JP3007505B2 - レール敷設板 - Google Patents
レール敷設板Info
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- JP3007505B2 JP3007505B2 JP5045956A JP4595693A JP3007505B2 JP 3007505 B2 JP3007505 B2 JP 3007505B2 JP 5045956 A JP5045956 A JP 5045956A JP 4595693 A JP4595693 A JP 4595693A JP 3007505 B2 JP3007505 B2 JP 3007505B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼製まくらぎを備えた
鉄道の軌道において、レールとまくらぎとの間に敷設す
るレール敷設板に関する。
鉄道の軌道において、レールとまくらぎとの間に敷設す
るレール敷設板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄道の軌道には、木製やコンクリ
ート製まくらぎが使用されている。しかし、木製まくら
ぎは腐蝕し易く、早期に損傷するため、補修作業が煩雑
である。また、コンクリート製まくらぎは耐腐蝕性が高
いものの、重量物であるため、軌道の敷設、撤去及び交
換作業が煩雑化する。さらに、これらのまくらぎは、一
旦損傷すると再利用できないので、経済性の点でも難点
がある。
ート製まくらぎが使用されている。しかし、木製まくら
ぎは腐蝕し易く、早期に損傷するため、補修作業が煩雑
である。また、コンクリート製まくらぎは耐腐蝕性が高
いものの、重量物であるため、軌道の敷設、撤去及び交
換作業が煩雑化する。さらに、これらのまくらぎは、一
旦損傷すると再利用できないので、経済性の点でも難点
がある。
【0003】このような問題点を解決するため、鋼製ま
くらぎが開発されている。この鋼製まくらぎは、腐蝕性
が小さく、コンクリート製まくらぎよりも軽量で、再利
用可能であるという特徴がある。さらに、鋼製まくらぎ
は、木製又はコンクリート製まくらぎに比べて、列車通
過時の上下振動を道床バラスを介して効率よく緩和する
ため、列車の高速走行に適する。
くらぎが開発されている。この鋼製まくらぎは、腐蝕性
が小さく、コンクリート製まくらぎよりも軽量で、再利
用可能であるという特徴がある。さらに、鋼製まくらぎ
は、木製又はコンクリート製まくらぎに比べて、列車通
過時の上下振動を道床バラスを介して効率よく緩和する
ため、列車の高速走行に適する。
【0004】しかし、鋼製まくらぎは、レールとの当接
面が、通過する車両の振動荷重により摩耗するという問
題がある。また、鋼製まくらぎを用いる場合には、まく
らぎにより一対のレールが導通する。そのため、レール
を通じて電気信号が流れる鉄道においては、鉄道車両の
運行制御システム上、隣り合うレール間を電気的に絶縁
する必要がある。
面が、通過する車両の振動荷重により摩耗するという問
題がある。また、鋼製まくらぎを用いる場合には、まく
らぎにより一対のレールが導通する。そのため、レール
を通じて電気信号が流れる鉄道においては、鉄道車両の
運行制御システム上、隣り合うレール間を電気的に絶縁
する必要がある。
【0005】図1は従来のレールの電気絶縁構造を示す
概略断面図である。鉄道の軌道に敷設された鋼製まくら
ぎ1とレール3との間には、電気絶縁性樹脂板2が配設
されている。前記レール3のフランジ4は、ボルト6及
びナット7により、締付板8を介して、鋼製まくらぎ1
に締結されている。前記レール3の頭部5の側面は、走
行する列車9の車輪10の転動に伴なって鍔11と接触
する。
概略断面図である。鉄道の軌道に敷設された鋼製まくら
ぎ1とレール3との間には、電気絶縁性樹脂板2が配設
されている。前記レール3のフランジ4は、ボルト6及
びナット7により、締付板8を介して、鋼製まくらぎ1
に締結されている。前記レール3の頭部5の側面は、走
行する列車9の車輪10の転動に伴なって鍔11と接触
する。
【0006】列車9の車輪10は、隣り合うレール3,
3の頭部5,5の内側端部に掛合しながら転動する。そ
のため、前記頭部5は、列車9の横揺れに伴なって、前
記鍔11によりレール3の外側方向に押される。従っ
て、電気絶縁性樹脂板2のうち、符号Aで示す外方側の
端部を支点として、レール3には、外側方向に回転する
力が作用し、レールフランジ4の下部に位置する電気絶
縁性樹脂板2は、前記回転力により圧下され、圧縮変形
する。前記圧下力および圧縮変形量は、電気絶縁性樹脂
板2の外方側に至るにつれて大きいので、電気絶縁性樹
脂板2のうち外方側が早く疲労し、偏摩耗する。
3の頭部5,5の内側端部に掛合しながら転動する。そ
のため、前記頭部5は、列車9の横揺れに伴なって、前
記鍔11によりレール3の外側方向に押される。従っ
て、電気絶縁性樹脂板2のうち、符号Aで示す外方側の
端部を支点として、レール3には、外側方向に回転する
力が作用し、レールフランジ4の下部に位置する電気絶
縁性樹脂板2は、前記回転力により圧下され、圧縮変形
する。前記圧下力および圧縮変形量は、電気絶縁性樹脂
板2の外方側に至るにつれて大きいので、電気絶縁性樹
脂板2のうち外方側が早く疲労し、偏摩耗する。
【0007】さらに、前記電気絶縁性樹脂板2の圧縮変
形領域の外面や内部ではレール3による圧縮作用により
各種の応力が発生することに加えて、圧縮変形領域の外
面には、気温変化によるレール3の伸縮現象による摩擦
力が繰返し作用する。そのため、電気絶縁性樹脂板2の
前記外面や内部に亀裂が発生し、遂には破断に至ること
もある。しかも、このような亀裂や破断は比較的短期
間、例えば、使用開始後1ケ月程度で発生する。
形領域の外面や内部ではレール3による圧縮作用により
各種の応力が発生することに加えて、圧縮変形領域の外
面には、気温変化によるレール3の伸縮現象による摩擦
力が繰返し作用する。そのため、電気絶縁性樹脂板2の
前記外面や内部に亀裂が発生し、遂には破断に至ること
もある。しかも、このような亀裂や破断は比較的短期
間、例えば、使用開始後1ケ月程度で発生する。
【0008】そして、電気絶縁性樹脂板2に発生した亀
裂は、雨水の侵入による漏電を招来し、この漏電により
鉄道車両の運行制御システムの作動が阻害される。従っ
て、前記図1に示される構造を有する鉄道においては、
緻密な点検整備を必要とし、損傷した樹脂板2の頻繁な
交換が余儀なくされている。
裂は、雨水の侵入による漏電を招来し、この漏電により
鉄道車両の運行制御システムの作動が阻害される。従っ
て、前記図1に示される構造を有する鉄道においては、
緻密な点検整備を必要とし、損傷した樹脂板2の頻繁な
交換が余儀なくされている。
【0009】さらに、電気絶縁性樹脂板2の圧縮変形量
が大きいため、レール3を締結しているボルトも弛緩
し、遂には隣り合うレール間隔のみならずレール3の高
低差も狂い、車輪の脱線を招く原因ともなり、極めて危
険な現象である。
が大きいため、レール3を締結しているボルトも弛緩
し、遂には隣り合うレール間隔のみならずレール3の高
低差も狂い、車輪の脱線を招く原因ともなり、極めて危
険な現象である。
【0010】図2は従来の他のレールの電気絶縁構造を
示す部分切欠概略断面図である。なお、図1に示す構造
と同一の要素及び部材には、同一符号を付して説明す
る。
示す部分切欠概略断面図である。なお、図1に示す構造
と同一の要素及び部材には、同一符号を付して説明す
る。
【0011】前記電気絶縁構造は、2つの鋼製まくらぎ
12a,12bが、電気絶縁性樹脂板13を介して締結
されている点を除き、図1に示す構造と基本的に同じで
ある。このような鋼製まくらぎ12a,12bは、電気
絶縁性樹脂板13の圧縮変形、亀裂への雨水の侵入によ
る漏電がないという利点を有する。
12a,12bが、電気絶縁性樹脂板13を介して締結
されている点を除き、図1に示す構造と基本的に同じで
ある。このような鋼製まくらぎ12a,12bは、電気
絶縁性樹脂板13の圧縮変形、亀裂への雨水の侵入によ
る漏電がないという利点を有する。
【0012】しかし、2つの鋼製まくらぎ12a,12
bの端部を、電気絶縁性樹脂板13を介して、ボルト・
ナット14により締結する必要があるので、鋼製まくら
ぎ12a,12bの敷設及び交換作業が煩雑化する。特
に、鋼製まくらぎ12a,12bとレールフランジ4と
の当接面が、通過する列車の振動荷重により摩耗する。
そのため、前記図1に示す構造と同様に、摩耗によりレ
ール締結部のボルト6及びナット7が弛緩し、隣り合う
レール3間隔のみならずレール3の高低差も狂い、車輪
の脱線を招く原因ともなり、極めて危険な現象である。
bの端部を、電気絶縁性樹脂板13を介して、ボルト・
ナット14により締結する必要があるので、鋼製まくら
ぎ12a,12bの敷設及び交換作業が煩雑化する。特
に、鋼製まくらぎ12a,12bとレールフランジ4と
の当接面が、通過する列車の振動荷重により摩耗する。
そのため、前記図1に示す構造と同様に、摩耗によりレ
ール締結部のボルト6及びナット7が弛緩し、隣り合う
レール3間隔のみならずレール3の高低差も狂い、車輪
の脱線を招く原因ともなり、極めて危険な現象である。
【0013】このような理由から、多くの利点を有する
も拘らず、鋼製まくらぎの普及が妨げられている。
も拘らず、鋼製まくらぎの普及が妨げられている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、長期に亘り、電気絶縁性を確保できると共に、鋼製
まくらぎの損傷を防止できるレール敷設板を提供するこ
とにある。
は、長期に亘り、電気絶縁性を確保できると共に、鋼製
まくらぎの損傷を防止できるレール敷設板を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、非圧縮性の平板状基材
に電気絶縁性被覆層を強固に固着すると、大きな荷重が
作用しても、損傷せず、高い電気絶縁性を確保できるこ
とを見いだし、本発明を完成した。
を達成するため鋭意検討の結果、非圧縮性の平板状基材
に電気絶縁性被覆層を強固に固着すると、大きな荷重が
作用しても、損傷せず、高い電気絶縁性を確保できるこ
とを見いだし、本発明を完成した。
【0016】すなわち、本発明のレール敷設板は、非圧
縮性平板の少なくとも一方の面に、電気絶縁性被覆層が
固着しているレール敷設板であって、電気絶縁性被覆層
が、非圧縮性平板を被覆する薄膜の電気絶縁性コーティ
ング層と、少なくとも一方の面の電気絶縁性コーティン
グ層に接合した厚膜のシート層とで構成されている。
縮性平板の少なくとも一方の面に、電気絶縁性被覆層が
固着しているレール敷設板であって、電気絶縁性被覆層
が、非圧縮性平板を被覆する薄膜の電気絶縁性コーティ
ング層と、少なくとも一方の面の電気絶縁性コーティン
グ層に接合した厚膜のシート層とで構成されている。
【0017】前記電気絶縁性被覆層は、非圧縮性平板を
被覆する流動浸漬による薄膜のナイロンコーティング層
と、このナイロンコーティング層に熱接着した厚膜のナ
イロンシート層とで構成してもよい。前記電気絶縁性被
覆層は耐摩耗性の高い樹脂で構成するのが好ましい。
被覆する流動浸漬による薄膜のナイロンコーティング層
と、このナイロンコーティング層に熱接着した厚膜のナ
イロンシート層とで構成してもよい。前記電気絶縁性被
覆層は耐摩耗性の高い樹脂で構成するのが好ましい。
【0018】前記レール敷設板は、レールとまくらぎ
(好ましくは鋼製まくらぎ)との間に敷設される。
(好ましくは鋼製まくらぎ)との間に敷設される。
【0019】
【作用】前記レール敷設板では、列車の走行に伴なっ
て、レールフランジに外側方向に回転させる力が作用し
ても、レール敷設板が非圧縮性の平板状基材を備えてい
るので、従来の電気絶縁性樹脂板に比べて圧縮変形量が
少ない。また、圧縮変形量が小さいので、電気絶縁性被
覆層の座屈変形が小さくなり、従って、変形した内部で
発生する主剪断力も小さくなり、亀裂の発生、各種の応
力による材質疲労を抑制できる。
て、レールフランジに外側方向に回転させる力が作用し
ても、レール敷設板が非圧縮性の平板状基材を備えてい
るので、従来の電気絶縁性樹脂板に比べて圧縮変形量が
少ない。また、圧縮変形量が小さいので、電気絶縁性被
覆層の座屈変形が小さくなり、従って、変形した内部で
発生する主剪断力も小さくなり、亀裂の発生、各種の応
力による材質疲労を抑制できる。
【0020】さらに、電気絶縁性被覆層が平板状基材に
強固に固着しているので、温度変化によりレールが伸縮
し、摩擦力がレールと接触する被覆層の接触面に作用し
ても、レールが接触面を滑るので展伸されない。
強固に固着しているので、温度変化によりレールが伸縮
し、摩擦力がレールと接触する被覆層の接触面に作用し
ても、レールが接触面を滑るので展伸されない。
【0021】従って、電気絶縁性被覆層は、長期に亘り
損傷されることなく、レール敷設板としての機能を保持
する。
損傷されることなく、レール敷設板としての機能を保持
する。
【0022】電気絶縁性被覆層が、厚膜の電気絶縁性弾
性体層や、流動浸漬法などによる薄膜の電気絶縁性コー
ティング層と厚膜のシート層とで構成されている場合に
は、平板状基材との固着強度が大きく、耐亀裂性、耐破
断性や耐蝕性を維持しながら、レールとまくらぎとの間
の電気絶縁性を長期に亘り確保できる。加えて、圧縮変
形量が少ないため、レールを締結しているボルトの弛緩
が妨げられる。
性体層や、流動浸漬法などによる薄膜の電気絶縁性コー
ティング層と厚膜のシート層とで構成されている場合に
は、平板状基材との固着強度が大きく、耐亀裂性、耐破
断性や耐蝕性を維持しながら、レールとまくらぎとの間
の電気絶縁性を長期に亘り確保できる。加えて、圧縮変
形量が少ないため、レールを締結しているボルトの弛緩
が妨げられる。
【0023】なお、本明細書において、「弾性体層」と
は、耐摩耗性に優れた非発泡層であり、かつ非圧縮性平
板に対して相対的に弾性を有することを意味する。
は、耐摩耗性に優れた非発泡層であり、かつ非圧縮性平
板に対して相対的に弾性を有することを意味する。
【0024】
【実施例】以下に、添付図面を参照しつつ本発明の実施
例をより詳細に説明する。なお、前記図1および図2と
同様の要素及び部材には、同一符号を付して説明する。
例をより詳細に説明する。なお、前記図1および図2と
同様の要素及び部材には、同一符号を付して説明する。
【0025】図3は本発明のレール敷設板の一例を示す
断面図であり、図4は図3のレール敷設板が敷設された
軌道での列車の走行状態を示す概略断面図である。
断面図であり、図4は図3のレール敷設板が敷設された
軌道での列車の走行状態を示す概略断面図である。
【0026】前記レール敷設板21は、金属やセラミッ
クスなどの機械的強度が大きな非圧縮性平板状基材22
と、この平板状基材の全面を被覆する電気絶縁性被覆層
(弾性体層)23とで構成されている。前記被覆層23
は、弾力性を有する電気絶縁性材料、例えばナイロンな
どの樹脂により、両面全体の厚み2〜5mm程度に構成
され、平板状基材22に強固に固着している。
クスなどの機械的強度が大きな非圧縮性平板状基材22
と、この平板状基材の全面を被覆する電気絶縁性被覆層
(弾性体層)23とで構成されている。前記被覆層23
は、弾力性を有する電気絶縁性材料、例えばナイロンな
どの樹脂により、両面全体の厚み2〜5mm程度に構成
され、平板状基材22に強固に固着している。
【0027】なお、前記被覆層23の両面の厚さは同一
又は異なっていてもよく、また、平板状基材22の両面
に限らず、一方の面を被覆層で被覆してもよい。
又は異なっていてもよく、また、平板状基材22の両面
に限らず、一方の面を被覆層で被覆してもよい。
【0028】このようなレール敷設板21は、道床バラ
ス上の鋼製まくらぎ1とレール3との間に敷設される。
そして、図4に示されるように、列車9の走行に伴なっ
てレール3の頭部5が車輪10の鍔11により押され
て、被覆層23のうち符号Aで示す外方側の端部を支点
として、レールフランジ4に外側方向に回転する力が作
用しても、非圧縮性平板状基材22により、従来の電気
絶縁性樹脂板に比べて、圧縮変形量を少なくできる。ま
た、被覆層23が平板状基材22に強固に固着している
ので、温度変化によりレール3が伸縮しても、摩擦力に
よる被覆層23の損傷を抑制できる。従って、電気絶縁
性を確保しつつ、長期に亘り被覆層23の損傷を防止で
き、レール敷設板としての使用に耐える。
ス上の鋼製まくらぎ1とレール3との間に敷設される。
そして、図4に示されるように、列車9の走行に伴なっ
てレール3の頭部5が車輪10の鍔11により押され
て、被覆層23のうち符号Aで示す外方側の端部を支点
として、レールフランジ4に外側方向に回転する力が作
用しても、非圧縮性平板状基材22により、従来の電気
絶縁性樹脂板に比べて、圧縮変形量を少なくできる。ま
た、被覆層23が平板状基材22に強固に固着している
ので、温度変化によりレール3が伸縮しても、摩擦力に
よる被覆層23の損傷を抑制できる。従って、電気絶縁
性を確保しつつ、長期に亘り被覆層23の損傷を防止で
き、レール敷設板としての使用に耐える。
【0029】なお、レール敷設板21のうちレールフラ
ンジ4との当接面は、レール3から長期間に亘る振動荷
重を受けて劣化して摩耗するが、その摩耗速度は、通常
1年間で0.5mm程度であるため、実用上何ら支障が
ない。
ンジ4との当接面は、レール3から長期間に亘る振動荷
重を受けて劣化して摩耗するが、その摩耗速度は、通常
1年間で0.5mm程度であるため、実用上何ら支障が
ない。
【0030】なお、従来の電気絶縁性樹脂板では、使用
開始後、1ケ月程度の経過で亀裂が発生することがあっ
たが、前記のようなレール敷設板21では亀裂が発生せ
ず、亀裂に雨水が侵入することもない。そして、前記レ
ール敷設板21を用いたところ、亀裂に起因するレール
通電流の漏電が皆無となった。
開始後、1ケ月程度の経過で亀裂が発生することがあっ
たが、前記のようなレール敷設板21では亀裂が発生せ
ず、亀裂に雨水が侵入することもない。そして、前記レ
ール敷設板21を用いたところ、亀裂に起因するレール
通電流の漏電が皆無となった。
【0031】また、レール敷設板21が偏摩耗しないた
め、従来の絶縁構造と異なり、レール締結部の弛緩がな
い。そのため、レール3,3間隔、レール3の高さなど
のレール精度を維持できる。
め、従来の絶縁構造と異なり、レール締結部の弛緩がな
い。そのため、レール3,3間隔、レール3の高さなど
のレール精度を維持できる。
【0032】なお、前記平板状基材は、被覆層が強固に
固着している限り、単一の被覆層で被覆されていてもよ
く、複数の被覆層で被覆されていてもよい。被覆層の厚
みは、被覆層の種類に応じて適当に選択でき、耐摩耗性
が高く長期に亘り電気絶縁性を確保できる限り、特に制
限されない。
固着している限り、単一の被覆層で被覆されていてもよ
く、複数の被覆層で被覆されていてもよい。被覆層の厚
みは、被覆層の種類に応じて適当に選択でき、耐摩耗性
が高く長期に亘り電気絶縁性を確保できる限り、特に制
限されない。
【0033】図5は本発明のレール敷設板の他の例を示
す部分切欠斜視図であり、図6は図5のレール敷設板の
概略断面図であり、図7は図5のレール敷設板の敷設状
態を示す概略断面図である。
す部分切欠斜視図であり、図6は図5のレール敷設板の
概略断面図であり、図7は図5のレール敷設板の敷設状
態を示す概略断面図である。
【0034】レール敷設板31は、図5に示されるよう
に、レール3と鋼製まくらぎ1との間に敷設され、締付
板8、ボルト6及びナット7により、レール3は鋼製ま
くらぎ1に固定されている。前記レール3と締付板8と
の間には電気絶縁材37が介在している。
に、レール3と鋼製まくらぎ1との間に敷設され、締付
板8、ボルト6及びナット7により、レール3は鋼製ま
くらぎ1に固定されている。前記レール3と締付板8と
の間には電気絶縁材37が介在している。
【0035】前記レール敷設板31は、4つの隅部に凸
部33が形成された鋼製の平板状基材32と、この平板
状基材を被覆する電気絶縁性被覆層(弾性体層)34と
で構成されている。なお、位置決めしてレール3を敷設
するため、位置決め手段としての前記凸部33の間隔
は、レールフランジ4の幅に対応している。
部33が形成された鋼製の平板状基材32と、この平板
状基材を被覆する電気絶縁性被覆層(弾性体層)34と
で構成されている。なお、位置決めしてレール3を敷設
するため、位置決め手段としての前記凸部33の間隔
は、レールフランジ4の幅に対応している。
【0036】前記電気絶縁性被覆層34は、流動浸漬に
より平板状基材32の全面を被覆する薄膜のナイロンコ
ーティング層35と、前記まくらぎ1側のナイロンコー
ティング層35に熱接着された厚み1mm以上の肉厚の
ナイロンシート層36とで構成されている。
より平板状基材32の全面を被覆する薄膜のナイロンコ
ーティング層35と、前記まくらぎ1側のナイロンコー
ティング層35に熱接着された厚み1mm以上の肉厚の
ナイロンシート層36とで構成されている。
【0037】このような被覆層34において、流動浸漬
により形成された薄膜のナイロンコーティング層35
は、平板状基材32に対して極めて高い密着力を示す。
しかも、平板状基材32のナイロンコーティング層35
に厚膜のナイロンシート層36が形成されているので、
平板状基材32を構成する鋼板には、厚膜の電気絶縁性
被覆層34が強固に固着される。さらに、平板状基材3
2の全面に電気絶縁性ナイロンコーティング層35が形
成されているので、高い密着力と相まって、鋼製平板状
基材32に高い耐蝕性を付与できる。
により形成された薄膜のナイロンコーティング層35
は、平板状基材32に対して極めて高い密着力を示す。
しかも、平板状基材32のナイロンコーティング層35
に厚膜のナイロンシート層36が形成されているので、
平板状基材32を構成する鋼板には、厚膜の電気絶縁性
被覆層34が強固に固着される。さらに、平板状基材3
2の全面に電気絶縁性ナイロンコーティング層35が形
成されているので、高い密着力と相まって、鋼製平板状
基材32に高い耐蝕性を付与できる。
【0038】また、肉厚のナイロンシート層36が、こ
れと親和性の高い薄膜のナイロンコーティング層35に
熱接着により固着しているため、厚膜のシート層36と
薄膜のナイロンコーティング層35との密着力も高い。
しかも、厚膜のナイロンシート層36は、表面が平滑で
あり、耐摩耗性に優れるため、大きな荷重や振動が作用
しても、さほど摩耗しない。そのため、前記レール敷設
板31を用いると、ナイロン層35,36の強固な固着
力により、耐破断性や耐蝕性を維持しながら、レール3
と鋼製まくらぎ1との間の電気絶縁性を長期に亘り確保
できる。
れと親和性の高い薄膜のナイロンコーティング層35に
熱接着により固着しているため、厚膜のシート層36と
薄膜のナイロンコーティング層35との密着力も高い。
しかも、厚膜のナイロンシート層36は、表面が平滑で
あり、耐摩耗性に優れるため、大きな荷重や振動が作用
しても、さほど摩耗しない。そのため、前記レール敷設
板31を用いると、ナイロン層35,36の強固な固着
力により、耐破断性や耐蝕性を維持しながら、レール3
と鋼製まくらぎ1との間の電気絶縁性を長期に亘り確保
できる。
【0039】さらに、レールフランジ4の幅に対応する
平板状基材32の隅部に形成された位置決め用凸部33
により、敷設作業が容易であるだけでなく、列車から受
けるレール3の振動によってレール敷設板31が位置ず
れするのを防止できる。そのため、レール3とレール敷
設板31との摺接を抑制でき当接面積は終始変化せず、
レール3からの圧縮荷重も変動しない。従って、凸部3
3がない場合に比べて、レール3との当接面での被覆層
34の摩耗量および摩擦速度が小さくなるという利点が
ある。
平板状基材32の隅部に形成された位置決め用凸部33
により、敷設作業が容易であるだけでなく、列車から受
けるレール3の振動によってレール敷設板31が位置ず
れするのを防止できる。そのため、レール3とレール敷
設板31との摺接を抑制でき当接面積は終始変化せず、
レール3からの圧縮荷重も変動しない。従って、凸部3
3がない場合に比べて、レール3との当接面での被覆層
34の摩耗量および摩擦速度が小さくなるという利点が
ある。
【0040】本発明のレール敷設板は、前記のような優
れた特徴を有するため、木製又はコンクリート製まくら
ぎに比べて、軽量性、列車の高速走行性などの種々の利
点を有する鋼製まくらぎの普及を可能にする。
れた特徴を有するため、木製又はコンクリート製まくら
ぎに比べて、軽量性、列車の高速走行性などの種々の利
点を有する鋼製まくらぎの普及を可能にする。
【0041】なお、前記平板状基材は、大きな荷重や振
動に耐えうる機械的強度の大きな材料、例えば金属、セ
ラミックスなどで形成できる。好ましい平板状基材は、
金属、特に鋳鉄、炭素鋼、マンガン、クロム、ニッケ
ル、モリブデン、ケイ素などの各種金属との合金鋼(例
えばステンレス鋼)などの鉄系基材で形成できる。
動に耐えうる機械的強度の大きな材料、例えば金属、セ
ラミックスなどで形成できる。好ましい平板状基材は、
金属、特に鋳鉄、炭素鋼、マンガン、クロム、ニッケ
ル、モリブデン、ケイ素などの各種金属との合金鋼(例
えばステンレス鋼)などの鉄系基材で形成できる。
【0042】平板状基材の幅は、レールを安定に支持で
きる限り、レールフランジ幅よりも小さくてもよく、大
きくてもよい。また、レールの位置決め手段としての位
置決め用凸部は必ずしも必要ではない。なお、レールの
位置決め用凸部をレールの幅に対応させて形成すると、
レールを容易に敷設できる。
きる限り、レールフランジ幅よりも小さくてもよく、大
きくてもよい。また、レールの位置決め手段としての位
置決め用凸部は必ずしも必要ではない。なお、レールの
位置決め用凸部をレールの幅に対応させて形成すると、
レールを容易に敷設できる。
【0043】前記電気絶縁性被覆層は、電気絶縁性材
料、例えば、合成樹脂からなる弾性体層を平板状基材に
直接固着させることにより形成してもよい。電気絶縁性
材料は、耐摩耗性を有するのが好ましい。
料、例えば、合成樹脂からなる弾性体層を平板状基材に
直接固着させることにより形成してもよい。電気絶縁性
材料は、耐摩耗性を有するのが好ましい。
【0044】好ましい電気絶縁性被覆層は、平板状基材
に合成樹脂からなる厚膜の弾性体層を固着するのが好ま
しく、特に平板状基材に薄膜の電気絶縁性コーティング
層を形成し、このコーティング層に厚膜のシート層を熱
接着により固着するのが好ましい。
に合成樹脂からなる厚膜の弾性体層を固着するのが好ま
しく、特に平板状基材に薄膜の電気絶縁性コーティング
層を形成し、このコーティング層に厚膜のシート層を熱
接着により固着するのが好ましい。
【0045】前記被覆層の形成に先だって、平板状基材
は、その種類に応じて、脱脂処理、酸洗処理、電解加
工、陽極酸化処理、化成処理などの前処理に供してもよ
い。好ましい平板状基材である鉄系基材は、流動浸漬に
先立って、ショットブラストなどによる表面加工、プラ
イマー処理を施すのが好ましい。
は、その種類に応じて、脱脂処理、酸洗処理、電解加
工、陽極酸化処理、化成処理などの前処理に供してもよ
い。好ましい平板状基材である鉄系基材は、流動浸漬に
先立って、ショットブラストなどによる表面加工、プラ
イマー処理を施すのが好ましい。
【0046】プライマーとしては、エポキシ樹脂系、フ
ェノール樹脂、ゴム系ポリマー(例えば、ポリブタジエ
ンなど)などを含む有機プライマー、マグネシウム、マ
ンガン、シリコンなどを含む無機系プライマーや、これ
らの混合プライマーなどが使用できる。プライマー処理
した平板状基材は、温度200〜350℃程度に加熱
し、プライマーを活性化した状態で流動浸漬に供するの
が好ましい。
ェノール樹脂、ゴム系ポリマー(例えば、ポリブタジエ
ンなど)などを含む有機プライマー、マグネシウム、マ
ンガン、シリコンなどを含む無機系プライマーや、これ
らの混合プライマーなどが使用できる。プライマー処理
した平板状基材は、温度200〜350℃程度に加熱
し、プライマーを活性化した状態で流動浸漬に供するの
が好ましい。
【0047】前記電気絶縁性コーティング層は、平板状
基材に対して密着力の大きな種々の電気絶縁性樹脂が使
用できる。このような樹脂としては、例えば、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル、ポリカー
ボネート、ナイロンなどの熱可塑性樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂、エンジニアリン
グプラスチックが挙げられる。前記コーティング層は、
これらの樹脂を用いて、コーティング、粉体塗装、静電
塗装、溶射などの種々の被覆法で形成できるが、簡便で
密着力の大きなコーティング層を形成できる流動浸漬法
により形成するのが好ましい。
基材に対して密着力の大きな種々の電気絶縁性樹脂が使
用できる。このような樹脂としては、例えば、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル、ポリカー
ボネート、ナイロンなどの熱可塑性樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂、エンジニアリン
グプラスチックが挙げられる。前記コーティング層は、
これらの樹脂を用いて、コーティング、粉体塗装、静電
塗装、溶射などの種々の被覆法で形成できるが、簡便で
密着力の大きなコーティング層を形成できる流動浸漬法
により形成するのが好ましい。
【0048】好ましい樹脂には、流動浸漬によるコーテ
ィングが可能で、基材に対して高い密着力を示すと共
に、耐衝撃性の高いナイロンが含まれる。ナイロンとし
ては、例えば、6−ナイロン、66−ナイロン、610
−ナイロン、616−ナイロン、11−ナイロン、12
−ナイロン、13−ナイロン、これらのナイロン原料を
用いた共重合ナイロン(例えば6−12ナイロンなど)
などが例示される。これらのナイロンは一種又は二種以
上混合して使用できる。
ィングが可能で、基材に対して高い密着力を示すと共
に、耐衝撃性の高いナイロンが含まれる。ナイロンとし
ては、例えば、6−ナイロン、66−ナイロン、610
−ナイロン、616−ナイロン、11−ナイロン、12
−ナイロン、13−ナイロン、これらのナイロン原料を
用いた共重合ナイロン(例えば6−12ナイロンなど)
などが例示される。これらのナイロンは一種又は二種以
上混合して使用できる。
【0049】好ましいナイロンには、鉄系基材との密着
性が極めて高い11−ナイロン、12−ナイロン、6−
12ナイロンが含まれる。ナイロンで構成された電気絶
縁性コーティング層は、鉄系基材に対して、200〜5
00kgf/cm2 、好ましくは300〜500kgf
/cm2 程度の極めて高い密着力を示す。
性が極めて高い11−ナイロン、12−ナイロン、6−
12ナイロンが含まれる。ナイロンで構成された電気絶
縁性コーティング層は、鉄系基材に対して、200〜5
00kgf/cm2 、好ましくは300〜500kgf
/cm2 程度の極めて高い密着力を示す。
【0050】流動浸漬によるコーティングは、慣用の方
法、例えば、樹脂粉体の溶融点以上の温度に予熱した平
板状基材を、樹脂粉体の流動層内に浸漬することにより
行なうことができる。平板状基材の予熱温度は、例え
ば、樹脂の融点よりも20〜150℃高い温度、好まし
くは樹脂の融点よりも50〜100℃高い温度である。
好ましいナイロンを流動浸漬する場合、平板状基材は、
200〜330℃、好ましくは230〜280℃程度に
予熱される。
法、例えば、樹脂粉体の溶融点以上の温度に予熱した平
板状基材を、樹脂粉体の流動層内に浸漬することにより
行なうことができる。平板状基材の予熱温度は、例え
ば、樹脂の融点よりも20〜150℃高い温度、好まし
くは樹脂の融点よりも50〜100℃高い温度である。
好ましいナイロンを流動浸漬する場合、平板状基材は、
200〜330℃、好ましくは230〜280℃程度に
予熱される。
【0051】膜厚は平板状基材の予熱温度、浸漬時間に
より調整することができる。電気絶縁性コーティング層
の膜厚は、通常、150〜1000μm程度である。な
お、流動層に平板状基材を3〜5秒程度浸漬することに
より、通常、膜厚0.2〜0.8mm程度の均一な電気
絶縁性コーティング層を容易に形成できる。また、流動
浸漬は複数回行なってもよい。
より調整することができる。電気絶縁性コーティング層
の膜厚は、通常、150〜1000μm程度である。な
お、流動層に平板状基材を3〜5秒程度浸漬することに
より、通常、膜厚0.2〜0.8mm程度の均一な電気
絶縁性コーティング層を容易に形成できる。また、流動
浸漬は複数回行なってもよい。
【0052】電気絶縁性コーティング層に形成された肉
厚の被覆層(シート層)は、表面が平滑で厚みが大きい
とともに、耐摩耗性が高く、強靭で前記電気絶縁性コー
ティング層に接合可能な合成樹脂で形成できる。このよ
うな合成樹脂としては、前記電気絶縁性コーティング層
の樹脂との親和性が高い電気絶縁性ポリマー、例えば、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル、
ポリカーボネート、ナイロン、ABS樹脂などのスチレ
ン系ポリマーなどの熱可塑性樹脂、硬質ポリウレタンな
どの熱硬化性樹脂、ポリアセタール、ポリサルホン、ポ
リアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルサルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド
などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。好
ましい合成樹脂には、耐摩耗性および耐衝撃性の高い合
成樹脂、例えば、ナイロン、特に11−ナイロンおよび
12−ナイロンなどが含まれる。
厚の被覆層(シート層)は、表面が平滑で厚みが大きい
とともに、耐摩耗性が高く、強靭で前記電気絶縁性コー
ティング層に接合可能な合成樹脂で形成できる。このよ
うな合成樹脂としては、前記電気絶縁性コーティング層
の樹脂との親和性が高い電気絶縁性ポリマー、例えば、
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル、
ポリカーボネート、ナイロン、ABS樹脂などのスチレ
ン系ポリマーなどの熱可塑性樹脂、硬質ポリウレタンな
どの熱硬化性樹脂、ポリアセタール、ポリサルホン、ポ
リアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルサルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド
などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。好
ましい合成樹脂には、耐摩耗性および耐衝撃性の高い合
成樹脂、例えば、ナイロン、特に11−ナイロンおよび
12−ナイロンなどが含まれる。
【0053】前記コーティング層上に形成された被覆層
(シート層)の厚みは、長期に亘り高い絶縁性を確保す
るため、1mm以上、好ましくは1.5〜10mm、さ
らに好ましくは2〜5mm程度である。シート層の厚み
が1mm未満では、大きな荷重や振動が作用する軌道に
適用した場合、レールからの振動圧縮荷重の吸収減衰量
が少ないため、被覆層が早期に圧潰され、10mmを越
えると、振動圧縮荷重により被覆層が大きく圧縮され、
レールを締結するボルト及びナットが弛緩し易くなる。
(シート層)の厚みは、長期に亘り高い絶縁性を確保す
るため、1mm以上、好ましくは1.5〜10mm、さ
らに好ましくは2〜5mm程度である。シート層の厚み
が1mm未満では、大きな荷重や振動が作用する軌道に
適用した場合、レールからの振動圧縮荷重の吸収減衰量
が少ないため、被覆層が早期に圧潰され、10mmを越
えると、振動圧縮荷重により被覆層が大きく圧縮され、
レールを締結するボルト及びナットが弛緩し易くなる。
【0054】なお、シート層を12−ナイロンで構成し
たレール敷設板を、通常の鉄道の軌道に適用すると、シ
ート層が1年間に0.5mm程度摩耗する。そのため、
シート層の厚みを2mm程度とすることにより、約4年
程度に亘り、電気絶縁性被覆層および平板状基材の損傷
を防止でき、レールとまくらぎとの間の高い電気絶縁性
を確保できる。
たレール敷設板を、通常の鉄道の軌道に適用すると、シ
ート層が1年間に0.5mm程度摩耗する。そのため、
シート層の厚みを2mm程度とすることにより、約4年
程度に亘り、電気絶縁性被覆層および平板状基材の損傷
を防止でき、レールとまくらぎとの間の高い電気絶縁性
を確保できる。
【0055】列車を実際に走行させた試験結果によれ
ば、平板状基材を被覆する被覆層の厚みは、2〜5mm
程度が好ましいことが判明した。従って、平板状基材の
厚みを選択することにより、従来の電気絶縁性樹脂板と
互換性を有する厚さのレール敷設を得ることができる。
例えば、従来の厚さ9mm程度の電気絶縁性樹脂板に代
えて、本発明のレール敷設板を用いる場合、規格厚さ
4.5mmの鋼板の両面に厚さ2.25mmの被覆層で
被覆することにより、厚さ9mmのレール敷設板とする
ことができる。
ば、平板状基材を被覆する被覆層の厚みは、2〜5mm
程度が好ましいことが判明した。従って、平板状基材の
厚みを選択することにより、従来の電気絶縁性樹脂板と
互換性を有する厚さのレール敷設を得ることができる。
例えば、従来の厚さ9mm程度の電気絶縁性樹脂板に代
えて、本発明のレール敷設板を用いる場合、規格厚さ
4.5mmの鋼板の両面に厚さ2.25mmの被覆層で
被覆することにより、厚さ9mmのレール敷設板とする
ことができる。
【0056】なお、密着力を高めるため、平板状基材の
表面は粗面であってもよく、平板状基材の表面に凹凸を
形成してもよく、適宜の径を有する少なくとも1個、好
ましくは複数個の孔を形成してもよい。
表面は粗面であってもよく、平板状基材の表面に凹凸を
形成してもよく、適宜の径を有する少なくとも1個、好
ましくは複数個の孔を形成してもよい。
【0057】被覆層(シート層)は、平板状基材の少な
くとも一方の面、好ましくは電気絶縁性コーティング層
に形成すればよく、レール側(表面側)の電気絶縁性コ
ーティング層に形成してもよく、図に示されるように、
まくらぎ側(裏面側)の電気絶縁性コーティング層に形
成してもよい。また、シート層は、電気絶縁性コーティ
ング層の全面に形成してもよく、部分的に形成してもよ
い。また、シート層を平板状基材の両面の電気絶縁性コ
ーティング層に形成する場合、各シート層の厚みは、例
えば1mmなどのように、前記厚みよりも薄くてもよ
い。
くとも一方の面、好ましくは電気絶縁性コーティング層
に形成すればよく、レール側(表面側)の電気絶縁性コ
ーティング層に形成してもよく、図に示されるように、
まくらぎ側(裏面側)の電気絶縁性コーティング層に形
成してもよい。また、シート層は、電気絶縁性コーティ
ング層の全面に形成してもよく、部分的に形成してもよ
い。また、シート層を平板状基材の両面の電気絶縁性コ
ーティング層に形成する場合、各シート層の厚みは、例
えば1mmなどのように、前記厚みよりも薄くてもよ
い。
【0058】前記電気絶縁性コーティング層に強固に固
着して接合する被覆層(シート層)は、前記合成樹脂シ
ートを、圧着ローラなどの圧着手段により熱圧着する方
法、電気絶縁性コーティング層上に合成樹脂を溶融して
押出し、圧着手段により圧着する方法、超音波融着法な
どのラミネート法により形成できる。好ましい方法は、
例えば、シート層の樹脂の融点よりも高い温度に予熱さ
れた平板状基材のコーティング層上に合成樹脂シートを
圧着し、シートとコーティング層とを融着する方法であ
る。この方法では、一体性の高いレール敷設板を、シー
トの圧着という簡単な操作で効率よく得ることができ
る。
着して接合する被覆層(シート層)は、前記合成樹脂シ
ートを、圧着ローラなどの圧着手段により熱圧着する方
法、電気絶縁性コーティング層上に合成樹脂を溶融して
押出し、圧着手段により圧着する方法、超音波融着法な
どのラミネート法により形成できる。好ましい方法は、
例えば、シート層の樹脂の融点よりも高い温度に予熱さ
れた平板状基材のコーティング層上に合成樹脂シートを
圧着し、シートとコーティング層とを融着する方法であ
る。この方法では、一体性の高いレール敷設板を、シー
トの圧着という簡単な操作で効率よく得ることができ
る。
【0059】なお、ナイロンなどのようにシート層を形
成する樹脂の吸水性が大きい場合、前記合成樹脂シート
や合成樹脂を予め乾燥させ、前記コーティング層に接合
してもよい。例えば、水分含有量が0.5%以下、好ま
しくは0.3%以下の合成樹脂シートや合成樹脂を用い
て、コーティング層に接合してもよい。
成する樹脂の吸水性が大きい場合、前記合成樹脂シート
や合成樹脂を予め乾燥させ、前記コーティング層に接合
してもよい。例えば、水分含有量が0.5%以下、好ま
しくは0.3%以下の合成樹脂シートや合成樹脂を用い
て、コーティング層に接合してもよい。
【0060】なお、電気絶縁性コーティング層及び/又
はシート層には、ガラス繊維などの繊維状補強材、炭酸
カルシウムなどの補強材、二硫化モリブデン、黒鉛など
の潤滑剤、充填剤、着色剤などの種々の添加剤を含んで
いてもよいまた、電気絶縁性コーティング層にシート層
を熱圧着した後、シート層の融点以下の温度で熱処理
し、密着度を高めてもよい。
はシート層には、ガラス繊維などの繊維状補強材、炭酸
カルシウムなどの補強材、二硫化モリブデン、黒鉛など
の潤滑剤、充填剤、着色剤などの種々の添加剤を含んで
いてもよいまた、電気絶縁性コーティング層にシート層
を熱圧着した後、シート層の融点以下の温度で熱処理
し、密着度を高めてもよい。
【0061】なお、従来、鋼板などの基材に厚膜の被覆
層を強固に固着することは困難であるとされていた。し
かし、図6に示されるように、レール敷設板31におい
て、例えば、鋼板などの基材32を、流動浸漬法などに
より薄膜のナイロンコーティング層35で被覆し、この
薄膜のナイロンコーティング層35の表面に厚膜のナイ
ロンシート36を熱接着することにより、鋼板などの基
材32に対して強固に固着した厚膜の被覆層34を形成
できる。
層を強固に固着することは困難であるとされていた。し
かし、図6に示されるように、レール敷設板31におい
て、例えば、鋼板などの基材32を、流動浸漬法などに
より薄膜のナイロンコーティング層35で被覆し、この
薄膜のナイロンコーティング層35の表面に厚膜のナイ
ロンシート36を熱接着することにより、鋼板などの基
材32に対して強固に固着した厚膜の被覆層34を形成
できる。
【0062】そして、このような構造のレール敷設板3
1を用いたところ、4年経過後も被覆層34には剥離、
偏摩耗、割れ、破断などが発生せず、従来の電気絶縁性
樹脂板と比較して驚異的な長寿命化が達成された。この
ことは、次のような理由によるものと思われる。
1を用いたところ、4年経過後も被覆層34には剥離、
偏摩耗、割れ、破断などが発生せず、従来の電気絶縁性
樹脂板と比較して驚異的な長寿命化が達成された。この
ことは、次のような理由によるものと思われる。
【0063】流動浸漬法によるナイロンコーティング層
35の膜厚が薄いため、固化する際に大きな収縮応力が
発生せず、ナイロンコーティング層35は平板状基材3
2に強固に固着する。また、薄膜のナイロンコーティン
グ層35に厚膜のナイロンシート層36を熱接着する
と、ナイロンコーティング層35とナイロンシート層3
6との界面近傍の極めて薄い層(図6中、符号Lで示
す)で固化するので、この固化の際にも大きな収縮応力
が発生しない。従って、ナイロンシート層36はナイロ
ンコーティング層35に強固に固着する。さらに、薄膜
層と厚膜層とが同種の材質であるため、異種間の熱接着
よりも、安定にかつ高強度で接着する。
35の膜厚が薄いため、固化する際に大きな収縮応力が
発生せず、ナイロンコーティング層35は平板状基材3
2に強固に固着する。また、薄膜のナイロンコーティン
グ層35に厚膜のナイロンシート層36を熱接着する
と、ナイロンコーティング層35とナイロンシート層3
6との界面近傍の極めて薄い層(図6中、符号Lで示
す)で固化するので、この固化の際にも大きな収縮応力
が発生しない。従って、ナイロンシート層36はナイロ
ンコーティング層35に強固に固着する。さらに、薄膜
層と厚膜層とが同種の材質であるため、異種間の熱接着
よりも、安定にかつ高強度で接着する。
【0064】また、本発明における流動浸漬法による薄
膜形成されたコーティング層は、従来の流動浸漬法によ
る厚膜形成と異なり、大きな収縮応力、収縮割れ、固着
力の低下などが発生しないので、そのコーティング層に
熱接着した厚膜のシート層は、流動浸漬法による薄膜の
高い接着強度を維持しつつ、平板状基材32の外面の薄
膜に厚膜の被覆層34を強固に固着させることができ
る。厚膜のシート層を薄膜のコーティング層に熱接着す
る厚膜形成法は、簡単な方法であるにも拘らず、従来の
被覆技術分野においては考慮されていない。
膜形成されたコーティング層は、従来の流動浸漬法によ
る厚膜形成と異なり、大きな収縮応力、収縮割れ、固着
力の低下などが発生しないので、そのコーティング層に
熱接着した厚膜のシート層は、流動浸漬法による薄膜の
高い接着強度を維持しつつ、平板状基材32の外面の薄
膜に厚膜の被覆層34を強固に固着させることができ
る。厚膜のシート層を薄膜のコーティング層に熱接着す
る厚膜形成法は、簡単な方法であるにも拘らず、従来の
被覆技術分野においては考慮されていない。
【0065】なお、特公昭53−43536号公報に
は、複雑な断面形状を有するレール継目板を絶縁するた
めの被膜形成法として、ナイロン溶射法が開示されてい
る。この方法は、流動浸漬法によりナイロンの薄膜接着
層を形成し、この接着層の表面が固化しない温度に冷却
した後、前記接着層にナイロンを溶射して鋭角な稜線部
などの肉薄部にナイロン層を肉盛りする方法である。
は、複雑な断面形状を有するレール継目板を絶縁するた
めの被膜形成法として、ナイロン溶射法が開示されてい
る。この方法は、流動浸漬法によりナイロンの薄膜接着
層を形成し、この接着層の表面が固化しない温度に冷却
した後、前記接着層にナイロンを溶射して鋭角な稜線部
などの肉薄部にナイロン層を肉盛りする方法である。
【0066】しかし、溶射法においては、ナイロンが溶
射されている接着層の溶射部位も溶融するので、溶融ナ
イロン層の厚さは、前記の厚膜被覆方法においてコーテ
ィング層とシート層との界面での接合に関与する溶融ナ
イロン層Lの厚さよりも厚くなる。従って、溶射法によ
ると、溶融ナイロン層の固化時における収縮量及び収縮
応力が大きいため、接着強度が十分でない。
射されている接着層の溶射部位も溶融するので、溶融ナ
イロン層の厚さは、前記の厚膜被覆方法においてコーテ
ィング層とシート層との界面での接合に関与する溶融ナ
イロン層Lの厚さよりも厚くなる。従って、溶射法によ
ると、溶融ナイロン層の固化時における収縮量及び収縮
応力が大きいため、接着強度が十分でない。
【0067】さらに、鋼製まくらぎにはレール2本が締
結されるので、鋼製まくらぎ1本当り2枚のレール敷設
板が敷設される、しかも鋼製まくらぎは600mm前後
で並列して設置されるため、レールの全長において、そ
の敷設数量は膨大である。そのため、量産性に優れ、か
つ産業上実用手的な厚膜形成法を必要とする。しかし、
ナイロン溶射法では、平滑な肉盛り面を形成するのが困
難であり、溶射法には特殊技能を要するだけでなく、溶
射ガンを往復移動させる必要があるので、レール敷設板
の製造に長時間を要する。従って、溶射法では、レール
敷設板の量産性が劣り、産業上実用的でない。
結されるので、鋼製まくらぎ1本当り2枚のレール敷設
板が敷設される、しかも鋼製まくらぎは600mm前後
で並列して設置されるため、レールの全長において、そ
の敷設数量は膨大である。そのため、量産性に優れ、か
つ産業上実用手的な厚膜形成法を必要とする。しかし、
ナイロン溶射法では、平滑な肉盛り面を形成するのが困
難であり、溶射法には特殊技能を要するだけでなく、溶
射ガンを往復移動させる必要があるので、レール敷設板
の製造に長時間を要する。従って、溶射法では、レール
敷設板の量産性が劣り、産業上実用的でない。
【0068】これに対して、流動浸漬法とシートのラミ
ネート法を組合せて得られるレール敷設板は、前記ナイ
ロン溶射法とは異なり、接着境界面の溶融厚さが薄いこ
と、および厚膜シートの熱接着に起因して、外気の混入
がないという特色もある。
ネート法を組合せて得られるレール敷設板は、前記ナイ
ロン溶射法とは異なり、接着境界面の溶融厚さが薄いこ
と、および厚膜シートの熱接着に起因して、外気の混入
がないという特色もある。
【0069】本発明のレール敷設板は、レールと、木製
又はコンクリート製などの通常のまくらぎとの間に敷設
することもできる。なお、レールとまくらぎとの間に施
設される限り、高架鉄道、ラック式鉄道、市街鉄道など
の種々の鉄道の軌道を敷設するために利用できる。
又はコンクリート製などの通常のまくらぎとの間に敷設
することもできる。なお、レールとまくらぎとの間に施
設される限り、高架鉄道、ラック式鉄道、市街鉄道など
の種々の鉄道の軌道を敷設するために利用できる。
【0070】
【発明の効果】本発明のレール敷設板は、大きな荷重が
作用する鉄道のレールとまくらぎとの間に敷設しても、
長期に亘り損傷を防止できると共に、高い電気絶縁性を
確保できる。また、列車の通過時に作用する振動荷重に
よる摩耗が少ないため、レール締結部の弛緩がなく、レ
ールの精度を長期に亘り維持でき、鉄道の維持管理が容
易となる。
作用する鉄道のレールとまくらぎとの間に敷設しても、
長期に亘り損傷を防止できると共に、高い電気絶縁性を
確保できる。また、列車の通過時に作用する振動荷重に
よる摩耗が少ないため、レール締結部の弛緩がなく、レ
ールの精度を長期に亘り維持でき、鉄道の維持管理が容
易となる。
【0071】特に、レールと鋼製まくらぎとの間に敷設
しても、耐摩耗性が高く、電気絶縁性を確保できる。そ
のため、軽量性、耐蝕性、再利用性、列車の高速走行性
などの種々の利点を有する鋼製まくらぎの普及を可能に
する。
しても、耐摩耗性が高く、電気絶縁性を確保できる。そ
のため、軽量性、耐蝕性、再利用性、列車の高速走行性
などの種々の利点を有する鋼製まくらぎの普及を可能に
する。
【0072】
【実験例】以下に、実験例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
に説明する。
【0073】図6に示すような両側コーナー部に凸部が
形成された鋳鉄製の平板状基材(厚み3.2mm)をシ
ョットブラストに供し、プライマー(ダイセル・ヒュル
ス(株)製、F1D)に浸漬した後、300℃で熱処理
した。
形成された鋳鉄製の平板状基材(厚み3.2mm)をシ
ョットブラストに供し、プライマー(ダイセル・ヒュル
ス(株)製、F1D)に浸漬した後、300℃で熱処理
した。
【0074】次いで、熱処理した平板状基材を12−ナ
イロン粉体の流動層に4秒間浸漬し、厚み約0.4mm
の電気絶縁性コーティング層を形成した後、温度約23
0℃の平板状基材の電気絶縁性コーティング層に、厚み
2mmの12−ナイロンシート(ダイセル・ヒュルス
(株)製)を圧着し、250℃で1分間熱処理し、冷却
することにより、絶縁部材を作製した。なお、12−ナ
イロンシートは、鋼製まくらぎ側の電気絶縁性コーティ
ング層に熱接着させた。
イロン粉体の流動層に4秒間浸漬し、厚み約0.4mm
の電気絶縁性コーティング層を形成した後、温度約23
0℃の平板状基材の電気絶縁性コーティング層に、厚み
2mmの12−ナイロンシート(ダイセル・ヒュルス
(株)製)を圧着し、250℃で1分間熱処理し、冷却
することにより、絶縁部材を作製した。なお、12−ナ
イロンシートは、鋼製まくらぎ側の電気絶縁性コーティ
ング層に熱接着させた。
【0075】そして、図7に示されるように、得られた
レール敷設板をレールと鋼製まくらぎとの間に配した軌
道に、半年間に亘り鉄道車両を走行させた。なお、車両
としては輪荷重約18tonの鉄道車両を一時間当り約
2回走行させた。
レール敷設板をレールと鋼製まくらぎとの間に配した軌
道に、半年間に亘り鉄道車両を走行させた。なお、車両
としては輪荷重約18tonの鉄道車両を一時間当り約
2回走行させた。
【0076】その結果、前記レール敷設板によりレール
と鋼製まくらぎとは電気的に絶縁しており、前記シート
の摩耗量は約0.5mmであった。また、レール敷設板
には損傷が認められなかった。
と鋼製まくらぎとは電気的に絶縁しており、前記シート
の摩耗量は約0.5mmであった。また、レール敷設板
には損傷が認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は従来のレールの電気絶縁構造を示す概略
断面図である。
断面図である。
【図2】図2は従来の他のレールの電気絶縁構造を示す
部分切欠概略断面図である。
部分切欠概略断面図である。
【図3】図3は本発明のレール敷設板の一例を示す断面
図である。
図である。
【図4】図4は図3のレール敷設板が敷設された軌道で
の列車の走行状態を示す概略断面図である。
の列車の走行状態を示す概略断面図である。
【図5】図5は本発明のレール敷設板の他の例を示す部
分切欠斜視図である。
分切欠斜視図である。
【図6】図6は図5のレール敷設板の概略断面図であ
る。
る。
【図7】図7は図5のレール敷設板の敷設状態を示す概
略断面図である。
略断面図である。
1…鋼製まくらぎ 3…レール 4…レールフランジ 21,31…レール敷設板 22,32…平板状基材 33…凸部 23,34…電気絶縁性被覆層 35…電気絶縁性ナイロンコーティング層 36…ナイロンシート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末廣 篤夫 名古屋市瑞穂区二野町2番28号 株式会 社興和工業所内 (72)発明者 新出 喜文 名古屋市瑞穂区二野町2番28号 株式会 社興和工業所内 (72)発明者 横尾 正義 北九州市戸畑区飛幡1丁目1番 新日本 製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 池端 宏美 北九州市八幡東区川淵町9−27 太平工 業株式会社八幡支店内 (72)発明者 亀井 裕晃 名古屋市緑区旭出1丁目503−2 (72)発明者 森本 宏海 大阪府堺市浜寺南町2丁140−1 (56)参考文献 特開 昭62−10302(JP,A) 特開 昭63−151701(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 9/68 E01B 9/40
Claims (3)
- 【請求項1】 非圧縮性平板の少なくとも一方の面に、
電気絶縁性被覆層が固着しているレール敷設板であっ
て、電気絶縁性被覆層が、非圧縮性平板を被覆する薄膜
の電気絶縁性コーティング層と、少なくとも一方の面の
電気絶縁性コーティング層に接合した厚膜のシート層と
で構成されているレール敷設板。 - 【請求項2】 電気絶縁性被覆層が、非圧縮性平板を被
覆する流動浸漬による薄膜のナイロンコーティング層
と、このナイロンコーティング層に熱接着した厚膜のナ
イロンシート層とで構成されている請求項1記載のレー
ル敷設板。 - 【請求項3】 レールと鋼製まくらぎとの間に敷設され
る敷設板である請求項1又は2記載のレール敷設板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5045956A JP3007505B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | レール敷設板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5045956A JP3007505B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | レール敷設板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06240603A JPH06240603A (ja) | 1994-08-30 |
JP3007505B2 true JP3007505B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=12733726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5045956A Expired - Fee Related JP3007505B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | レール敷設板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3007505B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104725978A (zh) * | 2015-03-02 | 2015-06-24 | 西安誉丰通号科技有限公司 | 一种重防腐绝缘转化膜及轨道电路道床漏泄整治方法 |
CA3137830A1 (en) * | 2020-11-06 | 2022-05-06 | Roller Bearing Company Of America, Inc. | Railway switch with lubricious liner |
-
1993
- 1993-02-10 JP JP5045956A patent/JP3007505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06240603A (ja) | 1994-08-30 |
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Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
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