JP3010240U - 止め輪取付け工具 - Google Patents

止め輪取付け工具

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JP3010240U
JP3010240U JP1994012733U JP1273394U JP3010240U JP 3010240 U JP3010240 U JP 3010240U JP 1994012733 U JP1994012733 U JP 1994012733U JP 1273394 U JP1273394 U JP 1273394U JP 3010240 U JP3010240 U JP 3010240U
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grip
rod
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hammer
rear end
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Inventor
洋一郎 剱持
康敬 露木
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富士機器工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 僅かな力で容易に止め輪を取り付けることが
できるようにした止め輪取付け工具を提供する。 【構成】 保持部材17にE形リング16を挿入し、E
形リング16を取り付ける軸にあてがう。グリップ18
を握持して軸に向けて押し付ける。ロッド19はグリッ
プ18内に押し込まれてトリガ片53に当接し、第2バ
ネ45,第1バネ50の付勢に抗してハンマ49をグリ
ップ18の後端部に向けて押す。トリガ片53は、本体
部25内壁のテーパ部によってハンマ49内に押し込ま
れ、トリガ片53とロッド19との当接が外れるととも
に、開口部57と第1穴56とが整合され、ハンマ49
は第1バネ50に付勢されて、第1穴56の底部でロッ
ド19の突起47に強くぶつかる。この衝撃は、ロッド
19,保持部材17を介してE形リング16に伝えら
れ、E形リング16は軸に取り付けられる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、止め輪取付け工具に関し、更に詳しくは、僅かな力で容易かつ安全 に止め輪を取り付けることができる止め輪取付け工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軸のスラスト方向の移動を規制するための止め輪が、様々な機構器具で用いら れている。止め輪のほとんどは円環形状で、その内径部に軸の外周に圧接する圧 接片が数個形成されており、これにより軸に固着されて軸のスラスト方向の移動 を規制する。このような止め輪を大別すると、軸の外周に形成された溝に対して 半径方向から取り付けられる形式のものと、軸方向から取り付けられる形式のも のとがある。前者は、内径部内に軸を押し込むために円環形状の一端が切り欠か れており、形状が各種のアルファベットに似ていることから、E形リング,弓E 形リング,U形リング,K形リング,クリセント形リング等の名称が付けられて いる。後者の止め輪は、内径に歯車状に複数個の圧接片が形成されており、軸方 向から取り付けられた際に、圧接片が軸の外周の溝に入り込む。また、これらの ような軸用の止め輪の他に、一方に軸が他方に穴が形成された2枚の板を連結す るための止め輪も知られている。この止め輪は、穴を囲むように一方の板に止め 輪を取り付けておき、2枚の板を重ねて、軸を穴に押し込んだときに、軸に止め 輪が固定される。
【0003】 前記止め輪のうち最も多用されているE形リングは、図10に示すように、円 環形状の一端に切欠2が、その内径3には軸の外周に圧接する3個の圧接片4が 形成されている。このようなE形リング5を軸に取り付ける工具として、同図に 示すEリングホルダ6が知られている。このEリングホルダ6は、E形リング5 を保持する保持部7と、Eリングホルダ6を握持するグリップ8とから構成され ている。保持部7には、E形リング5を軸に取り付ける際に軸と干渉しないよう に円弧状の切欠9と、この切欠9内にE形リング5を保持するための溝10が形 成されている。E形リング5は、溝10に外径部分が挿入されて保持される。ま た、この切欠9及び溝10には、縦方向にスリット11が形成されている。E形 リング5は、軸に取り付けられる際に僅かに広がらないと取り付けられないが、 このスリット11により保持部7がE形リング5と一緒に広がるので、何ら支障 なくE形リング5を取り付けることができる。
【0004】 前記Eリングホルダ6の使用方法は、グリップ8を握持して保持部7の溝10 内に、E形リング5を切欠2が先端を向くようにして挿入する。そして、E形リ ング5の切欠2の部分を軸にあてがい、Eリングホルダ6を軸に向けて強く押す と、E形リング5と保持部7とが僅かに押し広げられて、E形リング5は軸に取 り付けられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述したように、EリングホルダはE形リングを取り付けるのに便利な工具で あるが、その作業には大きな力が必要であり、特に大きなE形リングを取り付け る際や、作業者が非力な場合には、Eリングホルダのグリップの後端を片方の手 等で叩かなければ取り付けられないこともあり、作業者の負担が大きいという問 題があった。
【0006】 本考案は、僅かな力で容易に止め輪を取り付けることができるようにした、止 め輪取付け工具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の請求項1に係る止め輪取付け工具は、止め輪を軸等の取付け部位に装 着するための止め輪取付け工具において、前記止め輪を保持するための保持部材 と、該保持部材を先端側に固定したロッドと、該ロッドの後端側をスライド自在 に収納したグリップと、該グリップ内に収納され、前記止め輪を前記取付け部位 に押し当てた状態で前記グリップを押圧したときに圧縮される第1バネと、前記 グリップ内に収納され、該グリップが所定量押圧されたときに、前記第1バネの 圧縮を解除するトリガ手段と、前記第1バネの付勢力により前記グリップ内で移 動して前記ロッドの後端部を打撃し、前記保持部材に保持された前記止め輪に衝 撃を与えて前記止め輪を前記取付け部位に装着するハンマと、からなることを特 徴とする。
【0008】 本考案の請求項2に係る止め輪取付け工具では、前記ロッドは、クランク状に 折曲されていることを特徴とする。
【0009】 本考案の請求項3に係る止め輪取付け工具では、前記グリップ内に、前記ロッ ドを押し出す方向に付勢するために、第2バネを設けたことを特徴とする。
【0010】 本考案の請求項4に係る止め輪取付け工具では、前記グリップは、本体部と、 該本体部の後端に螺合される後端キャップとからなり、該本体部に対して該後端 キャップの位置を変えることによって、前記第1バネの圧縮量が調整されること を特徴とする。
【0011】 本考案の請求項5に係る止め輪取付け工具では、前記ハンマには、該ハンマの 移動方向に沿って前記保持部材側に開口した第1穴が形成されており、前記ハン マが前記後端キャップへ向けて移動するときに前記ロッドが前記第1穴に入り込 み、該第1穴の底面で前記ロッドの後端部を打撃することを特徴とする。
【0012】 本考案の請求項6に係る止め輪取付け工具では、前記トリガ手段は、前記ハン マに前記第1穴に交差して形成された第2穴と、該第2穴に前記ハンマから一端 が突出するように挿入され、前記グリップを前記止め輪の取付け部位の方向へ押 圧することにより前記ロッドの後端部が当接するトリガ片と、該トリガ片に開口 方向が同一方向に形成され、前記第1穴とほぼ同一断面積を有する開口部と、前 記グリップの内壁に形成され、前記グリップが所定量押圧されたときに前記トリ ガ片を前記第2穴内に押し込んで、前記トリガ片と前記ロッドの後端部との当接 を解除するとともに、前記ハンマが前進できるように前記第1穴と前記開口部と を整合させるテーパ部と、から構成したことを特徴とする。
【0013】 本考案の請求項7に係る止め輪取付け工具では、前記ハンマに、前記トリガ片 を前記第2穴から突出させる方向に付勢するための第3バネを設けたことを特徴 とする
【0014】
【作用】
請求項1に記載の止め輪取付け工具の目的は、止め輪を僅かな力で取り付けら れる工具を提供することにある。止め輪を取り付ける作業は、保持部材で止め輪 を保持し、この止め輪を軸等の止め輪が取り付けられる部位に押し当て、グリッ プを押圧する。すると、グリップ内の第1バネが圧縮され、グリップが更に所定 量押し付けられると、トリガ手段により第1バネの圧縮が解除される。圧縮が解 除された第1バネはハンマを移動し、このハンマは、保持部材が取り付けられた ロッドの後端部を打撃して止め輪に衝撃を与える。この衝撃により止め輪が取付 け部位に装着される。このように、本考案の止め輪取付け工具を使用することに よって、グリップの後端を叩く等の作業者による衝撃の付与を必要とせずに、僅 かな力で止め輪を取り付けることができ、作業効率の向上に寄与できる。
【0015】 請求項2に記載の止め輪取付け工具の目的は、安全に止め輪の取付け作業を行 えるようにすることにある。保持部材が取り付けられるロッドは、クランク状に 折曲されている。これにより、グリップを握持する手と、止め輪の取付け位置と が離れ、止め輪が取り付けられる周辺部分の部品に手が接触することがないので 怪我等は発生しない。
【0016】 請求項3に記載の止め輪取付け工具の目的は、連続して止め輪を取り付けられ るようにすることにある。止め輪を軸に装着した後、グリップへの押圧を解除す ると、ロッドは第2バネの付勢力により再びグリップから突出されて初期の位置 に戻されるので、新たな止め輪を保持部材に保持させることにより、止め輪取付 け作業を続けることができる。これにより、次の止め輪取付け作業のためにロッ ドを初期位置に引き出す等の作業は必要ないので、連続して止め輪を取り付ける ことができ、作業効率が向上する。
【0017】 請求項4に記載の止め輪取付け工具の目的は、止め輪に与えられる衝撃の強度 を可変とすることにある。衝撃力の可変は、グリップを構成する本体部の後端に 螺合される後端キャップの位置を本体部に対して変えることにより行われる。こ れにより、バネの圧縮量が変化するのでハンマに対する付勢力が変化し、サイズ や種類の異なる止め輪を適正な衝撃力で取り付ることができる。
【0018】 請求項5に記載の止め輪取付け工具の目的は、グリップを小型化することにあ る。保持部材が取り付けられたロッドの後端部を、ハンマの移動方向に沿って形 成された第1穴の底面で打撃する。これにより、グリップを大型化しなくてもハ ンマがロッドを打撃するのに必要なストロークが得られるので、工具の操作性も 良好となり作業効率が向上する。
【0019】 請求項6に記載の止め輪取付け工具の目的は、グリップの押し付け動作のみに より、確実に止め輪に衝撃を与えることにある。グリップが押圧されると、トリ ガ片にロッドの後端部が当接し、このトリガ片を介してハンマが移動し、第1バ ネが圧縮される。グリップが所定量押圧されると、トリガ片がグリップ内壁に形 成されたテーパ部に到達し、このテーパ部がトリガ片をハンマに形成された第2 穴に押し込む。すると、トリガ片とロッドの後端部との当接が解除されるととも に、トリガ片に形成された開口部とハンマの第1穴とが整合され、ロッドはトリ ガ片の開口部を経て第1穴内に入り込み、この穴の底面で打撃される。これによ り、グリップの押圧だけで第1バネが圧縮され、トリガ手段が作動され、止め輪 に適正な衝撃力を加えることができるので、片手で止め輪取付け作業を行うこと ができ、作業効率が向上する。
【0020】 請求項7に記載の止め輪取付け工具の目的は、トリガ手段の動作を確実にする ことにある。トリガ片は、ハンマの第2穴から第3バネによって付勢されて一端 が突出しており、グリップが押圧され始める時に確実にトリガ片にロッドの後端 部が当接される状態にある。これにより、トリガ手段の動作が確実となり、止め 輪の取付けミス等は発生せず、作業効率が向上する。
【0021】
【実施例】
本考案の止め輪取付け工具の外観を示す図2において、止め輪取付け工具15 は、止め輪、例えばE形リング16を挟み込んで保持する保持部材17と、作業 時に握持するグリップ18と、このグリップ18から突出され、先端側に保持部 材17が取り付けられる丸棒状のロッド19とから構成されている。保持部材1 7には、E形リング16を軸20の環状溝20aに取り付ける際に、軸20と干 渉しないように円弧状の切欠21が形成されており、この切欠21内にはE形リ ング16が挿入される溝22が形成されている。また、これらの切欠21と溝2 2とは、スリット23によって分断されている。また、グリップ18は、軸20 にE形リング16を押しつける際に力が入りやすいように、やや太めとなってお り、握りやすい形状となっている。ロッド19は、保持部材17が取り付けられ る先端部分がクランク状に折曲されており、グリップ18の中心軸に対して直交 する方向でずれた位置に保持部材17が配置されている。
【0022】 止め輪取付け工具15の構成を示す図1及び図3において、グリップ18は、 円筒形状をした本体部25と、この本体部25の後端側に形成されたオスネジ2 6に螺合するメスネジ27を備えた後端キャップ28と、本体部25の先端側に 形成されたメスネジ29に噛合するオスネジ30と、ロッド19が挿入される穴 31とを備えた先端キャップ32とから構成されている。本体部25の内径は、 先端側よりも後端側の方が小さくなっており、この径の変化は、本体部25の中 心付近に形成されたテーパ部33で行われている。
【0023】 ロッド19は、先端キャップ32の穴31に後端側から挿入され、この挿通後 にロッド19の外周に形成された溝35にE形リング36が取り付けられる。先 端キャップ32の内部には、穴31よりも大きな径の穴37が形成されており、 この穴31と穴37との間の段差部38にE形リング36が引っ掛かるので、ロ ッド19がグリップ18から抜けるのが防止される。
【0024】 ロッド19の先端側には、保持部材17が取り付けられるように平面部40が 形成されており、更に2個のネジ穴41a,41bが形成されている。保持部材 17の後端側には、取付部42が形成されており、この取付部42が平面部40 に重ねられ、取付部42に形成された穴42a,42bを通してネジ穴41a, 41bにネジ43a,43bが締め込まれ、保持部材17がロッド19に取り付 けられる。ロッド19の後端側は直径が細くされており、この細径部44は、ロ ッド19を先端側に向けて付勢する第2バネ45に挿通される。また、この細径 部44は、第2バネ45の背後に配置されたガイド円板46の中心部に形成され た穴46aに挿通されており、このガイド用円板46は、グリップ18の本体部 25内で移動しながらロッド19のスライドをガイドする。また、ロッド19の 後端面19aには、細径部44よりも直径の細い突起47が形成されている。
【0025】 ガイド円板46の背後には、ロッド19の後端を打撃する金属製のハンマ49 が配置されており、このハンマ49の背後にはハンマ49をロッド19に向けて 付勢する第1バネ50が配置されている。この第1バネ50は、第2バネ45よ りもかなり付勢力の強いもので、ハンマ49を保持部材17の方向へ移動させる 際に、第2バネ45を圧縮する。ハンマ49は円柱形状とされており、ガイド円 板46寄りの位置には、直径が細くされた細径部51が形成されている。この細 径部51には、ハンマ49の軸方向と直交する方向に、第2穴52が形成されて いる。この第2穴52には、第2穴52内部を自在にスライド可能な直径の円柱 であり、軸方向に沿ってガイド円板46側に平面53aが形成された、トリガ手 段の構成部品であるトリガ片53が挿入されている。このトリガ片53は、細径 部51を円周方向で挟み込むとともに、第2穴52の一方の開口52aを開放す る板状の第3バネ54によって付勢されて、一端がハンマ49の半径方向よりも 突出されている。
【0026】 また、ハンマ49の中心部には、ガイド円板46の穴46aと同径で、軸方向 の長さの半分ほどの深さまでの第1穴56が形成されている。トリガ片53には 、第1穴56とほぼ同径の開口部57が形成されている。このトリガ片53の開 口部57は、通常時は図3に示すように、ハンマ49の第1穴56と中心がずれ て配置されているが、グリップ18をE形リング16の取付け部位の方向へ所定 量押圧すると、ハンマ49がロッド19に押されてグリップ18の後端側に移動 したときに、トリガ片53のハンマ49より突出している一端はテーパ部33に 押されて第2穴52の内部に入り込み、ハンマ49の第1穴56とトリガ片53 の開口部57とが整合される。これにより、トリガ片53とロッド19との当接 が解除され、ハンマ49は第1バネ50の付勢力によりグリップ18の先端側に 移動し、第1穴56の底部56aがロッド19の後端部である突起47を打撃し 、ロッド19と保持部材17とを介してE形リング16に衝撃が加えられる。な お、第1穴56とトリガ片53の開口部57の開口の形状は、丸形に限定されず 、ロッド19が入り込むことができる形状ならばよい。
【0027】 また、本考案の止め輪取付け工具では、E形リングに加える衝撃を変化させる ことができる。E形リング等の止め輪には、JIS規格やDIN規格等でも規定 されている通り各種サイズが揃っている。JIS規格において、最小のE形リン グと最大のE形リングとの外形,肉厚を比較すると、最小で外径が3mm,肉厚 が0.3mmに対し、最大では外径が23mm,肉厚が1mmとなっている。こ のように、強度が大幅に異なるE形リングを同じ衝撃力で取り付けるのは、かな り無理があり、衝撃力の設定を最大のE形リングに合わせた止め輪取付け工具で 最小のE形リングを取り付けると、E形リングを破壊してしまったり、軸を折り 曲げてしまう可能性があり、その逆に、最小のE形リングに合わせた止め輪取付 け工具で最大のE形リングを取り付けようとしても衝撃力が弱く、取り付けるこ とができない。
【0028】 E形リング16への衝撃力を変化させるには、第1バネ50が圧縮される際に 第1バネ50が当接する後端キャップ28の本体部25への締込み量を変える。 これにより、ロッド19の押し込みによる第1バネ50の圧縮量が変化するので 、ハンマ49を付勢する力が変化する。例えば衝撃力を最も強くする場合には、 図3に示すように、後端キャップ28を本体部25に最後まで締め込み、衝撃力 を弱くする場合には、図4に示すように、後端キャップ28をあまり締め込まな ければよい。
【0029】 次に、図5ないし図8を参照して、上記実施例の作用について説明する。まず 、保持部材17の溝22内にE形リング16を挿入する。そして、保持部材17 に保持されたE形リング16をE形リング16を取り付ける軸20に対して半径 方向からあてがい、グリップ18を軸20に向けて押し付ける。この時に、図5 に示すように、E形リング16を取り付ける位置の近傍に軸20を保持するフレ ーム59等が存在しても、グリップ18の位置と保持部材17との位置が、グリ ップ18の移動方向に対して直交する方向でオフセットされているので、手がフ レーム59等に接触して怪我をするようなことはない。
【0030】 グリップ18を押圧すると、図6に示すように、ロッド19はガイド円板46 にガイドされながら、第2バネ45の付勢力に抗してグリップ18に内に入り込 み、ロッド19の後端部に形成された突起47がハンマ49内のトリガ片53の 開口57に挿入され、また、ロッド19の後端面19aはトリガ片53の平面5 3aに当接する。更にグリップ18を軸20に向けて押し付けると、ロッド19 は、トリガ片53を介してハンマ49をグリップ18の後端側に向けて押す。ハ ンマ49は、第1バネ50の付勢力に抗してグリップ18の後端側に移動する。
【0031】 また、更にグリップ18を軸20に向けて押し付けると、図7に示すように、 トリガ片53がグリップ18の本体部25の内壁に形成されたテーパ部33に到 達する。すると、ハンマ49の第2穴52より突出しているトリガ片53はテー パ部33に押されて、ハンマ49の細径部51を挟み込んでいる第3バネ54の 付勢力に抗して、ハンマ49の第2穴52内に押し込まれる。トリガ片53が第 2穴52内に押し込まれると、トリガ片53の平面53aとロッド19の後端面 19aとの当接が外れ、トリガ片53の開口部57とハンマ49の第1穴56と が整合される。
【0032】 トリガ片53を介してのロッド19による押圧が解除されたハンマ49は、図 8に示すように、第1バネ50に付勢されてグリップ18の先端側に向けて勢い 良く移動し、第1穴56の底部56aがロッド19の突起47に強くぶつかる。 これにより、ロッド19と保持部材17とを介してE形リング16に衝撃が加え られる。E形リング16は、軸20によって僅かに押し広げられて、軸20の環 状溝20aに取り付けられる。また、このときには、保持部材17もスリット2 3部分で広がるので、Eリング16は容易に軸20に取り付けられる。
【0033】 E形リング16の取付終了後は、グリップ18を押し付けていた力を緩める。 すると、ロッド19は第2バネ45と第1バネ50との付勢力により、抜け止め 用のE形リング36が先端キャップ32内の段差38に当接する位置まで移動さ れる。また、トリガ片53もテーパ部33から離れるため、第3バネ54に付勢 されて再びハンマ49の第2穴52よりも突出される。そして、新たにE型リン グ16を保持部材17に装着することにより、続けてE形リング16の軸20へ の取付けを行うことができる。
【0034】 また、サイズの異なるE形リングを軸に取り付ける際には、図2に示すネジ4 3a,43bを外して保持部材17を交換することになるが、現在各社から販売 されているEリングホルダのグリップを外したものを使用してもよい。この場合 には、図9に示すように、ロッド19の先端の平面40に長穴60a,60bを 形成し、保持部材61の取り付けをネジ63a,63bとナット64a,64b とで行う。これにより、保持部材61の穴65a,65b間のピッチが各種サイ ズやメーカーで異なっていても、使用することができる。
【0035】 また、上記実施例では、クランク状に折曲したロッド19を用いたが、E形リ ング等の止め輪を取り付ける軸20の取付け部位の周りに障害物がなく、グリッ プ,ロッド及び保持部材を直線的に組み付けた止め輪取付け工具によって止め輪 を取り付けることができる場合は、上記実施例の止め輪取付け工具のロッド19 の代わりに真っ直ぐな丸棒状のロッドを組み付けた止め輪取付け工具を使用する ことができる。また、上記実施例では、第1バネ50の付勢力を第2バネ45よ りもかなり強いものにしたが、これに限らず、第1バネ50は軸20に取り付け る止め輪の種類に応じて適切な付勢力を有するものであればよい。また、第2バ ネ45は、止め輪取付け作業終了後、ロッドをグリップから突出させて初期の位 置へ戻す付勢力を有するものであればよい。
【0036】 なお、上記実施例では、E形リング用の止め輪取付け工具について説明したが 、保持部材を取り替えることにより、弓E形リング,U形リング,K形リング, クリセント形リング等を取り付けることができる。また、その他に、軸に軸方向 から取り付けられるプッシュナットやCS形止め輪、各種スピードナット等を取 り付けることもできる。更に、軸用の止め輪の他に、穴用のプッシュナットやC R形止め輪を取り付けることもできる。
【0037】
【考案の効果】
請求項1記載の止め輪取付け工具では、止め輪を取り付ける際にグリップを押 圧するだけで第1バネを圧縮し、この第1バネの圧縮を解除してハンマの打撃に より止め輪に衝撃を与えるようにしたから、従来の止め輪取付け工具のように強 い力や、工具の後端を叩く等の作業は必要なく、容易に、また確実に止め輪をと りつけることができる。したがって、本考案の止め輪取付け工具は、作業者への 負担が少ないので作業効率を向上させることができる。
【0038】 請求項2記載の止め輪取付け工具では、保持部材が取り付けられるロッドの先 端をクランク状に折曲したので、止め輪の取付個所の近傍に部品等がある場合で も手が接触することはなく、怪我等が発生することはない。
【0039】 請求項3記載の止め輪取付け工具では、ロッドを第2バネの付勢によりグリッ プから突出する方向に付勢したので、止め輪取付け後にグリップへの押圧を解除 すると、次の止め輪取付け作業の準備が完了するので、作業効率を向上させるこ とができる。
【0040】 請求項4記載の止め輪取付け工具では、止め輪に与える衝撃力を変えることが できるので、止め輪のサイズや種類に適した衝撃力で止め輪の取り付けを行うこ とができる。
【0041】 請求項5記載の止め輪取付け工具では、ロッドの後端部をハンマの移動方向に 沿って形成された第1穴の底面で打撃するようにしたので、狭いスペースでもハ ンマは必要なストロークが得られるので、グリップを小型化することができる。 また、グリップを小型化したことにより、狭い場所での工具の操作性も良くなり 、作業効率を向上させることができる。
【0042】 請求項6記載の止め輪取付け工具では、第1バネの圧縮を解除するトリガ片の 移動をグリップ内壁に形成されたテーパ部を利用して、グリップの押圧だけで行 うようにしたので、片手で止め輪取付け作業を行うことができ、作業効率を向上 させることができる。
【0043】 請求項7記載の止め輪取付け工具では、第3バネによってトリガ片の一端をハ ンマから突出させるようにしたので、グリップが押圧されると確実にトリガ片に ロッドの後端部が当接され、トリガ手段の動作が確実となる。そして、止め輪の 取付けミス等は発生せず、作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の止め輪取付け工具の一実施例の構成を
示す分解斜視図である。
【図2】止め輪取付け工具の外観を示す斜視図である。
【図3】止め輪取付け工具の構造を示す要部断面図であ
る。
【図4】衝撃力を弱めた状態の止め輪取付け工具の部分
要部断面図である。
【図5】使用状態にある止め輪取付け工具の概略図であ
る。
【図6】グリップを押し始めた時の止め輪取付け工具の
要部断面図である。
【図7】トリガ手段が解除された状態の止め輪取付け工
具の要部断面図である。
【図8】ハンマが衝撃を与えている状態の止め輪取付け
工具の要部断面図である。
【図9】保持部材とロッドとの取り付けの別の実施例を
示す分解斜視図である。
【図10】従来のEリングホルダの外観を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
15 止め輪取付け工具 16 E形リング 17,61 保持部材 18 グリップ 19 ロッド 49 ハンマ 50 第1バネ 53 トリガ片

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 止め輪を軸等の取付け部位に装着するた
    めの止め輪取付け工具において、 前記止め輪を保持するための保持部材と、該保持部材を
    先端側に固定したロッドと、該ロッドの後端側をスライ
    ド自在に収納したグリップと、該グリップ内に収納さ
    れ、前記止め輪を前記取付け部位に押し当てた状態で前
    記グリップを押圧したときに圧縮される第1バネと、前
    記グリップ内に収納され、該グリップが所定量押圧され
    たときに、前記第1バネの圧縮を解除するトリガ手段
    と、前記第1バネの付勢力により前記グリップ内で移動
    して前記ロッドの後端部を打撃し、前記保持部材に保持
    された前記止め輪に衝撃を与えて前記止め輪を前記取付
    け部位に装着するハンマと、からなることを特徴とする
    止め輪取付け工具。
  2. 【請求項2】 前記ロッドは、クランク状に折曲されて
    いることを特徴とする請求項1記載の止め輪取付け工
    具。
  3. 【請求項3】 前記グリップ内に、前記ロッドを押し出
    す方向に付勢するために、第2バネを設けたことを特徴
    とする請求項1ないし2記載の止め輪取付け工具。
  4. 【請求項4】 前記グリップは、本体部と、該本体部の
    後端に螺合される後端キャップとからなり、該本体部に
    対して該後端キャップの位置を変えることによって、前
    記第1バネの圧縮量が調整されることを特徴とする請求
    項1ないし3記載の止め輪取付け工具。
  5. 【請求項5】 前記ハンマには、該ハンマの移動方向に
    沿って前記保持部材側に開口した第1穴が形成されてお
    り、前記ハンマが前記後端キャップへ向けて移動すると
    きに前記ロッドが前記第1穴に入り込み、該第1穴の底
    面で前記ロッドの後端部を打撃することを特徴とする請
    求項1ないし4記載の止め輪取付け工具。
  6. 【請求項6】 前記トリガ手段は、前記ハンマに前記第
    1穴に交差して形成された第2穴と、該第2穴に前記ハ
    ンマから一端が突出するように挿入され、前記グリップ
    を前記止め輪の取付け部位の方向へ押圧することにより
    前記ロッドの後端部が当接するトリガ片と、該トリガ片
    に開口方向が同一方向に形成され、前記第1穴とほぼ同
    一断面積を有する開口部と、前記グリップの内壁に形成
    され、前記グリップが所定量押圧されたときに前記トリ
    ガ片を前記第2穴内に押し込んで、前記トリガ片と前記
    ロッドの後端部との当接を解除するとともに、前記ハン
    マが前進できるように前記第1穴と前記開口部とを整合
    させるテーパ部と、から構成したことを特徴とする請求
    項5記載の止め輪取付け工具。
  7. 【請求項7】 前記ハンマに、前記トリガ片を前記第2
    穴から突出させる方向に付勢するための第3バネを設け
    たことを特徴とする請求項6記載の止め輪取付け工具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109318177A (zh) * 2018-11-28 2019-02-12 福州天宇电气股份有限公司 口挡圈的敲打装置及其使用方法
CN110978475A (zh) * 2019-12-24 2020-04-10 苏州昆岭薄膜工业有限公司 一种链夹更换弹簧的安装治具及用法

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