方の 帯状フィルム２の片側の耳部２ａから内方の部分と、他方の帯状フィルム２の片 側の耳部２ａから内方の部分とを重ね合わせ、一方の帯状フィルム２の耳部２ａ を、他方の帯状フィルム２の内面に溶着８し、他方の帯状フィルム２の耳部２ａ を一方の帯状フィルム２の外面に溶着８し、それぞれの帯状フィルム２の別の耳 部２ａについても同様に溶着８することにより筒状外装材１を形成している。

【００１７】 そして、２枚の帯状フィルム２の重なり合った２重構造部分の内膜３と外膜４ との間を収容部５としている。 本実施例では、２ヵ所の収容部５が形成されるため、例えば、被装着物７の前 面と後面に前記収容部５を配置し、一方に商品名、他方に説明書のラベル６を取 りつけるなど、様々な利用形態を採用することができる。

【００１８】 図７は、本考案の第６実施例を示しており、筒状外装材１は、帯状フィルム２ を筒状に丸めて、両耳部２ａを重合溶着８し、他の帯状フィルム２の両耳部２ａ の内面を筒状に丸めた帯状フィルム２の外面に溶着８することにより形成してい る。そして、他の帯状フィルム２を外膜４とし、筒状に丸めた帯状フィルム２の 前記外膜４に覆われた部分を内膜３とし、該内膜３と前記外膜４との間に収容部 ５を形成している。

【００１９】 本実施例においては、外膜４となる帯状フィルム２を透明なものとし、筒状に 丸めた帯状フィルム２を不透明なものとすることができる。 本考案は、上記実施例に限られることなく、例えば、上述した第１〜４、６、 ７実施例においては、収容部５の上端部分又は、下端部分を溶着して閉じること により袋状とすることができ、第５実施例においては、収容部５の内膜３側の耳 部を溶着して閉じることにより袋状に形成することができる。

【００２０】 また、収容部５の適宜箇所を溶着することにより、左右又は、上下に分割する ことができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上詳述したように本考案においては、筒状外装材は、外周に内膜と外膜の２ 重構造部分を有し、該内膜と外膜との間に収容部を形成しているので、該収容部 にラベルを挿入することで、正規の位置にラベルを確実に取り付けることができ 、そして、収容部からラベルを容易に取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の第１実施例を示す作用図である。

【図３】本考案の第２実施例を示す斜視図である。

【図４】本考案の第３実施例を示す斜視図である。

【図５】本考案の第４実施例を示す斜視図である。

【図６】本考案の第５実施例を示す斜視図である。

【図７】本考案の第６実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 筒状外装材 ２ 帯状フィルム ２ａ 耳部 ３ 内膜 ４ 外膜 ５ 収容部 ６ ラベル ７ 被装着物

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱収縮性の帯状フィルム（２）にて筒状
   に形成し、被装着物（７）の外周に装着する筒状外装材
   において、 筒外周に内膜（３）と外膜（４）の２重構造からなる部
   分を備え、少なくとも前記外膜（４）を透明とし、前記
   内膜（３）と前記外膜（４）との間を、被装着物（７）
   に添付するラベル（６）を収容する収容部（５）とする
   ことを特徴とする筒状外装材。
2. 【請求項２】 前記帯状フィルム（２）を筒状に丸め、
   該フィルム（２）の両耳部（２ａ）からそれぞれの内方
   にかける部分を互いに重ね合わせることにより形成した
   内膜（３）と外膜（４）との間を収容部（５）とするこ
   とを特徴とする請求項１に記載の筒状外装材。
3. 【請求項３】 前記収容部（５）を袋状に形成すること
   を特徴とする請求項１又は２に記載の筒状外装材。