JP3015615B2 - 面歪定量評価装置 - Google Patents

面歪定量評価装置

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JP3015615B2
JP3015615B2 JP5035521A JP3552193A JP3015615B2 JP 3015615 B2 JP3015615 B2 JP 3015615B2 JP 5035521 A JP5035521 A JP 5035521A JP 3552193 A JP3552193 A JP 3552193A JP 3015615 B2 JP3015615 B2 JP 3015615B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体(以後、ワーク
と呼ぶ)表面の凹凸情報を認識する装置に関する。特
に、ワークの表面の凹凸を定量的に評価可能な評価装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークの表面を観察する手段とし
て、光源とCCDカメラを用いた表面検査装置が提案さ
れている。例えば、このような検査装置は自動車のボデ
ィなどの表面の凹凸を検査するのに用いられている。こ
のような検査装置においてCCDカメラによって得られ
るグレーレベル画像は明るさのみの輝度情報であるのが
一般的であり、2次元的な領域の定義や、ワーク表面の
穴の位置・径などの計算に使用されている。
【0003】図10は、従来の表面検査装置の第一例の
構成・作用を示す説明図である。図10に示されている
ように光源10によって真上から照らされたワーク12
は、CCDカメラ14によって撮影され、ワーク12表
面のグレーレベル画像が得られる。図10には、ワーク
12表面に穴15が開いている場合の例が示されてい
る。このようにして得られたグレーレベル画像(図11
(a))の各画像データは図11(b)に示されている
ようにあるしきい値を境にして「0」値と「1」値とに
2値化される。すなわち、いわゆる2値化処置が行わ
れ、その2値化データを基にして穴の直径等が求められ
る。なお、この2値化された例が図11(c)に示され
ている。
【0004】図12は、従来の表面検査装置の第二例の
構成を示す構成図である。図10に示された例と異なる
点は、光源20がワーク22に対して所定の仰角で斜め
に光を照射し、その反射光をCCDカメラ24が同様の
仰角で斜め方向から観察するという点である。すなわ
ち、この仰角はワーク22に対する光の入射角と反射角
とに相当する。このように、斜めから光を照射すること
によって、ワーク22表面の傾きの様子が、撮影された
画像の明るさの変化として認識されうる。この様子を示
した説明図が図13に示されている。図13には、図1
2のワーク22のB−B断面が(a)に示され、その断
面に沿った画像の明るさを示すグラフが(b)に示され
ている。このグラフは横軸が断面に沿った位置であり、
縦軸が画像の明るさを表す。このように第二例によれ
ば、ワーク22表面の傾きにほぼ比例した濃淡を有する
グレーレベル画像が検出される。このように、光源を斜
めからワークに照射した場合、得られる画像の濃淡が、
ワーク表面の傾き、すなわち照射する光線ベクトルのワ
ーク22表面に対する正射影の方向にワーク表面の凹凸
を微分した1次微分量、に比例することは経験的に知ら
れており、この原理を利用した装置は幅広く用いられて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の第二例
の表面検査装置はグレーレベル画像情報の濃淡差を出力
するだけであったので、表面形状の具体的な数値が算出
されるわけではなかった。
【0006】このような問題を解決するために、本願出
願人は、CCDカメラによって得られた2次元グレーレ
ベル画像情報から、ワーク表面の凹凸の実際の値を算出
することができる変換処置装置を、特願平4−1021
9号にて提案している。ここに記載されている装置によ
れば、被検体(ワーク)上の凹凸の状態を定量的に認識
することが可能である。また、本願出願人は上記特願平
4−10219号で提案されている装置においてCCD
カメラの視野にスケールを写し込むことによって、寸法
測定を容易にした装置を特願平4−12783号にて提
案している。
【0007】しかしながら、板金のプレス加工等におけ
る製品の検査では、人手によるいわゆる官能評価がもっ
ぱら行われている。官能評価は、目視検査や触感検査に
よって評価を行う方法である。このような官能評価が行
われる理由は、必ずしも、凹凸の量のみが製品の善し悪
しの判断基準とはならないからである。例えば、凹凸の
量が小さくても、面積が小さい凹凸は、目立ちやすく、
また塗装等に悪影響を与えやすい。さらに、広い面積に
渡って滑らかに変化している場合には、凹凸の絶対量が
大きい場合においても、目立ちにくいという性質があ
る。
【0008】このように単なる凹凸量だけでは面歪の評
価を行うことはできないため、人の手による上記官能評
価が幅広く行われている。
【0009】しかしながら、上述したように、この官能
評価においては熟練した技能が必要であるため、目視で
3年、触覚で7年程度の経験が必要とされている。ま
た、検査員の能力差、体調、環境等の変化により、評価
値が変動してしまうため、本来合格すべきものが不合格
となったり、不合格となるべきものが合格してしまった
りする。さらに、一般的には人間には先入観があるた
め、一度不合格としたワークに対し、再検査をしてもな
かなか合格点が付与されない傾向にある。
【0010】このように、評価基準が感覚的な表現であ
るため、面歪の範囲・量が不明確となり、ワークの金型
を修正する側の熟練した技能に頼って修正を行わなけれ
ばならない。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、人間の官能評価に近い評
価値を定量的に算出することが可能な面歪定量評価装置
を得ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】第一の本発明は、上述の
課題を解決するために、被検体表面上の、複数の測定点
に対し、その測定点の凹凸量を検出する凹凸量検出手段
と、前記被検体表面面歪判定エリアごとに、面歪の評
価を行う面歪評価手段と、を備え、前記面歪評価手段
は、前記面歪判定エリアに属する前記測定点に対し前記
検出された凹凸量を2次微分し、2次微分値を出力する
2次微分手段と、前記面歪判定エリア内における、前記
2次微分値の最大値と最小値との差分値を出力する差分
手段と、前記面歪判定エリア内における、前記2次微分
値の中で、所定の許容値を越えているものの個数を計数
し、その計数結果から面歪が生じた面歪面積を算出する
面歪面積算出手段と、前記面歪判定エリアごとに、その
エリアの特性を表す特性値を出力する特性値算出手段
と、前記差分値と、前記面歪面積と、前記特性値とに所
定の係数を乗じた後、加算し、予測評価値として出力す
る予測評価値算出手段と、を含み、前記予測評価値によ
って、定量的に面歪の評価を行うことを特徴とする面歪
定量評価装置である。
【0013】このように、第一の本発明においては、単
なる凹凸量の絶対値だけでなく、面歪が発生した面積を
考慮することにより、より適切な面歪の評価が行える。
【0014】第二の本発明は、上述の課題を解決するた
めに、被検体表面上の、複数の測定点に対し、その測定
点の凹凸量を検出する凹凸量検出手段と、前記被検体表
面歪判定エリアごとに、面歪の評価を行う面歪評価
手段と、を備え、前記面歪評価手段は、前記面歪判定エ
リアに属する前記測定点に対し前記検出された凹凸量を
2次微分し、2次微分値を出力する2次微分手段と、前
記面歪判定エリア内における、前記2次微分値の中で、
所定の許容値を越えている値の総和を計算し、面歪が生
じた体積を算出する面歪体積算出手段と、前記面歪判定
エリアごとに、そのエリアの特性を表す特性値を出力す
る特性値算出手段と、前記面歪体積と、前記特性値とに
所定の係数を乗じた後、加算し、予測評価値として出力
する予測評価値算出手段と、を含み、前記予測評価値に
よって、定量的に面歪の評価を行うことを特徴とする面
歪定量評価装置である。
【0015】したがって、第二の本発明によれば、面歪
の体積を算出したので、より正確な面歪の評価が行え
る。
【0016】
【作用】第一の本発明に予測評価値算出手段は、単なる
凹凸の絶対値だけではなく、面歪面積を考慮して面歪に
対する評価を行う。したがって、官能評価に近い評価値
が得られる。
【0017】第二の本発明に予測評価値算出手段は、単
なる凹凸の絶対値だけではなく、面歪体積を考慮して面
歪に対する評価を行う。したがって、人間の官能評価に
近い評価値であって、第一の本発明に比べてより木目の
細かい評価値が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0019】図1に本実施例において用いられる光学式
の形状認識装置の構成ブロック図が示されている。この
光学式の形状認識装置は、上述した特願平4−1021
9号にて提案した光学式形状認識装置と同一である。
【0020】拡散スクリーン30を備えた光源34から
の散乱光はワーク32の表面で反射され、その反射光が
CCDカメラ36に入射する。CCDカメラ36から出
力されるグレーレベル画像は、画像処理ユニット38に
入力する。この画像処理ユニット38には、CCDカメ
ラ36からのグレーレベル画像を表示するモニタ40が
接続されており、さらにモニタ40にはそのハードコピ
ーをとるハードコピー装置42が接続されている。また
画像処理ユニット38には、CCDカメラ36からのグ
レーレベル画像の画像データに対し演算処理を行うCP
U44が接続されており、さらにCPU44にはその演
算結果を表示するモニター46と描出するプロッタ48
とが接続されている。このモニター46には、CCDカ
メラ36が撮像した画像のほかに、後述する図4や図5
に示されているような表面の凹凸を表す画像も表示され
る。
【0021】図1に示されている光学式形状認識装置
は、ワーク32表面の凹凸を実際に求めることが可能で
ある。この様子を表すグラフが、図2及び図3に示され
ている。
【0022】図2(a)には、ワーク32上のある測定
ラインに沿った輝度データ7が示されている。この図2
(a)に示されているグラフの縦軸は輝度であり、横軸
はワーク32の表面上の位置を表す。
【0023】図2(b)には、上記図2(a)に示され
ている輝度データ7を積分し、得られた断面形状線8の
グラフが示されている。このグラフの縦軸は上記測定ラ
インの高低差を表し、横軸はワーク32の表面上の位置
を表す。このように、積分によって断面形状線8が得ら
れることは、上記特願平4−10219号において示さ
れている通りである。
【0024】図2(c)には、上記図2(b)に、理想
曲線9を重ねて表示したグラフが示されている。この理
想曲線9は、例えばCADデータそのものの値等の理想
値が示されている。このように、図2(c)には、実際
のワーク32上の凹凸(断面形状線8)と、理想曲線9
とが示されているが、両者の差分を採ることにより、面
歪の様子、すなわち面歪形状線が得られる。
【0025】図3(a)には、この面歪形状線10のグ
ラフが示されている。このグラフの縦軸は、上述したよ
うに上記測定ラインの高低差を表し、横軸はワーク32
の表面上の位置を表す。この面歪形状線10は、換言す
れば、面歪の深さを表している。さらに、面歪形状線1
0を2次微分することにより、曲率の変化率を表す値が
得られる。
【0026】このような、面歪形状線10の2次微分値
11のグラフが図3(b)に示されている。面歪形状線
10の2次微分値(すなわち、曲率の変化率)は、人間
の官能検査による歪の量と比較的良く一致することが知
られていた。
【0027】そこで、本実施例において特徴的なこと
は、この2次微分値が所定の許容値以上の部分を面歪が
発生した箇所であると見なしたことである。さらに、本
実施例においては、このように面歪面積を見なすことに
よって、面歪面積を算出することができ、この面歪面積
に基づいて面歪の評価を行っている。
【0028】以下、本実施例における面歪の解析手法に
ついて説明する。
【0029】上記図2(b)において示されている断面
形状線8、すなわち凹凸量の2次元分布値を表した図が
図4に示されている。図4に示されているのは、例えば
自動車のドアの外装パネルの一部についてその凹凸量を
等高線で示したものであり、中央部分にはドアの取手の
ための穴が開口している。図4中に示されている数値
は、基準面からの凹凸を表す数値で、その単位は10-2
mmである。
【0030】図4に示されている凹凸量を2次微分した
値の分布図が図5に示されている。図5においても、上
記図4と同様に同じ値を有する部分を線で結んだ等高線
によって、上記2次微分値の分布が示されている。本実
施例において特徴的なことは、このように、凹凸量の2
次微分値を求めたことである。特に、所定の領域内での
2次微分値の分布を求めたことにより、ワーク32上で
の面歪の発生位置・状況が一目で分かるようになる。
【0031】本実施例の動作をフローチャートに基づい
て説明する。図6及び図7には、本実施例による面歪定
量評価装置の動作を表すフローチャートが示されてり、
図7は、図6の続きである。本実施例において、データ
はMD(x、y、z、KD、NB)という形で所定の記
憶装置内にファイルとして保持されている。ここで、
(x、y)は、ワーク32上の2次元座標を表し、zは
面歪の深さを表す。また、KDは輝度を表し、NBはそ
の2次微分値を表す。
【0032】図6のステップST6−1においては、M
D(x、y、z、KD、NB)中のMD(x、y、N
B)を用いて、図5の曲率分布等高線が求められる。こ
の等高線のデータにより微小な曲率変化を求めることが
可能であるため、面歪の発生位置が図4に示されている
単なる凹凸量の等高線図より明確になっている。なお、
この曲率分布等高線はモニター46に表示され、操作者
はこれを観ることにより、凹凸量を容易に把握すること
が可能である。
【0033】ステップST6−2においては、面歪解析
もしくは評価を行う領域を操作者がモニター46上の画
像(図5)を参考にし、指定する。この領域は、マウス
等のポインティングデバイスを用いて、多角形の形状に
仕切ることによって示される。例えば、この領域が長方
形の場合はx座標の2個の値とy座標の2個の値とを用
いて表される。すなわち、x1 ≦x≦xend 、y1 ≦y
≦yend 、のように領域が指定される。このようにして
領域が指定される様子が図8に示されている。図8にお
いては、例えば、14a、14b、14c、14dの4
個の領域に区分けされている様子が示されている。本実
施例においては、これらの各領域に対し、その領域での
面歪の評価値が算出される。
【0034】ステップST6−3においてはxn
n 、NB(MEN)、NB(TAI)等の変数の初期
値の設定を行う。ここで、xn 、yn は、着目している
対象ポイントの座標であり、その初期値はx1 、y1
ある。また、NB(MEN)は許容値(規格上限値)を
越えていることにより面歪と判定されたポイントの個数
を表し、その初期値は「0」である。そして、NB(T
AI)は、面歪と判定されたポイントにおける2次微分
値が前記許容値を越える量の総和であり、その初期値は
「0」である。このNB(TAI)は、前記量の総和を
採ることにより、面歪解析を行う領域の面歪のいわゆる
体積を表わす。
【0035】次に、ステップST6−4においては、領
域内のxn 、yn (x1 ≦xn ≦xend 、y1 ≦yn
end )の各測定点に対し、z(xn 、yn )、KD
(xn、yn ),NB(xn 、yn )を、上記ファイル
より読み込む。
【0036】ステップST6−5においては、2次微分
値NB(xn 、yn )が、許容値を越えているかどうか
が検査される。ここで、許容値は、2次微分値NB
(x、y)の絶対値の規格上限値を表す。この検査の結
果、許容値を越えていると判断されたならば、次のステ
ップST6−6に移行し、そうでなければ、ステップS
T6−7に移行する。
【0037】ステップST6−6においては、MB(M
EN)がカウントアップされる。このMB(MEN)
は、上述したように面歪の面積を表す数であり、上記ス
テップST6−5において許容値を越えていると判断さ
れた場合に、その着目しているポイントに面歪が発生し
ていると見なし、MB(MEN)をインクリメントす
る。すなわち、MB(MEN)に「1」を加算する。
【0038】さらに、本ステップST6−6において
は、NB(TAI)の更新も行われる。前記MB(ME
N)は、いわば面歪の面積を表す数を保持する変数であ
るが、このMB(TAI)は、面歪の体積を表す数を保
持する変数である。まず、現在着目しているポイントに
おいて、NB(xn 、yn )から規格上限値を減算した
値を、このMB(TAI)に加算する。すなわち、NB
(TAI)には、{NB(xn 、yn )−NB(K
J)}の総和が保持されることになる。ここで、NB
(KJ)は、前述した規格上限値である。
【0039】ステップST6−7においては、yn が、
解析領域の終了点であるか否かが検査される。すなわ
ち、yn =yend であるか否かが検査される。この検査
の結果、終了点であれば次のステップST6−8に移行
し、さもなくばステップST6−4に移行して上述した
ような処理を繰り返す。
【0040】ステップST6−8においては、一個の現
在のxn に対し、y1 ≦yn ≦yen d の範囲における
z、KD、NBの最大値の最小値との差分が求められ
る。すなわち、それらの値のいわばpーp値が求められ
る。本ステップにて求められた最大値と最小値との差分
は、それぞれ{zSB(xn )、KDSB(xn )、NBSB
(xn )}と表す。
【0041】さらに、本ステップST6−8において
は、上記{zSB(xn )、KDSB(xn )、NBSB(x
n )}は、xn-1 以前の値である{zSB、KDSB、NB
SB}と比較し、大きい方を、新たな{zSB、KDSB、N
SB}とする。すなわち、{zSB、KDSB、NBSB
は、以前までに求められた{zSB(xn )、KDSB(x
n)、NBSB(xn )}のうち最大の値を保持する変数
である。
【0042】ステップST6−9においては、xn が、
解析領域の終了点であるか否かが検査される。すなわ
ち、xn =xend であるか否かが検査される。この検査
の結果、終了点であれば次のステップST7−10に移
行し、さもなくばステップ前述したステップST6−4
に移行して上述したような処理を繰り返す。
【0043】ステップST6−9に続く処理が、図7の
フローチャートに示されている。
【0044】図7のステップST7−10においては、
面歪の面積が求められる。すなわち、(xn 、yn )が
所定のピッチで検出されている場合、上記NB(ME
N)の1ポイント当たりの面歪の面積は上記ピッチに対
応した所定の面積と見なすことができる。そのため、本
ステップST7−10にて、MB(MEN)×4の計算
をすることによって、面歪の総面積を求めることが可能
である。本実施例において特徴的なことは、このよう
に、ワーク32の凹凸量の2次微分値が許容値を越えて
いる部分の面積を求めることにより、面歪を面積から把
握していることである。このようにして求められた面歪
の面積は、後述するように、面歪の評価において用いら
れる。
【0045】ステップST7−11において、面歪の体
積が求められる。上記NB(MEN)の1ポイント当た
りの面歪の体積は、その2次微分値NB(xn 、yn
が許容値MB(KJ)を越えている量に対応した値とな
っている。そのため、2次微分値が、許容値NB(K
J)を越えている量を積分することにより、いわゆる面
歪の体積(容積)の大きさを求めることができます。そ
の計算は以下の式で求められる。
【0046】 ステップST7−12においては、今まで求められた面
歪の面積、面歪の体積、輝度データの最大値と最小値と
の差分値、2次微分値の最大値と最小値との差分値、及
びワーク32表面の凹凸量の最大値と最小値との差分値
と、の各要因を、その面歪の評価を行う領域の評価値を
予測する予測式に代入する。ここにおいて、上記各要因
は、必ずしも全てが使用される必要はなく、例えば、面
積のみを使用することも用途によっては好適である。
【0047】本ステップST7−12においては、面歪
に影響する上記各要因と、発生部位による評価の差を補
正する因子を用いて、SQC(統計的多変量解析)手法
中の主成分分析、重回帰分析等により決定した式が予測
式となる。
【0048】例えば、上記図4、図5に示されたドアパ
ネルにおける予測式は、以下のような形の式である。
【0049】Ψ=A0 −a1 1 −a2 2 −a3 3 ここで、Ψは、予測評価値であり、例えば、1から6ま
での値を採り得る。そして、例えば4以上の場合が合格
とすることができる。X1 は2次微分値の対数をとった
値であり、X2 は面積(上記ステップST7−11にお
いてもとめられた面歪の面積)であり、X3 は発生部位
による面歪の評価の差を補正する因子である。そして、
0 、a1 、a2 、a3 は。それぞれの係数及び定数項
である。
【0050】本実施例において特徴的なことは、このよ
うに、面歪の面積及び体積を求め、それらの値を基にし
て予測式を構成したことである。このように、予測式を
構成することにより、面歪の評価を定量的に行うことが
できる。この算出された評価値の出力がステップST7
−13にて行われる。
【0051】図9に、本実施例による上記予測式による
予測値と、人間の官能評価との相関を表すグラフが示さ
れている。図9に示されているように、ほぼ1次の相関
を示すことが理解される。なお、図9における重回帰分
析による重相関係数は0.91であり、寄与率は0.8
2である。
【0052】以上述べたように、本実施例によれば、ワ
ーク32表面の凹凸量の2次微分値を解析領域に対して
求めたので、面歪の面積及び体積を算出することができ
る。そして、それら面積及び体積を用いることにより、
面歪の定量的な、かつ、人間による官能検査とほぼ合致
する評価を算出することが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、第一の本発明によれ
ば、面歪面積を計算し、この面歪面積を項として含む予
測式によって面歪の予測評価値を算出した。したがっ
て、人間による官能検査に対し、より合致した評価値を
定量的に算出することが可能な面歪定量評価装置が得ら
れるという効果を有する。
【0054】第二の本発明によれば、面歪体積を計算
し、この面歪体積を項として含む予測式によって面歪の
予測評価値を算出した。したがって、第一の本発明によ
る評価と同様に、人間による官能検査に対し、より合致
した評価値を定量的に算出することが可能な面歪定量評
価装置が得られるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である面歪定量評価装置の構
成を表すブロック図である。
【図2】輝度データ7から求められた断面形状線8、及
び理想曲線9を示すグラフである。
【図3】断面形状線と、理想曲線9との差である面歪形
状線10、及びこの面歪形状線を2次微分した2次微係
数11のグラフである。
【図4】ワーク32であるドアパネルの凹凸量のワーク
32表面での2次元分布を表す2次元分布図である。
【図5】ワーク32であるドアパネルの凹凸量の2次微
分値のワーク32表面での2次元分布を表す2次元分布
図である。
【図6】本実施例の面歪定量評価装置の動作を表す第一
のフローチャートである。
【図7】本実施例の面歪定量評価装置の動作を表す第二
のフローチャートである。
【図8】ワーク32であるドアパネルの表面から所定の
領域が区分けされる様子を表す説明図である。
【図9】本実施例による評価値と人間の官能評価との相
関を表すグラフである。
【図10】従来の表面検査装置の第一例の構成を示す説
明図である。
【図11】従来の表面検査装置の第一例の作用を示す説
明図である。
【図12】従来の表面検査装置の第二例の構成を示す構
成図である。
【図13】従来の表面検査装置の第二例の作用を示す説
明図である。
【符号の説明】
7 輝度データ 8 断面形状線 9 理想曲線 10 面歪形状曲線 11 2次微分値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 幸彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 谷口 喜久 愛知県豊田市曙町2丁目28番 テービー テック株式会社内 (72)発明者 村田 晃 愛知県豊田市曙町2丁目28番 テービー テック株式会社内 (72)発明者 山中 誠二 愛知県豊田市曙町2丁目28番 東京貿易 株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−34362(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01B 21/00 - 21/32 G01N 21/84 - 21/91 G06T 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体表面上の、複数の測定点に対し、
    その測定点の凹凸量を検出する凹凸量検出手段と、 前記被検体表面面歪判定エリアごとに、面歪の評価を
    行う面歪評価手段と、を備え、 前記面歪評価手段は、 前記面歪判定エリアに属する前記測定点に対し前記検出
    された凹凸量を2次微分し、2次微分値を出力する2次
    微分手段と、 前記面歪判定エリア内における、前記2次微分値の最大
    値と最小値との差分値を出力する差分手段と、 前記面歪判定エリア内における、前記2次微分値の中
    で、所定の許容値を越えているものの個数を計数し、そ
    の計数結果から面歪が生じた面歪面積を算出する面歪面
    積算出手段と、 前記面歪判定エリアごとに、そのエリアの特性を表す特
    性値を出力する特性値算出手段と、 前記差分値と、前記面歪面積と、前記特性値とに所定の
    係数を乗じた後、加算し、予測評価値として出力する予
    測評価値算出手段と、 を含み、前記予測評価値によって、定量的に面歪の評価
    を行うことを特徴とする面歪定量評価装置。
  2. 【請求項2】 被検体表面上の、複数の測定点に対し、
    その測定点の凹凸量を検出する凹凸量検出手段と、 前記被検体表面面歪判定エリアごとに、面歪の評価を
    行う面歪評価手段と、を備え、 前記面歪評価手段は、 前記面歪判定エリアに属する前記測定点に対し前記検出
    された凹凸量を2次微分し、2次微分値を出力する2次
    微分手段と、 前記面歪判定エリア内における、前記2次微分値の中
    で、所定の許容値を越えている値の総和を計算し、面歪
    が生じた体積を算出する面歪体積算出手段と、 前記面歪判定エリアごとに、そのエリアの特性を表す特
    性値を出力する特性値算出手段と、 前記面歪体積と、前記特性値とに所定の係数を乗じた
    後、加算し、予測評価値として出力する予測評価値算出
    手段と、 を含み、前記予測評価値によって、定量的に面歪の評価
    を行うことを特徴とする面歪定量評価装置。
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