JP3003291B2 - 固体撮像装置及びその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置及びその駆動方法

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JP3003291B2 JP3177176A JP17717691A JP3003291B2 JP 3003291 B2 JP3003291 B2 JP 3003291B2 JP 3177176 A JP3177176 A JP 3177176A JP 17717691 A JP17717691 A JP 17717691A JP 3003291 B2 JP3003291 B2 JP 3003291B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像装置及びその
駆動方法に関し、特に撮像領域の各フォトセンサに蓄積
された信号電荷の高速読み出し動作が可能な固体撮像装
およびその駆動方法に関する。
【0002】
【技術的背景】固体撮像装置の一例として、例えばイン
ターライン転送方式のCCD固体撮像装置の構成を図6
に示す。同図において、画素単位で2次元配列されて光
電変換を行う複数個のフォトセンサ1と、これらフォト
センサ1に蓄積された信号電荷を読み出す読み出しゲー
ト2と、フォトセンサ1から読み出しゲート2を介して
垂直列毎に読み出された信号電荷を垂直方向に転送する
複数本の垂直CCD(垂直転送部)3とによって撮像領
域4が構成されている。
【0003】垂直CCD3に読み出された信号電荷は、
水平ブランキング期間の一部にて1走査線に相当する部
分ずつ水平CCD(水平転送部)5へ移される。この1
走査線分の信号電荷は、水平CCD5にて順次水平方向
に転送され、出力部6を通して電気信号として出力され
る。
【0004】一方、この種のCCD固体撮像装置には、
撮像領域4の各フォトセンサ1に蓄積された信号電荷を
所定のタイミングで半導体基板に掃き出すことにより、
フォトセンサ1における信号電荷の蓄積時間(露光時
間)の制御が可能ないわゆる電子シャッタ機能を有する
ものがある。
【0005】
【従来の技術】この電子シャッタ機能を有するCCD固
体撮像装置における通常の電子シャッタによるタイミン
グの一例を図7に示す。同図において、通常は、1/6
0秒間のうちの任意の期間、例えば1/240秒の期間
だけ信号電荷を蓄積し、この信号電荷を読み出しパルス
によって垂直CCD3に読み出し、残りの期間にフォト
センサ1に蓄積された信号電荷を電子シャッタパルスに
よって半導体基板等に掃き捨てている。
【0006】このため、通常の電子シャッタによるタイ
ミングでは、画像として再生されるのは、1/240秒
間に蓄積された信号電荷に対応した画像情報のみとな
り、例えばゴルフスイングのインパクトの瞬間を撮影し
ようとしても、その瞬間が信号電荷の掃き捨て期間であ
った場合には、その瞬間のシーンが撮影されない、いわ
ゆるシーンの撮りこぼしが生ずることになってしまう。
【0007】このような高速度の現象をCCD固体撮像
装置を用いて捕らえる方法の1つとして、各フォトセン
サ1に蓄積された信号電荷の読み出しのタイミングを変
更する方法が考えられる。すなわち、通常は、図7のタ
イミングチャートに示すように、1/60秒に1回のタ
イミングで信号電荷を読み出すのに対し、例えば、1/
240秒に1回のタイミングで信号電荷を読み出す方法
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8の
タイミングチャートに示すように、読み出しタイミング
(読み出しパルスの周波数)を通常の4倍速に変更した
場合、シーンの撮りこぼしはないものの、他のタイミン
グ、例えば垂直CCD3や水平CCD5の駆動周波数を
通常の4倍に変更する必要がある。特に、水平CCD5
の駆動周波数は、NTSC方式の38万画素のCCD固
体撮像装置を例に採ると、通常約15MHzが4倍の6
0MHzとなり、水平転送の駆動がほぼ不可能となる。
【0009】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであり、水平転送の駆動動作に悪影響を及ぼすことな
く、撮像領域の各フォトセンサに蓄積された信号電荷の
高速読み出しを可能とした固体撮像装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による固体撮像装
置は、画素単位で行列状に配列され、少なくとも行方向
において互いに隣接する少なくとも2個が単位セルとな
複数個のフォトセンサと、これらフォトセンサに蓄積
された信号電荷を読み出す複数個の読み出しゲートと、
複数個のフォトセンサが形成された基板に所定の周期で
各フォトセンサの蓄積電荷を掃き出す電子シャッタパル
スを印加するとともに、少なくとも2個のフォトセンサ
に電子シャッタパルスの印加後に蓄積された信号電荷を
上記所定の周期ごとに順次読み出す読み出しパルスを対
応する読み出しゲートに供給して読み出し駆動を行う駆
動回路と、単位セルごとに各フォトセンサから順次読み
出された信号電荷を順に垂直転送する垂直転送部と、こ
の垂直転送部から単位セルごとに転送される信号電荷を
順に水平転送する水平転送部とを備えた構成となってい
る。
【0011】本発明による固体撮像装置の駆動方法は、
画素単位で行列状に配列され、少なくとも行方向におい
て互いに隣接する少なくとも2個が単位セルとなる複数
個のフォトセンサと、これらフォトセンサに蓄積された
信号電荷を読み出す複数個の読み出しゲートと、単位セ
ルごとに各フォトセンサから順次読み出された信号電荷
を順に垂直転送する垂直転送部と、この垂直転送部から
単位セルごとに転送される信号電荷を順に水平転送する
水平転送部とを具備する固体撮像装置において、複数個
のフォトセンサが形成された基板に所定の周期で各フォ
トセンサの蓄積電荷を掃き出す電子シャッタパルスを印
加するとともに、少なくとも2個のフォトセンサに電子
シャッタパルスの印加後に蓄積された信号電荷を上記所
定の周期ごとに順次読み出す読み出しパルスを対応する
読み出しゲートに供給して読み出し駆動を行うようにす
る。
【0012】
【作用】本発明による固体撮像装置及びその駆動方法に
おいては、基板に所定の周期で電子シャッタパルスを印
加することによって各フォトセンサの蓄積電荷を掃き出
す一方、単位セルを形成する少なくとも行方向において
互いに隣接する少なくとも2個のフォトセンサにシャッ
タパルス印加後に蓄積された信号電荷を上記所定の周期
順次読み出すことにより、ある撮影期間の信号電荷が
必ず単位セル内のいずれかのフォトセンサに蓄積される
ことになるため、シーンの撮りこぼしがなくなり、また
読み出しタイミングを通常の例えば4倍速としても、水
平転送部の駆動周波数は2倍、読み出しパルスの周波数
は従来のままで済む。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例を示す構成図で
ある。図において、画素単位で2次元配列された複数個
のフォトセンサ1と、これらフォトセンサ1に蓄積され
た信号電荷の読み出しゲート2と、フォトセンサ1の垂
直列毎に配された複数本の垂直CCD3とによって撮像
領域4が構成されている。
【0014】この撮像領域4において、少なくとも行方
向において互いに隣接する少なくとも2個のフォトセン
サ、本例では上下2行間で行方向において互いに隣接す
る計4個のフォトセンサを1グループとして単位セルが
形成されている。また、互いに隣り合う2本の垂直CC
D3k ,3k+1 の出力端部分が一体化されている。すな
わち、垂直CCD3の本数が、撮像領域4の下の部分で
半分に削減された構成となっている。
【0015】撮像領域4の出力側には例えば単一の水平
CCD5が配され、またこの水平CCD5の最終端に
は、FDA(Floating Diffusion Amplifier)等からなる
出力部6が接続されている。この出力部6は、転送され
てきた信号電荷を検出し、電気信号に変換してテレビジ
ョン信号として出力する。
【0016】撮像領域4における読み出しゲート2の読
み出しパルスφRPや垂直CCD3の4相の駆動パルスφ
V1〜φV4、半導体基板(図示せず)に印加される電子シ
ャッタパルスφSP、さらには水平CCD5の2相の駆動
パルスφH1,φH2等の各種のタイミング信号を発生する
タイミングジェネレータ7が設けられている。これら各
種のタイミング信号は、CCDドライバ8を介して撮像
領域4、半導体基板及び水平CCD5にそれぞれ印加さ
れる。
【0017】次に、撮像領域4の各フォトセンサ1に蓄
積された信号電荷の高速読み出し動作について、図2の
動作説明図及び図3のタイミングチャートを参照しつつ
説明する。なお、説明の都合上、単位セルを形成する4
個のフォトセンサ1には仮に添字1 4 を付し、以下、
フォトセンサ11 〜14 と記すものとする。
【0018】撮像領域4の各フォトセンサ1に信号電荷
が蓄積され始めてから最初の1/240秒後に、読み出
しパルスφRPが印加されることによって1番のフォトセ
ンサ11 の信号電荷が読み出される。このとき、他の2
番〜4番のフォトセンサ12〜14 の信号電荷は、電子
シャッタパルスφSPが印加されることによって半導体基
板に掃き捨てられる。
【0019】次の1/240秒後には、2番のフォトセ
ンサ12 の信号電荷が読み出され、他のフォトセンサ1
1 ,13 ,14 の信号電荷はやはり掃き捨てられる。同
様の動作を3番のフォトセンサ13 、4番のフォトセン
サ14 と順次行う。以上の動作を繰り返すことにより、
撮像領域4の各フォトセンサ1に蓄積された信号電荷の
高速読み出し動作が行われるのである。
【0020】かかる高速読み出し動作によれば、特に図
3から明らかなように、あるフォトセンサの信号電荷を
読み出した直後に、電子シャッタ動作によって全てのフ
ォトセンサの信号電荷を掃き捨てているものの、ある撮
影期間の信号電荷は必ずフォトセンサ11 〜14 のうち
のいずれかに蓄積されていることになるため、例えばゴ
ルフスイングのインパクトの瞬間を撮影するような場合
であっても、その瞬間のシーンの撮りこぼしがなくな
る。
【0021】このようにして水平CCD5に転送され、
さらに出力部6に転送されてきた信号電荷は、出力部6
で観察すると、図4に示すイメージとなる。なお、図4
において、信号電荷を表わす図中の番号〜は、図2
におけるフォトセンサ11 〜14 の各信号電荷に対応し
ており、この信号電荷〜の列を、同図に示すように
区切ると、各グループ(図中、I〜IV)は1/240秒
毎に撮った画像を構成していることになる。
【0022】すなわち、出力部6から導出される出力信
号は、1/240秒毎に撮った画像情報が順に並んでい
るものとなり、換言すれば、1秒間に240枚の絵(画
像)を撮ることになる。この信号を通常のNTSC方式
のテレビジョン信号に戻すためには、フレームメモリ等
を用いて信号変換処理を行ってやれば良い。但し、1つ
の画面の画素数が通常の1/4となるため、画素間で補
間を行う等の信号処理が必要となる。
【0023】なお、上記実施例では、撮像領域4におい
て、互いに隣り合う2本の垂直CCD3k ,3k+1 の出
力端部分を一体化し、垂直CCD3の本数を半分に削減
した構成を採っているが、垂直CCD3に読み出された
1番のフォトセンサ11 の信号電荷を、2番のフォトセ
ンサ12 の信号電荷を垂直CCD3に読み出す前に、全
て水平CCD5に転送してしまえば、垂直CCD3は空
っぽになり、画素間での信号電荷の混合は生じないた
め、2本の垂直CCD3を途中で一体化しても何ら問題
はない。
【0024】これをさらに押し進めると、図5に示すよ
うな実施例が考えられる。この実施例では、フォトセン
サ1の2本の垂直列に対して1本の垂直CCD3を配し
た構造となっている。いずれの実施例の構造を採って
も、実効的な水平方向のフォトセンサの数が半分になる
ため、フォトセンサ1の垂直列毎に1本の垂直CCD3
を配した通常の構成で高速読み出し動作を行う場合に比
較して水平転送周波数を半分にすることができることに
なる。
【0025】また、上記実施例においては、互いに隣接
する4個のフォトセンサを1グループとして単位セルを
形成し、高速読み出し速度を4倍速とする場合について
説明したが、高速読み出し速度は4倍速に限定されるも
のではなく、2倍速以上のN倍速であれば良く、その倍
速に対応して単位セルを形成するフォトセンサの数Nが
決定されることになる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板に所定の周期で電子シャッタパルスを印加すること
によって各フォトセンサの蓄積電荷を掃き出す一方、
位セルを形成する少なくとも行方向において互いに隣接
する少なくとも2個のフォトセンサにシャッタパルス印
加後に蓄積された信号電荷を上記所定の周期で順次読み
出す構成としたことにより、ある撮影期間の信号電荷が
必ずいずれかのフォトセンサに蓄積されることになるた
め、シーンの撮りこぼしがなく、また読み出しタイミン
グを通常の例えば4倍速(N=4)としても、水平CC
Dの駆動周波数は2倍、読み出しパルスの周波数は従来
のままで済む効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】高速読み出し動作の説明図である。
【図3】高速読み出し動作時のタイミングチャートであ
る。
【図4】出力信号のイメージ図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図6】インターライン転送方式CCD固体撮像装置の
一例の構成図である。
【図7】従来の電子シャッタによる通常動作時のタイミ
ングチャートである。
【図8】従来の高速読み出し動作時のタイミングチャー
トである。
【符号の説明】
1 フォトセンサ 3 垂直CCD 4 撮像領域 5 水平CCD 7 タイミングジェネレータ 8 CCDドライバ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素単位で行列状に配列され、少なくと
    も行方向において互いに隣接する少なくとも2個が単位
    セルとなる複数個のフォトセンサと、前記複数個の フォトセンサに蓄積された信号電荷を読み
    出す複数個の読み出しゲートと、前記複数個のフォトセンサが形成された基板に所定の周
    期で各フォトセンサの蓄積電荷を掃き出す電子シャッタ
    パルスを印加するとともに、前記少なくとも2個のフォ
    トセンサに前記電子シャッタパルスの印加後に蓄積され
    た信号電荷を前記所定の周期ごとに順次読み出す読み出
    しパルスを対応する前記読み出しゲートに供給して読み
    出し駆動を行う駆動回路と、 前記単位セルごとに各フォトセンサから前記読み出しゲ
    ートを介して順次読み出された信号電荷を順に垂直転送
    する垂直転送部と、 前記垂直転送部から前記単位セルごとに転送される信号
    電荷を順に水平転送する水平転送部と を備えた ことを特
    徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 画素単位で行列状に配列され、少なくと
    も行方向において互いに隣接する少なくとも2個が単位
    セルとなる複数個のフォトセンサと、これらフォトセン
    サに蓄積された信号電荷を読み出す複数個の読み出しゲ
    ートと、前記単位セルごとに各フォトセンサから前記読み出しゲ
    ートを介して順次読み出された信号電荷を順に垂直転送
    する垂直転送部と、前記垂直転送部から前記単位セルご
    とに転送される信号電荷を順に水平転送する水平転送部
    を具備する固体撮像装置において、前記複数個のフォトセンサが形成された基板に所定の周
    期で各フォトセンサの蓄積電荷を掃き出す電子シャッタ
    パルスを印加するとともに、前記少なくとも2個のフォ
    トセンサに前記電子シャッタパルスの印加後に蓄積され
    た信号電荷を前記所定の周期ごとに順次読み出す読み出
    しパルスを対応する前記読み出しゲートに供給して読み
    出し駆動を行う ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方
    法。
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