JP3002944B2 - スペクトル拡散通信システム - Google Patents

スペクトル拡散通信システム

Info

Publication number
JP3002944B2
JP3002944B2 JP16205994A JP16205994A JP3002944B2 JP 3002944 B2 JP3002944 B2 JP 3002944B2 JP 16205994 A JP16205994 A JP 16205994A JP 16205994 A JP16205994 A JP 16205994A JP 3002944 B2 JP3002944 B2 JP 3002944B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
amplitude
spreading code
spreading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16205994A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0832487A (ja
Inventor
直樹 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP16205994A priority Critical patent/JP3002944B2/ja
Publication of JPH0832487A publication Critical patent/JPH0832487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3002944B2 publication Critical patent/JP3002944B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線通信または有線通
信においてデジタルデータの伝送に用いられるもので、
特に直接拡散を用いるスペクトル拡散通信システムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、無線データ通信には種々の変調方
式が用いられているが、その中でもスペクトル拡散通信
方式は新しい通信方式として注目されている。日本にお
いても、2.4GHz帯域のISMバンド(産業科学医
療用バンド)で使用が認められることになり、これから
の発展が見込まれる。
【0003】このようなスペクトル拡散通信方式の中で
も、直接拡散方式はすでに一部で実用化されている。そ
の基本構成例を図9に、そのスペクトルを図10に示
す。送信系において、情報となるデータ1は情報変調部
2において変調される。これは一般に一次変調と呼ばれ
ている。スペクトル拡散変調部3は、情報変調信号を符
号発生部4からの拡散符号により二次変調して広帯域の
信号となし、送信アンテナ5からRF信号として送信す
る。
【0004】一方、受信系において、受信アンテナ6に
よりRF信号を受信し、スペクトル拡散復調部8におい
て逆拡散する。逆拡散するための符号として送信時に用
いた拡散符号と同じものを用いて逆拡散を行う。逆拡散
の方法としては、受動型の逆拡散方法と能動型の逆拡散
があるが、この図では能動型であり、同期回路部7から
同期をとった符号を送り、乗算することにより逆拡散を
行っている。これにより、二次変調信号を復調してい
る。その後、情報復調部9で一般の復調を行って一次変
調分を復調し、情報としてのデータ10を出力する。こ
のときの一次変調後の周波数スペクトルと二次復調後の
周波数スペクトルを図10に示している。
【0005】スペクトル拡散通信方式においては、図1
0に示すように、一次変調波の帯域Bをn倍に広げて通
信するために、n×Bの伝送帯域が必要となる。その必
要となる伝送帯域を試算してみる。
【0006】仮に、拡散率がn=127のスペクトル直
接拡散を用いて256kbpsで伝送する場合、一次変
調にBPSKを用いると約64MHzの伝送帯域が必要
となり、一次変調にQPSK(Quadrature Phase Shift
Keying :4位相偏移変調)を用いると約32MHzの
伝送帯域が必要となる。
【0007】ところで、日本のISMバンドで認められ
ている帯域幅は26MHzであり、この周波数帯域を有
効に使うためには、上記のことから、さらに高周波数効
率な変調方式を用いる必要が生じてくる。
【0008】これに対しては、一次変調には、8PSK
変調方式や16PSK変調方式などの位相変調方式や、
16QAM変調方式や64QAM変調方式(QAM:Qu
adrature Amplitude Modulation :直交振幅変調)など
が考えられる。これらは、一般の通信において狭帯域化
を図る手段としてよく知られている方式である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、一次変調
を狭帯域化することでISMバンド26MHzを有効に
使うことが可能になるが、これらの方式には以下の問題
が生じている。
【0010】まず、位相変調方式であるが、これには、
位相数が増えるに従って符号誤り率特性が急激に劣化す
るという問題がある。この特性を図11に示す。2相変
調と4相変調では符号誤り率は比較的低いが、8相変
調、16相変調と位相数が増えるに従って特性が大きく
劣化していることが分かる。したがって、現実には大き
な位相数が用いられることは少ない。
【0011】次に、QAM変調方式であるが、これは位
相変調方式に比べて符号誤り率特性の劣化が少なく、地
上用のマイクロ波固定回線でも実用化が図られている。
この特性を図12に示す。
【0012】しかし、QAM変調方式は、振幅項に情報
をもっており、回路に非線形部分があると振幅情報がつ
ぶれてしまうため、送受信機には線形特性をもつ回路を
用いなくてはならない。その結果、装置が高価になって
しまうという問題がある。また、移動体のように受信レ
ベルが大きく変わる場合は、大きなダイナミックレンジ
が必要で、現実には全レンジにわたって直線性を保つこ
とが実現困難になってくる。さらに、頻繁なフェージン
グに対しても振幅値が不安定となるため、誤りの原因と
なり、移動体への応用が困難である。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、一定振幅を保った変調方式でありな
がらQAM変調方式と同様の振幅情報をもたせることが
できるスペクトル拡散通信システムを提供することを目
的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスペクトル
拡散通信システムは、入力データを数ビットずつブロッ
ク化し、そのビット数nに応じて2n個の状態を信号位
相のI成分,Q成分に相当する位相図に対応させ、I,
Q各々の位相と振幅を変化させるQAM変復調システム
において、送信機側では、各々のI相,Q相を同一の拡
散符号で拡散する手段を有し、I相、Q相の振幅成分に
応じて、I相とQ相に対する拡散符号を各々独立に一部
変化させ、受信機側では、受信信号をI成分,Q成分に
分離し、各々を送信機側と同一の拡散符号では相関をと
る相関器に入力し、その相関器の出力によりI相、Q相
振幅成分を判断してQAM復調することを特徴とする
ものである。
【0015】
【作用】QAM変調方式を用いているため一次変調時の
帯域幅が狭く、その結果、限られた帯域で大きな拡散利
得を得ることができ、高速伝送することができる。さら
に、符号の相関により振幅値を得るので、QAM変調方
式でありながらキャリアの振幅成分には情報はなく、位
相成分のみが情報を伝搬するため、非線形増幅を有する
回路を用いても劣化がほとんど生じない。さらに、従来
適用が困難であった大きなレベル変動をもつ移動体通信
のような分野においても適用することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係るスペクトル拡散通信シス
テムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】〔第1実施例〕図1,図2は第1実施例に
係るスペクトル拡散通信システムの回路ブロック図であ
り、図1は送信機側を示し、図2は受信機側を示す。以
下、図に基づいて説明する。
【0018】まず、送信機側においては、情報データは
データ入力端11より入力され、QAM符号化部12に
よりI,Qの位相面にマッピングされる。すなわち、入
力データを数ビットずつブロック化し、そのビット数n
に応じて2n 個の状態を信号位相のI成分,Q成分に相
当する位相図に対応させ、それぞれの位相と振幅を変化
させる。そして、I,Qの変調情報13,14は、それ
ぞれの拡散部15,16に入力される。これらの拡散部
15,16は、I相,Q相を互いに同一の拡散符号で拡
散する。この拡散部15,16においては、変調情報1
3,14に応じてその振幅情報に応じたチップ数を、規
定された符号に対して振幅値に応じて一致させて変調す
る。例えば、127チップの符号を用いている場合、例
えば振幅値が1であるならば127チップすべて一致し
た符号で変調し、例えば振幅値が0.35であるならば
127×0.35=44.45で44チップ一致した符
号で変調する。これが、振幅成分に応じて拡散符号を一
部変化させる、ということである。
【0019】このようにして拡散されたI,Q信号は、
ローカル信号17のsin成分,cos成分により乗算
器18,19において乗算され、互いに直交したIF信
号成分にアップコンバートされる。その後、合波器20
によって合波され、IF信号となって送出される。
【0020】一方、受信機側においては、信号入力部2
1より受信したIF信号は2分配器22でI成分,Q成
分に2分配され、それぞれが乗算器23,24において
ローカル信号25のsin成分,cos成分と乗算さ
れ、ベースバンド信号にダウンコンバートされる。その
後、フィルタ26,27を介してコンパレータ28,2
9等によって1ビット量子化される。このデジタル化さ
れたI,Q信号はそれぞれ、送信機と同一の拡散符号で
相関をとる相関器30,31に入力され、相関出力とし
て出力される。キャリア&クロック再生回路32は、そ
の相関出力に基づいてキャリアの位相情報、相関のタイ
ミングを判別する。そして、ラッチ回路33,34によ
り相関出力をラッチし、この逆拡散された信号からQA
M復調部35はQAM復調を行って、得られたデータ出
力36を行う。
【0021】上記において、相関出力は、符号と一致し
た数だけの振幅値を出力する。すなわち、127チップ
に対して127すべて一致しておれば振幅値127を出
力し、44一致しておれば振幅値44を出力する。この
システムが16QAMを用いている場合、振幅値は、1
(127)、0.34(44)、−0.34(−4
4)、−1(−127)の4値をとるので、判別しきい
値をその間に設定することで振幅判定が可能となる。そ
の結果、キャリアの段階では一定振幅であった信号から
振幅情報を得ることができるようになる。
【0022】以上のようにQPSK変調した信号から振
幅情報をもったQAM信号を復調できるようになる。そ
の結果、非線形部分を有する回路を用いても、通常のQ
AM信号のように劣化することがなく、また、移動体通
信のような幅広いダイナミックレンジを必要とする用途
にも適用できるようになる。
【0023】なお、本実施例の説明にはQPSK変調を
用いたが、これは、OQPSK、MSK、GMSK等、
I,Q軸に直交した変調を行う変調方式であればすべて
に適用できる。
【0024】また、本実施例では2分配器を用いてI成
分,Q成分の分離を行ったが、これは一例であり、90
度分配器を用いたり、また、ローカル信号に90度位相
器をもたせた構成にしても、まったく一般性を失わな
い。
【0025】また、相関器についても、ここでは1ビッ
トのデジタル相関器を示したが、多ビットのデジタル相
関器やアナログ相関器を用いても、本発明の本質は失わ
ず、正しく実施できる。
【0026】〔第2実施例〕次に、第2実施例を図3に
基づいて説明する。図3は復調側のみを表している。こ
れは、DLLと呼ばれるスペクトル拡散の逆拡散方法に
本発明を適用した例であり、いわゆる能動型の逆拡散方
式に応用した例である(「スペクトル拡散通信システ
ム」横山光雄著、科学技術出版社……参照)。
【0027】信号入力部37より入力したIF信号は3
分配され、それぞれ乗算器38,39,40に入力され
る。これらの乗算器38,39,40には、DLLコン
トロール回路50よりそれぞれ半チップずつずれた3系
統の信号51,52,53が入力されている。これらは
それぞれ、early信号、late信号、punct
ual信号と呼ばれる。
【0028】乗算器39で入力信号とlate信号52
とが乗算されたlate狭帯域信号42は包絡線検波器
44を経て信号46として差動アンプ48の一方の入力
端子に入力され、乗算器40で入力信号とearly信
号51とが乗算されたearly狭帯域信号43は包絡
線検波器45を経て信号47として差動アンプ48の他
方の入力端子に入力される。そして、差動アンプ出力4
9によりDLLコントロール回路50がコントロールさ
れる。すなわち、early側の信号が大きければチッ
プを遅らせ、late側の信号が大きければチップを進
ませるようにDLLコントロール回路50がコントロー
ルされる。その結果、常にearly信号51とlat
e信号52の真ん中であるpunctual信号53で
最大相関がとれるようにコントロールされる。そして、
乗算器38で入力信号とpunctual信号53とが
乗算されたpunctual狭帯域信号41は、逆拡散
(二次復調)され、一次変調のみされた信号となる。
【0029】このとき、入力信号もpunctual狭
帯域信号41も同じIF信号ではあるが、punctu
al狭帯域信号41は逆拡散され狭帯域化しているとと
もに、punctual信号53に乗算した符号との相
関により振幅項をもったQAM信号に変換されている。
すなわち、punctual信号53の127チップに
対して、送信機側で一致させた符号数に応じた振幅値を
もつことになり、I,Q項に各々振幅をもつ変調信号と
なる。つまり、一般的なQAM変調波に変換される。し
たがって、この後、QAM復調部54により一般のQA
M信号と同様に復調することで受信信号を得ることがで
き、データ出力55が行われる。
【0030】このように、本発明は、受動型のみなら
ず、能動型のスペクトル逆拡散にも適用することがで
き、その長所は第1実施例と同様のものが得られる。
【0031】次に、本発明についての各種の変形実施例
について説明する。
【0032】 第1実施例においてはI,Q相の拡散
を同一の符号で行っている。しかし、本発明においては
同一の符号である必要はなく、I,Q相を別々の符号で
拡散するようにしてもよい。一般に、QAMのような変
調方式の場合、キャリアの同期について、I相またはQ
相のどちらかに同期してキャリアロックしてしまうため
に、I相,Q相の区別はなく、データ復調した後、I
相,Q相を決定する。しかし、I相,Q相を別々の符号
で拡散するようにした場合は、一義的にI相,Q相を決
めることができる。これは、受動型逆拡散に適用しても
よいし、能動型逆拡散に適用してもよい。
【0033】 送信するデータの構造を図4に示すよ
うに、パケット100を、予め既知であるデータを収め
たプリアンブル部101とデータ部102とからなる構
造とする。このように既知のプリアンブル部を有するこ
とは、データ部の明確化を図るとともに、この既知のプ
リアンブル部を相関に利用することができる。プリアン
ブル部において送信しているデータが既知であるので、
それをQAM変調方式に適用したときに、どのような位
相と振幅をもつかが予測できる。
【0034】-1. QAM復調においては基準となる振
幅値の算出とキャリア再生が重要なパラメータである
が、プリアンブル部における既知の基準を用いること
で、この振幅値の算出とキャリア再生を高速に行うこと
ができるようになる。
【0035】-2. また、受信信号の位相や振幅が大き
く変わる原因として伝搬路の変動が考えられるが、同一
パケット内で急激に位相や振幅が変わるような変動がな
い使用環境の下では、プリアンブル部で算出した振幅値
やキャリア再生を利用してオープンループとすること
で、回路の簡素化を図ることもできるようになる。
【0036】-3. さらに、スペクトル拡散の特徴とし
て相関出力から相関タイミングをとり、逆拡散のコント
ロールを行う必要があるが、QAM変調方式のように振
幅が変動する変調方式では、相関出力が変動するために
符号の同期に長く時間がかかる。そこで、プリアンブル
部の既知の信号を用いて振幅値を予測しながら相関をと
ることで、高速な符号の同期をとることができるように
なる。
【0037】 送信するデータとしてはと同様に予
め既知のデータをプリアンブル部として送信するデータ
構造とする。そして、このプリアンブル部の変調につい
ては、QPSKのような一般の位相変調を一次変調とし
て用いる。この場合の送信機側は、QAM変調器の振幅
項を最大あるいは一定にすることで実現できる。
【0038】-1. プリアンブル部においては送信して
いるデータが既知であり、かつ振幅項が一定であるの
で、どのような位相をもつかが予測できる。これは、
に比べて、振幅項が一定である分だけ、さらに高速に同
期ができるようになる。
【0039】-2. また、と同様にプリアンブル部で
算出した振幅値やキャリア再生を利用してオープンルー
プとすることで、回路の簡素化を図ることも可能にな
る。
【0040】-3. さらに、相関をとる場合において
も、一定振幅であるため、に比べて相関がとりやす
く、より高速な符号の同期をとることができるようにな
る。
【0041】 上記のにおいては振幅成分のない位
相変調をプリアンブル部に用い、このプリアンブル部で
は既知のデータを送ることを特徴としたが、プリアンブ
ル部に位相変調を行うことで、既知のデータを送信しな
くても振幅値の算出やキャリア再生を行うことができ
る。まず、振幅項については位相変調のみであるので、
データの内容にかかわらず、常に振幅一定であり、ゆえ
に振幅値の算出が可能である。次に、位相項について
も、振幅一定であることから、通常の位相変調に用いる
正接演算手法(tan-1(Q/I))等により位相識別
が可能である。そこで、プリアンブル部に既知のデータ
ではなくIDや各種情報等を送ることを特徴とする。
に比べて、位相確定のための手法は多少複雑になるもの
の、プリアンブル部に各種の情報を送れることで、送れ
るデータ量が増え、電波の使用効率を上げることができ
るようになる。
【0042】〔第3実施例〕次に、第3実施例を説明す
る。図5,図6は第3実施例に係るスペクトル拡散通信
システムの回路ブロック図であり、図5は送信機側を示
し、図6は受信機側を示す。以下、図に基づいて説明す
る。
【0043】まず、送信機側においては、情報データは
データ入力端11より入力され、QAM符号化部12に
よりI,Qの位相面にマッピングされる。すなわち、入
力データを数ビットずつブロック化し、そのビット数n
に応じて2n 個の状態を信号位相のI成分,Q成分に相
当する位相図に対応させ、それぞれの位相と振幅を変化
させる。そして、I,Qの変調情報13,14は、それ
ぞれの拡散部15,16に入力される。これらの拡散部
15,16は、I,Qを互いに同一の拡散符号で拡散す
る。この拡散部15,16においては、変調情報13,
14に応じてその振幅情報に応じたチップ数を、規定さ
れた符号に対して振幅値に応じて一致させて変調する。
これが、振幅成分に応じて拡散符号を一部変化させる、
ということである。このようにして拡散されたI,Q信
号は、ローカル信号17のsin成分,cos成分によ
り乗算器18,19において乗算され、互いに直交した
IF信号成分にアップコンバートされる。その後、合波
器20によって合波され、IF信号となって送出され
る。
【0044】一方、もう1つの信号入力部56からは既
知あるいは一定あるいはランダムなデータが入力されて
いる。これは、逆拡散のタイミングを図り、あるいはキ
ャリア再生や振幅値の算出に用いるパイロット信号とな
るものである。このデータは、別の拡散部57において
別の拡散符号によって拡散され、その後、乗算器58に
おいてローカル信号17と同一のローカル信号59と乗
算され、パイロット信号60となる。このパイロット信
号60は合波器61により上記の合波器20からの信号
と合波され、IF信号62となって送出される。
【0045】受信機側においては、信号入力部21より
受信したIF信号は2分配器63によって2分配され、
一方は2分配器22に入力され、もう一方は乗算器66
に入力される。2分配器22でI成分,Q成分に2分配
され、それぞれが乗算器23,24においてローカル信
号65のsin成分,cos成分と乗算され、ベースバ
ンド信号にダウンコンバートされる。その後、フィルタ
26,27を介してコンパレータ28,29等によって
1ビット量子化される。このデジタル化されたI,Q信
号はそれぞれ、送信機と同一の拡散符号で相関をとる相
関器30,31に入力され、相関出力として出力され
る。
【0046】一方、乗算器66に入力された信号はロー
カル信号65と乗算され、フィルタ69、コンパレータ
70を介して相関器71に入力され、相関出力を得る。
この相関器71の拡散符号は拡散部57と同一の符号に
て相関がとれるようになっている。この相関器71の相
関出力を基にしてキャリア&クロック再生回路72は、
キャリアの位相情報、相関のタイミングを判別する。そ
して、ラッチ回路33,34により相関出力をラッチ
し、この逆拡散された信号からQAM復調部35はQA
M復調を行って、得られたデータ出力36を行う。な
お、73はタイミング信号である。
【0047】この場合、キャリア&クロック再生回路7
2は、パイロット信号を基にして動作を行うが、このパ
イロット信号は位相変調が施されているだけでQAM変
調されていないので、第1実施例に比べて高速に同期す
ることができる。これは、と同一の効果である。しか
も、パイロット信号を同時に送るため、プリアンブル部
を送る場合に比べて、パケット内のデータ部の比率が大
きく(最大100パーセント)、電波の利用効率を上げ
ることが可能となる。これは、スペクトル拡散の多重性
を利用したもので、符号が異なると互いの相互相関によ
り影響が出てこないためである。そのため、パイロット
信号は、その符号をQAM変調用の符号と直交させるこ
とにより、QAM信号への影響をなくすことができる。
【0048】〔第4実施例〕次に、第4実施例を説明す
る。図7,図8は第4実施例に係るスペクトル拡散通信
システムの回路ブロック図であり、図7は送信機側を示
し、図8は受信機側を示す。基本的な構成は、図5,図
6と同様である。
【0049】受信機側において、相関器71の出力側に
ラッチ回路75と復調部76が付加され、データ出力7
7を行う。74はタイミング信号である。この実施例の
場合、パイロット信号にIDやデータを入れることによ
り、電波の利用効率を上げることが可能になる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明は、キャリア振幅
の一定な位相変調方式を用い、スペクトル拡散の自己相
関特性を応用して振幅情報を伝送する。その結果、QA
M変調と同等の変調を行うことができ、同一の信号を同
一の拡散率を保ったまま狭帯域に伝送することができる
ようになる。また、キャリアの振幅に情報がないことか
ら、非線形部分を有する回路に適用することができ、そ
の結果、広いダイナミックレンジを実現できるため、移
動体通信等への応用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のスペクトル拡散通信シス
テムの送信機側の回路ブロック図である。
【図2】第1実施例の受信機側の回路ブロック図であ
る。
【図3】第2実施例の受信機側の回路ブロック図であ
る。
【図4】変形実施例に用いるデータ構造を示す図であ
る。
【図5】第3実施例の送信機側の回路ブロック図であ
る。
【図6】第3実施例の受信機側の回路ブロック図であ
る。
【図7】第4実施例の送信機側の回路ブロック図であ
る。
【図8】第4実施例の受信機側の回路ブロック図であ
る。
【図9】従来のスペクトル拡散通信方式の基本構成を示
すブロック図である。
【図10】スペクトル拡散を行った場合の周波数スペク
トルを示す図である。
【図11】PSKの符号誤り率を示す特性図である。
【図12】16値の変化点をもつ変調方式の符号誤り率
を示す特性図である。
【符号の説明】
12……QAM符号化部 13……I情報 14……Q情報 15,16……拡散部 17……ローカル信号 18,19……乗算器 20……合波器 22……2分配器 23,24……乗算器 30,31……相関器 32……キャリア&クロック再生回路 35……QAM復調部 38〜40……乗算器 41……punctual狭帯域信号 42……late狭帯域信号 43……early狭帯域信号 44,45……包絡線検波器 48……差動アンプ 50……DLLコントロール回路 51……early信号 52……late信号 53……punctual信号 54……QAM復調部 57……拡散部 58……乗算器 59……ローカル信号 60……パイロット信号 61……合波器 63……2分配器 65……ローカル信号 71……相関器 72……キャリア&クロック再生回路 76……復調部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データを数ビットずつブロック化
    し、そのビット数nに応じて2n個の状態を信号位相の
    I成分,Q成分に相当する位相図に対応させ、I,Q各
    々の位相と振幅を変化させるQAM変復調システムにお
    いて、 送信機側では、各々のI相,Q相を同一の拡散符号で拡
    散する手段を有し、I相、Q相の振幅成分に応じて、I
    相とQ相に対する拡散符号を各々独立に一部変化させ、 受信機側では、受信信号をI成分,Q成分に分離し、各
    々を送信機側と同一の拡散符号では相関をとる相関器に
    入力し、その相関器の出力によりI相、Q相の振幅成分
    を判断してQAM復調することを特徴とするスペクトル
    拡散通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスペクトル拡散通信シ
    ステムにおいて、 送信機側において、復調に際して逆拡散タイミング抽出
    及びキャリア再生等に用いるパイロット信号を、QAM
    信号拡散用の第1の拡散符号と異なる第2の拡散符号で
    拡散する手段と、前記第2の拡散符号で拡散された前記
    パイロット信号と、前記第1の拡散符号で拡散されたQ
    AM信号を合成する手段を備え、 受信機側において、前記第2の拡散符号の逆拡散手段を
    備えたことを特徴とするスペクトル拡散通信システム。
JP16205994A 1994-07-14 1994-07-14 スペクトル拡散通信システム Expired - Fee Related JP3002944B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16205994A JP3002944B2 (ja) 1994-07-14 1994-07-14 スペクトル拡散通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16205994A JP3002944B2 (ja) 1994-07-14 1994-07-14 スペクトル拡散通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0832487A JPH0832487A (ja) 1996-02-02
JP3002944B2 true JP3002944B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=15747317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16205994A Expired - Fee Related JP3002944B2 (ja) 1994-07-14 1994-07-14 スペクトル拡散通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3002944B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6160838A (en) * 1996-12-13 2000-12-12 Uniden Corporation Spread spectrum transmitter, spread spectrum receiver and spread spectrum communication method and automatic gain control circuit for spread spectrum receiver
GB0320352D0 (en) * 2003-09-01 2003-10-01 Secr Defence Digital modulation waveforms for use in ranging systems
KR101381953B1 (ko) * 2005-08-22 2014-04-07 코다 와이어리스 피티와이 리미티드 무선 네트워크에서의 통신을 위한 방법 및 시스템
US7432836B2 (en) * 2006-08-01 2008-10-07 Hamilton Sundstrand Corporation Multiplexed signal conditioner

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0832487A (ja) 1996-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5712869A (en) Data transmitter and receiver of a spread spectrum communication system using a pilot channel
US7778146B2 (en) M-ary orthogonal keying system
US7787355B2 (en) M-ary orthogonal keying system
US5610939A (en) Signal processing circuit for spread spectrum communications
CA2087712A1 (en) Sawc phase-detection method and apparatus
JP3362009B2 (ja) スペクトル拡散通信装置
US6674790B1 (en) System and method employing concatenated spreading sequences to provide data modulated spread signals having increased data rates with extended multi-path delay spread
EP1205036B1 (en) Signal generator and decoder
WO2000021260A1 (en) Encoding/decoding additional symbols in a communications system
US6363100B1 (en) Radio data communication system using spread spectrum scheme
US6198763B1 (en) Transmitter and receiver for spread-spectrum communication
JP3471360B2 (ja) Cpmスペクトル拡散通信の送信及び受信
JP3002944B2 (ja) スペクトル拡散通信システム
JP3307217B2 (ja) スペクトラム拡散通信方式における受信装置
JPH08251117A (ja) マルチキャリア伝送システム及びマルチキャリア伝送方法
GB2300545A (en) Processing binary phase-shift keyed signals
US7388902B2 (en) Method for receiving spectrum spreading signals with frequency shift correction
US6704344B1 (en) Broad-brand MPSK spread spectrum communications receiver with carrier recovery and tracking using correlation techniques
JPH10294719A (ja) Cdma(符号分割多重アクセス)網における差分psk(位相偏移キーイング)シグナリング方法およびシステム
US6331998B1 (en) Partially matched filter for spread spectrum communication
US20010033608A1 (en) MPSK spread spectrum communications receiver with carrier recovery and tracking using weighted correlation techniques
JP3282160B2 (ja) スペクトル拡散送受信機
JPH06343068A (ja) スペクトラム拡散通信方式
JPH08265218A (ja) 拡散符号検出回路及び逆拡散復調回路並びに受信装置
Lee et al. A novel phase-compensated PSK modulation technique for PCS

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees