JP3003707B2 - パワーステアリング用試験機 - Google Patents

パワーステアリング用試験機

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JP3003707B2
JP3003707B2 JP2412128A JP41212890A JP3003707B2 JP 3003707 B2 JP3003707 B2 JP 3003707B2 JP 2412128 A JP2412128 A JP 2412128A JP 41212890 A JP41212890 A JP 41212890A JP 3003707 B2 JP3003707 B2 JP 3003707B2
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琢磨 武田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワーステアリング用
試験機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製造されたパワーステアリングは、実車
への組付前に所定項目について性能試験が行われる。 試験項目の主なものは、 無負荷ピニオントルク ラックの摺動力 入出力特性 負荷特性 リークの測定 ギヤ比の測定 ワークの外形寸法の測定 などである。これらの試験を実施するには、ワークを左
右からクランプし、ラックを左右に所定ストロークだけ
移動させ、かつ、回転付与手段のソケットをピニオン軸
に嵌合させ、前記各項目の試験が行われる。
【0003】そのため、試験機には、ワークを左右から
クランプする手段、ラックを左右に移動させる手段、ソ
ケットをピニオン軸に挿脱する手段等が設置され、従
来、これらの各手段は、油圧シリンダ及びエアシリンダ
で駆動されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近の自動車の生産
は、需要者の多様なニーズに応えるため、多品種少量生
産方式が採用されており、パワーステアリングについて
も各車種用のものが製造され、試験機に供給されてく
る。
【0005】これら各車種用のパワーステアリングは、
外形寸法が異なっており、これに対処するため、従来で
は、各車種に専用のアタッチメントを交換装着したり、
各手段の移動量を、各車種毎のワークの基本寸法から、
作業者が手計算して求め、これを夫々の設定値として入
力して対処していたが、これでは限度があり、各車種に
対応させることができず、また、試験条件の変更にも簡
単に対処できなかった。
【0006】本発明は、従来の試験機の上記問題点に鑑
みて提案されたものであって、その目的とするところ
は、各車種への対応を容易とし、試験条件の変更にも柔
軟に対処できるパワーステアリング用試験機を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、パワーステアリングの本体の両側にサー
ボモータにより送りねじ軸を介して接近・離隔可能に対
向配置された一対のクランプ部材を有する本体用のクラ
ンプ手段と、本体用のクランプ手段の一対のクランプ部
材に摺動可能に貫挿されてパワーステアリングのラック
の両端に当接可能とされた一対の押棒を有し、この押棒
をロードセルを介してサーボモータにより送りねじ軸を
介してラックの軸方向に往復移動可能とした移動台に連
結し、かつ、送りねじ軸に制動力を制御可能とした制動
手段を装備させたラックの摺動及び負荷手段と、パワー
ステアリングのピニオン軸に嵌合するソケットを有し、
このソケットを正逆回転させると共に、その回転速度を
パルス列入力設定方式で設定可能としたサーボモータを
有し、かつ、ソケットのトルク反力を検出するトルクト
ランスジューサを有し、しかも、上記ソケットをピニオ
ン軸の軸線方向に移動させるサーボモータを備え、さら
に、上記ソケットをピニオン軸と直交する方向に移動さ
せるサーボモータを有するピニオン軸の回転付与手段と
を具備したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】試験機の可動部をすべてサーボモータで構成し
たから、各車種への対応が容易となる。また、試験条件
の変更等にも容易に対応できる。
【0009】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すパワーステア
リング用試験機の概略正面図であって、(A)はパワー
ステアリング、(B)は本体用クランプ手段、(C)は
ラックの摺動及び負荷手段、(D)はピニオン軸の回転
付与手段、(E)は入力手段、(F)は制御部を示して
いる。
【0010】パワーステアリング(A)は、図2に示す
様に、本体(1)と、本体(1)内に摺動自在に貫挿さ
れたラック(2)と、このラック(2)に常時噛合する
よう本体(1)内に回転自在に支持されたピニオン
(3)と、ラック(2)の摺動力を助勢するために本体
(1)内に形成された油圧シリンダ(4)と、ピニオン
(3)に一体化されたピニオン軸(5)の正逆回転に関
連して油圧シリンダ(4)への油圧の給排を制御する制
御バルブ(6)とを有する。この制御バルブ(6)は中
立、正、逆の3位置4ポート型の切換弁であって、油圧
シリンダ(4)のピストンの両側の室に油圧配管(図示
省略)で接続され、ピニオン軸(5)の正逆回転に関連
してラック(2)の摺動を助勢する方向に油圧を供給す
るよう構成されている。上記制御バルブ(6)は、実車
に組付けられる際、走行用エンジンで駆動される油圧ポ
ンプと油タンクとに配管接続されるものである。
【0011】上記パワーステアリング(A)は、各車種
毎に基本寸法(a)(b)(c)(d)(e)が決定さ
れている。これらの基本寸法は、先ず、ピニオン軸
(5)の中心軸線とラック(2)の中心軸線との交点
(P)から本体(1)の一端までの寸法(a)、本体
(1)の全長(b)、ラック長(c)、ピニオン高さ
(d)、ラック(2)の中心軸線からピニオン軸(5)
の中心までの距離(e)(図3参照)であり、この距離
(e)は右ハンドル車と左ハンドル車とではラック
(2)の中心軸線に対するピニオン軸(5)の配設方向
が逆になると共に、各車種によって寸法が異なる。
【0012】上記基本寸法(a)(b)(c)(d)
(e)は、作業者が設計図面等から読み取って入力手段
(E)により制御部(F)へ入力させるものである。
【0013】パワーステアリング(A)の本体(1)
は、作業台(10)上のVブロック状治具(11)に芯出し
状態で支持され、かつ、本体(1)の一部に挿入される
位置決めピン(12)によって回転止めが行われる。この
位置決めピン(12)は、作業台(10)上に本体(1)の
軸方向へ若干移動可能に支持され、かつ、軸方向両側に
配置した一対のばね(13)によって中立位置に保持され
る。本体(1)には、ピニオン軸(5)の方向を決定す
るために、上記位置決めピン(12)の挿入孔が形成して
あり、この挿入孔に位置決めピン(12)を挿入すること
によって、本体(1)の回転止めと軸方向のラフな位置
決めとを行う。
【0014】本体用クランプ手段(B)は、作業台(1
0)上に支持された本体(1)を両側から挾持する一対
のクランプ部材(14)を有する。一対のクランプ部材
(14)は、ガイドロッド(図示省略)を介して本体
(1)の軸方向に接近離隔摺動可能に対向配置され、か
つ、一対のボールねじからなる送りねじ軸(15)に夫々
その一部をボールナットを介して螺合させてある。
【0015】一対の送りねじ軸(15)は、作業台(10)
上に支持された本体(1)の軸方向に平行状態で機台フ
レーム(16)の支持ブラケット(17)に回転可能に支持
されている。
【0016】一対の送りねじ軸(15)の一端には、これ
を正逆回転駆動させるための一対のACサーボモータ
(18)が連結してある。
【0017】また、一対の送りねじ軸(15)の一部に
は、パウダークラッチを利用したパウダーブレーキ等の
制動手段(19)が夫々装着してある。パウダークラッチ
は、電磁円板クラッチの一種であって、クラッチ要素間
の空間に、乾いた、細かく分割した磁性粒子を満たして
なり、磁場をかけると、粒子が集合し、クラッチ要素間
に摩擦力を生ずるようにしたものであって、上記円板ク
ラッチの一方を送りねじ軸(15)に固着し、他方を支持
ブラケット(17)に固定させて磁場をかけることによ
り、ブレーキを作動させるようにしたものが、パウダー
ブレーキである。このようなパウダーブレーキを利用す
ると油を使用する環境でもブレーキ作用が正確になる。
尚、制動手段(19)は他の形式のものでもよい。この制
動手段(19)は、本体(1)をクランプしたとき、AC
サーボモータ(18)をフリーにして、送りねじ軸(15)
を制動手段(19)でロックし、ACサーボモータ(18)
の負担を軽減してその容量を小容量とするためのもので
ある。
【0018】パワーステアリング(A)のクランプ時、
ACサーボモータ(18)の電流値変化を監視し、パワー
ステアリング(A)の本体(1)の両側面へのクランプ
部材(14)の当接をACサーボモータ(18)の電流値変
化で検出してACサーボモータ(18)を停止させ、か
つ、制動手段(19)を作動させるクランプ検出手段(2
0)を制御部(F)内に設置する。
【0019】クランプ部材(14)には、その一部に一体
に指針(21)が設けてあり、これと対応して機台フレー
ム(16)にはマグネスケール等の測長器(22)が設置し
てある。この測長器(22)は、クランプ部材(14)で本
体(1)をクランプする時、同時に本体(1)の外形寸
法を測定するために使用されるものである。
【0020】尚、この測長器(22)はまた、次のように
使用される。即ち、パワーステアリング(A)の本体
(1)をクランプする際に、一対のクランプ部材(14)
の一方を基準位置まで先行移動させておき、その上で他
方を接近移動させてクランプしており、この場合、一方
を基準位置まで先行移動させておく目安として、測長器
(22)が利用される。
【0021】さらに詳細に説明すると、パワーステアリ
ング(A)の試験機は、機台フレーム(16)上に、ピニ
オン軸(5)の回転付与手段(D)が設置され、この回
転付与手段(D)とピニオン軸(5)とを対応ずけて本
体(1)をクランプする必要があり、そのため、ピニオ
ン軸(5)の軸線と本体(1)の軸線との交点(P)よ
り本体(1)の一側端面までの寸法(a)が各車種毎に
設定されており、この寸法(a)から基準位置が決定さ
れ、この基準位置に向かって図1の左側のクランプ部材
(14)が先行移動される。具体的には、回転付与手段
(D)の中心軸線と、一対のクランプ部材(14)でクラ
ンプする本体(1)の中心軸線との交点(P)は、試験
機の内部で既知の位置座標値としてコンピュータに記憶
せしめられており、各車種毎に寸法(a)が設定されて
いるため、上記(P)点から寸法(a)だけ離れた位置
まで図1の左側のクランプ部材(14)を移動するように
制御部(F)から指令が出され、このクランプ部材(1
4)の移動量を測長器(22)で制御部(F)にフィード
バックさせている。制御部(F)には、予め各車種毎の
マスター品の外形寸法等が入力手段(E)により入力さ
れており、試験機に供給されてきたワークの車種を検出
して制御部(F)に指示を与えることにより、当該ワー
クのクランプが行われる。このクランプは、一方のクラ
ンプ部材(14)を基準位置まで先行移動させ、次に他方
のクランプ部材(14)をクランプ検出手段(20)の監視
下で、ワークの端面に当接するまで移動させて行う。こ
の移動量を測長器(22)で測長することにより、本体
(1)の全長が演算され、予め入力されているマスター
品の全長と比較されて良否の判定が行われる。
【0022】一方のクランプ部材(14)には、本体
(1)の芯出しを確実にするためのガイドクランプ手段
(23)が設置されている。
【0023】一対のクランプ部材(14)は、クランプ面
に貫通孔(14a)が形成してあり、ラック(2)の摺動
及び負荷手段(C)の負荷動作等を可能にしてある。
【0024】ラック(2)の摺動及び負荷手段(C)
は、パワーステアリング(A)のラック(2)を両側か
ら押圧する一対の押棒(25)を有する。各押棒(25)
は、その先端をクランプ部材(14)の貫通孔(14a)内
にボールスライド等を介して摺動可能に挿入支持させて
あり、その後端を押枠(26)を介して移動台(27)に連
結している。各押枠(26)は、前面板(26a)と後面板
(26b)とこれらを連結する連結ロッド(26c)とを有
し、前面板(26a)の中央部に押棒(25)の後端をラッ
ク(2)の摺動方向に若干移動可能に係合支持してい
る。各移動台(27)は略箱形をしており、その中空部
(27a)内に押枠(26)の後面板(26b)を収納し、か
つ、押枠(26)の連結ロッド(26c)を移動台(27)の
前面板(27b)を貫通させてラック(2)の摺動方向に
押枠(26)を若干移動可能に支持している。各移動台
(27)の前面板(27b)と押枠(26)の前面板(26a)
との間の連結ロッド(26c)上には、スプリング(26
d)を圧縮介在させ、移動台(27)に対して押枠(26)
を前方に押圧させている。各押棒(25)の後端に対応し
て移動台(27)の前面板(26b)には第1ロードセル
(28)が取付けてあり、この第1ロードセル(28)と押
棒(25)の後端との間にはスプリング(29)が圧縮介在
させてある。また、各移動台(27)の後面板(27c)の
前面には、押枠(26)の後面板(26b)に対応して第2
ロードセル(30)が取付けてある。各移動台(27)は、
ボールねじからなる送りねじ軸(31)にその一部をボー
ルナットを介して螺合させてある。この送りねじ軸(3
1)は、ラック(2)の摺動方向と平行状態にして機台
フレーム(16)の支持ブラケット(32)に回転可能に支
持されている。送りねじ軸(31)の一端にはACサーボ
モータ(33)が連結してあり、また、パウダーブレーキ
等の制動手段(34)もその一部に装着してある。さら
に、移動台(27)の一部には、指針(35)が取付けてあ
り、これと対応して機台フレーム(16)にはマグネスケ
ール等の測長器(36)が取付けてある。
【0025】ラック(2)の摺動及び負荷手段(C)
は、ACサーボモータ(33)を正逆回転駆動させて移動
台(27)、押枠(26)及び押棒(25)を介してラック
(2)に摺動及び負荷を与え、かつ、制動手段(34)に
より、ラック(2)に移動抵抗を付与するものである。
第1ロードセル(28)は、ラック(2)の摺動力特性を
測定する場合に使用され、第2ロードセル(30)は、入
出力特性を測定する場合に使用される。
【0026】次に、ピニオン軸(5)の回転付与手段
(D)は、ピニオン軸(5)に嵌合するソケット(38)
を先端にもつ工具(39)を自在継手(40)を介して回転
軸(41)の下端に連結し、この回転軸(41)の上端をA
Cサーボモータ(42)に連結し、この回転軸(41)の中
にトルクトランスジューサ(43)を装備させ、この回転
軸(41)を回転自在に支持する昇降台(44)を水平移動
台(45)に対してACサーボモータ(46)で正逆回転駆
動されるボールねじからなる送りねじ軸(47)にボール
ナットを介してピニオン軸(5)の軸線と平行な略上下
方向に昇降移動可能に支持させ、かつ、上記水平移動台
(45)を機台フレーム(16)に対してACサーボモータ
(48)で本体(1)の軸線に直交する水平方向に移動可
能に支持させた構成からなる。尚、図1において、(4
9)は工具(39)のラフガイド、(50)はピニオン軸
(5)のラフガイドであり、これらは、昇降台(44)に
設置される。
【0027】入力手段(E)は、各種の機能キーとテン
キーとを具備するキーボードで構成されており、異なる
車種への段取替え時、該当するパワーステアリング
(A)の基本寸法(a)(b)(c)(d)(e)を、
作業者が設計図面等から読み取って該当する機能キーと
テンキーとを押圧操作して制御部(F)に入力する。
【0028】制御部(F)は、入力手段(E)で入力さ
れた基本寸法(a)(b)(c)(d)(e)から当該
車種毎のワークに適合するよう試験機の可動部の移動量
を自動的に演算し、その演算結果に基づいて試験機の可
動部を制御移動させるものである。
【0029】以下、具体的に説明すると、本体用クラン
プ手段(B)の左側クランプ部材(14)のクランプ位置
までのストローク(x1)及び右側クランプ部材(14)
のクランプ位置までのストローク(x2)が基本寸法
(a)(b)から演算され、先ず、左側のクランプ部材
(14)を上記ストローク(x1)分だけ先行して移動さ
せ、続いて、右側のクランプ部材(14)を上記ストロー
ク(x2)分まで移動させ、当接したか否かをACサー
ボモータ(18)の電流値変化で検出させ、クランプが完
了すると、制動手段(19)でクランプ状態を保持させ
る。
【0030】また、ラック(2)の摺動及び負荷手段
(C)の左側の移動台(27)の移動ストローク(x3)
及び右側の移動台(27)の移動ストローク(x4)が基
本寸法(a)(b)(c)から演算され、先ず、左側の
移動台(27)が上記ストローク(x3)分だけ先行移動
せしめられ、続いて、右側の移動台(27)が上記ストロ
ーク(x4)まで移動せしめられ、第1ロードセル(2
8)により当接を検出させて送りを停止させるものであ
る。
【0031】さらに、回転付与手段(D)の水平移動台
(45)の移動量(y1)が基本寸法(e)から演算さ
れ、また、昇降台(44)の移動量(z1)が基本寸法
(d)から演算され、これらが夫々制御部(F)の指令
により移動せしめられ、ソケット(38)がピニオン軸
(5)に嵌合せしめられる。この状態で、無負荷ピニオ
ントルクの測定、ラックの摺動力特性、入出力特性、負
荷特性、ギヤ比の測定、リークの測定等が行われる。
【0032】以下、各測定方法を具体的に説明すると次
の通りである。無負荷ピニオントルクの測定ラック
(2)の摺動及び負荷手段(C)により、押棒(25)を
後退させてラック(2)をフリーにし、ピニオン軸
(5)を回転付与手段(D)により低速(例えば、30rp
m 程度の一定速度)で正転及び逆転させて、このときの
ピニオントルクをトルクトランスジューサ(43)で検出
させ、所定の回転角(例えば、± 100°以内)の平均値
と変動幅を測定し、また、上記回転角度以上の回転角に
おける最大値及び変動幅を測定し、CRT画面に回転角
とトルク値との関係グラフと共にデジタル表示する。そ
して、異常がないか否かを良品データと比較して判定確
認させ、不良品は排除し、良品は次の測定に移る。
【0033】ラックの摺動力特性の測定ピニオン軸
(5)をフリーにして、ラック(2)を一定速度(例え
ば、50mm/sec )で右端(又は左端)から左端(又は右
端)まで押す。このときの摺動力を第1ロードセル(2
8)で計測する。この摺動力特性は、本体(1)の油圧
シリンダ(4)に油圧を作用させていない状態と、油圧
を作用させた状態(例えば、80kg/cm2)とで行うもの
で、油圧を作用させた状態では、油圧を作用させない状
態のときより遅い速度(例えば、 3.5mm/sec )でラッ
ク(2)を押圧移動させる。このラック(2)を移動さ
せる手段は、ACサーボモータ(33)によって行う。グ
ラフ及び計測値はCRT画面に画像表示及びデジタル表
示される。
【0034】入出力特性の測定ラック(2)を中央付近
で固定し、本体(1)の油圧シリンダ(4)に油圧(例
えば、80kg/cm2)をかけた状態で、ピニオン軸(5)
を超低速(例えば、1deg /sec )で回転させつつ、そ
の時のラック推力とピニオン軸トルクをサンプリング計
測する。
【0035】ラック(2)を固定するのは、制動手段
(34)によって行うのであり、ラック推力の測定は第2
ロードセル(30)によって行うと共に、ピニオン軸トル
クの測定はトルクトランスジューサ(43)によって行
う。そして、計測値が設定値内か否かをチェックする。
グラフ及び計測値はCRT画面に画像表示及びデジタル
表示される。
【0036】油圧特性の測定 入出力特性の測定と同一条件で同時に測定するもので、
但し、本体(1)の油圧シリンダ(4)への油圧供給回
路に油圧力を測定する圧力センサを設置し、ピニオン軸
トルクと油圧の変化とをサンプリング計測する。そし
て、計測値が設定値内か否かをチェックする。また、同
時に、右回転と左回転とのピニオン軸トルクの最大値差
を測定し、また、保舵比の測定を行う。グラフ及び計測
値は、CRT画面に画像表示及びデジタル表示される。
【0037】負荷特性の測定 油圧特性の測定と同一条件で同時に測定するもので、実
車への組付時の停車中にハンドルを回転操作したときの
操作力(据え切りの操作力)を計測するものである。乾
燥路面や濡れた路面、車両の大きさや重量等によって、
条件が変わるため、これを、制御手段(34)の制動力の
制御によって行う。例えば、パウダーブレーキの供給電
圧を制御して制動力を任意の大きさに設定するのであ
る。グラフ及び計測値をCRT画面に画像表示及びデジ
タル表示される。
【0038】ギヤ比の測定 ラック(2)をフリーにしてピニオン軸(5)を一定速
度(例えば、30rpm )で回転させる。このときのピニオ
ン回転角とラック(2)のストロークを測定し、ギヤ比
を出す。例えば、測長器(36)を所定位置に待機させて
ラック(2)と押棒(25)とを所定距離だけ離してお
き、ラック(2)が押棒(25)に当たった時迄のピニオ
ン軸(5)の回転数を測定し、ピニオン軸(5)の1回
転当たりのラック(2)のストロークに換算してギヤ比
を測定し、CRT画面にデジタル表示する。
【0039】リークの測定負荷特性の測定と同時に測定
するもので、本体(1)の油圧シリンダ(4)に所定の
油圧を作用させ、リークの測定を行わせ、許容範囲内か
否かを判定させる。これも、CRT画面にデジタル表示
する。
【0040】ワークの外形寸法の測定本体(1)をクラ
ンプする時、及びラック(2)をクランプするときに夫
々、測長器(22)(36)で測定し、CRT画面にデジタ
ル表示する。
【0041】上記各測定に当たり、各車種毎に測定条件
が変わる。これに対処するため、本発明は各可動部にサ
ーボモータを使用している。特に、回転付与手段(D)
のサーボモータ(42)は、高速(例えば、120rpm)から
極超低速(1 deg/sec )まで変速させなければなら
ず、これを正確に行わせるためにパルス列入力制御方式
を採用している。また、ラック(2)の摺動及び負荷手
段(C)は、制動手段(34)の制動力を任意に制御可能
な形式のものを使用している。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、多品種少量生産方式等
によって製造される各車種用のパワーステアリングの性
能試験を、1台の試験機で多数の車種に対応させること
ができ、しかも、試験条件の変更も容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すパワーステアリング用
試験機の概略正面図。
【図2】パワーステアリングの概略構造と基本寸法の説
明用側面図。
【図3】図2の平面図である。
【図面の説明】
A パワーステアリング、 B 本体用クランプ手段、 C ラックの摺動及び負荷手段、 D ピニオン軸の回転付与手段、 E 入力手段 F 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/00 - 17/06 G01M 13/00 B62D 5/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーステアリングの本体の両側にサー
    ボモータにより送りねじ軸を介して接近・離隔可能に対
    向配置された一対のクランプ部材を有する本体用のクラ
    ンプ手段と、本体用のクランプ手段の一対のクランプ部
    材に摺動可能に貫挿されてパワーステアリングのラック
    の両端に当接可能とされた一対の押棒を有し、この押棒
    をロードセルを介してサーボモータにより送りねじ軸を
    介してラックの軸方向に往復移動可能とした移動台に連
    結し、かつ、送りねじ軸に制動力を制御可能とした制動
    手段を装備させたラックの摺動及び負荷手段と、パワー
    ステアリングのピニオン軸に嵌合するソケットを有し、
    このソケットを正逆回転させると共に、その回転速度を
    パルス列入力設定方式で設定可能としたサーボモータを
    有し、かつ、ソケットのトルク反力を検出するトルクト
    ランスジューサを有し、しかも、上記ソケットをピニオ
    ン軸の軸線方向に移動させるサーボモータを備え、さら
    に、上記ソケットをピニオン軸と直交する方向に移動さ
    せるサーボモータを有するピニオン軸の回転付与手段と
    を具備したことを特徴とするパワーステアリング用試験
    機。
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