JP3010186U - ロータリ圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの回転力を増大させ、かつ、消費電力
の消費量を減少させるとともに、内部空間の騒音を低減
させるようにしたロータリ圧縮機を提供する。 【構成】 シェル部材１、圧縮シリンダ２、マフラー４
０およびモータ７とから構成されたロータリ圧縮機にお
いて、圧縮シリンダ２により圧縮、吐出された冷媒ガス
をシェル部材１の内部空間３の２個所に向けて吐出させ
るとき、騒音を減少させるとともに、その冷媒ガスの噴
射角によりモータ７の回転力を増大させるように、マフ
ラー４０に２個の冷媒吐出口４０ａを斜めに形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ロータリ圧縮機に関し、特に、マフラーに形成された吐出口の吐出 方向を回転子の回転方向に向けて斜めに形成したロータリ圧縮機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のロータリ圧縮機は、図４及び図５に示すごとく、外観を形成するシェル 部材１と、前記シェル部材１内の下端に装着された圧縮シリンダ２と、前記圧縮 シリンダ２により圧縮、吐出された冷媒ガスの圧力脈動を減衰させてその冷媒ガ スをシェル部材１の内部空間３の２個所に吐出させるために２個の冷媒吐出口４ ａを備えたマフラー４と、固定子５および回転子６とからなるモータ７で構成さ れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このように構成された従来のロータリ圧縮機は、図６に示すごとく 、マフラー４に形成された冷媒吐出口４ａがシェル部材１の内部空間３と並列に 垂直方向に形成されているため、冷媒ガスが吐出されるとき、モータ７の回転子 ６を円滑に回転させることができないばかりでなく、内部空間３から生じる大き な騒音を低減させることができないという問題点があった。

【０００４】 また、従来の技術としては、実開昭６１−１５２７９３号公報に記載されたも のがある。同公報の密閉型振動圧縮機は、モータと、そのモータにより駆動され る回転圧縮機具部を密閉容器の内部に配設し、前記回転圧縮機具部の構成部品で あるベアリング支持板の接触面の形状をテーパ状にして、吐出マフラーとベアリ ング支持板とを密接させて成る。

【０００５】 しかしながら、上記構成の従来の密閉型振動圧縮機は、ベアリング支持板に接 触される吐出マフラーの接触面をテーパ状に形成した構造になっているので、密 閉機能は向上するが、冷媒ガスが吐出される際、モータを円滑に回転させること ができないばかりでなく、密閉容器の内部で生じる大きな騒音を低減させること ができないという問題点があった。

【０００６】 したがって、本考案は上記問題点を解決するためになされたものであって、本 考案の目的は、モータの回転力を増大させ、かつ、消費電力の消費量を減少させ るとともに、内部空間の騒音を低減させるようにしたロータリ圧縮機を提供する ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案によるロータリ圧縮機は、シェル部材、圧 縮シリンダ、マフラーおよびモータとから構成されたロータリ圧縮機において、 前記圧縮シリンダにより圧縮、吐出された冷媒ガスをシェル部材の内部空間の２ 個所に向けて吐出させるとき、騒音を減少させるとともに、その冷媒ガスの噴射 角によりモータの回転力を増大させるように、マフラーに少なくとも２個の冷媒 吐出口を斜めに形成したことを特徴とする。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案によるロータリ圧縮機の一実施例を添付図面に沿って詳述する。 ロータリ圧縮機は、図１に示すごとく、外観を形成するシェル部材１と、シェ ル部材１内の下端に装着された圧縮シリンダ２と、圧縮シリンダ２により圧縮、 吐出された冷媒ガスの圧力脈動を減衰させ、その冷媒ガスをシェル部材１の内部 空間３の２個所に吐出させるために２個の冷媒吐出口４０ａを備えたマフラー４ ０と、固定子５および回転子６とからなるモータ７とから構成されている。

【０００９】 ここで、２個の冷媒吐出口４０ａは、図２及び図３に示すごとく、相互に相反 する方向に斜めに突設されている。

【００１０】 次に、上記のごとく構成された本考案に基づくロータリ圧縮機の作用、効果に ついて述べる。

【００１１】 圧縮シリンダ２が稼動されると、その圧縮シリンダ２の作動により高温高圧に 圧縮された冷媒ガスは、吐出弁（図示せず）を通してその上部に設置されたマフ ラー４０の内部に流入するとともに、マフラー４０により高温高圧の冷媒ガスに 存在する圧力脈動が減衰された後、マフラー４０に図２及び図３のごとく、相互 に相反する方向に斜めに突設された２個の冷媒吐出口４０ａを通して、速い速度 でシェル部材１の内部空間３に吐出される。

【００１２】 ここで、２個の冷媒吐出口４０ａは、相互に相反する方向に斜めに突設されて いるので、冷媒吐出口４０ａを通して内部空間３に冷媒ガスが吐出される際、騒 音を顕著に減少させることができる。

【００１３】 また、冷媒ガスが内部空間３に吐出されるとともに、その内部空間３の上部に 装着されたモータ７の回転子６に向けて噴射されるとき、回転子６の回転方向と 同一方向に噴射させる構造になっているので、回転子６の回転力を増大せしめる ことができるばかりでなく、回転子６を回転させる際、消費される電力消耗量を 顕著に減少させることができる。

【００１４】

【考案の効果】

上述のように、本考案のロータリ圧縮機によれば、マフラーの上部に回転子の 回転方向と同一方向に冷媒ガスを吐出させるように２個の冷媒吐出口を斜めに形 成した構造となっているので、冷媒ガスの吐出の際に生じる騒音を顕著に減少で き、また、回転子６の回転力を増大せしめることができるとともに、回転子を回 転させる際、消費される電力消耗量を顕著に減少させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の圧縮機を示す概略断面図である。

【図２】図１のＣ−Ｃ線断面図である。

【図３】図２のＤ−Ｄ線断面図である。

【図４】従来例の圧縮機を示す概略断面図である。

【図５】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】図５のＢ−Ｂ線断面図である。

【符号の説明】

１ シェル部材 ２ 圧縮シリンダ手段 ３ 内部空間 ７ モータ ４０ マフラー ４０ａ 冷媒吐出口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シェル部材、圧縮シリンダ、マフラーお
   よびモータとから構成されたロータリ圧縮機において、
   前記圧縮シリンダにより圧縮、吐出された冷媒ガスをシ
   ェル部材の内部空間の２個所に向けて吐出させるとき、
   騒音を減少させるとともに、その冷媒ガスの噴射角によ
   りモータの回転力を増大させるように、マフラーに少な
   くとも２個の冷媒吐出口を斜めに形成したことを特徴と
   するロータリ圧縮機。
2. 【請求項２】 前記２個の冷媒吐出口は、マフラーの上
   部側に所定間隔をおいて相互に相反する方向に斜めに突
   設されたことを特徴とする請求項１記載のロータリ圧縮
   機。