JP3010093U - 緊急遮断弁 - Google Patents

緊急遮断弁

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JP3010093U
JP3010093U JP1994012591U JP1259194U JP3010093U JP 3010093 U JP3010093 U JP 3010093U JP 1994012591 U JP1994012591 U JP 1994012591U JP 1259194 U JP1259194 U JP 1259194U JP 3010093 U JP3010093 U JP 3010093U
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博 南
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダンピング効果の大きい簡単な構造の緊急遮
断弁を提供する。 【構成】 円筒形をした弁室45の一方の端部と側部に
入側流路46と出側流路47をそれぞれ接続し、前記弁
室45の他方の端部に蓋44を裝着した弁箱41と、前
記弁箱41内に移動自在に収容した弁体42と、前記弁
体42を前記蓋44に押圧するコイルばね43とを備
え、前記弁体42は切欠き57を有する短管54を前側
に突設した頭部55と前記頭部55の後端側に一体に形
成した本体部56とを有しており、前記短管54は前記
切欠きの開口58が前記弁室45と入側流路46の内部
を移動するように前記入側流路46の末端部に進退自在
に嵌入しており、前記本体部56は弁室45の内壁に沿
って摺動する円筒部59と、本体部56を前後方向に貫
通する細孔62とを有していることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、水又は油等の圧力流体によって駆動される荷役機械および建設機械 等を含む各種産業用機械の圧力配管に取り付けられる緊急遮断弁、特に緊急遮断 弁が作動した際の誤動作を確実に防止できる等の利点を有する緊急遮断弁に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧を駆動源とするフォークリフト等の荷役機械には、例えば図19に示すよ うな油圧回路が設けられており、荷物1の上昇時には油圧ポンプ2を始動してタ ンク3から作動油を汲み上げ、これを操作回路4のチェック弁5およびフレキシ ブルホース6を含む圧力配管を介して油圧シリンダ7の下部に送り、リリーフ弁 8で回路の昇圧防止を行いながらピストンロッド9を伸長させて荷物1を持ち上 げ、荷物1が所定の高さに到達したところで油圧ポンプ2を止め、操作回路4中 のチェック弁5および電磁切換弁10のチェック機能を利用して荷物1を上昇位 置に保持し、一方、下降時には油圧ポンプ2を停止しておいて電磁切換弁10を 作動させ、油圧シリンダ7からの戻り油を流量調整弁12に導き、流量を抑制し ながらタンク3に戻し、荷物1を降下させるようにしている。
【0003】 しかし、前記の圧力配管において、フレキシブルホース6が老化等の原因で破 断すると、作動油が外部に流出して荷物1が落下する危険があるため、フレキシ ブルホース6の下流側に緊急遮断弁13を設けて安全を確保する必要があり、こ のため、種々の型式の緊急遮断弁が提案されている。
【0004】 図20は、例えばフォークリフトを操作して最高位置まで持ち上げた荷物を降 下させる際等、瞬間的に大流量の戻り油が遮断弁に流入したときの誤動作を防止 するための緊急遮断弁である(詳細は実願平5−68440号を参照)。
【0005】 この緊急遮断弁は、弁体14の円板部15の背面側に環状突起16を設け、こ の環状突起16を弁室17内の環状溝18の中に嵌入させて環状突起16の背面 側に円環状のダンパー室19を形成したもので、この緊急遮断弁によると、ダン パー室19が弁体14の急速な動きを一時的に抑制するので、緊急遮断弁の誤動 作を或る程度防止することが可能になり、荷物を円滑に降下させることができる 。
【0006】 しかし、前記の緊急遮断弁によると、緊急遮断弁が作動したときに弁体14が ハンチングを起こす場合があり、この場合、荷物が落下するという問題点があっ た。 すなわち、特願平6−10539号に記載したように、例えば油圧ショベルが 土砂を持ち上げた状態で旋回中、ブームを支持する油圧シリンダへの給油ホース が破断して油圧ショベル全体が大きく傾き転倒しそうになった場合等、図19の ピストンロッド9が油圧シリンダ7から抜け出す方向に動き、その結果、一旦、 閉鎖状態になった弁体頭部20(図20参照)が弁座22から離間してハンチン グ現象を引き起こすのである。
【0007】 前記の問題点を解決するため、ダンビング効果の大きい緊急遮断弁が、本願と 同一の考案者によって提案されている(詳細は特願平6−10539号を参照) 。 この緊急遮断弁は、図21に示すように切欠き23を有する短管24を弁体頭 部20に突設して、この短管24を入側流路25の末端部に進退自在に嵌入させ ると共に、弁座17の内壁面に沿って摺動する本体部26を弁体14の後端部に 一体に形成し、弁体14が矢印の方向に前進したときに、前記本体部26の背面 側に2つのダンパー室27,28を形成するようにしたものである。
【0008】 そして、この緊急遮断弁によると、特に、ダンパー室の容積が従来のものに比 べて遙かに大きく設定されており、また、2つのダンパー室27,28がほぼ直 列に作用するので、ダンビング効果が著しく増大し、ピストンロッドが油圧シリ ンダから抜け出すような事態が発生した場合でも、ハンチング現象の発生を抑制 して荷物の落下を防止することができる。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前記の緊急遮断弁には、次に述べるように更に検討すべき点が認めら れた。 (1)2個のダンパー室27,28を形成するには、本体部26の背面側に2個 の円筒状凹所29,30を穿設し、一方、蓋32の内側の中心部に円筒状頭部3 3を突設し、この円筒状頭部33を中心側の凹所30に摺動自在に嵌入させるの で、機械加工の工作精度を高める必要があり、製作費が高価である。
【0010】 (2)図22に示すテーブルリフター等、荷物1を昇降しても姿勢が安定してい る機械では、フレキシブルホース(図示せず)が破断した場合、ピストンロッド 9が油圧シリンダ7から抜け出すような事態が発生しないので、ダンパー室を簡 素化する余地が残されている。
【0011】 (3)図20に示す緊急遮断弁は、大流量の戻り油が遮断弁に逆流した際、誤動 作を或る程度防止できるが、定格流量と遮断流量の差を充分、大きく設定する必 要があり、この場合、遮断流量を調整するか、あるいはサイズの大きい型を使用 することになるので、無駄が大きい。
【0012】 (4)尚、遮断流量の調整方法としては、通常、図20に見られるように雌筒体 34の中心部にねじ込んだ雄筒体35の雄ねじ36のねじ込み深さを変更して弁 体14のリフトLを調節して行うが(詳細は実開平5−71555号を参照)、 この場合、雄筒体35に接続する配管37を取り外し、調節後は再び配管37を 接続する必要があるので、調節を行うための段取りが厄介である。
【0013】 (5)また別の問題として、図19から容易に理解できるように、フレキシブル ホース6が破断した場合、油圧ポンプ2から送られた圧油はフレキシブルホース 6の裂け目から際限なく流出するので、事故発生時、運転者は直ちに油圧ポンプ 2を停止する必要があるが、運転者は荷物の落下に気を取られて油圧ポンプの停 止操作を忘れているのが通例であり、作業場が作動油によって汚損されるという 問題点もある。
【0014】 本考案は前記の事情に鑑み、ダンピング効果の大きい簡単な構造の緊急遮断弁 を提供することを第1の課題とし、また、事故発生を自動的に検出して電気信号 を発生する緊急遮断弁を提供することを第2の課題とし、更に遮断流量の調節を 容易に行い得る緊急遮断弁を提供することを第3の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するため、本考案では次の3通りの手段を構成した。 (請求項1) 円筒形をした弁室の一方の端部と側部に入側流路と出側流路を それぞれ接続し、前記弁室の他方の端部に蓋を裝着した弁箱と、前記弁箱内に移 動自在に収容した弁体と、前記弁体を前記蓋に押圧するコイルばねとを備え、前 記弁体は切欠きを有する短管を前側に突設した頭部と前記頭部の後端側に一体に 形成した本体部とを有しており、前記短管は切欠きの開口が前記弁室と入側流路 の内部を移動するように前記入側流路の末端部に進退自在に嵌入しており、前記 本体部は弁室の内壁に沿って摺動する円筒部と、本体部を前後方向に貫通する細 孔とを有していることを特徴とする緊急遮断弁。 (請求項2) 先端部に磁気センターを内蔵した近接スイッチが蓋の中心部を 貫通し、その先端が弁体の後壁面に近接している請求項1に記載の緊急遮断弁。 (請求項3) 雌ねじを有する貫通孔を蓋の中心部に穿設し、前記雌ねじに調 節棒が進退自在に係合している請求項1に記載の緊急遮断弁。
【0016】
【作用】
(1)本体部背面側の弁室の部分をダンパー室として利用するので、構造が簡素 になり、機械加工が容易である。 (2)ダンパー室の容積が充分、大きいので、弁体の動きが強く抑制される。 (3)短管に設けた切欠きの開口が流量制御弁として作用するので、弁体が弁座 に接近するのに伴って開口を通る流量が制限される。
【0017】 (4)前記(2)(3)項の結果、持ち上げた荷物を降下させる場合等、瞬間的 に大流量の戻り油が緊急遮断弁に流入した場合、流量が平均化するまで、弁を開 放状態に保持することが可能になり、荷物を円滑に降下させることができる。 従って、遮断弁の誤動作を確実に防止して定格流量と遮断流量の差を縮小する ことができる。
【0018】 (5)請求項2によると、緊急遮断弁が作動した際、この遮断弁が電気信号を発 生するので、この電気信号を運転席の警報盤等に導くことにより、機械の運転者 は事故の発生を即座に且つ適確に把握することが可能になり、必要な措置を講ず ることができる。 また、この電気信号を油圧ポンプの制御盤に導くことにより、事故発生と同時 に油圧ポンプを自動的に停止することができる。
【0019】 (6)請求項3によると、調節棒を操作して弁体のリフトを変化させ、遮断流量 を調節することができる。この際、調節棒は弁室の中心線上にあり、一方、出側 流路は弁室の側部に接続しているので、調節棒を操作する際に、配管を取り外す 必要がなく、遮断流量の調節作業を容易に行うことができる。
【0020】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1ないし図9は本考案の 第1の実施例を示すもので、この実施例の主要部は弁箱41と、弁体42と、コ イルばね43と、蓋44等によって構成されている。
【0021】 弁箱41は鋼材又は黄銅材を機械加工してつくった中空構造の部品で、弁箱4 1の内部には、円筒形をした弁室45と、この弁室45の一方の端部に同芯に接 続した円形断面の入側流路46と、この入側流路46に直交するように前記弁室 45の側部に接続する出側流路47が穿孔されており、前記弁室45の他方の端 部は、ねじ48およびシールリング49を介して弁室45内にねじ込んだ蓋44 によって密閉されている。
【0022】 入側流路46の内径は弁室45の内径より小さく設定されており、弁室45に 接続する開口の周縁部は円錐面状に加工されて弁座50を形成している。そして 弁座50を取り囲む弁室の前壁はコイルばね43の一端を受け止めている。
【0023】 尚、図1中の符号52,53はいずれも配管接続用ねじで、入側流路46は図 示していない圧力配管を介して油圧ポンプ(図19参照)の吐出側に接続されて おり、出側流路47は図示していない配管を介して油圧駆動装置(油圧シリンダ 装置又は油圧アクチュエータ等)に接続されている。
【0024】 弁体42は鋼材又は黄銅材の丸棒を機械加工してつくられており、前側に短管 54を突設した頭部55と、この頭部55の後端側に一体に形成した円錐体状の 本体部56等によって構成されており、前記短管54は入側流路46の末端部に 進退自在に嵌入している。
【0025】 短管54の先端部には図3ないし図5に示すようにほぼ半円形をした2個の切 欠き57,57が設けられている。この切欠き57,57は遮断弁を通過する流 体の流量を制御するためのもので、弁体42の動きに伴って弁室45に臨む切欠 きの開口58(ハッチングを施して示す)の大きさが緩やかに変化するようにな っている。
【0026】 すなわち、弁体42が弁室45の後端側に位置するとき、切欠きの開口58の 大きさは最大であり(図6参照)、弁体42が前方に移動するのに従って、開口 の大きさが逐次、減少し(図7参照)、頭部55が弁座50に到達する少し前に 開口の大きさがゼロ、すなわち切欠きの開口58は入側流路46の内壁面によっ て閉鎖される(図8参照)。そして、弁体42が更に前進すると、図9に示すよ うに頭部55が弁座50に着座して流れが完全に遮断される。
【0027】 本体部56は弁室45の内壁面に沿って摺動する円筒部59と、この円筒部5 9の背面側に穿設した円筒状の凹所60と、本体部56の前面から前記の凹所6 0に連通する細孔62等によって構成されており、本体部56の背面側の弁室の 部分が、伸縮自在なダンパー室63を形成している。
【0028】 次に、この実施例による緊急遮断弁の作動について説明する。 いま、最高位置に持ち上げた荷物を降下させるため、図19に示す電磁切換弁 10を作動させると、油圧シリンダ7内の作動油が出側流路47を通って弁室4 5内に流入し、切欠きの開口58を通って入側流路46に流れる。 そして、切欠きの開口の大きさと流量に対応した圧力降下を生じ、この圧力降 下に対応してコイルばね43が短縮し、弁体42は遮断方向に前進する(図7参 照)。
【0029】 この際、圧力流体の一部は細孔62を通ってダンパー室63内に徐々に侵入す るが、ダンパー室の容積が大きいので、ダンパー室63が直ちに充満することは ない。従って、ダンパー室63は減圧状態となって、その容積が増大し、弁体4 2の動きを抑制する。
【0030】 一方、弁体42が前進すると、短管54に設けた切欠きの開口58は図7に示 すように減少し、この開口58を通る戻り油の流量も減少する。従って、切欠き の開口58を通過する流体の圧力降下も減少して、弁体42の動きが緩慢になり 、戻り油の流量が平均化されるのに伴って弁体42は原位置(図6)に復帰し、 荷物はその重量に対応した一定速度で降下する。
【0031】 図20に示すように弁体頭部20を回転体で形成した従来の遮断弁では、弁の リフト(弁頭部と弁座間の距離L)が変化しても弁口を通過する流量がほとんど 変化しないため、大量の戻り油が流入すると、弁体14は一気に弁座22に向か って突進するが、本考案では、弁体の動きに従って流量が制御されるので、弁体 42が弁座50に接近するのに従ってその動きが緩慢になり、遮断状態に到達す る前に流れが平均化される。従って遮断弁が誤動作をおこすおそれがなく、遮断 流量と定格流量の差を縮小することができる。
【0032】 また、切欠きの開口を通る粘性流体の流量特性は薄刃オリフィスの場合と同様 に、温度の影響を受けないので、作動油の温度が変化した場合でも安定した作動 を行うことができる。
【0033】 次に、図19のフレキシブルホース6が破断した際の動作について説明する。 フレキシブルホース6が破断すると、油圧シリンダから排出された大量の戻り油 が出側流路47を通って弁室45内に流入し、切欠きの開口58を通って入側流 路46に流れる。 そして、切欠きの開口の大きさと流量に対応した圧力降下を生じ、この圧力降 下に対応してコイルばね43が短縮し、弁体42が遮断位置に向かって前進する (図7参照)。
【0034】 この際、圧力流体の一部は細孔62を通ってダンパー室63に侵入するが、ダ ンパー室63の容積が大きいので、ダンパー室63は減少状態で、その容積が増 大し、弁体42の動きを抑制する。
【0035】 一方、弁体42が前進運動を継続し、弁体の頭部55が弁座50に接近すると 、図8に示すように切欠きの開口58が入側流路46の内壁面によって閉鎖され 、圧力流体の流出がほぼ停止する。
【0036】 ここで、切欠きの開口58の閉鎖によって行き場を失った圧力流体は主として 細孔62を通ってダンパー室63の中に流入する。この際、圧力流体の一部は円 筒部59と弁室内壁間の摺動部を通ってダンパー室63に流入するが、この流入 量は細孔62を通る流入量に比べてはるかに小さい。
【0037】 かくして、ダンパー室63が圧力流体で充満すると、開口58の入側と出側の 圧力差によって弁体42が更に前進し、弁体の頭部55が弁座50に着座したと ころで圧力流体の流出が完全に停止する(図9参照)。
【0038】 従来の回転体で形成した弁体頭部20(図20参照)が弁座22に着座する直 前直後では、流量の時間的変化が非常に大きいため、弁体14の動きが不安定で 弁座22に激突し、弁体の損障を招く場合が多い。しかし、本考案では、弁体4 2の動きに従って切欠きの開口58の大きさが漸次、減少し、それに伴って切欠 きの開口58を通る流体の流量および圧力降下も漸次、減少する。
【0039】 従って、弁体42が弁座50に着座する際の動きがおだやかで、弁体に損障を 生ずるおそれがなく、また管路内に水撃現象(ウォーターハンマー)を誘発する おそれもない。
【0040】 図4に示す短管の変形を図10に示す。この変形は短管54の先端部に4個の 切欠き57,57,57,57を設けたもので、それ以外は図4と変わるところ はない。 尚、切欠きの個数は2箇又は4箇以外でもよく、切欠きの位置は短管の円周方 向に等間隔に設置される。
【0041】 図3に示す切欠きの変形を図11および図12に示す。この変形は切欠きの形 状を半円状に形成する代わりにV字状又は矩形状に形成したもので、それ以外は 図3と変わるところはない。
【0042】 図3に示す弁体の変形を図13に示す。この変形は切欠きの代わりに横穴57 aを設け、更に本体部背面側の凹所を省略したもので、それ以外は図3と変わる ところはない。この変形によると、図3のものに比べてダンピング効果が若干低 下するが、機械加工が容易になるほか、遮断弁の全長を縮少できる利点がある。
【0043】 本考案の第2の実施例を図14にに示す。この実施例は、先端部に磁気センサ ー(図示せず)を内蔵した近接スイッチ64を蓋44にねじ込み、締付ナット7 2を用いて固定したもので、近接スイッチ64は蓋44の中心部を液密に貫通し ており、その先端が弁体42の後壁面65に近接している。
【0044】 緊急遮断弁が作動して弁体42が矢印方向に前進すると、弁体の後壁面65と 近接スイッチ64の先端との離間距離tが増大して近接スイッチ64が電気信号 を発生し、この信号は信号ケーブル66を介して運転席の警報盤(図示せず)に 送られる。従って、運転者は事故の発生を即座に且つ適確に把握することが可能 になり、所要の処置を行うことができる。
【0045】 また、前記信号ケーブル66を油圧ポンプ2(図19参照)の制御盤(図示せ ず)に接続しておくと、事故の発生と同時に油圧ポンプ2が自動的に停止して作 動油の流出を防止することができる。
【0046】 尚、重い荷物を降下させる場合には、すでに段落番号0027〜0029で述 べたように弁体42が一時的に近接スイッチ64から離間するので、必要に応じ て警報回路の中に遅延回路を組み込んでおくと好都合である。
【0047】 本考案の第3の実施例を図15に示す。この例は蓋44に遮断流量調節機構を 組み込んだもので、この遮断流量調節機構は蓋44の中心部に設けた貫通孔67 と、この貫通孔67を貫通し、且つ貫通孔67の中間部分に設けた雌ねじ68に 係合して貫通孔の中を前後進する調節棒69と、この調節棒69に相対回転不能 に嵌合した目盛指示金具70と、調節棒69の端部に近いところで調節棒69に 螺合する締付ナット72a等によって構成されている。
【0048】 調節棒69には、半球状の頭部73と、貫通孔67の雌ねじ68に係合する雄 ねじ74と、締付ナット72aに係合するねじ部75と、溝76等が設けられて おり、前記の頭部73は凹所60の中心部に設けた円錐状のくぼみ77に当接し ている。
【0049】 目盛指示金具70は図16に示すように、円環状部材78の外側に指針79を 取り付けたもので、調節棒69の外周に設けたスプライン81に相対回転不能に 係合しており、締付ナット72aを締め付けると、雄ねじ74と貫通孔のねじ山 相互間の摩擦力が増大して調節棒69を蓋44に固定するようになっている。
【0050】 遮断流量を調節する際は、ドライバー(図示せず)の先端を調節棒69の溝7 6の中に挿入し、指針79が所定の目盛(例えば4)を指示するまで、調節棒6 9を回転し、その後、締付ナット72aを締め付けて調節棒69を固定する。 この操作によって、弁体42は弁室45内を前進又は後進し、切欠きの開口5 8(ハッチングを施して示す)が目盛に対応した大きさに設定される。
【0051】 調節棒69は弁室45の中心線上にあり、一方、出側流路47は弁室45の側 部に接続しているので、調節棒を操作する際に配管(図示せず)を取り外す必要 がなく、遮断流量の調節を容易に行うことができる。
【0052】 本考案の第4の実施例を図17および図18に示す。この例は油圧シリンダ8 0の底部に直接裝着できる緊急遮断弁を提供するもので、この実施例における出 側流路は弁箱41を貫通して弁室45の側部に開口する所要数の孔47aで示さ れており、この孔47aは円周方向に等間隔で穿孔されている。また、弁箱41 の外周部にはねじ81が刻まれており、このねじ81は図18に示すように、油 圧シリンダ80に固着したボス82のねじ孔に係合している。 尚、この例における蓋44は円板状に形成されて弁箱41の端部に圧入されて おり、その外側に止め輪83が配置されている。
【0053】 また、入側流路46を取り囲む弁箱41の端部には六角ナット状の管接続金具 84が一体に取り付けられており、矢印C方向から供給された圧油は矢印に示す ように、孔47aを通って油圧シリンダ80の底部に導かれ、ピストン85を持 ち上げてピストンロッド86を伸長させるようになっている。
【0054】
【考案の効果】
以上に述べたように、本考案は次の優れた効果を発揮する。 (1)本体部背面側の弁室の部分をダンパー室として利用するので、構造が簡素 であり、機械加工が容易である。 (2)ダンパー室の容積が充分、大きいので、弁体の動きが強く抑制され、また 短管に設けた切欠きの開口が流量を制御するので、持ち上げた荷物を降下させる 場合等、瞬間的に大流量の戻り油が緊急遮断弁に流入した場合、流量が平均化す るまで、弁を開放状態に保持することが可能になり、荷物を円滑に降下させるこ とができる。 従って、緊急遮断弁の誤動作を確実に防止して、定格流量と遮断流量の差を縮 小することができる。
【0055】 請求項2によると、緊急遮断弁が作動した際、この遮断弁が電気信号を発生す るので、この電気信号を運転席の警報盤等に導くことによって、機械の運転者は 事故の発生を即座に且つ適確に把握することが可能になり、必要な措置を施すこ とができる。
【0056】 請求項3によると、調節棒は弁室の中心線上にあり、一方、出側流路は弁室の 側部に接続しているので、調節棒を操作して遮断流量を調節する際に配管を取り 外す必要がなく、遮断流量の調節を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す切断側面図であ
る。
【図2】図1におけるII−II方向からの矢視図であ
る。
【図3】図1における弁体の側面図である。
【図4】図3におけるIV−IV方向からの矢視図であ
る。
【図5】図3におけるV−V方向からの矢視図である。
【図6】第1の実施例の作動状態の説明図である。
【図7】同じく作動状態の説明図である。
【図8】同じく作動状態の説明図である。
【図9】同じく作動状態の説明図である。
【図10】図4における短管の変形を示す切断正面図で
ある。
【図11】切欠きの変形を示す側面図である。
【図12】同じく切欠きの別の変形を示す側面図であ
る。
【図13】弁体の変形を示す側面図である。
【図14】本考案の第2の実施例を示す切断側面図であ
る。
【図15】本考案の第3の実施例を示す切断側面図であ
る。
【図16】図15におけるXVI−XVI方向からの矢
視図である。
【図17】本考案の第4の実施例を示す切断側面図であ
る。
【図18】本考案の第4の実施例を裝着した油圧シリン
ダ装置の部分を示す切断立面図である。
【図19】荷役機械の油圧回路の説明図である。
【図20】従来の緊急遮断弁の切断側面図である。
【図21】従来の別の緊急遮断弁の切断側面図である。
【図22】テーブルリフターの側面図である。
【符号の説明】
41 弁箱 42 弁体 43 コイルばね 44 蓋 45 弁室 46 入側流路 47 出側流路 54 短管 55 頭部(弁体) 56 本体部 57 切欠き 58 切欠きの開口 59 円筒部 62 細孔 64 近接スイッチ 65 後壁面(弁体) 67 貫通孔 68 雌ねじ 69 調節棒

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形をした弁室の一方の端部と側部に
    入側流路と出側流路をそれぞれ接続し、前記弁室の他方
    の端部に蓋を裝着した弁箱と、前記弁箱内に移動自在に
    収容した弁体と、前記弁体を前記蓋に押圧するコイルば
    ねとを備え、 前記弁体は切欠き又は横穴を有する短管を前側に突設し
    た頭部と前記頭部の後端側に一体に形成した本体部とを
    有しており、 前記短管は切欠きの開口が前記弁室と入側流路の内部を
    移動するように前記入側流路の末端部に進退自在に嵌入
    しており、 前記本体部は弁室の内壁に沿って摺動する円筒部と、本
    体部を前後方向に貫通する細孔とを有していることを特
    徴とする緊急遮断弁。
  2. 【請求項2】 先端部に磁気センターを内蔵した近接ス
    イッチが蓋の中心部を貫通し、その先端が弁体の後壁面
    に近接している請求項1に記載の緊急遮断弁。
  3. 【請求項3】 雌ねじを有する貫通孔を蓋の中心部に穿
    設し、前記雌ねじに調節棒が進退自在に係合している請
    求項1に記載の緊急遮断弁。
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