JP3005453U - 現場組立型電流変成器 - Google Patents

現場組立型電流変成器

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JP3005453U
JP3005453U JP1994008410U JP841094U JP3005453U JP 3005453 U JP3005453 U JP 3005453U JP 1994008410 U JP1994008410 U JP 1994008410U JP 841094 U JP841094 U JP 841094U JP 3005453 U JP3005453 U JP 3005453U
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conductor
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剛次 中溝
繁明 笠置
尚 ▲つる▼山
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チクシ電気株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付け対象となる一次側導体がどの様な構
造、結線状態であってもこれを切断することなしに装着
でき、また既設導体にも容易に取付けることのできる現
場組立型電流変成器を提供すること。 【構成】 筒状コイルと、積層状態で筒状コイルの中心
穴に挿入貫通された複数枚のストリップ状電磁鋼帯と、
電磁鋼帯の一方の面に沿って付設された締付けバンドと
で変流器を構成する。さらに好ましくは、電磁鋼帯は密
封チューブ内に封止され、また締付けバンドの両端には
締め具が予め取付けられる。電磁鋼帯は、その両端が互
いに重なり合うように、適用現場で、締付けバンドによ
って一次側導体の回りに締付け固定され、必要に応じて
一次側導体と電磁鋼帯との間には非磁性材のスペーサが
介在される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、導体に流れる電流の大きさ、波形などを計測するとき、大電流値を 小電流値に変換して計測を容易にするための変流器に関し、特に前記導体がどの 様な結線状態であってもこれを切断することなしに適用現場で装着でき、また既 設導体にも容易に取付けることのできる現場組立型電流変成器に関する。
【0002】
【従来の技術】
発変電所や工場などの電気設備に事故が生じた場合、各設備のどの部分にどの 位の電流が流れたかを計測、検出して電気設備の運転保守に役立たせることが行 なわれている。このために、多くの電気設備では、電流変成器すなわち変流器を 用いて事故時の大電流を計測検出している。しかし、送電線鉄塔や発変電所のい ろいろな電気機器の支持架台などについては、そこを流れる電流を測定できるよ うな適当な変流器がないので、殆ど実測検出されていないのが実情である。
【0003】 ところが、近年電力供給の安定性、信頼性の向上が強く要望されるようになり 、電気設備の事故時に、各種電気機器を取付けている支持架台や送電線鉄塔を通 して大地へ流れる事故(地絡)電流を計測、検出することが必要になっている。
【0004】 事故電流は一般に電流値が極端に大きいので変流器を用いて小電流値に変換す る必要があるが、変流器の一次側導体となる支持架台や送電線鉄塔は、変流器取 付けのために切断することができないので、既設の装置に変流器を追加設備する ことは不可能であり、また新規設備時に取付けるとしても、それらの寸法、断面 形状などが多種多様であるので、それらに適合するように個々に変流器を設計、 製造しなければならず、手数やコストの面で問題や制約が大きい。このため従来 は、特に重要な、極めて限られた箇所のみに分割構造の貫通型変流器が使用され ている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
従来の分割構造の貫通型変流器には次のような問題点がある。 (1)2分割された磁心を互いに突合わせて環状磁心とするので、磁心の磁気 抵抗を可及的小さくし、かつその経年変化も小さくするためには突合わせ部を密 着させるような特別の磁心構造並びに取付け金具が必要であり、特に屋外に設置 される場合には、錆防止などの耐候性向上の対策も必要となる。 (2)一次側導体となる電気機器の支持架台や送電線鉄塔などの構成部材は、 山形鋼や鋼管などが多く、その形状、寸法は多種多様であり、これらに応じてそ れぞれに異なる形状、寸法の磁心や取付け金具の設計をする必要がある。 (3)そのために、一般に価格が高く、取付け方法も簡単ではないので、広く 実用されることができず、特に重要な箇所にしか設備されていない。
【0006】 以上のような実情に鑑み、簡単かつ安価な構造で、既設の種々の形状、寸法の 山形鋼や鋼管などにも、一次側導体を切断することなしに、現場でも簡単に取付 けられ、しかも耐候性も備えた変流器の出現が望まれている。本考案の目的は、 上述の要望に応えられる現場組立型電流変成器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案では、筒状コイルと、積層状態で筒状コ イルの中心穴に挿入貫通された複数枚のストリップ状電磁鋼帯と、電磁鋼帯の一 方の面に沿って付設された締付けバンドとで変流器を構成している。さらに好ま しくは、電磁鋼帯は密封チューブ内に封止され、また締付けバンドの両端には締 め具が予め取付けられる。また電磁鋼帯は、その両端が互いに重なり合うように 、締付けバンドによって一次側導体の回りに締付け固定され、必要に応じて一次 側導体と電磁鋼帯との間には非磁性材のスペーサが介在される。
【0008】
【作用】
磁心となる電磁鋼帯1、筒状コイル3、ボビン4、締付けバンド5などを別々 に製造、管理しておき、現場で図1のように組立てるか、あるいは図1のように 予め半製品に組立てるかしておき、図3や図4のように一次側導体となる山形鋼 や筒状導体に締付け固定するだけでよいので、一次側導体がどんな形状であって も、一次側導体を切断することなしに、現場で容易に取付けて変流器を構成する ことができる。電磁鋼帯の重合わせ量の調整によって一次側導体の寸法の違いに 適応できるのみならず、さらに長さの異なる数種類の電磁鋼帯を予め準備してお けば、より一層広い範囲での寸法の変化に適応でき、実用上どのような一次側導 体にも変流器を装着できる。また、コイルボビンの磁心挿入穴の寸法を大きめに したり、コイルに中間タップを設けるなどしておけば、一次導体の形状、断面寸 法やそこに流れる電流の大きさが大幅に異なる場合でも、部品の共通化とコスト 低減が可能となる。
【0009】
【実施例】
以下に図面を参照して本考案を詳細に説明する。図1は本考案の1実施例の平 面図、図2はその2−2線断面図である。
【0010】 磁心1は適当な幅と長さ(これに限るわけではないが、例えば、幅が4〜8cm 、長さが50〜150cm)の曲げやすいストリップ状電磁鋼帯(方向性鉄板など )を複数枚(例えば、3、4〜6、7枚程度)積層したもので、好ましくは樹脂 またはゴム製のチューブ2で気密または液密に封止される。さらに磁心1の一方 の面には、締付けバンド5(非磁性材製が望ましい)が付設される。磁心1と締 付けバンド5には、コイルボビン4を介して筒状コイル3が所要回数巻回される か、あるいはコイル3を巻いたボビン4の空所内に磁心1と締付けバンド5が貫 通される。
【0011】 バンド5の両端にはボルト9A、ナット9Bなどの適当な締め具が予め設けら れているのが望ましい。図では、複数枚のすべての電磁鋼帯が1つの密封チュー ブ2に封止されているが、電磁鋼帯を複数組に分けて樹脂(フィルム、チューブ )などで封止しておき、必要な磁心断面積に応じて筒状コイル3を貫通する電磁 鋼帯の組数(枚数)を調整するようにしてもよい。
【0012】 図3は、前記実施例の変流器を山形鋼に取付けた例を示す断面図である。山形 鋼6の外側輪郭に非磁性材(ステンレス、アルミ、樹脂など)スペーサ8を配置 し、内角側に筒状コイル3を位置させて前記スペーサ8の外側に電磁鋼帯1を、 締付けバンド5で締付ける。その際、電磁鋼帯1の両端は十分に長い距離に亘っ て互いに重なり合わせられるので、特別な工夫を施こさなくても磁心の磁気抵抗 は十分に小さくできる。非磁性材スペーサ8は、変流器の磁心1すなわち電磁鋼 帯を通るべき磁束が一次導体である山形鋼に分流するのを防止すると共に、取付 け時に山形鋼や磁心、チューブに傷が付くのを防止するのに役立つのみならず、 さらにスペーサ8に丸みを持たせてあるために、締め付け作業時に電磁鋼帯の滑 りが良くなって容易に固く締め付けられるようになり、一次導体への締め付け、 固定をより一層強固にするのにも役立つ。
【0013】 図4は、前記実施例の変流器を鋼管などの筒状導体に取付けた例を示す断面図 である。図3の場合と同様に、鋼管などの筒状導体7の外周にスペーサ8を巻い た上から、筒状コイル3を装着した電磁鋼帯1を巻き付け、締付けバンド5で強 固に締付け固定する。
【0014】 以上の説明から分かるように、本考案の変流器では電磁鋼帯1を筒状コイル3 に貫通させておいて電磁鋼帯を一次側導体に巻き付けるだけで良いので、一次側 導体がどんな形状寸法であっても、また一次側導体の新設時にはもちろん、既設 のものにも切断などの加工無しで、適用現場で容易に取付けることができる。図 3や図4に示すように、電磁鋼帯1は筒状コイル部分を1回通過するのみで、筒 状コイル3以外の部分で両端部が互いに重ね巻きになるように締付けバンド5で 締付けられるので、締付け作業は極めて容易である。そして締付け作業が終われ ば、変流器は一次側導体に自動的に取付け、固定されることになる。
【0015】 また、コイルボビン4の磁心挿入穴の、挿入される電磁鋼帯の積層厚み方向の 寸法を、少なくとも電磁鋼帯の可能最大積層厚みに設定して磁心挿入穴に余裕を 持たせたり、コイルに中間タップを設けるなどしておけば、挿入する磁心の断面 積や変流比の調整が容易にでき、一次側導体の寸法やそこに流れる電流の大きさ が大幅に異なる場合でも、部品(コイル、ボビン、締付けバンドなど)の共通化 が可能となる。さらに、コイルボビンと電磁鋼帯とを別々に製造、管理し、現場 で両者を組立てることができる。
【0016】
【考案の効果】
磁心となる電磁鋼帯1、筒状コイル3、ボビン4、締付けバンド5などを別々 に製造しておき、現場で図1のように組立てるか、あるいは図1のように予め半 製品に組立てておき、図3や4のように一次側導体となる山形鋼や筒状導体に締 付け固定するだけでよいので、一次側導体がどんな形状であっても、容易に取付 けて変流器を構成することができる。電磁鋼帯の重合わせ量の調整によって一次 側導体の寸法の違いに適応できるのみならず、さらに長さの異なる数種類の電磁 鋼帯を予め準備しておけば、より一層広い範囲での寸法の変化に適応でき、実用 上どのような一次側導体にも変流器を装着できる。また、コイルボビンの磁心挿 入穴の寸法を大きめにしたり、コイルに中間タップを設けるなどしておけば、一 次導体の形状、断面寸法やそこに流れる電流の大きさが大幅に異なる場合でも、 部品の共通化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の1実施例の平面図である。
【図2】 図1の2−2線断面図である。
【図3】 前記実施例の変流器を山形鋼に取付けた例を
示す断面図である。
【図4】 前記実施例の変流器を鋼管などの筒状導体に
取付けた例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…電磁鋼帯 2…密封チューブ 3…筒状コイル 4
…ボビン 5…締付けバンド 6…山形鋼 7…筒状導
体 8…スペーサ

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状コイルと、積層状態で筒状コイルの
    中心穴に挿入貫通された複数枚のストリップ状電磁鋼帯
    と、電磁鋼帯の一方の面に沿って付設された締付けバン
    ドとよりなる現場組立型電流変成器。
  2. 【請求項2】 電磁鋼帯は密封チューブ内に封止された
    請求項1記載の現場組立型電流変成器。
  3. 【請求項3】 締付けバンドの両端には、締め具が予め
    取付けられた請求項1または2記載の現場組立型電流変
    成器。
  4. 【請求項4】 筒状コイルは電磁鋼帯挿入用穴を有する
    ボビンに巻回された請求項1ないし3のいずれかに記載
    の現場組立型電流変成器。
  5. 【請求項5】 ボビンは電磁鋼帯から分離可能である請
    求項4記載の現場組立型電流変成器。
  6. 【請求項6】 筒状コイルを1回のみ貫通した電磁鋼帯
    の両端が互いに重なり合うように、締付けバンドによっ
    て一次側導体の回りに締付け固定された請求項1ないし
    5のいずれかに記載の現場組立型電流変成器。
  7. 【請求項7】 一次側導体と電磁鋼帯との間には非磁性
    材のスペーサが介在された請求項6記載の現場組立型電
    流変成器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022521834A (ja) * 2019-03-30 2022-04-12 レム・インターナショナル・エスエイ コイルフォーマーを備えた電流変換器

Cited By (3)

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