JP3014115U

JP3014115U - ゴルフクラブのヘッド

Info

Publication number: JP3014115U
Application number: JP1995000254U
Authority: JP
Inventors: チンチイチェン
Original assignee: チンチイチェン
Priority date: 1995-01-30
Filing date: 1995-01-30
Publication date: 1995-08-01
Anticipated expiration: 2001-01-30

Abstract

(57)【要約】【目的】ボールを打撃した時の反発性が高く、震動吸
収性が高く、従ってプレーヤーの肘の運動障害を低減で
きるゴルフクラブのヘッドを提供すること。【構成】ヘッド１は、中空の殻体１０と、ボールの打
撃面となる弾性プレート２０とから構成されており、上
記中空の殻体１０はマグネシウム合金からなるので、ボ
ールを打撃したとき発生する震動を良く吸収することが
でき、プレーヤーの肘に震動波が伝わらず肘の運動障害
を低減できる。また、上記弾性プレート２０はアルミニ
ウム合金からなるので、ボールを打撃したときの反発力
が強く、従って、ボールの飛距離を長くすることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ゴルフクラブのヘッドに係わり、特に、ゴルフボールを打撃する際、高い反発性及び高い震動吸収性を得ることができるゴルフクラブのヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のゴルフクラブのヘッドは柿の木等の木製材料からなり、高い震動吸収性が得られる反面、ボール打撃面の反発性が悪いため、ボールを打撃したときの飛距離が短いばかりでなく、金属ヘッドのような爽やかな快音が発せられない等の難点がある。そこで、ボール打撃面に金属板を嵌め込んで貼着したゴルフクラブのヘッドが案出されている。該ゴルフクラブのヘッドにおいては、該ヘッドの表面硬度を増大させ、ボール打撃面の摩耗を低減することができるとはいうものの、やはり飛距離が短い。そこで、最近、ステンレスまたはアルミニウム合金からなる中空ヘッドが案出されている。該中空ヘッドは、ボールを打撃したときの飛距離が長い、またボール打撃音も爽快である等の利点はあるものの、震動吸収性が悪いため、プレーヤー、特に、毎日頻繁に練習や試し打ちをして総打数の多いプロ選手または教師等にとって、ヘッドからのボールの震動波がゴルフシャフトを経由して手や腕に伝達され、その結果、プロ選手または教師等のプレーヤーの肘に運動障害を発生し易いという問題点がある。

【０００３】そこで、本考案の目的は、ボールを打撃したときの反発性が高く、また、震動吸収性が高く、従って、プレーヤーの肘の運動障害を低減することができ、しかも、爽快なボール打撃音を発することができるゴルフクラブのヘッドを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のゴルフクラブのヘッドは、該ヘッドを、マグネシウム合金からなる中空の殻体と、アルミニウム合金からなり且つボールの打撃面となる弾性プレートとから構成し、また、該弾性プレートを、上記中空の殻体に形成された開口部の周縁段差部に係合固着したことである。

【０００５】そして、上記弾性プレートは、チタン合金やセラミックスからなることが好ましい。

【０００６】また、上記弾性プレートは、開口部の周縁段差部に、ネジ固着、粘着材で接合、ファイバーで含浸された材料により接合、あるいは、溶接で接合することもできる。

【０００７】さらに、上記殻体の外周には、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行にネック部を一体に形成し、該ネック部の中央には、バット軸が挿入固定されるための軸穴を形成してもよい。

【０００８】また、上記殻体の外周には、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行にネックユニットを連結固定し、該ネックユニットの中央には、バット軸が挿入固定されるための軸穴を形成することもできる。

【０００９】また、上記殻体の底部には、略平坦な底盤部を設けることが好ましい。

【００１０】

【実施例】

本考案の第１実施例を図１及び図２に基づいて説明する。図１はゴルフクラブのヘッドの平面図、図２は図１のＡ−Ａ線に沿って切断した断面図であり、ゴルフクラブのヘッドは、ネック部１１を一体化した中空の殻体１０と、弾性プレート２０とからなる。該殻体１０には、ボールを打撃する位置に対応して開口部５０が形成されており、該開口部５０の周縁には上記弾性プレート２０が嵌め込まれるための段差部５１が設けられている。上記殻体１０は、マグネシウム合金からなり、ボールを打撃したときに発生する震動を吸収することができる性質を有している。また、上記殻体１０は、鋳造または鍛造により一体成形するか、あるいは、板状体を適度の形状にして接合することにより接合構造体として形成してもよい。また、上記殻体１０の底部には略平坦な底盤部３０を形成することにより、ヘッド１の底面を保護したり、摩耗を低減したり、ヘッド１の重量のバランスをとったり、マーク等を刻印することができる。次に、外表面に複数のライン溝２１を備えた弾性プレート２０は、アルミニウム合金、チタン合金、またはセラミックからなり、ボールを打撃したときに強い反発力を有する性質を備えており、ボールの打撃面としての役割をしている。また、上記弾性プレート２０は、上記殻体１０の開口部５０周縁に設けられた段差部５１と係合し、ネジによる固着、粘着材またはファイバーで含浸された材料による接合、あるいは溶接接合等により殻体１０と連結される。また、殻体１０と一体成形されたネック部１１は、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行に設けられており、そして、該ネック部１１中央には軸穴が形成され、該軸穴にバット軸４０が挿入固定されるようになっている。

【００１１】図３は、本考案の第２実施例を示したものである。殻体１０には第１実施例において形成されたネック部１１の代りに、他の異った材料からなるネックユニット１２が、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行に連結固着されており、該ネックユニット１２の中央に形成された軸穴にバット軸４０が挿入固定される。

【００１２】上記殻体１０の材料であるマグネシウム合金の比重は１．８ｇ／cm³であり、ステンレスの比重約７．８ｇ／cm³、チタン合金の比重約４．４ｇ／cm³、アルミニウム合金の比重約２．８ｇ／cm³等と比較すると軽量であり、しかも震動吸収性もアルミニウム合金より１５倍程度良好である等を考慮すると、マグネシウム合金からなる、本考案のヘッドの殻体は、軽量且つ震動吸収性が良い等の長所を有する。また、本実施例は上述したものに限らず、勿論、より大きな体積を有するヘッドも作成可能である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１４】請求項１のゴルフクラブのヘッドにおいては、ヘッドを構成する殻体はマグネシウム合金からなるので、ヘッドは軽量にもかかわらずボールを打撃したときの震動を良く吸収することができ、ヘッドからのボールの震動波がゴルフシャフトを経由して手や腕に伝達され、その結果、プレーヤーの肘に運動障害を発生させるということがない。また、同じくヘッドを構成する弾性プレートはアルミニウム合金からなるので、ボールを打撃したとき強い反発力を得ることができ、その結果、ボールの飛距離を長くすることができる。さらに、マグネシウム合金からなる殻体とアルミニウム合金からなる弾性プレートとが相俟って、爽快なボール打撃音を発することができる。

【００１５】請求項２，３のゴルフクラブのヘッドにおいては、上記弾性プレートは、チタン合金やセラミックからなるので、ボールを打撃したとき強い反発力を得ることができ、その結果、ボールの飛距離を長くすることができる。

【００１６】請求項４，５，６，７のゴルフクラブのヘッドにおいては、上記弾性プレートは、開口部の周縁段差部にネジ固着、粘着材で接合、ファイバーで含浸された材料により接合、あるいは、溶接により接合され連結されるので、殻体と弾性プレートとにより構成されるヘッドは機械的強度をより増大させることができる。

【００１７】請求項８のゴルフクラブのヘッドにおいては、上記殻体の外周には、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行にネック部が一体に設けられているので、ネック部の機械的強度を増大させることができる。

【００１８】請求項９のゴルフクラブのヘッドにおいては、上記殻体の外周には、ボールの打撃に支障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行に、上記殻体の材料とは異なる材料でできたネックユニットが連結固定されており、該ネックユニットの中央には、バット軸が挿入固定されるための軸穴が形成されているので、ネックユニットの軸穴を変更することにより、径の異なったバット軸を挿入固定することができるばかりでなく、種々の材料を選定することにより、プレーヤーにあったクラブを作成することができる。

【００１９】請求項１０のゴルフクラブのヘッドにおいては、上記殻体の底部には略平坦な底盤部が形成されているので、ヘッドの底面を保護したり、底面の摩耗を低減したり、ヘッドの重量のバランスをとったり、マーク等の刻印をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例であるゴルフクラブのヘッ
ドの平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿って切断した第１実施例の
ゴルフクラブのヘッドの断面図である。

【図３】本考案の第２実施例であるゴルフクラブのヘッ
ドの平面図である。

【符号の説明】

１…ヘッド１０…中空の殻体１１…ネック部１２…ネックユニット２０…弾性プレート２１…ライン溝３０…底盤部４０…バット軸５０…開口部５１…段差部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ゴルフクラブのヘッドにおいて、該ヘッ
ドは、マグネシウム合金からなる中空の殻体と、アルミ
ニウム合金からなり且つボールの打撃面となる弾性プレ
ートとからなり、該弾性プレートは、上記中空の殻体に
形成された開口部の周縁段差部に係合固着されることを
特徴とするゴルフクラブのヘッド。
【請求項２】上記弾性プレートは、チタン合金からな
る請求項１記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項３】上記弾性プレートは、セラミックからな
る請求項１記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項４】上記弾性プレートは、開口部の周縁段差
部にネジ固着される請求項１記載のゴルフクラブのヘッ
ド。
【請求項５】上記弾性プレートは、開口部の周縁段差
部に粘着材で接合される請求項１記載のゴルフクラブの
ヘッド。
【請求項６】上記弾性プレートは、開口部の周縁段差
部にファイバーで含浸された材料により接合される請求
項１記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項７】上記弾性プレートは、開口部の周縁段差
部に溶接により接合される請求項１記載のゴルフクラブ
のヘッド。
【請求項８】上記殻体の外周には、ボールの打撃に支
障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行にネ
ック部が一体に設けられており、該ネック部の中央に
は、バット軸が挿入固定されるための軸穴が形成されて
いる請求項１記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項９】上記殻体の外周には、ボールの打撃に支
障がない位置であり且つ上記弾性プレートと略平行にネ
ックユニットが連結固定されており、該ネックユニット
の中央には、バット軸が挿入固定されるための軸穴が形
成されている請求項１記載のゴルフクラブのヘッド。
【請求項１０】上記殻体の底部には略平坦な底盤部が
形成されている請求項１記載のゴルフクラブのヘッド。