JP3006509B2 - 水柱共振型送受波器 - Google Patents

水柱共振型送受波器

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JP3006509B2
JP3006509B2 JP8279549A JP27954996A JP3006509B2 JP 3006509 B2 JP3006509 B2 JP 3006509B2 JP 8279549 A JP8279549 A JP 8279549A JP 27954996 A JP27954996 A JP 27954996A JP 3006509 B2 JP3006509 B2 JP 3006509B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動体内における
媒体(水柱)の共振を利用する水柱共振型送受波器に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の水柱共振型送受波器は、
電気音響変換器に使用され、例えば図5および図6に示
すように構成されている。これを同図に基づいて説明す
ると、同図において、符号1で示す水柱共振型送受波器
(以下、「送受波器」と略記する。)は、振動体2とリ
ード3とを備えている。
【0003】振動体2は、内外周面に各々電極2a,2
bを有し、軸線両方向に開口する無底円筒状の圧電部材
によって形成されている。この振動体2は、内外周面お
よび両開口端面が合成樹脂等のシース(絶縁体)4によ
って被覆されている。これにより、送受波器1は防水性
が得られ、器内に対する媒体としての水,海水等の流入
が許容される。また、振動体2は、円筒構造であること
から、高耐水圧性を有し、水深が低い部位のみならず水
深が高い部位での使用においても高い電気音響変換効率
が得られる。
【0004】リード3は、正リード3aと負リード3b
からなり、これら各リード3a,3bが電極2a,2b
に接続されている。
【0005】このように構成された送受波器において、
振動体2の音速および平均直径が各々cとdである場
合、fr=c/πdで計算される呼吸モードによる機械
的共振周波数frの電気信号を電極2a,2bにリード
3を介して加えると、振動体2の機械的共振により高効
率の音響出力を得ることができる。
【0006】また、送受波器においては、機械的共振周
波数frの他にFR=α1×(A−A2−α2)/4πで計
算される振動体2内の水柱による音響共振周波数FR
有し、この音響共振周波数FRの電気信号で振動体2を
駆動すると、振動体2の機械的共振による場合と同様に
高効率の音響出力を得ることができる。ここで、AはA
=α3×L/2a+α4である。また、α1は送受波器1
内に流入する媒質(海水等)の音速と弾性率により、さ
らに振動体2の内半径Rにより決まる係数である。α2
〜α4は円筒(振動体2)形状端部の補正係数である。
Lは振動体2の軸線方向寸法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の送受
波器においては、軸線方向寸法が不変であるため、媒質
圧力の増減による音速の高低によって水柱共振周波数が
増加・減少していた。この結果、水深度が異なる部位で
の使用によって水柱共振周波数が変化し、所定の水柱共
振周波数で送受波効率が悪くなるという問題があった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、媒質の音速上昇による水柱共振周波数の増加率
と両圧電振動体間寸法の収縮による水柱共振周波数の減
少率とが互いに補う関係となるように圧力補償機構を選
定することにより、常時所定の水柱共振周波数を保つこ
とができ、もって良好な送受波効率を得ることができる
送受波器の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の送受波器は、絶縁体によっ
て被覆され、内外周面に電極を有する無底円筒状の圧電
振動体を備えた送受波器において、圧電振動体を、各々
が互いに同一の軸線上に並列する少なくとも2つの圧電
振動体によって構成し、これら両圧電振動体間に媒質圧
力の増減によって伸縮する圧力補償機構を配設し、この
圧力補償機構を、媒質圧力の変化に依存しないで一定の
水柱共振周波数となるような構成としてある。したがっ
て、媒質圧力が増大すると、音速が高くなると共に、圧
力補償機構が軸線方向に収縮して両圧電振動体間の寸法
が小さくなる。一方、媒質圧力が減少すると、音速が低
くなると共に、圧力補償機構が軸線方向に伸長して両圧
電振動体間の寸法が大きくなる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、圧力補償機構が緩衝部材からなる構成とし
てある。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、緩衝部材の体積弾性率が圧電振動体の体積
弾性率より小さい体積弾性率に設定されている構成とし
てある。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項2または3
記載の発明において、緩衝部材が合成樹脂によって形成
されている構成としてある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係
る送受波器を断面して示す斜視図である。同図におい
て、符号11で示す送受波器は、振動体12と緩衝部材
(クッション)13とリード14とを備えている。この
送受波器11は、従来の送受波器1と同様に防水性が得
られ、器内に対する媒体としての水,海水等の流入が許
容される。
【0014】振動体12は、各々が互いに同一の軸線上
に並列する上下2つの振動体15,16を有している。
【0015】上方の振動体15は、内外周面に各々電極
15a,15bを有し、軸線両方向に開口する無底円筒
状の圧電部材によって形成されている。この振動体15
は、内外周面および上方開口端面が合成樹脂等のシース
(絶縁体)17によって被覆されている。
【0016】一方、下方の振動体16は、内外周面に各
々電極16a,16bを有し、軸線両方向に開口する無
底円筒状の圧電部材によって形成されている。この振動
体16は、内外周面および下方開口端面が合成樹脂等の
シース(絶縁体)18によって被覆されている。
【0017】なお、振動体15,16は、振動体2と同
様に円筒構造であることから、高耐水圧性を有し、水深
が低い部位のみならず水深が高い部位での使用において
も高い電気音響変換効率が得られる。
【0018】緩衝部材13は、媒質圧力の増減によって
軸線方向に伸縮する圧力補償機構として機能し、両振動
体15,16間に介装されている。この緩衝部材13
は、全体が例えば合成樹脂からなる絶縁体によって形成
されており、体積弾性率が振動体15,16の体積弾性
率より小さい体積弾性率に設定されている。
【0019】なお、緩衝部材13としては、音が透過し
て共振周波数に影響を与えないように気泡等の空気層が
存在しないものが使用されている。
【0020】リード14は、振動体15,16の個数に
対応して二対のリード19,20を有している。リード
19は、正リード19aと負リード19bからなり、各
リード19a,19bが振動体15の内外周面に接続さ
れている。一方、リード20は、正リード20aと負リ
ード20bからなり、各リード20a,20bが振動体
16の内外周面に接続されている。
【0021】このように構成された送受波器において
は、媒質圧力が増大すると、音速が高くなると共に、緩
衝部材13が軸線方向に収縮して両振動体15,16間
の寸法が小さくなる。一方、媒質圧力が減少すると、音
速が低くなると共に、緩衝部材13が軸線方向に伸長し
て両振動体15,16間の寸法が大きくなる。
【0022】したがって、緩衝部材13の体積弾性率を
選定することにより、媒質の圧力変化に依存しない所定
の水柱共振周波数が保たれる。
【0023】このことを図2〜図4を用いて説明する。
すなわち、送受波器11を水中に臨ませ、各振動体1
5,16に電圧を加えると、図2に一点鎖線で示すよう
に各振動体15,16は呼吸振動し、これら各振動体1
5,16の両端を振動の腹とするような水柱共振が発生
する。このとき、図3(a)に示す水柱共振周波数f1
は従来技術において示した式〔FR=α1×(A−A2
α2)/4π〕により各振動体15,16の軸線方向寸
法で決定される。
【0024】ここで、水深(媒質圧力)が増大すると、
振動体15,16の体積弾性率より小さい体積弾性率を
もつ緩衝部材13が次第に収縮し、図4(a),(b)
に示すように両振動体15,16の間隔Gが減少して水
柱共振周波数が低くなる。緩衝部材13が完全に収縮す
ると、各振動体15,16の軸線方向寸法Lを加算した
寸法により決まる図3(a)に示す水柱共振周波数f2
に限りなく近くなる。
【0025】また、水深が増大すると、媒質の音速が高
くなるため、図3(b)に示すように送受波器11内の
水柱共振周波数は高くなる。
【0026】したがって、媒質の音速上昇による水柱共
振周波数の上昇率{図3(b)}と両振動体15,16
の間隔減少による水柱共振周波数の下降率{図3
(a)}が互いに補う関係となるように緩衝部材13の
体積弾性率を選定することにより、図3(c)に示すよ
うに水深(媒質圧力)変化に依存しない常時一定の共振
周波数f0が保たれる。
【0027】なお、本実施形態においては、振動体が2
個である場合を示したが、これに限定されず、3個,4
個,・・・としてもよく、その個数は適宜変更すること
が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、圧
電振動体を、各々が互いに同一の軸線上に並列する少な
くとも2つの圧電振動体によって構成し、これら両圧電
振動体間に媒質圧力の増減によって伸縮する圧力補償機
構を配設したので、媒質圧力が増大すると、音速が高く
なると共に、圧力補償機構が軸線方向に収縮して両圧電
振動体間の寸法が小さくなり、一方媒質圧力が減少する
と、音速が低くなると共に、圧力補償機構が軸線方向に
伸長して両圧電振動体間の寸法が大きくなる。
【0029】したがって、圧力補償機構を選定すること
により、従来のように水深度が異なる部位での使用によ
って水柱共振周波数が変化しないから、所定の共振周波
数で良好な送受波効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る水柱共振型送受波器を
断面して示す斜視図である。
【図2】水柱共振の原理を説明するために示す断面図で
ある。
【図3】(a)〜(c)は共振周波数の変化を示す特性
図である。
【図4】(a)および(b)は本発明の実施形態に係る
送受波器の水深度変化による状態を説明するために示す
斜視図である。
【図5】従来の水柱共振型送受波器を断面して示す斜視
図である。
【図6】図5の振動体を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 送受波器 13 緩衝部材 14 リード 15 上方の振動体 15a,15b 電極 16 下方の振動体 16a,16b 電極 17,18 シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/44 H04R 17/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体によって被覆され、内外周面に電
    極を有する無底円筒状の圧電振動体を備えた水柱共振型
    送受波器において、 前記圧電振動体を、各々が互いに同一の軸線上に並列す
    る少なくとも2つの圧電振動体によって構成し、 これら両圧電振動体間に媒質圧力の増減によって伸縮す
    る圧力補償機構を配設し この圧力補償機構を、媒質圧力の変化に依存しないで一
    定の水柱共振周波数となるような構成とした ことを特徴
    とする水柱共振型送受波器。
  2. 【請求項2】 前記圧力補償機構が緩衝部材からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の水柱共振型送受波器。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材の体積弾性率が前記圧電振
    動体の体積弾性率より小さい体積弾性率に設定されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の水柱共振型送受波
    器。
  4. 【請求項4】 前記緩衝部材が合成樹脂によって形成さ
    れていることを特徴とする請求項2または3記載の水柱
    共振型送受波器。
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