JP3014604U - 紙製パレット - Google Patents

紙製パレット

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JP3014604U
JP3014604U JP1994015393U JP1539394U JP3014604U JP 3014604 U JP3014604 U JP 3014604U JP 1994015393 U JP1994015393 U JP 1994015393U JP 1539394 U JP1539394 U JP 1539394U JP 3014604 U JP3014604 U JP 3014604U
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hollow
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シズ子 渡邉
六造 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易で製造コストも安く、耐荷重が向
上して耐久性が得られ、使用後の廃棄等処理が容易な紙
製パレットを提供することにある。 【構成】 台板1の下面に設けた脚部2a〜2e、3a
〜3dを中空紙管によって形成し、その側面に互いに直
交する方向に配列された2本の桟板25a〜25c、2
6a〜26cを段違いに交差して嵌合する2対の桟板嵌
合孔5、6を設けるともに、前記脚部を構成する中空紙
管の下部および上部を該中空紙管の内周面に密着するよ
うに折返し、この下部折返し部の上端縁を下段側に位置
する前記桟板嵌合孔6の下辺と一致させたことを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、荷物を移載する際に、台板上に荷物を載置し、例えばフォ−クリ フトの爪を台板の下に挿入して荷物を載置したままで他に移動または積み込むた めに用いられる紙製パレットに関する。
【0002】
【従来の技術】
荷物の積み込み、積み下ろしに用いられているパレットは、方形状の台板の下 部に複数個の脚部が設けられ、これら脚部間に位置する台板の下部にフォ−クリ フトの爪が挿入される爪挿入部が設けられている。
【0003】 そして、台板上に載置した荷物をトラック等の荷台に積み込んだり、倉庫の棚 へ積み込む際に、フォ−クリフトの爪を爪挿入部に挿入してパレットとともに荷 物を持ち上げることができるようになっており、このため荷物の水平状態が保た れ、荷崩れすることなく、荷物を安全に移載できるという利便性がある。
【0004】 従来、このようなパレットは、一般的に木製、金属製、樹脂製のものが多く用 いられていたが、破損した場合や不要となった後の処理が困難であった。そこで 、最近では、不要となったときは焼却すればよく、処理が簡単な紙製パレットの 需要が高まっており、本出願人は、一度使用したら廃棄される使い捨ての紙製パ レットを特願平4−133548号、実願平5−17747号および実願平5− 66225号として既に出願している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特願平4−133548号に示す紙製パレットは、長方形 状の台板の下部に、角筒形状の中空紙管そのものを脚部としたものであり、大き な荷重に耐え難しいうえ、脚部が角筒形状であるため紙管コスト(従ってパレッ トの製作コスト)が嵩み、一度使用したら廃棄されるパレットにしては不経済で ある。
【0006】 また、脚部としての紙管は、中間層の両面に表皮を有する段ボ−ル紙によって 形成され、紙管の下端面が直接床に当接すると、吸水性の高い中間層が床面に接 することになる。したがって、使用場所の床面等が濡れている時には、脚部が水 分を吸って軟化し、荷崩れを起こすなどの問題がある。脚部を防水加工等すれば 、前述のような問題を解消できるがコスト高となり、使い捨て紙製パレットとし ては不経済である。
【0007】 また、実願平5−17747号に示す紙製パレットは、前述のような問題を解 消することができるが、パレットに載置する荷物が精々数100Kgの重さのも のが限度で、1000Kg以上の重さの荷物を載せると、特にその載置の仕方に より全ての支柱または脚部に均一に荷重が掛るように荷物を載せなかった時には 、荷重により支柱または脚部に歪みを生ずる力が働き、その力によって桟材が屈 曲し、脚部が変形したり、台板から外れるなどの問題が生じる。
【0008】 この考案は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、 製造が容易で製造コストの低減を図ることができ、また、脚部が濡れた床面等に 直接接しても、紙管が水を吸うことがなく、湿気に強く、さらに重量のある荷物 を載置しても安定で耐久性のある紙製パレットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
この考案は前記目的を達成するために、請求項1は、荷物を載置する紙製の方 形状台板と、この台板の下面の少なくとも四隅に設けられ側面に複数の桟板嵌合 孔を有する中空紙管からなる脚部と、2つ以上の脚部を連結するように脚部間に 架設され各脚部において交差するように前記桟板嵌合孔に嵌合固定された複数の 桟板とからなる紙製パレットにおいて、前記脚部の側面に互いに直交する方向に 配列された2本の桟板を段違いに交差して嵌合する2対の桟板嵌合孔を設け、前 記脚部を構成する中空紙管の下部を該中空紙管の内周面に密着するように折返し 、この下部折返し部の上端縁を下段側に位置する前記桟板嵌合孔の下辺と一致さ せるとともに、前記中空紙管の上部を該中空紙管の内周面に密着するように折返 し、この上部折返し部の下端縁を前記下部折返し部の上端縁と一致する位置また はそれより上方に位置させたことを特徴とする。
【0010】 また、請求項2は、請求項1の脚部を、略円筒形状の中空紙管または略角筒形 状の中空紙管もしくはこれらの混成により構成したことを特徴とする。請求項3 は、請求項1の上下2段の桟板嵌合孔うち上段側の桟板嵌合孔を、中空紙管およ び上部折返し部を貫通して設けたことを特徴とする。また、請求項4は、請求項 1の前記桟板を断面が長方形状の中空紙管で構成し、前記上下2段に交差して配 列される桟板の両方もしくはいずれか一方を上下方向に縦長となるように配置し たことを特徴とする。
【0011】 脚部を中空紙管によって構成することにより、製造が容易で製造コストも安く 、使用後の処理が容易になる。しかも、脚部を構成する中空紙管の下端部を該中 空紙管の内側に折返した二重中空紙管にしているので耐荷重が向上して耐久性が 得られるうえ、前記中空紙管の上部も該中空紙管の内周面に密着するように折返 して二重中空紙管にしているので、一層耐荷重が向上して耐久性が得られる。
【0012】 さらに、中空紙管の下端部および上端部を該中空紙管の内側に折返すことによ り、中空紙管の端面、つまり吸水性の高い中間層が直接床面や台板に接すること なく、吸水性の低い表皮の部分が床面等に接するので、床面等が濡れていても水 を吸うことがなく、湿気に強く、使用場所が限定されることがない。
【0013】 また、中空紙管の下端部を該中空紙管の内側に折返し、その下部折返し部の上 端縁を下段側の桟板嵌合孔の下辺に一致させるとともに、前記中空紙管の上部を 該中空紙管の内周面に密着するように折返し、この上部折返し部の下端縁を前記 下部折返し部の上端縁と一致する位置またはそれより上方に位置させることによ り、中空紙管全体の剛性がアップし、また桟板嵌合孔の桟板受け部の強度がアッ プし、脚部の耐荷重性がさらに増加する。
【0014】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、紙製パレットの分解斜視図であり、1はパレットの台板である。この 台板1は長方形状の紙製板状体であり、上面は荷物の載置面に形成されいる。こ の台板1の下面における四隅部、外周縁の中間部および中央部にはそれぞれ後述 する脚部が設けられ、合計9本の脚部によって台板1が支持されている。
【0015】 すなわち、台板1の中央部と外周縁の中間部には略円筒形状の中空紙管からな る脚部2a〜2eが台板1に対し垂直方向に接着剤で立設・固着されている。ま た、台板1の下面の四隅部には、角筒形状の中空紙管からなる脚部3a、3b、 3c、3dが台板1に対し垂直方向に接着剤で立設・固着されている。
【0016】 前記中空紙管はクラフト紙を接着剤層を介して螺旋状に巻回積層したもので、 耐荷重を考慮して、その厚さは2.5mm以上、好ましく3.00mm以上であ る。そして、脚部2a〜2eは、図2及び図3に示すように全体的には円筒形状 の中空紙管Aにより構成されている。
【0017】 脚部2a〜2eは同一構造であるため、その1つ(脚部2a)について説明す ると、側面4の上方部位の相対向する対の位置には後述する縦列用の桟板を嵌合 して保持するための長方形の桟板嵌合孔5、5が穿設されている。また、側面4 の下方部位で、桟板嵌合孔5、5から周方向に90°ずれ、相対向する対の位置 には後述する横列用の桟板を嵌合して保持するための長方形の桟板嵌合孔6、6 が穿設されている。
【0018】 そして、桟板嵌合孔6、6の上辺6aは桟板嵌合孔5、5の下辺5aと一致す る高さにあり、縦列用の桟板嵌合孔5、5と横列用の桟板嵌合孔6、6とは段違 いに設けられている。
【0019】 さらに、脚部2aの下端側(つまり床面に接する側)には、中空紙管Aの下端 部7を該中空紙管Aの内側に折返した下部折返し部8が設けられ、この下部折返 し部8は中空紙管Aの内周面に密着されている。つまり、脚部2aの下端部側は 二重構造となっている。したがって、脚部2aの下端の接地部9は中空紙管Aの 折曲部によって形成されており、中間層が露出することなく、中空紙管Aの表皮 が床面に接するように構成されている。
【0020】 前記折返し部8の上端縁8aは下段側に位置する横列用の桟板嵌合孔6、6の 下辺6bと一致させてあり、桟板嵌合孔6、6の下辺6bを折返し部8によって 補強している。また、脚部2aの下端開口部は円板状の蓋体11によって閉塞さ れている。
【0021】 また、脚部2aの上端側(つまり台板1に接する側)には、中空紙管Aの上端 部12を該中空紙管Aの内側に折返した上部折返し部13が設けられ、この上部 折り返し部13は中空紙管Aの内周面に密着されている。すなわち、脚部2aの 上端部も二重構造となっている。したがって、脚部2aの上端の支持部14は中 空紙管Aの折曲部によって形成され、中間層が露出することなく、中空紙管Aの 表皮が台板1に接するように構成されている。
【0022】 さらに、前記上部折返し部13の下端縁13aは下部折返し部8の上端縁8a と一致する位置まで延長しており、下部折返し部8の上端縁8aと上部折返し部 13の下端縁13aは突き合わせられている。
【0023】 つぎに前記脚部3a〜3dも同一構造であるため、その1つ(脚部3a)につ いて説明すると、図4に示すように構成されている。すなわち、全体的に角筒形 状の中空紙管Bによって構成されており、その4つの側面のうち相対向する2つ の側面には後述する縦列用の桟板を嵌合支持するための長方形状の桟板嵌合孔1 5、15が穿設されている。残りの相対向する2つの側面には横列用の桟板を嵌 合支持するための長方形状の桟板嵌合孔16、16が穿設されている。
【0024】 そして、桟板嵌合孔16、16の上辺16aは桟板嵌合孔15、15の下辺1 5aと一致する高さにあり、桟板嵌合孔15、15と桟板嵌合孔16、16とは 段違いに形成されている。さらに、脚部3aの下端側(つまり床面に接する側) には、中空紙管Bの下端部17を該中空紙管Bの内側に折返した下部折返し部1 8が設けられ、この下部折返し部18は中空紙管Bの内周面に密着されている。 すなわち、脚部3aの下端部は二重構造となっている。したがって、脚部3aの 下端の接地部19は中空紙管Bの折曲部によって形成され、中間層が露出するこ となく、中空紙管Bの表皮が床面に接するように構成されている。
【0025】 さらに、前記下部折返し部18の上端縁18aは下段側に位置する横列用の桟 板嵌合孔16、16の下辺16bと一致させてあり、桟板嵌合孔16、16の下 辺16bは下部折返し部18によって補強されている。
【0026】 また、脚部3aの上端側(つまり台板1に接する側)には、中空紙管Bの上端 部20を該中空紙管Bの内側に折返した上部折返し部21が設けられ、この上部 折返し部21は中空紙管Bの内周面に密着されている。すなわち、脚部3aの上 端部も二重構造となっている。したがって、脚部3aの上端の支持部22は中空 紙管Bの折曲部によって形成され、中間層が露出することなく、中空紙管Bの表 皮が台板1に接するように構成されている。
【0027】 さらに、脚部3aの下端部(床に接する部)には長方形状で、両端部に立上り 部23を有する蓋体24が設けられ、この立上り部23は中空紙管Bの内部に挿 入され、接着剤で内面に接着されている。
【0028】 なお、前記脚部2aの下端開口部を閉塞する蓋体11は円板状ではなくてもよ く、脚部3aの蓋体24と同様に立上り部23を形成して、それを中空紙管Aの 内側に差し込み固着したものであってもよい。
【0029】 さらに、図1に示すように、前記脚部3b、2d、3aを順次連結する縦列用 の桟板25aと、脚部2c、2a、2bを順に連結する縦列用の桟板25bと、 脚部3d、2e、3cを順に連結する縦列用の桟板25cの3本の桟板25a、 25b、25cが設けられている。
【0030】 これら桟板25a、25b、25cは脚部2a〜2eおよび3a〜3dを連結 するために脚部に設けられた縦列用の桟板嵌合孔5…、15…に嵌合固着されて いる。また、脚部3b、2c、3dを順次連結する横列用の桟板26aと、脚部 2d、2a、2eを順に連結する横列用の桟板26bと、脚部3a、2b、3c を順に連結する横列用の桟板26cが設けられている。
【0031】 これら桟板26a、26b、26cは脚部2a〜2eおよび3a〜3dを連結 するために脚部に設けられた横列用の桟板嵌合孔6…、16…に嵌合固着されて いる。したがって、縦列用の桟板25a、25b、25cと横列用の桟板26a 、26b、26cとはその連結する脚部2a〜2e、3a〜3dにおいて、直交 する方向に、かつ段違い状態で交差している。
【0032】 前記の円筒形状の脚部2a〜2eおよび角筒形状の脚部3a〜3dは、前述の ように中空紙管A、Bの下端部7、17をそれぞれその内側に折返し、その下部 折返し部8、18の上端縁8a、18aを桟板嵌合孔6、16の下辺6b、16 bと一致する高さに位置させているので、横列用の桟板26a、26b、26c の各下面は、下部折返し部8、18の上端縁8a、18aと密着して支持された 構造となっており、その結果、横列用の桟板26a、26b、26cが、台板1 上の荷物の負荷により下に脱落するのを防止できる。
【0033】 前記縦列用の桟板25a、25b、25cの上面と台板1の下面との間には、 両者間の隙間を満たす厚さの板紙からなる補強用桟板27a〜27fが接着剤で 固着されており、同じく横列用の桟板26a、26b、26cの上面と台板1の 下面との間にも、両者間の隙間を満たす厚さを有する板紙からなる補強用桟板2 8a〜28fが接着剤で固着されている。
【0034】 この結果、台板1の下面には、桟板で連結された9本の脚部2a〜2e、3a 〜3dが桟板と一体的に固着されることになる。そのとき、脚部2a〜2e、3 a〜3dはその上端部12、20を内側に折返し、上部折返し部13、21が形 成され二重構造になっているため、台板1上の荷物の荷重により上端部12、2 0が押しつぶされ、脚部が変形等することがない。そして、縦列用の桟板25a 、25b、25cによって連結されたそれぞれ3本の脚部の下端部には、下板2 9a、29b、29cが接着剤で固着してある。
【0035】 縦列用の桟板25a〜25c、横列用の桟板26a〜26cは図5に示すよう に、断面が長方形状の中空紙管Cによって形成されている。その場合、その中空 部に山形状に折曲した補強材30を圧入し、その頂部30aを中空紙管Cの幅方 向中間部における内面C1 に両側縁部30b、30bを中空紙管Cの隅部C2 、 C2 にそれぞれ当接すると、中空紙管Cの一層高い耐荷重が得られる。
【0036】 また、図6に示すように、中空紙管Cの中空部に圧入する補強材30の一端ま たは両端に中空紙管Cより突出するストッパ31を設け、補強材30が脱落した り、横方向に移動するのを防止するようにしてもよい。 さらに、前記一実施例においては、補強材30を断面が山形状に形成したが、補 強材30の形状は前記実施例に限定されるものではなく、図7に示すような断面 形状であってもよく、その形状は限定されるものではない。
【0037】 なお、前記一実施例においては、台板上に荷物を載置したときの安定性を良く するために、台板の四隅部に角筒形状の脚部を設け、他の脚部を円筒形状とした が、これに限定されず、四隅部に円筒形状の脚部を設け、あるいは脚部の全部を 円筒形状または角筒形状としてもよい。しかし、脚部の全部を同じ形状の中空紙 管としない時は、安定性の点から相対向する位置にある脚部同志を同一形状の中 空紙管で構成する必要がある。
【0038】 また、前記1実施例においては、脚部2a〜2e、3a〜3dの上端部(つま り台板1に接する側)は中空紙管A、Bの上端部12、20を該中空紙管A、B の内側に折返した上部折返し部13、21を設け、この上部折返し部13、21 の下端縁を下部折返し部8、18の上端縁と一致する位置まで延長したが、図8 に示すように、中空紙管の上部折返し部13の下端縁13aを、下部折返し部8 の上端縁8aより上方に位置し、下部折返し部8の上端縁8aと上部折返し部1 3の下端縁13aとの間に間隔32を設けてもよい。
【0039】 また、脚部に穿設される桟板嵌合孔5、6、15または16を脚部に対し縦長 の長方形状にし、これら嵌合孔に、長方形状の中空紙管からなる桟板を上下方向 が縦長になるように嵌合・固着してもよく、このようにすると、脚部の耐荷重が さらに向上する。たとえば、図9(a)に示すように、上方部位に桟板25a〜 25cを保持するための縦長の長方形桟板嵌合孔33を穿設し、下方部位に桟板 26a〜26cを保持するための長方形(縦長)の桟板嵌合孔34を穿設しても 、また図9(b)に示すように、上方部位に桟板25a〜25cを保持するため の長方形(横長)の桟板嵌合孔35を穿設し、下方部位に桟板26a〜26cを 保持するための長方形(縦長)の桟板嵌合孔36を穿設してもよい。
【0040】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、脚部および桟板を中空紙管によって 構成しているので、製造が容易で製造コストも安く、使い捨ての紙製パレットと して好適する。しかも、脚部は中空紙管の下端部および上端部を該中空紙管の内 側に折返した二重中空紙管にしているので、耐荷重性が向上して耐久性が得られ る。また、脚部を構成する中空紙管の下端部および上端部を該中空紙管の内側に 折返すことにより、中空紙管の端面が直接床面や台板に接しないので、床面や台 板が濡れていても水を吸うことがなく、湿気に強く、使用場所が限定されること がないうえ、荷重により脚部が変形したり歪むことがない。また、中空紙管の下 端部を該中空紙管の内側に折返し、その折返し部の上端縁を下段側の桟板嵌合孔 の下辺に一致させることにより、桟板嵌合孔の桟板受け部の強度がアップし、脚 部の耐荷重が一層増加するという効果がある。 さらに、全体が紙製であるので軽量で取扱いが便利、簡単であるとともに、分解 が容易であって、廃棄の際には再生紙の原料とすることができ、また焼却するこ ともできるので、不要となった時の処理が簡単であり、公害問題、環境破壊を生 じないなどという種々の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係わる紙製パレットの分
解斜視図。
【図2】同実施例の円筒形状の脚部を示す斜視図。
【図3】同実施例の円筒形状の脚部の一部を切欠して示
す斜視図および縦断側面図。
【図4】同実施例の角筒形状の脚部を示す斜視図。
【図5】同実施例の桟板を示す斜視図。
【図6】同実施例の補強板の斜視図。
【図7】同実施例の補強板の断面形状の種類を示す端面
図。
【図8】この考案の他の実施例を示す円筒形状の脚部の
一部を切欠して示す斜視図および縦断側面図。
【図9】この考案の他の実施例を示す脚部の展開図。
【符号の説明】
1 台板 2a〜2e 円筒形状の脚部 3a〜2d 角筒形状の脚部 5 桟板嵌合孔 6 桟板嵌合孔 8 下部折返し部 13 上部折返し部 15 桟板嵌合孔 16 桟板嵌合孔 18 下部折返し部 21 上部折返し部 25a〜25c 縦列用の桟板 26a〜26c 横列用の桟板 30 補強材

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷物を載置する紙製の方形状台板と、こ
    の台板の下面の少なくとも四隅に設けられ側面に複数の
    桟板嵌合孔を有する中空紙管からなる脚部と、2つ以上
    の脚部を連結するように脚部間に架設され各脚部におい
    て交差するように前記桟板嵌合孔に嵌合固定された複数
    の桟板とからなる紙製パレットにおいて、前記脚部の側
    面に互いに直交する方向に配列された2本の桟板を段違
    いに交差して嵌合する2対の桟板嵌合孔を設け、前記脚
    部を構成する中空紙管の下部を該中空紙管の内周面に密
    着するように折返し、この下部折返し部の上端縁を下段
    側に位置する前記桟板嵌合孔の下辺と一致させるととも
    に、前記中空紙管の上部を該中空紙管の内周面に密着す
    るように折返し、この上部折返し部の下端縁を前記下部
    折返し部の上端縁と一致する位置またはそれより上方に
    位置させたことを特徴とする紙製パレット。
  2. 【請求項2】 前記脚部は、略円筒形状の中空紙管また
    は略角筒形状の中空紙管もしくはこれらの混成からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の紙製パレット。
  3. 【請求項3】 前記上下2段の桟板嵌合孔のうち上段側
    の桟板嵌合孔は、中空紙管および上部折返し部を貫通し
    て設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙製
    パレット。
  4. 【請求項4】 前記桟板は断面が長方形状の中空紙管に
    より形成され、前記上下2段に交差して配列される桟板
    の両方もしくはいずれか一方が上下方向に縦長となるよ
    うに配置されていることを特徴とする請求項1記載の紙
    製パレット。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0772351A (ja) * 1993-09-01 1995-03-17 Nec Corp 光半導体モジュール
JP5976902B1 (ja) * 2015-07-30 2016-08-24 吉井 久史 紙製パレット
JP2017537038A (ja) * 2014-12-09 2017-12-14 蘇州亞比斯複合材料有限公司 パレット

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