JP3013090B2 - 量子化制御方式 - Google Patents

量子化制御方式

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JP3013090B2 JP2175169A JP17516990A JP3013090B2 JP 3013090 B2 JP3013090 B2 JP 3013090B2 JP 2175169 A JP2175169 A JP 2175169A JP 17516990 A JP17516990 A JP 17516990A JP 3013090 B2 JP3013090 B2 JP 3013090B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 量子化器の量子化ステップサイズを制御する量子化制
御方式に関し、 過負荷雑音を防止することを目的とし、 フレーム間予測処理部と、離散コサイン変換処理部
と、量子化器と、該量子化器の量子化出力信号を符号化
する符号化部と、該符号化部の符号化出力信号を蓄積し
て一定速度で読出すバッファメモリとを備え、該バッフ
ァメモリの占有率に応じて前記量子化器の量子化ステッ
プサイズを切替える量子化制御方式に於いて、前記量子
化器の過負荷を、前記フレーム間予測処理部による予測
誤差信号又は前記離散コサイン変換処理部による変換係
数を用いて判定する過負荷判定部を設け、該過負荷判定
部による判定結果により、前記量子化器の量子化ステッ
プサイズを、前記バッファメモリの占有率による制御に
優先して該量子化器が過負荷にならない範囲内で最も細
かい量子化ステップサイズに切替制御するように構成し
た。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、量子化器の量子化ステップサイズを制御す
る量子化制御方式に関するものである。
画像信号の符号化方式としては、既に各種の方式が提
案されており、最近は、離散コサイン変換(DCT;Discre
te Cosine Transform)が注目されており、フレーム間
予測処理や動き補償処理等と組合せることにより、高能
率符号化が行われている。
このような符号化方式に於ける発生情報の変動をバッ
ファメモリの占有率として検出し、量子化器の量子化ス
テップサイズを切替制御する方式が採用されている。こ
のような量子化ステップサイズの切替えにより量子化器
のダイナミックレンジが変化し、例えば、量子化ステッ
プサイズを細かくすると、ダイナミックレンジは小さく
なり、大きな入力信号の場合に過負荷が生じることにな
る。その場合には、再生画質が劣化することになるか
ら、量子化器の過負荷を防止することが要望されてい
る。
〔従来の技術〕
テレビカメラ等からの入力画像信号を、フレーム間予
測処理と離散コサイン変換処理と動き補償処理とにより
高能率符号化する従来例の構成は、第10図に示す構成を
有するものである。同図に於いて、71は減算器、72は離
散コサイン変換器(DCT)、73は量子化器(Q)、74は
逆量子化器(IQ)、75は逆離散コサイン変換器(IDC
T)、76は加算器、77はフレームメモリ(FM)、78はル
ープフィルタ(FIL)、79は動き補償部(MC)、80は可
変長符号化器(VLC)、81はバッファメモリ(BM)であ
る。
入力画像信号は減算器71と動き補償部79とに加えら
れ、減算器71により入力画像信号と予測値との差の予測
誤差信号が出力される。この予測値は、フレームメモリ
77から動き補償部79の動き補償処理により読出されてル
ープフィルタ78を介して出力された前フレームの画像信
号であり、動き補償処理により得られた動きベクトルは
補助情報として可変長符号化器80に加えられる。又離散
コサイン変換は、例えば、8×8画素を1ブロックとし
て変換処理するものであり、従って、減算器71からの1
ブロックの予測誤差信号が離散コサイン変換器72に加え
られる。
離散コサイン変換器72により変換された8×8等のブ
ロック対応の変換係数は、一般的には低周波成分に集中
し、直流分が最も大きくなり、高周波成分は零又は零に
近い値となる。この変換係数は量子化器73に加えられて
量子化される。この量子化器73の量子化ステップサイズ
は、バッファメモリ81の占有率により切替制御されるも
ので、例えば、占有率が高くなると量子化ステップサイ
ズが粗くなるように切替制御されるから、発生情報量が
少なくなり、反対に占有率が低くなると、量子化ステッ
プサイズが細かくなるように切替制御される。
量子化器73の量子化出力信号は可変長符号化器80に加
えられてハフマン符号等の可変長符号に変換される。前
述のように離散コサイン変換処理により高周波成分が殆
ど零となる変換係数が得られるから、零ランレングス等
により情報量を圧縮することができる。この可変長符号
化出力信号はバッファメモリ81に加えられて書込まれ、
一定速度に読出されて伝送路等に送出される。
このバッファメモリ81に書込まれる情報量が、読出さ
れる情報量に比較して多くなると、その占有率が次第に
高くなり、遂にはオーバーフローすることになる。この
ようなオーバーフローにより情報が消失されるから、こ
れを防止する為に、前述のように量子化器73の量子化ス
テップサイズの切替制御が行われる。
又量子化出力信号は、逆量子化器74により逆量子化さ
れて変換係数に復元され、逆離散コサイン変換器75によ
り逆離散コサイン変換処理されて予測誤差信号が復元さ
れ、加算器76に加えられてフレームメモリ77からループ
フィルタ78を介した予測値と加算される。従って、現フ
レームの画像信号が復元されてフレームメモリ77に書込
まれる。
量子化器73は、前述のように、バッファメモリ81の占
有率に従って量子化ステップサイズが切替えられるもの
で、例えば、第11図に示すように、占有率が低い場合は
左側に示すように細かい量子化ステップサイズに切替え
られ、占有率が高い場合は右側に示すように粗い量子化
ステップサイズに切替えられる。このような2段階切替
えでなく、更に多段階に切替える構成とすることが可能
である。又量子化ステップサイズの情報は補助情報とし
て受信側に送出される。
量子化ステップサイズを細かくすると、離散コサイン
変換器72からの僅かな差の変換係数は、それぞれ異なる
量子化出力信号となるから、受信側に於ける再生画質が
良くなる。反対に量子化ステップサイズを粗くすると、
バッファメモリ81のオーバーフローを防止できるが、離
散コサイン変換器72からの僅かな差の変換係数は同じ量
子化出力信号となるから、受信側に於ける再生画質が劣
化する。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のように、バッファメモリ81の占有率に従って量
子化ステップサイズを切替制御して、バッファメモリ81
のオーバーフロー又はアンダーフローを防止することが
できる。
しかし、第11図に示すように、量子化ステップサイズ
を細かくした時のダイナミックレンジDL1は、量子化ス
テップサイズを粗くした時のダイナミックレンジDL2に
比較して小さくなるものである。即ち、ステップ数が同
一であるが、ステップサイズが異なるから、ダイナミッ
クレンジも異なることになる。
従って、第12図に示すように、曲線aの入力信号を量
子化する場合、量子化ステップサイズを細かくした時
に、左側に示すように、ダイナミックレンジDL1を超え
る入力信号となるから、bで示すレベル以上は同一の最
大量子化出力信号となり、斜線を施した部分の入力信号
を正確に量子化できないことになる。即ち、斜線を施し
た部分cが過負荷雑音となる。
これに対して量子化ステップサイズを粗くした時は、
右側に示すように、ダイナミックレンジDL2を超える入
力信号とならないので、量子化ステップサイズに従って
入力信号を量子化できることになり、過負荷雑音は生じ
ない。
なお、階段状の黒い部分は、量子化ステップサイズに
よる量子化雑音を示し、量子化ステップサイズが細かい
時は、粗い時に比較して量子化雑音が小さくなることが
判る。
前述のように、バッファメモリ81の占有率が低く、細
かい量子化ステップサイズにより量子化した場合、再生
画質が良くなるものであるが、ダイナミックレンジDL1
が小さく、それ以上の大きい値の変換係数が入力される
と、量子化器73は過負荷状態となり、それによる過負荷
雑音によって受信側の再生画質が著しく劣化する欠点が
ある。
本発明は、過負荷雑音を防止することを目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の量子化制御方式は、量子化器の過負荷発生
を、変換係数又は予測誤差信号を用いて予測することに
より、その過負荷を防止するものであり、第1図を参照
して説明する。
フレームメモリ等を含むフレーム間予測処理部1と、
離散コサイン変換処理部2と、量子化器3と、この量子
化器3の量子化出力信号をハフマン符号等に符号化する
符号化部4と、符号化出力信号を蓄積して一定速度で読
出し、伝送路等に送出する為のバッファメモリ5とを備
えて、テレビカメラ等からの入力画像信号を符号化し、
且つバッファメモリ5の占有率によって量子化器3の量
子化ステップサイズを設定する量子化制御方式に於い
て、量子化器3の過負荷を、フレーム間予測処理部1に
よる予測誤差信号、又は離散コサイン変換処理部2によ
る変換係数を用いて判定する過負荷判定部6を設け、こ
の過負荷判定部6による判定結果が過負荷の場合、量子
化器3の量子化ステップサイズを1段階粗くし、再度、
過負荷判定部6を通した判定結果が過負荷でなくなるま
で量子化ステップサイズを1段階毎に粗くし、量子化器
3が過負荷にならない範囲内で最も細かい量子化ステッ
プサイズに切替制御する構成を有するものである。
又過負荷判定部6は、量子化器3の設定量子化ステッ
プサイズに対応するダイナミックレンジを超えるか否か
を判定する第1の閾値と、離散コサイン変換処理部2に
よる変換係数の絶対値の中の最大値とを比較し、この最
大値が第1の閾値を超えた時に過負荷が生じると判定
し、量子化器3が過負荷とならない範囲内で最も細かい
量子化ステップサイズに切替制御する構成とすることが
できる。
又過負荷判定部6は、量子化器3の設定量子化ステッ
プサイズに対応する前記第1の閾値と、変換係数の絶対
値とを比較して、絶対値が第1の閾値を超える個数をブ
ロック単位で計数し、この個数が第2の閾値を超えた時
に過負荷が生じると判定し、量子化器3が過負荷となら
ない範囲内で最も細かい量子化ステップサイズに切替制
御する構成とすることができる。
又過負荷判定部6は、1ブロック内の予測誤差信号の
絶対値の平均値と第3の閾値とを比較し、平均値が第3
の閾値を超え、且つバッファメモリ5の占有率に従って
設定された量子化ステップサイズが第4の闥値以下の時
に過負荷が生じると判定して、量子化器3が過負荷とな
らない範囲内で最も細かい量子化ステップサイズに切替
制御する構成とすることができる。
又過負荷判定部6は、1ブロック内の予測誤差信号の
絶対値の平均値と第3の閾値とを比較し、その平均値が
第3の閾値を超えると共に、予測誤差信号の分散が第5
の閾値を超え、且つ、バッファメモリ5の占有率に従っ
て設定された量子化ステップサイズが第4の閾値以下の
場合に過負荷が生じると判定して、量子化器3が過負荷
とならない範囲内で最も細かい量子化ステップサイズに
切替制御する構成とすることができる。
又過負荷判定部6は、1ブロック内の予測誤差信号の
絶対値の平均値と第3の閾値とを比較し、その平均値が
第3の閾値を超えると共に、予測誤差信号の平均偏差が
第6の閾値を超え、且つバッファメモリ5の占有率に従
って設定された量子化ステップサイズが第4の閾値以下
の場合に過負荷が生じると判定して、量子化器3が過負
荷とならない範囲内で最も細かい量子化ステップサイズ
に切替制御する構成とすることができる。
又過負荷判定部6は、フレーム間予測処理部1に於い
てフレーム間予測処理からフレーム内予測処理に切替え
た時に、バッファメモリ5の占有率に従って設定された
量子化ステップサイズが第4の閾値以下の場合に過負荷
が生じると判定して、量子化器3が過負荷とならない範
囲内で最も細かい量子化ステップサイズに切替制御する
構成とすることができる。
〔作用〕
量子化器3の量子化ステップサイズは、バッファメモ
リ5の占有率に従って切替制御されるものであるが、こ
れに優先して過負荷判定部6の判定結果による量子化ス
テップサイズの切替制御が行われるものである。即ち、
フレーム間予測処理部1による予測誤差信号又は離散コ
サイン変換処理部2による変換係数を用いることによ
り、量子化器3に過負荷が生じることを予測できること
になり、過負荷が生じると判定された時は、量子化ステ
ップサイズを粗くするように切替制御することになる。
従って、量子化器3のダイナミックレンジが広くなっ
て、過負荷雑音の発生を防止することができる。
又過負荷判定部6に於いて、変換係数の絶対値の中の
最大値と第1の閾値とを比較して、第1の閾値を超える
最大値が含まれる場合は、量子化器3に過負荷が発生す
ると判定して、量子化ステップサイズを切替制御する。
即ち、量子化器3の設定量子化ステップサイズによりダ
イナミックレンジが定まるから、このダイナミックレン
ジに相当する第1の閾値を定め、この第1の閾値を超え
る最大値が量子化器に3に入力されると、過負荷雑音が
発生するから、量子化ステップサイズを粗くして、量子
化器3のダイナミックレンジを広くし、それによって過
負荷雑音が発生しないように制御するものである。
又過負荷判定部6に於いて、変換係数の絶対値と第1
の閾値とを比較し、この第1の閾値を超える変換係数の
絶対値の個数を計数して、その個数が第2の閾値を超え
た時に過負荷が発生すると判定する。即ち、量子化器3
のダイナミックレンジを超える変換係数の個数が1個乃
至数個の場合は、再生画質に余り影響を与えないが、或
る個数以上は再生画質に影響を与える場合、その或る個
数を第2の閾値に設定する。そして、過負荷発生と判定
されると、前述と同様に量子化ステップサイズの切替制
御が行われる。
又過負荷判定部6に於いて、予測誤差信号を用いる場
合、その絶対値の平均値を求め、この平均値が第3の閾
値を超えた時は、離散コサイン変換処理部2による変換
係数が大きくなり、又バッファメモリ5の占有率に従っ
て設定された量子化ステップサイズが第4の閾値以下で
あると、大きい値の変換係数により量子化器3が過負荷
となるから、量子化ステップサイズを粗くするように切
替制御することになる。
又更に前記予測誤差信号の分散を求めて、この分散が
第5の閾値を超える条件を加えて量子化器3の過負荷発
生を判定することができる。この場合も、過負荷発生判
定により量子化ステップサイズの切替制御を行うことに
なる。
又前記予測誤差信号の平均偏差を求めて、この平均偏
差が第6の閾値を超える条件を加えて量子化器3の過負
荷発生を判定することができ、前述と同様な制御が行わ
れる。
又フレーム間予測処理とフレーム内予測処理との何れ
か発生情報量の少なくなる方を選択、或いは周期的にフ
レーム内予測処理を選択する構成に於いて、過負荷判定
部6は、フレーム内予測処理の時に量子化器3への入力
が大きくなるから、バッファメモリ5の占有率に従って
設定された量子化ステップサイズが第4の閾値以下の時
に、量子化器3のダイナミックレンジが充分な大きさで
ないので、過負荷が発生すると判定し、前述と同様な量
子化ステップサイズの切替制御を行うものである。
〔実施例〕
以下図面を参照して本発明の実施例について詳細に説
明する。
第2図は本発明の第1の実施例のブロック図であり、
11は減算器、12は離散コサイン変換器(DCT)、13は量
子化器(Q)、14は逆量子化器(IQ)、15は逆離散コサ
イン変換器(IDCT)、16は加算器、17はフレームメモリ
(FM)、18はループフィルタ(FIL)、19は動き補償部
(MC)、20は可変長符号化器(VLC)、21はバッファメ
モリ(BM)、22は過負荷判定部である。
入力画像信号を減算器11に加えて、動き補償部19によ
り動き補償処理された予測値との差の予測誤差信号を求
め、離散コサイン変換器12により例えば8×8画素のブ
ロック対応に離散コサイン変換を施し、それによる変換
係数を量子化器13に加えて量子化し、量子化出力信号を
可変長符号化器20により可変長符号化し、バッファメモ
リ21に加えて書込み、一定速度で読出して伝送路等へ送
出し、又逆量子化器14と逆離散コサイン変換器15と加算
器16とにより現フレームの画像信号を復元してフレーム
メモリ17に蓄積し、入力画像信号を高能率符号化する構
成は、先に説明した従来例と同様である。
この実施例は、離散コサイン変換器12からの変換係数
を用いて量子化器13の過負荷発生を予測する場合を示
し、バッファメモリ21の占有率に従って量子化器13の量
子化ステップサイズが切替制御されるが、過負荷判定部
22により過負荷が発生すると判定された時は、バッファ
メモリ21からの制御より過負荷判定部22からの制御が優
先されるものである。
第3図は本発明の第1の実施例のフローチャートを示
し、量子化器13の量子化ステップサイズは、バッファメ
モリ21の占有率(BOC)に従って設定される(a1)。こ
の設定量子化ステップサイズに対応する第1の閾値Th1
を設定する(a2)。即ち、第11図に示すように、量子化
ステップサイズに対応したダイナミックレンジとなるか
ら、このダイナミックレンジを超える入力信号を検出す
る為の第1の閾値Th1を設定するものである。
そして、離散コサイン変換器12からの変換係数の絶対
値の中の最大値max|DCT|が第1の閾値Th1を超えるか否
か判定し(a3)、第1の閾値Th1を超える場合は過負荷
発生と判定し、量子化ステップサイズを1段階粗くする
(a4)。そして、ステップ(a2)に戻って新たな量子化
ステップサイズに対応する第1の閾値Th1を設定し、再
度max|DCT|>Th1か否か判定する(a3)。
最大値max|DCT|が第1の閾値Th1以上でない時は、量
子化器13に過負荷が生じない時であるから、ステップ
(a1),(a2)に於ける量子化ステップサイズにより変
換係数DCTを量子化する(a5)。そして、1ブロック終
了か否か判定し(a6)、1ブロック終了によりステップ
(a1)へ戻ることになる。
従って、量子化器13の過負荷を防止することができる
から、受信側の再生画質の劣化を防止することができ
る。なお、過負荷が発生すると判定した時に、最大値ma
x|DCT|を基に量子化ステップサイズを決定して、変換係
数DCTの量子化を行わせることもできる。
又第4図は本発明の第2の実施例のフローチャートで
あり、ステップ(b1),(b2)は、第3図に於けるステ
ップ(a1),(a2)と同様である。
この実施例は、変換係数の絶対値|DCT|が第1の閾値T
h1を超えるか否か判定し(b3)、第1の閾値Th1を超え
る個数を係数する(COUNT=COUNT+1)(b4)。そし
て、1ブロック分の変換係数についての処理が終了した
か否か判定し(b5)、終了した場合は、計数した個数が
第2の閾値Th2を超えるか否か判定する(COUNT≧Th2)
(b6)。この場合に、第2の閾値Th2を超えると、受信
側の再生画質が劣化することになるから、量子化器13に
過負荷が発生すると判定し、量子化ステップサイズを1
段階粗く設定し(b7)、ステップ(b2)に戻り、ステッ
プ(b3)〜(b7)を繰り返す。
又過負荷が発生しないと判定した時は、ステップ(b
1),(b2)に於ける量子化ステップサイズを量子化器1
3の量子化ステップサイズに決定して、変換係数DCTの量
子化を行う(b8)。そして、1ブロック分の処理が終了
したか否か判定し(b9)、終了した場合はステップ(b
2)へ戻る。なお、この実施例に於いても、ステップ(b
7)に於いて、過負荷が生じない量子化ステップサイズ
を決定して量子化を行わせることもできる。
第5図は本発明の第3の実施例のブロック図であり、
31は減算器、32は離散コサイン変換器(DCT)、33は量
子化器(Q)、34は逆量子化器(IQ)、35は逆離散コサ
イン変換器(IDCT)、36は加算器、37はフレームメモリ
(FM)、38はループフィルタ(FIL)、39は動き補償部
(MC)、40は可変長符号化器(VLC)、41はバッファメ
モリ(BM)、42は過負荷判定部である。
入力画像信号の符号化処理については前述の実施例と
同様であり、この実施例は、予測誤差信号を用いて過負
荷発生を予測するものであり、従って、過負荷判定部42
は減算器31からの予測誤差信号が入力され、それを基に
量子化器33の過負荷を予測して、量子化ステップサイズ
をバッファメモリ41の占有率による量子化ステップサイ
ズの切替制御に優先して制御するものである。
第6図は本発明の第3の実施例のフローチャートであ
り、量子化器33の量子化ステップサイズは、最初バッフ
ァメモリ41の占有率(BOC)により設定される(c1)。
そして、1ブロックの予測誤差信号の絶対値の平均値m
を求める(c2)。即ち、1ブロックのi番目の画素の予
測誤差信号をXiとし、1ブロック内の画素対応の数をn
とすると、 により求めることができる。
この平均値mが第3の閾値Th3を超えるか否か判定し
(c3)、第3の閾値Th3を超えた場合は、バッファメモ
リ41の占有率に従って設定された量子化ステップサイズ
Saが第4の閾値Th4以下か否か判定し(c4)、第4の閾
値Th4以下の場合には過負荷が生じると判定し、第4の
閾値Th4を超えた粗い量子化ステップサイズの場合に
は、過負荷が生じないと判定する。過負荷が生じると判
定した場合は、量子化ステップサイズを過負荷が生じな
いS1に設定する(c5)。
そして、過負荷が生じないと判定した場合は、ステッ
プ(c1)に於いて設定した量子化ステップサイズSaを用
い、又過負荷が生じると判定した場合は、ステップ(c
5)により設定した量子化ステップサイズS1を用いて、
変換係数DCTの量子化を行う(c6)。そして、1ブロッ
ク分の処理が終了したか否か判定し(c7)、終了した場
合はステップ(c1)に戻る。
第7図は本発明の第4の実施例のフローチャートであ
り、ステップ(d1),(d2)は、前述の実施例のステッ
プ(c1),(c2)と同様である。次に予測誤差信号Xiの
分散σ1 2を求める(c3)。この分散σ1 2は、 により求めることができる。なお、右辺の平方根を求め
て標準偏差σとすることもできる。
次に、第6図に於けるステップ(c3)と同様に、平均
値m(画素値の絶対値の平均値)が第3の閾値Th3を超
えるか否か判定し(d4)、第3の閾値Th3を超えた時
に、分散σ1 2が第5の閾値Th5を超えるか否か判定し(d
5)、この第5の閾値Th5を超えた時に、バッファメモリ
41の占有率(BOC)に従って設定された量子化ステップ
サイズSaが第4の閾値Th4以下か否か判定し(d6)、第
4の閾値Th4以下の時に過負荷が発生すると判定する。
そして、量子化ステップサイズを過負荷が生じないS2に
設定する(d7)。
過負荷が生じないと判定した場合は、ステップ(d1)
に於いて設定した量子化ステップサイズSaにより変換係
数DCTを量子化し、過負荷が生じると判定した場合は、
ステップ(d7)に於いて設定した量子化ステップサイズ
S2により変換係数DCTを量子化する(d8)。そして、1
ブロック終了か否か判定し(d9)、終了した場合はステ
ップ(d1)に戻る。
この場合のステップ(d7)に於ける量子化ステップサ
イズS2は、第6図の実施例に於けるステップ(c5)の量
子化ステップサイズS1と同一とすることもできる。
第8図は本発明の第5の実施例のフローチャートであ
り、ステップ(e1),(e2)は、第6図に於けるステッ
プ(c1),(c2)及び第7図に於けるステップ(d1),
(d2)と同様であり、次に1ブロックの予測誤差信号Xi
の平均偏差σを求める(e3)。この平均偏差σは、 により求めることができる。
次に、平均値mが第3の閾値Th3を超えるか否か判定
し(e4)、第3の閾値Th3を超えた時に、平均偏差σ
が第6の閾値Th6を超えたか否か判定し(e5)、第6の
閾値Th6を超えた時に、バッファメモリ41の占有率(BO
C)による量子化ステップサイズSaが第4の閾値Th4以下
か否か判定し(e6)、第4の閾値Th4以下の時に、過負
荷発生と判定して、量子化ステップサイズを過負荷が生
じないS3に設定する(e7)。
そして、過負荷が生じないと判定した時は、ステップ
(e1)に於いて設定した量子化ステップサイズSaにより
変換係数DCTを量子化し、過負荷が生じると判定した時
は、ステップ(e7)に於いて設定した量子化ステップサ
イズS3により変換係数DCTを量子化する(e8)。そし
て、1ブロック終了か否か判定し(e9)、終了によりス
テップ(e1)へ戻る。
なお、ステップ(e7)に於いて設定する量子化ステッ
プサイズS3は、前述の実施例に於ける量子化ステップサ
イズS1,S2と同一とすることもできる。
第9図は本発明の第6の実施例のブロック図であり、
フレーム間予測処理とフレーム内予測処理とに切替える
場合についてのものである。同図に於いて、51は減算
器、52は離散コサイン変換器(DCT)、53は量子化器
(Q)、54は逆量子化器(IQ)、55は逆離散コサイン変
換器(IDCT)、56は加算器、57はフレームメモリ(F
M)、58はループフィルタ(FIL)、59は動き補償部(M
C)、60は可変長符号化器(VLC)、61はバッファメモリ
(BM)、62は過負荷判定部、63,64はスイッチ回路であ
る。
過負荷判定部62は、フレーム内符号化の場合とフレー
ム間符号化の場合とに於ける発生情報量の少ない方を判
定する機能も有し、スイッチ回路63,64を図示の状態に
切替えている場合は、前述の各実施例と同様に、フレー
ム間予測処理と離散コサイン変換処理とが行われ、量子
化器53は、前述の各実施例と同様に、量子化ステップサ
イズの切替制御を行うことができる。
又スイッチ回路63,64が図示状態から切替えられる
と、入力画像信号が離散コサイン変換器52に入力され、
且つフレームメモリ57からループフィルタ58を介して加
算器56に加えられる予測値が、スイッチ回路64により遮
断されるから、フレームメモリ57には、逆離散コサイン
変換器55により復元された現フレームの画像信号が加え
られる。
又過負荷判定部62は、フレーム内予測処理に切替えら
れた時に、過負荷雑音が増大すると見做して、バッファ
メモリ61の占有率に従って設定された量子化ステップサ
イズSaが前述の実施例のように、第4の閾値Th4以下の
場合、量子化器53に過負荷が生じない範囲内の最も細か
い量子化ステップサイズ(例えば,前述の実施例に於け
るS1,S2,S3)に設定して、離散コサイン変換器52からの
変換係数の量子化を行わせる。
従って、バッファメモリ61の占有率が低く、細かい量
子化ステップサイズが設定された場合、過負荷判定部62
により過負荷が生じると判定された時は、過負荷雑音が
増大しないように、量子化ステップサイズが粗く設定さ
れ、量子化器53のダイナミックレンジが大きくなること
により、大きい値の変換係数が入力されても、量子化器
53が過負荷にならないので、受信側の再生画質の劣化を
回避することができる。
本発明は、前述の各実施例にのみ限定されるものでは
なく、種々付加変更することが可能であり、例えば、動
き補償処理を設けない構成に於いても適用できるもので
ある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、過負荷判定部6を設
け、バッファメモリ5の占有率から決定される量子化ス
テップサイズで先ず量子化を行い、過負荷判定部6によ
り過負荷発生と判定した時に、量子化器3の量子化ステ
ップサイズを1段階粗くし、これによっても過負荷判定
部6により過負荷と判定された時に、過負荷と判定され
なくなるまで、1段階毎に量子化ステップサイズを粗く
し、量子化器3が過負荷とならない範囲内で最も細かい
量子化ステップサイズに切替えるもので、バッファメモ
リ5の占有率に従った量子化ステップサイズの設定より
も、過負荷判定部6の過負荷発生判定による設定を優先
させることにより、過負荷雑音を抑制することができ
る。それによって、受信側の再生画質の劣化を防止する
ことができる。
又過負荷判定部6に於いて、離散コサイン変換処理部
2による変換係数を用いる場合、変換係数の最大値が第
1の閾値Th1を超えた時、又は変換係数が第1の閾値Th1
を超えた個数が第2の閾値Th2を超えた時に、過負荷発
生と判定することができ、量子化直前に於いて容易に判
定することができる。
又過負荷判定部6に於いて、フレーム間予測処理部1
による予測誤差信号を用いる場合、1ブロック内の平均
値,分散,平均偏差等を求めて、それぞれに対応して設
定した閾値と比較し、それらの比較結果の条件により過
負荷発生と判定することができるもので、離散コサイン
変換処理部2に於ける処理中に過負荷発生となるか否か
判定することができる。
又フレーム間予測処理からフレーム内予測処理に切替
えた場合、フレーム間差分を求めないで離散コサイン変
換処理を行うことになり、変換係数が大きくなるもので
あるが、バッファメモリ5の占有率に従って設定された
量子化ステップサイズのままでは過負荷が発生すると判
定された時に、量子化ステップサイズを過負荷が生じな
い範囲内で細かい量子化ステップサイズに切替制御し
て、過負荷雑音の発生を防止することができる利点があ
る。
従って、動画像を高能率符号化して伝送或いは記録す
る場合に、再生画質の劣化を防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、第2図は本発明の第1の
実施例のブロック図、第3図は本発明の第1の実施例の
フローチャート、第4図は本発明の第2の実施例のフロ
ーチャート、第5図は本発明の第3の実施例のブロック
図、第6図は本発明の第3の実施例のフローチャート、
第7図は本発明の第4の実施例のフローチャート、第8
図は本発明の第5の実施例のフローチャート、第9図は
本発明の第6の実施例のブロック図、第10図は従来例の
ブロック図、第11図は量子化ステップサイズの説明図、
第12図は量子化ステップサイズと過負荷との説明図であ
る。 1はフレーム間予測処理部、2は離散コサイン変換処理
部、3は量子化器、4は符号化部、5はバッファメモ
リ、6は過負荷判定部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−169530(JP,A) 特開 昭53−48452(JP,A) 特開 昭62−274931(JP,A) 特開 昭63−209236(JP,A) 特開 平2−21728(JP,A) 特開 平2−274126(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30 H03M 7/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレーム間予測処理部(1)と、離散コサ
    イン変換処理部(2)と、量子化器(3)と、該量子化
    器(3)の量子化出力信号を符号化する符号化部(4)
    と、該符号化部(4)の符号化出力信号を蓄積して一定
    速度で読出すバッファメモリ(5)とを備え、該バッフ
    ァメモリ(5)の占有率に応じて前記量子化器(3)の
    量子化ステップサイズを切替える量子化制御方式に於い
    て、 前記量子化器(3)の過負荷を、前記フレーム間予測処
    理部(1)による予測誤差信号又は前記離散コサイン変
    換部(2)による変換係数を用いて判定する過負荷判定
    部(6)を設け、 前記バッファメモリの占有率から決定される量子化ステ
    ップサイズで量子化を行い、前記過負荷判定部(6)に
    よる判定結果が過負荷の場合、前記量子化器(3)の量
    子化ステップサイズを1段階粗くし、再度、該過負荷判
    定部(6)を通した判定結果が過負荷でなくなるまで前
    記量子化ステップサイズを1段階毎に粗くし、前記量子
    化器(3)が過負荷にならない範囲内で最も細かい量子
    化ステップサイズに切替制御する構成を有することを特
    徴とする量子化制御方式。
  2. 【請求項2】前記過負荷判定部(6)は、前記量子化器
    (3)の設定量子化ステップサイズに対応するダイナミ
    ックレンジを超えるか否かを判定する第1の閾値と、前
    記変換係数の絶対値の中の最大値とを比較し、該最大値
    が前記第1の閾値を超えた時に過負荷発生と判定し、前
    記量子化器(3)の量子化ステップサイズを1段階粗く
    し、該過負荷判定部(6)を通した判定結果が過負荷で
    なくなるまで前記量子化ステップサイズを1段階毎に粗
    くし、前記量子化器(3)が過負荷とならない範囲内で
    最も細かい量子化ステップサイズに切替制御する構成を
    有することを特徴とする請求項1記載の量子化制御方
    式。
  3. 【請求項3】前記過負荷判定部(6)は、前記量子化器
    (3)の設定量子化ステップサイズに対応するダイナミ
    ックレンジを超えるか否かを判定する第1の閾値と、前
    記変換係数の絶対値の中の最大値とを比較し、該最大値
    が前記第1の閾値を超える個数をブロック単位で計数
    し、該個数が第2の閾値を超えた時に過負荷発生と判定
    し、前記量子化器(3)の量子化ステップサイズを1段
    階粗くし、該過負荷判定部(6)を通した判定結果が過
    負荷でなくなるまで前記量子化ステップサイズを1段階
    毎に粗くし、前記量子化器(3)が過負荷とならない範
    囲内で最も細かい量子化ステップサイズに切替制御する
    構成を有することを特徴とする請求項1記載の量子化制
    御方式。
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