JP3005953U - 定圧歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯磨きの際、歯ブラシのブラシ部が歯列から
受ける応力（ブラシ部の歯に対する押圧力）が設定値以
上に高まると、ブラシ部が柄部に対して屈折して歯列へ
の押圧力を解き、口腔内における再設定により再び一定
圧で歯磨きができるようにした。 【構成】 歯ブラシ１をブラシ部２と柄部３とに分離
し、両者間を連結止めする中継部材４を、前記ブラシ部
２に所定値以上の圧力が加わると前記ブラシ部２が柄部
３に対して屈折するように構成し、さらに前記中継部材
７に屈折を誘起させる圧力設定値を多段に切換えられる
手段５を付与した定圧歯ブラシである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、日常生活で使用される歯ブラシに関する。

【０００２】

【従来技術】

これまでに歯ブラシのブラシ部が歯列から受ける応力（ブラシ部の歯に対する 押圧力）を検知してデジタル表示するもの、デジタル表示と同時にアラ−ムを発 するものは提案されている（実開昭６３−５６０３０、実開昭６４−３９０３４ 、実開平４−６２１２９）。 しかしこれらにおいては、本来消耗品である歯ブラシのコストを著しく高める ことになり、また使用上においてもデジタル表示を確認するには（アラ−ムされ ても測定値は目で確認したいのが普通である）、一旦歯ブラシを口腔より取り出 さなければならない難点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来のかかる実情に鑑みてなされたもので、歯ブラシのブラシ部が 歯列から受ける応力（ブラシ部の歯に対する押圧力）が設定値以上に高まると、 ブラシ部が柄部に対して屈折して歯列から浮くようにし、口腔内における再設定 により再び一定圧で歯磨きができるようにした。 また設定値を数段に切替えられるようにして圧力調整を行なえるようにしたも のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の定圧歯ブラシは、上記目的を達成するため、歯ブラシ１をブラシ部２ と柄部３とに分離する。 そして、両者間を連結止めする中継部材７を、前記ブラシ部２に所定値以上の 圧力が加わると前記ブラシ部２が柄部３に対して外方に屈折するように構成する 。 そしてさらに、前記中継部材７に屈折を誘起させる圧力設定値を多段に切換え られる手段５を付与させた定圧歯ブラシである。

【０００５】

【考案の作用並びに効果】

歯ブラシ１のブラシ部２が歯列から受ける応力（ブラシ部の歯に対する押圧力 ）が圧力設定値を越えると、中継部材７に屈折が誘起され、その結果ブラシ部２ が柄部３に対して反転して歯列から浮くから、強制的にそれ以上の歯磨き作業が 停止させられ、口腔内において頬肉の力を利用して再設定即ちクランプをし直す ことにより再び一定圧で歯磨きを続行することができる。 この際、中継部材７に屈折を誘起させる圧力設定値を多段に切換えられる手段 ５を付与した態様においては、あらかじめ設定圧力の切換え調整が図れる。 本考案は以上のようで、一定圧で歯磨きをすることができることはもちろん、 病人（特に歯の病気）のときや老齢、年齢差などから歯磨き圧を変えたい場合に 特に有効である。

【０００６】

【実施例】

図１ないし図４の実施例においては、歯ブラシ１をブラシ部２と柄部３とに分 離する。 柄部３は、その先端部を前記ブラシ部２の基軸部２ａが嵌入する樋状受部６に 形成してその先端部底壁に切欠溝６ａを設け、また前記樋状受部６の基端付近の 柄部３部分に、前記樋状受部６に臨む頂点の高さを異にする三角形状のゴム製弾 性板を水平回転の圧力抵抗調整板４即ち圧力設定値切換え手段５として枢着する 。 そして前記ブラシ部２の基軸部２ａを前記樋状受部６に嵌入させた状態で前記 基軸部２ａ後端を前記三角形状のゴム製弾性板即ち圧力抵抗調整板４の圧力下に 置くとともに前記基軸部２ａを前記切欠溝６ａを境に反転可能となるように前記 樋状受部６の先端部両側壁に枢着して、中継部材７が構成される。 上記構成により、歯磨きの際、圧力抵抗調整板４（ゴム製弾性板）を回転させ てブラシ部２の基軸部２ａに対する圧下面積を変化させることにより、歯磨き圧 を強、中、弱の任意に設定することが可能となり、それらの設定圧を越えるとブ ラシ部２が歯列より浮く仕組である。

【０００７】 図５ないし図８の実施例においては、歯ブラシ１をブラシ部２と柄部３とを に分離する。 ブラシ部２は、その基端のブラシ取付方向側へ所定肉厚幅９ａを有する突起９ を突設し、他方柄部３は、その先端部に前記ブラシ部２の基軸部２ａが嵌入する 樋状受部１１に形成してその底壁先端部に切欠溝１１ａを設け、さらに前記樋状 受部１１の背後円周方向に回り溝１２を設けてある。 そして、先端部の円周方向所定間隔置にいずれも前記突起９の肉厚幅９ａより 幅狭で且つ多段幅狭のスリット１４を複数有するとともに後端円周方向内壁に回 動隆条１５ａを有する圧力調整環１５の該回動隆条１５ａを、前記柄部３の回り 溝１２に嵌入させる。 そして前記ブラシ部２の基軸部２ａを前記樋状受部１１に嵌入させ、その基端 の突起９が前記圧力調整環１５の先端部に納る状態で前記基軸部２ａ後端部を枢 ピン１６を介して前記切欠溝１１ａを境に反転可能となるように前記樋状受部１ １の両側壁に枢着して、中継部材７が構成される。 即ち、前記ブラシ部２に所定値以上の圧力が加わると、前記ブラシ部２の突起 ９が圧力調整環１５の幅狭スリット１４を押し開いてブラシ部２が歯列より浮く 仕組である。いずれの幅狭スリット１４を押し開くかは、圧力調整環１５の回動 調整（圧力設定切換え）によって決る。

【０００８】 図９ないし図１１の実施例においては、歯ブラシ１をブラシ部２と柄部３と に分離し、両者を所定圧の内側湾曲バネ鋼１８で連結止めしてある。 この態様においては、歯磨き圧の設定切換えは不可能であり、内側湾曲板バネ 鋼１８による設定圧を越えると内側湾曲バネ鋼１８が反り返って、ブラシ部２が 歯列より浮く仕組である。

【図面の簡単な説明】

【図１】斜視図

【図２】丸囲い枠線部分を拡大した平面図

【図３】縦断側面図

【図４】使用時の作動状態を示す平面図

【図５】別の態様の分解斜視図

【図６】同上縦断側面図

【図７】同上作動状態を示す側面図

【図８】（イ）が設定圧を越えない状態、（ロ）が設定
圧を越えた状態の図６Ａ−Ａ線拡大縦断正面図

【図９】さらに別の態様の斜視図

【図１０】同上縦断側面図

【図１１】同上作動状態を示す側面図

【符号の説明】

１ 歯ブラシ ２ ブラシ部 ２ａ 基軸部 ３ 柄部５ 圧力設定値を多段に切換えられる手段 ７ 中継部材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯ブラシ（１）をブラシ部（２）と柄部
   （３）とに分離し、両者間を連結止めする中継部材
   （７）を、前記ブラシ部（２）に所定値以上の圧力が加
   わると前記ブラシ部（２）が柄部（３）に対して屈折す
   るようにしたことを特徴とする定圧歯ブラシ。
2. 【請求項２】 中継部材（７）にブラシ部（２）の屈折
   を誘起させる圧力設定値を多段に切換えられる手段
   （５）を付与した請求項１記載の定圧歯ブラシ。