JP3003123U - ストッパー付きテコ装置 - Google Patents

ストッパー付きテコ装置

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JP3003123U
JP3003123U JP1994003927U JP392794U JP3003123U JP 3003123 U JP3003123 U JP 3003123U JP 1994003927 U JP1994003927 U JP 1994003927U JP 392794 U JP392794 U JP 392794U JP 3003123 U JP3003123 U JP 3003123U
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lever
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arm
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隆一 小林
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富士機器工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スペーサーブロックを使用することなく、テ
コで物体を持ち上げたままの状態に保つことが、ワンタ
ッチ操作で、安全に行うことができるようにする。 【構成】 片手が入る間隔を保って、一対のテコ部材
2,3が平行に配置され、その力点にハンドル15が、
そして作用点側に軸4が架設されている。このハンドル
15の近くに、ストッパー操作レバー16がスライド自
在に設けられている。軸4には、一対のストッパー5,
6が揺動自在に取り付けられている。これらのストッパ
ー5,6は、リンク27,28を介してストッパー操作
レバー16に連結されている。ハンドル15を押し下げ
れば、テコ部材2,3が回動するため、第1アーム部2
b,3bの先端が物体を持ち上げる。ストッパー操作レ
バー16から指を離すと、スプリング32によってスト
ッパー5,6が退避位置から起立位置へ移動する。ハン
ドル15を少し戻せば、ストッパー5,6の下端が床に
当って、第1アーム部2b,3bを支えるから、テコで
物体を持ち上げままの状態を保つことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ストッパー付きテコ装置に関し、更に詳しくはテコ装置から手を離 してもテコの原理を利用して物を持ち上げた状態を保つことができるストッパー 付きテコ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
重い物体を持ち上げるリフト装置としては、油圧ジャッキ,チェーンブロック ,テコ装置等が知られている。これらのうち、テコの原理を利用する物の持ち上 げは身近にある棒等を利用することができるため、最も簡便な道具として古来よ り広く利用されている。原理的なテコは、真っ直ぐな棒の先端を物体の下に挿入 し、棒の途中に角材等をあてがって支点とし、棒の後端を手で押し下げるもので ある。棒の先端である作用点から支点までが作用点側アーム部となり、支点から 棒の後端である力点までが力点側アーム部となる。この作用点に発生する力は、 作用点側アーム部と力点側アーム部の長さの比と力点に加える押圧力とから求め られる。また、真っ直ぐな棒の支点部に角材等をあてがう代わりに、この角材等 をあてがわずに支点部分を曲げてくの字形をしたテコ部材も知られている。
【0003】 例えば複写機や写真プロセサー等の機器を据え付ける場合には、搬入した機器 を設置場所に置いてから、機器の下部にキャスターや脚を取り付けている。この キャスタ等の取付けに際しては、まずテコ部材の先端を機器の端部の下方に差し 込んで機器を斜めに持ち上げてから、機器の下部にスペーサーブロックをあてが う。次に、テコ部材を機器から外してから、機器の下部にキャスター等を取り付 ける。キャスター等の取付け後は、再びテコ部材を用いてスペーサーブロックを 機器の下部から外す。また、機器を台車に載せて搬出する場合にもテコ部材が用 いられ、機器を傾けてその下に背の低い台車が差し込まれる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 従来のテコ部材は、構造及び取扱が簡単ではあるが、テコ部材で持ち上げた機 器の下へ手又は足でスペーサーブロックを出し入れしているために、危険性が伴 うとともに、作業が煩わしいという欠点があった。また、重い機器の場合には、 テコ部材を扱う作業者と、スペーサーブロックを出し入れするもう一人の作業者 が必要であるから、作業に人手がかかるという問題もある。
【0005】 本考案は、スペーサーブロックを使用することなく、テコの原理を利用して物 体を持ち上げた状態を保つことができるようにしたストッパー付きテコ装置を提 供することを目的とするものである。 本考案の別の目的は、安全で、かつワンタッチ操作で素早くテコの原理を利用 して物体を持ち上げた状態を保持し、又はこの保持を解除することができるよう にしたストッパー付きテコ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の請求項1に係るストッパー付きテコ装置は、支点を中心にして作用点 側に位置する第1アーム部及び力点側に位置する第2アーム部とを備えたテコ部 材と、前記第1アーム部に取り付けて前記第1アーム部が物体を持ち上げたまま の状態を維持できるように起立位置になるストッパーと、前記起立位置と前記起 立位置から前記ストッパーを退避させた前記ストッパーの退避位置との間で前記 ストッパーを移動させるためのストッパー操作手段と、からなることを特徴とす る。
【0007】 本考案の請求項2に係るストッパー付きテコ装置は、前記ストッパーを前記退 避位置から前記起立位置へ付勢するための付勢手段を設けたことを特徴とする。
【0008】 本考案の請求項3に係るストッパー付きテコ装置は、前記ストッパー操作手段 が、前記第2アーム部に設けられ前記第2アーム部に沿ってスライド自在なスト ッパー操作レバーと、このストッパー操作レバーのスライドをストッパーに伝達 して前記ストッパーを前記退避位置と前記起立位置との間で移動させるための連 結部材と、からなることを特徴とする。
【0009】 本考案の請求項4に係るストッパー付きテコ装置は、前記ストッパーを前記起 立位置にしたときに前記第1アーム部が前記物体を持ち上げる高さを調整可能な 持ち上げ高さ調整手段を前記第1アーム部の先端部に設けたことを特徴とする。
【0010】 本考案の請求項5に係るストッパー付きテコ装置は、前記持ち上げ高さ調整手 段が、前記第1アーム部の先端部に偏心した回転軸を中心に回転自在に取り付け られた外周の一部が作用点となる偏心円板であり、この偏心円板は所望の回転位 置で前記第1アーム部に固定手段によって固定されることを特徴とする。
【0011】 本考案の請求項6に係るストッパー付きテコ装置は、支点を中心にして作用点 側に位置する第1アーム部及び力点側に位置する第2アーム部とを備え平行に配 置された一対のテコ部材と、前記一対のテコ部材の前記第2アーム部の各々の端 部に両端が固定され前記一対のテコ部材の間に架設されたハンドルと、前記一対 のテコ部材の前記第1アーム部の各々の端部に両端が固定され前記一対のテコ部 材の間に架設された軸と、適当な間隔を保って前記軸に移動自在に取り付けられ た少なくとも2個のストッパーと、前記各ストッパーを前記第1アーム部に沿っ て退避させた前記各ストッパーの退避位置と前記第1アーム部から張り出して物 体を持ち上げている前記第1アーム部を支える前記ストッパーの起立位置との間 で移動させるストッパー操作手段、とからなることを特徴とする。
【0012】
【作用】
請求項1に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、テコの原理を用いて物体 を持ち上げ、かつ持ち上げた状態を簡単な構造で保つことにより、その物体に対 して安全に作業を施すことができる装置を提供することにある。
【0013】 物体を持ち上げる場合には、ストッパー操作手段を操作することによって、ス トッパーをテコの原理を用いて物体を持ち上げる作業の邪魔にならないように退 避位置へ退避させ、第1アーム部の先端を物体と床の隙間に差し込んで第2アー ム部の先端部に下方に押し下げる力を加えると、第1アーム部が物体を上方に押 し上げる。次にストッパー操作手段を操作することにより、ストッパーを起立位 置へ移動させた後、第2アーム部に下方に加えていた力を少し弱めると、起立位 置にしたストッパーの下端が床と接触し、第2アーム部から手を離しても物体が 持ち上げられたままに保たれる。ここで、物体の下部に脚等を取り付けてこの作 業が終了したならば、第2アーム部に下方に向かう力を加えて第1アーム部を上 方に押し上げてストッパーが退避位置へ移動する隙間をつくった後に、ストッパ ー操作手段を操作することにより起立位置のストッパーを退避位置へ退避させて 、第2アーム部を下方に押し下げている力を弱めると物体下部に取り付けた脚が 床につく。そこで、第1アーム部を物体の下から抜き出す。このように、本考案 のストッパー付きテコ装置を使うことによって、第2アーム部を押し下げる力を 必要とせずに、物体を持ち上げたままの状態に保つことができる。
【0014】 請求項2に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、ストッパーを退避位置か ら起立位置へ少ない労力で移動させることができるようにすることにある。物体 の下方に第1アーム部を挿入時、付勢力に抗してストッパーを退避位置にした後 第2アーム部を下方に押し下げることによって第1アーム部によって物体を持ち 上げ、付勢に抗する力をはずすことによってストッパーを退避位置から起立位置 へ付勢手段の付勢力によって移動させて、この起立位置にしたストッパーにより 物体を第1アーム部によって持ち上げたままの状態を保持する。第2アーム部を 押し下げている力を弱め、物体を下方に下げて物体の下方に取り付けた脚等を床 に着けたのち、物体の下方から第1アーム部を抜き出す。このように、付勢手段 による付勢力によって第1アーム部で物体を持ち上げているときに、ストッパー を退避位置から起立位置へ確実に移動させることができる。
【0015】 請求項3に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、ストッパーの退避位置と 起立位置との間の移動をストッパーから離れた位置で安全に確実に操作できるよ うにすることにある。第2アーム部に設けられたストッパー操作レバーを操作す ることにより、第2アーム部に沿ってストッパー操作レバーをスライドさせ、こ のスライドが連結手段を介してストッパーに伝達されて退避位置と起立位置の間 をストッパーが移動される。このように、ストッパーから離れた位置で、ストッ パー操作レバーを第2アーム部に沿ってスライドさせ、これによってストッパー を退避位置と起立位置との間を移動させるようにしたので、持ち上げた物体から テコ装置がはずれるといった不測の事態が生じても、怪我をすることがなく、極 めて安全である。
【0016】 請求項4に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、ストッパーを起立位置に したときに物体の下部に取り付ける脚の長さ等に応じて物体を持ち上げる床から の高さを容易に変えることができるようにすることにある。第1アーム部の先端 部に設けた持ち上げ高さ調整手段を調整することによって、第2アーム部を押し 下げて第1アーム部により物体を持ち上げ、ストッパーを起立位置にして物体を 持ち上げたままの状態に保つときに、適宜物体を持ち上げる作用点と床との間の 距離を変化させる。このように、持ち上げ高さ調整手段を調整することによって 、物体を持ち上げる床からの高さを変えることができ、脚等の長さに応じた高さ でストッパーを起立状態にすることができる。
【0017】 請求項5に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、ストッパーを起立位置に して物体を持ち上げたままの状態に保持するときに、簡単な構造で容易に物体を 持ち上げる床からの高さを変えることができるようにすることにある。第1アー ム部の先端部に取り付けた回転中心が偏心している偏心円板を回転させて物体の 下部に取り付ける脚等の長さに応じた所望の位置で止め、固定手段によって第1 アーム部にこの偏心円板を固定する。このように、簡単な構造で確実に持ち上げ る高さを物体の下部に取り付ける脚等の長さに応じて変えることができる。
【0018】 請求項6に記載のストッパー付きテコ装置の目的は、簡単な構造で、安全に物 体を持ち上げたままの状態を維持することができるようにすることにある。物体 を距離をもって2ケ所で支えて持ち上げる一対の平行なテコ部材の第2アーム部 の端部の間にハンドルを架設し、また一対の第1アーム部の先端側に軸を架設し て、この軸に間隔を置いて少なくとも2個のストッパーを取り付け、これらのス トッパーをストッパー操作手段を操作することにより退避位置と起立位置の間で 移動させる。このように、簡単な構造で安定して物体を持ち上げた状態を維持す ることができる。
【0019】
【実施例】
図1及び図2において、鋼板を板金加工した一対のテコ部材2,3は、小型な 場合には片手が、また大型な場合には両手が、手の平をハンドル15に当てて指 をストッパー操作レバー16に掛けた状態で入る間隔を保って平行に配置されて いる。このテコ部材2は、くの字形をしており、この折曲がり部分が底部に支点 を有する支点部2aとなり、この支点部2aを中心にして、短い第1アーム部2 bと、長い第2アーム部2cとに分けられる。なお、テコ部材3も同じ構成であ るため、対応する符号を付してある。
【0020】 第1アーム部2b,3bは、物体を持ち上げる作用点側であり、これらの間に は軸4が取り付けられている。この軸4には、鋼板を板金加工した一対のストッ パー5,6が揺動自在に嵌合されている。これらのストッパー5,6が横方向に 移動しないようにするために、軸4にはスペーサーパイプ7,8,9が嵌合され ている。また、軸4の先端には、ネジが形成されており、このネジにテコ部材2 の外側からナット10が嵌め込まれている。
【0021】 第2アーム部2c,3cは、手で押し下げられる力点側であり、これらの間に はスペーサーパイプ12が配置される。軸13は、テコ部材3の外側から挿入さ れ、スペーサーパイプ12及びテコ部材2を貫通し、その先端のネジにナット1 4が螺着されている。これらのスペーサーパイプ12と軸13とによって、ハン ドル15が構成される。
【0022】 ハンドル15に手の平を当てたときに、指が掛かる位置にストッパー操作レバ ー16が配置されており、第2アーム部2c,3cの長手方向に形成した長孔1 7,18に沿ってスライドする。このストッパー操作レバー16は、長孔17, 18を貫通し、その先端のネジにナット19が嵌め込まれる軸20と、スペーサ ーパイプ21,22,23とから構成されている。なお、符号24,25は、軸 20のスライドを円滑するためのワッシャーである。
【0023】 一対のリンク27,28は、その一端がスペーサーパイプ22の両側にそれぞ れ位置し、かつ軸20に嵌合している。また、これらリンク27,28の他端は 、ピン29,30によって、一対のストッパー5,6に連結されている。ストッ パー操作レバー16を指で引き寄せてハンドル15に近づけたときには、ストッ パー5,6が第1アーム部2b,3bの間に入り込む退避位置にセットされる。 指の力を弱めてストッパー操作レバー16をハンドル15から離したときには、 ストッパー5,6が第1アーム部2b,3bの間から突出して物体を持ち上げた 状態に保持する起立位置へ移動する。指を離すだけで、ストッパー5,6をこの 退避位置から起立位置へ移動させるために、ストッパー操作レバー16と、第2 アーム部2c,3cとの間に、引っ張り方向に付勢力を持つ付勢手段であるスプ リング31,32が掛けられている。
【0024】 また、ストッパー操作レバー16から指を離したときに、ストッパー5,6が 起立位置へ移動するように、バネの中心に向かって引っ張る力を持つ引っ張りコ イルバネ又はバネの中心から外側に向かって押す力を持つ圧縮バネ等の付勢手段 をストッパー操作レバー16とリンク27,28との間、又はストッパー5,6 とテコ部材2,3の間に設けてもよい。
【0025】 支点部2aと3aとの間に、スペーサーパイプ34が配置されている。テコ部 材3の外側から挿入した軸35は、スペーサーパイプ34とテコ部材2とを貫通 し、テコ部材2の外側から先端のネジにナット36が螺着される。これらのスペ ーサーパイプ34と軸35とによって、ハンドル15とともに、一対のテコ部材 2,3を一体的に連結する。このスペーサーパイプ34と干渉しないようにする ために、一対のリンク27,28はクランク状をしている。なお、テコ部材2, 3、ストッパー5,6、軸4,13,20,35等の各部材には、物体を持ち上 げるの耐える充分な強度を持ったものを用いている。
【0026】 次に、図3ないし図6を参照して、上記実施例の作用について説明する。まず 、ハンドル15に片手の平を当て、指をストッパー操作レバー16に掛ける。次 に、指を曲げてストッパー操作レバー16をスプリング31,32に抗して手前 に引き寄せる。この状態では、図3に示すように、一対のストッパー5,6が第 1アーム部2b,3bの間に入り込んだ退避位置にセットされる。
【0027】 ストッパー操作レバー16を引き寄せた状態で、第1アーム部2b,3bの先 端を複写機や写真プロセサー等の機器40の下面と床41との間に差し込む。ハ ンドル15に力を加えてこれを押し下げれば、図4に示すように、支点部2a, 3aの下端が支点となって、一対のテコ部材2,3が回動する。これらのテコ部 材2,3の回動により、第1アーム部2b,3bの先端が機器40の端部を押し 上げる。
【0028】 機器40の端部を持ち上げて機器40を傾けた状態で、ストッパー操作レバー 16から指を離す。このストッパー操作レバー16は、一対のスプリング31, 32の付勢力によって、長孔17,18に沿ってスライドする。このストッパー 操作レバー16のスライドは、一対のリンク27,28を介してストッパー5, 6に伝えられ、図5に示すように、第1アーム部2b,3bの先端と床41との 間にできた空間でストッパー5,6が起立位置へ揺動する。
【0029】 ハンドル15に下方に向けて加えていた力を少しずつ弱めると、機器40の重 さによって、第1アーム部2b,3bが下方に移動し、図6に示すように、一対 のストッパー5,6の下端が床41に当たる。これによって、ストッパー5,6 で第1アーム部2b,3bが支えられるから、機器40が更に下がってしまうこ とはない。
【0030】 このとき、ストッパー5が床に接する部分の両端とストッパー6が床と接する 部分の両端の4点を結んだ部分の面積を大きくし、ストッパー5が床に接する部 分の両端の中央部上方およびストッパー6が床と接する部分の両端の中央部上方 に機器40を持ち上げるストッパーの作用点が位置するようにすることによって 、安定して機器40を持ち上げた状態を維持することができる。
【0031】 ハンドル15から手を離しても、機器40を持ち上げた一対のテコ部材2,3 の作用点側のアーム部2b,3bを連結する軸4の両端部に間隔をおいて設けら れた一対のストッパー5,6のそれぞれの下端が床に当り、機器40の端部が押 し上げられて、機器40が傾いた状態に保たれるから、機器40が動いたり、あ るいは振動が加わってもこのテコ装置が倒れてしまうのを防止することができ、 例えば機器40の押し上げられた端部の下側にキャスターや脚を取り付ける作業 を安全に素早くしかも容易に行うことができる。
【0032】 キャスター等の取付作業が終了した後は、ハンドル15に手の平を掛けてこれ を押し下げ、機器40を少し持ち上げる。この状態でストッパー操作レバー16 を指で引き寄せれば、ストッパー5,6が退避位置へ移動する。次に、ハンドル 15の下方への押圧力を弱くして、機器40自体の重量で第1アーム部2b,3 bの先端を徐々に下げる。これにより、機器40に取り付けたキャスター等が床 41につく。次に、第1アーム部2b,3bを機器40の下部から抜き出す。な お、ハンドル15から手を離すと、スプリング31,32によって、ストッパー 操作レバー16がハンドル15から離れる方向にスライドするから、一対のスト ッパー5,6が起立位置に揺動する。
【0033】 図7ないし図9は、支点と作用点の間の距離を変えることで、機器40の床か らの持ち上げ高さを調節することができる実施例を示すものであり、図1ないし 図6に示す実施例と同じ部材には同じ符号を付してある。第1アーム部2b,3 bの外側に、一対の偏心円板が回転自在に取り付けられているが、図面では第1 アーム部2bに軸4を介して取り付けた偏心円板45だけが示されている。
【0034】 偏心円板45は、図9に示すように、軸穴46が偏心して偏心円板45の外周 から等距離の点からはずれた位置に形成されており、また軸穴46を中心とする 同心円上に、複数例えば6個の穴47a〜47fが不等間隔で形成されている。 これらの固定穴47a〜47fの1つに、先端部だけにネジが形成された固定ネ ジ48が挿入され、ネジが第1アーム部2bのネジ穴49に嵌め込まれる。ここ で、偏心円板45の固定穴47a〜47fの位置は、軸穴46を中心とする同心 円上に限らず、支点と作用点の距離がそれぞれ異なるように、つまり作用点と床 41との距離がそれぞれ異なるように、偏心円板45を第1アーム部2bに固定 できる位置であればよい。左右の偏心円板は、同じ固定穴を使うことが必要であ り、間違いをなくすために、各固定穴47a〜47fには番号が付してある。な お、番号の代わりに、持ち上げ高さ寸法を表す数字等を付してもよい。
【0035】 機器40の床41からの持ち上げ高さに応じて、偏心円板45の所望の1つの 固定穴を選び、これに固定ネジ48を挿入したのち、第1アーム部2bのネジ穴 49を嵌め込んでテコ部材2の第1アーム部2bに固定する。同様に、テコ部材 3の第1アーム部3bの外側にある偏心円板も第1アーム部3bに対して回転し ないように第1アーム部3bに固定ネジで固定する。この際に、選択した固定穴 の番号を見ることで、第1アーム部2b,3bに固定する偏心円板それぞれにつ いて同じ固定穴を使うことができる。なお、ここではひとつの固定穴に固定ネジ 48を挿入して第1アーム部2bに偏心円板45を固定する例を示したが、偏心 円板45の複数の固定穴に複数の固定ネジ48を挿入して第1アーム部2bに偏 心円板45をより強固に固定するようにしてもよい。
【0036】 この実施例でも、前述した実施例と同様に、機器40を持ち上げ、ストッパー 5,6でテコを利用して機器40を持ち上げた状態に保つことができる。この場 合に、偏心円板の外周の一部が作用点となって、機器40の下部に接触し持ち上 げる。
【0037】 図10は、1本のテコ部材を用いた実施例を示すものである。テコ部材50の 力点には、棒状をしたハンドル51が貫通した状態で固定されている。このハン ドル51の近くには、ストッパー操作レバー52が長孔53を貫通してスライド 自在に設けられている。勿論、このストッパー操作レバー52は、テコ部材50 の長孔53から抜け出ないように、テコ部材50を挟んでストッパー操作レバー 52が貫通したリング58,59が設けられている。
【0038】 テコ部材50の作用点側には、ストッパー54が揺動自在に取り付けられてい る。このストッパー54は、起立位置にしてテコ部材50により持ち上げたまま の状態にしてハンドル51から手を離したときに、テコ部材50が横に倒れない ようにするために、下部54aが幅広なブロック状をしている。このストッパー 54とストッパー操作レバー52とは、スプリング55で付勢されたリンク56 で連結されている。テコ部材50の中央部よりも作用点寄りに、下方に突出した 支点部57がテコ部材50と一体に設けられている。なお、テコ部材50をくの 字形にすれば、下方に突出した支点部57は不要である。
【0039】 この実施例も、前述した実施例と同様に、テコ部材50で機器を持ち上げた状 態にしてから、ストッパー54を起立位置へ移動して、ハンドル51から手を離 した場合でも、テコの原理を利用して機器を持ち上げた状態を保つことができる 。
【0040】 作用点側に、テコ部材50を貫通する軸を設け、この軸の両端に板状をしたス トッパーを取り付けてもよい。こうすると、テコ部材50によって機器の端部が 持ち上げられた後、テコ部材50が間隔をおいて設けられた2枚の板状のストッ パーの下端部で支持されるから、テコ部材50によって端部が持ち上げられた機 器が動いたり、あるいは振動が加わっても、テコ部材50が横に倒れるのを確実 に防止することができ、しかもテコ装置を軽量にすることができる。勿論、スト ッパは、2個に限らず、3個,4個であってもよい。また、連結手段としては、 リンクの他に、ワイヤーを用いてもよい。
【0041】
【考案の効果】
請求項1記載のストッパー付きテコ装置では、テコ部材の作用点付近にストッ パーを移動自在に設け、ストッパー操作手段を操作することにより、ストッパー を退避位置から起立位置へ移動させ、この起立位置に移動したストッパーによっ てテコの作用点を支えて物体を持ち上げたままの状態を維持するようにしたから 、従来のテコのように、スペーサーブロックを使用することなく、また第2アー ム部の先端部を下方に押し下げる力を加えることなく物体を持ち上げたままの状 態を保つことができる。したがって、本考案の装置は、操作が簡単であるから、 一人で作業を行うことができる。
【0042】 請求項2記載のストッパー付きテコ装置では、ストッパーが付勢手段によって 退避位置から起立位置に付勢されているから、物体を持ち上げた後に、この付勢 手段によりストッパーを少ない労力で確実に退避位置から起立位置へ素早く移動 させることができる。
【0043】 請求項3記載のストッパー付きテコ装置では、第2アーム部に設けられ第2ア ーム部に沿ってスライド自在なストッパー操作レバーと、このストッパー操作レ バーとストッパーとを連結する連結部材とによって構成したから、ストッパーか ら離れた位置でストッパー操作レバーを操作することによって、ストッパーを退 避位置と起立位置との間で確実に移動させることができるから、持ち上げた物体 からテコ部材がはずれた場合でも、怪我をすることがなく、極めて安全である。
【0044】 請求項4記載のストッパー付きテコ装置では、ストッパーを起立位置にして物 体を持ち上げたままの状態にするときの高さを調整する持ち上げ高さ調整手段を 第1アーム部の先端部に取り付けたので、物体を持ち上げたままの状態での物体 の床からの高さ適宜変えることができる。
【0045】 請求項5記載のストッパー付きテコ装置では、外周の一部が作用点となる持ち 上げ高さ調整手段である偏心円板を第1アーム部の先端に取り付けて、この偏心 円板の回転位置を変えることにより、物体の床からの持上げ高さを調節すること ができるようにし、この偏心円板を固定手段によって第1アーム部に固定するよ うにしたので、簡単な構造で的確な持ち上げ高さを決めることができる。
【0046】 請求項6記載のストッパー付きテコ装置では、2本のテコ部材を平行に配置し 、これらの間にハンドルを架設するとともに、作用点側に適当な間隔を保って少 なくとも2個のストッパーを退避位置と起立位置との間で移動自在に取り付けた から、板状をしたストッパーであっても、物体を持ち上げ、ストッパーによって この持ち上げた状態を維持しているときに、振動等によってテコ装置が倒れるこ とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のテコ装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】本考案のテコ装置の分解斜視図である。
【図3】テコ装置を機器の下部に差し込んだ状態を示す
断面図である。
【図4】機器を持ち上げた状態を示す断面図である。
【図5】ストッパーを起立位置に移動した状態を示す断
面図である。
【図6】ストッパーでテコ部材を支えている状態を示す
断面図である。
【図7】偏心円板を用いて機器を持ち上げている実施例
を示す断面図である。
【図8】偏心円板の取付け状態を示す要部の断面図であ
る。
【図9】偏心円板の平面図である。
【図10】1本のテコ部材を用いた実施例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
2,3,50 テコ部材 2a,3a,57 支点部 2b,3b 第1アーム部 2c,3c 第2アーム部 5,6,54 ストッパー 15,51 ハンドル 16,52 ストッパー操作レバー 27,28,56 リンク

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支点を中心にして作用点側に位置する第
    1アーム部及び力点側に位置する第2アーム部とを備え
    たテコ部材と、前記第1アーム部に取り付けて前記第1
    アーム部が物体を持ち上げたままの状態を維持できるよ
    うに起立位置になるストッパーと、前記起立位置と前記
    起立位置から前記ストッパーを退避させた前記ストッパ
    ーの退避位置との間で前記ストッパーを移動させるため
    のストッパー操作手段と、からなることを特徴とするス
    トッパー付きテコ装置。
  2. 【請求項2】 前記ストッパーを前記退避位置から前記
    起立位置へ付勢するための付勢手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のストッパー付きテコ装置。
  3. 【請求項3】 前記ストッパー操作手段は、前記第2ア
    ーム部に設けられ前記第2アーム部に沿ってスライド自
    在なストッパー操作レバーと、このストッパー操作レバ
    ーのスライドをストッパーに伝達して前記ストッパーを
    前記退避位置と前記起立位置との間で移動させるための
    連結部材と、からなることを特徴とする請求項2記載の
    ストッパー付きテコ装置。
  4. 【請求項4】 前記ストッパーを前記起立位置にしたと
    きに前記第1アーム部が前記物体を持ち上げる高さを調
    整可能な持ち上げ高さ調整手段を前記第1アーム部の先
    端部に設けたことを特徴とする請求項1記載のストッパ
    ー付きテコ装置。
  5. 【請求項5】 前記持ち上げ高さ調整手段は、前記第1
    アーム部の先端部に偏心した回転軸を中心に回転自在に
    取り付けられた外周の一部が作用点となる偏心円板であ
    り、この偏心円板は所望の回転位置で前記第1アーム部
    に固定手段によって固定されることを特徴とする請求項
    4記載のストッパー付きテコ装置。
  6. 【請求項6】 支点を中心にして作用点側に位置する第
    1アーム部及び力点側に位置する第2アーム部とを備え
    平行に配置された一対のテコ部材と、前記一対のテコ部
    材の前記第2アーム部の各々の端部に両端が固定され前
    記一対のテコ部材の間に架設されたハンドルと、前記一
    対のテコ部材の前記第1アーム部の各々の端部に両端が
    固定され前記一対のテコ部材の間に架設された軸と、適
    当な間隔を保って前記軸に移動自在に取り付けられた少
    なくとも2個のストッパーと、前記各ストッパーを前記
    第1アーム部に沿って退避させた前記各ストッパーの退
    避位置と前記第1アーム部から張り出して物体を持ち上
    げている前記第1アーム部を支える前記ストッパーの起
    立位置との間で移動させるストッパー操作手段、とから
    なることを特徴とするストッパー付きテコ装置。
JP1994003927U 1994-04-15 1994-04-15 ストッパー付きテコ装置 Expired - Lifetime JP3003123U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102259745A (zh) * 2010-05-26 2011-11-30 富士通先端科技株式会社 单元搭载装配架

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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