JP3003256B2 - 脂肪族第三級アミンの製造方法 - Google Patents

脂肪族第三級アミンの製造方法

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JP3003256B2
JP3003256B2 JP3096224A JP9622491A JP3003256B2 JP 3003256 B2 JP3003256 B2 JP 3003256B2 JP 3096224 A JP3096224 A JP 3096224A JP 9622491 A JP9622491 A JP 9622491A JP 3003256 B2 JP3003256 B2 JP 3003256B2
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尚良 岡島
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅系触媒の混入が極度
に抑制され、品質の安定性が改善された脂肪族第三級ア
ミンを得るための製造法、特に反応終了後の処理方法に
関する。脂肪族第三級アミンは、アミン塩、第四級アン
モニウム塩及びベタイン等の原料として用いられ、これ
らの第三級アミン誘導体は、染色助剤、ヘアリンス剤、
繊維柔軟剤、帯電防止剤、殺菌剤、乳化剤など広範な用
途を有する。
【0002】
【従来技術】脂肪族アルコールとアンモニアとの反応
[式(A)に例示]、脂肪族第一級アミンとの反応[式
(B)に例示]又は脂肪族第二級アミンとの反応[式
(C)に例示]により、対応する脂肪族第三級アミン、
具体的にはトリ長鎖アルキル(又はアルケニル)アミ
ン、ジ長鎖アルキル(又はアルケニル)モノ短鎖アルキ
ルアミン又はモノ長鎖アルキル(又はアルケニル)ジ短
鎖アルキルアミンを製造する方法は、原料が安価で製造
工程も簡易であることから有利な製造方法とされ、種々
の検討がなされてきた。
【0003】 A)3ROH+NH3 → R3N+3H2O B)2ROH+R'NH2 → R2NR'+2H2O C)ROH+R"2NH → RNR"2+H2O そして、かかる反応に使用される触媒としては、銅系触
媒が有効とされ、一般的に用いられている。銅系触媒
は、脂肪族アルコールなどの原料中に懸濁状態で、反応
器に仕込まれ、反応終了後、反応混合物を濾過して、銅
系触媒を分離し、目的の第三級アミンを得るのが通常、
従来から行われている方法である。しかし、従来からの
方法は該銅系触媒が反応生成物中にその一部が溶出し、
その結果、溶出している銅系触媒は濾過で分離すること
が困難となっていた。また、他の方法においても除去し
にくい欠点が問題とされていた。
【0004】銅系触媒の混入はその毒性以外に、脂肪族
第三級アミンやその誘導体、例えば、対応する第四級ア
ンモニウム塩等の着色や酸化劣化を促進する原因ともな
り、極力除去されることが好ましい。事実、厚生省薬務
局審査第二課監修による化粧品種別原料基準では、重金
属として20ppm以下に規制されている。
【0005】一般的に用いられるジ又はトリ長鎖アルキ
ル(又はアルケニル)型の脂肪族第三級アミンの多く
は、沸点が高く汎用の精製手段である蒸留が困難である
ため、溶出した銅系触媒の除去は容易ではない。また、
モノ長鎖アルキル(又はアルケニル)ジ短鎖アルキル型
の脂肪族第三級アミンも、アルキル又はアルケニル基の
炭素数が20以上の高沸点アミンについては、同様の問
題を含んでいる。これまでにも触媒成分の反応生成物中
への溶出を防ぐ試みはなされてきており、例えば、特開
昭61−60636号には、銅化合物と錫化合物とから
なる混合触媒系が、特開平1−13060号では、銅
(酸化銅)と亜鉛(酸化亜鉛)とアルカリ土類金属塩か
らなる混合触媒系が提案されている。
【0006】一方、ジ長鎖アルキル(叉はアルケニル)
モノ短鎖アルキルアミンを製造する際に、反応末期に脂
肪族第一アミンの供給を停止後、水素のみを流通させて
加熱処理する方法も提示されている。例えば、特開昭5
6−43248号及び特開昭56−152441号で
は、銅やニッケルを主成分とした触媒を用い、ドデシル
アルコールとモノメチルアミンを5時間反応させた後、
水素のみを流通させて200〜220℃、常圧で1時間
熟成を行っている。また、特開平1−13060号で
は、銅−亜鉛酸化物触媒を用い、デシルアルコールとモ
ノメチルアミンを7時間反応させ、デシルアルコールを
追加仕込みし、水素のみを流通させて常圧、200℃、
3時間熟成を行っている。
【0007】特開昭56−43248号、特開昭56−
152441号、特開平1−13060号のいずれの例
も、中間体のモノメチルモノアルキルアミンと残存する
未反応アルコールとを反応させて、目的物であるモノメ
チルジアルキルアミンにすることを狙いとしており、反
応混合物中に溶出した銅系触媒を水素処理して分離除去
することを目的とはしていない。さらにこの水素のみを
流通させる処理は、常圧で行っており、反応粗物に溶出
した銅系触媒の低減効果を認めていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記に検討されたよう
に、当該反応に有効でかつ、触媒の溶出が抑制された新
たな触媒系を探索するのも有意義と考えられるが、他
方、工業的な見地から勘案したとき、特殊な触媒に限定
されることなく、一般的に用いられる銅系触媒、例え
ば、銅−クロム酸化物系触媒等を使用した場合において
も、触媒の溶出が抑制された汎用的な技術を開発するこ
とが必要と考えられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく、鋭意検討の結果、銅系触媒を用いて製造
された第三級アミン粗物を、特定の条件下に加圧水素処
理すれば、溶出した銅系触媒が固体として析出し、濾過
などの容易な処理で除去できることを見いだした。
【0010】即ち、連続的又は間欠的にアルコールと原
料アミン類を、該銅系触媒の存在下に反応させた場合
は、反応終了後、反応混合物を水素ガス、水、原料アミ
ン類などの気体部と、当該触媒が懸濁しかつその一部が
溶出している第三級アミンなどの液体部に、本発明によ
る特定の条件下、気液分離した後、該第三級アミン粗物
を加圧水素ガスと特定の条件下に接触させると、溶出し
た銅系触媒が濾過などの一般的な手段により、容易に分
離除去し得る形態に変換することが出来ることを見い出
した。また、回分的に反応した場合においても、原料ア
ミンの供給を停止した後、加圧水素ガスと特定の条件下
に接触させると、溶出した銅系触媒が同様に濾過などに
より、容易に分離除去し得る形態に変換することが出来
ることを見い出した。
【0011】本発明の第一の特徴は、前述したように連
続的に又は間欠的に反応した場合は、反応混合物を水
素、水、原料アミン類と気液分離して、又は回分的に反
応した場合は原料アミン類の供給を停止した後、水素分
圧6〜100気圧、水分圧0.2気圧以下、原料アミン
類の分圧0.1気圧以下である加圧水素と80〜280
℃の温度で接触させた後、濾過などの方法により触媒を
分離することにある。
【0012】この加圧水素処理において用いる水素は、
水素分圧6〜100気圧、より好ましくは8〜50気圧
の範囲内のものである。原料アミン類の分圧は0.1気
圧以下、より好ましくは0.05気圧以下であり、さら
に水の分圧は0.2気圧以下、より好ましくは0.1気
圧以下である。反応に用いた水素の全量又は一部も、上
記の諸条件を満足する限り、本工程に循環利用すること
が可能で、経済的にも好ましい。さらに、純水素のみを
用いて6気圧〜100気圧の範囲で加圧水素処理を行う
ことも何等さしつかえない。
【0013】水素分圧が6気圧未満である場合、原料ア
ミン類の分圧が0.1気圧を越える場合、さらに水分圧
が0.2気圧を越える場合は、何れの場合においても溶
出した銅系触媒の不溶性固体形態への変換が不十分とな
り、溶出した触媒による製品汚染を防止できない。この
理由は明確ではないが、水や原料アミン類の分圧が高い
場合は、水や原料アミン類が第三級アミン中に溶解し、
溶出した銅系触媒の不溶性固体への変換を妨げるためで
あろうと推定される。
【0014】水素分圧が100気圧を越える場合は、溶
出した銅系触媒の不溶性固体への変換には何ら問題を生
じないが、高耐圧の加圧水素処理槽を必要とし経済的に
不利となる。次に該加圧水素と液状の第三級アミン粗物
との接触温度は、温度80〜280℃、より好ましくは
150〜250℃である。温度が280℃を越える場合
は高温による製品の劣化が懸念される。温度が80℃未
満の場合は、溶出した銅系触媒の不溶性固体状態への変
換が困難となり、該触媒による製品の汚染を免れ得な
い。
【0015】接触時間は、混合条件にもよるが0.5〜
10時間である。接触時間が0.5時間以下である場合
は、溶出した銅系触媒の不溶性固体状態への変換が不十
分で、該触媒による製品の汚染を免れ得ない。接触時間
が10時間以上の場合は、溶出した銅系触媒をさらに低
減させうる効果はなく、加圧水素処理槽を大型化する必
要が生じたり、生産性を低下させるのみで経済的に得策
ではない。
【0016】本発明で用いる水素の供給方法は、特に限
定されない。即ち加圧水素を密閉して処理することも可
能であり、また水素流通下に、処理することも可能であ
る。連続的又は間欠的に脂肪族アルコールと原料アミン
類を反応せしめて脂肪族第三級アミンを連続的又は間欠
的に製造した場合は、反応器より溢流した反応混合物を
気液分離器で、生成水、モノメチルアミンなどの原料ア
ミン類を含む水素ガスと、銅系触媒を含むモノメチルジ
ドデシルアミンなどの第三級アミン粗物に先ず分離す
る。次いで得られた第三級アミン粗物を加圧水素処理槽
に導き、6気圧〜100気圧に加圧された純水素で、又
は反応に用いた水素の全量又は一部を上記の諸条件を満
足する範囲に調製し、加圧水素処理を行う。
【0017】回分的に脂肪族アルコールと原料アミン類
とを反応せしめて脂肪族第三級アミンを製造した場合
は、該反応の終了後、原料アミン類の供給を停止し、水
素分圧6〜100気圧の加圧水素のみを流通させる方法
が簡便である。連続的・間欠的に又は回分的に製造され
た第三級アミン粗物と加圧水素との接触は、通常の気液
混合用装置が利用でき、例えば攪拌機を備えた耐圧容
器、気泡塔、流下膜塔、充填塔等で、有効に気液接触が
行なえるものであれば特に限定されない。
【0018】本発明の第二の特徴は、連続的又は間欠的
にアルコールと原料アミン類を反応せしめて目的の脂肪
族第三級アミンに変換させた場合、反応器より溢流した
反応混合物を、温度80〜250℃、より好ましくは、
100〜200℃において、銅系触媒が懸濁しかつその
一部が溶出している第三級アミン粗物の液体部と、水素
及び水、原料アミン類からなる気体部に分離することに
ある。
【0019】上記の気液分離は80〜250℃の範囲で
行う。80℃より低い場合は、水、原料アミン類が液体
部に溶解し、その結果、銅系触媒と水、原料アミン類が
錯体のような化合物を形成し、次の加圧水素処理及びそ
れに続く濾過などによる分離工程で、第三級アミンから
銅系触媒の除去が不十分となる。逆に280℃より高い
場合は、目的とする脂肪族第三級アミンの収率や加熱安
定性等の品質が悪化し、好ましくない。この気液分離方
法は、連続反応噐外に設置された気液分離噐で分離する
方法や反応噐内で直接気液分離する方法等が想定され、
何れの方法でも問題はない。
【0020】加圧水素処理後、第三級アミン粗物と触媒
との分離は、液体成分と固体成分を分離するために用い
られる一般的な方法が適用でき、濾過又は遠心分離器、
各種分離膜等が使用される。
【0021】本発明に適用される第三級アミン粗物は、
銅系の水素化又は脱水素化しうる触媒存在下、炭素数8
〜36の脂肪族アルコールと水素、アンモニア又は一般
式(I)で表される脂肪族第一級若しくは第二級アミン
を加熱反応させて製造された、該触媒を含む一般式(I
I)で表される脂肪族第三級アミン粗物である。
【化1】
【化2】 次に本発明において用いられる原料アルコール及び原料
アミン類を詳細に述べる。原料アルコールは、直鎖状又
は分岐鎖状で奇数又は偶数の炭素数8〜36を有する不
飽和の脂肪族アルコールである。
【0022】具体的には、オクチルアルコール、ノニル
アルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコー
ル、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テト
ラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサ
デシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデ
シルアルコール、エイコシルアルコール(ベヘニルアル
コール)など飽和直鎖アルコール並びにこれらの混合ア
ルコール、オキソ法により得られる分岐鎖を含んだ飽和
アルコール、ゲルベ反応により得られる分岐アルコー
ル、オクタデセニルアルコールなどの不飽和アルコール
等及びそれらの混合物が例示される。
【0023】さらに、ポリエーテルアルコール、例え
ば、アルキル基の炭素数が8〜18でオキシアルキレン
基の付加モル数が1〜20程度であるポリオキシエチレ
ンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシプ
ロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテル等も使用
できる。これらのアルコールと反応させる原料アミン類
は、アンモニア、脂肪族第一級アミン又は脂肪族第二級
アミンである。このうち、脂肪族第級一アミンは、炭素
数1〜3の脂肪族アルキル基を有するモノアルキルアミ
ンである。脂肪族第二級アミンは、炭素数1〜3の脂肪
族アルキル基を有するジアルキルアミンである。
【0024】脂肪族アルコールと原料アミン類の比率
は、アンモニアの場合、モル比で2.5〜3.5:1、
第一級アミンの場合は1.5〜2.5:1が、第二級ア
ミンの場合は0.8〜1.5:1とする。次に本発明に
おいて適用できる銅系の水素化又は脱水素化しうる触媒
とは、水素化又は脱水素化しうる銅を含む公知の触媒で
あれば特に限定されない。即ち、銅単独又は銅以外にク
ロム、ニッケル、亜鉛、鉄、モリブデン、錫、バリウ
ム、マンガン及びコバルト等の一種又は二種以上を含む
金属酸化物及びラネー銅等である。
【0025】具体的には、銅−クロマイトなどの銅−ク
ロム酸化物、銅−亜鉛酸化物、銅−モリブデン酸化物、
銅−タングステン酸化物、銅−ニッケル酸化物、銅−ク
ロム−亜鉛酸化物、銅−錫酸化物、銅酸化物及びこれら
のバリウム、マンガン、コバルト等による変性体やラネ
ー銅からなる群から選ばれた1種又は2種以上の触媒系
が例示される。
【0026】さらに、これらをアルミナ、シリカ−アル
ミナ、ゼオライト、チタニア及びジルコニア等任意の担
体上に担持した形態の触媒も含まれる。これらの触媒
は、通常、反応条件下で還元され、活性状態となる。但
し、還元に高温を要したり長時間を要す場合はあらかじ
め還元処理してから用いてもよい。
【0027】次に、本発明においては、アルコールと原
料アミン類との反応条件自体は、特に限定されないが、
以下に述べる条件下に実施するのが望ましい。即ち、銅
系触媒は、原料アルコールに対して、通常、0.5〜1
0重量%、好ましくは1〜6重量%程度の範囲内で、所
望の反応速度に応じて適宜選択すれば良い。
【0028】反応に際して水素の導入は、銅系触媒を活
性化し、生成する水を除去する為に必要であるが、特
に、加圧水素を導入することがアルコールの脱水素に基
ずくワックスエステル等の副生を抑制し、銅系触媒の溶
出を低減できる点で好ましい。この場合の水素分圧は特
に限定されないが、6〜100気圧で実施するのが好ま
しい。反応温度は150〜280℃である。
【0029】上記反応を実施する反応噐は、例えば攪拌
機付き槽型反応噐、同多段槽型反応噐、アルコール、原
料アミン類及び水素を下部から仕込む上昇気泡塔式反応
噐、さらには原料アルコールを上部から仕込み、水素及
び原料アミン類を下部から仕込み、第三級アミンを下部
から抜き出す気液向流気泡塔式反応噐等種々の形式のも
のが採用できる。以下実施例を用いて本発明の内容を詳
細に示す。
【0030】
【実施例】 実施例1 反応装置の下部に水素ガス、モノメチルアミン及び原料
アルコールの導入口を、上部に水素、原料アミン類及び
第三級アミンを主体とする反応物の抜き出し口を備えた
内径5cm、高さ150cm(内容量約3L)の反応
噐、加熱又は冷却用コイルを備えた約1リットルの気液
分離噐、該気液分離器で気液分離された液状反応物の導
入口及び水素ガス導入口を下部に、同抜き出し口を上部
に、更に加熱又は冷却用コイルを備えたを内径5cm、
高さ1m(内容量約2リットル)の加圧水素処理槽など
からなる図1に示す連続反応装置及び加圧水素処理槽を
もちいた。
【0031】反応方法は、上記気泡塔式反応器にまずモ
ノメチルジドデシルアミン2.5kgと銅−クロマイト
触媒50gを仕込み、水素で10気圧に加圧し、ガス流
量150L/hでガス循環を行ない、昇温を開始した。
反応器温度が230℃に達した時点から、銅−クロマイ
ト触媒1%を懸濁させたドデシルアルコールを800g
/時間(4.3mol/h)の速度で仕込み、同時にモ
ノメチルアミンを速度1.7〜2.6mol/時間で仕
込み反応を開始した。温度は230℃、ガス循環流量1
50リットル/時間、圧力10気圧に保った。加圧水素
処理槽に吹き込む循環ガス中の原料アミン類および水分
圧の測定は、ガス分析用ノズルよりガスを採取しガスク
ロマトグラフィーにより行なった。
【0032】反応器より溢流した反応物は、第一気液分
離器で120℃に冷却し、生成水、モノメチルアミンを
含む水素ガスと、モノメチルジドデシルアミンと触媒を
主成分とする液状の反応粗物に分離した。水素ガスは冷
却器で30℃に冷却し、生成水を分離した後、モノメチ
ルアミン分圧0.03〜0.05気圧及び水分圧0.0
5気圧に調製して水素循環機により、加圧水素処理槽を
経て反応器に循環させた。反応物は、第一反応粗物受器
へ抜出し、ポンプで加圧水素処理槽へ約800g/hの
速度で連続仕込した。該水素処理槽は、温度200℃、
圧力、ガス循環流量は反応器と同様、10気圧、150
L/時間に保った。
【0033】加圧水素処理槽より溢流した処理済み粗物
は、第二気液分離器で70℃以下に冷却し、第二反応物
受器へ抜き出した。連続反応開始後10時間以降15時
間までの液状の加圧水素処理済み粗物を第二反応物受器
より集め、濾過して触媒を除去した後、分析した。な
お、触媒の溶出量の目安として第三級アミン中の銅含量
を、原子吸光分析法で測定した。また加熱色相は、被験
物50gを100mlのビーカーに入れ、空気中で、1
00℃で3時間放置し、そのときの色相を比色法(AP
HA法)により、評価した。それらの結果を表1に示
す。
【0034】実施例2〜5 実施例1と同じ反応装置及び加圧水素処理装置を用い
て、オクタデシルアルコールを原料に使用し、加圧水素
処理槽への導入ガスの原料アミン分圧を0.04気圧以
下および水の分圧を0.12気圧以下に保ち、水素分圧
を6〜100気圧の範囲で変更し、実施例1と同様な方
法で加圧水素処理した。その結果を表1に示す。
【0035】実施例6〜12 各種の銅系の水素化又は脱水素化触媒を用いて、実施例
1と同様な方法でドデシルアルコールより得られたモノ
メチルジドデシルアミン粗物を、加圧水素処理した。そ
の結果を表2に示す。
【0036】実施例13 実施例1と同様の気泡塔式反応器に、トリオクチルアミ
ン2.5kgと銅−クロマイト触媒50gを仕込み、水
素で10気圧に加圧後、ガス流量150L/時間でガス
循環を行ない、昇温を開始した。反応器温度が230℃
に達した時点から、銅−クロマイト触媒1%を懸濁させ
たオクチルアルコールを800g/時間(6.2mol
/h)の速度で仕込み、同時にアンモニアも仕込み、連
続反応を開始した。
【0037】アンモニアの仕込みは、加圧水素処理槽へ
導入されるガス中のアンモニア分圧が、0.05気圧以
下になるようその速度を調節した。適当とする仕込み速
度は1.5〜2.5mol/時間であった。次いで実施例
1と同様の操作で加圧水素処理を行ない、トリオクチル
アミン粗物を得た。その結果を表1に示す。
【0038】実施例14 実施例1と同様の気泡塔式反応器に、ジメチルエイコシ
ルアミン2.5kgと銅−クロマイト触媒50gを仕込
み、水素で10気圧に加圧後、ガス流量150L/時間
でガス循環を行ない、昇温を開始した。反応器温度が2
30℃に達した時点から、銅−クロマイト触媒1%を懸
濁させたエイコシルアルコールを800g/時間(2.
45mol/h)の速度で仕込み、同時にジメチルアミ
ンも仕込み、連続反応を開始した。
【0039】ジメチルアミンの仕込みは、加圧水素処理
槽へ導入されるガス中のジメチルアミン分圧が、0.0
5気圧以下になるようその速度を調節した。次いで実施
例1と同様の操作で加圧水素処理を行ない、ジメチルエ
イコシルアミン粗物を得た。その結果を表1に示す。
【0040】実施例15 反応水を分離するための凝縮器及び分離器を供えた5リ
ットルの四ツ口フラスコにドデシルアルコール1500
g、銅−クロマイト触媒15gを仕込んだ。撹拌しなが
ら、系内をチッソガスで置換し、昇温を開始した。10
0℃に到達したら、水素ガスを流量計を通して150L
/hの流速で反応系内に導入し、約40分をかけて22
0℃まで昇温した。その後、この温度を維持しながら、
モノメチルアミンと水素の混合ガス(モノメチルアミン
濃度14%)を、175L/hの流速で反応系内に導入
した。留出して来る生成水と油分は凝縮器と分離器を通
して分離し、油分は連続的に反応系に戻した。
【0041】5時間反応後、モノメチルアミンの供給を
停止し、水素のみで1時間反応を続行した。この後、反
応混合物を冷却し、一部を濾過して分析した結果は、モ
ノメチルジドデシルアミン89.1wt%、モノメチル
ドデシルアミン0.5wt%、トリドデシルアミンなど
の高沸点物7.6wt%、銅含量は75ppmであっ
た。 次に、500mlの電磁撹拌式オートクレーブ
に、触媒を含む上記の第三級アミン粗物200gを仕込
み、水素により5気圧に加圧し撹拌しながら昇温した。
該第三級アミン粗物の温度が200℃に到達した時点
で、水素で10気圧に加圧し、その後、温度200℃を
維持しながら、密閉下に3時間撹拌した。その後、処理
物を濾過して触媒を除去した後、銅含量などを分析し
た。その結果を表3に示す。
【0042】実施例16〜19 加圧水素処理の水素圧及び温度を変えた以外は、実施例
15と同様に行った。その結果を表3に示す。
【0043】実施例20 原料のアルコールにエイコシルアルコールを用いた以外
は、実施例15と同様に行った。その結果を表3に示
す。
【0044】比較例1〜3 加圧水素処理時の水素及び原料アミン類などの分圧を変
えた以外は、実施例1と同様の条件で行った。その結果
を表1に示す。
【0045】比較例4〜6 加圧水素処理を水素圧6気圧以下、あるいは処理温度を
100℃以下、280℃以上で行った以外は、実施例1
5と同様に行った。その結果を表3に示す。
【発明の効果】アルコールと原料アミン類を反応せしめ
て生成された第三級アミン反応混合物を、水分圧0.2
気圧以下、原料アミン類分圧0.1気圧以下の水素分圧
6〜100気圧の加圧水素で処理すれば、一般的に使用
される銅系触媒を用いた場合においても、第三級アミン
粗物中に溶出している銅系触媒が、容易に分離除去し得
る形態に変換でき、濾過後の第三級アミン中には、銅系
触媒の溶出量は少なく、かつ加熱着色は極めて少なく、
製品品質が向上する。 特許出願人 新日本理化株式会社
【表1】
【表2】
【表3】
【図1】
【図面の簡単な説明】
第1図は、連続的に第三級アミンを製造する装置の説明
図である。 1:アルコールと原料アミン類から第三級アミン製造の
反応塔 2:第一気液分離器 3:第一反応物受器 4:加圧水素処理槽 5:第二反応物受器 6:原料アルコール仕込みパイプ 7:原料アミン類仕込みパイプ 8:水素仕込みパイプ 9:反応混合物抜き出しパイプ 10:加圧水素導入パイプ 11:気液分離後の気体抜き出しパイプ 12:加圧水素処理槽の気体抜き出しパイプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 23/889 C07B 61/00 300 C07C 211/03 B01J 23/74 321X // C07B 61/00 300 23/84 311X

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅系の水素化又は脱水素化しうる触媒の
    存在下、炭素数8〜26の脂肪族アルコールと、水素、
    アンモニア又は一般式(I)で表わされる脂肪族第一級
    若しくは第二級アミン(以下「原料アミン類」と総称す
    る)とを、加熱反応させて製造した、一般式(II)で表
    わされる脂肪族第三級アミンを、水素分圧6〜100気
    圧、水分圧0.2気圧以下、原料アミン類分圧0.1気
    圧以下である加圧水素と80〜280℃の温度で接触さ
    せた後、銅系触媒を分離することを特徴とする脂肪族第
    三級アミンの処理方法。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 水素化又は脱水素化しうる銅系触媒を含
    む液相反応系に、炭素数8〜26の脂肪族アルコールと
    水素、請求項1の原料アミン類を、連続的又は間欠的に
    供給しつつ加熱反応させ、連続的又は間欠的に生成物を
    抜き出しして製造された、請求項1の一般式(II)で表
    わされる脂肪族第三級アミンを主とする反応混合物を、
    80〜250℃で液体の第三級アミン粗物と気体の水
    素、水及び原料アミン類に気液分離し、次いで該液体の
    第三級アミン粗物を、請求項1記載の加圧水素で80〜
    280℃で接触させた後、銅系触媒を分離することを特
    徴とする脂肪族第三級アミンの連続的製造方法。
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