JP3009403U - Lpガスボンベ用カバー - Google Patents

Lpガスボンベ用カバー

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JP3009403U
JP3009403U JP1994011758U JP1175894U JP3009403U JP 3009403 U JP3009403 U JP 3009403U JP 1994011758 U JP1994011758 U JP 1994011758U JP 1175894 U JP1175894 U JP 1175894U JP 3009403 U JP3009403 U JP 3009403U
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豊 濱野
浩明 勝山
敏行 猪瀬
Original Assignee
昭石ガス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】LPガス使用のイメージアップを図ると共に町
の美観向上に寄与し、容易且つ確実に設置でき着脱も極
めて簡便に行え、ボンベにとって好ましい設置環境を提
供し、ボンベ交換の際の作業性を軽減し得る新規なLP
ガスボンベ用カバーを提供する。 【構成】傾斜面部6、補強リブ8,9等を有するカバー
本体Aは極めて外観が良く意匠性に優れる。持ち手用開
口12に手を入れて操作し、ボンベDの前方からカバー本
体Aを被せ且つ掛止め具Bを突子Hに係合させれば、カ
バー本体Aが外壁Cに対して確実、且つ容易に取り外し
可能に固定され、ボンベDを人目に触れることのないよ
うほぼ完全に覆うことができる。切欠き10,通風孔11,
開口12が換気流通口となって内部の温度上昇を防止し、
強風による浮き上がりを防止する。アクリル変性塩ビ板
からなるカバー本体Aは優れた耐衝撃性,耐候性,耐燃
焼性を持つと共に、さらなる軽量化が図れ作業性向上等
に寄与する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液化石油ガス(プロパン、ブタン、ブチレン等やこれらの混合ガス 、以下LPガスという)を充填したLPガスボンベを体裁良く屋外に設置するた めのLPガスボンベ用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
業務用、家庭用などに使用されるLPガスボンベは、有底長筒型の鋼製容器の 頂部にバルブを設けてなるもので、通常は2本1組で軒先などに置かれている。 設置に際しては、2本1組のLPガスボンベを建築物(家屋等)の外壁に沿っ て直立させ、その外壁に固定した係止金具とチェーンによって転倒しないように 建築物に直接係止したり、若しくは外壁に沿って起設した架台によって直立状に 支持すると共にチェーンによって転倒しないよう保持するなどの手段が採られて いる。
【0003】 上記したような旧来の設置手段によれば、LPガスボンベが剥き出しの状態で 屋外に設置されるので外観上体裁の良いものではなく、目障りで建物への適合性 にも欠け、LPガス使用のイメージダウンに繋がるばかりか、近年特に注目され ている町の美観や地球環境への配慮の面からも好ましくないものであった。また 、野晒しのままではLPガスボンベにとって好ましい状況ではなく、特にガスボ ンベに直接直射日光が当たる場合はバルブの安全弁からガスが噴出し引火する虞 れもある。 このような問題点を解消するために通常、直接人目に触れることがなく日当た りの悪い場所、すなわち建築物の裏側や側面のような、通りから奥まった場所に ガスボンベを設置するようにしているが、このためボンベの出し入れが面倒であ り、ボンベ交換の際の作業性が悪いという別の不具合が生じていた。
【0004】 一方、上記問題点を解消しようとするものとして、例えば実公昭53−473 79号公報,特開平6−174198号公報には内部に所定数のLPガスボンベ を収納するボンベ収納庫が開示され、また実開平4−88599号公報,実開平 5−81600号公報には、LPガスボンベを覆うボンベカバーが開示されてい る。 しかしながら、上記ボンベ収納庫は物置き様のものであり、ガスボンベが直接 人目に触れることは防止できるものの外観を大幅に向上し得るとはいい難く、よ って実際には収納庫自体が人目に触れることのないよう建築物の裏側などに配置 される場合が多く、ボンベ交換の際の作業性向上は期待し得ないものであった。 また、収納庫本体の設置に際しては現場で収納庫を組み立てると共に、その背面 部分を建築物の外壁などに移動不能に固定し、且つ収納庫本体の傾きを防止する ために設置面を均す作業を必要とし、設置に際して相当の手間がかかるという不 具合があった。 また、上記従来のボンベカバーはボンベの筒状本体部の外周を覆う単なるシー ト状のものであって、ボンベ頂部が露呈するため外観状の体裁を改善することは 困難であり、専らボンベの温度上昇防止の目的で使用されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上述したような従来事情に鑑み、本考案は、建築物等の外壁に沿って並列状に 設置した所定数のLPガスボンベを覆うことができる略箱体形状のカバーに着目 し、そのカバー体自身の外観を向上させてLPガス使用のイメージアップを図る と共に町の美観向上などにも寄与することができ、しかも容易且つ確実に設置で きると共に着脱も極めて簡便に行え、さらにLPガスボンベにとって好ましい設 置環境を提供することができ、ボンベ交換の際の作業性を軽減することも可能な 、新規なLPガスボンベ用カバーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本考案の請求項1に係るカバーは、建築物等の外 壁に沿って並列状に設置した所定数のLPガスボンベを収容可能な大きさを有す ると共に、背面部と底面部を連続させて開口し上面部,左右の側面部,前面部を 閉塞し、且つ上面部前縁と前面部上縁との間にわたる部分を所定角度に傾斜する 傾斜面部とした略箱体形状の合成樹脂製のカバー本体を備え、該カバー本体の前 面部及び左右側面部には凹溝状の補強リブを高さ方向に対して適宜間隔ごとに複 数形成すると共に、上面部にはLPガスボンベ頂部に接続する配管挿通用の切欠 きを設け、前面部下方には通風孔を開穿し、左右の側面部には持ち手用開口を設 け、さらにカバー本体の左右側面部における背面開口側の縁部には、上記LPガ スボンベの左右両側の外壁に固定した突子に係脱自在に係合する掛止め具を設け 、該左右の掛止め具を前記左右の突子に各々係合させるをもって、建築物等の外 壁に沿ってカバー本体を着脱自在に掛止め固定するようにしてなることを特徴と する。 尚、請求項1においては、カバー本体の材質については合成樹脂材料であるこ と以外に特に限定されないが、使用条件、成形条件などを考慮して、例えば硬質 塩化ビニルやFRP、その他ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどが あげられる。
【0007】 また本考案の請求項2に係るカバーは、上記掛止め具を、カバー本体の左右側 面部に固定される第1片部と、上記突子に係脱自在に係合する係合孔を有し前記 第1片部の先端からカバー本体外側へ向けて折曲形成される第2片部とから構成 すると共に、前記第1片部の固定位置をカバー本体の奥行き方向に対して複数設 けて、前記第2片部の、カバー本体背面開口部からの突出量を適宜に設定可能と したことを特徴とする。
【0008】 また本考案の請求項3に係るカバーは、上記カバー本体の前面部下方に形成し た補強リブの後面縦壁を、その下縁側が上縁側よりもカバー本体内方に位置する よう傾斜させ、該傾斜面部に通風孔を開設したことを特徴とする。
【0009】 さらに本考案請求項4に係るカバーは、上記カバー本体が、アクリル変性塩化 ビニル板を用いて一体成形されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】
請求項1に係るカバーによれば、カバー本体が、上面部前縁と前面部上縁との 間にわたる部分を所定角度に傾斜する傾斜面部とし、且つ前面部及び左右側面部 には凹溝状の補強リブを高さ方向に対して複数備えることから、物置き様のボン ベ収納庫やシート状の従来のボンベカバー、さらには単なる箱体形状のカバーに 比べ、極めて外観が良く意匠性に優れたものとなる。 そうして、左右の持ち手用開口に手を入れてカバー本体を操作し、外壁に沿っ て設置した所定数のLPガスボンベの前方からカバー本体を被せ、且つ左右の掛 止め具を左右の突子に各々係合させるをもって外壁に沿って掛止めすれば、カバ ー本体が外壁に対して確実に、且つ容易に取り外し可能に固定され、しかも外壁 に沿って並列状に設置した所定数のLPガスボンベを人目に触れることのないよ うほぼ完全に覆うことができる。 LPガスボンベを交換する際には、左右の持ち手用開口に手を入れてカバー本 体を操作し、上記掛止め具と突子の係合を外すことでカバー本体を外壁から取り 外せば簡単に作業を行うことができる。 カバー本体は合成樹脂材料を用いて一体成形されたものであり、しかも複数の 補強リブを備えていることから、鋼板やステンレス等からなる金属製のカバー体 に比べて軽量で自己保形性にも優れ、外壁に対する着脱操作も頗る簡便であり、 且つ所定の強度、耐久性を有する。 カバー本体上部に設けた切欠きは、ボンベ頂部のバルブに接続する配管の逃げ として作用し、前記配管がカバー本体の掛止め固定の邪魔になる虞れを無くす。 またこの切欠きと通風孔及び持ち手用開口とが換気流通口となって、カバー本体 内部の温度上昇防止に役立つと共に、強風によるカバー本体の浮き上がりを防止 する風抜きとして機能する。
【0011】 請求項2に係るカバーによれば、掛止め具における第2片部のカバー本体背面 開口部からの突出量を適宜に設定することで、建築物等の外壁とカバー本体背面 開口部との間に所定寸法の間隔を確保した状態でカバー本体を掛止めすることが でき、前記間隔を配管挿通用の隙間として利用して、LPガスボンベに接続する 配管類がカバー本体で覆われる高さに配設されている外壁へのカバー本体の掛止 め固定を可能とする。
【0012】 請求項3に係るカバーによれば、通風孔が、カバー本体前面部から一段奥まっ た箇所にて、下向き傾斜状に開口するようになるので、該通風孔からの雨水等の 浸入が効果的に防止できると同時に、該通風孔から流入する外気をカバー本体上 部の切欠きに向けて上昇するよう方向づけ、前述したカバー本体内部の温度上昇 防止並びに風抜きとしての機能をより向上することが期待できる。
【0013】 請求項4に係るカバーによれば、カバー本体に優れた耐衝撃性,耐候性,耐燃 焼性を付与して製品の信頼性を向上することができると共に、カバー本体の軽量 化がさらに促進されて前述したカバー本体脱着の際の作業性をより簡便なものと し得、しかも幅広い成形性が得られることから製造が容易になると共に製造コス トの低減も期待できる。
【0014】
【実施例】
以下、本考案に係るLPガスボンベ用カバーの一実施例を図1〜図4を参照し て説明する。 図中Aはカバー本体、Bは掛止め具、Cは建築物等の外壁、Dはその外壁Cに 沿って並列状に設置した2本一組のLPガスボンベ、Eはボンベ頂部のバルブ30 に接続するホース、Fは外壁Cに固定されホースE他端が連結されるメーター等 の器具、Gは一端を器具Fに連結し外壁Cに沿って固定された配管、Hは外壁C における前記両ボンベDの左右両側部分に固定された突子を示す。
【0015】 カバー本体Aは、所望の合成樹脂材料、本実施例では後述するアクリル変性塩 化ビニル板を用い、外壁Cに沿って並列状に設置した2本一組のLPガスボンベ Dを収容可能な大きさをもって、背面部1と底面部2を連続させて開口し、上面 部3、左右の側面部4,4、前面部5を閉塞し、且つ上面部前縁3aと前面部上縁 5aとの間にわたる部分を所定角度に傾斜する傾斜面部6とした略箱体形状に一体 形成されており、所定の強度,耐久性,耐衝撃性,耐候性,耐燃焼性(自己消火 性)などを有すると共に、鋼板やステンレス或いはFRPや塩ビ鋼板等で成形さ れたものに比べて軽量で、運搬時や外壁Cに対する着脱作業も極めて簡単に行う ことができる。
【0016】 前記傾斜面部6は、カバー本体Aの成形工程において型抜きを容易ならしめる と同時に、上面部3に雨水などが溜まることを防ぎ、且つカバー本体Aの外観( 意匠性)を高める役割を果たす。尚、本実施例では傾斜面部6の左右側縁部分6a ,6aを図1に示すような円弧形状として、カバー本体Aの外観(意匠性)のさら なる向上を図っている。
【0017】 カバー本体Aにおける前面部5及び左右側面部4,4には凹溝状の補強リブ8 ,9を複数形成してある。 補強リブ8,9は図示の如く、一方の側面部4における背面開口部1側の縁部 4aから前面部5を横断して他方の側面部4の縁部4aにまで至る連続状のもの(符 号8で示す)と、夫々の側面部4,4の縁部4aから前面部5の幅方向ほぼ中央部 まで形成された左右分割タイプのもの(符号9で示す)の二種類形成され、それ ら二種類の補強リブ8,9が交互に現出するよう、カバー本体Aの高さ方向に対 して適宜間隔ごとに複数形成する。 前記補強リブ8,9は、カバー本体Aの強度、耐久性、自己保形性を向上させ てカバー本体Aをより薄肉軽量に形成することを可能にすると同時に、カバー本 体Aの外観(意匠性)を高める上で大きな役割を果たす。尚、本実施例において は上記二種類の補強リブ8,9を交互に形成することで、カバー本体Aの強度, 耐久性,自己保形性並びに外観(意匠性)のさらなる向上が期待できる。
【0018】 カバー本体Aの上面部3にはボンベ頂部のバルブ30に接続する配管(ホースE )挿通用の切欠き10を設け、前面部5下方には通風孔11を開穿し、左右側面部4 ,4には持ち手用開口12を設けてある。 切欠き10は、通風孔11と共にカバー本体A内部の換気を行うための通風入口, 出口を兼用し、カバー本体A内部の温度上昇防止及び強風の際の風抜きとして機 能する。 通風孔11は、下から二番目の補強リブ8における後面縦壁8aの長さ方向ほぼ中 央部分を、その下縁側が上縁側よりもカバー本体A内方に位置するよう傾斜させ た傾斜面部8bとし、該傾斜面部8bに複数開設される。このような構成によれば、 夫々の通風孔11が、カバー本体前面部5から一段奥まった箇所にて下向き傾斜状 に開口するようになるので、各通風孔11からの雨水等の浸入が効果的に防止でき ると同時に、各通風孔11から流入する外気をカバー本体A上部の切欠き10に向け て上昇するよう方向づけ、前述した温度上昇防止並びに風抜きとしての機能をよ り向上させることが期待できる。 持ち手用開口12は、カバー本体Aの運搬や外壁に対する着脱操作を行う際の持 ち手部となるもので、左右側面部4,4の適宜高さ位置に開設される。 13はカバー本体前面部5の適宜位置に凹設形成したステッカー貼付け用の凹部 で、該凹部13に、LPガス販売店や業者、或いは緊急時の連絡先などが表示され たステッカー(不図示)を貼るようになっている。
【0019】 上述したカバー本体Aは、左右側面部4,4の背面開口部1側の縁部4aに設け た掛止め具Bと、外壁Cの適宜位置に設けた突子Hとによって、外壁Cに対して 着脱自在に掛止め固定される。 突子Hは螺軸40先端に拡大頭部41を有する周知なねじ部材からなり、拡大頭部 41と外壁Cとの間に、後述する第2片部22が介在する隙間が確保されるよう、2 本のLPガスボンベDの左右両側の外壁Cに突出状に固定される。 掛止め具Bは、カバー本体左右側面部4,4における縁部4a寄りの適宜高さ位 置に膨出状に設けた金具取付部4bの裏面側に、複数の螺子50により螺子止め固定 される第1片部21と、該第1片部21の先端からカバー本体A外側へ向けて略直角 に折曲する第2片部22とを一体に設けた金具体からなる。 前記第2片部22には、突子Hの拡大頭部41挿通可能に開口する孔23a と、突子 Hの螺軸40が緩嵌する開口幅をもって孔23a の上側に連設される溝23b とからな る係合孔23が形成される。
【0020】 上記金具取付部4b及び第1片部21には螺子50の挿通孔4c,24が、金具取付部4b にあっては左右側面部4の幅方向に対して、第1片部21にあってはその長さ方向 に対して、夫々適宜間隔ごとに複数(図面では3箇所)、上下二段に開穿され、 これにより、第1片部21の螺子止め位置がカバー本体Aの奥行き方向に対して複 数設けられ、前記第2片部22の、カバー本体背面開口部1からの突出量を適宜に 設定可能としている。 すなわち、図1〜図3に示す如く配管Gがカバー本体Aで覆われる部分よりも 上位に位置する外壁Cにカバー本体Aを掛止めする場合は、カバー本体Aの背面 開口部1と外壁Cとの間には隙間を確保する必要はない。一方、図4に示すよう に配管Gがカバー本体Aで覆われる高さに配設されている場合は、第2片部22の カバー本体背面開口部1からの突出量を適宜に調整して、外壁Cとカバー本体背 面開口部1との間に所定寸法の間隔Sを確保した状態でカバー本体Aを掛止めす るようにし、前記間隔Sを配管G挿通用の隙間として利用することで、配管Gが カバー本体Aで覆われる高さに配設されている外壁Cへのカバー本体Aの掛止め 固定が可能になる。
【0021】 上記カバー本体Aは、アクリル変性塩化ビニル板を用いて一体成形されている 。 アクリル変性塩化ビニル板はアクリルと塩化ビニルの複合樹脂からなる所定寸 法のシート材で、本実施例では筒中プラスチック工業社製のカイダックを用い、 厚さ3mm程度で且つカバー本体Aの背面開口部1とほぼ同一の縦横(高さ,幅 )寸法を備えたものを220〜230℃に加熱し、これを60〜70℃の成形温 度で真空成形を行い、製品肉厚1〜2mm程度に一体成形して上述したカバー本 体Aを得る。 このようにして得られたカバー本体Aは、硬質塩化ビニル樹脂製のものの10 倍以上、ABS樹脂製のものの3倍以上で、ポリカーボネイト樹脂やFRPで成 形されたものに匹敵する耐衝撃性を備え、しかも優れた耐候性及び耐燃焼性を有 し、且つ比重は鉄の1/6 程度であることから軽量化のさらなる促進が図れる等、 多くの利点を有する。
【0022】 以上の構成からなる本実施例のカバーによれば、左右の持ち手用開口12に手を 入れてカバー本体Aを操作し、外壁Cに沿って設置した2本のLPガスボンベD の前方からカバー本体Aを被せると共に、左右の掛止め具Bを左右の突子Hに各 々係合させれば、カバー本体Aが外壁Cに対して確実に、且つ容易に取り外し可 能に固定され、且つ前記2本一組のLPガスボンベDを人目に触れることのない ようほぼ完全に覆うことができる。 しかも、カバー本体Aは上面部前縁3aと前面部上縁5aとの間にわたる部分を所 定角度に傾斜する傾斜面部6とし、且つ前面部5及び左右側面部4,4には凹溝 状の補強リブ8,9を高さ方向に対して複数備えるので、物置き様のボンベ収納 庫やシート状の従来のボンベカバー、さらには単なる箱体形状のカバーに比べ極 めて外観が良く意匠性に優れたものであり、LPガス使用のイメージダウンを図 ると共に、町の美観向上にも寄与し得る。
【0023】 LPガスボンベDを交換する際には、左右の持ち手用開口12に手を入れてカバ ー本体Aを操作し、夫々の掛止め具Bと突子Hの係合を外すことでカバー本体A を外壁Cから取り外せば簡単に作業を行うことができる。 カバー本体Aの内部は、前述の如く切欠き10、通風孔11、さらには持ち手用開 口12が換気口として機能して温度上昇が防止され、しかもボンベDに直接直射日 光が当たる虞れもないので、LPガスボンベDにとって好ましい状況が維持され る。
【0024】 上記カバー本体Aの成形寸法の一例をあげれば、50kgのLPガスボンベ2 本一組のものに対応する大型タイプのもので高さ1500mm×幅920mm× 奥行き420mm程度、20kgのLPガスボンベ2本一組のものに対応する小 型タイプのもので高さ1000mm×幅820mm×奥行き370mm程度であ る。 また、アクリル変性塩化ビニル板により一体成形した場合、製品肉厚は大小共 に1〜2mm程度であり、また重量は前記大型タイプで6kg程度、小型タイプ のもので3.5kg程度で、夫々、FRPで成形した場合の約半分の重量である 。
【0025】 以下、上述した実施例のカバー本体Aを用いて行った温度測定試験について、 図5〜図8を参照して説明する。 ここでは、アクリル変性塩化ビニル板として筒中プラスチック工業株式会社製 のカイダックの耐候タイプ(#3000L)を用いて真空成形により一体成形された 上記50kgに対応する大型のカバー本体Aを容易し、規定重量充填された50 kgのLPガスボンベD2本を西向きコンクリート壁面に設置し、直射日光を直 接受けた場合(図5の(a) に示す)と、ボンベカバーでカバーした場合(図5の (b),(c) に示す)の温度を、下記測定点No.1〜16で、15時40分〜17 時40分までの間に10分間隔ごとに測定した。
【0026】 直射日光を直接受けるボンベの表面・・・6点(No.1〜6) カバーされたボンベの表面・・・・・・・6点(No.7〜12) カバー内側・・・・・・・・・・・・・・2点(No.13〜14) カバー外側・・・・・・・・・・・・・・1点(No.15) 外気温・・・・・・・・・・・・・・・・1点(No.16) 尚、各測定点の詳細は寸法と共に図5中に示す。
【0027】 各測定点別の温度変化を図6〜図8及び表1,表2に示す。また、直射日光を 受けた場合とボンベカバーを取り付けた場合の夫々の平均温度と温度差を表3に 示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】 以上の測定結果から、本考案ボンベカバーを使用すれば、直射日光を遮断しL Pガスボンベの表面温度を低下させることで有効に作用することが確認できた。 また、ボンベカバー内外の温度を比較すれば、測定点No.14とNo.15 の平均温度差は△T=1.49℃で、通気性についても問題ないことが確認でき た。
【0032】 表4及び表5は、アクリル変性塩化ビニル板とそれ以外の合成樹脂材料及び金 属材料の特性の比較を示す。尚、高衝撃デュポンは、撃芯R=10mmのデュポン 式衝撃度試験機によって、荷重5kgを落下させて(最大高さ120cm)破壊 状態を判定した結果を示し、数値は割れない高さを表す(板厚3mm)。 この比較結果によれば、アクリル変性塩化ビニル板からなる本考案のカバーが 、硬質塩化ビニル樹脂製のものの10倍以上、ABS樹脂製のものの3倍以上で 、ポリカーボネイト樹脂やFRPで成形されたものに匹敵する耐衝撃性を備え、 しかも優れた耐候性及び耐燃焼性を有し、且つ比重は鉄の1/6 程度であることか ら極めて軽量なものであることが確認できる。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】 尚、上述した実施例では、掛止め具Bにおける第2片部22のカバー本体背面開 口部1からの突出量を適宜に設定可能としたが請求項1,請求項3,請求項4に 係るカバーにおいてはこれに限定されず、また請求項1,請求項2,請求項3に 係るカバーにおいては通風孔11を設ける位置を補強リブ8内に限定するものでは なく、さらに請求項1,請求項2,請求項3に係るカバーはアクリル変性塩化ビ ニル板を用いて成形されたものに限定されないことは云うまでもない。
【0036】 また、カバー本体Aの成形寸法も前述のものに限定されず、カバーしようとす るLPガスボンベDの大きさや本数、設置条件等に応じて適宜に変更可能である ことは云うまでもない。
【0037】
【考案の効果】
本考案のLPガスボンベ用カバーは以上説明したように構成したことから、以 下に記載される効果を奏する。 請求項1に係るカバーによれば、持ち手用開口に手を入れてカバー本体を操作 し、外壁に沿って設置した所定数のLPガスボンベの前方からカバー本体を被せ 、且つ左右の掛止め具を突子に係合させてカバー本体を外壁に沿って掛止めすれ ば、カバー本体が外壁に対して確実に、且つ容易に取り外し可能に固定され、且 つ前記所定数のLPガスボンベを人目に触れることのないようほぼ完全に覆うこ とができる。 カバー本体は、上面部前縁と前面部上縁との間を傾斜面部とし、且つ凹溝状の 補強リブを複数備えているから、物置き様のボンベ収納庫やシート状の従来のボ ンベカバー、さらには単なる箱体形状のカバーに比べ極めて外観が良く意匠性に 優れたものであり、よって、LPガス使用のイメージアップを図ると共に町の美 観向上などにも寄与することができ、しかもこれにより、LPガスボンベを通り に面した建築物表側に設置することも可能になり、建築物の裏側や側面のような 通りから奥まった場所にガスボンベを設置していた場合に比べ、ボンベ交換作業 の軽減が期待できる。 また、ボンベ交換の際には、持ち手用開口に手を入れてカバー本体を操作し、 上記掛止め具と突子の係合を外すことでカバー本体を外壁から取り外して、簡単 に作業を行うことができる。 さらにカバー本体は合成樹脂材料を用いて一体成形され、且つ複数の補強リブ を備えたものであることから、鋼板やステンレス等からなる金属製のカバー体に 比べて軽量で自己保形性にも優れ、外壁に対する着脱操作も頗る簡便であり、且 つ所定の強度、耐久性を有する。 またカバー本体上部の切欠きは、ボンベ頂部のバルブに接続する配管の逃げと して作用し、前記配管がカバー本体の掛止め固定の邪魔になる虞れを無くす。ま たこの切欠きと通風孔及び持ち手用開口とが換気流通口となって、カバー本体内 部の温度上昇防止に役立つと共に、強風によるカバー本体の浮き上がりを防止す る風抜きとして機能するなど、多くの効果を有する。
【0038】 よって、建築物等の外壁に沿って並列状に設置した所定数のLPガスボンベを 覆うと共に、そのカバー自身の外観を向上させてLPガス使用のイメージアップ を図って町の美観向上などにも寄与することができ、しかも容易且つ確実に設置 できると共に着脱も極めて簡便に行え、さらにLPガスボンベにとって好ましい 設置環境を提供することができ、ボンベ交換の際の作業性を軽減することも可能 な、新規なLPガスボンベ用カバーを提供し得た。
【0039】 以下、請求項2〜請求項4に係るカバーにより得られる特有の効果について述 べる。 請求項2に係るカバーによれば、掛止め具第2片部のカバー本体背面開口部か らの突出量を適宜に設定すれば、外壁との間に配管挿通用の隙間を確保した状態 でカバー本体を掛止めすることができ、よって、カバー本体で覆われる高さに配 管がなされた外壁にも対応でき、より多様な状況での使用が可能になる。
【0040】 請求項3に係るカバーによれば、通風孔からの雨水等の浸入が効果的に防止で きると同時に、通風孔から流入する外気をカバー本体上部の切欠きに向けて上昇 するよう方向づけ、前述したカバー本体内部の温度上昇防止並びに風抜きとして の機能をより向上することが期待できる。
【0041】 請求項4に係るカバーによれば、アクリル変性塩化ビニル板からなるカバー本 体は、硬質塩ビ樹脂製のものの10倍以上、ABS樹脂製のものの3倍以上で、 ポリカーボネイトやFRPで成形されたものに匹敵する耐衝撃性を備え、且つ優 れた耐候性及び耐燃焼性を有し、且つ重量は鉄製のものの約1/6 程度、FRP製 のものの約1/2 程度である。 従って、カバー本体に優れた耐衝撃性,耐候性,耐燃焼性を付与して製品の信 頼性を大幅に向上することができると共に、カバー本体の軽量化がさらに促進さ れて前述したカバー本体の着脱や運搬の作業性をより簡便なものとし得、しかも 幅広い成形性が得られることから製造が容易になると共に製造コストの低減も期 待でき、さらには、使用を中止する場合は粉砕して再度成形し直すことにより補 強板などとしての再利用が可能であることから環境破壊の要因となる虞れもない など、多くの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るLPガスボンベ用カバーの一実施
例を示す正面図。
【図2】図1の(X)−(X)線に沿う断面図で一部拡
大して表す。
【図3】図1の(Y)−(Y)線に沿う断面図で一部拡
大して表す。
【図4】建築物等の外壁に対する掛止め具の掛止め状態
を示す拡大斜視図。
【図5】直射日光を直接受ける場合と、本考案ボンベカ
バーでカバーした場合の温度測定点を示す簡略図。
【図6】測定点No.1,2,3,7,8,9の温度変
化を示すグラフ。
【図7】測定点No.4,5,6,10,11,12の温度変
化を示すグラフ。
【図8】測定点No.13,14,15,16の温度変化を示す
グラフ。
【符号の説明】
A:カバー本体 1:背面開口部 2:底面開口部 3:上面部 3a:上面部前縁 4:左右の側面部 5:前面部 5a:前面部上縁 6:傾斜面部 8,9:補強リブ 10:切欠き 11:通風孔 12:持ち手用開口 B:掛止め具 21:第1片部 22:第2片部 23:係合孔 H:突子

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物等の外壁に沿って並列状に設置し
    た所定数のLPガスボンベを収容可能な大きさを有する
    と共に、背面部と底面部を連続させて開口し上面部,左
    右の側面部,前面部を閉塞し、且つ上面部前縁と前面部
    上縁との間にわたる部分を所定角度に傾斜する傾斜面部
    とした略箱体形状の合成樹脂製のカバー本体を備え、 該カバー本体の前面部及び左右側面部には凹溝状の補強
    リブを高さ方向に対して適宜間隔ごとに複数形成すると
    共に、上面部にはLPガスボンベ頂部に接続する配管挿
    通用の切欠きを設け、前面部下方には通風孔を開穿し、
    左右の側面部には持ち手用開口を設け、 さらにカバー本体の左右側面部における背面開口側の縁
    部には、上記LPガスボンベの左右両側の外壁に固定し
    た突子に係脱自在に係合する掛止め具を設け、該左右の
    掛止め具を前記左右の突子に各々係合させるをもって、
    建築物等の外壁に沿ってカバー本体を着脱自在に掛止め
    固定するようにしてなることを特徴とするLPガスボン
    ベ用カバー。
  2. 【請求項2】 上記掛止め具を、カバー本体の左右側面
    部に固定される第1片部と、上記突子に係脱自在に係合
    する係合孔を有し前記第1片部の先端からカバー本体外
    側へ向けて折曲形成される第2片部とから構成すると共
    に、前記第1片部の固定位置をカバー本体の奥行き方向
    に対して複数設けて、前記第2片部の、カバー本体背面
    開口部からの突出量を適宜に設定可能としたことを特徴
    とする請求項1記載のLPガスボンベ用カバー。
  3. 【請求項3】 上記カバー本体の前面部下方に形成した
    補強リブの後面縦壁を、その下縁側が上縁側よりもカバ
    ー本体内方に位置するよう傾斜させ、該傾斜面部に通風
    孔を開設したことを特徴とする請求項1記載のLPガス
    ボンベ用カバー。
  4. 【請求項4】 上記カバー本体が、アクリル変性塩化ビ
    ニル板を用いて一体成形されていることを特徴とする請
    求項1記載のLPガスボンベ用カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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