JP3010716B2 - 熱電池 - Google Patents

熱電池

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JP3010716B2
JP3010716B2 JP26276190A JP26276190A JP3010716B2 JP 3010716 B2 JP3010716 B2 JP 3010716B2 JP 26276190 A JP26276190 A JP 26276190A JP 26276190 A JP26276190 A JP 26276190A JP 3010716 B2 JP3010716 B2 JP 3010716B2
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battery
heat
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thermal
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Inventor
正直 寺崎
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日本電池株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電池内部に発熱剤を内蔵し、電池使用時に発
熱剤に点火することにより、電池内部を高温に加熱して
電池を活性化させる熱電池に関するもので、熱の影響を
電池外部に与えることの少ない熱電池を提供するもので
ある。
従来の技術 熱電池とは溶融塩を電解質とする電池であり、保存中
は電解質が非電導性の固体塩であるために、電池として
不活性状態にあるが、電池内部に内蔵されている発熱剤
を燃焼させて、電池内部を高温に加熱することにより、
電解質が溶融して電導性を示すようになり、電池が活性
化される。
熱電池は保存中の自己放電がほとんどなく、長期間の
保存が可能であり、必要なときは瞬時に活性化させるこ
とができる貯蔵型電池の一種である。また、−55〜100
℃というような広範囲な環境温度下でも使用が可能な、
高エネルギー密度の電池である。このような多くの特徴
を備えているために、熱電池は、ミサイル、ロケット等
の飛しょう体用の電源や各種緊急用電源として欠かせな
いものとなっている。
従来,この種の熱電池の活物質として、負極にカルシ
ウムを、正極にクロム酸カルシウムを用いた系が用いら
れてきたが、さらに高容量、高出力用として負極にリチ
ウムやリチウム合金を、正極に硫化物を用いた熱電池が
開発されている。
リチウム合金として、リチウムとホウ素、アルミニウ
ム、ケイ素、ガリウム、ゲルマニウム等との合金とした
ものが使用可能である。
正極活物質の硫化物として、耐熱性の高い二硫化鉄が
専ら使用されているが、ニッケル、クロム、コバルト、
銅、タングステン、モリブデン等の硫化物や、これらの
金属を含むシュブレル相の硫化物も使用可能である。
電解質としてはLiCl−59モル%、KCl−41モル%の共
晶塩が一般に用いられているが、リチウムイオンの輸率
が高いLiBr−KBr−LiF系、LiBr−KBr−LiCl系、LiBr−L
iCl−LiF系等の3元系の溶融塩電解質も使用されてい
る。電解質は負極のリチウムに耐食性のある酸化マグネ
シウム、酸化ホウ素、酸化ジルコニウム等の絶縁体粉末
を混合して流動性をなくしたものが使用される。電解質
層は、熱電池作動時のイオンの伝導体であると同時に、
正極と負極のセパレータとしても作用している。
発熱剤として、鉄粉と過塩素酸カリウムの混合物を成
形したものが素電池と交互に積層して用いられている。
発熱剤は電池活性化時に点火されることにより、酸化還
元反応を起こして発熱し、電池内を作動温度まで加熱す
る。この発熱剤は鉄が発熱反応に必要な量よりも過剰に
含まれており、発熱反応後も導電性が高く、隣接する素
電池間の接続体としても作用している。
発明が解決しようとする課題 熱電池は電池内部を断熱保温するために、発電部は断
熱体で包まれ、金属製の容器に収納されている。しかし
ながら、熱電池内部は高温であるために、活性化後、時
間が経過するにつれて、徐々に電池容器表面の温度は上
昇していく。電池表面の最高温度は、使用した断熱体の
種類や厚さ、環境温度等によって異なるが、250℃前後
まで上昇することもある。
一般に熱電池は、前述の装置や機器の内部に組み込ま
れて使用されており、熱電池の周囲には機械部品や電子
機器が搭載されている。従来、これらの部品や機器が熱
電池の熱の影響を受けて、信頼性が低下したり、破損す
るという欠点があった。また、熱電池の出力を取り出す
ための電線の被覆が溶けて絶縁が低下したり、短絡のお
それを生じたりした。
従来、熱電池の表面温度を下げるために放熱器を取り
付けることが考えられた。しかしながら、熱電池の表面
に直接放熱器を取り付けた場合、熱電池の表面温度は下
がるが、熱を周囲に放出することになり、周囲に与える
影響はより悪化した。
課題を解決するための手段 本発明は熱の影響を減らして、熱電池表面の温度上昇
を抑えることを目的とするもので、熱電池本体と、該熱
電池本体から離して設けた放熱器とを、伝熱手段で接続
したことを特徴とするものである。
作用 本発明電池は、熱電池本体と、該熱電池本体から離し
て設けた放熱器とを、伝熱手段で接続することにより、
熱電池表面の温度上昇を抑えることが可能であり、温度
上昇にともなう不具合を改善することが可能となった。
また伝熱手段の使用により、放熱器の位置を熱電池や他
の機器、装置類から離して取り付けることが可能であ
り、放熱の影響を最低限に抑えることが可能である。
実施例 第1図は本発明の一実施例として製作したリチウム/
二硫化鉄熱電池の測面図である。1は熱電池本体であ
り、上部に負極端子2、正極端子3、点火用端子4を備
えている。点火用端子4に点火電流を通電することによ
り、熱電池が活性化し、負極端子2と正極端子3間に起
電力が発生する。5は熱電池容器表面に設けた集熱板
で、厚さ1mmの銅板を使用した。集熱板5で集めた熱
は、伝熱手段であるヒートパイプ6を介して放熱器7へ
伝えられる。ピートパイプ6は熱電池の周囲4カ所に使
用した。
第2図は周囲温度0℃において熱電池を活性化した時
の熱電池容器側面中央部の温度変化を示したものであ
る。Aは本発明実施電池、Bは放熱器を取り付けない場
合の比較例を示したものである。放熱器を取り付けた本
発明実施電池は温度の立ち上がり時間が遅く、放熱効果
により温度上昇が少ない。従来電池は活性化後、2分20
秒ほどで表面の温度は200℃を越えたのに対し、放熱器
を取り付けた本発明電池の最高温度は185℃であった。
ヒートパイプは、減圧の管状容器の中に芯材と共に少
量の熱媒体を封入したもので、管状容器内での熱媒体の
蒸発、凝縮により熱を伝えるものである。ヒートパイプ
は伝熱の損失がほとんどなく、熱源から離れたところへ
熱を伝えるため、放熱器を熱電池から遠ざけることがで
きる。伝熱手段は、軽量で熱伝導に優れたヒートパイプ
が好ましいが、銅やアルミニウム等の熱伝導に優れた金
属を使用してもよい。伝熱手段は必ずしも直線状である
必要はなく、適宜屈曲させることにより、放熱部を一カ
所にまとめたり、分散させることができる。放熱器は、
従来公知の各種形状の放熱器を使用することが可能であ
る。伝熱手段を介して取り付ける放熱器の効果は、放熱
器の熱容量、表面積、表面の放射率によって変化する。
熱容量が大きいほど温度の上昇速度は遅くなり、表面積
が大きく放射率が高いほど最高温度を下げることができ
る。また、熱電池と放熱器は隔壁で分離したり、熱電池
および伝熱手段を断熱材で被覆することにより、熱電池
周囲での放熱をさらに減少させることができる。
発明の効果 本発明は、熱電池本体と、該熱電池本体から離して設
けた放熱器とを、伝熱手段で接続することにより、周囲
に悪影響を与えることなく、熱電池表面の温度上昇を抑
えることが可能となった。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例を示す熱電池の断面図、第2図
は本発明の効果を示す熱電池表面の温度変化である。 1……熱電池 2……負極端子 3……正極端子 4……点火用端子 5……集熱板 6……ヒートパイプ 7……放熱器 A……本発明電池の表面温度 B……従来電池の表面温度

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱電池本体と、該熱電池本体から離して設
    けた放熱器とを、伝熱手段で接続したことを特徴とする
    熱電池。
JP26276190A 1990-09-28 1990-09-28 熱電池 Expired - Lifetime JP3010716B2 (ja)

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JP26276190A JP3010716B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 熱電池

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JPH04138669A JPH04138669A (ja) 1992-05-13
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