JP3015653U - 薄手ゴム手袋装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄手のゴム手袋を指先まで確実に装着でき、
しかも装着前のゴム手袋に傷や穴がないかどうかをも検
査できる装置を提供することを課題とする。 【構成】 薄手手袋９の手首部９ａをセットリング２に
装着し、スイッチ８をＯＮにすると、負圧発生装置６が
駆動し、外気を吸引し、透明の負圧ボックス３内を負圧
にする。すると薄手手袋９は手首部９ａの部分で反転
し、負圧ボックス３内に吸い込まれる。そして手袋全体
が膨らんだところで手挿入筒１を適正位置に回転して手
を挿入する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

原子力発電所，ＲＩ取扱施設，保健所，病院及び公害研究所等で放射性物質， 薬品，及び試料等を取扱う場合、これらの物質が取扱者の肌に直接触れ、障害を 及ぼす恐れを防止するために、薄手のゴム手袋が使用されている。 本考案は、この薄手のゴム手袋の健全性を装着直前に確認すると同時に、この 薄手のゴム手袋を簡単、かつ極めて短時間に指先に密着させて装着可能にする装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

薄手ゴム手袋は通常収縮しており、ゴムの弾力性を応用して指に密着させて装 着する。ゴム手袋を指先まで密に装着するのは容易でなく、多くの時間を費やし ている。特に、作業の安全上、二重に薄手ゴム手袋を装着するのは非常に困難で ある。さらに、この手袋を装着する直前に、この薄手ゴム手袋に傷，穴等がない ことを検査・確認する必要があるが、この検査・確認がこれ又非常に面倒で、こ れにも多くの時間を要しており、時には省略しているのが実状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の問題点を解決し、薄手のゴム手袋を指先まで確実に装着でき、しか も装着前のゴム手袋に傷や穴がないかどうかをも検査できる装置を提供すること を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

入口部周縁に手袋セットリング２を備えた手挿入筒１と、手挿入筒１を一端に 回転部４を介し回転可能に装着し、かつ負圧調整用ダンパ５を備えた透明の負圧 ボックス３と、負圧ボックス３の後部に設けた負圧発生装置６と、負圧発生装置 制御部７を介し連結された負圧発生装置起動用のスイッチ８とからなっている。

【０００５】

【作用】

薄手手袋９の手首部９ａをセットリング２に装着し、スイッチ８をＯＮにする と、負圧発生装置６が駆動し、外気を吸引し、負圧ボックス３内を負圧にする。 すると薄手手袋９は手首部９ａの部分で反転し、負圧ボックス３内に吸い込まれ る。そして手袋全体が膨らんだところで手挿入筒１を適正位置に回転して手を挿 入する。

【０００６】

【実施例】

図に基いて説明する。図１で１は手挿入筒で、筒状をなし、入口部外周縁に薄 手ゴム手袋セットリング２が設けられている。３は透明材料で作られた負圧ボッ クスで、手挿入筒１はこの一端に回転部４を介し回転可能に連結されている。負 圧ボックス３にはその胴部に負圧調整用のダンパ５が設けられている。６は負圧 ボックス３の後部に設けた負圧発生装置である。負圧発生装置６はたとえばファ ンで構成され、負圧ボックス３内の負圧度調整用の制御部７を介し足踏スイッチ ８に電線で結ばれている。

【０００７】 （薄手ゴム手袋の装着方法） 図２に示すように薄手ゴム手袋９を手挿入筒１の先端にある手袋セットリング ２に、その手首部９ａを少し拡げてセットする。足踏みスイッチ８を踏んでＯＮ にし、負圧発生装置６を起動し、負圧ボックス３内を負圧にする。すると薄手ゴ ム手袋９は反転して（図３）裏返されてボックス３内に吸引される。負圧ボック ス３内に入ると同時に手指の形に膨らんで５本の指の先端まで作業の手が入り易 くなる。手袋９が膨らんだならば、透明な負圧ボックス３の外から目視しながら 手挿入筒１を回して角度を調節(回転)し、手袋９を手が入り易い位置に向ける。 右手又は左手の調整も、これで出来る。同時に、薄手ゴム手袋９が膨らむことに より、この手袋９に傷や穴等の欠陥がないことが検査確認出来る。

【０００８】 この膨らんだゴム手袋９に手，指を挿入すれば、指より太い状態に膨らんでい るので指の先まで確実に密着し、薄手ゴム手袋９を装着することが出来る。装着 出来たならば、足踏みスイッチ８をＯＦＦにし、負圧ボックス３内の負圧をなく し、ゴム手袋９の手首部９ａをセットリング２から外し、ゴム手袋９を装着した 手を手挿入筒１から外に出すことで、装着が終了する。

【０００９】

【効果】

入口部周縁に手袋セットリング２を備えた手挿入筒１と、手挿入筒１を一端に 回転部４を介し回転可能に装着し、かつ負圧調整用ダンパ５を備えた負圧ボック ス３と、負圧ボックス３の後部に設けた負圧発生装置６と、負圧発生装置起動用 のスイッチ８とで構成し、手袋セットリングに手袋を装着し、負圧ボックス３に 負圧をかけることにより、手袋９にかかる外気圧（大気圧）と負圧ボックス３内 の圧力との差により、薄手ゴム手袋９はセットリング２での手首固定部を境にし て反転して、負圧ボックス３内に入り手袋内が高圧部となり、手袋は手指が入る ように膨らむので、きわめて容易かつ迅速に手袋を装着できる。と同時に風船の 如く膨らませることにより、小さな傷でも誇張され、欠陥部分を容易に発見でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかゝわる装置の断面図。

【図２】薄手手袋をセットリングに装着した状態。

【図３】負圧ボックス内を負圧にして手袋を手に装着し
ている状態。

【符号の説明】

１ 手挿入筒 ２ 手袋セットリン
グ ３ 負圧ボックス ４ （手挿入筒の）
回転部 ５ 負圧調整用ダンパ ６ 負圧発生装置 ７ （負圧発生装置）制御部 ８ スイッチ ９ 薄手手袋 9a 手首部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 蒲原 高明 愛知県名古屋市熱田区五本松町11番22号 株式会社中部プラントサ−ビス内 (72)考案者 堀江 直之 千葉県柏市高田1408 株式会社アトックス 技術開発センタ−内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入口部周縁に手袋セットリング(２)を備
   えた手挿入筒(１)と、手挿入筒(１)を一端に回転部(４)
   を介し回転可能に装着し、かつ負圧調整用ダンパ(５)を
   備えた透明の負圧ボックス(３)と、負圧ボックス(３)の
   後部に設けた負圧発生装置(６)と、負圧発生装置制御部
   (７)を介し連結された負圧発生装置起動用のスイッチ
   (８)とからなる薄手ゴム手袋装着装置。