JP3010067B2 - 安定で水溶性の化学発光性1、2―ジオキセタンおよびそれらの中間体の合成法 - Google Patents

安定で水溶性の化学発光性1、2―ジオキセタンおよびそれらの中間体の合成法

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JP3010067B2 JP2513016A JP51301690A JP3010067B2 JP 3010067 B2 JP3010067 B2 JP 3010067B2 JP 2513016 A JP2513016 A JP 2513016A JP 51301690 A JP51301690 A JP 51301690A JP 3010067 B2 JP3010067 B2 JP 3010067B2
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【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、安定で水溶性の化学発光性1、2−ジオキ
セタンの新規な合成法およびそのような1、2−ジオキ
セタンの合成の際に得られる新規な中間体に関する。
関連技術の説明 中心構造が、隣接する炭素及び酸素原子の対を含有す
る(後者は過酸化物結合を形成する)4員環の環状有機
過酸化物である、1、2−ジオキセタンは公知の化合物
であるが、最近まではめったに用いられない種類の化合
物であった。ある種の1、2−ジオキセタンは下記に記
載のように、例えば酵素の作用による、化学発光性の分
解を示すように製造することができる:ブロンスタイ
ン、国際公開第88/00695号、「ジオキセタンの酵素によ
る分解を利用した物質の検出方法(Method of Detectin
g Substance Using Enzymatically−Induced Decomposi
tion of Dioxetanes)」、1988年1月28日公開;ブロン
スタイン等、国際公開第89/06650号、「分析試験に用い
るジオキセタン(Dioxetanes for Use in Asseys)」、
1989年7月27日公開;エドワード、国際公開第89/06226
号、「1、2−ジオキセタン及びその中間体の合成(Sy
nthesis of 1、2−dioxethane and Intermetdiates Th
erefor)」、1989年7月13日公開;エドワード等、米国
特許第4,952,707号、「新規な化学発行性縮合多環式環
含有1、2−ジオキセタン及びこれらを用いる分析試験
法(Novel chemiluminescent Fused polycyclic Ring−
containing 1、2−dioxetanes and Assays)」、1990
年8月28日発行;およびブロンスタイン、I.Y.等、「新
規な酵素基質および免疫検定法におけるそれらの応用
(Novel Enzyme Substrates and Their Application in
Immunoassay)」、J.Biolum.Chem.、2:186(1988)。
そのような化学発行の際に放出される光の量は発光物
質の濃度の程度を示し、これは換言すると、その先駆体
である1、2−ジオキセタンの濃度の程度を示す。従っ
て、発光の強度を測定することによって、1、2−ジオ
キセタンの濃度、それ故試験物質(例えば、生物試験に
おける特定の結合対の1、2−ジオキセタン部分に結合
した生物学的成分)の濃度を測定することができる。
1、2−ジオキセタン環上の置換基を適切に選択するこ
とにより、特に、分子の化学安定性の調整が可能とな
り、これは換言すると、化学発光の開始を制御する手段
となり、その結果そのような化学発光は実際の目的、例
えば免疫検定法、核酸プローブ試験、酵素試験等にます
ます有用なものとなってきた。
オレフィン性二重結合の光酸化による1、2−ジオキ
セタンの製造はマツール(Mazur)S.等、J.Am.Chem.So
c.、92:3225(1970)で公知である。しかしながら、容
易に得られる出発物質から誘導されるオレフィン性不飽
和先駆体からの、置換1、2−ジオキセタンの簡単でか
つ一般的な合成法が求められている。これに関連して、
式: (式中、T、R3、YおよびZは下記の通りである) の1、2−ジオキセタンを、一般式: のエノールエーテル型先駆体から製造する商業的に有用
な方法が求められている。
マクマレー等[McMurry.J.E.等、J.Org.Chem.、43:32
55(1978)]は、カルボニル基の、チタンで誘導される
還元カップリングで、オレフィンを形成することについ
て述べている。シャープ(Schaap),A.P.の1988年1月2
7日付のヨーロッパ公開特許第254、051号およびブロン
スタイン、I.Y.1986年の上記の文献には、この反応を用
いて、以下の一般的な反応: によって式(II)の化合物を製造することが記載されて
いる。
メカニズムがイオン性のものである脂肪族ケトンとジ
アリールケトンとの間の同様な混合カップリングと較べ
た場合、上記の非対称マクマレーカップリングに伴うい
くつかの問題点が、上記の式で作用するラジカルに基づ
くメカニズムの場合、特に重要となる。混合カップリン
グ生成物が好ましい場合、エステル共反応体に較べてモ
ル過剰量の高価なT=Oケトンを使用することがしばし
ば必要であり、同時に最高収率が低いということは、こ
の方法が小規模操作の場合にのみ適するということにな
る。さらに、反応が周知のようにきまぐれであること、
カップリングを行うのに大量のTiCl3/LiAlH4が必要であ
ること、そして好ましいエノールエーテルからの分離が
難しい副生成物が形成されることも、この方法を商業的
に有用な方法とする足かせとなる。さらに、 のような特定の有用なメタ置換出発物質は、置換基が還
元されたり、加水分解されたり、あるいはT=Oとの還
元カップリングに加わるので、マクマレー試薬と共に使
用することはできない。すなわち、二重結合はどの場合
も特定の領域に導入することはできない。
エノールエーテルはまた、塩基性媒体中でのアルコキ
シメチレンシランまたはホスホランとアルデヒドまたは
ケトンとのピーターソンまたはウイッチヒ反応によって
製造されてきた[マグナス,P.、等、Organometallics、
1:553(1982);ワインバーグ,H.およびメイジャー,E.
W.,Tetrahedron lett.、41:3997(1979)]。上記のブ
ロンスタイン、1986には、ホスホニウムイリドとT=O
ケトンとのウイッチヒ反応を用いた上記の式(II)のオ
レフィンの合成についての記載がある。ウイッチヒ反応
の主な利点はイオン性の反応であることであり、ほとん
どの場合、二重結合の特定の領域に導入することができ
る。
しかしながら、ウイッチヒ反応の問題点の1つは、生
成物であるアルケンを酸化ホスフィン副生成物から分離
することが、これらの化合物の溶解度特性が似ているた
め、難しいということである。別の問題点は、初めにに
生成されるホスホニウムイリドが、比較的高価なホスフ
ィン出発物質からしか製造できないことである[ウォー
カー,B.J.、in Cadogan.J.I.G.,ed.、「有機合成におけ
る有機隣試薬(Organophosphorus Reagents in Organic
Syntheses)」、アカデミックプレス、ニューヨーク、
(1978)、第155−205頁]。また。ホスホニウムイリド
は比較的弱い求核性のものであるので、これらは限られ
た範囲のカルボニル化合物とのみ反応し、そしてこれを
行うには比較的きびしい反応条件を必要とする[[ガシ
ュルスト(Gushurst,A.J.、等、J.Org.Chem.、53;3397
(1988)]。最後に、ウィッチヒ反応では副反応がしば
しば生じ、これはまた収率が比較的低い一因となってい
る[ホーナー,L.等、Chem.Ber.、95:581(1962)]。
マクマレーおよびウイッチヒ反応の両者は、特に商業
的規模での酵素による開裂が可能な1、2−ジオキセタ
ン用のオレフィン中間体の合成に用いる場合、多くの問
題点が伴うので、安定で水溶性の、酵素で開裂しうる化
学発光性1、2−ジオキセタンの合成に有用なエノール
エーテルへのより適したルートが求められる。
発明の要旨 本発明はこの要求を満たすものである。安定で水溶性
の化学発光性1、2−ジオキセタン、特に、酵素での開
裂が可能であり、安定化および可溶化基で置換されかつ
発蛍光団を含むこれらの化合物の新規な合成法であり、
しかもこれまで用いられてきた反応に特有の問題のない
新規な合成法をこのたび見いだした。特に、本発明は、
まず初めに、目的の1、2−ジオキセタン最終生成物の
基本エノールエーテル中間体を合成する際に、ジアルキ
ル 1−アルコキシ−1−アリールメタンホスホネート
安定化カルボアニオン中間体を用いる上記のような1、
2−ジオキセタン合成ルートに関する。
上記式(I)のような安定で水溶性の化学発光性1、
2−ジオキセタンの合成に用いられるエノールエーテル
を製造するために、ホーナー・エモンス反応[ホーナ
ー,L.等、Chem.Ber.、91:61(1958);ワズワース,W.
S.、J.Am.Chem.Soc.、83;1733(1961)]でホスホネー
ト安定化カルボアニオンを使用すると、そのようなエノ
ールエーテル中間体を合成するこれまでの方法に較べ
て、幾つかの利点があることを見いだした。これらの利
点は:広範囲の補助的官能基の存在下でオレフィン性二
重結合を特定の領域へ導入できること;ホスホニウムイ
リドに較べて求核性が高くなっていること、これはホス
ホネート安定化カルボアニオンと反応しうるケトンの種
類を多くするばかりでなく、この反応を穏やかな条件で
行えるようにする;ウイッチヒ反応を用いて得られるも
のより、アルケンおよび隣含有副生成物が易分離性であ
ること(本発明の実施で生成される燐酸ジエステル塩副
生成物は非常に水溶性のものである);ホスホニウムイ
リドに較べて、ホスホネートカルボアニオンの反応性お
よび安定性が高くなっているため、ベタインの形成が容
易であること;出発物質、すなわち、トリアルキルホス
ファイトが、ウイッチヒ反応に必要なより高価なホスフ
ィンより、安価にかつ都合よく製造されることである。
さらにまた、ルイス酸の存在下でのアリールアルデヒ
ドジアルキルアセタールとトリアルキルホスファイトま
たはトリアルキルシリルジアルキルホスファイトとの反
応[ブルックハウス,D.等、合成(Syntheses)、330(1
984);オウ、D.Y.等、Syn.Comm.16(8)、859(198
6)]は、アルファアルコキシアリールメチルハロゲン
化物とトリアルキルホスファイトとの間にアルブゾフ反
応[アルブゾフ,A.E.等、Chem.Ber.、60:291(1927)]
を用いる公知のルートよりも、一般的で簡単な、T=O
ケトンまたはジオン(O=T=O)を用いるホーナー・
エモンス反応のためのホスホネート中間体へのルートを
提供するばかりでなく、このように用いた、開鎖または
環状のもの(例えば、1、3−ジオキソランまたはジオ
キサン)でもよいアリールアルデヒドジアルキルアセタ
ールのアリール部分は、電子供与または電子受容メタ置
換基で置換することができることを見いだした。得られ
るメタ置換ジアルキル 1−アルコキシ−1−アリール
メタンホスホネートは(1つを除いて本発明では有用で
ない)[クリーリー(Creary],X,等、J.Org.Chem.、5
0:2165(1985)]、従来公知のものではない。1、2−
ジオキセタン基の付いている位置に対してメタ位置に電
子供与部分を最終的につくると、ジオキセタン環の4位
に、発蛍光団形成基を含有する単環式または多環式芳香
族環が置換された上記式(I)のような1、2−ジオキ
セタンから一重項励起状態を作り出す効率が最大になる
ことが分かったので、メタ置換アリール基が好ましい。
係属中のエドワード等の米国特許第4,952,707号に記
載かつ請求されているように、縮合多環式芳香族環含有
置換ジアルキル 1−アルコキシ−1−アリールメタン
ホスホネートを使用し、そしてその不安定な置換基また
はその先駆体が、メタンホスホネート基および上記の不
安定な置換基の付いている位置の炭素原子を含めて、環
原子、例えば環の炭素原子、の合計が奇数の整数、好ま
しくは5以上となるような位置で環に付いていると、適
当な環境下で分解したとき、このように製造された1、
2−ジオキセタンは、これとは異なる置換が行われてい
る環の場合よりも、強度が強くかつ持続時間が長い赤に
変化する光を放出する。
他の置換基がこれらのホスホネートの芳香族環上のど
こにあってもよいが、化学的なまたは酵素による開裂が
可能な部分に合成することができる少なくとも1つの置
換基は、アルコキシ、アルアルコキシまたはアリールオ
キシ基およびホスホネートエステル基の隣原子によって
さらに置換されている「ベンジル」炭素原子に対して、
メタまたは奇数位置に存在する。
合成可能な基の例は、ジエチル 1−メトキシ−1−
(3−ブロモフェニル)メタンホスホネート中の臭素原
子であり、これはT=Oケトンを用いてホーナー・エモ
ンス反応を行うとエノールエーテル、例えば: となる。このエノールエーテルは元素硫黄、ジメチルジ
スルフィドまたはメチルメチルチオメチルースルホキシ
ドとの反応のためのグリニャール試薬または有機リチウ
ム誘導体に変えて、相当するエノールエーテルチオフェ
ノールまたはそのメチルエーテルにすることができる。
同じ有機金属成分をトリメチルシリルアジドまたはアジ
ドメチルフェニルスルフィドと反応させて[タナカ、N.
等、J.C.S.Chem.Comm.1322(1983);トロスト(Tros
t),B.等、J.Am.Soc.、103:2483(1981)]、メタアミ
ノフェニルエノールまたはそのN−アシルまたはスルホ
ンアミド誘導体を得ることができる。
また、式: (式中、アルカリ金属陽イオンであるAM+はリチウムナ
トリウムまたはカリウムであり、T、R3、X1およびYは
上記の通りである) のヒドロキシアリールエノールエーテルアルカリ金属塩
を、この反応経路の行程6aおよび6bの生成物である化合
物jとして示される相当する遊離ヒドロキシ化合物の代
わりに用いて、上記の反応経路の工程7のアシル化反応
または工程8の燐酸化反応または工程11のグリコシル化
反応を行なうと、しばしば有利であることが分かった。
ある場合には、遊離ヒドロキシ化合ではなくエノールエ
ーテルのアルカリ金属塩を用いると、反応材料の節約に
なる。例えば、上記工程7の方法によるエノールエーテ
ルのアルカリ金属のアシル化、あるいは工程8の方法に
よるアルカリ金属塩の燐酸化反応は、いずれの場合もル
イス塩基を使用しないで行うのが好ましい。また別の場
合には、反応工程が実際に少なくなる。例えば、反応後
プロトン存在条件下での処理を行う外は、工程6aおよび
6bの上記の反応条件を用いるだけで、エノールエーテル
が遊離ヒドロキシ化合物としてではなく、そのアルカリ
金属塩として得られる。それ故、初めに遊離ヒドロキシ
化合物を単離し、次いで別の反応で塩を形成することに
よって、アルカリ金属塩を得る必要はない。その代わり
に、このようにして得たアルカリ金属塩は、沈殿によっ
て分離することも、あるいはその場でのアシル化、燐酸
化またはグリコシル化反応に使用することもできる。
本発明の目的は、上記の式(I)のような安定で、水
溶性の、化学的、熱的かつ酵素的に分解しうる化学発光
性1、2−ジオキセタンの簡単で、安価な、高収率で集
中的な化学合成法を提供するものであり、これは、置換
アリールアルデヒドアルキルおよびシクロアルキルアセ
タールおよびホスホネート安定化カルボアニオンを形成
しうる新規なホスホネート誘導体を、そのような1、2
−ジオキセタン最終生成物のエノールエーテル先駆体を
形成する際の中間体として用いるルートによる方法であ
る。
本発明の別の目的は、本発明の化学発光性1、2−ジ
オキセタンの合成に用いる、個々の置換アリールアルデ
ヒドアルキルおよびシクロアルキルアセタール、ホスホ
ネート誘導体およびエノールエーテル中間体を合成する
方法を提供するものである。
本発明のさらに別の目的は、新規な組成物として、
1、2−ジオキセタンの合成に有用な置換アリールアル
デヒドアルキルおよびシクロアルキルアセタール、ホス
ホネート誘導体およびエノールエーテル中間体を提供す
るものである。
本発明のさらに別の目的は、国際公開第88/00695号
(1988年1月28日公開)に記載かつ特許請求されてい
る、安定で、水溶性の化学発光性1、2−ジオキセタン
の新しい合成法の変形法を提供するものである。
本発明の別の目的は、国際公開第88/06226号(1989年
7月13日公開)に記載かつ特許請求されている、アセチ
ル化、燐酸化およびグリコシル化反応に有用なエノール
エーテルアルカリ金属塩中間体を得る方法を提供するも
のである。
本発明の別の目的は、反応材料が節約されるまたは反
応工程が少なくなるあるいはこれらの両方の結果が得ら
れる、エノールエーテルアルカリ金属塩中間体を得る方
法およびこれらを使用する方法を提供するものである。
以下の実施例および請求の範囲で、本発明のこれらの
目的および別の目的そしてそれらの利点について詳しく
説明する。
発明の詳細な説明 1、2−ジオキセタン、特に、上記のブロンスタイ
ン、ブロンスタイン等、エドワードおよびエドワード等
の係属中の出願に記載の、Tがスピロ結合置換基であ
り、そのジェム炭素がジオキセタン環の3−炭素原子で
ある。酵素で開裂しうるジオキセタン、およびそれらの
熱的、化学的および電子化学的に開裂可能な類似物は、
本発明の方法で合成することができる水溶性の化学発光
性1、2−ジオキセタン化合物の1種である。これらの
1、2−ジオキセタンは上記式(I)で表すことができ
る。Tは安定化基である。最も好ましい安定化基は、ス
ピロ結合によりジオキセタン環の3−炭素原子に結合
し、そしてそれぞれが3−12の炭素原子を有する2つ以
上の縮合環を有する縮合ポリシクロアルキリデン基であ
り、それには例えば、アダマント−2−インデンがあ
り、これはさらに不飽和結合または1、2−縮合芳香族
環、あるいは炭素原子数1−12の置換または非置換アル
キル基、例えば第3ブチルまたは2−シアノエチル、あ
るいはアリールまたは置換アリール基、例えばカルボキ
シフェニル、あるいはハロゲン基、例えばクロロ、ある
いはヒドロキシル基または炭素原子数1−12の置換また
は非置換アルコキシまたはアリールオキシ基、例えばエ
トキシ、ヒドロキシエトキシ、メトキシエトキシ、カル
ボキシメトキシまたはポリエチレンオキシ基を含んでい
てもよい。
記号R3はC1−C20非分岐鎖または分岐鎖、置換または
非置換、飽和または不飽和アルキル基、例えば、メチ
ル、アリルまたはイソブチル;ヘテロアラルキルまたは
アラルキル(エチレン性不飽和アラルキルを含む)、例
えばベンジルまたはビニルベンジル;さらに置換されて
いてもよい多環式(縮合環)またはヘテロ多環式アラル
キル、例えばナフチル−メチルまたは2−ベンゾチアゾ
ール−2−イル)エチル;飽和または不飽和シクロアル
キル基、例えばシクロヘキシルまたはシクロヘキセニ
ル;N、OまたはSヘテロ原子含有基、例えば4−ヒドロ
キシブチル、メトキシエチルまたはポリアルキレンオキ
シアルキル;発光フラグメントがラクトン環を含有する
ようにYに縮合していてもよいアリール基、または酵素
で開裂するとジオキセタン環に結合した電子に富む部分
となることができる結合を含む酵素で開裂しうる基であ
り;好ましくは、Xはメトキシ基である。
記号Yは、エネルギーを吸収して励起エネルギー状態
を形成し、光学的に検出可能なエネルギーを放出して元
のエネルギー状態に戻ることができる、光を放出する発
蛍光団を形成する基である。好ましいのは、フェニル、
ビフェニル、9、10−ジヒドロフェナントリル、ナフチ
ル、アントリル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニ
ル、フェナントリル、ピレニル、クマリニル、カルボス
チリル、アクリジニル、ジベンゾスベリル、フタリルま
たはこれらの誘導体である。
記号Zは、水素(この場合、ジオキセタンは熱によっ
て酸素−酸素結合を壊して開裂することができる)、化
学開裂が可能な基、例えばヒドロキシル基、アルカノイ
ルオキシまたはアロイルオキシエステル基、シリルオキ
シ基、あるいは酵素によって開裂されてジオキセタン環
に結合した電子に富んだ部分となりうる結合を含む酵素
で開裂しうる基、例えば、開裂したとき、Yに付いた酸
素アニオン、硫黄アニオン、アミノまたは置換アミノ
基、あるいは窒素アニオン、特にスルホンアミドアニオ
ンのようなアミドアニオンを生じる結合を表す。
置換基T、R3およびZの1つ以上に、1、2−ジオキ
セタンの水溶性を高める置換基、例えばカルボン酸、例
えばカルボキシメトキシ基、スルホン酸、例えばアリー
ルスルホン酸基、またはこれらの塩、あるいはトリメチ
ルアンモニウムのような4級アミノ塩基、あるいは適当
な対イオンが含まれていてもよい。
酵素で開裂しうる1、2−ジオキセタンを用いるとき
は、例えばホスフェートモノエステル基のようなZ置換
基中の結合が開裂して、より低い酸化電位のYオキシ−
アニオンを生じる、換言すると、ジオキセタンを不安定
化し、そしてその酸素−酸素結合を開裂する、アルカリ
性ホスファターゼのような酵素を用いて開裂を行うこと
ができる。あるいは、触媒抗体を用いて、Z置換基を開
裂してもよい。不安定化はまた、酸素−酸素結合を直接
開裂する酸化還元酵素のような酵素を用いて行うことも
できる;前記国際公開第88/00695号(1988年1月28日公
開)を参照。
上記式IのZは、ホスフェートエステル基の他に、酵
素で開裂しうるアルカノイルオキシ基であってもよく、
その例として以下のものが挙げられる:アセテートエス
テル基、オキサカルボキシレート基、またはオキサアル
コキシカルボニル基、1−ホスホ−2、3−ジアシルグ
リセリド基、1−チオ−D−グルコシド基、アデノシン
トリホスフェート類似体基、アデノシンジホスフェート
類似体基、アデノシンモノホスフェート類似体基、アデ
ノシン類似体基、α−D−ガラクトシド基、β−D−ガ
ラクトシド基、α−D−グルコシド基、β−D−グルコ
シド基、α−D−マンノシド基、β−D−マンノシド
基、β−D−フルクトフラノシド基、β−D−グルコシ
ジュロネート基、アミド基、p−トルエンスルホニル−
L−アルギニンエステル基またはp−トルエンスルホニ
ル−L−アルギニンアミド基。
本発明の1、2−ジオキセタンの製法について、4位
にアルコキシ(またはアリールオキシ)およびアリール
置換基[後者(ここではアリールY置換基として説明す
る)はそれ自体が1つ以上のX1基で置換されており、こ
れらの置換基は互いにオルト、メタまたはパラの位置に
ある]を有する1、2−ジオキセタンを製造する以下の
反応経路からある程度説明することができる。基R2また
はX1は反応の間、不変である必要はなく、核反応段階に
おいて構造的に互換性のある条件の下で相互変換しても
よい。
これらの式中、いづれのQも個々に、塩素または臭素
のようなハロゲン、またはOR1であり;R1は個々に、トリ
アルキルシリル基または炭素原子数12以下の低級アルキ
ル基、例えばエチル、プロピルまたはブチルであり;R2
はヒドロキシル基、エーテル(OR4)またはチオエーテ
ル(SR4)基(R4は、炭素原子数20以下の置換または非
置換アルケニル、低級アルキルまたはアラルキル基、例
えばメチル、アリル、ベンジルまたはo−ニトロベンジ
ルであり;R2はまた、アセトキシ、ピバロイルオキシま
たはメシトイルオキシのようなアシルオキシ基、塩素ま
たは臭素のようなハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、
モノまたはジ(低級)アルキルアミノ基またはその酸塩
(各低級アルキル置換基は7以下の炭素原子を含み、例
えばメチル、エチルまたはブチルであり、これらの低級
アルキル基のいづれかまたは全ては、1つ以上の縮合環
を形成するYと結合してもよい)、NHSO2R5基(R5はメ
チル、トリルまたはトリフルオロメチルである)であ
り;R2はまた、4−メトキシフェニルのような炭素原子
数20以下の置換アリール、ヘテロアリール、β−スチレ
ニル基、または6−メトキシベンゾチアゾール−2−イ
ル基であり;R3は、メチル、トリフルオロエチルまたは
ベンジルのような炭素原子数20以下の置換または非置換
低級アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロアラ
ルキル基、さらに置換されていてもよい炭素原子数14以
下のアリールまたはヘテロアリール基、例えば4−クロ
ロフェニル基、(低級)アルキル−OsiX3基(低級アル
キル基は6以下の炭素原子を含み、例えばエチル、プロ
ピルまたはヘキシルであり、Xは個々にメチル、フェニ
ルまたはt−ブチル、アルコキシ(低級)アルキル基、
例えばエトキシエチルまたはエトキシプロピル、エチ
ル、ブチルまたはヘキシルのような炭素原子数6以下の
ヒドロキシ(低級)アルキル基、またはアミノ(低級)
アルキルまたはモノまたはジ(低級)アルキルアミノア
ルキル基(各低級アルキル基は7以下の炭素原子を含
み、例えばメチル、エチルである)、またはベンジルで
あり;X1は水素あるいは置換または非置換アリール、ア
ラルキル、ヘテロアリールまたは4、5−ジフェニルオ
キサゾール−2−イルのような炭素原子数20以下のヘテ
ロアラルキル基、または3、6−ジメトキシ−9−ヒド
ロキシキサンテン−9−イル基、アリル基、ヒドロキシ
メチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルの
ような炭素原子数6以下のヒドロキシ(低級)アルキル
基、(低級)アルキル−OSiX3基(アルキルおよびX基
は上記の通りである)、エーテル(OR4)またはチオエ
ーテル(SR4)(R4は上記の通りである)、SO2R6基(R6
はメチル、フェニルまたはNHC6H5、メチル、トリフルオ
ロメチルまたはt−ブチルのような炭素原子数7以下の
置換または非置換アルキル基、ニトロ基、シアノ基、ア
ルデヒド官能基またはそのオキシムまたはジメチルヒド
ラゾン、炭素原子数が6以下で、ハライド基が塩素また
は臭素であるアルキルハライド基、ハロゲン基、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基またはその塩、エステルまた
はヒドラジド誘導体、トリメチルシリル基のようなトリ
−置換ケイ素がベースになっている基、またはホスホリ
ルオキシ(ホスフェートモノエステル)基である。
前記反応経路の工程1は、トリエチルアミンのような
塩基の存在下で、燐トリハロゲン化物、例えば酸塩化燐
またはジアルクルクロロホスファイト、とアルコール、
例えば短鎖アルキルアルコール、好ましくはメタノー
ル、エタノールまたはブタノールのような炭素原子数7
以下のもの、とから第3亜燐酸アルキルエステルを形成
するものである。アルカリ金属アルコレートまたはトリ
アルキルシラノレートはまた、クロロホスファイトとの
直接反応に使用することもできる。
工程2は、アリルアルデヒドまたはヘテロアリールア
ルデヒドをアルコール、R3OH、と反応させて相当するア
リールアルデヒドアセタールを得るものであり、アリー
ルアルデヒドはベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、
アントラアルデヒド等、またはm−またはp−フタルア
ルデヒドのようなアリールジアルデヒド等である。アリ
ールアルデヒド上のR2は、上記のベンズアルデヒド中の
アルデヒド基が付いている位置に対してメタの位置にあ
るのが好ましく、これは酸素結合官能基、例えばピバロ
イルオキシ、アセトキシ等のようなエステル基、メトキ
シ、ベンゾイルオキシ等のようなエーテル基、ニトロ
基、ハロゲン原子あるいは水素である(以下の表2−6
を参照)。アリールアルデヒド上の官能基X1は、アルデ
ヒド基がアリール環に付いている位置に対してオルト、
メタまたはパラの位置にあり、これはメトキシ、エトキ
シ等の低級アルコキシ基、水素あるいはアリール基であ
る(以下の表2を参照)。アルコール反応体R3OHにおい
て、R3は、例えばメチル、エチル等の低級アルキル基、
低級アラルキル基、低級アルコキシアルキル基、置換ア
ミノアルキル基あるいは置換シロキシアルキル基である
(表2−6参照)。エチレングリコールまたはプロピレ
ングリコールのようなジオール、例えばHO−(CH2
−OH、は本発明の範囲に入る環状アセタールを生成す
る。アリールアルデヒドとアルコールまたはジオールと
の間のアセタール化反応は従来通りに行い、好ましくは
ルイス酸、HCl(g)、p−トルエンスルホン酸または
そのポリビニルピリジン塩あるいはアンバーリストXN10
10樹脂のような触媒の存在下で、例えばトリアルキルオ
ルトホルメート、2、2−ジアルコキシプロパン、無水
硫酸銅または分子ふるいを用いてあるいは例えば、ディ
ーン−スターク装置で共沸蒸留することによって水を除
去することにより行う。アセタール化の転換率または収
率が不十分な場合、ノヨリ(Noyori)反応を用いること
ができる。この反応では、塩素化炭化水素溶剤中、触媒
としてのトリメチルシリルトリフレートを用いて、上記
のいづれかのアルコール(R3OH)またはジオールをモノ
またはビストリアルキルシリルエーテルと反応させる。
工程3では、工程1で生成された第3亜燐酸アルキル
エステル(トリアルキルホスファイト)と、工程2で生
成されたアリールアルデヒドジアルキルまたは環状アセ
タールとを、好ましくは少なくとも1当量のBF3エーテ
レート等のようなルイス酸の存在下で反応させて、相当
するホスホネートを得るものであり、これは基本的には
ブルックハウス,D.等の合成(Syntheses),330(1984)
によるものである。アリールアルデヒドジアルキルアセ
タールは1−1.5当量のトリアルキルホスファイトと、
ルイス酸の存在下、塩化メチレンのような有機溶剤中、
アルゴンのような不活性雰囲気下、0℃未満の温度で反
応して、ほぼ定量的収量で、相当する1−アルコキシ−
1−アリールメタンホスホネートエステルとなる(表2
参照)。ホスホネートは一般に、直接使用することがで
きる油であるかあるいはシリカゲルでのクロマトグラフ
ィーによって精製することができる油である。1HNMRス
ペクトルは、ベンジルプロトンによる4.7ppm(J=15.5
Hz)付近の二重線、隣接燐原子によるスプリットを示
し;時々は、強度が等しくない2つの二重線が観察され
る。
工程4では、ホスホネート安定化カルボアニオンを用
いて、ホーナー・エモンス反応によってオレフィンを合
成する。詳しく述べると、工程4.1では、塩基、例えば
水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソ
プロピルアミド(LDA)のようなリチウムジアルキルア
ミド、金属アルコキシド、あるいは好ましくはn−ブチ
ルリチウムの存在下、好ましくは少し過剰の塩基、例え
ば存在する各イオン化可能な基に対して約1.05当量の塩
基を存在させて、ホスホネート安定化カルボアニオンを
ジアルキル 1−アルコキシ−1−アリールメタンホス
ホネートから製造する。反応に適した溶剤の多少の極性
を有していてもよく、これらには例えばヘキサンのよう
な脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンおよびキシレン
のような芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン(THF)
またはグリムのようなエーテル、エタノールおよびプロ
パノールのようなアルカノール、ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチル−アセトアミドおよびジメチルスル
ホキシド等、あるいはこれらの溶剤の混合物である。リ
シオホスホネートはジエチルエーテルに不溶性である
が、THFのようなエーテルに可溶性であるので、LDAまた
はn−ブチルリチウムを用いる反応は乾燥THF/ヘキサン
混合物中で行うのが好ましい。また、アルゴンガスのよ
うな不活性雰囲気で反応を行うのも好ましい。0℃未満
の温度では、特定のホスホネートおよび濃度を用いるこ
とによって、n−ブチルリチウムとホスホネートとの反
応が急速に進行し、これは暗黄色ないし赤ブドウ酒色の
溶液が瞬時に形成されることで示される。
工程4.2では、ホスホネート安定化カルボアニオン
は、好ましくはモル過剰量でカルボニル化合物T=Oま
たはジカルボニル化合物O=T=Oと反応させる。T=
Oが置換または非置換アダマンタノン、例えばアダマン
タノン自体であるとき、ケトン、好ましくは約0.8−約
0.95当量のケトンを安定化カルボアニオンに添加すると
反応は直ちに開始され、還流条件下、約2−約24時間で
完了する。各場合のT=O当量を最適にすると、この高
価な成分を完全に転化することができる。
工程5では、エノールエーテルを酸化する。酸化は、
エノールエーテルを1重項酸素(1O2)で処理すること
によって光化学的に行うのが好ましく、ここで酸素は二
重結合を隔てて付加して1、2−ジオキセタン環を形成
する。光化学酸化は塩化メチレン等のようなハロゲン化
溶剤中で行うのが好ましい。1O2は光増感剤、例えば重
合体結合ローズベンガル(ハイドロン・ラボラトリー
ズ、ニュージャージー州、ニューブランズウィック)お
よびメチレンブルーまたは5、10、15、20−テトラフェ
ニル−21H、23H−ポルフィン(TPP)、を用いて発生さ
せることができる。トリエチルシリルヒドロトリオキシ
ド、ホスファイトオゾニドまたはトリアリールアミンラ
ジカル、3O2の存在下での一電子酸化を仲介するカチオ
ンを使用してジオキセタンを形成する化学的方法を用い
ることもできる。
エタノールエーテルのアリール環上の酸素結合官能基
R2が、アルコキシ基またはピバロイルオキシ基であると
き、これは以下に示すように、工程5の酸化反応を行う
前に、前記反応経路の工程4で生成されたエノールエー
テルに関して次のような追加の工程を行うことによっ
て、ホスフェート、アセトキシまたはO−ヘキソピラノ
シド基のような酵素で開裂しうる基に変えることができ
る。
工程6aは、R7置換基(R7はメチル、アリルまたはベン
ジルが好ましい)のアリールエーテル開裂を、好ましく
はナトリウムチオエトキシドを用いて、DMF、NMPなどの
中性溶剤中、約120−約150℃で行うものである。開裂は
また、還流ピリジン中のヨウ化リチウム、還流DMSO中の
シアン化ナトリウムまたはN−メチル−2−ピロリドン
中のNa2Sのような穏やかな求核化合物を用いて行うこと
ができる。R7がピバロイルのとき、エステル開裂はMeOH
のようなアルコール溶剤中のNaOMe、KOHまたはK2CO3
用いて、約25℃から還流温度で行うことできる(工程6
b)。
このようにして得たヒドロキシ化合物のアリールヒド
ロキシル基のアシル化は、工程7で、少し過剰当量の酸
ハロゲン化物または無水物、例えば無水酢酸、または塩
化オキサリルを、中性溶剤中のトリエチルアミンのよう
なルイス塩基と共に加えることによって行われる。
工程8で用いられる環状ホスホロハリデート上の置換
基Qはハロゲンのような陰性脱離基である。工程9で用
いるシアン化物の一価のカチオンM+は、Na+またはK+
ような金属またはアルカリ金属カチオン、あるいは4級
アンモニウムカチオンである。工程10のアンモニウム塩
基のカチオンB+はアンモニウムカチオンである;しかし
ながら、NaOMeは塩基としても使用することができる。
T、R3およびX1は上で定義した通りである。
工程8、9および10は別々の操作であるいはワンポッ
トまたはツーポット操作で実施することができる。環状
ホスホロハリデート、例えば環状ホスホロクロリデート
は1官能価、化学選択性およびエノールエーテルに適し
た脱保護作用の点からばかりでなく、相当する非環式化
合物の106倍もの反応性を示すので、工程8で用いるの
に適している。3工程、ツーポット操作では、工程6で
生成された遊離ヒドロキシル生成物のアリールヒドロキ
シル基を、2−ハロ−2−オキソ−1、3、2−ジオキ
サホスホランと反応させて環状ホスフェートトリエステ
ルを得る(工程8)。このトリエステルをMCN(例え
ば、NaCN)で開環して相当する2−シアノエチルジエス
テルを得る(工程9)。水酸化アンモニウムまたはNaOM
eのような塩基で簡単なβ−離脱反応を行って、濾過可
能なアンモニウムナトリウム二ナトリウム塩を得る(工
程10)。ベンゼン、THF、ジエチルエーテルまたはDMF中
で、ルイス塩基(例えば、トリエチルアミンのような第
3アミン)によって、あるいは以前に形成されたアルカ
リ金属塩またはフェノール性エノールエーテルと共に、
誘導されるホスフェートトリエステルの形成は、約−30
℃ないし約60℃の温度範囲でホスホロハリデートを用い
て行うことができる。その後、純粋なモノナトリウムシ
アノエチルホスフェートエステルがこのましいならば、
DMFまたはDMSO中のアルカリシアニド(MCN)での環の開
裂を、約15−約30℃の狭い温度範囲で行うことができ
る。しかしながら、ワンポットまたはその場で行う場
合、これは重要なことではなく、温度範囲は最高が約60
℃までの温度範囲に広がる。
アリールホスフェート二塩はまた、一般式: (式中、Qは上で定義した通りであり、R8およびR9はそ
れぞれ個々に−CN、−NO2、アリールスルホニルまたは
アルキルスルホニルである) の活性化ホスフェートトリエステルを用いて、工程6の
アリールアルコールエノールエーテル生成物(式IV)か
らも製造することができる。あるいは、ホスフェートト
リエステルは上記の式に示すように、燐に結合した2つ
のトリメチルシリル基を含んでいてもよい。この反応で
は、ルイス塩基の存在下、中性溶剤中で行って、アリー
ルホスフェートトリエステルを得ることができる。次
に、トリエステルを塩基、M+OHまたはM+OCH3[式中、カ
チオンM+はアルカリ金属、NR10 4 +(R10は水素またはC1
−C1アルキル、アラルキル、アリールまたは複素環式基
である)である]で加水分解すると、β−脱離により相
当するアリールホスフェートモノエステル二塩が得られ
る。一重項酸素(1O2)をこれらのエノールエーテルホ
スフェートトリエステルと反応させ、次にジオキセタン
ホスフェートモノエステルへ同様な塩基で脱保護するこ
とによって、ジオキセタンを形成することもできる。
エノールエーテルのアリール環上のアルコキシ基は、
フェノール先駆体を中性有機溶剤中、不活性雰囲気の
下、NaHのような塩基およびテトラ−O−アセチル−D
−ヘキソピラノシルハロゲン化物と反応させてアリール
−O−ヘキソピラノシドテトラアセテートを得ることに
より、酵素で開裂しうるグリコシド結合によって環に結
合されたD−糖質分子に変えることができる(工程1
1)。次に、アリール環上のヘキソシダーゼで開裂しう
るD−ヘキソピラノシジル部分はそのままで、NaOCH3
K2CO3またはNH3ガスのような塩基を使用して、メタノー
ルのようなアルコール中で、初めは0℃で次いで25℃で
1−10時間、加水分解して保護アセチル基を取ることが
できる(工程12)。
エノールエーテルアリールホスフェートを相当する
1、2−ジオキセタンに酸化するとき(上記工程5)、
ビス−第4アンモニウムまたはモノピリジニウム塩への
イオン交換を行うことにより、好ましくはメチレンブル
ーまたはTPPの存在下、低温、例えば約5℃での0.06Mク
ロロホルム溶液の光酸素添加が容易となる。重合体結合
ローズベンガル[センシトックス(Sensitox I)または
シリカゲル上のメチレンブルーのような固体相増感剤を
使用すると、反応速度はより遅くなり、生成物の光分解
が増大する。
例えば式: 以外のモノアルデヒドまたはヘテロアリールモノアルデ
ヒドを、上記の一連の反応を実施する際に出発物質とし
て用いることもできる。そのようなアリールモノアルデ
ヒドには、式: (式中、R2は、上で定義した通りであり、そしてこれ
は、これが付いている環炭素原子およびアルデヒド基が
付いている環炭素原子を別にして、R2の付いている環の
炭素原子の総数が奇数の整数、好ましくは5以上となる
ように位置するのが好ましい)が含まれる;エドワー
ド、等の米国特許第4,952,702号参照。
縮合複素環式アセタールまたはヘミアセタールもま
た、上記反応経路の出発物質として用いることができ
る。そのような縮合複素環式アセタールには、式: [式中、R2は上で定義した通りであり、WはOR3(R3
上記の通りである)またはOHであり、nはゼロより大き
い整数である] 等の化合物が含まれる。
たとえば式: (式中、R2は、上で定義した通りである) のアリールまたはヘテロアリールジアルデヒドもまた、
アルデヒド出発物質として用いることができる。
このようにして得た水溶性ジオキセタンの精製は、エ
ドワード等の米国特許出願第244、006号に従って、アセ
トニトリル−水グラジエントでの逆相HPLCを、続いて生
成物の凍結乾燥を用いて、アルカリ性pH、例えば約7.5
−約9.0で行うのが最もよい。
本発明の方法で製造しうる、生物試験法に用いるため
の一般的な酵素で開裂可能な水溶性化学発光性1、2−
ジオキセタンは式: [式中、M+はアルカリ金属、例えばナトリウムまたはカ
リウムのようなカチオン、あるいはC1−C18アルキル、
アラルキルまたは芳香族第4アンモニウムカチオン、N
(R104 +(R10はそれぞれアルキル、例えばメチルまた
はエチル、アラルキル、例えばベンジル、あるいは複素
環式環系の一部、例えばN−メチルピリジニウム、蛍光
性オニウムカチオン、特に二ナトリウム塩を形成する] で表される3−(2′−スピロアダマンタン)−4−メ
トキシ−4−(3″−ホスホリルオキシ)フェニル−
1、2−ジオキセタン塩である。後者のさらに体系的な
名称は3−(4−メトキシスピロ[1、2−ジオキセタ
ン−3、2′−トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン]−4
−イル)フェニルホスフェート二ナトリウム塩である。
ここに記載のホーナー・エモンスの方法および特に上
記の種類のモノおよびビス−ホスホネートエステル並び
にT=OケトンまたはO=T=Oジオン、例えば2、6
−ジアダマンタンジオンを含む反応体を用いることによ
って、3種の異なるタイプのエノールエーテル生成物の
合成が可能となる。
(式中、T、R3、YおよびZは上で定義した通りであ
る)。
次に、これらを上記の1重項酸素で式(VII)に示す
相当する1、2−ジオキセタンに変えることができる。
式(VII)の1、2−ジオキセタンBの場合、1つの
T基が2つのジオキセタン環を安定化する働きをする;
しかしながら、各環はZ基において化学的または酵素的
手段で個々に不安定化されなければならない。1、2−
ジオキセタンCでは、特に、芳香族環Yに付いた全ての
基を上記のように互いにメタまたは奇数パターン関係に
配置すると、1つのZ基は2つのジオキセタン環の分解
を活性化することができる。
以下の式(VIII)のビス−エノールエーテルフェノー
ルは、下記の実施例62および105に記載された化合物の
芳香族メトキシ基のナトリウムエタンチオレート開裂
(流れ図(III)の工程6)によって合成される。生成
物は、上記の酵素で開裂しうる基、例えばホスフェート
モノエステル、のいづれか1つに変えることができる。
それ故、これは上に示した式(VII)のC型の1、2−
ジオキセタンを合成するための中心的な中間体である。
本発明のエノールエーテルアルカリ金属塩を得る変形
法は、上記の反応工程を変更し、そしてその後のエステ
ル開裂工程、工程6b、を変更するものである。詳しく述
べると、下記のように、この変形法の初めの部分で、ジ
アルキル 1−アルコキシ−1−アリールメタンホスホ
ネート: 好ましくはYがアリール部分、例えばフェニル環であ
り、R2が、好ましくはアリール部分上のメタ位置にあ
る、アシルオキシ置換基、例えばピバロイルオキシ基で
あり、そしてX1が水素または上記の置換基の別のもので
ある上記の化合物、を相当するホスホネート安定化α−
カルボアニオンに変える。これは、好ましくは溶液中、
−20℃未満の低い温度で、不活性雰囲気の下、アルカリ
金属含有塩基、例えば約1−約1.2当量のアルカリ金属
含有塩基、および好ましくは1当量を少し越えるリチウ
ムジイソプロピルアミドのようなアルカリ金属アルキル
アミドまたはn−ブチルリチウムのようなアルカリ金属
アルキル化合物を用いて行う。
α−カルボアニオンが形成されたら、多環式ケトンT
=Oを、好ましくはモル過剰より少し少ない量で、低温
の反応混合物に加え、そして還流条件下で約2−約24時
間反応させて反応混合物を得る。この反応混合物には、
特にジアルキル1−アルコキシ−1−アリールメタンホ
スホネート出発物質がそのアニオン、そのR2脱エステル
化ジアニオンまたはその分解生成物、ヒドロキシアリー
ルエノールエーテルアルカリ金属塩およびR2エステル化
アリールエノールエーテルとして含まれており、後者は
特に、ホスホネート出発物質にアリールオキシ置換アリ
ール部分(Y−R2)が含まれ、そのアシルオキシ置換基
(R2)が、この反応中、実質的に手がつけられずにその
ままであるすぐれたヒドロキシ保護基であるアシル基、
例えばピバロイル基(R3=ピバロイルオキシ)、を有す
るときに存在する。実際に、ホスホネート出発物質のY
−R2置換基がピボロイルオキシフェニル基を構成すると
き、得られる全エノールエーテル生成物の約10−20%の
みが脱エステル化エノールエステルアルカリ金属塩とし
て存在することが分かった。
この反応混合物に緩和なプロトン存在条件下での処理
を行って、好ましいR2エステル化アリールエノールエー
テルを分離する際、いくつかの他の有用な成分が存在す
ると複雑になる。可能ならば、これらの成分は全てなに
かの方法で回収してコストを下げなければならない。例
えば、R2がピバロイルオキシ基であるR2エステル化アリ
ールエノールエーテルは、カラムクロマトグラフィーを
行った際の高Rfの初期溶離生成物であり、一方、ヒドロ
キシアリールエノールエーテルリチウム塩からプロトン
存在条件下での処理中に生成される相当するヒドロキシ
アリール(脱エステル化)化合物、およびホスホネート
出発物質そしてその分解生成物はRfがそれよりやや低い
物質であるため、混合物の分離が難しくなり、大規模な
合成の際にはいくらか不純なフラクションが生じる。
しかしながら、好ましくは、酸塩化物または酸無水
物、例えば塩化ピバロイルを、存在するアリールオキシ
ドアルカリ金属塩の総量に対して少なくとも1モル当量
用いて、粗製の後還流ホーナー・エモンス反応混合物を
債エステル化してヒドロキシアリールエノールエーテル
アルカリ金属塩に実質的にエステル化すると、プロトン
存在条件下での処理後にヒドロキシアリールエノールエ
ステルが存在しないので、クロマトグラフィーの際、上
記のような複雑なことはなく、エステル化アリールエノ
ールエーテルをほぼ定量的収率で容易に分離することが
できる。
ヒドロキシアリールアルカリ金属塩を消費する酸塩化
物または無水物の最少量を何回かに分けて、約0−50℃
の温度で約2−約24時間かけて粗反応混合物に加え、薄
膜クロマトグラフィーを用いて反応の終了をモニターす
る。R2がピバロイルオキシ基である場合、かなり純粋な
生成物が得られ、ヘキサンからの再結晶化のような標準
的な方法を用いて再エステル化混合物から結晶質固体と
して単離される。遊離ヒドロキシアリールエノールエー
テルで汚染されていない母液は、やはりヒドロキシアリ
ールエノールエーテル副生成物が存在しないので、大規
模なプラグクロマトグラフィーを行うのが容易である。
エノールエーテルアルカリ金属塩を得る好ましい方法
における最後の反応は、エステル開裂を行って、上記の
反応経路の工程6bで得られる遊離ヒドロキシアリールエ
ノールエーテルの代わりに、相当するアルカリ金属塩を
得るものである。塩形成反応は、約1モル当量のアルカ
リ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシドを用
い、メタノールまたはエタノールのような低級アルカノ
ール中、無水条件下、例えば水分はできるだけ少量にし
て、約1−約4時間、室温(約25℃)で行うのが好まし
く、その後約35℃−約65℃で約24時間加熱しながら真空
下(1mmHg)で反応混合物から揮発物質を除去すると、
ヒドロキシアリールエノールエーテルアルカリ金属塩が
乾燥固体として得られ、これはアシル化反応、燐酸化反
応またはグリコシル化反応に直接用いることができる。
例えば、無水ジメチルホルムアミドまたはジメチルスル
ホキシド中の約1−1.2当量の2−クロロ−2−オキソ
−1、3、2−ジオキサホスホランとのワンポット反応
で、国際公開第89/06226号(1989年7月13日公開)に記
載の遊離ヒドロキシエノールエーテル出発物質−−−3
−(メトキシトリシクロ[3.3.1.13.7]デク−2−イリ
デン−メチル)フェノール−−−をそのナトリウム塩−
−−ナトリウム 3−(メトキシトリシクロ[3.3.1.1
3.7]デク−2−イリデンメチル)フェノキシド−−−
で置き換えると、相当する環状トリエステルを得ること
ができる。このトリエステルはナトリウムメトキシドで
の開環および水酸化ナトリウムまたは水酸化アンモニウ
ムでのβ−脱離を行って、ホスフェートモノエステル塩
を容易に得ることができる。
あるいは、同じ反応を塩化メチレンのようなハロゲン
化溶剤、アセトニトリルのような極性溶剤、あるいはテ
トラヒドロフランまたはジグリムのようなエーテルまた
はポリエーテル溶剤中、必要に応じて、ヘキサメチルホ
スホロアミドまたはテトラブチルアンモニウム重亜硫酸
塩のような相転移触媒の存在下で行うことができ、残り
の開環およびβ−離脱工程はジメチルホルムアミドまた
はジメチルスルホキシド中で行う。これらの同じ手順
は、β−離脱または加水分解反応をトリエステル形成直
後に行うことができること以外は、エノールエーテルア
ルカリ金属塩を、上に挙げた他の燐酸化剤と反応させる
ときにも用いることができる。
本発明のエノールエーテルアルカリ金属塩は、上記反
応経路のさらに別の変形法で得ることができる(今回は
工程4のみ)。アシル基が、反応中に実質的に開裂する
ような不十分なヒドロキシ保護基、例えばアセチル基
等、である、アシルオキシ置換基(R2)をアリール部分
(Y)が有する、上記の式dのジアルキル1−アルコキ
シ−1−アリールメタンホスホネートを、溶液中、不活
性雰囲気の下、−20℃未満の低温で3当量のリチウムア
ルキル化合物、例えばn−ブチルリチウムと反応させる
と、相当するホスホネート安定化α−カルボアニオンを
そのリシオ塩として得ることができる。多環式ケトンT
=Oを好ましくはモル当量未満の量で反応混合物へ加
え、その後約2−約24時間還流すると、ヒドロキシアリ
ールエノールエーテルのリシオ塩が直接得られる。
同様に、アルカリ金属含有試薬を用いる、上記反応経
路の工程6aに記載のR7置換基のフェノールエーテルまた
はチオエーテル開裂では、初めに相当するヒドロキシア
リールまたはメルカプトアリールアルカリ金属塩が生じ
る。このようにして得た反応混合物をプロトン存在条件
下で処理する代わりに、このようにして得た塩を0℃
で、好ましくはエーテル、例えばジエチルエーテル、の
ような非溶剤の存在下、沈殿させることによって分離し
てもよく、あるいはこれを用いて、上記反応経路の工程
7、8および11に記載の方法で直接アシル化、燐酸化ま
たはグリコシル化をその場で行ってもよい。
本発明のヒドロキシアリールエノールエーテルアルカ
リ金属塩をアシル化、燐酸化またはグリコシル化する条
件は、上記のどのような溶剤、例えばジメチルホルムア
ミドまたはテトラヒドロフラン、あるいはこれらの溶剤
の混合物も、約0℃−約60℃、好ましくはルイス塩基の
不在下でのアシル化、燐酸化またはグリコシル化試薬と
の反応に使用される以外は、本出願人の係属中の米国特
許出願第402、847号に記載の通りであり、他の処理工程
は本出願人の係属中の出願と同じである。
このような化学発光性水溶性ジオキセタンおよびこれ
らの誘導体は、各種の検出法、例えば配位子結合分析試
験および酵素分析試験に用いることができる。免疫検定
法および核酸プローブ検定法は、配位子結合分析法の例
であり、特定の結合対部分は、例えば抗原抗体対、ある
いは核酸の全体および/または一部に対するかつこれに
結合しうるプローブ補体と対になった核酸ターゲットで
ある。配位子:抗体および核酸プローブは酵素および基
質として用いる化学発光性水溶性ジオキセタンで標識付
けしてもよく、あるいは化学発光性ジオキセタンを標識
として直接用い、配位子に結合し、活性化して熱、適当
な薬剤および酵素で発光させてもよい。そのような分析
試験には、β−ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(β−HC
G)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、卵胞刺激ホルモン
(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)等のようなホルモ
ン、アルファ胎児タンパク質(AFP)、癌胎児性抗原、
膵臓癌の場合の癌抗原CA 19−9、卵巣癌の場合の癌抗
原CA125のような癌抗原、ハプテン、例えばジゴキシ
ン、チロキシン、プロスタグランジン、およびホスファ
ターゼ、エステラーゼ、キナーゼ、ガラクトシダーゼ等
のような酵素、および細胞表面受容体を検出する免疫検
定法がある。これらの分析試験は、様々な形で行うこと
ができる。例えば、二抗体(サンドイッチ)分析試験ま
たは競合分析試験として溶液中で、メンブランのような
固体支持体(ウエスターン法を含めた)中で、およびラ
テックスビーズ、磁気ビーズ、誘導体化ポリスチレン
管、マイクロタイターウエル等の表面上で行うことがで
きる。核酸分析試験はウイルス、例えば単純ヘルペスウ
イルス、HIVまたはHTLV IおよびIII、サイトメガロウ
イルス(CNV)、ヒトのウイルス(HPV)、肝炎Cコアウ
イルス抗原(HBCV)、肝炎B表面抗原(HBCV)、ロタウ
イルス、またはバクテリア、例えばカンピロバクターje
juni/coli、E.coli、ETEC易熱性および熱安定性熱帯熱
マラリア原虫またはオンコジーンの検出に、あるいはヒ
トの指紋を調査する法医学に用いられる。核酸の検出
は、DNAおよびRNAの両方について、様々な形、例えば溶
液、誘導体化管またはマイクロタイタープレート、メン
ブレン(ドット、スロット、サザンおよびノザンブロッ
ト)で、およびその場でのハイブリッド形成により組織
および細胞で直接行うことができる。DNAおよびRNAはま
た、化学発光性ジオキセタンを用いる塩基配列決定法お
よび組織適合性試験で検出することもできる。そのよう
な化学発光性水溶性ジオキセタンはまた、配位子結合反
応が、化学発光を光流として検知する半導体層表面上で
生じる、バイオセンサーに使用することもできる。
さらに、これらのジオキセタンは、診断(例えば、腫
瘍部位−特定のモノクロナールおよび他の配位子に組み
込まれたときの腫瘍部位の像を造る)にあるいは治療
(例えば、細胞障害剤である1重項酸素を生じる感光性
ヘマトポルフィリンに対する光力学療法)として生体内
に使用することができる。さらに、1、2−ジオキセタ
ンの先駆体であるエノールエーテルは、1重項酸素スカ
ベンジャーとして生体内および試験管内で用いて、この
非常に反応性の成分をモニターおよび/または不活性化
することができる。
当技術分野に詳しい人々に本発明をさらに詳しく説明
するために、以下に実施例を示す。これらの実施例は単
に説明のためのものであり、添付の請求項に示すもの以
外は限定を意味するものではない。
例 1 5−メトキシイソフタルデヒド 3,5−ビスヒドロキシメチルアニソールをヴィ・ボェ
ケルハイデ(V.Boekelheide)とアール・ダブリュ・グ
リフィン・ジュニア(R.W.Griffin,Jr)のジェイ・オル
グ・ケム(J.Org.Chem)34,1960(1969)の方法によっ
て合成した。このジオール(366mg,2.17mmol)を固体と
して、ジクロロメタン20ml中粉砕3Aモレキュラーシーブ
3gとピリジニウムジクロメート2.5g(6.65mmol)の攪拌
スラリーに加えた。室温での3時間後に、混合物をエー
テル40mlで希釈し、セライト(celite)を通して濾過
し、2:1エーテル−ジクロロメタンによって洗浄した。
橙色濾液を固体になるまで濃縮し、固体をヘキサン3×
30mlと共に沸とうさせ、上澄みを各回ガム状残渣からデ
カントした。一緒にしたヘキサン画分を室温に冷却する
と、無色母液中で微細な白色針状結晶が生じた。濾液と
乾燥によってジアルデヒド150mg(42%)が得られ、こ
れは110〜112℃の融点を有した。NMRとIRデータは第3
表と第7表にリストする。TLCは1スポットを示した(K
5F、10%酢酸エチル:ジクロロメタン;Rf=0.75)。こ
れらのデータは構造: を支持する。
例 2 4−エトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド アセトニトリル(100ml)中のバニリン(10g、66mmo
l)を微粉状無水炭酸カリウム(12g、87mmol)によって
激しく攪拌しながら処理して可動な懸濁液を得る。ジエ
チルスルフェート(11ml、84mmol)を室温において加え
た。この懸濁液を還流させると、10分後に非常に濃厚に
なったが、20分後に再び希薄になった。還流を48時間続
け、この時点において水(5ml)を加えた。さらに2時
間還流させた後、混合物を冷却し、氷水500mlによって
処理した。0℃において7時間攪拌すると、粒状沈殿が
生じ、これを濾別して、水で洗浄した。風乾によって、
生成物11.5g(97%)が融点61〜62.5℃の乳白色固体と
して得られた。NMRとIRデータは第3表と第7表にリス
トする。
例 3 3−メトキシ−2−メチルベンズアルデヒド この化合物をケンデ,エイ.エス.(Kende,A.S.)等
のジェイ.アム.ケム.ソク(J.Am.Chem.Soc.)101:18
60(1979)の方法によって合成した。表3と表7に見ら
れるように、NMRとIRデータは報告データと同じであ
る。TLCは標題化合物が物質であることを示した(K5F,2
0%CH2Cl2:ヘキサン;Rf=0.17)。この反応の主要な副
生成物は2−メトキシベンジルフェニルスルフィドであ
った。(Rf=0.38、同条件下)。
例 4 m−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタール m−アニスアルデヒド(204.3g,1.5mol)をアルゴン
雰囲気下で1フラスコに入れた。トリメチルオルトホ
ルメート(191g,1.8mol)を迅速に加え、次に無水メタ
ノール150mlを加えた。予めメタノールと共に沸とうさ
せたアンバーリスト(Amberlyst)XN−1010樹脂〔2.1
g、アルドリッヒケミカル社(Aldrich Chemical C
o.)〕を加えた。混合物を室温において、水分を遮断し
て、22時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム(1.5g)を攪
拌しながら加えた。20分後に、混合物を真空下で2フ
ラスコ中に濾過し、このフラスコを水浴温度40℃の回転
蒸発器上に置いた。30分間にわたって浴を80℃に加熱
し、無色透明油を得た。電磁攪拌しながら、この油を真
空下(2mmHg)65℃において30分間ポンピングした(pum
ped)。生成物は272.5g(99.8%)であった。I.R.(ニ
ート、cm-1):2935,2824,1598,1584,1350,1258,1100,10
50,984,772.1H NMR(400MHz,CDCl3):δ3.33(6H,s,OC
H3);3.81(3H,s,ArOCH3);5.35(1H,s,ArCH(OCH32;
6.87(1H,br d,8.1Hz);7.00−7.03(2H,m);7.27(1H,
t,8.1Hz). これらのデータは、生成物が次の工程での使用のため
に充分に純粋であり、次の構造式に一致することを示し
た。
例 5 ジエチル1−メトキシ−1−(3−メトキシベンジル)
メタンホスホネート 例4からのm−メトキシベンズアルデヒドジメチルア
セタール(271.4g、1.49mmol),トリエチルホスファイ
ト(250.3g,1.51mol)および塩化メチレン(600ml)
を、滴下ロート、アルゴン入口およびアルゴン出口を備
えた3三っ口フラスコに装入した。フラスコをアルゴ
ンでフラッシュし、ロートにセプタム(septum)で栓を
した。混合物を攪拌し、液体窒素−アセトン浴中で−40
℃に冷却した。ソロントリフルオリドエーテレート(19
8.1mg、1.61mol)を次にロートから25分間にわたって滴
下した。混合物を5時間にわたって5゜にまで徐々に温
めた。次に、攪拌を室温においてさらに15時間続けた。
この淡黄色溶液を迅速に攪拌しながら、飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液500mlを加えた。1時間後に混合物を分離
ロートに移し入れた。有機層を単離し、水500ml、飽和
亜硫酸水素ナトリウム300ml×2および飽和炭酸水素塩
溶液300mlによって洗浄した。溶液に脱色炭(3g)を加
える直前に無水硫酸ナトリウム30g上で乾燥を実施し、
全体を真空下でセライトに通して濾過した。回転蒸発器
上での濃縮と100℃、0.15mmHgの最終圧力までのポンピ
ングによって淡黄色油380g(90%)が得られた。I.R.
(ニート,cm-1):2974,1596,1582,1480,1255(p=
0),1098,1050,1020,965,1HNMR(400MHz,CDCl3):δ
1.21および1.25(6H,two t,7Hz,OCH2CH3);3.37(3h,s,
ArCHOCH3);3.80(3H,s,ArOCH3);3.90−4.10(4H,m,OC
H2CH3);4.46(1H,d,15.6Hz,ArCHPO);6.85(1H,m);7.
00(2H,m),7.26(1H,m). この生成物はホーナー−エモンス(Horner−Emmons)
反応に用いるために充分に純粋であった。しかし、痕跡
量の非極性蛍光性不純物を除去するためにさらに精製を
不純物の溶離にジクロロメタン、ホスホネートを溶離す
るための次の溶離にジクロロメタン中20%酢酸エチルを
用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって実施し
た。
例 6 α−2−アダマンチリデン−α−メトキシ−m−メトキ
シトルエン 例5からのホスホネートエステル100g(0.347mol)を
HPLC等級THF650ml中に溶解した(この溶媒の乾燥は特に
注意されなかった)。この溶液をアルゴン出口、アルゴ
ン入口およびセプタムに接続した添加ロートを備えた、
乾燥した2−三つ口フラスコに入れた。
アルゴンでパージした後、フラスコを−78゜のドライ
アイス/アセトン浴中に下げ、電磁攪拌を開始した。10
分間攪拌した後にヘキサン中n−ブチルリチウムの溶液
(1.6M溶液217ml、0.347mol)を数回に分けて注射器に
よって10分間にわたって加えた。生成した深紅色溶液を
−78゜においてさらに45分間攪拌した。THF200ml中2−
アダマンタノン(49.47g,0.33mol)の溶液をロートから
細い流れとして5分間にわたって加えた。
冷却浴を除き、攪拌した混合物を1.5時間にわたって
約0℃に徐々に温めた。この時点で、やや濁った赤色溶
液を4時間還流加熱したが、ガス発生が停止した後に透
明な淡赤色溶液が得られた。
室温への冷却中に、大気への暴露後、淡黄褐色に変化
した。混合物を細心に回転蒸発させ(発泡)、溶媒750m
lを除去した。ヘキサン(500ml)を加え、生成したスラ
リーを水500mlによって抽出した。水層をヘキサン(200
ml)によって逆抽出し、一緒にした有機層を飽和ブライ
ン(brine)(2×250ml)によって抽出した。ヘキサン
溶液を無水炭酸カリウム上で乾燥させ、脱色炭1gによっ
て処理した。セライトによる濾過および次の蒸発によっ
て、淡黄色粘稠な油が得られ、これを高真空下で攪拌し
ながらポンピングし、少量の残留アダマンタノンを除去
した。
粗生成物の最終重量は94gであった。赤外線スペクト
ルはアダマンタノンによるカルボニル吸収(1705cm-1
または対応アダマンチルメトキシフェニルケトンの吸収
(1670cm-1)を示さなかった。この生成物は次の反応に
用いるために充分に純粋であったが、2−アダマンタノ
ン46.8g(0.9当量)を用いた同じ方法は油状物を形成す
ることが判明し、この油状物をシリカゲルカラム(15cm
×3.5cm)に通してヘキサン中2%酢酸エチルによって
溶離すると、冷所で凝固する油状物が得られた。少量の
ヘキサンからの再結晶は融点34〜37℃のワックス状白色
固体が得られた。分析:C16H24O2としての計算値:C,80.2
4;H,8.51.実測値:C,81.23;H,8.49. 粗油状物とワックス状固体の両方は同じI.R.とNMRス
ペクトルを生じた: I.R.(ニート,cm-1);2900,2838,2655,2640,2620,165
5,1600,1592,1580,1574,1444,1282,1240,1202,1095,107
8. 1HNMR(400MHz,CDCl3);δ1.75−2.05(12H,m,アダ
マンチル);2.66(1H,br s,Hα);3.27(1H,br s,Hα
);3.31(3H,s,OCH3);3.83(3H,s,ArOCH3);6.82−
6.94(3H,m);7.23−7.30(1H,m). 例 7 3−ピバロイルオキシベンズアルデヒド アルゴン雰囲気下ジクロロメタン25ml中3−ヒドロキ
シベンズアルデヒド(2.04g,16.7mmol)をトリエチルア
ミン(3.5ml,25.1mmol)によって処理した。溶液を氷浴
中で0゜に冷却した。トリメチルアセチルクロリド(2.
3ml、18.4mmol)を電磁攪拌しながら注射器によって滴
下した。10分間後に、氷浴を除去し、混合物を室温にお
いて一晩攪拌した。反応を飽和炭酸水素ナトリウム100m
lによって停止させた。有機層を分離し、水層をジクロ
ロメタン(2×30ml)によって再抽出した。一緒にした
有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧濃縮し
て、橙色残渣を得、これを短いシリカゲルプラグに通
し、溶離としてジクロロメタンを用いた。
シリカゲル溶出液から溶媒を蒸発させ、淡黄色油状物
として標題化合物3.40g(定量的)を得た、これはTLC
(K5F、20%酢酸エチル:ヘキサン)によって均質であ
った。NMRとIRデータについては第3表と第7表を参照
のこと。
ピバロイルエステル基は例4と5で3−メトキシ誘導
体について述べたアセタールおよびホスホネート合成の
ために必要な酸性条件下で脱アシル化されないが、これ
らも一般方法として役立つ。生成するジエチル1−メト
キシ−1−(3−ピバロイルオキシフェニル)メタンホ
スホネートを次のように用いて、メトキシ(3−ヒドロ
キシフェニル)メチレンアダマンタンを得る。
リチウムジイソプロピルアミド(LDA)溶液を次のよ
うに新たに製造した。乾燥した2−三つ口丸底フラス
コに電磁攪拌バー、還流冷却管、ガス入口および500ml
−滴下ロートを備えた。フラスコと滴下ロートをアルゴ
ン流中で火炎処理した(flamed)。フラスコにジイソプ
ロピルアミン78ml(0.56mole)を加え、次に乾燥THF
〔ベーカー(Baker)、試薬等級〕500mlを加えた。溶液
を攪拌し、アセトン−ドライアイス浴中で−78゜に冷却
し、ヘキサン(アルドリッヒ)中2.5Mnブチルリチウム2
02ml(0.51mole)をボトルから滴下ロートへ、二先端ニ
ードル(double−tipped needle)(3fc.16ゲージ.ア
ルドリッヒ)を介して移し入れ、次に溶液に20分間にわ
たって滴下した。−78゜においてさらに20分間攪拌した
後に、500ml滴下ロートを迅速に、THF120ml中ホスホネ
ート151.4g(0.42mole)の溶液を含む250ml−滴下ロー
トと交換した。−78゜のLDA溶液にホスホネートを滴下
すると、直ちに変色が生じた。添加が終了した後に(15
分間かけて)、生成した深紅色混合物を−78゜でさらに
1時間攪拌した。2−アダマンタノン49.1g(0.33mol
e)を次に加えた。混合物を−78゜において10分間攪拌
し、室温に約1.5時間温め、最後に1.5時間還流させた。
還流中に激しいガス発生が認められた。冷却した反応混
合物を飽和NaHCO3溶液0.5によって10分間処理し、水
2を含む4−分液ロートに注入した。水相をヘキサ
ン中10%EtOAc(3×250ml)によって3回抽出した。一
緒にした有機相を水1.5、次にブライン1.5で洗浄
し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を除去すると、粘稠な
褐色油状物135.5gが得られた。粗生成物をヘキサン中10
%EtOAc100mlによって希釈して、シリカゲル(60〜200
メッシュ、ベーカー)80gを充てんしたカラム(O.D.−
4.5cm、長さ40cm)に負荷した。10〜20%EtOAc−ヘキサ
ンによる溶離は5画分を生じた;濃縮後に橙色油状物11
8gが回収された、これはピバロイルオキシエノールエー
テルとフェノールエノールエーテル(Rf値はそれぞれ、
10%EtOAc−ヘキサン中0.62と0.22である)と不純物と
の混合物である。油状ピバロイルオキシエノールエーテ
ルをさらにクロマトグラフィーによって単離し、分析サ
ンプルを得、IRと1HNMRによって特性化した(表6と表1
0を参照のこと)。
混合物の脱アシル化は粗生成物、K2CO316.5gおよびMe
OH300mlの混合物を還流させることによって、2.5時間で
完成した。回転蒸発器(rotovap)で溶媒を除去した後
に、橙色の濁った固体が得られた。固体のH2O200mlで処
理し、次にスパチュラで激しく引っかいて、濾過可能な
物質を得た。固体を濾過し、H2O1.5で完全に洗浄し
た。真空下で水分の大部分を除去した後に淡黄色固体を
CH2Cl2600ml中に再溶解し(必要な場合にはおだやかに
加熱しながら)、Na2SO4上で乾燥した。溶液をシリカゲ
ル40gを充てんしたブフナーロートで濾過した。1/2量に
濃縮すると、白色固体が溶液から析出し始めた。1:1CH2
Cl2とヘキサンの混合物中での再結晶は白色フェノール
エノールエーテル(mp:131〜133)58.79g(67%)を生
じた。母液からクロマトグラフィー後に生成物20〜22g
をさらに回収することができた。
例 8 3−アセトキシベンズアルデヒド 3−ヒドロキシベンズアルデヒド(10g、81.88mmol)
をアルゴン下でジクロロメタン150ml中に溶解した。ト
リエチルアミン(17.12ml、0.123mol)とジメチルアミ
ノピリジン(5mg)とを加え、生成した攪拌溶液を無水
酢酸(8.5ml、90mmol)によって処理した。15時間攪拌
した後に、反応混合物をジクロロメタン50mlをさらに用
いて分液ロートに移した。有機層を水(2×100ml)に
よって洗浄し、濃縮して、14.85gの淡褐色油状物を得
た。ジクロロメタンを用いたシリカゲルによるプラグ濾
過は淡橙色油状物13.3g(定量的)を生じた、これは次
の反応に用いるために充分に純粋であることが、NMRとI
Rによって判明した(表3と表7を参照)。
このアルデヒドを例4の一般方法によって対応ジメチ
ルアセタールに転化した。TLCによって均質であった油
状生成物が良い収量で得られた。構造はプロトンNMRとI
Rスペクトル(表4と表8)によって確認した。アセタ
ールのジエチル1−メトキシ−1−(3−アセトキシフ
ェニル)メタンホスホネートへの転化は例5におけるよ
うに実施した。NMRとIRスペクトルデータは構造を確認
し(表5と表9を参照)、粗生成物(油状物)が次の使
用のために充分純粋であることを示した。
例 9 ジエチル−1−メキトシ−1−(3−ヒドロキシフェニ
ル)メタンホスホネート 例8からのジエチル−1−メキトシ−1−(3−ヒド
ロキシフェニル)メタンホスホネート(10.29g、32.56m
mol)をエタノール(35ml)中に溶解した。次に、水(5
ml)と炭酸水素ナトリウム(5g、60mmol)を攪拌しなが
ら加えた。室温での48時間後に、反応混合物を真空濃縮
して、メタノールを除去した。残渣を加えジクロロメタ
ン150mlによって処理し、水(2×50ml)で洗浄した。
有機層を回転蒸発させ、高真空下でポンピングして、淡
黄色粘稠な油状物として生成物8.21g(93%)が得られ
た。スペクトルデータ(表5と表9)は次の構造に一致
した: 例 10A 6−メトキシナフタレン−1−カルボキシアルデヒドジ
メチルアセタール 6−メトキシナフタレン−1−カルボニトリルをハー
ベイ,アール.ジー.(Harvey,R.G.)等、ジェイ.オ
ルグ.ケム.(J.Org.Chem.)48:5134(1983)の方法に
よって、6−メトキシ−1−テトラロンから合成した。
ニトリル(354.6mg、1.94mmol)をアルゴン下で乾燥ト
ルエン10ml中に溶解した。溶液をドライアイス/アセト
ン浴中で−78゜に冷却した。DIBALのトルエン溶液(1.5
M溶液 1.3ml、1.95mmol)を攪拌しながら注射器によっ
て滴加した。10分間後に、混合物を徐々に室温にまでし
(warned)、3N HClとジクロロメタン(各25ml)との間
で分配した。有機層を3N HClのさらに2回量で洗浄し
た。一緒にした水層をジクロロメタン10ml量で数回逆抽
出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮
して、アルデヒドの黄色結晶を得、これを直ちにメタノ
ール(10ml)とトリメチルオルトホルネート(trimethy
l orthofornate)(0.25ml、2.29mmol)中に溶解した。
p−トルエンスルホン酸の数個の結晶を加え、溶液を冷
蔵庫中で3日間保存した。少量のNaHCO3を加え、溶媒を
ストリップした。残渣を少量のジクロロメタン中に入
れ、溶離剤としてヘキサンを用いて、シリカゲルカラム
上でクロマトグラフィーした。適当な画分を蒸発させ
て、標題化合物395mg(収率、2段階で88%)を淡黄色
油状物として得た、これはTLCで均質であり、赤外線ス
ペクトルにおいてカルボニル吸収を示さなかった。NMR
とIRスペクトルデータは構造式(struc−tural assignm
ent)に一致する。
IR(CNCl3,cm-1):2995,2822,1622,1598,1509,1465,1
430,1370,1250,1109,1050,841. NMR(CDCl3,ppm):3.36(6N,s);3.92(3N,s);5.85
(IN,s);7.16(IN,d);7.18(IN,dd);7.42(IN,t);
7.56(IN,d,J=7.08Nz);7.72(1H,d,J=8.11Hz);8.19
(1H,d,J=9.09). 例 10B ジエチル1−メトキシ−1−(6−メトキシナフト−1
−イル)メタンホスホネート 標題ホスホレート(phosphorate)を例5に述べた方
法によって合成した。スペクトルデータは生成物構造を
確認する。
IR(CNCl3,cm-1):2994,1619,1594,1504,1458,1429,1
372,1242(p=0),1050(br),968,845,810. NMR(CDCl3,ppm):3.38(3N,s);3.92(3H,s);3.9−
4.06(4H,m);5.25(1H,d,J=16.4Hz);7.15(1H,d,J=
2.2Hz);7.18(1H,dd,J=9.3,2.85Hz);7.72(1H,d,J=
8.05Hz);8.12(1H,d,J=9.28Hz). 例 11A 6−メトキシ−2−ナフトアルデヒド 6−メトキシ−2−ナフトアルデヒドを、ブーボー反
応(Bouveault reaction)〔イー.エイ.エバンス(E.
A.Evans)、ジェイ.ケム.ソク,4691(1956);ビー.
テイ.スゾ(B.T.Szzo)等、ジェイ.オルグ.ケム・2
4:701(1959);ディ.シー.オウスレイ(D.C.Ousle
g)等、ジェイ.オルグ.ケム、38:901(1973)〕を用
いて、6−メトキシ−2−ブロモナフタレン(乾燥THF5
0ml中に溶解)5.08g(21.4mmol)を−78゜においてn−
ブチルリチウム(13.7ml、21.8mmol,1.6M)によってリ
チウム化(lithiating)し、シーブ乾燥ジメチルホルミ
ド(1.8ml、23.2mmol)を滴加して、アリールリチウム
の活性を抑制する。反応を徐々に0゜に温めた後に、中
間体のアリールヒドロキシトアミン(hydroxtamine)を
3N HClで0℃において酸性化し、目的アルデヒドへのア
ミン脱離を促進する。溶液をEtOAcと3N HClとに分配
し、水層をEtOAcで3回洗浄して、全てのアルデヒドを
回収し、次に一緒にしたEtOAc溶液を飽和NaHCO3で洗浄
し、Na2SO4上で乾燥させる。溶液をデカントし、蒸発さ
せた後、生成した油状物を少量のCH2Cl2中に溶解し、そ
の後に溶液が濁るまでヘキサンを添加した。48時間冷蔵
すると、濾過によって白色結晶2292g(73%)が得ら
れ、これの融点は47〜48゜であった。
IR(CDCl3,cm-1):1685(C=0),1618,1475,1389,1
263,1190,1168,1027,895,856,839.1 H NMR(CDCl3,ppm):3.94(3H,s);7.16(1H,d.J=2.4
4Hz);7.21(1H,dd,J=8.88,2.44Hz);7.79(1H,d,J=
8.55Hz);7.87(1H,d,J=8.85Hz);7.90(1H,d,J=8.55
Hz);7.87(1H,d,J=8.85Hz);7.90(1H,dd,J=8.54,1.
52Hz);8.23(1H,s);10.07(1H,s). 例 11B 6−メトキシ−2−ナフトアルデヒドジメチルアセター
ル 例4に述べた方法に従って、6−メトキシ−2−ナフ
チルジメチルアセタールを61%収量(m.p.27゜)で合成
した。
IR(CNCl3,cm-1):2930,2825,1629,1604,1480,1260,1
190,1167,1098,1046,890,850. 1H NMR(CDCl3,ppm):3.38(6H,s);3.93(3H,s);5.
54(1H,s);7.15−7.18(2H,m);7.52(1H,dd,J=8.55,
1.51Hz);7.75(1H,d,J=8.55Hz);7.76(1H,d,J=8.55
Hz);7.87(1H,s). 例 11C ジエチル1−メトキシ−1−(6−メトキシナフト−2
−イル)メタンホスフェート 例5に述べたように、対応ホスフェートを60%収量
(油状物)を合成した。
IR(CNCl3,cm-1):2998,1619,1603,1480,1390,1258
(P=0),1161,1094,1050(br),970,852. 1H NMR(CDCl3,ppm):1.21(3H,t,J=7.16Hz);1.26
(3H,t,J=7.16Hz);3.41(3H,s);3.92(3H,s);4.04
−4.11(4H,m);4.64(1H,d,J=15.41Hz);7.14−7.17
(2H,m);7.54(1H,d,J=8.68Hz);7.75(1H,d,J=8/86
Hz);7.76(1H,d,J=8.47Hz);7.82(1H,s). 例 11D 7−メトキシ−2−ナフトアルデヒド 上述したようにブーボー反応を用いて、7−メトキシ
−2−ナフトアルデヒドを48%収量(油状物)を合成し
た。
IR(CNCl3,cm-1):1687(C=0),1601,1460,1389,1
331,1266,1175,1115,1030,842. 1H NMR(CDCl3,ppm):3.97(3H,s);7.28−7.33(2H,
n);7.80−7.89(3H,m);8.25(1H,s);10.15(1H,
s). 例 11E 7−メトキシ−2−ナフトアルデヒドジメチルアセター
ル 例4に述べた条件に従って、対応ジメチルアセタール
を86%収量(油状物)を合成した。
1H NMR(CDCl3,ppm):3.38(6H,s);3.93(3H,s);5.
55(1N,s);7.15−7.18(2N,m);7.42(1N,dd,J=8.03,
1.95Hz);7.75(1H,d,J=9.77Hz);7.78(1H,d,J=8.36
Hz);7.85(1H,s). 例 11F ジエチル1−メトキシ−1−(7−メトキシナフト−2
−イル)メタンホスホネート 例5に述べた一般方法に従って、ジエチル1−メトキ
シ−1−(7−メトキシナフト−2−イル)メタンホス
ホネートを65%収量(油状物)で合成した。
IR(CNCl3,cm-1):2295,1630,1603,1460,1390,1250
(P=0),1092,1050(br),1027(br),970,908,840. 1H NMR(CDCl3,ppm):1.22(3H,t,J=7Hz);1.27(3N
H t,J=7Hz);3.43(3H,s);3.93(3H,s);4.04−4.11
(4H,m);4.66(1H,d,J=15.6Hz);7.15−7.17(2H,
m);7.43(1H,d,J=7.93Hz);7.73(1H,d);7.78(1H,
d,J=8.46Nz);7.82(1H,s). 例 106 エノールエーテルフェノールのホスホリル化 ツオング エヌ.ティ.(Thuong N.T.)等のブル.
ソク.チム.フランス(Bull.Soc.Chim.France),2083
(1975)に従って、エノールエーテルフェノールa(R3
=メチル,T=アダマント−2−イリデン、例7から)を
2−クロル−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホラン
と反応させて、環状ホスフェートトリエステルを得、こ
れをNaCNによって開環して、2−シアノエチルジエステ
ル塩を得た。次に水酸化アンモニウムによって容易なβ
−脱離反応を誘発させて、bの濾過可能なナトリウムア
ンモニウム塩を得(aから75%収量)、これをbの二ナ
トリウムにイオン交換した。
1H NMR(D2O,400MHz);δ1.6−7.9(12H,m);2.44
(1H,s);2.97(1H,s);3.22(3H,s);6.98(1H,m,7.52
Hz);6.96(1H,s);7.05(1H,m);7.18(1H,dd,7.62,8.
06Hz) これと同じ塩はβ−脱離を誘発するナトリウムメトキ
シドを用いて直接得られた。
例 107 エノールエーテルホスフェートの光酸素化(photoxygen
ation) ナトリウムアンモニウム塩をモノピリジニウム塩へ
イオン交換した。後者の塩の0.06M溶液をO2とTPPの存在
下、5℃において光酸素化した。〔例えばセンシトック
ス(Sensitox)Sまたはシリカゲル上のメチレンブルー
のような固相感光剤を用いると、反応速度が緩慢にな
り、生成物への光分解損傷(photolytic damege)が増
加した。アセトニトリル−水勾配を用いた、逆相HPLCカ
ラム(pH8.6)での精製と、これに続く凍結乾燥によっ
て、3−(2′−スピロアダマンタン)−4−メトキシ
−4−(3″−ホスホロイルオキシ)フェニル−1,2−
ジオキセタン(b)が淡黄色固体として、80%収量で得
られた。
1H NMR(D2O,400MHz):0.85(1H,d);1.13(1H,d);
1.40−1.67(10H,m);2.13(1H,s);2.75(1H,s);3.10
(3H,s);7.15(2H,broad,featureless);7.20(1H,d,
7.81Hz);7.28(1H,dd,7.81,8.09Hz). アップフィールド二重項(upfield doublet)は、エ
ノールエーテルにおけるよりも、近くの芳香環によって
遮へいされる、ジオキセタン中のβ−アダマンタン環プ
ロトンの特徴である。7.15ppmにおける幅広いピークへ
の2芳香族ピーク共鳴の合体は13Cスペクトル(D2O/CD3
OD)における同様な挙動を反映する;120.95ppmと122.10
ppmにおける2芳香族炭素共鳴は0℃では幅広い、低強
度ピークであるが、40℃では強いピークになる。これは
芳香族置換基の回転が制限されることを意味し、陰イオ
ンの励起状態エステルへの電子転移分解速度に配座要素
が導入されることになる。
例 108 我々の同時係属出願第402,847号に述べたように製造
したジエチル1−メトキシ−1−(3−ピバロイルオキ
シフェニル)メタンホスホネート(65.8g,0.184mol)
を、乾燥した1−フラスコにアルゴン下で入れた。乾
燥テトラヒドロフラン(165ml)を加え、次に2−アダ
マンタノン(24.8g、0.165mol)を加えた。溶液を均質
になるまで攪拌し、放置した。別の500ml−フラスコに
おいて、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液81m
l)を滴下ロートから、テトラヒドロフラン200ml中ジイ
ソプロピルアミンの溶液(0.214mol,30ml)(これはア
ルゴン雰囲気下で、ドライアイス/アセトン浴中で−78
℃に冷却したもの)に加えた。生成したリチウムジイソ
プロピルアミドの溶液を低温でさらに25分間攪拌し、予
め−78℃に冷却したホスホネートと2−アダマンタノン
の溶液中に二先端ニードルによってカニュレートした
(cannulated)。次に、リチウムジイソプロピルアミド
を、激しく攪拌しながら、1.5時間にわたって滴加し
た。透明な、淡褐色反応混合物を低温においてさらに30
分間攪拌し、室温に温め、アルゴン下で2.5時間還流さ
せ、室温に冷却した。粗反応混合物の薄層クロマトグラ
フィー(TLC)〔ホワットマン(Whatman)K5F;10%酢酸
エチル−ヘキサン〕は3U.V.吸収スポットを示した;起
点(origin)に1スポット、Rf.28に1スポット、Rf.70
に主要スポット。このようにして得られた反応混合物を
ピバロイルクロリドの数アリコートによって処理し、添
加の間室温において数時間攪拌した。酸塩化物を全体で
475ml(38.5mmol)加えた後、TLCはRf.28のスポットが
完全に消失したことを示した。従って、反応混合物中に
存在したメトキシ(3−ヒドロキシフェニル)メチレン
アタマンタンのリチウム塩はRf.70の対応ピバロエート
エステルに転化された。次に大気圧における蒸留によっ
てテトラヒドロフランを一部除去し、濃厚なスラリーを
得、これを水と10%酢酸エチル−ヘキサンに分配した。
水層を分離し、同溶媒によって再び3回洗浄した。一緒
にした有機層を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液によっ
て数回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して粒
状物を除去した。この溶液を回転蒸発器上で濃縮する
と、結晶質生成物の濃厚なスラリーが得られた。スラリ
ーをヘキサンで希釈し、−20゜に冷却し、濾過した。フ
ィルターケーキをアルゴン下で、予めドライアイス/ア
セトン浴中で冷却したヘキサンによって洗浄した。橙褐
色濾液を油状物になるまで濃縮し、この油状物を少量の
ヘキサンに溶解し、回収物(crop)1を接種し、冷却し
て、生成物の第2回収物を得た。次に、この操作からの
母液をシリカゲル74g上でプラグクロマトグラフィーし
て、ヘキサンによって溶離して、出発物質(origin mat
erial)(残留ホスホネートエステルとその分解生成
物)を残した。溶出物を濃縮して生成物の第3回収物を
得た。メトキシ(3−ピバロイルオキシフェニル)メチ
レンアダマンタンの総収量は54.67g(79%)、m.p.83〜
85゜であった。スペクトルデータ(IRと1H NMR)は我々
の同時係属出願第402,847号以前に報告したものと同じ
であった;例59を参照のこと。
例 109 火炎乾燥したフラスコにメトキシ(3−ピバロイルオ
キシフェニル)メタンホスホネート(5.01g,14.1mmol)
を装入した。無水メタノール(40ml)をアルゴン下で加
えた。生成した懸濁液をメタノール中4.37Mナトリウム
メトキシド(3.25ml,14.2mmol)の滴加中激しく攪拌し
た。懸濁固体はこの操作中に溶解した。混合物を室温に
おいて1時間攪拌した後に、TLC(ホワットマンK5F;10
%酢酸エチル−ヘキサン)は出発物質のごく僅かな痕跡
が残留することを示した(Rf.70)。ナトリウムメトキ
シド溶液の1滴を透明な溶液に滴加し、次に回転蒸発器
(浴温度35)上で濃縮し、40゜において減圧下(1.0mmH
g)で24時間ポンピングした。生成した乾燥白色固体、
ナトリウム3−(メトキシトリシクロ〔3.3.1.13.7〕デ
ク−2−イリデンメチル)フェノキシドは4.1gであった
(定量的収量)。これはジクロロメタンに不溶に不溶で
あり、上澄みのTLCはフェノール系不純物(phenolic im
purity)の存在の証拠を示さなかった。生成物のヌジョ
ールマル(nujol mull)は3500〜3300cm-1の間にOHスト
レッチ吸収の全くない赤外線吸収スペクトルを示した。
フェノラート塩は280゜未満の融点を示さなかったが、1
70゜から幾らか暗色化した。これは以後の全ての操作の
間中、乾燥状態に保持し、ドライエーライト(Drierit
e)上のデシケータに貯蔵した。
IR(ヌジョールマル):1572,1405,1310,1285,1198,11
75,1150,1090,988,870,800,770cm-1. 例 110 ナトリウム3−(メトキシトリシクロ〔3.3.1.13.7
デク−2−イリデンメチル)フェノキシド(1.74g,6.0m
mol)をアルゴン化で、トリエチルアミン数滴を含む、
完全に乾燥したジメチルホルムアミド10mlに加えた。生
成したスラリーを2−クロロ−2−オキソ−1,3,2−ジ
オキサホスホラン(0.580ml、6.3mmol)の25分間にわた
る添加中、激しく攪拌した。混合物はこの添加中と、次
のさらに3.5時間の室温での激しい攪拌中に希薄化し
た。次に、乾燥シアン化ナトリウム(0.325g、6.6mmo
l))を、水分を遮断して、加え、攪拌を室温において
一晩続けると、橙色の濁った溶液が得られた。溶媒を減
圧下(1.0mmHg)、50℃において除去し、残渣をo−キ
シレンによって2回洗浄して、DMFをさらに除去した。
生成した褐色泡状物を、メタノール中4.37Mナトリウ
ムメトキシド(1.30ml、5.7mmol)の滴加の前に、メタ
ノール10mlに溶解した。30分間後に、溶媒を回転蒸発器
上で除去し、残渣を5%水/アセトン(v/v)中にスラ
リー化し、濾過した。固体フィルターケーキを水に溶解
し、これに対して逆相クロマトグラフィー(PLRPポリス
チレン分取HPLCカラム、水−アセトニトリル勾配を用い
る)を実施して、適当な画分の凍結乾燥後に二ナトリウ
ム3−(メトキシトリシクロ〔3.3.1.13,7〕デク−2−
イリデンメチル)フェニルホスフェートを白色のふわふ
わした固体として良好な収量で便利に単離した。生成物
1H NMRスペクトルデータは同時係属出願第402,847号
に報告したデータと同じであった。
本発明の上記考察は主として、好ましい実施態様とそ
の実施に関するものである。ここに述べた概念の実際の
意味することの多少の変化と変更は下記請求の範囲に定
義された本発明の要旨と範囲から逸脱すまことなく容易
になされうることに、当業者に容易に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平4−507404(JP,A) 特表 平3−505739(JP,A) 国際公開89/6226(WO,A1) Synthesis,(1984)(4) p.330−p.332 J.Org.Chem.,54(14) (July.7,1989)p.3252−3254 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、R1はトリアルキルシリル基または炭素数12まで
    のアルキル基であり;R2はメタであるか、ホスホネート
    エステル含有側鎖を担持する環上炭素原子とR2を担持す
    る環上炭素原子との間の炭素数が、ホスホネートエステ
    ル含有側鎖を担持する環上炭素原子とR2を担持する環上
    炭素原子を含めて奇数であるようにY基上の位置にあ
    り、ヒドロキシル基、エーテル基(OR4)基またはチオ
    エーテル(SR4)基(R4は炭素数20以下の置換もしくは
    非置換アルケニル、アルキルまたはアラルキル基であ
    る)、アシルオキシ基、臭素原子、アミノ基、モノもし
    くはジ(低級)アルキルアミノ基またはその酸塩(各低
    級アルキル基は炭素数7までであり、各低級アルキル基
    はY基に結合して、一つ以上の縮合環を形成する)、NH
    SO2R5基(R5はメチル、トリル、またはトリフルオル基
    である);炭素数20までの、置換アリール、ヘテロアリ
    ールまたはβ−スチレニル基であり;R3は炭素数20以下
    の置換または非置換アルキル、アラルキルまたはヘテロ
    アラルキル基、さらに置換されうる炭素数14までのアリ
    ールまたはヘテロアリール基であり;X1は水素または炭
    素数20までの置換もしくは非置換アリール、アラルキ
    ル、ヘテロアリールまたはヘテロアルキル基、アリル
    基、炭素数6までのヒドロキシ(低級)アルキル基、
    (低級)アルキル−OSiX3基(アルキルとXラジカルは
    上記で定義した通りである)、エーテル(OR4)または
    チオエーテル(SR4)(R4は上記で定義した通りであ
    る)、SO2R6基(R6はメチル、フェニルまたはNHC6H5
    ある)、炭素数7までの置換もしくは非置換アルキル
    基、ニトロ基、CN基、アルデヒドまたはそのオキシムま
    たはジメチルヒドラゾン、ハロゲン基、カルボン酸塩、
    エステルまたはヒドラジド、トリアルキルケイ素に基づ
    く基またはホスホリルオキシ基であり;Yはフェニル、ビ
    フェニル、9,10−ジヒドロフェナントリル、ナフチル、
    アントリル、フェナントリル、ピレニル、ジベンゾスベ
    リル、またはフタリルである] によって表される化合物。
  2. 【請求項2】R3が炭素数20までの分枝鎖を有するか有し
    ないアルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル基で
    あって、1つ以上のカルボキシル基、スルホン基または
    4級アミノ基またはそれらの塩で置換されている請求項
    1の化合物。
  3. 【請求項3】式: [式中、R2がエーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までの置換もしくは非置換、飽和ま
    たは不飽和アルキルまたはアラルキルである)、臭素原
    子、ヒドロキシル基、アセトキシ基、ピバロイルオキシ
    基、ジ(低級アルキル)アミノ基(各低級アルキル置換
    基は炭素数7までである)、またはNHSO2R5基(R5はト
    リフルオロメチルまたはトリルである)であり;X1は水
    素、または2−Me、4−OEt、4−OMe、5−CHO、5−C
    H(OMe)、5−Br、5−Cl、5−OMe、または6−OMe
    である] で表される化合物。
  4. 【請求項4】R2が3−O−Meまたは3−ピバロイルオキ
    シである請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】R2が3−O−Meまたは3−ピバロイルオキ
    シであり、X1が5−CHOである請求項3記載の化合物。
  6. 【請求項6】式: で表される化合物。
  7. 【請求項7】式: によって表される化合物。
  8. 【請求項8】式: によって表される化合物。
  9. 【請求項9】式: によって表される化合物。
  10. 【請求項10】式: [式中、R2はエーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までのアルキル基である)であり;X
    1は水素、2−Me、4−OEt、4−OMe、5−CHO、5−CH
    (OMe)、5−Br、5−Cl、5−OMeまたは6−OMeで
    ある] によって表される化合物。
  11. 【請求項11】式: [式中、R2はエーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までのアルキル基である)、ハロゲ
    ン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ジ(低
    級アルキル)アミノ基(各低級アルキル置換基は炭素数
    7までである)、またNHSO2R5基(R5はメチルまたはエ
    チルである)であり;X1は水素、2−Me、4−OEt、4−
    OMe、5−CHO、5−CH(OMe)、5−Br、5−Cl、5
    −OMeまたは6−OMeである] によって表される化合物。
  12. 【請求項12】式: [式中、R2がエーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までのアルキル置換基である)、ア
    セトキシまたはピバロイルオキシ、ハロゲン原子、ニト
    ロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ジ(低級アルキル)
    アミノ基(各低級アルキル置換基は炭素数7までであ
    る)、またはNHSO2R5基(R5はトリルまたはトリフルオ
    ロメチルである)であり、X1は水素、2−Me、4−OE
    t、4−OMe、5−CHO、5−CH(OMe)、5−Br、5−
    Cl、5−OMeまたは6−OMeである] によって表される化合物。
  13. 【請求項13】式: [式中、R2はエーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までのアルキルまたはアラルキル基
    である)、アセトキシまたはピバロイルオキシ基、ハロ
    ゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ジ
    (低級アルキル)アミノ基(各低級アルキル置換基は炭
    素数7までである)、またはNHSO2R5(R5はメチルまた
    はトリルである)である] によって表される化合物。
  14. 【請求項14】式: によって表される化合物。
  15. 【請求項15】式: によって表される化合物。
  16. 【請求項16】式: によって表される化合物。
  17. 【請求項17】式: によって表される化合物。
  18. 【請求項18】式: [式中、X1は水素、2−Me、4−OEt、4−OMe、5−CH
    O、5−CH(OMe)、5−Br、5−Cl、5−OMeまたは
    6−OMeである] によって表される化合物。
  19. 【請求項19】式: [式中、R1は炭素数12までのアルキル基であり;R2はエ
    ーテル(OR4)またはチオエーテル(SR4)(R4は炭素数
    20までのアルキルまたはアラルキルである)、アセトキ
    シまたはピバロイルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
    基、ヒドロキシル基、アミノ基、ジ(低級アルキル)ア
    ミノ基(各低級アルキル置換基が炭素数7までであ
    る)、またはNHSO2R5(R5はトリルまたはトリフルオロ
    メチルである)であり;R3は炭素数20までの低級アルキ
    ル、アラルキル、アリールまたはヘテロアラルキル基、
    (低級アルキル)−O−SiX3基(低級アルキル部分は炭
    素数7までであり、Xはメチル、ベンジルまたはt−ブ
    チルである)、炭素数6までのヒドロキシル(低級)ア
    ルキル基、またはアミノ(低級)アルキルまたはジ(低
    級アルキルアミノ基)各低級アルキル基が炭素数7まで
    である)であり;Yはフェニル、ビフェニル、9,10−ジヒ
    ドロフェナントリル、ナフチル、アントリル、フェナン
    トリル、ピレニル、ジベンゾスベリルまたはフタリルで
    ある] によって表される化合物。
  20. 【請求項20】R3が炭素数20までの分枝鎖を有するか有
    しないアルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル基
    であって、1つ以上のカルボキシル基、スルホン基また
    は4級アミノ基またはそれらの塩で置換されている請求
    項19の化合物。
  21. 【請求項21】式: [式中、R2は、エーテル(OR4)またはチオエーテル(S
    R4)(R4は炭素数20までのアルキルまたはアラルキル置
    換基である)、アセトキシまたはピバロイルオキシ基、
    ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
    ジ(低級アルキル)アミノ基(各低級アルキル置換基は
    炭素数6までである)、またはNHSO2R5基(R5はトリル
    またはトリフルオロメチルである)である] によって表される化合物。
  22. 【請求項22】式: で表わされる化合物。
  23. 【請求項23】式: (式中R3は、置換または非置換の(i)炭素数20まで
    の、アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル基、
    (ii)炭素数14までのアリールまたはヘテロアリール
    基、(iii)アルコキシ(低級)アルキル基、(iv)炭
    素数6までのヒドロキシ(低級)アルキル基、低級アル
    キル−OSiX3基(ここで低級アルキル基は炭素数6まで
    であり、Xは独立してメチル、フェニルまたはt−ブチ
    ルである)、あるいは(v)アミノ(低級)アルキルま
    たはモノ−またはジ−(低級)アルキルアミノアルキル
    基(ここで各低級アルキル基は炭素数7までである)で
    あり;そして R4は、置換または非置換の炭素数20までの、ピバロイ
    ル、アリル、ベンジルまたはo−ニトロベンジル基であ
    る) の化合物。
  24. 【請求項24】R3が炭素数20までの分枝鎖を有するか有
    しないアルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル基
    であって、1つ以上のカルボキシル基、スルホン基また
    は4級アミノ基またはそれらの塩で置換されている請求
    項23の化合物。
  25. 【請求項25】式: (式中R3は、置換または非置換の(i)炭素数2ないし
    20の、アルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル
    基、(ii)炭素数14までのアリールまたはヘテロアリー
    ル基、(iii)アルコキシ(低級)アルキル基、(iv)
    炭素数6までのヒドロキシ(低級)アルキル基、低級ア
    ルキル−OSiX3基(ここで低級アルキル基は炭素数6ま
    でであり、Xは独立してメチル、フェニルまたはt−ブ
    チルである)、あるいは(v)炭素数3ないし7のアミ
    ノ(低級)アルキルまたはモノ−またはジ−(低級)ア
    ルキルアミノアルキル基(ここで各低級アルキル基は炭
    素数7までである)である)の化合物。
  26. 【請求項26】R3が炭素数20までの分枝鎖を有するか有
    しないアルキル、アラルキルまたはヘテロアラルキル基
    であって、1つ以上のカルボキシル基、スルホン基また
    は4級アミノ基またはそれらの塩で置換されている請求
    項25の化合物。
  27. 【請求項27】R2が結合する環炭素原子とホスホネート
    エステル基が結合する環炭素原子とを分離する環炭素原
    子の総数が、総合位置の環炭素原子を含めて、奇数の整
    数である請求項13の化合物。
  28. 【請求項28】R3が(低級)アルキル−OSiX3基(ここ
    で低級アルキル基は炭素数6までであり、Xは独立して
    メチル、フェニルまたはt−ブチルである)である請求
    項1の化合物。
  29. 【請求項29】置換された低級アルキルが、炭素数6ま
    でのアルコキシ(低級)アルキル基、あるいはアミノ
    (低級)アルキルまたはモノ−またはジ−(低級)アル
    キルアミノ(低級)アルキル基(ここで各アルキル基は
    炭素数7までである)である請求項1の化合物。
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