JP3009480U - 紐付き玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安全で、模様を簡単に付すことができ、しか
も、大きさも比較的自由に構成できる紐付き玩具を提供
する。 【構成】 表面側に向けて膨出する２つの半胴部と、こ
の２つの半胴部同士を基端側で互いに連ねる短軸部と、
この短軸部に一端が係合される紐体とから構成される紐
付き玩具において、前記２つの半胴部は、それぞれ、少
なくとも表面側の外皮が可撓性シートで構成されるとと
もに、その外皮内側には気体が封入されるようになって
おり、気体圧力によって外皮が表面側に向けて膨出する
ようになっていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、紐付き玩具に関するもので、さらに詳しくは、表面側に膨出する ２つの半胴部と、この２つの半胴部同士を基端側で互いに連ねる短軸部と、この 短軸部に一端が係合される紐体とから構成される紐付き玩具に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

この種の紐付き玩具として、例えば、縁日などで売られるヨーヨー（商品名） が知られている。このヨーヨーは、半球形状の２つの半胴部を丸みを外側にして 合せ、それら半胴部を短軸部で連ね、その短軸部に紐体の一端を巻き付けた構造 となっている。

【０００３】 このヨーヨーは、紐先を持ってヨーヨー本体を垂らし、回転に伴う反動により ヨーヨー本体を上下させて遊べるようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

【０００５】 ところが、前記ヨーヨーにおいては、半胴部が木片、ブリキあるいは硬質プラ スチックで構成されているため硬く、子供らが紐先を持ってヨーヨー本体を振り 回したりすると、回りの人や物に当たったりして思わぬ事故を招く危険があった 。また、半胴部の表面に絵柄などの模様を付する場合、木片、ブリキあるいは硬 質プラスチック表面は比較的粗く、インクの乗りが悪く、しかも、半胴部の外側 の面は湾曲しているため、印刷が難しいという問題があった。さらには、大きい ヨーヨーとすると、全体が非常に重くなってしまうなどの問題もあり、自ずと、 大きさにも限界があった。

【０００６】 本考案は、このような問題点に鑑みてなされたもので、安全で、模様を簡単に 付すことができ、しかも、大きさも比較的自由に構成できる紐付き玩具を提供す ることを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の紐付き玩具は、表面側に膨出する２つの半胴部と、この２つの 半胴部同士を基端側で互いに連ねる短軸部と、この短軸部に一端が係合される紐 体とから構成される紐付き玩具において、前記２つの半胴部は、それぞれ、少な くとも表面側の外皮が可撓性シートで構成されるとともに、その外皮内側には気 体が封入されるようになっており、気体圧力によって外皮が表面側に向けて膨出 するようになっていることを特徴とするものである。

【０００８】 請求項２記載の紐付き玩具は、請求項１記載の紐付き玩具において、前記２つ の半胴部に、それぞれ気体を出し入れするためのバルブが設けられていることを 特徴とするものである。

【０００９】 請求項３記載の紐付き玩具は、請求項１または請求項２記載の紐付き玩具にお いて、前記２つの半胴部にそれぞれ重りが付設されていることを特徴とするもの である。

【００１０】 請求項４記載の紐付き玩具は、請求項１〜請求項３いずれか記載の紐付き玩具 において、前記可撓性シートが軟質性樹脂であることを特徴とするものである。

【００１１】 請求項５記載の紐付き玩具は、請求項１〜請求項３いずれか記載の紐付き玩具 において、前記可撓性シートが軟質性ゴムであることを特徴とするものである。

【００１２】

【作用】

この紐付き玩具によれば、半胴部の少なくとも表面側の外皮が可撓性シートで 構成され、その外皮内側には気体が封入されているので、子供らが玩具を振り回 して、回りの人や物に本体が当たったとしても、気体がクッションとして機能す ることにより、安全である。また、バルブを設けて、半胴部内の気体を排出する ようにすれば、全体が撓むので嵩が減り、持ち運びが簡単にできることになる。 また、外皮が軟質性樹脂シートや軟質性ゴムシートによって構成されているもの では、比較的表面が緻密に構成でき、しかも印刷後に張り合わせるなどできるの で、印刷も容易となる。また、半胴部を大きくしても、さほどは重くならないた め、本体を任意の大きさに構成することも可能である。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案に係る紐付き玩具の実施例を説明する。

【００１４】 図１には第１実施例の紐付き玩具の斜視図が示されている。この紐付き玩具１ は、図２に示すように、半球形状の２つの半胴部２，２と、この２つの半胴部２ ，２を丸みを外側にして互いに連ねる短軸部３と、この短軸部３に一端が係合さ れる紐体４とから構成されている。

【００１５】 半胴部２は、それぞれ、外皮が軟質性樹脂や軟質性ゴムからなる可撓性シート によって構成されている。すなわち、半胴部２は、それぞれ、外皮が３枚の可撓 性シート２０ａ，２０ｂ，２０ｃから構成され、この３枚の可撓性シート２０ａ ，２０ｂ，２０ｃの端部を重ね合わせて隣合う可撓性シート同士を溶着した構造 となっている。外側の可撓性シート２０ａには、バルブ２１が付設され、このバ ルブ２１から可撓性シート２０ａ，２０ｂ間の空間に例えば空気を入れることに よって、当該可撓性シート２０ａが真ん中の可撓性シート２０ｂに対して膨出す るようになっている。また、可撓性シート２０ｂ，２０ｃの空間には、ボール紙 やプラスチックなどからなる円板状の重り２２が入れられている。可撓性シート ２０ｂ，２０ｃの溶着は、この重り２２を挟み込んだ後に行われる。なお、可撓 性シート２０ａにはその表面に所定の模様（この実施例では、サッカーボールに 似せた模様）が付されている。

【００１６】 短軸部３は、半胴部２と同様に、外皮が軟質性樹脂や軟質性ゴムからなる可撓 性シート３０によって構成されている。すなわち、短軸部３は、１枚の可撓性シ ート３０を円筒形に丸めて溶着した構造となっている。この短軸部３は、その各 端部が左右の半胴部２，２に溶着されているとともに、その周面には、バルブ３ １が付設され、このバルブ３１から短軸部３内に例えば空気を入れることによっ て短軸部３の可撓性シート３０が膨出するようになっている。

【００１７】 紐体４は布、革あるいはゴムなどによって構成される。この紐体４の一端には 、短軸部３に外嵌される係合リング４０が取り付けられている。この係合リング ４０の短軸部３への外嵌は、短軸部３の端部を少なくとも一方の半胴部２に溶着 する前に行われる。一方、紐体４の他端には、指に嵌めるための係合リング４１ が取り付けられている（図１参照）。

【００１８】 次に、この実施例１の紐付き玩具１を用いての遊び方について説明する。

【００１９】 紐体４をゴムによって構成したときには、紐先の係合リング４１を指に嵌めて 本体を垂らし、水ヨーヨーと同様に、ゴムの復帰力により本体を上下させて遊ぶ 。また、本体の大きさにもよるが、紐体４の種類によらず、本体を床に置き、紐 体４を引っ張ることによって、本体を転動させて遊ぶこともできる。また、水中 で、本体を浮かばせて遊ぶこともできる。

【００２０】 このような紐付き玩具１によれば下記のような効果を得ることができる。

【００２１】 すなわち、半胴部２の外皮が可撓性シートで構成され、半胴部２の内部には空 気が封入されているので、子供らが玩具を振り回して、回りの人や物に本体が当 たったとしても、空気がクッションとして機能することにより、安全である。ま た、バルブ２１を開いて、半胴部２内の空気を排出するようにすれば、全体が撓 むので嵩が減り、持ち運びが簡単にできることになる。また、外皮が軟質性樹脂 シートや軟質性ゴムシートによって構成されているので、比較的表面が緻密に構 成でき、印刷も容易となり、意匠的効果を増すこともできる。また、半胴部２を 大きくしても、さほどは重くならないため、本体を任意の大きさに構成すること も可能である。

【００２２】 図３には第２実施例の紐付き玩具１が示されている。この紐付き玩具１は第１ 実施例のそれと本体の模様が異なるだけである。つまり、第１実施例の紐付き玩 具１ではサッカーボールの模様となっているのに対して、第２実施例の紐付き玩 具１ではスイカの模様となっている。

【００２３】 図４には第３実施例の紐付き玩具１が示されている。この紐付き玩具１は第１ 実施例のそれと本体の形状が異なっている。つまり、第１実施例の紐付き玩具１ では半胴部２，２が半球形状に構成され、全体が球形状となっているのに対して 、第３実施例の紐付き玩具１では半胴部２，２が厚肉円板形状に構成され、全体 が円筒形状に構成されている。なお、この第３実施例においては、半胴部２の表 面の模様は省略されているが、実際には、表面に模様が付してある。

【００２４】 以上、本考案の実施例の紐付き玩具について説明したが、本考案は、かかる実 施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能 である。

【００２５】 例えば、前記実施例では、半胴部２を半球形状あるいは厚肉円板形状に構成し たが、半胴部２の形状は任意で良く、例えば花の形状、動物の形状などにしても 良い。このようにしても、半胴部２の外皮は柔らかく、しかも内部の空気がクッ ションとして機能するので、安全である。

【００２６】 また、前記実施例では、短軸部３を可撓性シート３０によって構成したが、円 筒状あるいは円柱状の硬質樹脂などによって構成しても良い。

【００２７】 さらに、前記実施例では、紐体４に係合リング４０を付設して、紐体４を係合 リング４０を介して短軸部３に係合するようにしたが、紐体４を直接的に短軸部 ３に結ぶなどして固定しても良い。この場合には、紐体４としてゴムを用いなく ても回転の反動を利用してヨーヨーと同じ遊びができる。

【００２８】 また、前記実施例では、半胴部２の表面にだけ模様を付する場合について説明 したが、模様の背景部分を透明にするとともに、当該透明部分から透視できる部 分にも模様を付しても良い。

【００２９】 さらに、半胴部２の内部に樹脂製の小球を多数入れて置き、本体を動作させる 際に、音を出させるようにしても良い。

【００３０】

【考案の効果】

本考案に係る紐付き玩具によれば、半胴部の少なくとも表面側の外皮が可撓性 シートで構成され、その外皮内側には気体が封入されているので、子供らが玩具 を振り回して、回りの人や物に本体が当たったとしても、気体がクッションとし て機能することにより、安全である。また、バルブを設けて、半胴部内の気体を 排出するようにすれば、全体が撓むので嵩が減り、持ち運びが簡単にできること になる。また、外皮が軟質性樹脂シートや軟質性ゴムシートによって構成されて いるものでは、比較的表面が緻密に構成できるので、印刷も容易となる。また、 半胴部を大きくしても、さほどは重くならないため、本体を任意の大きさに構成 することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の紐付き玩具の斜視図である。

【図２】第１実施例の紐付き玩具の縦断面図である。

【図３】第２実施例の紐付き玩具の斜視図である。

【図４】第３実施例の紐付き玩具の斜視図である。

【符号の説明】

１ 紐付き玩具 ２ 半胴部 ３ 短軸部 ４ 紐体

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面側に向けて膨出する２つの半胴部
   と、この２つの半胴部同士を基端側で互いに連ねる短軸
   部と、この短軸部に一端が係合される紐体とから構成さ
   れる紐付き玩具において、前記２つの半胴部は、それぞ
   れ、少なくとも表面側の外皮が可撓性シートで構成され
   るとともに、その外皮内側には気体が封入されるように
   なっており、気体圧力によって外皮が表面側に向けて膨
   出するようになっていることを特徴とする紐付き玩具。
2. 【請求項２】 前記２つの半胴部にはそれぞれ気体を出
   し入れするためのバルブが設けられていることを特徴と
   する請求項１記載の紐付き玩具。
3. 【請求項３】 前記２つの半胴部にはそれぞれ重りが付
   設されていることを特徴とする請求項１または請求項２
   記載の紐付き玩具。
4. 【請求項４】 前記可撓性シートは軟質性樹脂であるこ
   とを特徴とする請求項１〜請求項３いずれか記載の紐付
   き玩具。
5. 【請求項５】 前記可撓性シートは軟質性ゴムであるこ
   とを特徴とする請求項１〜請求項３いずれか記載の紐付
   き玩具。