JP3004435U - ガラススクリーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一方のガラスを固定式にした上でいずれの側
のフィルムでも簡単に取り替えることができ、防水構造
も簡単であり、また、壁嵌込み使用でも防犯上屋内の安
全を確保できると共にコスト的にも有利とするガラスス
クリーンの提供。 【構成】 フィルム５，６を貼付ける正面ガラス１およ
び背面ガラス２と；前記正面ガラス１と背面ガラス２と
の間に空間部３ａを設けると共に前記正面ガラス１を固
定状態に保持し背面ガラス２を開閉自在に保持する枠体
３と；前記正面ガラス１と背面ガラス２とを空間部３ａ
内から照明する蛍光灯１３を適宜配置し一端側が前記枠
体３内隅部に支軸１５で回動自在に軸支された照明灯ブ
ラケット４と；を備えた構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は装飾的あるいは商業的表現をしたフイルムを一対のガラス内面に張り つけて内部照明により正面側と背面側両方に同時に表示できるようにしたガラス スクリーンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のガラススクリーンでは、フイルムの取り替えやランプの取替な どにガラス面を開けなければならないため、このガラス面は開閉自在に形成され ている。そしてその内部には、前記フィルムを全面照射するように、枠体内部両 側に固定されたソケットを介して蛍光灯が多数配設されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来のガラススクリーンでは、フイルムの取り替えには内 部に固定された蛍光灯がじゃまするため、両方向のガラスを蝶番などで開閉自在 に設けておかなければならず、このような蝶番方式で屋外使用となると防水構造 が複雑になるし、枠体の強度も十分に大きなものとしなければならないという問 題があった。 また、建物の壁面に嵌め込んで屋外と屋内とに同時表示するように使用する場 合、屋外側のガラスは防犯上信頼性のある鍵付きなどにしなければならないから 取扱いが大変不便であり、また、そのためにコスト的に不利になっているという 問題があった。

【０００４】 本考案は、かかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、その 目的とするところは、一方のガラスを固定式にした上でいずれの側のフイルムで も簡単に取り替えることができ、防水構造も簡単であり、また、壁嵌め込み使用 でも、防犯上屋内の安全を確保することができると共にコスト的にも有利とする ことができるガラススクリーンを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するための手段として本考案のガラススクリーンでは、フィル ムを貼付ける正面ガラスおよび背面ガラスと；前記正面ガラスと背面ガラスとの 間に空間部を設けると共に前記正面ガラスを固定状態に保持し背面ガラスを開閉 自在に保持する枠体と；前記正面ガラスと背面ガラスとを空間部内から照明する 照明灯を適宜配置し一端側が前記枠体内隅部に回動自在に軸支された照明灯ブラ ケットと；を備えた構成とした。

【０００６】

【作用】

本考案では、照明灯ブラケットの一端側が枠体内部の隅部に軸支されているか ら、フイルムの取替え時、背面ガラスを開け照明灯ブラケットも開けることによ り、正面側ガラスの内面側が解放されるから、その内面に張りつけたフイルムを 簡単に取り替えることができる。 また、枠体に固定された正面ガラス側を屋外側に配置して壁に嵌め込むことに より、防犯上安全が確保されるし、防水効果も得られる。 また、構造が簡単であるからコスト的にも有利となる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図１は本実施例の背面ガラスを開けたガラススクリーンを示す背面図、図２は ガラススクリーンを示す断面図、図３は使用状態を示す正面図である。

【０００８】 まず、実施例の構成を説明する。 本実施例のガラススクリーンＡは、正面ガラス１と、背面ガラス２と、枠体３ と、照明灯ブラケット４と、を主要な構成としている。

【０００９】 前記正面ガラス１および背面ガラス２は、フィルム５，６の貼付面となるもの であって、本実施例では縦１１０ｃｍ、横１３５ｃｍ、厚さ３ｍｍの同一寸法の ものを使用している。 尚、前記フィルム５，６は、例えばクリーニング店のサービスマークや営業案 内、あるいは装飾的な花鳥風月等を表現したものであるが、２枚同一のものでな くてもよい。

【００１０】 前記枠体３は、前記正面ガラス１および背面ガラス２や後述する照明ブラケッ ト４の取付け枠となるものであって、本実施例では空間部３ａを設けるため、幅 ３０ｃｍの板材により矩形状に形成したものである。尚、この板材は鋼板、アル ミ板、または合板等が使用され、あるいはそれ等を混用してもよい。 そして、前面側縁部には、前記正面ガラス１の嵌込み用溝７が全周設けられて おり、この正面ガラス１はゴムパッキン８を介してその溝７に固定される。

【００１１】 また、前記枠体３の後面側には、窓枠９が蝶番１０を介して開閉自在に取付け られており、この窓枠９に前記背面ガラス２の嵌込み用溝１１が設けられ、ゴム パッキン１２を介して固定される。尚、この窓枠９には、フィルム取替時以外は 開かないように、蝶番取付反対側等を枠体３に係脱自在に固定するねじや掛金（ 図示せず）等が適宜設けられる。

【００１２】 前記照明灯ブラケット４は、フィルム照射用の蛍光灯１３を所定間隔保持して 点灯させると共に、フィルム取替時にフィルム前面からその状態のまま移動させ るものであって、前記枠体３内に装着可能な大きさの枠状に形成され、その一端 側は、枠体３内隅部に垂直に設けた支軸１５で回動自在に軸支されている。図中 １６はスラストベアリング、１７はストッパである。尚、蛍光灯１３の配線類は 、前記支軸１５側に設けておく。

【００１３】 この照明灯ブラケット４の両縦部材１８，１８の内面側には、それぞれ蛍光灯 １３用のソケット１９が所定間隔で設けられている。 尚、枠体３には、この他、蛍光灯１３用の安定器やスイッチ等を備えている（ 図示せず）。

【００１４】 上記構成によるガラススクリーンＡは、例えば図３に示すように、クリーニン グ店２０のガラス壁２１に嵌込み使用される。 この場合、正面ガラス１側を屋外に出し、枠体３の中央部分をガラス壁２１の 枠部２２に固定し、その当接面に防水用のシール材を充填している。

【００１５】 次に実施例の作用を説明する。 ガラススクリーンＡの使用時は、蛍光灯１３を点灯することにより、例えば、 クリーニング店２０のサービスマークとした胡蝶ランを写したフィルム５による 像が屋外側に、また、営業案内を写したフィルム６による像が屋内側にそれぞれ 正面ガラス１または背面ガラス２に表示される。 このガラススクリーンＡの屋外側は、正面ガラス１が枠体３にゴムパッキン８ で固定されているから、降雨時は防水され、また、開閉機構を持たないので、屋 外側からは開けられない。

【００１６】 前記フィルム５，６の取替え時には、室内側において窓枠９のねじまたは掛金 を外して背面ガラス２を開けた後、照明灯ブラケット４を開ける。この照明灯ブ ラケット４は支軸１５で回転するから、蛍光灯１３の列が全て正面ガラス１の内 面側を解放するように回転する。 この状態で正面ガラス１の内面に貼付けていたフィルム５を剥ぎ取った後、新 しいフィルムを貼付ける。そして、照明灯ブラケット４を再度閉じ、背面ガラス ２のフィルム６も取替える場合はこの状態にして取替える。取替終了後背面ガラ ス２を閉じねじまたは掛金で固定する。

【００１７】 以上、説明してきたように本実施例のガラススクリーンＡでは、屋外側の正面 ガラス１が枠体３に固定されているので、外からガラススクリーン内部をイタズ ラされることもない。また、防犯上室内側の安全を確保することができるし、防 水も確実に行うことができる。それに、構造も簡単となってコスト的に有利とな る。 また、照明灯ブラケット４は支軸１５で回動自在に軸支されているから、正面 ガラス１側を固定式としたにも拘らず、照明灯ブラケット４を開けて内面に貼付 けたフィルム５を極めて簡単に取替えることができる。また、この照明灯ブラケ ット４は、軸支したまま回転させるだけで良いから、蛍光灯１３を破損させるこ ともなく、安全に取扱うことができる。

【００１８】 以上、本考案の実施例を説明してきたが、本考案の具体的な構成はこの実施例 に限定されるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があって も本考案に含まれる。

【００１９】 例えば、実施例では、クリーニング店のガラス壁に嵌込むことにより使用する 場合を説明したが、これに限らず、嵌込み先は任意に設定することができる。

【００２０】 また、前記のように嵌込み使用せず、図４に示すように、スタンド２３を設け て自立型としてもよい。この場合、外側が一般道路であってベニヤ板等で仕切っ てあるような駅のプラットホーム２４の道路寄り側に取付けると、殺風景な道路 側が明るくなる上、この道路側への宣伝とホーム側への宣伝、それにホームの外 部に対する目隠しと安全柵を兼ねさせることができる。

【００２１】 ガラスの固定方法は任意であり、ガラス固定枠を別途設け、この固定枠にガラ スを固定した状態で枠体に固定するようにしてもよい。

【００２２】 照明灯ブラケット４の形状は任意であり、また、反軸支側は片持ち状態を防止 するため、ねじ等で１〜２個所枠体３側へ仮止めしてもよい。または、ストッパ １７や別に枠体から突出させたアーム等へ照明灯ブラケットの下部を一部乗り掛 けさせてもよい。

【００２３】 照明灯は蛍光灯に限らず発光ダイオードや点滅式ランプでもよいし、また、一 部または全部が発光ダイオードを利用した電光掲示板であってもよい。

【００２４】

【考案の効果】

以上、説明してきたように本考案のガラススクリーンにあっては、正面ガラス 側を枠体に固定したため、建物の壁面に嵌込み式に取付けても、外からガラスス クリーン内部をイタズラされることもない。 防犯上室内側の安全を確保することができるし、防水も確実に行うことができ る。 構造が簡単となってコスト的に有利となる。 また、照明灯ブラケットの一端側を枠体内隅部に回動自在に軸支させたため、 正面ガラス側を固定式としたにも拘らず、ガラス内面に貼付けたフィルムを極め て簡単に取替えることができる。 照明灯ブラケットは軸支したまま回転させるだけで良いから、照明灯を破損さ せることなく安全に取扱うことができる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の背面ガラスを開けたガラススク
リーンを示す背面図である。

【図２】実施例のガラススクリーンを示す断面図であ
る。

【図３】実施例のガラススクリーンの使用状態を示す正
面図である。

【図４】他の実施例のガラススクリーンの使用状態を示
す説明図である。

【符号の説明】

Ａ ガラススクリーン １ 正面ガラス ２ 背面ガラス ３ 枠体 ３ａ 空間部 ４ 照明灯ブラケット ５，６ フィルム ７ 正面ガラス嵌込み用溝（正面ガラスの固定） １０ 蝶番（背面ガラスの開閉） １３ 蛍光灯（照明灯） １５ 照明灯ブラケットの支軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フィルムを貼付ける正面ガラスおよび背
   面ガラスと；前記正面ガラスと背面ガラスとの間に空間
   部を設けると共に前記正面ガラスを固定状態に保持し背
   面ガラスを開閉自在に保持する枠体と；前記正面ガラス
   と背面ガラスとを空間部内から照明する照明灯を適宜配
   置し一端側が前記枠体内隅部に回動自在に軸支された照
   明灯ブラケットと；を備えたことを特徴とするガラスス
   クリーン。