JP3012366U - プリペイドカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 最新の残高データの記録位置発見が容易で、
正しい残高処理が容易に可能なプリペイドカードを提供
する。 【構成】 ２進数値で構成された残高データの各ビット
の、”０”と”１”のいずれかの側を濃色マークによっ
て、かつ他の側を淡色マークによってカード表面２Ａに
印字表示し、残高更新の度に最新の残高表示を濃淡色マ
ークの列により、旧表示に追記して印字するプリペイド
カードにおいて、各残高表示の占める領域を包含する程
度の寸法を備えた凹部８がプリペイドカード表面に設け
られ、凹部８の底面に残高表示９が印字されて構成され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリペイドカードに関し、特にカード表面に残高データが濃色マー クと淡色マークの組み合わせで表示されたプリペイドカードに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

最近、プリペイドカードとして磁気カードが普及している。これは大量のデー タを記録し、且つそのデータの機密を保持するといる点で一応の特徴を有してい る。しかし、磁気カードは通常、樹脂上に貼付した磁気ストライブにデータを書 き込み、さらに磁気式に読みだすものであるから、磁気書込機によるデータ改竄 や不正が極めて容易であり、よって諸々の問題を惹起しているのは承知のとおり である。

【０００３】 このため、主としてデータ改竄や不正防止の目的で、紙製あるいはプラスチッ ク製カード表面に、残高を２進化データとして濃淡マークで印刷表示し、残高更 新の度に表示を更新する構成のプリペイドカードが使用されるに至っている。こ のようなプリペイドカードの平面図を図３に、また断面図を図４に示す。

【０００４】 両図で、プリペイドカード２１は基材２２の表面２２Ａの左上部分に、まず限 度額３０、すなわちこのプリペイドカード発行時の残高の２進数表示が、対応す る一連の黒丸で印字されている。プリペイドカードが１度目に使用されると、支 払手続きが為される際にカードリーダライタによって、更新された残高表示２３ がカード上に、黒丸とスペースからなる列で並記される。以下、プリペイドカー ド使用の度に、残高がカード上から読み取られ、更新された残高表示２４，２５ ，２６，２７が黒丸２９とスペースからなる列で順に追記されるものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 前記のような従来構成のプリペイドカードでは、カード上から読み取る際に、 カードリーダライタはカード面上を順にサーチして、黒丸が存在する、最も新し く更新された残高表示をみつけ、これを読み込んで処理することになる。 しかしながら、例えばデータが黒丸が１個のみで構成されるような残高表示で あると、カードリーダライタがこの部分を読み落としたり、あるいはノイズと認 識して読み飛ばすおそれがある。このため、正しい残高処理に支障をきたすおそ れがあった。

【０００６】 本考案は、このような従来技術の有する問題を解決するため為されたもので、 その目的は最新の残高データの記録位置検出が容易で、正しい残高処理が容易に 可能なプリペイドカードを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のプリペイドカードは、２進数値で構成された残高データの各ビットの 、”０”と”１”のいずれかの側を濃色マークによって、かつ他の側を淡色マー クによってカード表面に印字表示し、残高更新の度に最新の残高表示を前記濃淡 色マークの列により、旧表示に追記して印字するプリペイドカードにおいて、前 記各残高表示の占める領域を包含する程度の寸法を備えた凹部が前記プリペイド カード表面に設けられ、該凹部の底面に残高表示が印字されて構成されたことを 特徴とする。 また、前記濃色マークを黒色で、淡色マークを白色として構成できる。 また。カード表面に印刷表示された前記残高データのマークの少なくとも１個 が濃色マークであることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

前記のように構成された本考案のプリペイドカードは、凹部が濃淡マークから なる残高表示の存在を強調する効果を読取装置に与える。よって読取装置は凹部 をサーチして最新の残高表示を発見すればよく、この結果誤って古い残高表示を 読むといった読取時のエラー発生が排除でされる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１および図２に基づき説明する。本考案のプリペイ ドカード１は、カード基材２の表面２Ａに深さｄの凹部３，５，６，７，８が設 けられ、各凹部３，５，６，７，８の底面、たとえば凹部８の底面に残高表示４ が、インクジェット式プリンタで印字されている。すなわち、各凹部は各残高表 示の占める領域を包含する程度の寸法を備えている。 基材２は望ましくはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレ フタレート等の熱熱可塑性樹脂を用いるが、紙で構成することも可能である。

【００１０】 残高表示は、黒色マークと空白で２進数対応されている。すなわち、黒色マー クが”０”と”１”のいずれかで、空白部分が”１”と”０”のいずれかになる 。

【００１１】 プリペイドカード１が発行された段階では、限度額表示１０だけが印字されて いる。この限度額表示１０を凹部の底面に印字する構成にすることもできる。 こののち、最初に残高更新されると、加熱処理などでカード基材２の表面２Ａ に凹部３が形成され、ついで形成された凹部３の底面に、残高表示４がインクジ ェット式プリンタで印字される。

【００１２】 さらに残高更新が行なわれると、その都度順に凹部５，６，７，８が形成され 、各底面にそれぞれ残高表示が印字される。 ここで、黒色マーク数が少ない残高表示であっても、それを底面に印字された 凹部が、読取装置によって容易に読み取れるから、読取装置はその底面の残高表 示を見落としなく読みだすことが可能になる。すなわち凹部は、残高表示の存在 を強調する効果を読取装置に与える。よって読取装置はまず凹部をサーチして最 新の凹部８を発見し、底面の残高表示９を読み取ればよく、この結果読取時に別 の古い残高表示を誤読するエラーが排除される。

【００１３】 加えて、凹部は底面の残高表示を磨耗や機械的衝突から保護する効果があるか ら、さらに信頼性にすぐれたプリペイドカードを実現することができる。

【００１４】 なお、前記実施例では濃色マークを黒色で、淡色マークをカード表面の白色で 構成しているが、これに限ることなく、濃淡色の組み合わせを採用できる。 また。カード表面に印刷表示された残高データのマークの少なくとも１個が濃 色マークであることが望ましい。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明のように、本考案のプリペイドカードは、濃淡マークからなる残高 表示の存在を強調する効果を読取装置に与える凹部を、各残高表示部分を包含す るように設ける構成であるから、読取装置は容易に凹部を検出でき、さらに最新 の位置にある凹部を容易に検出できる。 これによって読取時に旧残高表示を誤って読むというエラー発生が排除できる ばかりか、さらに、凹部による印字されたマークの保護作用が発揮され、これら 効果により信頼性のあるプリペイドカードとそのシステムを実現可能にするもの である。よってその産業上効果頗る大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプリペイドカードの一実施例の平面図
である。

【図２】本考案のプリペイドカードの一実施例の断面図
である。

【図３】従来のプリペイドカードの平面図である。

【図４】従来のプリペイドカードの断面図である。

【符号の説明】

１ プリペイドカード ２ 基材 ２Ａ 表面 ４ 残高表示 ３，５，６，７，８ 凹部 ９ 黒色マーク １０ 限度額表示 ｄ 凹部の深さ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２進数値で構成された残高データの各ビ
   ットの、”０”と”１”のいずれかの側を濃色マークに
   よって、かつ他の側を淡色マークによってカード表面に
   印字表示し、残高更新の度に最新の残高表示を前記濃淡
   色マークの列により、旧表示に追記して印字するプリペ
   イドカードにおいて、 前記各残高表示の占める領域を包含する程度の寸法を備
   えた凹部が前記プリペイドカード表面に設けられ、該凹
   部の底面に残高表示が印字されて構成されたことを特徴
   とするプリペイドカード。
2. 【請求項２】 前記濃色マークを黒色で、淡色マークを
   白色としたことを特徴とする請求項１記載のプリペイド
   カード。
3. 【請求項３】 カード表面に印刷表示された前記残高デ
   ータのマークの少なくとも１個が濃色マークであること
   を特徴とする請求項１乃至２記載のプリペイドカード。