JP3002239U - 木ネジと木ネジ締め付け用ドリルとドリル用ネジホルダー。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は軽微な支持力で確実に締め付けでき
る木ネジと、該木ネジを確実に把持して締め付けできる
木ネジ締め付け用ドリルと、一般のドリルに装着されて
木ネジを確実に把持できるドリル用ネジホルダーを提供
するものである。 【構成】第１考案の木ネジａは木ネジの頭部外周面に三
個所均等に軸芯方向に凹状の切欠き溝１を縦設して成
る。第２考案の木ネジ締め付け用ドリルｂは、ドリルに
おいて、三方締めドリルチャック２の各爪３の内面に先
端から所要高さに渡って第１考案における切欠き溝１に
係合する突起４を形成し、該突起４の上端に軸芯に向け
て段部５を配設して成る。第３考案のドリル用ネジホル
ダーｃは、第１考案における切欠き溝１に係合する突起
４と、該突起４の上端に段部５を配設した爪３を所要内
径内に均等に三個所配設した爪部８と、該爪部８を一体
とした所要直径の柄部９とから成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は軽微な支持力で確実に締め付けできる木ネジと、該木ネジを確実に把 持して締め付けできる木ネジ締め付け用ドリルと、一般のドリルに装着されて木 ネジを確実に把持できるドリル用ネジホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の木ネジは頭部に＋や−の溝を有するもので、該溝を介してドライバーや ビットを装着した手動又は電動のドリルで木材等に締め付けられていたものであ る。しかし、木材が堅くて締め付け抵抗が大であったり、溝に十分嵌入しない状 態での回転締めでは、該溝が破損されてドライバーやビットが滑り、遂にはネジ 込みできない状態となる。 したがって、溝の減った木ネジは新たな木ネジと交換され、その都度抜き取り 作業を伴うなど、ネジ自体の損耗とともに、無駄な作業が強いられていたもので ある。このほか、水平方向や上向き方向での締め付けには溝からドライバーやビ ットが外れ易い状態となるため、非常に力がかかるものとなり、作業能率が極め て悪いものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記に鑑み、軽微な支持力で確実に締め付けできる木ネジと、該木ネ ジを確実に把持して締め付けできる木ネジ締め付け用ドリルと、一般のドリルに 装着されて木ネジを確実に把持できるドリル用ネジホルダーを提供するものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

第１考案の木ネジは、木ネジの頭部外周面に三個所均等に軸芯方向に凹状の切 欠き溝を縦設して成るものである。

【０００５】 第２考案の木ネジは締め付け用ドリルは、ドリルにおいて、三方締めドリルチ ャックの各爪の内面に先端から所要高さに渡って第１考案における切欠き溝に係 合する突起を形成し、該突起の上端に軸芯に向けて段部を配設して成るものであ る。

【０００６】 第３考案のドリル用ネジホルダーは、第１考案における切欠き溝に係合する突 起と該突起の上端に段部を配設した爪を所要内径内に均等に三個所配設した爪部 と、該爪部を一体とした所要直径の柄部とから成るものである。

【０００７】

【作用】

木ネジにおける頭部外周面に縦設される凹状の切欠き溝はドリルチャックの爪 の突起を嵌着させ、突起の上端の段部は、木ネジの頭部頂面に係着して、爪の先 端が該頭部下面より垂下しないように爪の押し込み端を位置決めする。

【０００８】

【実施例】

本考案を実施例により説明すると、図１に示すように、木ネジａは頭部外周面 に均等に三個所で半月状に凹状の切欠き溝１を縦設して成る。

【０００９】 このようにして成る木ネジａは、図２に示すように、木ネジ締め付け用ドリル ｂの三方締めドリルチャック２の各爪３の内面に先端から所要高さに渡って突設 した突起４を切欠き溝１に嵌着することによって把持され、該突起４の上端に軸 芯に向けて配設した段部５は、木ネジａの頭部頂面に係着し、爪３の先端が該頭 部下面より垂下することなく位置決めされるから、締め付け時には頭部下面を締 め付け面に圧接した状態で該締め付け面を爪３の先端で損傷させることがない。

【００１０】 なお、丸木ネジの締め付け時で、丸木ネジのサイズによって爪３の先端が頭部 下面より垂下突出するときは、図２の仮想線で示すように丸ワッシャー６を介し て締め付けることとなる。 また、丸サラ木ネジやサラ木ネジで前記と同様に爪３の先端が頭部下面より垂 下突出するときは、図３に示すようにサラワッシャー７を介して締め付けるもの である。

【００１１】 次に、図４に示すドリル用ネジホルダーｃを説明すると、締め付け対象サイズ の木ネジａの頭部外径より若干大き目の内径を有する円筒状の爪部８と該爪部８ の外径より小径の柄部９とから成り、爪部８の均等三分割点より同一内径、所要 長の爪３を垂下し、各爪３の内径より軸芯に向けて木ネジａの切欠き溝１に嵌着 する大きさの半月状の突起４を突設し、該突起４の上端には木ネジａの頭部頂面 に係着する位置決めとしての段部５を軸芯方向に突設して成る。

【００１２】 このようにして成るドリル用ネジホルダーｃは木ネジａの各サイズ毎に準備さ れ、締め付ける木ネジａのサイズに対応するドリル用ネジホルダーｃが選択され 、柄部９を一般のドリルのドリルチャック２の各爪３の内面で挟持し、該ホルダ ーｃの各突起４を木ネジａの各切欠き溝１に嵌着し、ドリルのドリルチャック２ を回転して木ネジａを締め付けるものである。

【００１３】 なお、既存の頭部に＋や−の溝を有する木ネジ或いは該溝の破損状態の木ネジ などは、図５に示す簡易割出し装置ｄのドリルチャック１０で木ネジのネジ部１ １を挟持し、一般のグラインダーで頭部の分割点Ｉの位置に切欠き溝１を欠設し 、ヘッド部１２を持ち上げて１２０°回転すると分割点IIの位置でドリルチャッ ク１０が固定され、ヘッド１２を押し下げるとガイドアーム１３は伸縮アーム１ ４と中アーム１５とともに、復元用バネ１６を押圧して外アーム１７内に案内さ れて降下し、木ネジは同様にグラインダーで頭部の分割点IIの位置に切欠き溝１ を欠設し、順次頭部の分割点III の位置に切欠き溝１を欠設するものである。こ こで、伸縮アーム１４と中アーム１５と外アーム１７の各関係について説明する と、伸縮アーム１４は中アーム１５に対して伸縮自在に蝶ボルト１８で接合され 、外アーム１７に対して中アーム１５は復元用バネ１６により昇降自在に案内さ れるとともに、外アーム１７に貫設した縦溝１９において、中アーム１５の上下 に植設したガイドピン２０を案内することによって、中アーム１５の昇降端を位 置決めし、また、ガイドアーム１３は伸縮アーム１４に対して取付け角度調整自 在に蝶ボルト２１で接合され、外アーム１７は固定台２２に対して取付け角度調 整自在に蝶ボルト２３で接合されて成る。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、切欠き溝に嵌着する突起を介して木ネジを回転 締めするものであるから、軽微な押し込み力で締め付けることができる上、切欠 き溝が崩れるようなことはなく、また、ドリル用ネジホルダーを使用すれば一般 のドリルを使用して締め付けできるなど、木ネジ締め付け作業の省力化と能率化 に資する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る木ネジａの斜視図である。

【図２】本考案に係る木ネジ締め付け用ドリルｂの使用
状態の要部の一側面図である。

【図３】サラ木ネジの締め付け状態の説明図である。

【図４】本考案に係るドリル用ネジホルダーｃの斜視図
である。

【図５】木ネジａの切欠き溝を割出す簡易割出し装置の
説明図である。

【符号の説明】

１ 切欠き溝 ２ ドリルチャック ３ 爪 ４ 突起 ５ 段部 ６ 丸ワッシャー ７ サラワッシャー ８ 爪部 ９ 柄部 ａ 木ネジ ｂ 木ネジ締め付け用ドリル ｃ ドリル用ネジホルダー ｄ 簡易割出し装置

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 木ネジの頭部外周面に三個所均等に軸芯
   方向に凹状の切欠き溝を縦設して成る木ネジ。
2. 【請求項２】 ドリルにおいて、三方締めドリルチャッ
   クの各爪の内面に先端から所要高さに渡って請求項１記
   載の切欠き溝に係合する突起を形成し、該突起の上端に
   軸心に向けて段部を配設して成る木ネジ締め付け用ドリ
   ル。
3. 【請求項３】 請求項１記載の切欠き溝に係合する突起
   と該突起の上端に段部を配設した爪を所要内径内に均等
   に三個所配設した爪部と、該爪部を一体とした所要直径
   の柄部とから成るドリル用ネジホルダー。