JP3010648B2 - 信号符号化装置及び信号符号化方法 - Google Patents

信号符号化装置及び信号符号化方法

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JP3010648B2
JP3010648B2 JP1270776A JP27077689A JP3010648B2 JP 3010648 B2 JP3010648 B2 JP 3010648B2 JP 1270776 A JP1270776 A JP 1270776A JP 27077689 A JP27077689 A JP 27077689A JP 3010648 B2 JP3010648 B2 JP 3010648B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ブロックフローティング処理を施して入力
ディジタルデータを圧縮するような信号符号化装置及び
信号符号化方法に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、入力信号を符号化する信号符号化の際に、
入力信号の所定単位で構成されるブロック毎の量子化に
用いられるパラメータ情報を求め、コードブックを参照
して複数ブロックのパラメータ情報をベクトル量子化
し、パラメータ情報に基づいて各ブロックのディジタル
データを量子化するようにしたことにより、効率的なパ
ラメータ圧縮が可能な信号符号化装置及び信号符号化方
法を提供するものである。
〔従来の技術〕
例えば、オーディオ信号等に基づくディジタルデータ
の高能率符号化技術として、入力ディジタルデータをブ
ロック化し、各ブロック毎のフローティング係数を演算
し、各ブロックのデータを該フローティング係数で正規
化した後に量子化するような、いわゆるブロックフロー
ティングの技術が知られている。このブロック化が施さ
れる入力ディジタルデータとしては、オーディオ信号等
のアナログ信号をディジタル化した時間軸方向のサンプ
ルデータ、いわゆる通常のPCMデータの他にも、他の種
々の符号化が施されたデータが考えられる。すなわちこ
の種々の符号化技術としては、例えば、オーディオ信号
等の時間軸上の信号を複数の周波数帯域に分割して符号
化する帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:S
BC)や、時間軸の信号を周波数軸上の信号に変換(直交
変換)して複数の周波数帯域に分割し各帯域毎で適応的
に符号化するいわゆる適応変換符号化(ATC)、或い
は、上記SBCといわゆる適応予測符号化(APC)とを組み
合わせ、時間軸の信号を帯域分割して各帯域信号をベー
スバンド(低域)に変換した後複数次の線形予測分析を
行って予測符号化するいわゆる適応ビット割当て(APC
−AB)等が挙げられる。
これら各種符号化技術の内の例えば上記適応変換符号
化においては、時間軸のオーディオ信号等を、高速フー
リエ変換(FFT)或いは離散的余弦変換(DCT)等の直交
変換によって、時間軸に直交する軸(周波数軸)に変換
し、その後複数の帯域に分割して、これら分割された各
帯域のFFT係数,DCT係数等を適応的に量子化(再量子
化)している。上記高速フーリエ変換の適応変換符号化
における再量子化の一例としては、第5図に示すよう
に、信号を高速フーリエ変換した後の例えばFFT振幅値A
m等をブロック(ブロックB1〜B12……)分けして、これ
ら各ブロック毎にフローティング係数を算出し、このフ
ローティング係数で各ブロックデータを正規化(ノーマ
ライズ)した後に量子化することで、上記ブロックフロ
ーティング処理が行われる。この場合のフローティング
係数には、各ブロック毎のピーク値或いは平均値に係数
を乗算したもの等が用いられ、各ブロックのデータを当
該ブロックに対応したフローティング係数で割り算する
(或いは、フローティング係数を上記ピーク値等の逆数
として設定する場合には乗算する)ことにより正規化を
行っている。また、フローティング係数も量子化して送
っている。このフローティング係数を量子化する際に
は、各フローティング係数をいわゆるスカラ量子化の技
法を用いて量子化している。なお、一般に、上記スカラ
量子化とは、例えば個々の独立したサンプル値等を量子
化するようなものであり、いわゆる1次元の量子化を総
称してスカラ量子化と呼んでいる。
また、上記高能率符号化の内の例えば帯域分割符号化
においては、例えば第6図に示すように、時間軸上のオ
ーディオ信号等を複数の周波数帯域(バンドb1〜b4…
…)で分割し、これら複数の周波数帯域で分割された各
帯域毎の信号Sをそれぞれ量子化している。これらの信
号Sを時間軸方向でそれぞれサンプリングして所定サン
プル毎にブロック化(ブロックBL1,BL2,…)し、これら
の各ブロック毎に上述と同様なフローティング処理を行
うことも可能である。この帯域分割符号化でのブロック
フローティング処理も、上記適応変換符号化でのブロッ
クフローティング処理の場合と同様に、フローティング
係数によるブロックデータの正規化とフローティング係
数のスカラ量子化が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のように、上記適応変換符号化,帯域分割符号化
共に、上記パラメータとしてのブロックフローティング
処理のフローティング係数をスカラ量子化の手法で量子
化している。この時のスカラ量子化では、各ブロック毎
のフローティング係数を量子化しているため、例えば、
この量子化出力を伝送するような場合には、当該量子化
されたフローティング係数を伝送するためのビットレー
トが多くなってしまう。すなわち、換言すればパラメー
タを伝送するために多くのビット数が必要となる。
そこで、本発明は、上述のような実情に鑑みて提案さ
れたものであり、パラメータのための伝送ビット数を大
幅に削減できる信号符号化装置及び信号符号化方法を提
供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の信号符号化装置は、上述の目的を達成するた
めに提案されたものであり、入力信号を符号化する信号
符号化装置において、入力信号の所定単位で構成される
ブロック毎の量子化に用いられるパラメータ情報を求め
るパラメータ検出部と、コードブックを参照して複数ブ
ロックのパラメータ情報をベクトル量子化するパラメー
タ量子化部と、パラメータ情報に基づいて各ブロックの
ディジタルデータを量子化する量子化部とを具備するよ
うにしたものである。
また、本発明の信号符号化方法は、上述の目的を達成
するために提案されたものであり、入力信号を符号化す
る信号符号化方法において、入力信号の所定単位で構成
されるブロック毎の量子化に用いられるパラメータ情報
を求め、コードブックを参照して複数ブロックのパラメ
ータ情報をベクトル量子化し、パラメータ情報に基づい
て各ブロックのディジタルデータを量子化するようにし
たものである。
〔作用〕
本発明によれば、ブロック毎の量子化に用いられるパ
ラメータ情報を求め、コードブックを参照して複数ブロ
ックのパラメータ情報をベクトル量子化するようにして
いるため、パラメータ情報のための伝送ビット数を減少
させることができるようになる。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した実施例について図面を参照し
ながら説明する。
本実施例符号化装置50の入力端子41に供給されたオー
ディオ,音声等の入力ディジタルデータは、ブロック化
され、各ブロック毎に演算された量子化に必要な後述す
るパラメータデータに基づいて量子化が行われ、本実施
例装置50のエンコード出力として出力端子42から出力さ
れるようになっている。このため、上記入力ディジタル
データは、先ず、ブロック化回路51に送られ、当該ブロ
ック化回路51では、上記入力ディジタルデータが所定時
間単位でブロック化される。この単位時間ブロックは、
遅延回路52を介してブロックフローティング回路53に伝
送され、当該ブロックフローティング回路53では、上記
各単位時間ブロック毎に演算算出された量子化に必要な
パラメータデータによって入力ディジタルデータの単位
時間ブロック毎の量子化が行われるようになっている。
ここで、上記ブロックフローティング回路53で行われる
ブロックフローティング処理とは、上記パラメータデー
タとして、例えば、振幅情報検出回路55からの単位時間
ブロック毎の各データの例えばピーク値で表現されるフ
ローティング係数によって、単位時間ブロック毎に正規
化を施すような処理である。すなわち、上記フローティ
ング係数の値で上記単位時間ブロック毎の入力ディジタ
ルデータを例えば割り算することにより、当該入力ディ
ジタルデータの正規化を行うようにするものである。こ
のようにして正規化された単位時間ブロック毎のデータ
は、更に量子化回路54によって再量子化された後、本実
施例装置50の出力端子42からエンコード出力として出力
されることになる。
ここで、一般にこのようなブロック単位の符号化を行
う装置では、上述のように各単位時間ブロック毎に量子
化を行い、該量子化されたデータを出力すると共に、上
記パラメータデータも量子化して伝送するようにしてい
る。しかし、従来は前述したように、各パラメータデー
タ(フローティング係数等)をスカラ量子化して伝送す
るようにしているため、これらパラメータデータのため
の伝送ビットレートが多くなってしまっている。
このようなことから、本実施例の符号化装置50では、
上記パラメータデータ(フローティング係数等)を量子
化する手法としていわゆるベクトル量子化の手法を用い
ている。なおベクトル量子化とは、複数のコードベクト
ル(代表ベクトル)で構成されたコードブックからのコ
ードベクトルと、入力ベクトルとの比較を行い、当該入
力ベクトルに一番類似した(距離の最も近い)コードベ
クトルと対応する識別コード(インデックス)を読み出
してこの識別コードを得るようにすることで、データ圧
縮を行う量子化の一手法である。したがって、当該フロ
ーティング係数のベクトル量子化において、第2図に示
すように、入力ベクトルBは所定数の単位時間ブロック
fbの各フローティング係数で1つの入力ベクトルを構成
し、当該入力ベクトルと類似したコードベクトルに対応
する識別コードが、当該フローティング係数のベクトル
量子化出力として得られることになる。このベクトル量
子化出力(識別コード)が本実施例装置50の出力端子44
から出力される。
ところで、例えば、オーディオ信号等において、信号
の立ち上がりを一般にアタックと呼び、信号の立ち下が
り或いは減衰をリカバリと呼んでいる。また、アタック
から例えば信号のピークまでの時間をアタックタイム、
リカバリから信号が所定のレベルに減衰するまでの時間
をリカバリタイムと呼んでいる。
また、一般に、オーディオ信号等において、時間軸上
のマスキングいわゆるテンポラルマスキングと呼ばれる
効果が知られている。当該テンポラルマスキング効果と
は、人間の聴覚上の特性に関するものであり、時間軸上
に任意の時間の音声がある場合、その音声の前と後が当
該音声によってマスクされて人間の耳には聞こえなくな
るような効果である。したがって、このテンポラルマス
キング効果が作用している時間は、信号のS/Nを良いも
のとしなくとも人間の耳には音質劣化としてとらえられ
ないことになる。また、上記テンポラルマスキングにお
いて、先行する音声によるマスキング(音声の後のマス
キング)は前向性マスキングと呼ばれ、上記音声の前の
マスキングは後向性マスキングと呼ばれている。上述し
たアタック時には後向性マスキング効果が働くことにな
り、上記リカバリ時には前向性マスキング効果が働くこ
とになる。上記前向性マスキングでは、先行する音声に
よって例えば100ms〜300msの時間マスキングされるのに
対して、後向性マスキングではマスキング効果が約15ms
程度となっている。このように、マスキングされる時間
の少ない上記アタックでは信号のS/N劣化を容認するこ
とはできないが、上記リカバリ時には、該リカバリの開
始時から100ms〜300msの間はS/Nが悪くとも聴覚上問題
がないことになる。
ここで、上記フローティング係数は、上述したように
入力ディジタルデータを割り算して正規化するものであ
るため、第3図のAに示すような振幅値の入力ディジタ
ルデータを正規化するためのフローティング係数の値
は、一般に、上記アタックの開始時刻t1で振幅値に対応
した値となり、また、上記リカバリの開始時刻t2で振幅
値に対応した値となる。したがって、上記テンポラルマ
スキング効果を利用することにより、上記フローティン
グ係数の値は、上記リカバリの開始時刻t2から100ms〜3
00ms間は振幅値の変化に忠実に対応して変化させるもの
でなくとも良いことになる。すなわち、第3図のAに示
すような振幅値の入力ディジタルデータをフローティン
グ係数で正規化する際には、当該フローティング係数の
値を上記振幅値に対応して変化させずに、第3図のFに
示すフローティング係数値曲線のように、上記前向性マ
スキング効果が作用する時間TR(100ms〜300ms)が終了
した時点で最もS/Nが良くなるような(変化の緩やか
な)フローティング係数で正規化すれば良いことにな
る。この場合、後述する復号化装置70によって得られる
デコード出力のS/N値は第3図のRに示すように変化す
る。上述のようなことから、この前向性マスキング時間
TRでは、時刻t2の振幅値がどの様なものであっても、フ
ローティング係数の値の変化のパターン(減少の仕方)
を同様なパターンとすることができるようになるため、
相関性が高まり、圧縮効率を高めることが可能となる。
すなわち、上述したようなフローティング係数のベクト
ル量子化においては、当該フローティング係数の値の変
化のパターンに対応できるだけの数のコードベクトルを
必要とせず、したがって、ベクトル量子化のサーチを少
なくする(演算量を少なくする)ことができるようにな
る。
このようなことから、本実施例装置50においては、所
定時間間隔における上記ブロックデータのレベル変化を
検出し、該検出出力に応じて少なくとも第1及び第2の
コードブックを選択し、選択されたコードブックを参照
して複数ブロックのパラメータデータをベクトル量子化
するようにしている。ここで、上記少なくとも第1及び
第2のコードブックは、上述したアタックタイム及びリ
カバリタイム時に用いるフローティング係数のベクトル
を記憶しておくコードブックとすることができる。本実
施例では、これらコードブックのアタックモード用コー
ドブックは、フローティング係数のベクトルの最終ワー
ドが第1ワードよりも大なるベクトル群で構成されてお
り、それ以外のベクトル群で構成されるコードブックが
リカバリモード用コードブックとなる。また、第1及び
第2のコードブックはアタックモード用とリカバリモー
ド用の2つとしたが、この時、当該アタック,リカバリ
以外の定常状態でのフローティング係数のベクトル量子
化の際には、この定常状態用のコードベクトルを上記リ
カバリモード用のコードブックに含めることもできる。
或いは、別に定常状態用のコードブックを設けるように
する。更に、各コードブックは、コードブック内のデー
タ量を異ならせて可変長符号とすることもできる。
すなわち、再び第1図に戻って、上記ブロック化回路
51からの単位時間ブロックは、振幅情報検出回路55にも
伝送される。当該振幅情報検出回路55は、上記単位時間
ブロック毎の各データの例えばピークを繋いだ包絡線を
得るようなものであり、この包絡線データがモード判別
回路59に伝送される。当該モード判別回路59は、上記所
定時間間隔における上記ブロックデータ(包絡線デー
タ)のレベル変化を検出するものであり、例えばメモリ
等で1単位のベクトルに対応するデータを得て、その1
単位のベクトル毎のデータを分析することによって、そ
のベクトルのデータが上述したアタック時にあるか、或
いはリカバリ時にあるかのモード判別が行われる。この
モード判別情報は本実施例装置50の出力端子43から出力
されるようになっていると共に、該符号化装置50内の各
部におけるモード切換制御用の情報となっている。
また、上記包絡線データは、遅延回路56を介して、ロ
ーパスフィルタ(LPF)57,58に伝送される。上記ローパ
スフィルタ57は時定数が非常に小さいものであり、上記
アタック時のデータを略そのまま通過させるようにする
ものである。上記ローパスフィルタ58は時定数が大きい
もので、上記リカバリ時のデータの振幅値を緩やかに変
化させて通過させるようにするものである。当該ローパ
スフィルタ57,58の出力は、選択スイッチ63の被選択端
子63a,63bと接続されている。この選択スイッチ63は、
上記モード判別回路59からのモード判別情報に基づいて
制御されており、当該モード判別情報がアタックモード
を示している時は、被選択端子63aが選択され、リカバ
リモードを示しているときは被選択端子63bが選択され
る。
この選択スイッチ63でモード判別情報に基づいて選択
されたベクトル単位の包絡線データは、最適ベクトル選
択回路62に伝送されるようになっている。また、当該最
適ベクトル選択回路62には、上述の第1及び第2のコー
ドブックであるアタックモード用コードブック60及びリ
カバリモード用コードブック61からの出力が選択スイッ
チ64を介して供給されるようになっている。上記選択ス
イッチ64の被選択端子64aは上記コードブック60と接続
され、被選択端子64bはコードブック61と接続されてい
る。これら2つのコードブック60,61には、上述したよ
うなアタックモード用及びリカバリモード用のコードベ
クトルがそれぞれ蓄えられている。ここで、上記選択ス
イッチ64が上記モード判別情報によって切換制御される
とこで、上記アタックモードの時には上記コードブック
60からのコードベクトルが、上記リカバリモードの時に
は上記コードブック61からのコードベクトルが上記最適
ベクトル選択回路62に伝送されることになる。したがっ
て、当該最適ベクトル選択回路62では上記モード判別情
報に基づいて選択されたコードブックを参照して複数ブ
ロックのパラメータデータをベクトル量子化している。
すなわち上記切換スイッチ63からのベクトル単位の包絡
線データ(入力ベクトル)と上記各コードブック60或い
は61からの各コードベクトルとの比較が行われて、最も
近い(類似した)コードベクトルが選択されるようにな
っている。また、この最適ベクトル選択の際には、例え
ばオーバーフロー対策のために、フローティング係数の
ベクトルの各要素が、実際のデータのフローティング係
数の各要素を越えないものの中で、コードベクトルとの
距離が最小のものを選ぶようにすることも可能である。
なお、上述したような入力ディジタルデータの振幅値の
波形等の特性によるベクトル量子化は、一般に形状−利
得ベクトル量子化と呼ばれている。このコードベクトル
選択情報は、上記コードブック60或いは61に送られ、当
該コードブック60或いは61からは、このコードベクトル
選択情報に基づいたコードベクトルと、当該コードベク
トルに対応する識別コードがそれぞれ読み出されるよう
になっている。
ここで、上記コードブック60からの識別コードは選択
スイッチ66の被選択端子66aに、上記コードブック61か
らの識別コードは被選択端子66bに伝送される。この選
択スイッチ66がモード判別情報に基づいて制御され、選
択された識別コードが本実施例の出力端子44から出力さ
れる。
また、上記コードブック60から上記コードベクトル選
択情報に基づいて読み出されたコードベクトルは、選択
スイッチ65の被選択端子65aに、上記コードブック61か
らの上記コードベクトル選択情報に基づいたコードベク
トルは被選択端子65bに伝送されるようになっている。
当該選択スイッチ65が上記モード判別情報に基づいて切
換制御されることによって選択されたコードベクトルの
フローティング係数が、単位時間ブロック毎の量子化に
必要なパラメータデータとして上述したブロックフロー
ティング回路53に伝送されるようになっている。
すなわち、本実施例においては、各パラメータデータ
としてのフローティング係数を最適ベクトル選択回路6
2,コードブック60,61によってベクトル量子化している
ため、スカラ量子化する場合に比べて伝送ビットレート
を少なくすることができる。また、上記ブロックフロー
ティング回路53に伝送されるモード判別情報に基づいた
コードベクトルは、上記アタックモード或いはリカバリ
モードに対応して選択されたコードベクトルであり、こ
のコードベクトルは上記フローティング係数(パラメー
タデータ)となっている。このように、アタックモード
或いはリカバリモードで量子化に用いられるフローティ
ング係数(コードベクトル)を切り換えることによっ
て、アタックモードの時にはS/Nの劣化しないフローテ
ィング係数を用いて量子化を行うことができる。更に、
リカバリモードの時にはベクトル量子化でのサーチ量を
少なくすることができる。換言すれば、本実施例装置50
によれば、全体のデータ圧縮率が大きくなるような場
合、或いは、例えば処理時間ブロック長が短いために当
該処理時間ブロックでのビット数が少なくなっているよ
うな場合等のような情報量割合の大きくなるパラメータ
の圧縮に効果が大きい。
なお、上述したブロックフローティング回路53でのブ
ロックフローティング処理の際には、例えば入力ディジ
タルデータを複数の周波数帯域に分割して、各帯域の割
当てビット数を帯域内のエネルギの小さい高い周波数程
少なくするようにすることも可能である。
ここで、復号化装置70の構成を第4図に示す。当該復
号化装置70の入力端子45には上記符号化装置50のエンコ
ード出力が、入力端子46にはモード判別情報が、入力端
子47には識別コードが伝送されている。
上記エンコード出力は、ブロックフローティング解除
回路71に伝送され、当該ブロックフローティング解除回
路71で上記ブロックフローティング回路53における量子
化と逆の処理が行われることでブロックフローティング
が解除される。同時に、量子化回路54と逆の処理も行わ
れ、得られた復号データが出力端子48から出力されるよ
うになっている。
ここで、該ブロックフローティング解除回路71におけ
るブックフローティング解除処理の際には、上記モード
判別情報により制御される選択スイッチ81を介したアタ
ックモード用コードブック72及びリカバリモード用コー
ドブック73からのコードベクトルが伝送されるようにな
っている。該コードブック72が上記選択スイッチ81の被
選択端子81aと接続され、該コードブック73が被選択端
子81bと接続されている。すなわち、これらコードブッ
ク72,73から、上記識別コードに対応してコードベクト
ルが読み出されるようになっていて、これらコードベク
トルを用いることで、ブロックフローティング解除処理
が行われることになる。なお、上記コードブック72,73
内のコードベクトルは、上記コードブック60,61のコー
ドベクトルとは逆数の関係となるコードベクトルが記憶
されている。すなわち、上記コードブック72,73内のコ
ードベクトルを上記コードブック60,61と同内容のコー
ドベクトルとすることも可能であるが、該同内容のコー
ドベクトルを用いて上記ブロックフローティング解除処
理を行うためには、この同内容のコードベクトルで上記
エンコード出力を割り算しなければならなくなり、この
場合は回路構成が複雑になる。しかし、上記逆数の関係
にあるコードベクトルを用いれば上記エンコード出力に
該コードベクトルを掛け算することで上記ブロックフロ
ーティング解除処理を行うことができるため、回路構成
を簡単にすることができる。更に、このデコード出力の
S/Nは前述の第3図で示したように、リカバリ時のマス
キング時間TR間は低下しているが、人間の聴感上は何ら
悪影響のないものとなっている。
本発明は、上述した第1図の実施例のように、入力デ
ィジタルデータを単位時間ブロックで分割するものの他
に、例えば、入力信号を高速フーリエ変換して処理する
いわゆる適応変換符号化や、帯域分割符号化を行う装置
にも適用することができる。
すなわち、帯域分割符号化を行う装置に適用した場合
には、時間軸の入力ディジタルデータが帯域分割され、
各帯域毎の時間軸の信号をブロック化してモード判別と
ベクトル量子化を用いて符号化することができる。ま
た、適応変換符号化を行う装置に適用した場合には、時
間軸の入力ディジタルデータを周波数軸のデータに変換
し、この周波数軸上のデータを所定単位(周波数単位)
でブロック化してモード判別とベクトル量子化を用いて
符号化することができる。この場合も、上述同様に高域
程割当てビット数を減らすようにしてもよい。
上述のように、帯域分割符号化或いは適応変換符号化
に本発明を適用した符号化装置においても、上述同様の
効果を得ることができる。
なお、上述した実施例のパラメータはフローティング
係数であったが、上記パラメータはこのフローティング
係数に限らず、例えば、振幅情報をlog変換したもの(d
B表示したもの)をパラメータとすることもできる。ま
た、例えば、ブロック毎の割当てビット数を示すビット
アロケーシヨン情報をも上記パラメータとすることがで
きる。このような場合も、伝送ビットレートを低減する
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明の信号符号化装置及び信号符号化方法において
は、入力信号の所定単位で構成されるブロック毎の量子
化に用いられるパラメータ情報を求め、パラメータ情報
に基づいて各ブロックのディジタルデータを量子化する
ようにし、コードブックを参照して複数ブロックのパラ
メータ情報をベクトル量子化するようにしたことによ
り、パラメータの伝送ビット数を大幅に減少させること
が可能となる。すなわち、全体のデータ圧縮率が大きく
なるような場合、或いは、例えば処理時間ブロック長が
短いために当該処理時間ブロックでのビット数が少なく
なっているような場合等のような情報量割合の大きくな
るパラメータの圧縮に効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のディジタルデータの符号化装置
の概略構成を示すブロック回路図、第2図は単位時間ブ
ロックで構成されるベクトルを模式的に示す図、第3図
は振幅値,フローティング係数の値,S/N値を示す図、第
4図は復号化装置の概略構成を示すブロック回路図、第
5図は適応変換符号化のブロックを模式的に示す図、第
6図は帯域分割符号化のブロックを示す図である。 51……ブロック化回路 52,56……遅延回路 53……ブロックフローティング回路 54……量子化回路 55……振幅情報検出回路 57,58……ローパスフィルタ 59……モード判別回路 60……アタックモード用コードブック 61……リカバリモード用コードブック 62……最適ベクトル選択回路 63〜66……選択スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−279899(JP,A) 特開 昭63−227141(JP,A) 特開 昭62−139089(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を符号化する信号符号化装置にお
    いて、 入力信号の所定単位で構成されるブロック毎の量子化に
    用いられるパラメータ情報を求めるパラメータ検出部
    と、 コードブックを参照して複数ブロックの上記パラメータ
    情報をベクトル量子化するパラメータ量子化部と、 上記パラメータ情報に基づいて各ブロックのディジタル
    データを量子化する量子化部とを具備する ことを特徴とする信号符号化装置。
  2. 【請求項2】入力信号を符号化する信号符号化方法にお
    いて、 入力信号の所定単位で構成されるブロック毎の量子化に
    用いられるパラメータ情報を求め、 コードブックを参照して複数ブロックの上記パラメータ
    情報をベクトル量子化し、 上記パラメータ情報に基づいて各ブロックのディジタル
    データを量子化する ことを特徴とする信号符号化方法。
JP1270776A 1989-10-18 1989-10-18 信号符号化装置及び信号符号化方法 Expired - Lifetime JP3010648B2 (ja)

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