JP3007360U - 野立て看板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】野立て看板には強風時に強大な風圧がかかり破
損の危険があるため、事前にこれを取り外す作業が大き
な負担となっていたが、本考案はこのような負担を無く
し、かつコスト低減をはかることを目的とする。 【構成】２本の支柱間を梁体で連結し、その近辺を横軸
として回動可能状に（シート状体の周辺を枠体で囲ん
だ）広告表示体を吊持し、望ましくは磁石を広告表示体
の側方下部とそれに近接する支柱の該当位置に取り付け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は鉄道等の沿線に構築される野立ての大きな看板において利用される ものである。

【０００２】

【従来の技術】

列車の車窓より見られる位置に構築されているいわゆる野立て看板は、コンク リートの基礎の上に設けた２本の鉄骨支柱の間に鉄のアングルや板状体等をつな ぎ合わせて釘等で固定し、これを広告表示体としていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような野立て看板は広野に放置される大きな板状体であるから、台風のよ うな強風を受けると大きな風圧がそこに加わり、破損及び飛散の危険があった。 従ってこれを避けるために、事前に看板本体を取り外す必要があるが、それには 釘を抜いて解体しなくてはならず、多大な手間と時間を要するという問題点があ った。本考案はかかる問題点を解決することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

少なくとも２本の支柱（１）の間を（その上部において）梁体（２）で連結し 、その近辺を横軸として回動可能状に広告表示体（３）を吊持する。

【０００５】 ここにおける梁状体（２）は、例えば公知のピロ等を用いて接続するためのフ ラットバーや丸棒等をも含み、その他、角パイプやロープ等、強固な水平支持体 は全て該当する。

【０００６】 又、回動可能状に吊持する手段として、上記のようなピロ及び回転軸を用いる 場合等の他に、フック（４）やチェーン等で吊るす場合も挙げられる。

【０００７】 又、広告表示体（３）において、従来のような板状体のつなぎ合わせを用いる のでなく、シート状体（３Ａ）の周辺を枠体（５）で囲んで形成したものを用い ても良いが、これは本考案においては特に望ましい形態となる。

【０００８】 このシート状体（３Ａ）は、例えば９０×１８０ｃｍ程度のものを何枚か貼り 合わせてもよいが、大きなテント状のものを用い、これの周囲に多くの孔をあけ て紐等で枠体（５）にくくり付けてもよい。

【０００９】 広告表示体（３）に板状体を用いる場合も、フレームはできるだけ軽量のもの を用い、看板本体を公知の方法で差し込み式、又はオープン式にして、出し入れ をし易くすることが望ましい。

【００１０】 なお、広告表示体（３）の側方下部と支柱（１）においてこれに近接する位置 に、互いに吸引力をもつ磁石又は磁性体（６）を取り付けて、非接触のストッパ ー（不必要なブレを防ぐ）とすることにより、きわめて望ましい形態にすること ができる。

【００１１】

【作用】

このように本考案では広大な面積を有する広告表示体が回動可能状に吊持され た構造となっているから、破損の危険があるほど強風が当たったときには、それ は上部を軸にして回転し斜めないし水平に近くなるまで持ち上がり、風を素通り させて風圧（抵抗）を防ぐかたちとなる。従って破損や飛散の危険を大幅に回避 できることになり、又、その分、支柱の基礎等にかけるコストを低減できること にもつながる。

【００１２】 又、広告表示体そのものに加わる力が低減することは、その材質をシート類や プラスチック製フレーム（枠体）のように軽量かつ低コストで着脱が容易なもの を使用することを可能ならしめることにもなる。

【００１３】 特に前記のような磁石を該表示体の側方下部と支柱のそれに近接する位置に取 り付けておくと、平常時は回動可能な吊体であるにもかかわらずそれがストッパ ーの働きをして、不要な回動ブレを防ぐことになり、危険な強風時のみその回動 力が磁力の限界を超えてストッパー機能が外れ、斜めに持ち上がり風を素通りさ せて所期の目的を達成できることになる。

【００１４】

【実施例】

在来の鉄骨やコンクリート基礎分を省略した（但し強固な）約４ｍ高の支柱を ２本、約４ｍの間隔をおいて構築し、その上部を角パイプからなる梁体で連結架 設し、その両横部より２個のフックを下方に向けて設け、一方、縦約２．７ｍ、 横約３．６ｍの合成樹脂製フレーム内に広告付テント状シートをテント同様に張 設したものの上端より約５ｃｍの間隔を保って直径約５ｃｍの丸棒を２本の支持 体で固定し、この丸棒を該フックに通して吊持する。但し該丸棒が左右にずれな いようにフックの両横部にくる位置に突起を形成する。

【００１５】 更に該フレームの両横部の下端に強力なフェライト磁石を埋設し、それと約１ ｃｍ離れて向かい合った支柱側の場所に同様のフェライト磁石を互いに吸引する ように埋設する。

【００１６】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものでないことは勿論である。

【００１７】

【考案の効果】

このように本考案によれば、野立て看板において台風等のような強風にあって も風圧をもろに受けることがないために、事前にそれを解体する必要がないか、 あっても甚だ容易に着脱を行うことができ、支柱や看板本体の材料も大幅に節減 できて設置も容易であるためコスト低下につながり、非常時のみ自動的に外れて 風を通し、平時には再び自動で垂直に戻ってブレを防ぐ等、甚大な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一例の正面図

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 梁体 ３ 広告表示体 ３Ａ シート状体 ４ フック ５ 枠体 ６ 磁石又は磁性体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも２本の支柱間を梁体で連結し、
   その近辺を横軸として回動可能状に広告表示体を吊持し
   たことを特徴とする野立て看板。
2. 【請求項２】「広告表示体」がシート状体の周辺を枠体
   で囲んで形成したものである「請求項１」に記載の野立
   て看板。
3. 【請求項３】「広告表示体」の側方下部と「支柱」にお
   いてこれに近接する位置に、互いに吸引力をもつ磁石又
   は磁性体を取り付けたことを特徴とする野立て看板。